JP3415442B2 - サスペンションワイヤ - Google Patents
サスペンションワイヤInfo
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Description
より真直状態におけるばね特性(以下真直ばね特性と記
す)を付与させた、電子部品の真直ばねリード線材や真
直ばね懸架線材等に使用されるサスペンションワイヤに
関するものである。
性を利用して、例えば図2に図示する如き光ピックアッ
プ装置の対物レンズの懸架材兼リード線材として使用さ
れている。図2は光ピックアップ装置の対物レンズユニ
ット20の概略斜視図を示す。対物レンズ21は絶縁ボ
ビン型の対物レンズ支持枠22に載置され、対物レンズ
支持枠22には、対物レンズ支持枠22の周囲に巻装し
たフォーカシングコイル23と、対物レンズ支持枠22
の対向する二辺に貼設した平型状のトラッキングコイル
24A,24Bと、対物レンズ支持枠22の他の対向す
る二辺に端子板26A,26Bとが固設され、端子板2
6A,26Bにフォーカシングコイル23とトラッキン
グコイル24A,24Bの端末がそれぞれ接続されてい
る。更に、トラッキングコイル24A,24Bのそれぞ
れと対峙させてマグネット25A,25Bが、対物レン
ズ支持枠22と分離させて別体に配設されている。更
に、左右両側に端子板29A,29Bの設けられたサス
ペンションワイヤ支持側板28が、対物レンズ支持枠2
2と別体に配設されている。そして、対物レンズ支持枠
22はその両側面を各2本ずつサスペンションワイヤ2
7Aと27Bおよび27Cと27Dにより平行に懸架さ
れる。即ち、サスペンションワイヤ27Aと27Bが対
物レンズ支持枠22の端子板26Aとサスペンションワ
イヤ支持側板28の端子板29A間に、またサスペンシ
ョンワイヤ27Cと27Dが対物レンズ支持枠22の端
子板26Bとサスペンションワイヤ支持側板28の端子
板29B間にそれぞれ平行に張設され、各サスペンショ
ンワイヤ27A〜27Dの両端末が端子板26A,26
Bおよび端子板29A,29Bにそれぞれはんた付け固
定されている。かようにして、対物レンズ支持枠22は
サスペンションワイヤ支持側板28を支持点として張設
されたサスペンションワイヤ21A〜21Dの真直ばね
力により懸架された状態となる。かかる構成において、
サスペンションワイヤ支持側板28の端子板29A,2
9Bを給電端としてサスペンションワイヤ21A〜21
Dを通じてフォーカシングコイル23およびトラッキン
グコイル24A,24Bに電流を流すことによりフォー
カシング方向の電磁力F1およびトラッキング方向の電
磁力F2が生じ、対物レンズ支持枠22即ち対物レンズ
21はこの発生した電磁力F1およびF2の強さに応じ
てフォーカシング方向またはトラッキング方向へ変位す
る。この対物レンズ支持枠22の変位慣性をサスペンシ
ョンワイヤ21A〜21Dの真直ばね力により制御して
いる。
ズユニット20にあっては、対物レンズ支持枠22は電
磁力F1或いはF2の大きさに即応して迅速に追従変位
することが肝要である。これには対物レンズ支持枠22
の慣性力を出来るだけ低減化することが必要であり、こ
のため対物レンズ支持枠22の全体の質量の軽量化が求
められるようになった。この対策として、対物レンズ支
持枠22自体の軽量化の検討がなされた結果、従来の絶
縁性プラスチック支持枠より更に軽量化を図ることのが
でき、成形性も良好な炭素繊維強化樹脂支持枠が採用さ
れるようになった。ところが、炭素繊維強化樹脂は導電
性を有するため、従来の裸線材のサスペンションワイヤ
を使用したのでは、サスペンションワイヤに通電したと
きにサスペンションワイヤと炭素繊維強化樹脂支持枠間
で導通状態となり、フォーカシングコイルおよびトラッ
キングコイルへの電流制御が不能となる問題があった。
この不都合を解消するため、従来の裸線材のサスペンシ
ョンワイヤの外周にシリコンなどの絶縁チューブを被せ
たサスペンションワイヤの使用検討もされたが、絶縁チ
ューブを被せることによってサスペンションワイヤの真
直ばね特性が低下し、またサスペンションワイヤの外径
が太くなり対物レンズユニット20の軽量・小型化の観
点からも好ましいものではなかった。
電機能の求められるサスペンションワイヤにおいて、絶
縁性能を備えしかも細径化が可能で真直ばね特性に優れ
るサスペンションワイヤを提供し、以て機器の軽量、小
型化に寄与することにある。
め、第1の観点では、本発明のサスペンションワイヤ
は、金属心線材の真直ばね特性を利用するサスペンショ
ンワイヤにおいて、直線矯正を施し真直ばね特性を付与
した金属心線材外周に絶縁塗料を塗布焼付して絶縁皮膜
を形成したことを構成上の特徴とするものである。ま
た、第2の観点では、上記サスペンションワイヤにおい
て、前記絶縁皮膜をはんだ付け可能な絶縁皮膜で形成し
たことを構成上の特徴とするものである。
を施し真直ばね特性を付与させた金属心線材外周に絶縁
塗料を塗布焼付し、絶縁性を保持できる範囲の皮膜厚
さ、例えば5μm程度の厚さの絶縁皮膜を形成したもの
で、絶縁皮膜がサスペンションワイヤの真直ばね特性に
影響を与えることがなく、得られた絶縁皮膜を設けたサ
スペンションワイヤは金属真直ばね線材のもつ初期真直
ばね特性値と変わらない真直ばね特性値を保つことがで
きる。また、サスペンションワイヤの外周に形成された
焼付絶縁皮膜により、サスペンションワイヤが導電部材
と接触することがあっても短絡するおそれがなくなり、
フォーカシングコイルおよびトラッキングコイルへの電
流制御が不能となる問題も解消される。従って、真直ば
ね機能と給電機能を備えたサスペンションワイヤとして
その機能拡大が図られることになる。また、サスペンシ
ョンワイヤの絶縁が絶縁チューブと異なり焼付絶縁皮膜
であるので、サスペンションワイヤの細径化をすすめる
うえで何らの障害となることがない。
て、サスペンションワイヤの焼付絶縁皮膜をはんだ付け
可能な絶縁樹脂、例えばポリウレタン樹脂で形成すれ
ば、サスペンションワイヤ端末とコイル端末や給電端子
とのはんだ接続をする場合に絶縁皮膜の剥離処理が不要
となり、接続作業の効率化が図られる。
に説明する。なお、これにより本発明が限定されるもの
ではない。
断面図である。サスペンションワイヤ1は、直線矯正加
工を施した真直ばね性を有する金属心線2の外周に絶縁
塗料を塗布焼付し、焼付絶縁皮膜3を形成して構成され
る。かかる金属心線2としては、真直ばね性に優れ導電
率の比較的高いベリリウム銅合金、りん青銅合金が好ま
しい。
に記す。 (1)伸線工程:外径0.290mmのりん青銅合金ば
ね線(規格JISC5212W)を伸線機により線速2
00m/minで線引加工を施し、外径0.150mm
の被加工線材Wを得た。この被加工線材Wの真直度は曲
率半径で50mmであった。 (2)直線矯正加工工程:被加工線材Wの直線矯正加工
は図3に図示する通常の機械式矯正機10により行っ
た。矯正機10は、被加工線材Wの通過方向に直列に互
いに反対方向に回転するよう配置された円筒かご形の矯
正ヘッド11aおよび11bと、矯正ヘッド11aおよ
び11b内の被加工線材Wの通過路にそれぞれの中心を
ずらして配列した複数個の超硬ダイス12と、各ダイス
12をベアリング13により回転可能に支持するダイス
支持棒14とより構成されている。被加工線材Wは、互
いに反対方向に15,000rpmで回転する矯正ヘッ
ド11aおよび11b内の複数個の超硬ダイス12を線
速6m/minで通過させ直線矯正を施した。得られた
金属心線2の真直度は曲率半径で3,000mmに向上
した。 (3)絶縁皮膜焼付工程:直線矯正加工を施した金属心
線2に低温ろう着性ポリウレタン塗料を塗布し、炉温2
50°Cの焼付炉中を線速30m/minで3回通し、
絶縁皮膜厚さ5μm、仕上り外径0.16mmのサスペ
ンションワイヤ1を得た。得られたサスペンションワイ
ヤ1の曲率半径は直線矯正加工を施した金属心線2の曲
率半径と変化なく、絶縁皮膜焼付工程による真直度の低
下はみられなかった。
いてマンドレル巻付けによる耐電圧試験を行った結果、
破壊電圧は1KV(DC)であった。なお、耐電圧試験
は10本の実施例試料を用い、各試料を外径30mmの
金属マンドレルに5ターン巻付け、試料下端に20gr
の荷重を加え金属マンドレルと試料端末間に電圧を印加
し、その破壊電圧を測定した。上記実施例の性能結果か
ら明らかなように、本発明のサスペンションワイヤ1は
細径で真直ばね性能、絶縁性に優れたものであることが
わかる。
で絶縁性能と真直ばね特性に優れるものである。従っ
て、真直ばね機能と高導電性機能を備えたリード線材、
懸架材としての用途の拡大を図ることが可能となる。ま
た、本発明のサスペンションワイヤは光ピックアップな
どの給電懸架材として用いた場合、その高速作動性、小
型軽量化に貢献するところ非常に大である。
る。
斜視図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 金属心線材の真直ばね特性を利用するサ
スペンションワイヤにおいて、直線矯正を施し真直ばね
特性を付与した金属心線材外周に絶縁塗料を塗布焼付し
て絶縁皮膜を形成したことを特徴とするサスペンション
ワイヤ。 - 【請求項2】 前記絶縁皮膜がはんだ付け可能な絶縁皮
膜であることを特徴とする請求項1記載のサスペンショ
ンワイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15055298A JP3415442B2 (ja) | 1998-05-14 | 1998-05-14 | サスペンションワイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15055298A JP3415442B2 (ja) | 1998-05-14 | 1998-05-14 | サスペンションワイヤ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11320007A JPH11320007A (ja) | 1999-11-24 |
JP3415442B2 true JP3415442B2 (ja) | 2003-06-09 |
Family
ID=15499381
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15055298A Expired - Fee Related JP3415442B2 (ja) | 1998-05-14 | 1998-05-14 | サスペンションワイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3415442B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1550116B1 (en) * | 2002-09-25 | 2006-06-07 | Koninklijke Philips Electronics N.V. | Objective lens actuator with improved resonance frequency |
-
1998
- 1998-05-14 JP JP15055298A patent/JP3415442B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11320007A (ja) | 1999-11-24 |
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