JP3417074B2 - 内燃機関の燃料供給量制御装置 - Google Patents

内燃機関の燃料供給量制御装置

Info

Publication number
JP3417074B2
JP3417074B2 JP19846494A JP19846494A JP3417074B2 JP 3417074 B2 JP3417074 B2 JP 3417074B2 JP 19846494 A JP19846494 A JP 19846494A JP 19846494 A JP19846494 A JP 19846494A JP 3417074 B2 JP3417074 B2 JP 3417074B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel
internal combustion
combustion engine
supply amount
temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP19846494A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0861115A (ja
Inventor
八郎 笹倉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP19846494A priority Critical patent/JP3417074B2/ja
Publication of JPH0861115A publication Critical patent/JPH0861115A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3417074B2 publication Critical patent/JP3417074B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の運転状態に
応じて燃料供給量を制御する内燃機関の燃料供給量制御
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の装置として、内燃機
関の吸気弁近傍に配設され、上記内燃機関に燃料を供給
する燃料供給手段と、上記内燃機関の運転状態に応じ
て、燃料の基本供給量を算出する基本供給量算出手段
と、該算出された基本供給量を補正して上記燃料供給手
段による燃料の供給量とする燃料供給量補正手段と、を
備えたものが知られている。また、この種の装置では、
例えば、特公平2−45030号公報に記載のように、
内燃機関の冷却水温を検出し、その冷却水温に基づいて
基本供給量を補正することが考えられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、冷却水温に
基づく補正のみでは、次のように充分精密に燃料供給量
を制御することができない。例えば、内燃機関がまだ充
分に暖まっていないいわゆる冷間始動時などには、供給
した燃料が完全に気化しないことがある。このような場
合、温度上昇の速い吸気弁近傍に燃料を供給している場
合にはその部分の温度に対応する燃料の蒸発特性(例え
ば飽和蒸気圧)に応じて燃料供給量を増量補正するのが
好ましいと考えられる。ところが、冷却水温は吸気弁近
傍の温度に比べてかなり遅れて上昇し、吸気弁近傍の温
度とは余り良好な対応関係を有していない(例えば図5
参照)。このため、この種の装置では、燃料の蒸発特性
に応じて燃料供給量を補正することができない。
【0004】また、燃料の蒸発特性は吸気管圧力によっ
ても影響を受けるので、吸気管圧力に応じた燃料の蒸発
特性も考慮して燃料供給量を補正するのが好ましいと考
えられる。ところが、従来では、吸気管圧力を単に吸入
空気量および機関回転数に対応するパラメータとして扱
っており、吸気管圧力に応じて変化する燃料の蒸発特性
を考慮した補正はなされていない。
【0005】更に、スロットル開度などを参照して実測
値に基づいて作成したマップにより燃料供給量を補正す
ることも考えられるが、実測値データには他の多くの要
素が反映するので、充分な補正精度が得られない。そこ
で本発明は、内燃機関への燃料の供給量をその蒸発特性
に応じて良好に制御することのできる燃料供給量制御装
置を提供することを目的としてなされた。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達するために
なされた請求項1記載の発明は、図13に例示するよう
に、内燃機関の吸気弁近傍に配設され、上記内燃機関に
燃料を供給する燃料供給手段と、上記内燃機関の運転状
態に応じて、燃料の基本供給量を算出する基本供給量算
出手段と、該算出された基本供給量を補正して上記燃料
供給手段による燃料の供給量とする燃料供給量補正手段
と、を備えた内燃機関の燃料供給量制御装置において、
