JP3419780B2 - 固体状化学組成物から使用溶液を調製するためのディスペンサー具有マルチ製品計量分配システム - Google Patents

固体状化学組成物から使用溶液を調製するためのディスペンサー具有マルチ製品計量分配システム

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JP3419780B2 JP51761096A JP51761096A JP3419780B2 JP 3419780 B2 JP3419780 B2 JP 3419780B2 JP 51761096 A JP51761096 A JP 51761096A JP 51761096 A JP51761096 A JP 51761096A JP 3419780 B2 JP3419780 B2 JP 3419780B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 この発明は機能性化学組成物の希釈使用溶液を調製し
て計量分配するための装置に関する。より詳細には、こ
の発明は固体状化学組成物から得られる化学濃厚液およ
び希釈液を実質上一定の割合で供給して化学使用溶液を
調製する装置に関する。この発明はまた、予め決められ
たスケジュールに従って複数の希釈使用溶液を選択的に
計量分配する装置に関する。
発明の背景 配合処方された化学組成物の希釈液を計量分配する装
置は、濃厚組成物の固体状マス(例えば、ブロック状ま
たは粉末状のマス)に水流を限られた時間内で噴射して
化学濃厚液を調製するように設計されている場合が多
い。この濃厚液を適量の水で希釈することによって使用
溶液が調製される。この種のディスペンサーを使用する
場合には、濃厚液と希釈水との計量分配時間の手動調整
が必要な場合が多い。このため、オペレーターの操作ミ
ス、不注意および水圧や温度の変動等に起因して濃度が
広範囲に異なる使用溶液が調製される。
自動化された計量分配システムにおいては時間とスイ
ッチを連動させる試みがなされている。この種のシステ
ムにおいては、濃厚液や希釈水等の受容容器への送給を
制御するのが一般的である。これらのシステムは非常に
正確であるが、希釈水の添加前に潜在的に危険な濃厚溶
液を生成するだけでなく、比較的複雑で高価である。さ
らに、この種の計量分配装置の別の難点は、種々の量の
使用溶液を調製するのに複雑な計算を必要とすることで
ある。オペレーターまたはディスペンサーの電子制御系
においては使用溶液の調製のために時間または濃厚液と
希釈水の流れに関する計算をしなければならない。この
ような計算はオペレーターにとっては過大な労力を強い
るものであり、電子制御系にとっては過度のコストをも
たらし、また、使用溶液に濃度誤差をもたらすことがあ
る。
調整可能な複数のバルブを組み込んで化学組成物と希
釈水を一定の割合で送給するディスペンサーも使用され
ている。この種のディスペンサーは給水バルブ並びに濃
厚液を調製するための噴射ノズルへの水流制御バルブお
よび希釈水の流速制御バルブを具有する。この種のディ
スペンサーを用いることによって使用溶液の濃度を多様
に変化させることができるが、このためには熟練オペレ
ーターによる調整が必要であり、また、該ディスペンサ
ーの耐用年数にわたって安定した濃度レベルを維持する
ことは困難である。さらに、使用溶液の濃厚液の即座の
調整は未熟練者はできない。
固体状化学品用ディスペンサーの分野においてはここ
数年においていくつかの進歩がみられている。しかしな
がら、従来のディスペンサーを用いて使用溶液を正確に
供給するためには熟練オペレーターおよび高価な電子制
御装置が必要である。さらに、このようなシステムにお
いては、希釈水で希釈する前に潜在的に危険な高濃度濃
厚液が最初に生成する。また、この種の固定比システム
において所望の濃度を得るためにはバルブ設定の正確な
較正が必要である。
従って、従来の計量分配システムには上記問題点があ
るので、種々の制御濃度の使用溶液を必要量供給する簡
単で多機能性の計量分配装置が要請されている。特に、
濃厚液と希釈水を一定の割合で送給すると共に該割合を
未熟練オペレーターでも簡単かつ正確に変化させること
によって使用溶液が調製できる計量分配装置が要請され
ている。
複数の使用溶液が計量分配でき、オペレーターが異な
る使用溶液を選択的に計量分配できるように設計された
計量分配システムも開発されている。例えば、洗浄に関
しては、異なる洗浄作業または洗浄のスケジュールもし
くはプログラムに対しては異なる使用溶液が必要とな
る。
しかしながら、異なる作業やプログラムに対して必要
な溶液を計量分配するためには、特定の時間に特定の使
用溶液を選択するオペレーターが必要である。特に洗浄
スケジュール、就中、多数のオペレーターが特定のスケ
ジュールに従って作業を実施する場合には、オペレータ
ーが作業場所を失念することがある。オペレーターによ
っては、スケジュールに従わない選択をすることがあ
る。また、このような錯誤によって最適な洗浄効果が得
られない場合もある。
従って、複数の使用溶液(例えば、洗浄剤溶液)を異
なる作業および/または所望のスケジュールに対応して
計量分配するのを促進する計量分配システムを要請され
ている。特に、異なる作業またはスケジュールに対応し
て計量分配される特定の使用溶液を、オペレーターの操
作ミスの発生の可能性が最小限になるように制御できる
計量分配システムが要請されている。
発明の概要 本発明は、設定プログラムに従って正確に制御された
異なる希釈使用溶液を制御下で計量分配する計量分配シ
ステムを提供する場合の従来の上記諸問題を解決するた
めになされたものである。本発明に従えば、使用溶液濃
度の不正確な制御または特定の計量分配プログラムもし
くはスケジュールに対応する使用溶液の不正確な選択を
もたらすオペレーターの操作ミスは最小限となる。
好ましい計量分配システムは複数のディスペンサーお
よび設定プログラムに従って使用溶液の計量分配を制御
する制御器を具有していてもよい。未熟練オペレーター
でもこのシステムを操作して使用溶液を計量分配するこ
とができ、制御器はオペレーターからの付加的なインプ
ットを必要とすることなく、設定プログラムに従って特
定のディスペンサーを自動的に選択する。従って、好ま
しい制御器による特定のディスペンサーの自動的選択に
よってオペレーターの操作ミスの発生の可能性は大幅に
低減する。
従って、本発明の1つの観点によれば、複数の使用溶
液を計量分配するための計量分配システムが提供され
る。この計量分配システムは、第1使用溶液および第2
使用溶液をそれぞれ計量分配するための第1ディスペン
サーおよび第2ディスペンサー並びにこれらの第1およ
