JP3422251B2 - 組立式収納家具 - Google Patents

組立式収納家具

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JP3422251B2
JP3422251B2 JP11188298A JP11188298A JP3422251B2 JP 3422251 B2 JP3422251 B2 JP 3422251B2 JP 11188298 A JP11188298 A JP 11188298A JP 11188298 A JP11188298 A JP 11188298A JP 3422251 B2 JP3422251 B2 JP 3422251B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は組立式収納家具に係
り、更に詳しくは、組立前の段階で輸送に適した梱包サ
イズとすることのできる保管庫等の組立式収納家具に関
する。
【0002】
【従来の技術】近時、オフィス等で使用される組立式収
納家具は、輸送コストの低減、在庫スペース若しくは商
品陳列スペースの確保等の観点から、部品毎に分解され
た状態で販売され、これを、納品に際してメーカー側の
作業者にて組み立てるノックダウンタイプのものが普及
するに至っている。また、いわゆるディスカウントスト
アで販売されているこの種タイプの収納家具も、その殆
どが消費者にて最終組み立てが行われる販売方式となっ
ている。
【0003】かかるタイプの収納家具としては、例え
ば、実公平2−24801号公報に示されるように、背
板の左右両側に一対の側板を設けるとともに、これらの
各側板を背板の面に対して略平行となる姿勢で折り畳み
可能とした構成が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実公平
2−24801号公報に示された組立式収納家具は、側
板を折り畳んだ状態としても、背板の左右幅に対応した
梱包幅が最低限必要となるものであり、これ以下の幅と
なるような小型化が図れないという不都合があった。
【0005】ところで、特開平9−125720号公報
には、背板に対して側板が折り畳み可能に設けられてい
るとともに、背板自体も二つに折り畳むことのできる構
造が開示されている。この構造によれば、前述した実公
平2−24801号公報に示されたものよりも小さな幅
で梱包することができるが、背板を折り畳み可能とする
ためのヒンジ構造部を背板領域に設けなければならなく
なり、これがヒンジ構造部の数を増加させて構造を複雑
にする原因となる。また、この構成では、背板の面方向
と直交する外力に対して強度的な信頼性も低下するとい
う不都合もある。しかも、前記ヒンジ構造部は、背板の
面よりも後方に突出する構成となっているため、収納庫
の背面側を壁等に密着して配置させることができず、ヒ
ンジ構造部が突出している分だけ隙間を隔てなければな
らなくなり、スペース的な不利も招来する。
【0006】
【発明の目的】本発明は、このような不都合に着目して
案出されたものであり、その目的は、実質的に背板部分
として作用する領域を側板の一部に担わせ、当該側板を
折り畳むことによって背板幅の縮小化を図ることのでき
る組立式収納家具を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明は、ベースと、このベースの後部に設けられ
た背板と、この背板の左右両側に配置された一対の側板
とを含む組立式収納家具において、前記各側板は、その
後端側に前記背板の面と略同一面上に連なる補助背板を
一体に備えてなり、前記補助背板と前記背板との各突き
合せ端部が相互に連結可能に設けられ 前記背板と補助
背板の各突き合せ端部は相互に回転可能に連結され、前
記各側板は、前記背板と略平行となる位置に折り畳み可
能に設けられ、 前記補助背板は、相互の横幅寸法がそれ
ぞれ相違する幅に設定され、前記側板を背板に略平行と
なる位置に折り畳んだときに、各側板の前端部が干渉し
ない位置に折り畳み可能に設けられる、という構成を採
っている。このように構成すれば、組み立てられた状態
で補助背板が背板の幅を拡大するように作用することと
なり、収納家具の収納幅拡大に寄与することができる。
この一方、背板自体の幅は、収納幅よりも小さく設定で
きるので、当該背板の幅に収まるサイズにて梱包するこ
とができる。また、折り畳み状態と組み立て状態との姿
勢変化を容易に行うことができ、取扱性も良好に確保可