上記吸気弁近傍の温度を検出する吸気弁温度検出手段を
設けると共に、該吸気弁温度検出手段が、上記内燃機関
の冷却水温を検出する冷却水温検出手段と、上記内燃機
関の始動後の点火回数を検出する点火回数検出手段と、
上記内燃機関の始動時に検出された上記冷却水温を、上
記検出された点火回数に応じて補正して上記吸気弁近傍
の温度を算出する吸気温度算出手段と、を備え、上記燃
料供給量補正手段が、上記検出された吸気弁近傍の温
度、および予め記憶した燃料の蒸発特性に基づき、上記
基本供給量を補正することを特徴とする内燃機関の燃料
供給量制御装置を要旨としている。
【0007】
【0008】請求項記載の発明は、更に、上記内燃機
関の吸気管圧力を検出する吸気管圧力検出手段を備える
と共に、上記燃料供給量補正手段が、上記吸気弁温度検
出手段により検出された吸気弁近傍の温度および燃料の
蒸発特性に応じて求まる補正係数と、上記吸気管圧力検
出手段により検出された吸気管圧力および燃料の蒸発特
性に応じて求まる補正係数とに基づいて上記基本供給量
を補正する手段を含むことを特徴とする請求項1記載の
内燃機関の燃焼供給量制御装置を要旨としている。
【0009】求項記載の発明は、上記燃料供給量補
正手段が、上記基本供給量を、上記基本供給量に応じて
定まる所定量以上に補正することを特徴とする請求項1
または2記載の内燃機関の燃料供給量制御装置を要旨と
している。請求項4記載の発明は、 内燃機関の吸気弁近
傍に配設され、上記内燃機関に燃料を供給する燃料供給
手段と、 上記内燃機関の運転状態に応じて、燃料の基本
供給量を算出する基本供給量算出手段と、 該算出された
基本供給量を補正して上記燃料供給手段による燃料の供
給量とする燃料供給量補正手段と、 を備えた内燃機関の
燃料供給量制御装置において、 上記吸気弁近傍の温度を
検出する吸気弁温度検出手段と、 上記内燃機関の吸気管
圧力を検出する吸気管圧力検出手段とを備えると共に、
上記燃料供給量補正手段が、上記吸気弁温度検出手段に
より検出された吸気弁近傍の温度および燃料の蒸発特性
に応じて求まる補正係数と、上記吸気管圧力検出手段に
より検出された吸気管圧力および燃料の蒸発特性に応じ
て求まる補正係数とに基づいて上記基本供給量を補正す
る手段を含むことを特徴とする内燃機関の燃焼供給量制
御装置を要旨としている。 請求項5記載の発明は、上記
燃料供給量補正手段が、上記基本供給量を、上記基本供
給量に応じて定まる所定量以上に補正することを特徴と
する請求項4記載の内燃機関の燃料供給量制御装置を要
旨としている。
【0010】
【作用】このように構成された請求項1記載の発明で
は、内燃機関の吸気弁近傍には燃料を供給する燃料供給
手段が配設されている。基本供給量算出手段は、内燃機
関の運転状態に応じて、燃料の基本供給量を算出し、燃
料供給量補正手段は、該算出された基本供給量を補正す
る、すると、燃料供給手段は、該補正された供給量に基
づき内燃機関へ燃料を供給する。
【0011】ここで、上記燃料供給量補正手段は、吸気
弁温度検出手段により検出された吸気弁近傍の温度、お
よび予め記憶した燃料の蒸発特性に基づき、上記基本供
給量を補正する。すなわち、燃料が供給される吸気弁近
傍の温度を検出し、その温度に対応した燃料の蒸発特性
に基づき上記基本供給量を補正することが可能となる。
【0012】しかも、本発明では、上記吸気弁温度検出
手段が、内燃機関の始動時に冷却水温検出手段により検
出された冷却水温を、点火回数検出手段により検出され
た点火回数に応じて補正して、上記吸気弁近傍の温度を
算出する吸気温度算出手段を備えている。ここで、内燃
機関の始動時には冷却水温と吸気弁近傍の温度とはほぼ
等しく、内燃機関の始動後は、吸気弁近傍の温度は点火
回数に応じてほぼ直線的に上昇することが知られてい
る。このため、本発明では、従来の装置に新たな構成を
追加することなく、正確に吸気弁近傍の温度が検出され
る。
【0013】請求項記載の発明では、上記燃料供給量
補正手段が、吸気弁温度検出手段により検出された吸気
弁近傍の温度および燃料の蒸発特性に応じて求まる補正
係数と、吸気管圧力検出手段により検出された吸気管圧
力および燃料の蒸発特性に応じて求まる補正係数とに基
づいて上記基本供給量を補正する。このため、吸気管圧
力に応じた燃料の蒸発特性に基づいて燃料供給量を補正
することも可能となり、一層正確に燃料供給量が制御さ
れる。
【0014】求項記載の発明では、燃料供給量補正
手段が、基本供給量算出手段が算出した基本供給量を、
その基本供給量に応じて定まる所定量以上に補正する。
このため、吸気弁近傍の温度などがどのように変化して
も、基本供給量が上記所定量以下にされることはない。
従って、基本供給量を過小補正して燃料が不足すること
が良好に防止される。請求項4記載の発明では、上記燃
料供給量補正手段が、吸気弁温度検出手段により検出さ
れた吸気弁近傍の温度および燃料の蒸発特性に応じて求
