JP3417640B2 - 位相差測定装置及びその方法 - Google Patents

位相差測定装置及びその方法

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JP3417640B2
JP3417640B2 JP03958694A JP3958694A JP3417640B2 JP 3417640 B2 JP3417640 B2 JP 3417640B2 JP 03958694 A JP03958694 A JP 03958694A JP 3958694 A JP3958694 A JP 3958694A JP 3417640 B2 JP3417640 B2 JP 3417640B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、直線偏光された光を各
偏光成分に分離して被測定物に透過させ、再びこれら偏
光成分を重ね合わせその干渉画像を観察して位相差を測
定する位相差測定装置及びその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】かかる位相差測定装置としては、例えば
水銀ランプからの光を干渉フィルタを透過させて所定波
長の光を取り出し、この光を偏光子によって2つの偏光
成分に分離する。
【0003】この後、これら2つの偏光成分を被測定物
上にシアリング(横ずらし)して透過させ、再びこれら
透過した各偏光成分を重ね合わせて干渉させ、このとき
の被測定物の干渉像をCCD(固体撮像素子)等の観察
光学系を通して観察する。
【0004】位相差の測定は、2つの偏光成分間の位相
を変化させ、これら位相差のときの各被測定物の干渉像
の光強度に基づいて位相差を測定するものとなってい
る。ところで、通常、被測定物上における2つの偏光成
分のシアリングは、図6に示すように観察光学系の分解
能か、それ以下になるように作られている。同図に示す
円は、エアリーディスクを表し、この半径rが光学系の
分解能に相当している。すなわち、 r=0.61λ/NA …(1) の関係があり、ここでλは波長、NAはレンズの開口数
である。
【0005】そして、これら2つの円の間隔(2r:エ
アリーディスク)が、2つの偏光成分のシアリングとな
る。これら2つの円の間の光は、CCD等の観察素子上
では、同じ点に結像される。このとき、パターンAの部
分からの光として干渉させる偏光にパターンBの部分か
らの光が含まれる。これと同様にパターンBの部分から
の光として干渉させる偏光にパターンAの部分からの光
が含まれる。
【0006】このため、このように他のパターン部分の
干渉が含まれるので、高精度な位相測定が困難となって
いる。つまり、シアリングが観察光学系の分解能以下で
あれば、1つの偏光に測定したい2つのサンプル点の情
報が混入してしまい高精度な位相測定が困難となる。
【0007】又、被測定物の透過率が大きく異なる2つ
のパターンを持つときは、これらパターンをそれぞれ透
過した2つの偏光の光強度に大きな差が生じる。このた
め、これら偏光の干渉のコントラストが低下し、SN比
の高い測定が困難となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上のように1つの偏
光に測定したい2つのサンプル点の情報が混入してしま
い高精度な位相測定が困難となる。又、被測定物の透過
率が大きく異なる2つのパターンを持つときは、各偏光
の干渉のコントラストが低下してSN比の高い測定が困
難となる。そこで本発明は、高精度な位相差測定ができ
る位相差測定装置及びその方法を提供することを目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1によれば、特定
の方向に偏光した光を所定角度の各偏光成分に分離して
被測定物を透過させ、この透過後の各偏光成分を重ね合
わせて干渉させた被測定物の干渉像を観察し、かつ各偏
光成分間の位相を変化させたときの各被測定物の干渉像
に基づいて位相差を測定する位相差測定装置において、
被測定物の干渉像を観察する光学的エアリーディスク径
以上の間隔に設定され、各偏光成分をそれぞれ被測定物
のシアリング方向に分離する分離光学系を配置して上記
目的を達成しようとする位相差測定装置である。
【0010】請求項2によれば、特定の方向に偏光した
光を所定角度の各偏向成分に分離して被測定物を透過さ
せ、この透過後の各偏光成分を重ね合わせて干渉させた
被測定物の干渉像を観察し、かつ各偏光成分間の位相を
変化させたときの各被測定物の干渉像に基づいて位相差
を測定する位相差測定装置において、特定の偏光のみを
取り出す偏光子と、被測定物の干渉像を観察する光学的
エアリーディスク径以上の間隔に設定され、各偏光成分
をそれぞれ被測定物のシアリング方向に分離する分離光
学系と、少なくとも偏光子を回転させて各偏光成分間の
光強度比を変化させる回転機構と、を備えて上記目的を
達成しようとする位相差測定装置である。
【0011】請求項3によれば、分離光学系は、光の波
長と被測定物の干渉像の観察に用いられるレンズの開口
数により決まる分解能の2倍以上の間隔量に設定されて
いる。請求項4によれば、分離光学系は、ノマルスキー
プリズムである。請求項5によれば、特定の方向に偏光
した光を所定角度の各偏光成分に分離して被測定物を透
過させ、この透過後の各偏光成分を重ね合わせて干渉さ
せた被測定物の干渉像を観察し、かつ各偏光成分間の位
相を変化させたときの各被測定物の干渉像に基づいて位
相差を測定する位相差測定方法において、分離は、被測
定物の像を観察する光学的エアリーディスク径以上の間
隔で、被測定物のシアリング方向に分離させて上記目的
を達成しようとする位相差測定方法である。
【0012】
【作用】請求項1によれば、特定の方向に偏光した光を
所定角度の各偏光成分に分離して被測定物に透過させる
際、これら偏光成分を分離光学系により、被測定物の干
渉像を観察する光学的エアリーディスク径以上のシアリ
ング量を持たせて分離する。
【0013】この後、被測定物を透過した各偏光成分を
重ね合わせて干渉させた被測定物の干渉像を観察し、か
つ各偏光成分間の位相を変化させたときの各被測定物の
干渉像に基づいて位相差を測定する。
【0014】請求項2によれば、偏光子を通して特定の
偏光を取り出し、この特定の偏光のなされた光を分離光
学系により所定角度の各偏向成分に分離して被測定物に
透過させる。
【0015】この際に、被測定物の透過率の異なる部分
に、それぞれ各偏光成分が透過する場合、回転機構によ
り少なくとも偏光子を回転させて各偏光成分間の光強度
比を変化させる。
【0016】このようにして偏光成分間の光強度を同一
とし、被測定物を透過した各偏光成分を重ね合わせて干
渉させた被測定物の干渉像を観察し、かつ各偏光成分間
の位相を変化させたときの各被測定物の像に基づいて位
相差を測定する。
【0017】請求項3によれば、分離光学系は、光の波
長と被測定物の干渉像の観察に用いられるレンズの開口
数により決まる分解能以上のシアリングに設定され、こ
のシアリングで各偏光成分を分離する。請求項4によれ
ば、分離光学系は、ノマルスキープリズムにより2つの
偏光成分に分離する。請求項5によれば、特定の方向に
偏光した光を所定角度の各偏光成分に分離して被測定物
を透過させ、この透過後の各偏光成分を重ね合わせて干
渉させた被測定物の干渉像を観察し、かつ各偏光成分間
の位相を変化させたときの各被測定物の干渉像に基づい
て位相差を測定するとき、分離を、被測定物の像を観察
する光学的エアリーディスク径以上の間隔で、被測定物
のシアリング方向に分離させて行なう。
【0018】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
して説明する。図1は位相差測定装置の構成図である。
水銀ランプ1から放射される光路上には、干渉フィルタ
2、偏光子3、ノマルスキープリズム4、及びコンデン
サレンズ5が配置されている。
【0019】干渉フィルタ2は、水銀ランプ1から放射
される光のうち所定波長の光のみをと取り出すものであ
る。偏光子3は、干渉フィルタ2を図2に示すように透
過した所定波長の光から被測定物6のシアリング方向と
45度の角度をもつ2つの直線偏光のみを取り出す機能
を有している。
【0020】又、この偏光子3は、偏光子回転機構7に
設けられており、この偏光子回転機構7により光路に対
して垂直方向の平面上で回転するものとなる。このよう
に偏光子3を回転させると、2つの直線偏光間の光強度
比が変化するものとなる。
【0021】ノマルスキープリズム4は、偏光子3によ
り取り出された2つの直交する直線偏光を分離する機能
を有している。このノマルスキープリズム4は、被測定
物6の干渉像を観察する観察光学系、つまりCCDカメ
ラ8の光学的分解能以上のシアリングに設定されてい
る。すなわち、このシアリングは、光の波長と被測定物
6の干渉像の観察に用いられるCCDカメラ8のレンズ
の開口数により決まる分解能以上に設定されている。
【0022】コンデンサレンズ5は、ノマルスキープリ
ズム4により分離された2つの直線偏光をそれぞれ被測
定物6に照明するもので、ケーラ照明を構成するもので
ある。
【0023】被測定物6を介してコンデンサレンズ5と
反対側には、被測定物6を透過した2つの直線偏光の光
路上に、対物レンズ8、ノマルスキープリズム9、検光
子10、及びCCDカメラ8が配置されている。
【0024】対物レンズ8は、被測定物6を透過した2
つの直線偏光を集めてノマルスキープリズム9に照射す
るものである。このノマルスキープリズム9は、対物レ
ンズ8により集められた2つの直線偏光を同一光路に重
ね合わせるものである。
【0025】検光子10は、ノマルスキープリズム9か
らの2つの直線偏光の同一成分を取ることで干渉を生じ
させるものである。そして、この干渉像がCCDカメラ
8に結像されるようになっている。
【0026】一方、測定処理装置20は、CCDカメラ
8により撮像された干渉像を受け取り、かつ2つの直線
偏光間の位相を変化させたときの各干渉像に基づいて位
相差を測定する機能を有している。
【0027】具体的には演算装置21に画像メモリ22
及び同期回路23が接続されている。画像メモリ22に
は、CCDカメラ8により撮像された干渉像データが記
憶されるものとなる。
【0028】又、同期回路23には、プリズム駆動回路
24を介してプリズム移動機構25が接続されている。
このプリズム移動機構25は、ノマルスキープリズム9
を2つの直線偏光の光軸方向に対して垂直方向に移動さ
せる機能を有している。
【0029】プリズム駆動回路24は、プリズム移動機
構25によりノマルスキープリズム9を移動したときの
2つの直線偏光の位相差を4分の1波長づつ、例えば
0、π/2、π、3π/2に変化させるための駆動信号
をプリズム移動機構25に送出する機能を有している。
【0030】同期回路23は、ノマルスキープリズム9
の移動により2つの直線偏光の位相差を0、π/2、
π、3π/2に変化したときに同期してCCDカメラ8
により撮像した干渉画像を画像メモリ22に取り込むよ
うに、プリズム移動機構25の動作と画像メモリ22の
画像取り込みタイミングとを同期させる機能を有してい
る。
【0031】演算装置21は、2つの直線偏光の位相差
を0、π/2、π、3π/2に変化させたときの各干渉
像データから位相差を求める機能を有している。すなわ
ち、これら位相差の各干渉像データからその各光量I1
〜I4 は、 I1 =I0 {1+ cos(α+θ)} …(2) I2 =I0 [1+ cos{α+θ+(π/2)}] …(3) I3 =I0 {1+ cos(α+θ+π)} …(4) I4 =I0 [1+ cos{α+θ+(3π/2)}] …(5) となり、これら式(2) 〜(5) から位相差θは、 θ= tan-1{(I3 −I1 )/(I2 −I4 )} …(6) を演算することによって求められる。
【0032】次に上記の如く構成された装置の作用につ
いて説明する。 (a) 水銀ランプ1から放射された光は、干渉フィルタ2
によって所定の波長のみが取り出されて偏光子3に入射
する。
【0033】この偏光子3は、干渉フィルタ2を透過し
た所定波長の光から被測定物6のシアリング方向と45
度の角度をもつ2つの直線偏光のみを取り出す。これら
2つの直線偏光は、ノマルスキープリズム4に入射し、
ここで2つの直交する直線偏光に分離される。
【0034】このとき、ノマルスキープリズム4は、C
CDカメラ8の光学的分解能以上のシアリングで2つの
直線偏光を分離する。これら2つの直線偏光は、ケーラ
照明を構成するコンデンサレンズ5により被測定物6に
照明される。図3はこれら2つの直線偏光の被測定物6
における照明状態を示しており、2つの直線偏光の間
は、CCDカメラ8の光学的分解能以上のシアリングと
なっている。
【0035】この被測定物6を透過した2つの直線偏光
は、対物レンズ8により集光され、ノマルスキープリズ
ム9により同一光路に重ね合わされる。そして、検光子
10において同じ成分を取ることで干渉が生じ、この干
渉像がCCDカメラ8により撮像される。
【0036】一方、同期回路23は、ノマルスキープリ
ズム9の移動により2つの直線偏光の位相差を0、π/
2、π、3π/2に変化する駆動信号をプリズム移動機
構25に送出する。
【0037】このプリズム移動機構25は、ノマルスキ
ープリズム9を光軸に対して垂直方向に移動させ、2つ
の直線偏光の位相差を0、π/2、π、3π/2に変化
するように設定する。
【0038】又、同期回路23は、2つの直線偏光の位
相差を0、π/2、π、3π/2に変化したときに同期
して、それぞれCCDカメラ8により撮像された干渉像
を取り込むように画像メモリ22の画像取り込みのタイ
ミングを取る。
【0039】この同期動作によって画像メモリ22に
は、2つの直線偏光の位相差を0、π/2、π、3π/
2に変化したときの各干渉像データが記憶される。演算
装置21は、これら干渉像データからその各光量I1
4 を読み取り、これら光量I1 〜I4 に基づき上記式
(6) を演算することによって2つの直線偏光が透過した
部分間の位相差θを求める。
【0040】このようにノマルスキープリズム4により
2つの直線偏光の間をCCDカメラ8の光学的分解能以
上のシアリングに設定すれば、パターンAの部分からの
光として干渉させる偏光にパターンBの部分からの光が
含まれず、これと同様にパターンBの部分からの光とし
て干渉させる偏光にパターンAの部分からの光が含まれ
ず、これにより、1つの偏光に測定したい2つのサンプ
ル点の情報が混入することはなく高精度な位相測定がで
きる。 (b) 次に被測定物6において2つの直線偏光が透過する
部分の各透過率が異なる場合について説明する。
【0041】この場合、ノマルスキープリズム4、9、
偏光子3及び検光子10を光路から取り除いて被測定物
6の透過率を求める。偏光子回転機構7により偏光子3
を光路に対して垂直方向の平面上で回転させる。この偏
光子3の回転により、2つの直線偏光間の光強度比は変
化する。
【0042】従って、偏光子3の回転を調整すれば、透
過率のそれぞれ異なる部分を透過した2つの直線偏光の
光量を等しくできる。すなわち、干渉計測において、被
測定物6を透過した2つの直線偏光E1、E2、つまり E1 =Aexp iθ1 …(7) E2 =Bexp iθ2 …(8) iは虚数の光の干渉光強度Iは、 I=A2 +B2 +2AB cos(θ1 −θ2 ) …(9) となる。
【0043】この式(9) において、第1、2項は定数項
で、第3項は2つの直線偏光間の位相差により生じた干
渉の強度変調成分である。この式(9) から分かるように A=B …(10) のときに干渉強度Iは、最大のコントラストを示すよう
になり、高いSN比での位相差測定ができる。
【0044】ここで、被測定物6が透過率分布を持つ場
合、例えば図5に示すように測定したいパターンAの透
過率が100%、パターンBの透過率が20%の場合に
ついて説明する。
【0045】この場合、ノマルスキープリズム4により
分離された2つの直線偏光を、 E10=A0 exp iθ1 …(11) E20=B0 exp iθ2 …(12) とすれば、A0 =B0 の関係で分離される。
【0046】これら2つの直線偏光がそれぞれ被測定物
6のパターンA、Bを透過すると、パターンAを透過後
はA=A0 、パターンBを透過後はB=B0 /5とな
り、光強度に差が生じる。
【0047】このため、これら光強度の2つの直線偏光
により生じる干渉縞のコントラスト変化は、上記式(7)
〜(9) から I=A0 ・A0 {1.04+0.4 cos(θ1 −θ2 )} …(13) となり、1.44A・Aから0.64A・Aまでしか変
化しない。
【0048】これに対して、上記の如く偏光子3を回転
させると、ノマルスキープリズム4の軸に例えば5.7
度(ほぼ tan-10.1)の角度で入射する偏光は、図4
に示すように2つの直線偏光A0 (偏光2)、B0 (偏
光1)は、 A0 =B0 /5 (B0 =5・A0 ) …(14) の光強度で分離される。
【0049】これら2つの直線偏光のうち直線偏光A0
がパターンAを透過すると、透過率100%でそのまま
透過し、又、直線偏光B0 がパターンBを透過すると、
透過率20%で光量が減光されて透過する。
【0050】従って、被測定物6の各パータンA、Bを
透過した2つの直線偏光は、 A=A0 、B=B0 /5 となるが、B0 は(5・A0 )であるので、 A(透過光2)=B(透過光1) の光強度関係となる。
【0051】この結果、検光子10において2つの直線
偏光による干渉縞のコントラスト変化は、 I=2・A0 ・A0 {1+ cos(θ1 −θ2 )} …(15) となり、0から4・A0 ・A0 まで変化する干渉縞を得
ることができる。
【0052】しかるに、この干渉像がCCDカメラ8に
より撮像される。一方、同期回路23は、上記同様にノ
マルスキープリズム9の移動により2つの直線偏光の位
相差を0、π/2、π、3π/2に変化する駆動信号を
プリズム移動機構25に送出する。
【0053】このプリズム移動機構25は、ノマルスキ
ープリズム9を光軸に対して垂直方向に移動させ、2つ
の直線偏光の位相差を0、π/2、π、3π/2に変化
するように設定する。
【0054】又、同期回路23は、2つの直線偏光の位
相差を0、π/2、π、3π/2に変化したときに同期
して、それぞれCCDカメラ8により撮像された干渉像
を取り込むように画像メモリ22の画像取り込みのタイ
ミングを取る。
【0055】この同期動作によって画像メモリ22に
は、2つの直線偏光の位相差を0、π/2、π、3π/
2に変化したときの各干渉像データが記憶される。演算
装置21は、これら干渉像データからその各光量I1
4 を読み取り、これら光量I1 〜I4 に基づき上記式
(6) を演算することによって各パターンA、B間の位相
差θを求める。
【0056】このように偏光子3を回転させるので、被
測定物6における透過率の低いパターンに光強度の高い
直線偏光を透過させるようにしたので、被測定物6を透
過した2つの直線偏光の光強度を同じにでき、SN比の
高い位相差測定ができる。
【0057】又、透過率を測定する機能を持たせること
によって偏光子3をどのくらい回転させればよいかが判
り、精度の高い測定が可能となる。このように上記一実
施例によれば、1つの偏光に測定したい2つのサンプル
点の情報が混入することはなく高精度な位相測定がで
き、かつ被測定物6を透過した2つの直線偏光の光強度
を同じにでき、SN比の高い位相差測定ができる。
【0058】又、透過率を測定する機能を持たせること
によって偏光子3をどのくらい回転させればよいかが判
り、精度の高い測定が可能となる。なお、本発明は、上
記一実施例に限定されるものでなく次の通りに変形して
よよい。
【0059】例えば、適用する光学系は、微分干渉計に
限らず、光をノマルスキープリズムにより2つの偏光成
分に分離して被測定物に照射し、この透過後の各偏光成
分を再びノマルスキープリズムで重ね合わせるタイプの
干渉計に適用できる。
【0060】偏光子3を回転させる代わりに検光子10
を回転させて各偏光成分の光強度を変化させてもよい。
又、各偏光成分間の位相差を調整する手段として、ノマ
ルスキープリズム4を移動させる代わりに、照明光路側
に電気光学セルを配置し、この電気光学セルにより各偏
光成分間の位相差を調整してもよい。なお、この電気光
学セルは、光学結晶に電場をかけて被屈折率を変化させ
るもので、一方向の偏光が通過しにくくなる性質を有し
ている。又、位相補償板等を用いてもよい。
【0061】
【発明の効果】以上詳記したように本発明によれば、高
精度な位相差測定ができる位相差測定装置及びその方法
を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる位相差測定装置の一実施例を示
す概略構成図。
【図2】偏光子の偏光方向を示す模式図。
【図3】ノマルスキープリズムによるシアリングを示す
模式図。
【図4】偏光子回転による各偏光成分の光強度調整を示
す模式図。
【図5】透過率の異なるパターンを示す模式図。
【図6】従来のシアリングを示す模式図。
【符号の説明】
1…水銀ランプ、2…干渉フィルタ、3…偏光子、4,
9…ノマルスキープリズム、5…コンデンサレンズ、6
…被測定物、7…偏光子回転機構、8…CCDカメラ、
10…検光子、20…測定処理装置、21…演算装置、
22…画像メモリ、23…同期回路、24…プリズム駆
動回路、25…プリズム移動機構。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−232384(JP,A) 特開 平4−151662(JP,A) 特開 平5−149719(JP,A) 特開 昭61−260211(JP,A) 特開 平2−102404(JP,A) Lab Friends,1986年,V OL.17,NO.4,P163−166 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 21/00 - 21/01 G01N 21/17 - 21/61 G01J 3/00 - 3/52 G01J 4/00 - 4/04 G01B 11/00 - 11/30 G01B 9/00 - 9/10 G02B 21/00 - 1/34 JOIS、PATOLIS

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 特定の方向に偏光した光を所定角度の各
    偏光成分に分離して被測定物を透過させ、この透過後の
    各偏光成分を重ね合わせて干渉させた前記被測定物の干
    渉像を観察し、かつ前記各偏光成分間の位相を変化させ
    たときの前記各被測定物の干渉像に基づいて位相差を測
    定する位相差測定装置において、 前記被測定物の像を観察する光学的エアリーディスク径
    以上の間隔に設定され、前記各偏光成分をそれぞれ前記
    被測定物のシアリング方向に分離する分離光学系を配置
    したことを特徴とする位相差測定装置。
  2. 【請求項2】 特定の方向に偏光した光を所定角度の各
    偏向成分に分離して被測定物を透過させ、この透過後の
    各偏光成分を重ね合わせて干渉させた前記被測定物の干
    渉像を観察し、かつ前記各偏光成分間の位相を変化させ
    たときの前記各被測定物の干渉像に基づいて位相差を測
    定する位相差測定装置において、 前記特定の偏光のみを取り出す偏光子と、 前記被測定物の干渉像を観察する光学的エアリーディス
    ク径以上の間隔に設定され、前記各偏光成分をそれぞれ
    前記被測定物のシアリング方向に分離する分離光学系
    と、 少なくとも前記偏光子を回転させて前記各偏光成分間の
    光強度比を変化させる回転機構と、を具備したことを特
    徴とする位相差測定装置。
  3. 【請求項3】 分離光学系は、光の波長と被測定物の干
    渉像の観察に用いられるレンズの開口数により決まる分
    解能の2倍以上の間隔量に設定されていることを特徴と
    する請求項1又は2記載の位相差測定装置。
  4. 【請求項4】 分離光学系は、ノマルスキープリズムで
    あることを特徴とする請求項1又は2記載の位相差測定
    装置。
  5. 【請求項5】 特定の方向に偏光した光を所定角度の各
    偏光成分に分離して被測定物を透過させ、この透過後の
    各偏光成分を重ね合わせて干渉させた前記被測定物の干
    渉像を観察し、かつ前記各偏光成分間の位相を変化させ
    たときの前記各被測定物の干渉像に基づいて位相差を測
    定する位相差測定方法において、 前記分離は、前記被測定物の像を観察する光学的エアリ
    ーディスク径以上の間隔で、前記被測定物のシアリング
    方向に分離させることを特徴とする位相差測定方法。
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