能となる。更に、収納家具の前後幅を大きく確保可能と
する側板を適用することができる。
【0008】
【0009】
【0010】
【発明の実施の形態】 本発明における 前記背板と補助背
板の各突き合せ端部は、相互に係合しながら回転可能な
係合片をそれぞれ備えて構成され、これら係合片には、
相互に開通する位置に棚板支持用フックの係合穴がそれ
ぞれ設けられる、という構成も採用することができる。
この際、前記係合片は、背板及び補助背板の面よりも内
側に位置するようにすることが好ましい。この構成で
は、フックの係合穴領域が強度的に強くなり、耐久性を
付与することができる。係合片が背板の面よりも後方外
側に突出しないため、壁面等に密着するように収納家具
を設置することができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しながら
説明する。
【0012】図1には、本発明に係る組立式収納家具が
収納庫に適用された実施例の概略斜視図が示され、図2
には、その概略分解斜視図が示されている。これらの図
において、収納庫10は、ベース11の後部に設けられ
た背板12と、この背板12の左右両側に連設されて相
対する一対の関係をなす第1及び第2の側板14,15
と、これら側板14,15の前端に連結されて観音開き
状に開閉可能となる左右一対の扉16,17と、前記背
板12、第1及び第2の側板14,15の各上端部に載
置して保持される天板18とを備えて構成されている。
【0013】前記ベース11は、図2及び図3に示され
るように、左右一対の左フレーム20及び右フレーム2
1と、これら左右の各フレーム20,21の前後両端間
に掛け渡された前フレーム22及び後フレーム23とを
備えてなり、上方から見た全体形状は、前後幅よりも左
右幅が長い略方形の閉ループをなすように設けられてい
る。また、左右の各フレーム20,21には、それらの
前後二箇所位置にアジャスタ25が上下方向に沿って移
動可能に装着されているとともに、上面側二箇所位置に
は、第1及び第2の側板14,15の下端位置を固定す
るプレート部材26をねじ27で固定するためのねじ穴
28が形成されている。
【0014】前記背板12は、図4ないし図6に示され
るように、前述した前後のフレーム22,23の長手方
向幅寸法よりも左右幅寸法が小さく設けられた背板本体
30と、この背板本体30の突き合せ端部となる左右各
端部に連設された係合片31とを備えて構成されてい
る。係合片31は、背板本体30の面と略直交する内方
に向けられた第1の係合片部31Aと、この第1の係合
片部31の内方端部に連設されるとともに背板本体30
の面と略平行姿勢で外側に延出する第2の係合片部31
Bと、この第2の係合片部31Bの先端から鋭角をなし
て前記第1の係合片部31Aの基部側に向けられた第3
の係合片部31Cとにより構成されている。そのため、
扉16,17を開放して内部を覗いたときに、前記係合
片31が背板面から突出したリブのように見える一方で
連結構造が隠され、これによって背板内面側の見栄えを
良好に保つことができる。また、第2の係合片部31B
には、図7及び図8に示されるように、上下方向に沿っ
て等間隔を隔てた位置に係合穴33が設けられており、
これらの係合穴33の任意の位置に、図示しない棚板支
持用のフック34(図2参照)が係脱自在となってい
る。なお、背板本体30の上端部は、上向きコ字型の溝
35を形成するように内側に屈曲形成されており、この
溝35内に天板18の後端部が受容可能に設けられてい
る。
【0015】前記第1及び第2の側板14,15は、図
2に示されるように、後端側に補助背板37,38がそ
れぞれ連設された構造となっている。ここで、各側板1
4,15は、前記補助背板37の左右幅寸法が、補助背
板38の左右幅寸法よりも大きく設定されている点で相
違するだけであり、実質的には左右対称構造となってい
る。従って、以下では重複説明を回避するため、第1の
側板14についての構造を説明するものとし、第2の側
板15については、同一符号を付して説明を省略する。
【0016】さて、第1の側板14は、図2及び図7,
8に示されるように、側板本体40と、この側板本体4
0の後端側に連設された補助背板37とを備えて構成さ
れている。側板14は、組立完了状態で、前記補助背板
37が背板12と略同一の鉛直面上に位置するように設
けられている。補助背板37の背板12との突き合せ端
部には、当該背板12の係合片31に係脱可能となる係