まる補正係数と、吸気管圧力検出手段により検出された
吸気管圧力および燃料の蒸発特性に応じて求まる補正係
数とに基づいて上記基本供給量を補正する。このため、
燃料が供給される吸気弁近傍の温度を検出し、その温度
に対応した燃料の蒸発特性に基づき上記基本供給量を補
正することが可能となる共に、吸気管圧力に応じた燃料
の蒸発特性に基づいて燃料供給量を補正することも可能
となり、正確に燃料供給量が制御される。 請求項5記載
の発明では、燃料供給量補正手段が、基本供給量算出手
段が算出した基本供給量を、その基本供給量に応じて定
まる所定量以上に補正する。このため、吸気弁近傍の温
度などがどのように変化しても、基本供給量が上記所定
量以下にされることはない。従って、基本供給量を過小
補正して燃料が不足することが良好に防止される。
【0015】
【実施例】以下、図面により車両用内燃機関における本
発明の実施例を説明する。図1は本発明が適用された4
気筒の内燃機関1周辺の構成を表す概略構成図である。
図1において、内燃機関1の吸気通路3にはエアフロー
メータ5が設けられている。エアフローメータ5は吸入
空気量Qを直接計測するものであって、ポテンショメー
タを内蔵して吸入空気量Qに比例したアナログ電圧の出
力信号を発生する。この出力信号は制御回路10のA/
D変換器101に供給される。このA/D変換器101
は、複数の入力信号を所定タイミング毎に順次A/D変
換して出力し、一つの出力信号とする周知のマルチプレ
クサを内蔵したものである。
【0016】次に、ディストリビュータ11には、その
軸が例えばクランク角に換算して720°(以下、72
0°CAと記載)毎に基準角度検出用のパルス信号(以
下、基準信号と記載)を発生するクランク角センサ1
3、および、30°CA毎に角度検出用のパルス信号
(以下、角度信号と記載)を発生するクランク角センサ
15が設けられている。これら基準信号および角度信号
は制御回路10の入出力インターフェイス(I/O)1
02に供給され、このうち、角度信号はCPU103の
割込み端子に供給される。
【0017】更に、吸気通路3には各気筒毎に燃料供給
系17から加圧燃料を内燃機関1の吸気弁19近傍へ噴
射する燃料噴射弁21が設けられている。また、内燃機
関1のシリンダブロックのウォータジャケット23に
は、冷却水の温度を検出するための水温センサ25が設
けられている。水温センサ25は冷却水の温度THWに
応じたアナログ電圧の電気信号を発生する。この出力も
A/D変換器101に供給されている。
【0018】排気マニホールド27より下流の排気系に
は、排気中の3つの有害成分HC,CO,NOxを同時
に浄化する三元触媒を収容する触媒コンバータ29が設
けられている。また排気マニホールド27には酸素セン
サ31が設けられ、排気中の酸素成分濃度に応じた電気
信号を発生する。すなわち、酸素センサ31は空燃比が
理論空燃比に対してリーン側かリッチ側かに応じて、異
なる出力電圧を制御回路10のA/D変換器101に発
生する。更に、スロットルセンサ33は吸気通路3のス
ロットル弁35に設けられている。スロットル開度を表
すスロットルセンサ33の出力信号は制御回路10のA
/D変換器101に供給される。
【0019】制御回路10は、例えばマイクロコンピュ
ータとして構成され、A/D変換器101、入出力イン
ターフェイス102、CPU103以外に、ROM10
4、RAM105、バックアップRAM106、クロッ
ク発生回路107、ダウンカウンタ108、フリップフ
ロップ109、駆動回路110などが設けられている。
ダウンカウンタ108、フリップフロップ109および
駆動回路110は、次のように燃料噴射弁21を制御す
るためのものである。
【0020】すなわち、後述の処理によって燃料の総噴
射時間TAUが算出されると、総噴射時間TAUがダウ
ンカウンタ108にプリセットされると共にフリップフ
ロップ109もセットされる。この結果、駆動回路11
0が燃料噴射弁21の付勢を開始する。他方、ダウンカ
ウンタ108がクロック信号を計数して最後にそのキャ
リアウト端子が“1”レベルとなったときに、フリップ
フロップ109がセットされて駆動回路110は燃料噴
射弁21の付勢を停止する。つまり、上述の総噴射時間
TAUだけ燃料噴射弁21は付勢され、その総噴射時間
TAUに応じた量の燃料が内燃機関1の燃焼室に供給さ
れる。
【0021】エアフローメータ5に検出された吸入空気
量Qおよび水温センサ25に検出された冷却水温THW
は所定時間毎に実行されるA/D変換ルーチンによって
読み込まれてRAM105の所定領域に格納される。つ
まり、RAM105における値QおよびTHWは所定時
間毎に更新されている。また、機関回転速度Vはクラン
ク角センサ15の30°CA毎の割込みによって算出さ
れてRAM105の所定領域に格納される。
【0022】図2は冷却水温THWを読み込むA/D変
