JP3421102B2 - 電解水製造装置 - Google Patents
電解水製造装置Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生鮮食品の洗浄、冷凍
魚肉の解凍などの食品処理や、お絞り用、手洗い用など
に使用する電解水の製造装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来のこの種の電解水の製造装置は、例
えば図1に示す本発明の実施例の構造から気液分離装置
30、送気管31、ポンプ32及び逆止弁33を除いた
ものであり、スペーサ16の両側に板状の陽極13、陰
極14及びサイドケーシング11,12を液密に当接固
定して電解槽10を形成し、スペーサ16の中間部に張
設した隔膜15により電解槽10内を仕切って形成した
陽極室A及び陰極室C内に食塩水タンク20内の食塩水
を供給管21を介して供給ポンプ24により送り込み、
電気分解により陽極室A及び陰極室C内にそれぞれ生成
された電解水を酸性水取出し管25及びアルカリ性水取
出し管26により取り出して用途に応じて使用してい
る。電解により陽極13側に生じた塩素の一部は遊離さ
れて塩素ガスの気泡となり、酸性水と共に取り出されて
最終的には大気中に放出される。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】この種の食塩水を原水
とする電解水製造装置では、純度が99.5パーセント以下
の一般流通グレードの食塩を使用すると、アルカリ性水
取出し管26への出口付近の陰極室C内の陰極14及び
隔膜15の表面にゼリー状の塩基性析出物が生成され
る。この塩基性析出物により陰極14及び隔膜15が覆
われるとイオンの通過が妨げられて電解効率が低下し、
またチタン等よりなる陰極14の劣化の進行が速まり陰
極14の寿命を低下させることが経験的に知られてい
る。本発明は陽極13側に生じて大気中に放出される塩
素ガスを陰極室C内に送り込むことにより、このような
各問題を解決することを目的とする。 【0004】 【課題を解決するための手段】このために、本発明によ
る電解水製造装置は、図1に例示するように、電解槽1
0の内部を隔膜15により仕切って陽極室Aと陰極室C
に分離し、この陽極室及び陰極室内にそれぞれ設けた陽
極13及び陰極14に直流電源35からの電解用電力を
供給し、前記陽極室A及び陰極室Cの各一端側より導入
した食塩水を電解して同陽極室Aの他端側に設けた酸性
水取出し管25及び同陰極室Cの他端側に設けたアルカ
リ性水取出し管26より取り出す電解水製造装置におい
て、前記酸性水取出し管25は前記陽極室Aの上部に連
通させ、この酸性水取出し管25と前記陽極室Aの連通
部付近に設けた気液分離装置30と、この気液分離装置
の上部と前記陰極室Cの下部を連通する送気管31と、
この送気管に設けられ前記気液分離装置30内上部の塩
素ガスを同送気管を通して前記陰極室C内の下部に送り
込んで気泡として放出させるポンプ32を備えたことを
特徴とするものである。 【0005】 【作用】電解により陽極13側に生じた塩素ガスの気泡
は、陽極室A上部と酸性水取出し管25の連通部付近に
設けた気液分離装置30内に入り、酸性水から分離され
る。分離されて気液分離装置30内の上部に溜まった塩
素ガスは、ポンプ32により送気管31を通って陰極室
C内の下部に送り込まれ、気泡となって放出される。こ
の塩素ガスの気泡は陰極14及び隔膜15を覆うゼリー
状の塩基性析出物と接触し水に溶解して生じた塩酸及び
次亜塩素酸により塩基性析出物を中和して溶解する。こ
の中和により陰極室C内に生じた食塩水は再び電解され
る。 【0006】 【発明の効果】上述のように、本発明によれば、陰極及
び隔膜を覆うゼリー状の塩基性析出物が溶解されてイオ
ンの通過が妨げられなくなるので、電解効率が低下する
ことがなくなる。またこの塩基性析出物のために陰極が