合片42が連設されている。この係合片42は、図5及
び図6に示されるように、前述した第1の係合片部31
Aに相対する第1の係合片部42Aと、この第1の係合
片部42Aの内方端から側板本体40側に向けられると
ともに補助背板37の面と略平行となる第2の係合片部
42Bとを備えて構成されている。ここで、第2の係合
片部42Bには係合穴43が上下方向に沿って形成され
ている(図2参照)。また、第1及び第2の係合片部4
2A,42Bは、組立完了状態で、前述した背板12側
の第1及び第2の係合片部31A,31Bにそれぞれ相
対し、この状態で、係合穴43は、背板12における前
記第2の係合片31Bに形成された係合穴33と一致し
て開通するようになっている。
【0017】前記側板本体40及び補助背板37の上端
部は、背板12の上端部と同様に、上向きコ字型の溝4
5がそれぞれ形成され、これらの溝45に天板18の外
縁部分が受容されて当該天板18を固定できるようにな
っている。また、側板本体40と補助背板37の各下端
部には、内方に折り曲げられて形成された起立片部46
が設けられ、これらの起立片部46に前記プレート部材
26の外縁に形成された片状の爪47が被さるようにな
っており、プレート部材26を固定することによって側
板本体40及び補助背板37の下部領域が安定して固定
される。
【0018】前記側板本体40の前端側には、横断面形
状が略暗渠型となる補強桟49が上下方向に沿って固定
されている。この補強桟49の上端側には、ねじ穴50
が形成されている一方、下端側には、左右一対の側板1
4,15間の離間距離を一定に保持する角筒状のスペー
サ51を固定するための突片52が固定されている。な
お、補強桟49には、図3に示されるように、その後側
面に複数の係合穴54が形成されており、これらの係合
穴54に図示しない棚板支持用のフックが装着できるよ
うになっている。
【0019】前記天板18は、図7及び図8に示される
ように、頂面部55と、当該頂面部55の外周から略鉛
直方向に垂下された外側面部56と、この外側面部56
の下端から内側水平方向に延びる下部面部57と、この
下部面部57の内方端から前記頂面部55に向かって若
干起立した起立面部58とを備えた形状に設けられてい
る。この天板18は、外側面部56から起立面部58ま
での領域が、前記背板12及び側板14,15の上端に
形成された溝35,45内に受容されることで位置固定
されるようになっている。また、図2に示されるよう
に、天板18の左右前端側には、下向きに突出する駒部
材60が固定され、この駒部材は、前記側板本体40に
固定された補強桟49の上部空間内に受容されて図示し
ないねじで固定することにより、天板18の前端側浮き
上がりを防止する。
【0020】また、天板18の前端面となる外側面部5
6の左右二箇所には、図2に示されるように、スリット
穴61が形成され、このスリット穴61内には、前記扉
16,17の上部連結軸62を支持するブラケット63
が差し込み可能に設けられている。このブラケット63
は、スリット61に差し込まれた状態で、天板18の頂
面部55に形成された穴64を通じて図示しないねじで
固定される。
【0021】前記スペーサ51は中空体として構成され
ており、その両端側の空間内に、前記補強桟49の下部
に設けられた突片52が入り込むようにして位置決めさ
れ、その状態で、図示しないねじで固定される。また、
スペーサ51の左右両側の前端面には、前述したブラケ
ット63と協働して扉16,17の下部連結軸66を支
持するブラケット67が固定されている。
【0022】なお、扉16,17の回動支点側となる上
端外側には、ピン穴68を備えたキャップ部材69が固
定され、このキャップ部材69とブラケット63とにピ
ン62が挿通されるようになっている。
【0023】以上の構成において、収納庫10の全体を
分解した状態で梱包するときは、図6に示されるよう
に、側板14,15を、それらの側板本体40が背板1
2と略平行な姿勢となるように折り畳んでおけばよい。
このとき、各側板14,15の第2の係合片部42Bが
背板12側の第1の係合片部31Aに略平行となる位置
に保たれる。これにより、背板本体30と第1の係合片
部42Aとが略平坦となる。この一方、前述したよう
に、補助背板37及び38相互の幅寸法の相違により、
第1の側板14の側板本体40は、第2の側板15の側
板本体40と干渉することなく相対的に外側位置に折り