び第2ディスペンサーに接続された制御器を具備し、該
制御器は設定プログラムに従ってこれらのディスペンサ
ーのうちの1つを選択する選択手段および選択されたデ
ィスペンサーからの使用溶液を計量分配するための計量
分配手段を有する。
本発明のさらにまた別の観点によれば、第1使用溶液
および第2使用溶液をそれぞれ計量分配するための第1
ディスペンサーおよび第2ディスペンサーを具有するタ
イプの計量分配システムにおいて複数のこれらの使用溶
液を計量分配する方法が提供される。この方法には、設
定プログラムに従ってディスペンサーの1つを自動的に
選択し、次いで選択されたディスペンサーからオペレー
ターの要求に応じて使用溶液を計量分配する過程が含ま
れる。
本発明を特徴づける上記およびその他の利点や特徴は
請求の範囲に記載してあり、これらも本発明の一部を構
成する。しかしながら、本発明および本発明によって得
られる利点や適用対象をよりよく理解できるようにする
ために、本発明の好ましい態様を例示する添付図に基づ
いて本発明をさらに説明する。
図面の簡単な説明 図1は本発明による計量分配システムの部分的な分解
組立斜視図である。
図2は図1に示す計量分配システムに用いるディスペ
ンサーの模式図である。
図3は図1に示す1つのディスペンサーの斜視図であ
る。
図4は図2に示すディスペンサー用の希釈液送給シス
テムの一部の分解組立斜視図である。
図5aおよび図5bは図2に示すディスペンサーにおける
出口オリフィスのサイズと異なる温度における使用溶液
の濃度との関係を示すグラフである。
図6は図1に示す計量分配システムの制御系の模式図
である。
図7(a)、図7(b)、図7(c)および図7
(d)は図6に示す制御系の好ましいプログラムの流れ
を示すフローチャートである。
好ましい態様の詳細に説明 添付図において、同じ部分もしくは部材は同じ番号で
示す。図1は必要に応じて複数の使用溶液を制御下で計
量分配するための本発明による好ましい計量分配システ
ム(100)を示す。
計量分配システム(100)はハウジング(150)内に収
納されて制御システム(110)によって制御される複数
の使用溶液ディスペンサー(10a)、(10b)、(10c)
および新鮮水ディスペンサー(106)を具備するのが好
ましい。計量分配システム(100)には図示する個数よ
りも多いかまたは少ないディスペンサーを組み込んでも
よい。各々のディスペンサーはソレノイドバルブ、圧力
スイッチおよびバキュームブレーカーを介して共通の希
釈液入口(109)に接続するのが好ましい[例えば、デ
ィスペンサー(10c)に対してはバルブ(14c)、スイッ
チ(102c)およびブレーカー(105c)を配設する]。デ
ィスペンサーのアウトプットは流体を介して共通出口
(152)と連絡させる。該共通出口は所望の使用場所
(例えば、モップバケツ)へ液体を送給するチューブま
たはその他の部材に接続するのが好ましい。
ハウジング(150)は計量分配システムの内部部材と
の接触を制限するためのカバー(151)を有する。ディ
スプレー(140)と押しボタン(130)、(132)、(13
4)を有するユーザーインターフェースパネル(150)を
利用することによってオペレーターは状態情報を得て計
量分配システム(100)の操作を制御する。
使用溶液ディスペンサー 使用溶液ディスペンサー(10a)、(10b)、(10c)
は固体状化学組成物から調製される希釈された使用溶液
を計量分配する。例えば、図2に好ましいディスペンサ
ーの1つ[一般的には(10)で示す]の操作を模式的に
示す。ディスペンサー(10)は希釈液源(12)からの希
釈液(例えば、水)を受容し、該希釈液と固体状化学組
成物(22)から使用溶液を調製してこれを出口(26)へ
送給する。
ディスペンサー(10)は計量分配システム(100)に
おいて使用するのが好ましいが、本発明による他の計量
分配システムまたは独立型システムに使用してもよい。
希釈液源(12)は予め決められた温度と圧力の加圧水
源であってもよい。固体状成分の溶解度とディスペンサ
ー(10)によって供給される溶液の濃度は流入する希釈
液の温度と圧力によって変化するので、水の温度および
/または圧力を制御および/または監視する手段を配設
するのが好ましい。希釈液源(12)からは、圧力が約30
〜70psiで流速が約5〜10ガロン/分、好ましくは約3
〜4ガロン/分の水を供給するのが好ましい。水温は18
0゜Fまで、好ましくは120〜140゜Fにするのが好まし
い。本発明においてはその他の希釈液を用いてもよい。
固体状化学組成物(22)はキャストブロック形態で供
給するのが好ましい。この場合、高圧の希釈液流を該ブ
ロックに噴射することによって濃厚液または濃厚水溶液
を調製する。この種の系としては、コープランドによる
米国特許第4,690,305号明細書に記載のものが例示され
る。あるいは、固体状化学組成物(22)は粉末状で供給
し、該粉末を希釈液と混合して濃厚液を調製してもよ
い。このタイプのものとしては、ラルソンらによる米国
特許第4,063,663号明細書に記載のものが例示される。
これらの特許明細書も本明細書の一部を成すものであ
る。固体状化学組成物から濃厚溶液を調製するその他の
系は当該分野において知られている。
化学組成物(22)としては種々の組成物、例えば種々
の洗浄剤(例えば、多用途洗浄剤、消毒もしくは殺菌用
洗浄剤、床用洗浄剤およびその他の特別な用途に供する
洗浄剤等)を使用してもよい。しかしながら、本発明の
好ましい用途は洗浄剤溶液の計量分配であるが、多の用
途に供するその他の使用溶液を本発明に従って計量分配
してもよい。
希釈液の送給系もしくは送給装置(13)は、固体状化
学組成物から使用溶液を調製するために希釈液源(12)
から希釈液(好ましくは水)を送給する。希釈液送給系
(13)はディスペンサー(10)への水の流入を制御する
制御バルブ(14)を有する。このバルブはディスペンサ
ー(10)の出口(26)への使用溶液の最終的な流れも制
御する。制御バルブ(14)の下流には該バルブと流体を
介して連絡するマニホールド(15)が配設される。マニ
ホールド(15)は入口ポート(16)、第1出口ポート
(17)および第2出口ポート(18)を有する。好ましい
態様においては、制御バルブ(14)はディスペンサーか
ら使用溶液を計量分配するために作動する専用制御機能
を有する。しかしながら、その他の制御バルブや機構
(例えば、チェックバルブ、ソレノイドバルブ、転換バ
ルブ等)を組み込むことによってディスペンサー(10)
を通る希釈液やその他の溶液の流れを制御してもよい。
圧力スイッチ(102)とバキュームブレーカー(105)