劣化して寿命が低下することもなくなる。しかも従来は
大気中に放出されていた塩素ガスを陰極室中に戻し、中
和により食塩水に戻してこれを再度電解するので、使用
する食塩の量に対する有効塩素の生成効率が増大する。 【0007】 【実施例】以下に図1に示す実施例により本発明の説明
をする。図1に示すように、絶縁物よりなるスペーサ1
6の両側には、内側にそれぞれ陽極13及び陰極14を
設けた1対のサイドケーシング11,12が液密に当接
固定されて電解槽10が形成され、この電解槽10の内
部はスペーサ16の中央に一体的に張設された隔膜15
により仕切られて、陽極13側には陽極室Aが、また陰
極14側には陰極室Cが形成される。隔膜15は例えば
ポリエチレン不織布を骨材とするポリフッカビニリデン
酸化チタンよりなる半透膜で、その外周全縁は塩化ビニ
ール等よりなる枠状のスペーサ16に固着されている。
陽極13及び陰極14は例えばチタンあるいはチタンに
白金コーティングを施したものであって電解用の直流電
源35に接続され、サイドケーシング11,12の材質
は例えば塩化ビニールである。 【0008】電解水の原水(例えば濃度0.1パーセント
の食塩水)を収容する食塩水タンク20の底部に一端を
接続した供給管21の他端は2つの導入管22,23に
分岐され、各導入管22,23の先端はそれぞれ陽極室
A及び陰極室Cの底部に連通されている。陽極室Aの上
部には酸性水取出し管25が接続され、また陰極室Cの
上部にはアルカリ性水取出し管26が接続されている。
本実施例では各管22,23,25,26はサイドケー
シング11,12に設け、対応する陽極13または陰極
14を通して陽極室A及び陰極室C内に連通させたが、
各管22,23,25,26はスペーサ16に設けても
よい。供給管21の途中には食塩水タンク20内の食塩
水を導入管22,23を介して陽極室A及び陰極室C内
に送り込む供給ポンプ24が設けられている。 【0009】陽極室Aの上部に接続される酸性水取出し
管25の陽極室A側一端部付近の上側には、短い連通管
30aを介して箱状の気液分離装置30が連通され、こ
の気液分離装置30の上部は比較的細い送気管31を介
して陰極室Cの下部に連通されている。送気管31の途
中には気液分離装置30の上部に溜まる塩素ガスを陰極
室C内に送り込むポンプ32と、陰極室C内のアルカリ
水が気液分離装置30側に逆流するのを阻止する逆止弁
33が設けられている。気液分離装置30は、酸性水取
出し管25の陽極室Aへの接続部付近に設ける代わり
に、酸性水取出し管25が接続される陽極室Aの上部に
設けてもよい。 【0010】次に上記実施例の作動の説明をする。先ず
供給ポンプ24を作動させて、食塩水タンク20内の食
塩水(原水)を供給管21から各導入管22,23を介
して陽極室A及び陰極室C内に送り込み、これと同時に
陽極13及び陰極14に直流電源35からの電解用電力
を供給すれば、陽極室A及び陰極室C内の食塩水中の塩
素イオン(陰イオン)は陽極13に向かって移動し、ナ
トリウムイオン(陽イオン)は陰極14に向かって移動
し、それぞれ対応する電極と接触して電価を失う。この
際に陰極室C内の塩素イオン及び陽極室A内のナトリウ
ムイオンは、それぞれ隔膜15を通って反対側の電極1
3,14に移動する。 【0011】陽極13と接触して電価を失った塩素の一
部はそのまま陽極15付近の水中に溶解し、一部は水と
反応して次亜塩素酸あるいは次亜塩素酸イオンを生じ、
これらにより殺菌作用のある有効塩素濃度が与えられ
る。残る塩素の一部は塩酸となりあるいは塩素ガスの気
泡となって遊離される。これにより陽極室A内の水は酸
性となり、この酸性水は隔膜15により遮られて陰極室
C内には入らない。陰極室Cと接触して電価を失ったナ
トリウムイオンは、陰極16付近の水と反応して苛性ソ
ーダ及び遊離水素を生じて陰極16付近の水をアルカリ
性とし、このアルカリ性水は隔膜15により遮られて陽
極室A内には入らない。このようにして陽極室A及び陰