畳まれる。この際、各側板本体40,40と背板12と
の間に空間Sが形成されるため、当該空間S内に、ベー
ス11、扉16,17を始めとした各種の部品を収容す
ることが可能となる。
【0024】背板12に対して側板14,15を組み立
てる際には、図6に示される位置から各側板37,38
を矢印方向に沿って略90度回転させればよい。これに
より、背板12に対する係合姿勢を保ちながら図5に示
される状態に組み立てることができる。このようにして
組み立てられた背板12及び側板37,38をベース1
1の上に載せて前述したプレート部材26を介して下部
領域を固定することができる。
【0025】従って、このような実施例によれば、背板
12自体を折り畳む構造を採用することなく梱包幅を小
さくできるという効果を得る。
【0026】
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
補助背板が背板の幅を拡大するように作用して収納家具
の収納幅拡大に寄与することができ一方、背板自体の幅
を実質的な収納幅よりも小さく設定して当該背板の幅に
収まるサイズにて梱包できるという効果を得る。
【0028】また、背板と補助背板の各突き合せ端部を
相互に回転可能に連結するとともに、側板を背板と略平
行となる位置に折り畳み可能に設けたから、折り畳み状
態と組み立て状態との姿勢変化も容易に行うことがで
き、組み立てと折り畳みとを簡易且つ迅速に行うことが
でき、組立式収納家具における取扱性を良好に改善する
ことができる。
【0029】更に、前記各側板を折り畳んだときに、各
側板の前端部が干渉しない構成としたから、折り畳んだ
ときに各側板が重なり合うような前後幅を備えた側板と
しても何等支障はなく、前後方向の収納幅も大きく確保
することができる。
【0030】また、前記背板と補助背板との突き合せ端
部を構成する係合片に、棚板支持用フックの係合穴を設
け、更に、これらの係合片を背板及び補助背板の面より
も内側に位置する構成とした場合には、フックの係合穴
領域を強度的に強くして耐久性を付与することができ、
また、収納家具の背面側を壁面等に密着するように設置
可能としてデッドスペースを生じさせることもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る収納庫の全体斜視図。
【図2】前記収納庫の概略分解斜視図。
【図3】側板の下部領域を示す分解斜視図。
【図4】背板と側板とを組み立てた状態を示す平面図。
【図5】背板と側板との係合構造を示す断面図。
【図6】側板を折り畳んだ状態を示す概略平面図。
【図7】図4のA−A線矢視拡大断面図。
【図8】図4のB−B線矢視拡大断面図。
【符号の説明】
10 収納庫(組立式収納家具) 11 ベース 12 背板 14 第1の側板 15 第2の側板 31 係合片 33 係合穴 37 補助背板 38 補助背板 40 側板本体 42 係合片 43 係合穴

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベースと、このベースの後部に設けられ
    た背板と、この背板の左右両側に配置された一対の側板
    とを含む組立式収納家具において、前記各 側板は、その後端側に前記背板の面と略同一面上
    に連なる補助背板を一体に備えてなり、前記補助背板と
    前記背板との各突き合せ端部が相互に連結可能に設けら
    前記背板と補助背板の各突き合せ端部は相互に回転可能
    に連結され、前記各側板は、前記背板と略平行となる位
    置に折り畳み可能に設けられ、 前記補助背板は、相互の横幅寸法がそれぞれ相違する幅
    に設定され、前記側板を背板に略平行となる位置に折り
    畳んだときに、各側板の前端部が干渉しない位置に折り
    畳み可能 に設けられていることを特徴とする組立式収納
    家具。
  2. 【請求項2】 前記背板と補助背板の各突き合せ端部
    は、相互に係合しながら回転可能な係合片をそれぞれ備
    えて構成され、これら係合片には、相互に開通する位置
    に棚板支持用フックの係合穴がそれぞれ設けられている
    ことを特徴とする請求項記載の組立式収納家具。
  3. 【請求項3】 前記係合片は、背板及び補助背板の面よ
    りも内側に位置することを特徴とする請求項記載の組
    立式収納家具。
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