換ルーチンを表すフローチャートである。制御回路10
は、この処理を開始すると、ステップ101にてA/D
変換器101の出力(A/D変換値)を読み込み、続く
ステップ103では、その時点が、マルチプレクサによ
る冷却水温THWの出力タイミングであるか否か判断す
る。その出力タイミングでなければ、否定判断して他の
信号のA/D変換処理(図示せず)を実行して本ルーチ
ンを終了する。
【0023】冷却水温THWの出力タイミングであると
(ステップ103:YES)、ステップ105にてその
A/D変換値が冷却水温THWの最初のA/D変換値
(ADC)であるか否か判断する。最初のADCである
場合は肯定判断し、ステップ107にてそのA/D変換
値を初期水温THVとしてRAM105の所定領域に格
納して処理を終了する。また、最初のADCでない場合
は(ステップ105:NO)、ステップ109にてその
A/D変換値により冷却水温THWを更新して処理を終
了する。以上の処理により、始動時の冷却水温THWを
初期水温THVとして記憶すると共に、冷却水温THW
を随時更新して記憶することができる。
【0024】また、周知のように、ディストリビュータ
11はクランク角センサ13,15の信号出力に伴い、
各気筒に順次点火信号を出力している。制御回路10で
は次のようにその点火回数を計数し、その結果に基づい
て吸気弁19近傍の温度を推定している。図3は、その
吸気温度推定ルーチンを表すフローチャートである。な
お、制御回路10は、ディストリビュータ11が点火信
号を出力する度に割込処理としてこの処理を実行する。
【0025】処理を開始すると、先ず、ステップ201
にて、始動時にリセットされる点火回数カウンタCをイ
ンクリメントし、続くステップ203では、点火回数カ
ウンタCの値が後述の所定値KTHV以上となったか否
かを判断する。C≧KTHVのときはステップ205に
て点火回数カウンタCをデクリメントした後、C<KT
HVのときはそのまま、ステップ207へ移行する。ス
テップ207では、推定吸気弁温度THVIを次式によ
り算出して処理を終了する。
【0026】 THVI=THV+(K1 ・C/4) ……(1) 但し、除数の「4」は気筒数、K1 は所定の係数であ
る。図4は、上記処理における点火カウンタCの挙動を
例示するタイムチャートである。本例では、基準信号に
同期して所定気筒の点火信号を出力し、続いて、角度信
号に基づき180°CA毎に各気筒の点火信号を順次出
力している。点火カウンタCは各点火信号の立ち下がり
に同期して一つづつインクリメントし、所定値KTHV
に達するとそれ以上増加しない。なお、本例では、2回
の点火信号に対して一回づつ燃料を噴射する噴射信号を
出力している。このため、燃料が吸気弁19近傍を漂う
時間が増加し、燃料をより良好に気化させることができ
る。
【0027】次に、図5は、点火回数と吸気弁19近傍
の温度との関係を例示するグラフである。図に示すよう
に、始動時には吸気弁温度は冷却水温と同じく初期水温
THVとなっている。ところが、始動後、吸気弁温度は
点火回数の増加に従ってほぼ直線的に増加する。このた
め、前述の簡単な式(1)により推定吸気弁温度THV
Iを算出することができるのである。
【0028】点火回数が上記所定値KTHVに達する頃
には、吸気弁温度は燃料蒸発安定温度(K℃)に達す
る。燃料蒸発安定温度とは、噴射した燃料が全て気化す
る温度である。このため、吸気弁温度がK℃以上である
ときは、後述の燃料噴射時間の算出において吸気弁温度
を参照する必要がない。そこで、本実施例では、C≧K
THVとなると点火カウンタCの値を固定しているので
ある。
【0029】図6は、前述のように算出された推定吸気
弁温度THVIに基づいて、燃料の総噴射時間TAUを
算出する本実施例のメインルーチンを表すフローチャー
トである。なお、制御回路10は、イグニッションスイ
ッチがオンされると所定時間毎にこの処理を実行する。
【0030】処理を開始すると、先ずステップ301に
て上記算出された機関回転速度Vおよび吸入空気量Qよ
り、図7のマップに基づき基本噴射時間TINJ を算出す
る。なお、気筒当り吸入空気量係数とは、各気筒の吸気
行程における吸入空気量Qの、その気筒のシリンダ容積
に対する割合を表している。吸入空気量係数を分母を8
とする分数で表記したのは、プログラムの編集を容易に
するためである。
【0031】続くステップ303では、前述の推定吸気
弁温度THVIがK℃以上であるか否かを判断する。T
HVI≧Kのときはステップ305へ移行し、酸素セン
サ31の出力に応じて空燃比フィードバック補正係数を
算出する。すなわち、空燃比がリーン側に偏り過ぎてい
る場合は1より大きい補正係数を、リッチ側に偏り過ぎ
ている場合は1より小さい補正係数を算出する。続くス
テップ307では、気筒が過熱するのを防止するため、
所定のマップなどに基づき過熱保護増量係数(>1)を
算出する。ステップ309では、その過熱保護増量係数
を上記空燃比フィードバック補正係数と掛け合わせて噴
射時間補正係数NKを算出する。更に、続くステップ3
11では、その噴射時間補正係数NKと上記基本噴射時
間TINJとの積を総噴射時間TAUに設定して処理を一
旦終了する。
【0032】すなわち、THVI≧Kの場合は噴射した
燃料が全て気化するので、前述のように推定吸気弁温度
THVIに応じた燃料噴射制御をする必要がない。そこ
で、基本噴射時間TINJ に空燃比などに応じた通常の補
正を施して総噴射時間TAUとするのである。
【0033】一方、THVI<Kでステップ303にて
否定判断すると、ステップ313へ移行し、推定吸気弁
温度THVIに応じて図8のテーブルに基づき、燃料噴
射時間の増量係数を算出する。続くステップ315で
は、吸気圧力(kPa)に応じて図9のテーブルに基づ
き、燃料噴射時間の減量係数を算出する。ここで、本実
施例では吸気圧力を図10のマップに基づいて算出し、
その吸気圧力に応じて上記減量係数の算出を行ってい
る。
【0034】なお、吸気圧力は他の方法で算出してもよ
い。例えば、吸気圧力Pと吸入空気量Q,機関回転速度
Vとの間には、P=Q・Vなる関係があることが知られ
ており、その関係によって吸気圧力Pを算出してもよ
い。また、吸気通路3に吸気圧センサを取り付け、吸気
圧力を直接検出してもよい。本実施例では、図10のよ
うなマップを使用しているので、吸気弁19の開閉遅れ
時間などを加味した正確な吸気圧力を、吸気圧センサを
設けることなく算出することができる。すなわち、構成
を複雑化することなく正確な吸気圧力を検出することが
できる。
【0035】ステップ313,315にて増量係数およ
び減量係数を算出すると、ステップ317へ移行し、両
者の積を噴射時間補正係数NKとする。続くステップ3
19では、その噴射時間補正係数NKが1以上であるか
否かを判断し、1以上のときはそのまま、1未満のとき
は噴射時間補正係数NKを1に設定し直した後ステップ
311へ移行する。すると、前述のように、総噴射時間
TAUをNK×TINJにより算出して処理を一旦終了す
る。
【0036】すなわち、推定吸気弁温度THVIおよび
吸気圧力の組み合せによっては、噴射時間補正係数NK
が1よりも小さくなることがある。これは、吸気圧力の
低下に伴い燃料の気化が速くなり、次の噴射が実行され
る前に完全に気化してしまう場合がある。これに対し、
図8,図9のテーブルは後述するように液状の燃料の存
在を前提にして設定されている。このため、各テーブル
から算出した増量係数,減量係数をそのまま使用すると
総噴射時間TAUを基本噴射時間TINJ より小さく補正
してしまう場合がある。そこで、本実施例では、ステッ
プ319,321の処理により噴射時間補正係数NKを
1でガードし、このような事態を回避している。
【0037】次に、図8のテーブルは次のようにして設
定されている。大気圧(101kPa)におけるある燃
料の飽和蒸気圧は、温度と共に上昇し、30℃で72k
Pa、40℃で100kPa、60℃で188kPaと
なる。各温度に対する増量係数は、その温度における飽
和蒸気圧にほぼ反比例するように設定されている。
【0038】また、図9のテーブルは次のようにして設
定されている。各温度および気圧において、燃料の飽和
蒸気圧が等しくなる点同士を連結すると、図11に例示
する線図が得られる。図中の破線S1 〜S4 は、それぞ
れ燃料の飽和蒸気圧が一致する点を連結したものであ
る。この線図で例えば40℃,40kPaを通る破線S
4 は大気圧(101kPa)で約67℃の点を通過す
る。また、大気圧で40℃の点を通過する破線S1 は6
7℃で約215kPaの点を通過する。このため、40
kPaでは、大気圧に比べて2倍以上も燃料が気化しや
すいことが分かる。図9のテーブルはこのようなデータ
に基づいて設定されている。
【0039】このように、機関回転速度V,吸入空気量
Q,推定吸気弁温度THVIなどに基づいて総噴射時間
TAUを算出すると、制御回路10は別ルーチンとして
図12の燃料噴射処理を実行する。処理を開始すると、
ステップ401にて角度信号に基づき、現時点が燃料の
噴射実行タイミングであるか否かを判断する。噴射実行
タイミングでない場合は燃料噴射の必要がないのでその
他の処理(例えば点火信号の出力)を実行して(ステッ
プ403)処理を一旦終了する。噴射実行タイミングで
ある場合(ステップ401:YES)はステップ405
へ移行し、燃料カット条件が成立しているか否かを判断
する。燃料カット条件が成立している場合も燃料噴射の
必要がないのでステップ403へ移行し、成立していな
い場合は以下の処理により燃料噴射を実行する。
【0040】すなわち、ステップ407へ移行し、前述
のステップ311(図6)で算出した総噴射時間TAU
を呼び出す。続くステップ409では、その総噴射時間
TAUを前述のダウンカウンタ108にプリセットして
燃料噴射弁21を付勢し、総噴射時間TAUに応じた量
の燃料を噴射してステップ403へ移行する。
【0041】このように、本実施例では、吸気弁19近
傍の温度を検出し、その推定吸気弁温度THVIに対応
した燃料の蒸発特性に基づいて燃料の基本噴射時間TIN
J を補正することができる。従って、例えば冷間始動時
のように、供給した燃料が完全に気化しない運転状態で
も、燃料の供給量を良好に制御することができる。
【0042】また、本実施例では冷却水温THWと内燃
機関1の点火回数に基づいて演算を行い、推定吸気弁温
度THVIを検出している。このため、従来の装置に新
たな構成を追加することなく、正確に吸気弁近傍の温度
を検出することができる。従って、請求項1記載の発明
をより容易にかつ安価に適用することができる。
【0043】更に、本実施例では、ステップ319,3
21の処理により、総噴射時間TAUを基本噴射時間T
INJ より小さく補正してしまうのを防止している。この
ため、基本噴射時間TINJ を過小補正して燃料が不足す
るのを良好に防止することができる。
【0044】なお、上記実施例において、燃料噴射弁2
1が燃料供給手段に、水温センサ25、クランク角セン
サ13,15、および制御回路10が吸気弁温度検出手
段に、相当する。また、制御回路10の処理の内、ステ
ップ107およびステップ201〜207が吸気弁温度
検出手段に、ステップ301が基本供給量算出手段に、
ステップ313〜319が燃料供給量補正手段に、ステ
ップ107が冷却水温検出手段に、ステップ201が点
火回数検出手段に、ステップ207が吸気温出手段
に、それぞれ相当する処理である。また、ステップ31
5において、図10に従って吸気管圧力を推定する処理
が吸気管圧力検出手段に相当する。
【0045】更に、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の態
様で実施することができる。例えば、図8,図9のテー
ブルは、レギュラー用,ハイオク用など燃料の種類に応
じて複数のテーブルを用意しておき、使用燃料に応じた
テーブルを用いるようにしてもよい。また、ステップ3
19,321では噴射時間補正係数NKを1でガードし
ているが、1より小さい数でガードしてもよい。また更
に、吸気弁19近傍の温度は本実施例の方法に限らず種
々の方法で検出することができる。例えば、吸気弁19
近傍から放射される赤外線を検出して、より直接的に検
出してもよい。この場合、赤外線センサなどを新たに設
ける必要があるが、検出精度を向上させることができ
る。
【0046】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1記載の発
明では、燃料が供給される吸気弁近傍の温度を検出し、
その温度に対応した燃料の蒸発特性に基づいて上記基本
供給量を補正することができる。従って、例えば冷間始
動時のように、供給した燃料が完全に気化しない運転状
態でも、燃料の供給量を良好に制御することができる。
【0047】しかも、請求項記載の発明では、従来の
装置に新たな構成を追加することなく、正確に吸気弁近
傍の温度を検出することができる。このため、その発明
をより容易にかつ安価に適用することができるといった
効果得られる。
【0048】請求項記載の発明では、請求項1記載の
発明の効果に加えて、更に、吸気管圧力を検出しその吸
気管圧力に応じた燃料の蒸発特性に基づいて燃料供給量
を補正することもできる。このため、燃料の供給量を一
層良好に制御することができる。
【0049】求項記載の発明では、請求項1または
記載の発明の効果に加えて、基本供給量を過小補正し
て燃料が不足することを良好に防止することができると
いった効果が得られる。請求項4記載の発明では、燃料
が供給される吸気弁近傍の温度を検出し、その温度に対
応した燃料の蒸発特性に基づいて上記基本供給量を補正
することができる。従って、例えば冷間始動時のよう
に、供給した燃料が完全に気化しない運転状態でも、燃
料の供給量を良好に制御することができる。また、請求
項4記載の発明では、吸気管圧力を検出しその吸気管圧
力に応じた燃料の蒸発特性に基づいて燃料供給量を補正
することもできる。このため、燃料の供給量を一層良好
に制御することができる。 請求項5記載の発明では、請
求項4記載の発明の効果に加えて、基本供給量を過小補
正して燃料が不足することを良好に防止することができ
るといった効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の内燃機関周辺の構成を表す概略構成図
である。
【図2】実施例のA/D変換ルーチンを表すフローチャ
ートである。
【図3】実施例の吸気温度推定ルーチンを表すフローチ
ャートである。
【図4】実施例の点火カウンタの挙動を例示するタイム
チャートである。