極室C内にそれぞれ生成された酸性水及びアルカリ性水
は、酸性水取出し管25及びアルカリ性水取出し管26
から送り出され、それぞれの用途に使用される。 【0012】酸性水と共に酸性水取出し管25から送り
出される塩素ガスの気泡の相当部分は、陽極室Aとの接
続部付近となる酸性水取出し管25を通過する際に、そ
の上側に設けた連通管30aを通って気液分離装置30
内に浮上する。この塩素ガスの気泡は気液分離装置30
内で分離されて上半部に溜まり、この塩素ガスは電解水
製造装置の作動中連続して作動されるポンプ32によ
り、送気管31及び逆止弁33を介して陰極室Cの下部
から細かい気泡として放出され、陰極室C内を浮上す
る。 【0013】原水の調製に使用する食塩として、純度が
99.5パーセント以下の一般流通グレードのものを使用す
ると、アルカリ性水取出し管26への出口付近の陰極室
C内の陰極14及び隔膜15の表面にゼリー状の塩基性
析出物が生成され、これによりイオンの通過が妨げられ
て電解効率が低下し、また陰極14の寿命を低下させる
おそれがある。しかし本実施例では陰極室Cの底部から
放出された塩素ガスの細かい気泡は、陰極室C内を浮上
しながら陰極14及び隔膜15を覆うゼリー状の塩基性
析出物と接触してこれを崩し、水に溶解して生じた塩酸
及び次亜塩素酸によりこの塩基性析出物を中和して溶解
する。このように陰極14及び隔膜15を覆うゼリー状
の塩基性析出物が溶解され除かれてイオンの通過が妨げ
られなくなるので、電解効率が低下することがなくな
る。またこの塩基性析出物のために陰極が劣化してその
寿命が低下することもなくなる。なおこの塩素ガスの気
泡は陰極14に付着するマグネシウムやカルシウム塩の
スケールを除去して、これによる電解効率の低下を防ぐ
作用もある。 【0014】また陰極室C内の塩基性析出物を塩素ガス
により中和することにより陰極室C内には食塩が生成さ
れるが、これによる食塩水は再び電解されて陽極室A内
に有効塩素を生じる。従来は大気中に放出されていた塩
素ガスがこのようにして食塩水に戻って再度電解される
ので、使用する食塩の量に対する有効塩素の生成効率が
増大する。
魚肉の解凍などの食品処理や、お絞り用、手洗い用など
に使用する電解水の製造装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来のこの種の電解水の製造装置は、例
えば図1に示す本発明の実施例の構造から気液分離装置
30、送気管31、ポンプ32及び逆止弁33を除いた
ものであり、スペーサ16の両側に板状の陽極13、陰
極14及びサイドケーシング11,12を液密に当接固
定して電解槽10を形成し、スペーサ16の中間部に張
設した隔膜15により電解槽10内を仕切って形成した
陽極室A及び陰極室C内に食塩水タンク20内の食塩水
を供給管21を介して供給ポンプ24により送り込み、
電気分解により陽極室A及び陰極室C内にそれぞれ生成
された電解水を酸性水取出し管25及びアルカリ性水取
出し管26により取り出して用途に応じて使用してい
る。電解により陽極13側に生じた塩素の一部は遊離さ
れて塩素ガスの気泡となり、酸性水と共に取り出されて
最終的には大気中に放出される。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】この種の食塩水を原水
とする電解水製造装置では、純度が99.5パーセント以下
の一般流通グレードの食塩を使用すると、アルカリ性水
取出し管26への出口付近の陰極室C内の陰極14及び
隔膜15の表面にゼリー状の塩基性析出物が生成され
る。この塩基性析出物により陰極14及び隔膜15が覆
われるとイオンの通過が妨げられて電解効率が低下し、
またチタン等よりなる陰極14の劣化の進行が速まり陰
極14の寿命を低下させることが経験的に知られてい
る。本発明は陽極13側に生じて大気中に放出される塩
素ガスを陰極室C内に送り込むことにより、このような