を制御バルブ(14)とマニホールド(15)の間に配設し
てもよい。圧力スイッチは液流がマニホールドに達した
ことを示す信号を制御系へ送る。構築基準に適合させる
ためにバキュームブレーカーを用いて希釈液源への使用
溶液の逆流を防止してもよい。ディスペンサー(10)、
特に独立型の用途に供するディスペンサーの固有の作動
操作にとってこれらの装置は必ずしも必要な手段ではな
い。
マニホールド(15)は入口ポート(16)からの水流を
出口ポート(17)と(18)に分離する。第1出口ポート
(17)は入口ポート(16)からの流体を第1制流子(1
9)へ誘導し、また、第2出口ポート(18)は入口ポー
ト(16)からの流体を調整用の希釈液または希釈水とし
て第2制流子(20)へ誘導する。換言すれば、第1出口
ポート(17)は固体状化学組成物(22)へ給水して接点
(23)で濃厚液を生成させ、また、第2出口ポート(1
8)は濃厚液を希釈する調整水を供給して接点(25)で
使用溶液を生成させる。このような配置を採用すること
により、ディスペンサー(10)は単一の制御バルブ(1
4)の操作によって化学組成物の濃度が制御された希釈
使用溶液を出口(26)へ直接送給する。
好ましい態様においては、希釈液送給系(13)の第2
制流子(20)は第2出口ポート(18)と流体を介して連
絡する計量オリフィスを有する。さらに、第1制流子
(19)は、高圧水流を固体状ブロックに噴射させて濃厚
液を調製するための噴射ノズルを有する。計量オリフィ
スと噴射ノズルの開口部の関係は濃厚液と調整水の流速
比に対応し、これによって使用溶液の濃度が最終的に制
御される。
濃厚液の種類によっては、固体状化学組成物に実質的
に高い流速を有する調整水が衝突したときに発泡するこ
とがあることが判明した。従って、適当な消泡器(24)
をディスペンサー(10)に組み込むことによって、濃厚
液と混合する前の調整水の運動エネルギーを低減させて
もよい。
図3は、下方に開口した開口部(28)を有する容器
(27)内に貯蔵されたブロック形態の化学組成物(22)
を計量分配するためのディスペンサー(10)の好ましい
構造を示す。ディスペンサー(10)は固体状化学組成物
を収容する容器(27)を支持すると共に該組成物から調
製される濃厚液を捕集するカップ型部材(29)を有す
る。カップ型部材(29)の最底部には濃厚液を計量分配
するための開口部(34)が配設される。
希釈液送給系(13)のマニホールド(15)は部材(2
9)の底部内に完全に収容するのが好ましい。この場
合、入口ポート(16)は部材(29)の壁部を貫通して延
び、第1出口ポート(17)は一般に容器(27)内の開口
部(28)の方向へ延び、また、第2出口ポート(18)は
一般に開口部(34)の上方へ延びる。この配置において
は、濃厚液と調整水は重力の作用によって共通の捕集管
(31)内へ流れ落ちる。しかしながら、マニホールド
(15)の入口ポートと出口ポートは相互にいずれの方向
を向いていてもよく、また、重力方向に対してもいずれ
の方向を向いていてもよい。さらに、別の形態を有する
囲いまたは容器を用いてマニホールドと固体状組成物を
収容してもよい。
好ましくは第1制流子を形成する噴射ノズル(19)を
具有する混合手段は流体を介して第1出口ポート(17)
と連絡するのが好ましく、該出口ポートは容器(27)の
開口部(28)に向けて高圧水流を誘導して固体状組成物
(22)を溶解させて濃度が制御された濃厚液を生成させ
る。噴射ノズル(19)は、容器(27)が部材(29)上で
の操作状態にあるときに開口部(28)の内部に配設され
るのが好ましい。
噴射ノズル(19)は使用する個々の固体状組成物に対
して適した種々の噴射パターンをもたらしてもよい。例
えば、固体状ブロックの寸法や形態または粉体を部材
(29)へ計量分配する方法に応じて異なる噴射パターン
を利用してもよい。噴射ノズル(19)は直径が約0.0312
5(1/32)〜0.140625(9/64)インチ、より好ましくは
約0.0625(1/16)〜0.09375(3/32)インチのアウトプ
ットオリフィスを有するのが好ましい。
噴射ノズル(19)は容器(27)に対して固定した位置
を向いていてもよい。あるいは、噴射ノズル(19)の位
置は容器に対して手動で調整できるようにしてもよく、
これによって溶解度の異なる製品に応じて調製濃度を変
化させる。噴射ノズル(19)は固体状組成物の表面とノ
ズルの間の距離が一定に保たれて該組成物が全体にわた
って溶解するように自動的に移動できるようにしてもよ
い。その他の構造部材、例えばスクリーンおよび固体状
組成物の供給源の収納機構等を組み込んでもよい。
噴射ノズル(19)からの希釈液と固体状化学組成物
(22)から調製される濃厚液は部材(29)の開口部(3
4)を通って流出する。部材(29)は第1捕集管(31)
が取付けられたフランジ(30)を有する。
第2出口ポート(18)は、第2制流子を形成する計量
チップ(20)を有する希釈手段と流体と介して連絡す
る。調整水は出口ポート(18)と計量チップ(20)を経
由して、第1捕集管(31)の内部に配設された第2捕集
管(32)へ供給される。調整水は第1捕集管(31)の部
位(33)において濃厚液と混合して最終的な使用溶液を
生成する。
これらの捕集管(31)および(32)の材質は可撓性の
透明弾性材料(例えば、PVC等)が好ましいが、本発明
においては他の材料、例えば、EVD、ポリプロピレンお
よびポリエチレン等を利用してもよい。これらの捕集管
の形態は、該管内を流通する流体を受容するのに十分な
内径を有するようにすべきである。第1捕集管(31)の
好ましい内径は約0.75〜1.00インチであり、また、第2
捕集管(32)の好ましい内径は約0.25〜0.375インチで
ある。これらの寸法と異なる寸法を有する別の種類の材
料を利用してもよい。
図3に示すように、第2捕集管(32)は第1捕集管
(31)と同心的に配設してもよい。濃厚液と調整水は単
一管を通して送給してもよく、あるいはディスペンサー
(10)から完全に別々の開口部を通して送給してもよ
い。従って、希釈手段は濃厚液と調整水を送給して混合
するための異なる構造部材を有していてもよい。
一般に、計量オリフィス(20)と第2捕集管(32)を
経由して供給される調整水は、開口部(34)と第1捕集
管(31)を経由して供給される濃厚液よりも高い運動エ
ネルギーを有する。従って、用途によっては消泡器(2
4)を希釈手段に配設することによって調整水の流れに
よって発生する泡の量を低減させるのが好ましい。
発泡量の低減化は調整水の運動エネルギーを低減させ
ることによっておこなうのが好ましく、このエネルギー