【図5】点火回数と吸気弁近傍の温度との関係を例示す
るグラフである。
【図6】実施例のメインルーチンを表すフローチャート
である。
【図7】機関回転速度,吸入空気量と基本噴射時間との
対応を表すマップである。
【図8】推定吸気弁温度と燃料噴射時間の増量係数との
対応を表すテーブルである。
【図9】吸気圧力と燃料噴射時間の減量係数との対応を
表すテーブルである。
【図10】機関回転速度,吸入空気量と吸気圧力との対
応を表すマップである。
【図11】温度,気圧と燃料の飽和蒸気圧との対応を表
す線図である。
【図12】実施例の燃料噴射処理を表すフローチャート
である。
【図13】請求項1記載の発明の構成例示図である。
【符号の説明】
1…内燃機関 5…エアフローメー
タ 10…制御回路 13,15…クランク角センサ 17…燃料供給系
19…吸気弁 21…燃料噴射弁 25…水温センサ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−133434(JP,A) 特開 平7−158480(JP,A) 特開 平3−134237(JP,A) 特開 平3−111639(JP,A) 特開 平2−33431(JP,A) 実開 平5−47387(JP,U) 実開 平3−51180(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 41/00 - 45/00 F02P 17/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の吸気弁近傍に配設され、上記
    内燃機関に燃料を供給する燃料供給手段と、 上記内燃機関の運転状態に応じて、燃料の基本供給量を
    算出する基本供給量算出手段と、 該算出された基本供給量を補正して上記燃料供給手段に
    よる燃料の供給量とする燃料供給量補正手段と、 を備えた内燃機関の燃料供給量制御装置において、 上記吸気弁近傍の温度を検出する吸気弁温度検出手段を
    設けると共に、該吸気弁温度検出手段が、上記内燃機関の冷却水温を検
    出する冷却水温検出手段と、上記内燃機関の始動後の点
    火回数を検出する点火回数検出手段と、上記内燃機関の
    始動時に検出された上記冷却水温を、上記検出された点
    火回数に応じて補正して上記吸気弁近傍の温度を算出す
    る吸気温度算出手段と、を備え、 上記燃料供給量補正手段が、上記検出された吸気弁近傍
    の温度、および予め記憶した燃料の蒸発特性に基づき、
    上記基本供給量を補正することを特徴とする内燃機関の
    燃料供給量制御装置。
  2. 【請求項2】 更に、 上記内燃機関の吸気管圧力を検出する吸気管圧力検出手
    段を備えると共に、 上記燃料供給量補正手段が、上記吸気弁温度検出手段に
    より検出された吸気弁近傍の温度および燃料の蒸発特性
    に応じて求まる補正係数と、上記吸気管圧力検出手段に
    より検出された吸気管圧力および燃料の蒸発特性に応じ
    て求まる補正係数とに基づいて上記基本供給量を補正す
    る手段を含むことを特徴とする請求項1記載の内燃機関
    の燃焼供給量制御装置。
  3. 【請求項3】 上記燃料供給量補正手段が、上記基本供
    給量を、上記基本供給量に応じて定まる所定量以上に補
    正することを特徴とする請求項1または2記載の内燃機
    関の燃料供給量制御装置。
  4. 【請求項4】 内燃機関の吸気弁近傍に配設され、上記
    内燃機関に燃料を供給する燃料供給手段と、 上記内燃機関の運転状態に応じて、燃料の基本供給量を
    算出する基本供給量算 出手段と、 該算出された基本供給量を補正して上記燃料供給手段に
    よる燃料の供給量とする燃料供給量補正手段と、 を備えた内燃機関の燃料供給量制御装置において、 上記吸気弁近傍の温度を検出する吸気弁温度検出手段
    と、 上記内燃機関の吸気管圧力を検出する吸気管圧力検出手
    段とを備えると共に、 上記燃料供給量補正手段が、上記吸気弁温度検出手段に
    より検出された吸気弁近傍の温度および燃料の蒸発特性
    に応じて求まる補正係数と、上記吸気管圧力検出手段に
    より検出された吸気管圧力および燃料の蒸発特性に応じ
    て求まる補正係数とに基づいて上記基本供給量を補正す
    る手段を含むことを特徴とする内燃機関の燃焼供給量制
    御装置。
  5. 【請求項5】 上記燃料供給量補正手段が、上記基本供
    給量を、上記基本供給量に応じて定まる所定量以上に補
    正することを特徴とする請求項4記載の内燃機関の燃料
    供給量制御装置。
