JP3417373B2 - 光送受信回路 - Google Patents

光送受信回路

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JP3417373B2
JP3417373B2 JP2000026921A JP2000026921A JP3417373B2 JP 3417373 B2 JP3417373 B2 JP 3417373B2 JP 2000026921 A JP2000026921 A JP 2000026921A JP 2000026921 A JP2000026921 A JP 2000026921A JP 3417373 B2 JP3417373 B2 JP 3417373B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光送信部と光受信部
を一体化した回路としての光送受信回路に係わり、特に
信号の感度を向上させることのできる光送受信回路に関
する。
【0002】
【従来の技術】大容量の情報が頻繁に取り扱われるよう
になった昨今では光信号の伝送が身近に行われるように
なっている。このような環境下で、光信号を取り扱う装
置によっては、光信号の送信のための光送信部と受信の
ための光受信部の小型化が強く要求されている。このよ
うな要求に応える1つの解決手法として、これらの回路
部分すべてあるいはこれらを構成する光学素子をひとつ
の筐体内にアセンブリして、光送受信回路あるいは光送
受信モジュールを構成することが提案されている。たと
えば、特開平11−17281号公報に記載の技術がそ
の一例である。
【0003】図5は、このような提案による光送受信回
路の要部を表わしたものである。この光送受信回路20
1は、光導波路(Planer Lightwave Circuit)202を
形成したSi(シリコン)基板203と、このSi基板
203に対してモジュール内部の所定の平面上で位置決
めされた半導体レーザ(LD)204および受光素子
(PD)205を備えている。ここで、Y字型をした光
導波路202は、Y字の最下部に相当する図で左側部中
央の箇所がコモン(common)ポート211となってい
る。このコモンポート211には図示しない光ファイバ
の一端が光学的に接続されるようになっており、波長λ
の光信号が入出力されるようになっている。光導波路2
02は、Y字の分岐点(以下Y分岐という。)212か
ら2つに分岐しており、一方の導波路の端部が半導体レ
ーザ204に対向したLDポート213を構成してい
る。また分岐した他方の導波路の端部が受光素子205
に対向したPDポート214を構成している。なお、こ
の図では半導体レーザ駆動回路や光信号と電気信号の変
換を行う受信回路等の図示を省略している。
【0004】このような光送受信回路201で、Y分岐
212は入力光を合波あるいは分岐するようになってい
る。すなわち、半導体レーザ204から射出された波長
λの光信号216はSi基板203のLDポート213
に入力され、Y分岐212を経てコモンポート211に
到達し、ここから図示しない光ファイバの端面に入射す
る。また、この光ファイバの端面から射出された光信号
217は、コモンポート211に入力され、Y分岐21
2で2つに分岐された後、その一方がPDポート214
まで伝送される。そして、Si基板203から外部に射
出されて受光素子205に入力されることになる。
【0005】このような従来の光送受信回路201は、
1つのSi基板203上に形成した光導波路202を用
いて光信号の入出力を行うので、回路の構成が簡単とな
り、また部品の高密度化によってモジュールの小型化を
実現することができる。しかしながら、この光送受信回
路201では受光素子205の感度が劣化するといった
問題があった。
【0006】これは、本来入力されるべき光信号217
以外の光が受光素子205に入力されて、S/N(信号
対雑音比)が低下することが原因であるとされている。
このような光としては、反射光218のように半導体レ
ーザ204からLDポート213に向けて出力される光
信号216の一部がLDポート213に入力されずに反
射されて受光素子205に入力されてしまう光や、モジ
ュール内で最初から迷光219となって各所を進行し、
最終的に受光素子205に入力される光が存在する。こ
のようにコモンポート211から入力される光信号以外
の光信号が受光素子205に入力されると、受信の感度
を上げた場合に雑音成分が取り込まれることになる。し
たがって受光素子205の感度を十分高めることができ
ず感度劣化につながるといった問題が生じた。
【0007】図6は、以上説明した従来の技術の欠点を
改良するために提案された他の光送受信回路の要部を表
わしたものである。この光送受信回路301は、光導波
路302を形成したSi基板303と、このSi基板3
03に対してモジュール内部の所定の平面上で位置決め
された半導体レーザ304および受光素子305を備え
ている。ここで、Y字型をした光導波路302は、Y字
の最下部に相当する図で左側部中央の箇所がコモンポー
ト311となっている。このコモンポート311には図
示しない光ファイバの一端が光学的に接続されるように
なっており、波長λ1の光信号がこの光ファイバに入力
されると共に波長λ2の光信号が光ファイバからSi基
板303に入力するようになっている。光導波路302
は、Y分岐312から2つに分岐しており、一方の導波
路の端部が半導体レーザ304に対向したLDポート3
13を構成している。また分岐した他方の導波路の端部
が受光素子305に対向したPDポート314を構成し
ている。なお、この図では半導体レーザ駆動回路や光信
号と電気信号の変換を行う受信回路等の図示を省略して
いる。
【0008】このような光送受信回路301で、Y分岐
312は入力光を合波あるいは分岐するようになってい
る。すなわち、半導体レーザ304から射出された波長
λ1の光信号316はSi基板303のLDポート31
3に入力され、Y分岐312を経てコモンポート311
に到達し、ここから図示しない光ファイバの端面に入射
する。また、この光ファイバの端面から射出された波長
λ2の光信号は、コモンポート311に入力され、Y分
岐312を経てPDポート314まで伝送される。そし
て、Si基板303から外部に射出されて、波長λ2
光信号317として受光素子305に入力されることに
なる。受光素子305は、その手前に波長λ2の光信号
のみを選択的に透過するフィルタ307を配置してい
る。
【0009】この図6に示した光送受信回路301で
は、半導体レーザ304から波長λ1の光信号が出力さ
れるものの、受光素子305がフィルタ307によって
選択して受光する光信号317は波長λ2の信号に限定
している。したがって、第1の実施例の場合と同様に反
射光318や迷光319が受光素子305に入射しよう
としても、これらはフィルタ307によって吸収される
ことになる。すなわち、受光素子305の感度を十分高
めることができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来の提案ではコモンポート311に入力する光信号と出
力する光信号の波長自体が異ならない限り、フィルタ3
07で波長を選別して入力することができない。すなわ
ち、コモンポート311を入出力する光信号が同一の波
長の場合には反射光や迷光の影響により受光素子305
の感度を高めることができないという問題があった。
【0011】そこで本発明の目的は、同一の波長の光信
号を共通して入出力するコモンポートを使用し、しかも
受光素子の感度を十分高めることのできる光送受信回路
を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明で
は、(イ)Y字の分岐点とコモンポートの間を光信号が
双方向に伝送され、Y字の分岐点と入力ポートの間は入
力ポートから入力された光信号がY字の分岐点まで片方
向に伝送され、Y字の分岐点と出力ポートの間はY字の
分岐点まで伝送されてきた光信号が出力ポートまで片方
向に伝送されるようになっている全体としてY字型をし
た導波路と、(ロ)入力ポートに対向して配置され所定
の波長の光をこの入力ポートに出力する光送出手段と、
(ハ)Y字の分岐点と出力ポートの間に配置され所定の
波長の光を他の波長の光に変換する波長変換手段と、
(ニ)出力ポートに対向して配置され、波長変換手段に
よって変換された波長の光を受光する受光手段と、
(ホ)この受光手段における出力ポートと対向する受光
に配置され波長変換手段によって変換された波長の光
のみを選択的に透過するバンドパスフィルタフィルタと
を光送受信回路に具備させる。
【0013】すなわち請求項1記載の発明では、Y字型
をした導波路の入力ポートから例えば波長λ1の光信号
が入力すると、Y字の分岐点まで片方向に伝送された
後、コモンポートから同一波長λ1の光として出力され
る。また、コモンポートから同一波長λ1の光信号が入
力されると、これは分岐点まで片方向に伝送された後、
出力ポートに到達するが、その途中で波長変換手段によ
って波長λ1から他の波長λ2に変換される。この波長λ
2の光は受光手段で受光されるが、この受光手段におけ
る出力ポートと対向する受光側に波長λ2の光のみを
択的に透過するバンドパスフィルタが配置されている。
したがって、受光手段は入力ポートに入力される波長λ
1の光をフィルタによってカットすることになり、反射
光や迷光の影響を除去してその感度を高めることができ
る。
【0014】請求項2記載の発明では、(イ)Y字の分
岐点とコモンポートの間を光信号が双方向に伝送され、
Y字の分岐点と入力ポートの間は入力ポートから入力さ
れた光信号がY字の分岐点まで片方向に伝送され、Y字
の分岐点と出力ポートの間はY字の分岐点まで伝送され
てきた光信号が出力ポートまで片方向に伝送されるよう
になっている全体としてY字型をした導波路と、(ロ)
入力ポートに対向して配置され所定の波長の光をこの入
力ポートに出力する光送出手段と、(ハ)Y字の分岐点
と入力ポートの間に配置され所定の波長の光を他の波長
の光に変換する波長変換手段と、(ニ)出力ポートに対
向して配置され、コモンポートから入力され分岐点を経
て出力ポートに到達した他の波長の光を受光する受光手
段と、(ホ)この受光手段における出力ポートと対向す
る受光側に配置され出力ポートから出力される波長の光
のみを選択的に透過するバンドパスフィルタとを光送受
信回路に具備させる。
【0015】すなわち請求項2記載の発明では、Y字型
をした導波路の入力ポートから例えば波長λ1の光信号
が入力すると、その途中で波長変換手段によって波長λ
1から他の波長λ2に変換される。この波長λ2の光はY
字の分岐点まで片方向に伝送された後、コモンポートか
ら波長λ2の光として出力される。また、コモンポート
から同一波長λ2の光信号が入力されると、これは分岐
点まで片方向に伝送された後、出力ポートに到達する。
この波長λ2の光は受光手段で受光されるが、この受光
手段における出力ポートと対向する受光側に波長λ2
のみを選択的に透過するバンドパスフィルタが配置さ
れている。したがって、受光手段は入力ポートに入力さ
れる波長λ1の光をフィルタによってカットすることに
なり、反射光や迷光の影響を除去してその感度を高める
ことができる。
【0016】請求項3記載の発明では、(イ)Y字の分
岐点とコモンポートの間を光信号が双方向に伝送され、
前記Y字の分岐点と入力ポートの間は入力ポートから入
力された光信号がY字の分岐点まで片方向に伝送され、
Y字の分岐点と出力ポートの間はY字の分岐点まで伝送
されてきた光信号が出力ポートまで片方向に伝送される
ようになっている全体としてY字型をした導波路と、
(ロ)入力ポートに対向して配置され所定の波長の光を
この入力ポートに出力する光送出手段と、(ハ)出力ポ
ートに対向して配置されコモンポートから入力され分岐
点を経て出力ポートに到達した光を受光する受光手段
と、(ニ)出力ポートに取り付けられ出力ポートに到達
した光を他の波長の光に変換する波長変換手段と、
(ホ)受光手段における出力ポートと対向する受光側
配置され波長変換手段によって変換された波長の光のみ
を選択的に透過するバンドパスフィルタとを光送受信回
路に具備させる。
【0017】すなわち請求項3記載の発明では、Y字型
をした導波路の入力ポートから例えば波長λ1の光信号
が入力すると、Y字の分岐点まで片方向に伝送された
後、コモンポートから同一波長λ1の光として出力され
る。また、コモンポートから同一波長λ1の光信号が入
力されると、これは分岐点まで片方向に伝送された後、
出力ポートに到達する。出力ポートには波長変換手段が
取り付けられているので、ここで波長λ1から他の波長
λ2に変換される。この波長λ2の光は受光手段で受光さ
れるが、受光手段における出力ポートと対向する受光側
に波長λ2の光のみを選択的に透過するバンドパスフィ
ルタが配置されている。したがって、受光手段は入力ポ
ートに入力される波長λ1の光をフィルタによってカッ
トすることになり、反射光や迷光の影響を除去してその
感度を高めることができる。
【0018】請求項4記載の発明では、請求項1〜請求
項3いずれかに記載の光送受信回路で波長変換手段は、
入射光の波長の半分の波長の光が発生するSHG素子で
あることを特徴としている。
【0019】請求項5記載の発明では、請求項1〜請求
項3いずれかに記載の光送受信回路で波長変換手段は、
ポンプ光に対してプローブ光を入射し、変調側帯波を発
生させて波長の変換を行う半導体レーザ増幅器であるこ
とを特徴としている。
【0020】
【発明の実施の形態】
【0021】
【実施例】以下実施例につき本発明を詳細に説明する。
【0022】図1は本発明の一実施例における光送受信
回路の要部を表わしたものである。この図1でも本発明
に直接関係しない半導体レーザ駆動回路や光信号と電気
信号の変換を行う受信回路等の図示を省略している。本
実施例の光送受信回路101は、光導波路(Planer Lig
htwave Circuit)102を形成したSi(シリコン)基
板103と、このSi基板103に対してモジュール内
部の所定の平面上で位置決めされた半導体レーザ(L
D)104および受光素子(PD)105と、光導波路
102の途中に配置された波長変換素子106とを備え
ている。
【0023】ここで、Y字型をした光導波路102は、
Y字の最下部に相当する図で左側部中央の箇所がコモン
(common)ポート111となっている。このコモンポー
ト111には図示しない光ファイバの一端が光学的に接
続されるようになっており、波長λ1の光信号が入出力
されるようになっている。光導波路101は、Y分岐1
12から2つに分岐しており、一方の導波路の端部が半
導体レーザ104に対向したLDポート113を構成し
ている。また分岐した他方の導波路の端部が受光素子1
05に対向したPDポート114を構成している。波長
変換素子106は、コモンポート111とPDポート1
14とを結ぶ光導波路上を2分するような形でそれらの
中間位置に配置されている。なお、本実施例の受光素子
105は図5に示した受光素子205と異なり、その受
光側に波長λ2の光信号のみを通過させる選択透過性の
フィルタ107を配置した構成となっている。
【0024】このような本実施例の光送受信回路101
では、半導体レーザ104から波長λ1の光信号116
が射出され、LDポート113に入力される。この光信
号はY分岐112を経てコモンポート111から波長λ
1の光信号として図示しない光ファイバに入力されるこ
とになる。
【0025】一方、この光ファイバから出力される同一
の波長λ1の光信号は、コモンポート111から光導波
路102に入射する。そしてY分岐112で2つに分岐
され、その一方が波長変換素子106に入力され、ここ
で波長λ1とは異なる波長λ2の光信号に変換される。な
お、Y分岐112は光導波路の幅や組成を適宜設定する
ことで、光信号の分岐の比率を変えることができる。
【0026】波長変換素子106によって波長を変換し
た後の光信号はPDポート114まで到達し、ここから
対向して配置された受光素子105の方向に射出され
る。このとき波長λ2の光信号117のみがフィルタ1
07によって透過して、受光素子105に入力されるこ
とになる。すなわち、半導体レーザ104から射出され
た光信号の一部がSi基板103の図で右側側面で反射
されて反射光118となったり迷光119となって、こ
れらの一部が受光素子205の方向に進んでも、波長λ
1のこれらの光信号は波長λ2の光信号のみを通過させる
選択透過性のフィルタ107によって吸収されることに
なる。したがって、受光素子105に入力される光信号
はPDポート114から射出される光信号の波長に限ら
れることになり、受光素子の感度を十分高めることので
きる光送受信回路を提供することになる。
【0027】ところで、本実施例では波長変換素子10
6を光導波路102の一部に形成している。この波長変
換素子106として本実施例ではSHG(Second Harmo
nicgeneration)素子を使用している。SHGとは、2
個の光子が2倍の振動数を持った1つの光子に変換され
る2次の非線形光学現象をいう。
【0028】図2はSHG素子の動作原理を示したもの
である。SHG活性物質121に高強度のレーザ光12
2を入射させると、2個の光子が2倍の振動数を持った
1つの光子に変換されるので、入射光122の波長の半
分の波長の光(第2高調波)123が発生する。入射光
122がたとえば長波長λ1の近赤外光線であり、光子
のエネルギが比較的小さいものとする。この入射光12
2はSHG活性物質121によって短波長にシフトし、
波長λ2の可視光線に変換される。変換後の光123は
光子のエネルギが大である。これがPDポート114か
ら光信号117として出力されることになる。
【0029】SHG素子以外にも入力光の波長を変換す
る手法は各種存在する。たとえば半導体レーザ増幅器内
の四光波混合を利用してもよい。この手法では半導体レ
ーザ増幅器内のポンプ光に対してプローブ光を入射し、
変調側帯波を発生させて波長の変換を行う。このような
現象は媒体内における3次の非線形現象としてとらえら
れている。その波長変換効率は3次非線形光学常数の大
きさに依存することが分かっている。ただしこの手法は
ポンプ光用の光源を必要とするので、光送受信回路を小
型のモジュールとして構成する際には小型化のための工
夫が必要となる。
【0030】以上の手法の他に、非線形光導波路を使用
しても波長の変換を行うことができる。これに関しては
「非線形光導波路における波長変換の基本原理」(近藤
高志、伊藤良一第61巻、第9号pp.910−917
(1992)応用物理)等に記載があるので詳細な説明
は省略する。
【0031】第1の変形例
【0032】図3は、本発明の第1の変形例における光
送受信回路の要部を表わしたものである。この変形例で
は、半導体レーザ104から波長λ1の光信号116が
射出され、LDポート113に入力される。この光信号
は波長変換素子106Aで波長λ2の光信号に変換され
て、Y分岐112を経てコモンポート111まで到達
し、ここから図示しない光ファイバに入力される。
【0033】一方、この光ファイバから出力された波長
λ2の光信号はコモンポート111に入力されて、Y分
岐112を経た後、PDポート214から出力されて受
光素子105に入力される。受光素子105は、波長λ
2の光信号のみを通過させる選択透過性のフィルタ10
7をその前面に配置している。したがって、波長λ1
光信号116に基づいた反射光118および迷光119
の入力を遮断することができる。
【0034】第2の変形例
【0035】図4は、本発明の第2の変形例における光
送受信回路の要部を表わしたものである。この図4で図
1と同一部分には同一の符号を付しており、これらの説
明を適宜省略する。この変形例の光送受信回路101B
では、Si基板103のPDポート側の端面にフィルム
状あるいは比較的薄い厚さの波長変換素子106を取り
付けた構成となっている。このような光送受信回路10
1Bでは、波長λ1の光が波長λ2に変換されて光信号2
17として出力される。この光信号217は、波長λ2
の光信号のみを通過させる選択透過性のフィルタ107
を通過して受光素子105に入力されることになる。
【0036】なお、以上説明した実施例では光導波路1
02を使用したが、通常の光導波路でY字型に分岐する
ものに対しても本発明を同様に適用することができるこ
とは当然である。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように請求項1〜請求項3
記載の発明によれば、導波路に入力する光と導波路から
出力される光の波長を異ならせたので、光送受信回路が
小型化してこれらのポートの間隔が狭まってもフィルタ
を使用する等の手法でこれら2つの信号を確実に分離さ
せることができる。したがって、受光手段の受信感度を
十分向上させることができるだけでなく、光送受信回路
あるいは光受信のためのモジュールの小型化や光信号の
ノイズに対する対策が容易になる。また、受光手段の受
信感度を十分向上させることができるので、信号の再現
の信頼性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における光送受信回路の原理
的な構成を示した概略構成図である。
【図2】SHG素子の動作原理を示した説明図である。
【図3】本発明の第1の変形例における光送受信回路の
原理的な構成を示した概略構成図である。
【図4】本発明の第2の変形例における光送受信回路の
原理的な構成を示した概略構成図である。
【図5】コモンポートに入出力する光信号の波長を互い
に同一のものとした従来の光送受信回路の原理的な構成
を示した概略構成図である。
【図6】コモンポートに入出力する光信号の波長を互い
に異なったものとした従来の光送受信回路の原理的な構
成を示した概略構成図である。
【符号の説明】 101、101B 光送受信回路 102 光導波路 104 半導体レーザ 105 受光素子 106、106B 波長変換素子 107 フィルタ 111 コモンポート 112 Y分岐 113 LDポート 114 PDポート 118 反射光 119 迷光 121 SHG活性物質
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 6/12 - 6/14 G02B 6/42 - 6/43 G02F 1/35 - 3/02 H01L 31/00 - 31/10 H01L 33/00 H01S 5/00 - 5/50 H04B 10/00 - 10/28

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Y字の分岐点とコモンポートの間を光信
    号が双方向に伝送され、前記Y字の分岐点と入力ポート
    の間は入力ポートから入力された光信号がY字の分岐点
    まで片方向に伝送され、前記Y字の分岐点と出力ポート
    の間はY字の分岐点まで伝送されてきた光信号が出力ポ
    ートまで片方向に伝送されるようになっている全体とし
    てY字型をした導波路と、 前記入力ポートに対向して配置され所定の波長の光をこ
    の入力ポートに出力する光送出手段と、 前記Y字の分岐点と出力ポートの間に配置され前記所定
    の波長の光を他の波長の光に変換する波長変換手段と、 前記出力ポートに対向して配置され、波長変換手段によ
    って変換された波長の光を受光する受光手段と、 この受光手段における前記出力ポートと対向する受光側
    に配置され前記波長変換手段によって変換された波長の
    のみを選択的に透過するバンドパスフィルタとを具備
    することを特徴とする光送受信回路。
  2. 【請求項2】 Y字の分岐点とコモンポートの間を光信
    号が双方向に伝送され、前記Y字の分岐点と入力ポート
    の間は入力ポートから入力された光信号がY字の分岐点
    まで片方向に伝送され、前記Y字の分岐点と出力ポート
    の間はY字の分岐点まで伝送されてきた光信号が出力ポ
    ートまで片方向に伝送されるようになっている全体とし
    てY字型をした導波路と、 前記入力ポートに対向して配置され所定の波長の光をこ
    の入力ポートに出力する光送出手段と、 前記Y字の分岐点と入力ポートの間に配置され前記所定
    の波長の光を他の波長の光に変換する波長変換手段と、 前記出力ポートに対向して配置され、前記コモンポート
    から入力され前記分岐点を経て出力ポートに到達した前
    記他の波長の光を受光する受光手段と、 この受光手段における前記出力ポートと対向する受光側
    に配置され前記出力ポートから出力される波長の光のみ
    を選択的に透過するバンドパスフィルタとを具備するこ
    とを特徴とする光送受信回路。
  3. 【請求項3】 Y字の分岐点とコモンポートの間を光信
    号が双方向に伝送され、前記Y字の分岐点と入力ポート
    の間は入力ポートから入力された光信号がY字の分岐点
    まで片方向に伝送され、前記Y字の分岐点と出力ポート
    の間はY字の分岐点まで伝送されてきた光信号が出力ポ
    ートまで片方向に伝送されるようになっている全体とし
    てY字型をした導波路と、 前記入力ポートに対向して配置され所定の波長の光をこ
    の入力ポートに出力する光送出手段と、 前記出力ポートに対向して配置され前記コモンポートか
    ら入力され前記分岐点を経て出力ポートに到達した光を
    受光する受光手段と、 前記出力ポートに取り付けられ出力ポートに到達した光
    を他の波長の光に変換する波長変換手段と、前記 受光手段における前記出力ポートと対向する受光側
    に配置され前記波長変換手段によって変換された波長
    のみを選択的に透過するバンドパスフィルタとを具備
    することを特徴とする光送受信回路。
  4. 【請求項4】 前記波長変換手段は、入射光の波長の半
    分の波長の光が発生するSHG素子であることを特徴と
    する請求項1〜請求項3いずれかに記載の光送受信回
    路。
  5. 【請求項5】 前記波長変換手段は、ポンプ光に対して
    プローブ光を入射し、変調側帯波を発生させて波長の変
    換を行う半導体レーザ増幅器であることを特徴とする請
    求項1〜請求項3いずれかに記載の光送受信回路。
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