の低減化は調整水の流速または圧力を低下させることに
よっておこなうのが一般的である。水の流速は、例え
ば、水流を第2捕集管(32)の壁部と接触させることに
よって低下させてもよい。調整水は邪魔板を通して送給
してもよく、あるいは可撓性の弾性部材を通して送給し
てもよい。種々の妨害部材、例えば捕集管内に配設され
たピンまたは捕集管内に形成された屈曲部等を利用して
もよい。
消泡器(24)は第2捕集管(32)の一部に複数のスリ
ット(35)を有する縦溝を設けることによって形成させ
るのが好ましい(図4参照)。スリットを必要に応じて
曲げるか、またはフレア状にすることによって該管内を
通る調整水流に対する適当な妨害部材を形成させてもよ
い。第2捕集管(32)に形成するスリット(35)の数は
4つが好ましいが、本発明においてはこれよりも多い
か、または少ない数であってもよい。
第2捕集管(32)と必要に応じて用いる消泡器(24)
を経由する調整水および第1捕集管(31)を通過する濃
厚液から調製された使用溶液は適当な出口(26)へ供給
するのが好ましい。該出口はバスパンであってもよく、
あるいは容器、例えばボトル、バケツ、シンク、オート
スクラバーおよびモップバケツ等であってもよい。例え
ば、計量分配システム(100)においては、使用溶液は
第1捕集管(31)から共通の出口(152)へ送給される
(図1参照)。
使用溶液の濃度制御 使用溶液の濃度制御は第1出口ポート(17)と第2出
口ポート(18)への各々の流速の制御によっておこなわ
れる。好ましい態様においては、噴射ノズル(19)は第
1出口ポート(17)を通る液体の流速を制御し、また、
計量オリフィス(20)は第2出口ポート(18)を通る流
体の流速を制御する。
図4に示すように、計量オリフィス(20)はマニホー
ルド(15)の第2出口ポート(18)と取り外し可能に接
続するのが好ましい。計量オリフィス(20)は第2出口
ポート(18)のテーバーねじ込部分と摺動可能に嵌合さ
せるのが好ましい。このような構造を採用することによ
り、必要に応じて計量オリフィス(20)を取り外して別
の計量オリフィスと取り替えることができる。従って、
異なる寸法の計量オリフィスを第2出口ポート(18)内
へ個別に挿入することによって、広範囲の濃度の使用溶
液および/または水圧や水温等を含む広範囲の操作条件
に対応する望ましい濃度の使用溶液を調製することがで
きる。種々の寸法の計量オリフィス(20)は色分けをす
るのが好ましく、これによって特定の用途に対応した正
しい寸法の計量オリフィスのオペレーターによる選択が
容易になる。
第2出口ポート(18)を通る液流の制限は取り外し可
能な計量チップ以外の部材を用いておこなってもよい。
例えば、該液流の制限はマニホールド(15)に一体的に
形成された細口部またはニードルバルブのようなバルブ
によっておこなってもよい。
計量オリフィス(20)のアウトプットオリフィスの直
径は好ましくは約0.050〜0.375インチ、より好ましくは
約0.100〜0.200インチである。前述の口径を有する噴射
ノズルを具有する好ましいディスペンサー(10)を使用
する場合、調整水の流速は濃厚液の流速の約70〜90%、
より好ましくは約88〜95%となる。ディスペンサー(1
0)を用いて得られる濃厚液の例えば155゜Fにおける一
般的濃度は約6000〜16000ppmであり、また、使用溶液の
濃度は約640〜5000ppmである。
図3において、計量オリフィス(20)は比較的簡単な
手順によって取り外して交換することができる。第1捕
集管(31)とフランジ(30)の嵌合を解除した後、計量
オリフィス(20)をねじを緩めてからマニホールド(1
5)から取り外す。第2捕集管(32)を計量オリフィス
(20)から取り外して別の計量オリフィスに装着する。
ねじを締めて新しい計量オリフィスをマニホールド(1
5)に取り付け、第1捕集管(31)を計量オリフィス上
に摺動させた後、フランジ(30)の方へ戻す。
上述のように、噴射ノズル(19)と計量オリフィス
(20)を経由して供給される水の量比によって使用溶液
中の洗浄剤組成物の濃度が制御される。しかしながら、
この濃度は供給される水の温度と圧力および使用する固
体状化学組成物の種類によって左右される。従って、水
温、水圧、固体状化学組成物、噴射ノズルの口径、噴射
パターンおよび計量オリフィスの口径の関係を示す表を
作成することができる。この種のデータは個々の変数を
変えて得られる使用溶液の濃度を測定することによって
手動で得られる。あるいは、所定の試験プログラムに従
って、例えば種々の変数を組合せに対応する使用溶液の
濃度を伝導度セルを用いてモニターすることによって必
要なデータを自動的に得てもよい。
このような表を手動で作成する一つの方法は、適当な
固体状化学組成物、水圧および水温を選定し、所望の口
径の計量オリフィスを有するディスペンサーを組み立て
る方法である。モップバケツを普通に満たす操作をシミ
ュレートするためにディスペンサーを2〜3分間作動さ
せる。その後の充填サイクルは一般的な使用条件をシミ
ュレートするために約90分毎におこなう。このサイクル
は全ての固体状製品が消費されるまで続行する。得られ
た溶液の濃度を各々の充填サイクル後に滴定法を用いて
周期的に算出することによってディスペンサーのアウト
プットに関するグラフを作成する。上記の方法は同一の
固体状製品を用いて同じ水圧および水温の条件下におい
て口径の異なる計量オリフィスを使用しておこなっても
よく、これによって特定の制御条件(例えば、水温と水
圧等)における特定の固体状製品に関する使用溶液の濃
度と計量オリフィスの口径の関係を示す適当な表が得ら
れる。
例えば、製品A、BおよびCに関して水圧40PSIおよ
び水温125゜Fおよび155゜Fの条件下において口径0.0937
5インチの噴射ノズルを有する好ましいディスペンサー
を用いて上記の試験をおこなった。
製品Aは固体ブロック状の酸性洗浄剤であって、有機
酸および/または無機酸、1種または2種以上のノニオ
ン界面活性剤、所望によるアニオン界面活性剤、香料お
よび色素を含有し、固体状製品のフォーマットにより容
器内に収納された製品である。製品Bは固体ブロック状
の中性洗浄剤であって、1種または2種以上のノニオン
界面活性剤、所望によるアニオン界面活性剤、香料およ
び色素を含有し、固体状製品のフォーマッドにより容器
内に収納された製品である。製品Cは固体ブロック状の
アルカリ性洗浄剤であって、アルカリ源(例えば、アル
カリ金属水酸化物、シリケート、アンモニウム化合物お
よびアミン化合物等)、1種または2種以上の界面活性
剤、所望によるアニオン界面活性剤、香料および色素を
含有し、固体状製品のフォーマットにより容器内に収納
された製品である。以下の表Iおよび表IIに口径の異な
る種々の計量オリフィスを用いて155゜Fおよび125゜Fで
得られた使用溶液の濃度を示す。
図5aおよび図5bはそれぞれ表Iおよび表IIのデータを
グラフで表示したものである。グラフ41と51は製品Aに
関する溶液の濃度とオリフィスの口径との関係を示すも
のである。グラフ42と52は製品Bに関する溶液の濃度と
オリフィスの口径との関係を示すものである。
また、グラフ43と53は製品Cに関する溶液と濃度とオ
リフィスの口径との関係を示すものである。
上記の実験とは異なるディスペンサー、ノズル口径、
水圧、水温および固体状製品を使用する場合にも、図5a
と図5bと類似のグラフが得られる。従って、ある製品の
特定の濃度の使用溶液が必要な場合には、水温と水圧に
関する知識を有するオペレーターは特定のディスペンサ
ーに対して適当なグラフを考慮した上で計量オリフィス
を取り替えることによって適切な計量オリフィスを選定
することができる。
従って、好ましいディスペンサー(10)の一般的な操
作は次の様にしておこなえばよい。即ち、希釈液をマニ
ホールドの第1出口ポートと第2出口ポートへ送給し、
第1出口ポートからの希釈液を固体状化学組成物と混合
して濃厚液を調製し、第2出口ポートからの希釈液を用
いて該濃厚液を希釈して使用溶液を調製する。この場
合、第1出口ポートと第2出口ポートを通る各々の流速
を調節することによって使用溶液の濃度を制御すること
ができる。本発明の技術的思想と範囲から逸脱すること
なく上記の好ましいディスペンサーには種々の改変改良
をほどこすことができる。
洗浄プログラム 図1に示す装置においては、制御系(110)を用いる
ことによって使用溶液ディスペンサー(10a)、(10
b)、(10c)および新鮮水ディスペンサー(106)の作
動を制御する。好ましい態様においては、ディスペンサ
ー(10a)はアルカリ性(塩基性)洗浄剤溶液を計量分
配し、ディスペンサー(10b)は中性洗浄剤溶液を計量
分配し、また、ディスペンサー(10c)は酸性洗浄剤溶
液を計量分配する。制御系(110)はユーザーインター
フェースパネル(user interface panel)(156)上で
のオペレーターの選択に応答して異なる使用溶液が計量
分配されるようにプログラムしてもよい。さらに、制御
系(110)は好ましい洗浄スケジュールまたはプログラ
ムを実行するために特定の溶液が異なる時間に計量分配
されるようにプログラムしてもよい。
例えば、飲食物提供サービス産業およびその他の類似
の用途においてはタイル張りの床の洗浄のためには特別
な洗浄プログラムまたはスケジュールが採用されてい
る。酸性洗浄剤溶液、アルカリ性洗浄剤溶液および中性
洗浄剤溶液を併用する洗浄プログラムはロランドらによ
る米国特許出願S/N 08/382,293号明細書に記載されてい
る(出願日:1995年2月1日、発明の名称:「連続的床
洗浄法と洗浄剤」)。
タイルとグラウトの表面は異なる洗浄剤溶液の影響を
受けやすい。例えば、油脂および食物の他の脂肪分が毎
日沈着するようなタイル表面はアルカリ性洗浄剤溶液の
影響を受けやすい。一方、タイルの場合よりも一層複雑
な沈着物が堆積するグラウトは酸性洗浄剤溶液の影響を
受けやすい。例えば、提供される食物の種類や調理方法
の相違等に起因するよごれの種類およびこの種の施設で
使用される水の硬度も床表面の状態を変化させる。
タイル張りの床の洗浄を最適におこなうためには特別
な洗浄プログラムが作成される。好ましい洗浄スケジュ
ールは一週間サイクルで、異なった日に異なる洗浄溶液
を使用するものである。あるいは、特定の洗浄溶液を1
ケ月毎、1週間毎または1時間毎等に選択するか、ある
いは、モップバケツあたり1回使用の割合または計量分
配される液量に基づいて選択してもよい。タイル張りの
床以外の表面の洗浄には別の洗浄プログラムを採用して
もよい。
制御系 好ましい制御系(110)は特定の用途に対する好まし
い洗浄プログラムに従い、特定の作業および/またま異
なる時間に対応してどの使用溶液を計量分配すべきかを
制御することによって計量分配を促進する。オンボード
クロック(on−board clock)はその時の日付と時刻を
示すので、異なる溶液はオペレーターによる直接的な制
御を必要とすることなく制御下で計量分配される。従っ
て、オペレーターの操作ミスの可能性または好ましい制
御プログラムからのずれは最小限になる。
図6は計量分配システム(100)の制御系(110)の模
式図である。CPU(122)(例えば、マイクロプロセッサ
ーまたはマイクロコントローラー等)を使用することに
より、使用溶液ディスペンサー(10a)、(10b)および
(10c)の操作はそれぞれソレノイドバルブ(14a)、
(14b)および(14c)の作動/停止によって制御するこ
とができ、また、新鮮水ディスペンサー(106)の操作
はソレノイドバルブ(107)の作動/停止によって制御
することができる。CPU(122)からのロジックレベル
(5VDC)制御信号を有するソレノイドバルブはリレー
(103a)、(103b)、(103c)および(103d)を用いて
作動される。
圧力スイッチ(102a)、(102b)、(102c)および
(108)は、これらに対応するソレノイドバルブの下流
に配設され、これらのソレノイドバルブは対応するディ
スペンサーを通る流れが確定されたときにCPU(122)に
指示する信号を発生する。圧力スイッチとしては、圧力
が約4psiよりも高いときにスイッチが入るオンオフ型の
スイッチ、例えばホッブス社製の76583型スイッチが好
ましい。従って、CPU(122)はこれらのスイッチを介し
て、ソレノイドバルブが適切に作動しているかどうか決
定すると共に、系の電流状態に応じたバルブの開閉の要
否を決定する。別の流れ検知手段、例えば流量計やその
他の圧力センサーを用いてもよい。
CPU(122)はディスペンサー(10a)、(10b)および
(10c)にそれぞれ含まれるカプセル存在確認センサー
(104a)、(104b)および(104c)からのインプットを
受け取る。カプセル存在確認センサーは接触型センサ
ー、例えばハムリン社製の59210−020型センサー等であ
り、この種のセンサーは、キャストブロック状固体組成
物が対応するディスペンサー内に適切に収納されている
ことを重力の作用によって検知するような形態を有す
る。従って、CPU(122)は固体状製品が適切に収納され
ていないときにソレノイドバルブが開放するのを防止す
る。
CPU(122)はインプットとして3つの押込ボタンスイ
ッチ(130)、(132)および(134)を具備しており
(図1参照)、該スイッチとしては瞬間的に開放する接
触押込ボタンスイッチが好ましい。スイッチ(130)に
は「裏部屋スイッチ」の標識があり、オペレーターは洗
浄スケジュールに従って該スイッチを押し込むことによ
って適切に計量分配された使用溶液を得る(この種の洗
浄スケジュールは施設の裏部屋やキッチン領域で利用さ
れるのが一般的であるためである)。スイッチ(132)
には「居間スイッチ」の標識があり、オペレーターは該
スイッチを押し込むことによってディスペンサー(10
b)から中性洗浄剤溶液を得る(非苛性性の中性洗浄剤
溶液は施設の客間または居間領域で利用されるのが一般
的であるためである)。スイッチ(134)には「新鮮水
スイッチ」の標識があり、該スイッチを押し込むことに
よってディスペンサー(106)から新鮮水を計量分配さ
せることができる。オペレーターはこれらのスイッチ
(130)、(132)および(134)を利用することによっ
て高レベルプログラミングとデータ入手機能を遂行する
ことができる。
CPU(122)はディスプレー(140)(図1参照)を介
して情報を表示する。該ディスプレーは塩基性溶液、中
性溶液、酸性溶液または新鮮水が計量分配されるときを
示すLEDインジケーター(142)および7セグメントLED
ディスプレー(141)を具有するのが好ましい。
本発明においては、他のスイッチ、キーおよびディス
プレー、例えばより精密なキーボードやディスプレーも
しくはモニター等を使用してもよく、さらに、別のデー
タ記憶装置やプリンター等を用いてもよい。
CPU(122)としてはマイクロプロセッサーまたはマイ
クロコントローラー、例えばインテル社製80C51型等が
好ましい。適好なROMおよびRAM回路(図示せず)を用い
てプログラムの記憶やワークスペース(workspace)を
得てもよく、また、該回路を内蔵CPU(122)に組み込ん
でもよい。構成データ、時間と日付および使用データは
電池式RAM/リアルタイムクロック回路(124)、例えば
デラス・セミコンダクター社製DS1202回路等に保存する
のが好ましい。CPU(122)に対するプログラムの選択は
DIPスイッチ(136)によっておこなわれる。電力は電源
(138)、例えば適当な給電支持回路機構を用いるバッ
テリーまたは120VACもしくは220VACラインパワーによっ
て供給される。監視人(Watchdog)/電動モニター(13
5)、例えばデラス・セミコンダクター社製D1232等を用
いてシステムが絶えず固定されるかまたはパワーロスを
受けるように再イニシャライズにしてもよい。
制御系(110)の作動に必要なピン結線および回路配
線は当業者には周知である。さらに、その他の支持回路
機構、例えば、処理クロック、種々のデータバッファ記
憶装置、ドライバーおよびジォンパー等を利用してもよ
い。
図7(a)〜図7(d)は計量分配システム(100)
を操作するのに好ましいプログラムフローを示す。この
ようなプログラムフローを実行するための操作命令は当
業者には周知である。図7(a)に示すように、メイン
ルーチン(170)によってブロック(172)内においてキ
ー[図6における(130)、(132)または(134)]が
オペレーターによって押されたかどうかを繰り返しチェ
ックする。キーが押されないときには、コントロールは
ブロック(196)まで進行していずれかの圧力スイッチ
(102a)、(102b)、(102c)または(108)が作動し
て対応する各々のディスペンサーを通る流れが確定され
ているかどうかをチェックする。流れが検知されないと
きには、メインルーチン(170)をブロック(172)まで
戻してキーの押下げをチェックする。流れが検知された
ときには、コントロールをブロック(198)まで進行さ
せて適切なバルブを閉じ(オペレーターによっていずれ
のキーも押されておらず、使用溶液が要求されていない
からである)、次いでブロック(172)まで戻す。
キーの押下げは既知の種々の方法で検知してもよい。
例えば、ブロック(172)によって各々のスイッチの状
態を絶えずモニターしてもよい。あるいは、スイッチ
(130)、(132)および(134)を用いて外部割り込み
を制動し、これによって制御系(110)を休止モードに
維持して不使用時の電力を節約してもよく、制御系はキ
ーの押下げによって再び作動する。
スイッチ(130)(裏部屋)が押し込まれると、コン
トロールはブロック(174)まで進行し、プログラムさ
れた洗浄スケジュールに従った日付に応じた適当な使用
溶液を制御系(110)へ計量分配する。ブロック(174)
において適切なカプセル存在確認スイッチ(104a)、
(104b)または(104c)の状態をチェックし、適当な固
体状ブロックカプセルが適当に収容されているかどうか
を決定する。カプセルが検知されないときには、コント
ロールはブロック(175)まで進行してエラー状態を処
理する(例えば、ディスプレー上のエラーを信号してデ
ィスペンサーの作動を防止することによってこの処理を
おこなう)。
カプセルが検知されるときには、コントロールはブロ
ック(176)まで進行して適切なソレノイドバルブ(14
a)、(14b)または(14c)を開放(作動)させる。次
いで、ブロック(178)および(179)において、スイッ
チ(130)が再び押されたかどうか、あるいはソレノイ
ドバルブの開放から十分な時間が経過したかどうかを繰
り返してチェックした後、ブロック(180)内において
適切なソレノイドバルブを閉じる。該ソレノイドバルブ
の閉鎖後、コントロールはブロック(172)まで戻るの
で、オペレーターは次のサイクルを開始させることが可
能となる。
ブロック(178)においてキー(130)の2回目の押下
げがおこなわれたかどうかをチェックするのが好まし
い。従って、オペレーターがスイッチ(130)をいった
ん押すならば、計量分配サイクルが開始し、所定時間経
過後に該サイクルは終了するので、スイッチ(130)は
プッシュオン/プッシュオフ型スイッチとして作用す
る。あるいは、ブロック(178)においてキー(130)が
開放されたかどうかをチェックしてもよく、この場合に
はキーは瞬間スイッチとして作用し、オペレーターは計
量分配サイクル中はスイッチを押し続けなければならな
い。
ブロック(179)は適当なディスペンサーが作動する
時間を制限する。これによってオペレーターが管理して
いないときにモップバケツまたはその他の容器をオーバ
ーフローさせる量の溶液がディスペンサーによって供給
される可能性が低減される。また該ブロックは自動充填
機能も発揮するので、予め決められた量の使用溶液がス
イッチ(130)を押し下げる毎に計量分配される。ブロ
ック(179)における設定時間の制限はDIPスイッチ(13
6)を介しておこなうのが好ましい。あるいは、この制
限時間は別のスイッチを介しておこなうか、もしくは制
御系(110)のプログラミングモードにおいておこなっ
てもよい。
ブロック(172)においてスイッチ(132)が検知され
たときは、中性使用溶液ディスペンサー(10b)がブロ
ック(182)〜(188)において作動する。ブロック(18
2)においては、カプセル存在確認スイッチ(104b)の
チェックによってコントロールはブロック(175)まで
進行し、カプセルの不存在が検知されたときのエラーを
処理する。ブロック(184)においては中性ソレノイド
バルブ(14b)が作動する。ブロック(186)および(18
7)においては別のキーが押されたかどうか、または設
定時間が経過したかどうかが検知され、次いでブロック
(188)においてソレノイドバルブ(14b)の作動が停止
されてコントロールはブロック(172)まで戻る。これ
によってオペレーターは、好ましい洗浄スケジュール以
外の種々の洗浄作業を実施するための万能洗浄剤溶液を
計量分配することができる。
ブロック(172)においてスイッチ(134)が検知され
ると、新鮮水ディスペンサー(106)がブロック(190)
〜(194)において作動して新鮮水が計量分配される。
ブロック(190)においては新鮮水ソレノイドバルブ(1
07)が作動する。ブロック(192)および(193)におい
ては、2回目のキーの押し下げが検知されるか、または
十分な時間が経過した後、バルブ(107)の作動がブロ
ック(194)において停止され、次いでコントロールは
ブロック(172)へ戻る。ブロック(192)および(19
3)は前述のブロック(178)と(179)またはブロック
(186)と(187)に関するいずれかの方法によって操作
してもよい。従って、オペレーターは前述のようにして
ディスペンサーから新鮮水を計量分配してもよい。
スイッチ(130)、(132)および(134)を操作する
ためのルーチンによって、計量分配系(100)の使用を
モニターするためにデータのロッギング(logging)を
おこなってもよい。例えば、個々のルーチンによってデ
ィスペンサーの作動回数および個々のディスペンサーに
よって計量分配された溶液の合計量もしくは全所要時間
をモニターして記憶させてもよい。さらに、個々のルー
チンによって圧力スイッチ(102a)、(102b)、(102
c)および(108)をチェックし、ソレノイドバルブの開
放後、個々のディスペンサー内での流量が決定されたか
どうかをモニターしてもよい。従って、ソレノイドバル
ブの故障をこの方法によって検知してもよい。
オペレーターはスイッチ(130)、(132)および(13
4)を用いて特定のオペレーターコードを入力すること
によってコントロールをオペレーターモード(200)へ
進行させてもよい。例えば、オペレーターコードは3つ
のキーの同時押し下げ、または特定の順序での押し下げ
であってもよい。キーの押し下げられたブロック(17
2)は、キーの固有の配列を検知してオペレーターコー
ドの条件が読み取れるような構成にしてもよい。あるい
は、別のスイッチ、例えば、ハウジング(150)に配設
されて該ハウジングへのアクセスを制限するスイッチを
用いてコントロールをオペレーターモード(200)まで
進行させてもよい。
オペレーターモード(200)を図7(b)に示す。こ
の制限されたアクセスモードにおいて、オペレーターが
種々の構成、プログラミングおよびデータ入手機能をア
クセスしてもよい。
先ず第一に、オペレーターはブロック(202)、(20
4)および(206)において「S」キーを連続的に押し下
げることによってプログラムモード、データ入手モード
および出口モードをトグル(toggle)を介して選択する
ことができる[好ましい態様においては、「S」キーは
スイッチ(130)、即ち裏部屋キーである]。ブロック
(202)ではプログラムモードへの進行に関してオペレ
ーターに質問がなされる。この質問はディスプレー(14
1)上に「P」と「G」の文字を連続的に繰り返して表
示しておこなうのが好ましい。オペレーターは「INC」
キー[好ましい態様においてはスイッチ(132)、即
ち、居間キーである]を押し下げることによってプログ
ラムモード[ルーチン(210)]をアクセスすることが
できる。同様にして、ブロック(204)はディスプレー
(141)上に「d」と「A」の文字を表示することによ
ってコントロールをデータ入手モードへ進行させること
[ルーチン(230)]をオペレーターに促し、また、ブ
ロック(206)はディスプレー(141)上に「O」、
「F」および「F」の文字を表示することによってコン
トロールを出口オペレーターモードへ進行させることを
ユーザーに促す。
図7(c)はプログラムモード[ルーチン(210)]
を示す。ブロック(212)においては、プログラムされ
た現時の全データをディスプレー(141)上で連続的に
サイクルさせるのが好ましい。「S」スイッチ[好まし
くはスイッチ(130)]を一回または複数回押し下げる
ことによって、異なる設定バルブを表示して修正しても
よい。例えば、ブロック(214)において現時間(時)
を表示し、「INC」キー[好ましくはスイッチ(132)]
を適当な回数押し下げることによってブロック(215)
において可変時間の増加をもたらしてもよい。同様にし
て、ブロック(216)および(217)において、現時間
(分)を表示して調整してもよい。ブロック(218)お
よび(219)においては、現在の日付を表示して調整す
る(例えば、日曜日を「1」とし、「土曜日」を「7」
とする)。
ブロック(220)と(222)においては、日付「1」に
計量分配すべき好ましい使用溶液を表示して調整しても
よい。例えば、「INC」キーを連続的に押し下げるこに
よって中性使用溶液(「n」)、酸性使用溶液
(「A」)および塩基性使用溶液(「b」)をトグルを
介して選択することができる。日付「2」〜「7」に対
しても同様のルーチンが用いられる[図7(c)におい
ては日付「7」のルーチンのみをブロック(227)と(2
28)として示す]。次いで、全てのプログラムデータが
オペレーターによって容認されたならば、オペレーター
は「INC」キーを押し下げることによってブロック(22
9)におけるプログラムモードから抜けてもよい。
図7(d)はデータ入手モードのルーチン(230)を
示す。この場合、オペレーターは従前のデータを表示し
て消去させてもよい。ブロック(232)は酸性溶液ディ
スペンサー(10c)に関する全計量分配時間(秒)およ
びディスペンサー(10c)の全作動回数(サイクル数)
を表示する。ブロック(234)と(242)は塩基溶液ディ
スペンサー(10a)に関する全計量分配時間(秒)およ
び全作動サイクル数をそれぞれ示す。ブロック(236)
と(244)は中性溶液ディスペンサー(10b)に関する全
計量分配時間(秒)および全作動サイクル数をそれぞれ
示す。ブロック(238)と(246)は新鮮水ディスペンサ
ー(106)に関する全計量分配時間(秒)および全作動
サイクル数をそれぞれ示す。これらの異なる表示は
「S」キーを押し下げることによって選択される。さら
に、各々の値は、所望の値が表示されたときに「INC」
キーを押し下げることによって、例えばブロック(23
3)、(235)、(237)、(239)、(241)、(243)、
(245)または(247)において消去してもよい。データ
入手モード(230)はブロック(248)によって文字
「d」、「A」および「E」が表示されたときに「IN
C」キーを押し下げることによって抜けさせてもよい。
上述の好ましい計量分配系(100)を利用することに
より、好ましい洗浄スケジュールもしくはプログラムを
オペレーターによる付加的な入力を必要とすることなく
自動的に実行してもよい。従って、オペレーターは特定
のスケジュール等における日付に使用溶液が計量分配さ
れるサイクルを記憶しておく必要がないので、オペレー
ターの操作ミスは最小限となる。さらに、洗浄は好まし
いスケジュールに従っておこなわれるので、最適な洗浄
効果が得られる。
さらに、特定の用途においてはオペレーターの安全性
も改善される。最適な洗浄プログラムに従うことによ
り、一定の被洗浄領域あたりに必要な酸性溶液または塩
基性溶液の使用量を低減させることができるので、オペ
レーターが酸性薬品やアルカリ性薬品にさらされる機会
も少なくなる。
好ましい計量分配システム(100)は床の洗浄以外の
用途、例えば、洗浄用または非洗浄用のマルチ使用溶液
を予め決められたスケジュールに従って使用する各種の
用途において利用してもよい。さらに、このようなスケ
ジュールは月、週、日および時間等に応じて変化させて
もよく、あるいは非時間的要素、例えば、異なる計量分
配サイクルまたは特定のユーザーによる異なるサイクル
等に応じて変化させてもよい。さらに、本発明によるマ
ルチ製品計量分配システムにおいては、上述のディスペ
ンサーとは異なるディスペンサー、例えば、濃厚液用デ
ィスペンサーのような非固体状化学製品用ディスペンサ
ー等を利用してもよい。
本発明を以上の詳細な記述、実施例およびデータに基
づいて説明したが、本発明の範囲または請求の範囲はこ
れらによって限定されるものではなく、当業者であれ
ば、以下の請求の範囲によって規定される本発明の技術
的思想および範囲を逸脱することなくこれらに多くの変
更や修正を加えることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ボチェ,ダニエル・ケイ アメリカ合衆国55121ミネソタ州イーガ ン、サリー・サークル611番 (72)発明者 ローランド,ジョン・ジェイ アメリカ合衆国55125ミネソタ州ウッド ベリー、アンドリュー・ドライブ5383番 (72)発明者 クロス,テリー・ジェイ アメリカ合衆国55386ミネソタ州ビクト リア、トリリウム・サークル8135番 (56)参考文献 特開 昭62−225239(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B67D 5/08 A47L 15/44 D06F 39/02 B08B 3/02

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の手段(a)〜(c)を具備する使用
    溶液の計量分配システム: (a)第1使用溶液および第2使用溶液をそれぞれ計量
    分配するための第1ディスペンサーおよび第2ディスペ
    ンサーであって、各々のディスペンサーが下記の手段
    (i)〜(iii)を具有する第1ディスペンサーおよび
    第2ディスペンサー: (i)希釈液を受容するのに適合した入口ポート、第1
    出口ポートおよび第2出口ポートを有するマニホール
    ド、 (ii)マニホールドの第1出口ポートと流体を介して連
    絡して固体状化学組成物と希釈液を混合させて濃厚液を
    生成させる手段であって、第1出口ポートを通る希釈液
    流を制限する第1制流子および濃厚液を計量分配するた
    めの第1出口管を有する混合手段、および (iii)マニホールドの第2出口ポートと流体を介して
    連絡して濃厚液を希釈液で希釈して使用溶液を生成させ
    る手段であって、第2出口ポートを通る希釈液流を制限
    する第2制流子および第1出口管内に配設されて第2出
    口ポートと流体を介して連絡する第2出口管を有すると
    共に使用溶液の濃度を第1出口ポートと第2出口ポート
    における各々の流速と関係づける希釈手段、 (b)オペレーターの要求に応じて使用溶液を計量分配
    するために計量分配システムを作動させるオペレーター
    作動スイッチ、並びに (c)設定プログラムに従って1つのディスペンサーを
    自動的に選択するための選択手段およびオペレーター作
    動スイッチの作動に応じて選択されたディスペンサーか
    らの使用溶液を計量分配するための計量分配手段を具有
    し、第1ディスペンサー、第2ディスペンサーおよびオ
    ペレーター作動スイッチに接続された制御器であって、
    1つのディスペンサーがオペレーターの該要求時にオペ
    レーターによって選択されないようにする制御器。
  2. 【請求項2】選択手段が、一週間の日毎に予め決められ
    たディスペンサーを選択する請求項1記載の計量分配シ
    ステム。
  3. 【請求項3】制御器が新たな設定プログラムを有する制
    御器をプログラムする手段をさらに具有する請求項1記
    載の計量分配システム。
  4. 【請求項4】ディスペンサーが、第2出口管に接続され
    て濃厚液の希釈前に第2出口ポートからの希釈液の運動
    エネルギーを低減させる消泡手段をさらに具有する請求
    項1記載の計量分配システム。
  5. 【請求項5】第1制流子が希釈液の高圧流を固体状化学
    組成物に噴射させるための噴射ノズルを該組成物の隣接
    位に有する請求項1記載の計量分配システム。
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