各問題を解決することを目的とする。 【0004】 【課題を解決するための手段】このために、本発明によ
る電解水製造装置は、図1に例示するように、電解槽1
0の内部を隔膜15により仕切って陽極室Aと陰極室C
に分離し、この陽極室及び陰極室内にそれぞれ設けた陽
極13及び陰極14に直流電源35からの電解用電力を
供給し、前記陽極室A及び陰極室Cの各一端側より導入
した食塩水を電解して同陽極室Aの他端側に設けた酸性
水取出し管25及び同陰極室Cの他端側に設けたアルカ
リ性水取出し管26より取り出す電解水製造装置におい
て、前記酸性水取出し管25は前記陽極室Aの上部に連
通させ、この酸性水取出し管25と前記陽極室Aの連通
部付近に設けた気液分離装置30と、この気液分離装置
の上部と前記陰極室Cの下部を連通する送気管31と、
この送気管に設けられ前記気液分離装置30内上部の塩
素ガスを同送気管を通して前記陰極室C内の下部に送り
込んで気泡として放出させるポンプ32を備えたことを
特徴とするものである。 【0005】 【作用】電解により陽極13側に生じた塩素ガスの気泡
は、陽極室A上部と酸性水取出し管25の連通部付近に
設けた気液分離装置30内に入り、酸性水から分離され
る。分離されて気液分離装置30内の上部に溜まった塩
素ガスは、ポンプ32により送気管31を通って陰極室
C内の下部に送り込まれ、気泡となって放出される。こ
の塩素ガスの気泡は陰極14及び隔膜15を覆うゼリー
状の塩基性析出物と接触し水に溶解して生じた塩酸及び
次亜塩素酸により塩基性析出物を中和して溶解する。こ
の中和により陰極室C内に生じた食塩水は再び電解され
る。 【0006】 【発明の効果】上述のように、本発明によれば、陰極及
び隔膜を覆うゼリー状の塩基性析出物が溶解されてイオ
ンの通過が妨げられなくなるので、電解効率が低下する
ことがなくなる。またこの塩基性析出物のために陰極が
劣化して寿命が低下することもなくなる。しかも従来は
大気中に放出されていた塩素ガスを陰極室中に戻し、中
和により食塩水に戻してこれを再度電解するので、使用
する食塩の量に対する有効塩素の生成効率が増大する。 【0007】 【実施例】以下に図1に示す実施例により本発明の説明
をする。図1に示すように、絶縁物よりなるスペーサ1
6の両側には、内側にそれぞれ陽極13及び陰極14を
設けた1対のサイドケーシング11,12が液密に当接
固定されて電解槽10が形成され、この電解槽10の内
部はスペーサ16の中央に一体的に張設された隔膜15
により仕切られて、陽極13側には陽極室Aが、また陰
極14側には陰極室Cが形成される。隔膜15は例えば
ポリエチレン不織布を骨材とするポリフッカビニリデン
酸化チタンよりなる半透膜で、その外周全縁は塩化ビニ
ール等よりなる枠状のスペーサ16に固着されている。
陽極13及び陰極14は例えばチタンあるいはチタンに
白金コーティングを施したものであって電解用の直流電
源35に接続され、サイドケーシング11,12の材質
は例えば塩化ビニールである。 【0008】電解水の原水(例えば濃度0.1パーセント
の食塩水)を収容する食塩水タンク20の底部に一端を
接続した供給管21の他端は2つの導入管22,23に
分岐され、各導入管22,23の先端はそれぞれ陽極室
A及び陰極室Cの底部に連通されている。陽極室Aの上
部には酸性水取出し管25が接続され、また陰極室Cの
上部にはアルカリ性水取出し管26が接続されている。
本実施例では各管22,23,25,26はサイドケー
シング11,12に設け、対応する陽極13または陰極
14を通して陽極室A及び陰極室C内に連通させたが、
各管22,23,25,26はスペーサ16に設けても
よい。供給管21の途中には食塩水タンク20内の食塩
水を導入管22,23を介して陽極室A及び陰極室C内
に送り込む供給ポンプ24が設けられている。 【0009】陽極室Aの上部に接続される酸性水取出し
管25の陽極室A側一端部付近の上側には、短い連通管
30aを介して箱状の気液分離装置30が連通され、こ
の気液分離装置30の上部は比較的細い送気管31を介
して陰極室Cの下部に連通されている。送気管31の途
中には気液分離装置30の上部に溜まる塩素ガスを陰極
室C内に送り込むポンプ32と、陰極室C内のアルカリ
水が気液分離装置30側に逆流するのを阻止する逆止弁
33が設けられている。気液分離装置30は、酸性水取
出し管25の陽極室Aへの接続部付近に設ける代わり
に、酸性水取出し管25が接続される陽極室Aの上部に
設けてもよい。 【0010】次に上記実施例の作動の説明をする。先ず
供給ポンプ24を作動させて、食塩水タンク20内の食
塩水(原水)を供給管21から各導入管22,23を介
して陽極室A及び陰極室C内に送り込み、これと同時に
陽極13及び陰極14に直流電源35からの電解用電力
を供給すれば、陽極室A及び陰極室C内の食塩水中の塩
素イオン(陰イオン)は陽極13に向かって移動し、ナ
トリウムイオン(陽イオン)は陰極14に向かって移動
し、それぞれ対応する電極と接触して電価を失う。この
際に陰極室C内の塩素イオン及び陽極室A内のナトリウ
ムイオンは、それぞれ隔膜15を通って反対側の電極1
3,14に移動する。 【0011】陽極13と接触して電価を失った塩素の一
部はそのまま陽極15付近の水中に溶解し、一部は水と
反応して次亜塩素酸あるいは次亜塩素酸イオンを生じ、
これらにより殺菌作用のある有効塩素濃度が与えられ
る。残る塩素の一部は塩酸となりあるいは塩素ガスの気
泡となって遊離される。これにより陽極室A内の水は酸
性となり、この酸性水は隔膜15により遮られて陰極室
C内には入らない。陰極室Cと接触して電価を失ったナ
トリウムイオンは、陰極16付近の水と反応して苛性ソ
ーダ及び遊離水素を生じて陰極16付近の水をアルカリ
性とし、このアルカリ性水は隔膜15により遮られて陽
極室A内には入らない。このようにして陽極室A及び陰
極室C内にそれぞれ生成された酸性水及びアルカリ性水
は、酸性水取出し管25及びアルカリ性水取出し管26
から送り出され、それぞれの用途に使用される。 【0012】酸性水と共に酸性水取出し管25から送り
出される塩素ガスの気泡の相当部分は、陽極室Aとの接
続部付近となる酸性水取出し管25を通過する際に、そ
の上側に設けた連通管30aを通って気液分離装置30
内に浮上する。この塩素ガスの気泡は気液分離装置30
内で分離されて上半部に溜まり、この塩素ガスは電解水
製造装置の作動中連続して作動されるポンプ32によ
り、送気管31及び逆止弁33を介して陰極室Cの下部
から細かい気泡として放出され、陰極室C内を浮上す
る。 【0013】原水の調製に使用する食塩として、純度が
99.5パーセント以下の一般流通グレードのものを使用す
ると、アルカリ性水取出し管26への出口付近の陰極室
C内の陰極14及び隔膜15の表面にゼリー状の塩基性
析出物が生成され、これによりイオンの通過が妨げられ
て電解効率が低下し、また陰極14の寿命を低下させる
おそれがある。しかし本実施例では陰極室Cの底部から
放出された塩素ガスの細かい気泡は、陰極室C内を浮上
しながら陰極14及び隔膜15を覆うゼリー状の塩基性
析出物と接触してこれを崩し、水に溶解して生じた塩酸
及び次亜塩素酸によりこの塩基性析出物を中和して溶解
する。このように陰極14及び隔膜15を覆うゼリー状
の塩基性析出物が溶解され除かれてイオンの通過が妨げ
られなくなるので、電解効率が低下することがなくな
る。またこの塩基性析出物のために陰極が劣化してその
寿命が低下することもなくなる。なおこの塩素ガスの気
泡は陰極14に付着するマグネシウムやカルシウム塩の
スケールを除去して、これによる電解効率の低下を防ぐ
作用もある。 【0014】また陰極室C内の塩基性析出物を塩素ガス
により中和することにより陰極室C内には食塩が生成さ
れるが、これによる食塩水は再び電解されて陽極室A内
に有効塩素を生じる。従来は大気中に放出されていた塩
素ガスがこのようにして食塩水に戻って再度電解される
ので、使用する食塩の量に対する有効塩素の生成効率が
増大する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による電解水製造装置の一実施例の説
明図である。 【符号の説明】 10…電解槽、13…陽極、14…陰極、15…隔膜、
25…酸性水取出し管、26…アルカリ性水取出し管、
30…気液分離装置、31…送気管、32…ポンプ、3
5…直流電源、A…陽極室、C…陰極室。
明図である。 【符号の説明】 10…電解槽、13…陽極、14…陰極、15…隔膜、
25…酸性水取出し管、26…アルカリ性水取出し管、
30…気液分離装置、31…送気管、32…ポンプ、3
5…直流電源、A…陽極室、C…陰極室。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 平4−94787(JP,A)
特開 平6−15276(JP,A)
特開 昭56−20173(JP,A)
特開 平7−39877(JP,A)
特開 平6−312189(JP,A)
特開 平5−161890(JP,A)
特開 平2−149395(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
C02F 1/46
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 電解槽の内部を隔膜により仕切って陽極
室と陰極室に分離し、この陽極室及び陰極室内にそれぞ
れ設けた陽極及び陰極に直流電源からの電解用電力を供
給し、前記陽極室及び陰極室の各一端側より導入した食
塩水を電解して同陽極室の他端側に設けた酸性水取出し
管及び同陰極室の他端側に設けたアルカリ性水取出し管
より取り出す電解水製造装置において、前記酸性水取出
し管は前記陽極室の上部に連通させ、この酸性水取出し
管と前記陽極室の連通部付近に設けた気液分離装置と、
この気液分離装置の上部と前記陰極室の下部を連通する
送気管と、この送気管に設けられ前記気液分離装置内上
部の塩素ガスを同送気管を通して前記陰極室内の下部に
送り込んで気泡として放出させるポンプを備えたことを
特徴とする電解水製造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31221293A JP3421102B2 (ja) | 1993-12-13 | 1993-12-13 | 電解水製造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31221293A JP3421102B2 (ja) | 1993-12-13 | 1993-12-13 | 電解水製造装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07163980A JPH07163980A (ja) | 1995-06-27 |
JP3421102B2 true JP3421102B2 (ja) | 2003-06-30 |
Family
ID=18026547
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31221293A Expired - Fee Related JP3421102B2 (ja) | 1993-12-13 | 1993-12-13 | 電解水製造装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3421102B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP3420820B2 (ja) * | 1994-02-05 | 2003-06-30 | ペルメレック電極株式会社 | 電解酸性水製造方法及び製造装置 |
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