JP19846494A 1994-08-23 1994-08-23 内燃機関の燃料供給量制御装置 Expired - Fee Related JP3417074B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19846494A JP3417074B2 (ja) 1994-08-23 1994-08-23 内燃機関の燃料供給量制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19846494A JP3417074B2 (ja) 1994-08-23 1994-08-23 内燃機関の燃料供給量制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0861115A JPH0861115A (ja) 1996-03-05
JP3417074B2 true JP3417074B2 (ja) 2003-06-16

Family

ID=16391548

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19846494A Expired - Fee Related JP3417074B2 (ja) 1994-08-23 1994-08-23 内燃機関の燃料供給量制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3417074B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4655983B2 (ja) * 2005-06-13 2011-03-23 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の制御装置
JP2007211766A (ja) * 2006-01-13 2007-08-23 Toyota Motor Corp 内燃機関の制御装置
DE102014115093A1 (de) 2014-10-16 2016-04-21 Dr. Ing. H.C. F. Porsche Aktiengesellschaft Zylinderkopfanordnung

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0861115A (ja) 1996-03-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS6338537B2 (ja)
US7716917B2 (en) Apparatus and method for controlling air/fuel ratio of internal combustion engine
JPH057548B2 (ja)
JP3417074B2 (ja) 内燃機関の燃料供給量制御装置
JPH07119447A (ja) 内燃機関の排気浄化方法と、その方法の実施に適する排気浄化装置及び触媒劣化度検出装置
US5492107A (en) Air fuel ratio control apparatus for an internal combustion engine
JP3465626B2 (ja) 内燃機関の空燃比制御装置
JP2641827B2 (ja) 内燃機関の空燃比制御装置
JP3770417B2 (ja) 触媒劣化検出装置
JP2623791B2 (ja) 内燃機関の空燃比制御装置
JPH04166637A (ja) エンジンの空燃比制御装置
JP3221158B2 (ja) 空燃比センサ劣化判定制御装置
JPH0512538B2 (ja)
JPH0932537A (ja) 内燃機関の制御装置
JP3692847B2 (ja) 酸素濃度検出装置
JPH057546B2 (ja)
JP2873506B2 (ja) エンジンの空燃比制御装置
JP3187534B2 (ja) 内燃機関の空燃比補正方法
JP2715208B2 (ja) 内燃機関の空燃比学習制御装置
JPH06307270A (ja) 内燃機関の始動時燃料噴射制御装置
JP3966177B2 (ja) 内燃機関の空燃比制御装置
JP3023614B2 (ja) 内燃機関の空燃比制御装置
JPH0810672Y2 (ja) 内燃機関の電子制御燃料噴射装置
JPH07269401A (ja) エンジンの空燃比制御装置
JPH08270484A (ja) 内燃機関の空燃比制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090411

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100411

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100411

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110411

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees