JP3415976B2 - 織段防止方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、織機の起動時における筬
打ち力の不足を織り前位置の補正によって補い、織機の
停止・起動に伴う織段の発生を防止する方法に関する。
打ち力の不足を織り前位置の補正によって補い、織機の
停止・起動に伴う織段の発生を防止する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】織機の起動時に、織機の主軸が定常回転
速度に達するまでの間、筬打ち力が不足するため、これ
によって織段すなわち停止段が発生し易くなっている。
速度に達するまでの間、筬打ち力が不足するため、これ
によって織段すなわち停止段が発生し易くなっている。
【0003】そこで、特開平1−298247号公報の
ものは、織機の主軸が定常回転速度に達するまでの加速
期間中における各ピック毎に予め巻き取りモータの目標
の回転速度を定めておく。そして、織機の起動時に、主
軸の回転回数(ピック数)を検出し、ピック毎に、対応
する目標速度に基づいた巻き取りモータの速度制御を行
うことによって、織り前位置を筬打ち力に合わせて補正
することにより、織段を防止している。詳細には、織機
の起動後、巻き取りモータを正規の回転速度よりも低い
速度で立ち上げるとともに、最初のピックではよこ入れ
を行わずに空打ちを行い、その後主軸の1回転毎に巻き
取りモータの補正回転速度を高い値に切換えていくこと
により、主軸の回転速度が定常回転速度に達するまでの
間に、織り前位置を後退位置から正規の位置に徐々に戻
していくものである。これによって、筬打ち力の不足を
補償している。
ものは、織機の主軸が定常回転速度に達するまでの加速
期間中における各ピック毎に予め巻き取りモータの目標
の回転速度を定めておく。そして、織機の起動時に、主
軸の回転回数(ピック数)を検出し、ピック毎に、対応
する目標速度に基づいた巻き取りモータの速度制御を行
うことによって、織り前位置を筬打ち力に合わせて補正
することにより、織段を防止している。詳細には、織機
の起動後、巻き取りモータを正規の回転速度よりも低い
速度で立ち上げるとともに、最初のピックではよこ入れ
を行わずに空打ちを行い、その後主軸の1回転毎に巻き
取りモータの補正回転速度を高い値に切換えていくこと
により、主軸の回転速度が定常回転速度に達するまでの
間に、織り前位置を後退位置から正規の位置に徐々に戻
していくものである。これによって、筬打ち力の不足を
補償している。
【0004】
【従来技術の課題】上記の従来技術によると、下記の理
由により、織段を確実に防止することができない。すな
わち、従来技術では、織機起動後の主軸の加速期間中、
主軸の各回転回数毎の回転速度は、毎回の起動時におい
ても同じであるとしているが、起動時の主軸の加速特性
が、毎回同じなるとは限らないため、起動時における各
ピックに対応する主軸の回転速度が起動毎に同じ値にな
らず、初期の目的が充分に達成できない。
由により、織段を確実に防止することができない。すな
わち、従来技術では、織機起動後の主軸の加速期間中、
主軸の各回転回数毎の回転速度は、毎回の起動時におい
ても同じであるとしているが、起動時の主軸の加速特性
が、毎回同じなるとは限らないため、起動時における各
ピックに対応する主軸の回転速度が起動毎に同じ値にな
らず、初期の目的が充分に達成できない。
【0005】すなわち、開口パターンの1リピート中
に、開口枠のほとんどが運動するという負荷の大きい開
口運動と、開口枠のほとんどが運動せず停止し、例えば
1枠のみが運動するという負荷の小さい開口運動とが混
在している場合、とりわけ、負荷の大きい開口運動が数
ピック連続し、その後負荷の小さい開口運動が数ピック
連続するような開口パターンの場合、いずれの開口運動
から起動が開始されるかによって、加速中に原動モータ
にかかる負荷が異なるからである。
に、開口枠のほとんどが運動するという負荷の大きい開
口運動と、開口枠のほとんどが運動せず停止し、例えば
1枠のみが運動するという負荷の小さい開口運動とが混
在している場合、とりわけ、負荷の大きい開口運動が数
ピック連続し、その後負荷の小さい開口運動が数ピック
連続するような開口パターンの場合、いずれの開口運動
から起動が開始されるかによって、加速中に原動モータ
にかかる負荷が異なるからである。
【0006】筬打ち力は、前記の通り、主軸の回転速度
にほぼ比例する。したがって、主軸の各ピックに対応す
る主軸の回転速度が織機の起動時に毎回同じ値にならな
いとすれば、同様に各ピックに対応する各筬打ち力も織
機の起動時に毎回同じになるとは限らないのである。よ
って、ピック毎に予め設定された回転速度に基づいて巻
き取りモータの回転速度を変化させても、そのときの筬
打ち力不足を補償しうる正確な織り前位置に補償されて
いないことになる。
にほぼ比例する。したがって、主軸の各ピックに対応す
る主軸の回転速度が織機の起動時に毎回同じ値にならな
いとすれば、同様に各ピックに対応する各筬打ち力も織
機の起動時に毎回同じになるとは限らないのである。よ
って、ピック毎に予め設定された回転速度に基づいて巻
き取りモータの回転速度を変化させても、そのときの筬
打ち力不足を補償しうる正確な織り前位置に補償されて
いないことになる。
【0007】
【発明の目的】したがって、本発明の目的は、加速期間
中の実際の主軸の回転速度に応じて、筬打ち力に合った
正確な織り前の位置制御を行うことにより、織り段の発
生を確実に防止することである。
中の実際の主軸の回転速度に応じて、筬打ち力に合った
正確な織り前の位置制御を行うことにより、織り段の発
生を確実に防止することである。
【0008】
【発明の解決手段】上記目的の下に、本発明は、織機の
起動後、織機の主軸の回転速度が定常回転速度に達する
までの加速期間中に、主軸の回転に対する巻き取りモー
タの正規の同期回転速度を下まわるように巻き取りモー
タを回転させるとともに、徐々に巻き取りモータの回転
速度を上記正規の同期回転速度に近づけていくことによ
り織り前を筬打ち力に見合った位置に設定する織段防止
方法において、上記加速期間中に主軸の回転速度を検出
し、検出された織機の回転速度に対応して巻き取りモー
タの回転速度を順次切り換えることにより巻き取りモー
タの回転速度を上記正規の同期回転速度に近づけていく
ようにしている。
起動後、織機の主軸の回転速度が定常回転速度に達する
までの加速期間中に、主軸の回転に対する巻き取りモー
タの正規の同期回転速度を下まわるように巻き取りモー
タを回転させるとともに、徐々に巻き取りモータの回転
速度を上記正規の同期回転速度に近づけていくことによ
り織り前を筬打ち力に見合った位置に設定する織段防止
方法において、上記加速期間中に主軸の回転速度を検出
し、検出された織機の回転速度に対応して巻き取りモー
タの回転速度を順次切り換えることにより巻き取りモー
タの回転速度を上記正規の同期回転速度に近づけていく
ようにしている。
【0009】これによって、織機の主軸の回転速度とそ
れに対応する巻き取りモータの回転速度とが正確に対応
するため、起動時に開口運動の負荷の変化などによっ
て、主軸の回転速度に変化があったとしても、筬打ち力
に合った正確な織り前の位置制御が可能となり、これに
より織段の発生が確実に防止できる。
れに対応する巻き取りモータの回転速度とが正確に対応
するため、起動時に開口運動の負荷の変化などによっ
て、主軸の回転速度に変化があったとしても、筬打ち力
に合った正確な織り前の位置制御が可能となり、これに
より織段の発生が確実に防止できる。
【0010】
【実施例】図1は、織機1の概要を示している。多数の
たて糸2は、送り出しビーム3から織り幅相当のシート
状となって、テンションロール4を経て開口枠5の開口
運動によって開口6を形成し、そこでよこ入れされたよ
こ糸7と所定の織り組織で交錯する。よこ入れされたよ
こ糸7は、筬8の筬打ち運動によって、織り前9に打ち
込まれ、たて糸2とともに織布10となる。織布10
は、巻き取りローラ11の回転によって巻き取られ、最
終的に布巻きビーム12に巻き込まれていく。
たて糸2は、送り出しビーム3から織り幅相当のシート
状となって、テンションロール4を経て開口枠5の開口
運動によって開口6を形成し、そこでよこ入れされたよ
こ糸7と所定の織り組織で交錯する。よこ入れされたよ
こ糸7は、筬8の筬打ち運動によって、織り前9に打ち
込まれ、たて糸2とともに織布10となる。織布10
は、巻き取りローラ11の回転によって巻き取られ、最
終的に布巻きビーム12に巻き込まれていく。
【0011】送り出し制御装置13は、例えばテンショ
ンロール4の支持位置で張力スプリング14a、荷重検
出器14bによりたて糸2の張力を検出し、その張力と
目標張力との偏差に基づいて送り出しモータ15の回転
を制御することにより、送り出しビーム3を送り出し方
向に駆動していく。また、開口枠5および筬8は、織機
1の原動モータ31と連動し、それぞれ開口装置17、
筬駆動装置18によって、織機1の主軸16の回転と同
期する状態で駆動されるようになっている。
ンロール4の支持位置で張力スプリング14a、荷重検
出器14bによりたて糸2の張力を検出し、その張力と
目標張力との偏差に基づいて送り出しモータ15の回転
を制御することにより、送り出しビーム3を送り出し方
向に駆動していく。また、開口枠5および筬8は、織機
1の原動モータ31と連動し、それぞれ開口装置17、
筬駆動装置18によって、織機1の主軸16の回転と同
期する状態で駆動されるようになっている。
【0012】さらに、巻き取り制御装置20は、主軸1
6の回転と同期した状態で、その回転量または回転速度
に応じて、巻き取りモータ29の回転量または回転速度
を制御する。
6の回転と同期した状態で、その回転量または回転速度
に応じて、巻き取りモータ29の回転量または回転速度
を制御する。
【0013】図2は、巻き取り制御装置20の具体例を
示している。主軸16の回転は、回転検出器19によっ
て検出され、その出力は、速度検出器21、倍周器22
の入力となる。密度変更器24は、速度検出器21の出
力および設定器23からのデータに基づいて、よこ糸密
度B5、B4、・・B0の出力を発生し、倍周器22に
与える。さらに、位置制御部25は、偏差カウンタ26
の一方の入力端で、倍周器22の出力を取り込み、また
偏差カウンタ26の他方の入力端で、巻き取りモータ2
9の回転を検出するパルスジェネレータ27、その出力
としてのパルスを分周する分周器28からの出力信号を
入力とし、両者の偏差に相当する出力で増幅器30を介
して巻き取りモータ29を駆動する。
示している。主軸16の回転は、回転検出器19によっ
て検出され、その出力は、速度検出器21、倍周器22
の入力となる。密度変更器24は、速度検出器21の出
力および設定器23からのデータに基づいて、よこ糸密
度B5、B4、・・B0の出力を発生し、倍周器22に
与える。さらに、位置制御部25は、偏差カウンタ26
の一方の入力端で、倍周器22の出力を取り込み、また
偏差カウンタ26の他方の入力端で、巻き取りモータ2
9の回転を検出するパルスジェネレータ27、その出力
としてのパルスを分周する分周器28からの出力信号を
入力とし、両者の偏差に相当する出力で増幅器30を介
して巻き取りモータ29を駆動する。
【0014】織機1の起動時に、原動モータ31は、そ
の起動特性にもとづいて主軸16を駆動する。図3は、
そのときのピック数に対する回転速度を示している。こ
こで主軸16は、起動時に、定常回転速度例えば140
0〔rpm〕よりも低い回転速度例えば900〔rp
m〕まで急勾配で加速し、その後、ゆるやかな勾配で、
例えば80ピックにわたって、定常回転速度まで加速す
る。この特性は、いわゆる中速度起動であり、本発明の
方法は、ゆるやかな加速期間中に適用される。なお、主
軸16の回転速度が定常の回転速度に到達するまでのピ
ック数は、前記のように負荷変動などによって、常に一
定していない。
の起動特性にもとづいて主軸16を駆動する。図3は、
そのときのピック数に対する回転速度を示している。こ
こで主軸16は、起動時に、定常回転速度例えば140
0〔rpm〕よりも低い回転速度例えば900〔rp
m〕まで急勾配で加速し、その後、ゆるやかな勾配で、
例えば80ピックにわたって、定常回転速度まで加速す
る。この特性は、いわゆる中速度起動であり、本発明の
方法は、ゆるやかな加速期間中に適用される。なお、主
軸16の回転速度が定常の回転速度に到達するまでのピ
ック数は、前記のように負荷変動などによって、常に一
定していない。
【0015】図4に示すように、設定器23に、起動
後、定常回転数に到達するまでの加速期間において、主
軸16の回転速度に対応して正規のよこ糸密度B0より
も大きな値のよこ糸密度B5、B4、・・B1が主軸1
6の回転速度毎に設定される。
後、定常回転数に到達するまでの加速期間において、主
軸16の回転速度に対応して正規のよこ糸密度B0より
も大きな値のよこ糸密度B5、B4、・・B1が主軸1
6の回転速度毎に設定される。
【0016】ここで、これらのよこ糸密度は、下記のよ
うな大小関係にある。 B0<B1<B2<B3<B4<B5
うな大小関係にある。 B0<B1<B2<B3<B4<B5
【0017】また、主軸16の回転速度と上記よこ糸密
度とは下記の表のように対応している。 回転速度〔rpm〕 よこ糸密度〔本/インチ〕 0〜 900 B5 900〜1000 B4 1000〜1100 B3 1100〜1200 B2 1200〜1300 B1 1300〜1400 B0
度とは下記の表のように対応している。 回転速度〔rpm〕 よこ糸密度〔本/インチ〕 0〜 900 B5 900〜1000 B4 1000〜1100 B3 1100〜1200 B2 1200〜1300 B1 1300〜1400 B0
【0018】巻き取り制御装置20は、織機1の起動か
ら定常回転速度に達するまでの加速期間中に、主軸16
の回転速度を検出し、検出した回転速度が前記表の各回
転速度に達したときに、対応のよこ糸密度に切り換える
ことによって、よこ糸密度に応じて、巻き取りモータ2
9の回転速度、換言すれば主軸16の一回転当りの巻き
取りモータ29の回転量を変更する。
ら定常回転速度に達するまでの加速期間中に、主軸16
の回転速度を検出し、検出した回転速度が前記表の各回
転速度に達したときに、対応のよこ糸密度に切り換える
ことによって、よこ糸密度に応じて、巻き取りモータ2
9の回転速度、換言すれば主軸16の一回転当りの巻き
取りモータ29の回転量を変更する。
【0019】すなわち、織機1の起動に際して、図示し
ないキックバック装置は、巻き取りモータ29を所定量
だけ逆転させることにより、織り前9の位置を正規の位
置よりも送り出し側へ後退させる。このとき、密度変更
器24は、よこ糸密度B5を出力している。織機1の起
動後、倍周器22は、よこ糸密度B5に対応するよう
に、回転検出器19の単位回転角毎に発生するパルス列
信号のパルスレートを変換する。ここで、位置制御部2
5は、主軸16の1回転につき目標の回転量の信号を入
力として、巻き取りモータ29を回転させる。速度検出
器21によって検出された主軸16の回転速度が900
〔rpm〕になったとき、密度変更器24は、よこ糸密
度B4を出力するため、倍周器22は倍周比を変更する
ことによって、よこ糸密度B4に対応する目標の回転量
の信号を位置制御部25に与える。したがって、位置制
御部25は、主軸16の1回転につき、よこ糸密度B4
に対応する目標の回転量だけ巻き取りモータ29を回転
させる。
ないキックバック装置は、巻き取りモータ29を所定量
だけ逆転させることにより、織り前9の位置を正規の位
置よりも送り出し側へ後退させる。このとき、密度変更
器24は、よこ糸密度B5を出力している。織機1の起
動後、倍周器22は、よこ糸密度B5に対応するよう
に、回転検出器19の単位回転角毎に発生するパルス列
信号のパルスレートを変換する。ここで、位置制御部2
5は、主軸16の1回転につき目標の回転量の信号を入
力として、巻き取りモータ29を回転させる。速度検出
器21によって検出された主軸16の回転速度が900
〔rpm〕になったとき、密度変更器24は、よこ糸密
度B4を出力するため、倍周器22は倍周比を変更する
ことによって、よこ糸密度B4に対応する目標の回転量
の信号を位置制御部25に与える。したがって、位置制
御部25は、主軸16の1回転につき、よこ糸密度B4
に対応する目標の回転量だけ巻き取りモータ29を回転
させる。
【0020】以下、同様にして、主軸16の1回転当り
の巻き取りモータ29の回転量が主軸16の回転速度に
応じて順次変更されていく。主軸16の回転速度が13
00〔rpm〕に到達したとき、密度変更器24は、正
規のよこ糸密度B0を設定する。これにより、主軸16
の1回転当りの巻き取りモータ29の回転量つまり回転
速度が徐々に増加し、最終的に定常運転時の回転量つま
り回転速度となる。
の巻き取りモータ29の回転量が主軸16の回転速度に
応じて順次変更されていく。主軸16の回転速度が13
00〔rpm〕に到達したとき、密度変更器24は、正
規のよこ糸密度B0を設定する。これにより、主軸16
の1回転当りの巻き取りモータ29の回転量つまり回転
速度が徐々に増加し、最終的に定常運転時の回転量つま
り回転速度となる。
【0021】上記のような制御によって、織り前9の位
置は、主軸16の回転速度の増加に合わせて、すなわち
筬打ち力の回復に合わせて、正規の位置より後退した位
置から正規の位置へと移動し、定常回転速度に到達した
時点で、正規の位置に戻る。
置は、主軸16の回転速度の増加に合わせて、すなわち
筬打ち力の回復に合わせて、正規の位置より後退した位
置から正規の位置へと移動し、定常回転速度に到達した
時点で、正規の位置に戻る。
【0022】図5は、主軸16の回転速度に対応させて
巻き取りモータ29の回転速度の変化を示している。主
軸16が回転速度N0のように加速されていくとき、巻
き取りローラ11は、回転速度n1で示すような特性に
よって変化する。なお、回転速度n0は、よこ糸密度を
B0に固定し、巻き取りモータ29について速度補正を
行わないときの特性を示している。すなわち、主軸の回
転に対する巻き取りモータ29の正規の同期回転速度を
示している。
巻き取りモータ29の回転速度の変化を示している。主
軸16が回転速度N0のように加速されていくとき、巻
き取りローラ11は、回転速度n1で示すような特性に
よって変化する。なお、回転速度n0は、よこ糸密度を
B0に固定し、巻き取りモータ29について速度補正を
行わないときの特性を示している。すなわち、主軸の回
転に対する巻き取りモータ29の正規の同期回転速度を
示している。
【0023】なお、定常時の巻き取りローラ11の回転
速度n〔rpm〕は、巻き取りローラ11の直径D〔m
m〕、円周率π、主軸16の回転速度N〔rpm〕、よ
こ糸密度B〔本/インチ〕を用いて下記の式により求め
られる。 n=(25.4/πD)×(N/B) n:N={(25.4/πD)/B}:1
速度n〔rpm〕は、巻き取りローラ11の直径D〔m
m〕、円周率π、主軸16の回転速度N〔rpm〕、よ
こ糸密度B〔本/インチ〕を用いて下記の式により求め
られる。 n=(25.4/πD)×(N/B) n:N={(25.4/πD)/B}:1
【0024】図6に示すように織機1の起動が負荷の小
さい開口運動から始まる場合と、負荷の大きい開口運
動から始まる場合とでは、主軸16の起動特性(加速
度曲線)は異なる。しかし、本発明によると、主軸16
の回転速度を実際に検出し、検出された回転速度が設定
された回転速度に達したとき、その回転速度に対応して
設定されているよこ糸密度に変更することにより、検出
された主軸16の回転速度に合わせて、巻き取りモータ
29の回転速度つまり主軸16の単位回転当たりの回転
量を変更しているので、織り前9の位置を筬打ち力に対
応した正確な位置に補正できる。
さい開口運動から始まる場合と、負荷の大きい開口運
動から始まる場合とでは、主軸16の起動特性(加速
度曲線)は異なる。しかし、本発明によると、主軸16
の回転速度を実際に検出し、検出された回転速度が設定
された回転速度に達したとき、その回転速度に対応して
設定されているよこ糸密度に変更することにより、検出
された主軸16の回転速度に合わせて、巻き取りモータ
29の回転速度つまり主軸16の単位回転当たりの回転
量を変更しているので、織り前9の位置を筬打ち力に対
応した正確な位置に補正できる。
【0025】
【他の実施例】上記実施例のものは、主軸16の回転速
度が予め段階的に分けられた回転速度に達したときに、
対応するよこ糸密度に変更するようにしているが、これ
に代えて、所定ピック数毎に、主軸16の回転速度の検
出を行い、検出された回転速度に対応する適宜なよこ糸
密度B(主軸16の単位回転当りの巻き取りモータ29
の回転量)を算出する演算器を設け、さらに得られたよ
こ糸密度を演算器が順次倍周器へ出力するようにしても
よい。この場合、演算器は、検出された回転速度に基づ
き、このときの筬打ち力の不足が補償される織り前9の
位置となるようなよこ糸密度(主軸16の単位回転当り
の回転量)を算出することになる。詳細には、演算器に
主軸16の多数の回転速度とこれに対応するよこ糸密度
とを試織の段階で求め、これらから主軸の回転速度とよ
こ糸密度との関係式を求めて記憶させておき、検出され
た回転速度に対応するよこ糸密度を関係式から求めるよ
うにすればよい。
度が予め段階的に分けられた回転速度に達したときに、
対応するよこ糸密度に変更するようにしているが、これ
に代えて、所定ピック数毎に、主軸16の回転速度の検
出を行い、検出された回転速度に対応する適宜なよこ糸
密度B(主軸16の単位回転当りの巻き取りモータ29
の回転量)を算出する演算器を設け、さらに得られたよ
こ糸密度を演算器が順次倍周器へ出力するようにしても
よい。この場合、演算器は、検出された回転速度に基づ
き、このときの筬打ち力の不足が補償される織り前9の
位置となるようなよこ糸密度(主軸16の単位回転当り
の回転量)を算出することになる。詳細には、演算器に
主軸16の多数の回転速度とこれに対応するよこ糸密度
とを試織の段階で求め、これらから主軸の回転速度とよ
こ糸密度との関係式を求めて記憶させておき、検出され
た回転速度に対応するよこ糸密度を関係式から求めるよ
うにすればよい。
【0026】前記実施例において、中速度起動の織機1
に適用することに代えて、図7に示すように、定常回転
速度まで数ピックかけて加速する織機1に適用してよ
い。すなわち、主軸の各回転速度に対応して予めよこ糸
密度B8〜B0を設定しておき織機の起動後、常時主軸
の回転速度を検出し、設定された回転速度に達したとき
対応するよこ糸密度に順次切り換えていくものである。
この場合、加速中における回転速度とよこ糸密度との関
係は、図中に示す通りである。
に適用することに代えて、図7に示すように、定常回転
速度まで数ピックかけて加速する織機1に適用してよ
い。すなわち、主軸の各回転速度に対応して予めよこ糸
密度B8〜B0を設定しておき織機の起動後、常時主軸
の回転速度を検出し、設定された回転速度に達したとき
対応するよこ糸密度に順次切り換えていくものである。
この場合、加速中における回転速度とよこ糸密度との関
係は、図中に示す通りである。
【0027】このような実施態様において、回転量制御
に代えて、速度制御とすると共に、主軸16の複数の回
転速度に対応して、巻き取りモータ29の設定速度を記
憶させておき、検出した回転速度が各設定値となったと
き、設定した回転速度を対応の値に切り換えて制御す
る。
に代えて、速度制御とすると共に、主軸16の複数の回
転速度に対応して、巻き取りモータ29の設定速度を記
憶させておき、検出した回転速度が各設定値となったと
き、設定した回転速度を対応の値に切り換えて制御す
る。
【0028】例えば、300〔rpm〕となったとき、
設定速度をV7とし、回転速度に対して設定速度を対応
させる。 回転速度〔rpm〕 設定速度〔rpm〕 〜 150 −−V8 〜 300 −−V7 : : 〜 900 −−V3 〜1050 −−V2 〜1200 −−V1
設定速度をV7とし、回転速度に対して設定速度を対応
させる。 回転速度〔rpm〕 設定速度〔rpm〕 〜 150 −−V8 〜 300 −−V7 : : 〜 900 −−V3 〜1050 −−V2 〜1200 −−V1
【0029】巻き取りモータ29の設定速度は、対応す
る主軸16の回転速度(例えば300〔rpm〕)のも
とでの巻き取りモータ29の速度よりも低い値(V7)
であって、このときの筬打ち力の不足を補償しうる織り
前9の位置となるような値である。
る主軸16の回転速度(例えば300〔rpm〕)のも
とでの巻き取りモータ29の速度よりも低い値(V7)
であって、このときの筬打ち力の不足を補償しうる織り
前9の位置となるような値である。
【0030】
【発明の効果】本発明では、織機の起動後、主軸の回転
速度が定常回転速度に達するまでの加速期間中に、主軸
の回転速度が検出され、この検出された回転速度に対応
して巻き取りモータの回転速度を補正することにより、
織り前の位置を筬打ち力の不足に対応する位置に設定し
ているため、負荷の変動によって主軸の回転の加速特性
が変化しても起動初期の弱い筬打ち力の変化に対応し
て、織り前の位置が正確に設定でき、これによって、停
止・起動にともなう織り段の発生が確実に防止できる。
速度が定常回転速度に達するまでの加速期間中に、主軸
の回転速度が検出され、この検出された回転速度に対応
して巻き取りモータの回転速度を補正することにより、
織り前の位置を筬打ち力の不足に対応する位置に設定し
ているため、負荷の変動によって主軸の回転の加速特性
が変化しても起動初期の弱い筬打ち力の変化に対応し
て、織り前の位置が正確に設定でき、これによって、停
止・起動にともなう織り段の発生が確実に防止できる。
【図1】織機の概略的な側面図である。
【図2】巻き取り制御装置のブロック線図である。
【図3】織機の加速特性のグラフである。
【図4】加速特性に対するよこ糸密度の変化のグラフで
ある。
ある。
【図5】主軸の回転速度の変化に対する巻き取りローラ
の回転速度の変化を示すグラフである。
の回転速度の変化を示すグラフである。
【図6】主軸の負荷変動に対応する主軸の加速度特性の
グラフである。
グラフである。
【図7】主軸の回転速度の変化に対する巻き取りローラ
の回転速度の変化を示すグラフである。
の回転速度の変化を示すグラフである。
1 織機
2 たて糸
8 筬
9 織り前
13 送り出し制御装置
16 主軸
19 回転検出器
20 巻き取り制御装置
21 速度検出器
25 位置制御部
29 巻き取りモータ
31 原動モータ
Claims (3)
- 【請求項1】 織機の起動後、織機の主軸の回転速度が
定常回転速度に達するまでの加速期間中に、主軸の回転
に対する巻き取りモータの正規の同期回転速度を下まわ
るように巻き取りモータを回転させるとともに、徐々に
巻き取りモータの回転速度を上記正規の同期回転速度に
近づけていくことにより織り前を筬打ち力に見合った位
置に設定する織段防止方法において、 上記加速期間中に主軸の回転速度を検出し、検出された
織機の回転速度に対応して巻き取りモータの回転速度を
順次切り換えることにより巻き取りモータの回転速度を
上記正規の同期回転速度に近づけていくことを特徴とす
る織機の織段防止方法。 - 【請求項2】 正規のよこ糸密度値より大きい複数のよ
こ糸密度値を主軸の複数の所定回転速度に対応してそれ
ぞれ設定しておき、検出された主軸の回転速度が上記所
定回転速度と一致したときに、対応するよこ糸密度を読
み出し、巻き取りモータは読み出されたよこ糸密度に基
づいて主軸と同期回転することを特徴とする請求項1に
記載の織機の織段防止方法。 - 【請求項3】 加速期間中の主軸の回転速度と設定すべ
きよこ糸密度との関係式を予め設定しておき、検出され
た主軸の回転速度と上記関係式とから設定すべきよこ糸
密度を算出し、巻き取りモータは算出されたよこ糸密度
に基づいて主軸と同期回転することを特徴とする請求項
1に記載の織機の織段防止方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29488295A JP3415976B2 (ja) | 1995-10-18 | 1995-10-18 | 織段防止方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29488295A JP3415976B2 (ja) | 1995-10-18 | 1995-10-18 | 織段防止方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09111604A JPH09111604A (ja) | 1997-04-28 |
| JP3415976B2 true JP3415976B2 (ja) | 2003-06-09 |
Family
ID=17813476
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP29488295A Expired - Fee Related JP3415976B2 (ja) | 1995-10-18 | 1995-10-18 | 織段防止方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3415976B2 (ja) |
-
1995
- 1995-10-18 JP JP29488295A patent/JP3415976B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH09111604A (ja) | 1997-04-28 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |