JP3415343B2 - セラミックス接合材およびそれを用いたセラミックス−金属接合体の製造方法 - Google Patents
セラミックス接合材およびそれを用いたセラミックス−金属接合体の製造方法Info
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Description
リスタ等に用いられる真空気密容器の作製用として好適
なセラミックス接合材、およびセラミックス−金属接合
体の製造方法に関する。
真空気密容器は、セラミックス部材からなる絶縁容器の
開口端部に、その内部を真空気密状態に保持しながら、
金属部材からなる端板(封止金具)を接合(封着)した
ものである。このような真空気密容器の作製にあたっ
て、セラミックス容器と金属端板との封着は、従来、 M
o-Mn法を用いて行われてきたが、 Mo-Mn法は工程が複雑
であると共に、高温の熱処理を必要とする等の問題を有
していた。
て、活性金属法を適用した封着が検討されている(特開
昭 61-123120号公報参照)。活性金属ろう材としては、
Ag、CuおよびTiの 3元素を含むものが一般的であり、ま
たろう材の具体的な構成としては、Ag、CuおよびTiの 3
元素を合金化したAg-Cu-Ti合金ろう材や、Ag、Cuおよび
Tiの箔を順に積層あるいはクラッドした構造のろう材等
が検討されている(特開昭 62-102071号公報参照)。
空気密容器を作製する際には、容器内部の焼き出し(脱
ガス処理)を行う必要があり、セラミックス容器と金属
端板とを封着する前に、活性金属ろう材(封着材)を介
して積層したセラミックス容器と金属端板等の構成部品
全てを、ろう材の溶融温度未満の高温で長時間熱処理す
ることが一般的である。
たような高温での脱ガス熱処理を行うことで、活性金属
ろう材も固相状態で高温・長時間の熱処理を受け、接合
に悪影響を及ぼす原因となるろう材構成元素の過剰な反
応が起こるという問題があった。
場合、上記した固相熱処理で一般にCu-Ti化合物が生成
する。この Cu-Ti化合物は安定であるため、ろう材溶融
時においてもろう材液相中に残留し、その結果として本
来はセラミックス部材と反応して接合に寄与するTi活量
を低下させたり、またろう材組成が共晶組成からずれて
融点が上昇する等の悪影響を及ぼす。さらに、溶融接合
後のろう材層中に Cu-Ti化合物が存在していると、この
化合物の周囲にボイドが発生しやすく、破壊の起点にな
りやすい等、接合特性に悪影響を及ぼすという問題を招
いていた。
したセラミックス部材と金属部材との封着(接合)にお
いては、脱ガス熱処理等の高温・長時間の熱処理を行っ
た場合に、接合に悪影響を及ぼす活性金属ろう材中の構
成元素の過剰な反応を抑制することが課題とされてい
た。
になされたもので、脱ガス熱処理等の高温・長時間の固
相熱処理を行った場合においても、活性金属ろう材中の
構成元素の接合に悪影響を及ぼす反応を抑制することを
可能にしたセラミックス接合材、および脱ガス熱処理等
の高温・長時間の固相熱処理を行った場合においても、
良好な接合状態を安定して得ることを可能にしたセラミ
ックス−金属接合体の製造方法を提供することを目的と
している。
合材は、請求項1に記載したように、Ag層、Cu層および
Ag層が順に積層された積層体と、前記積層体の少なくと
も一方の表面に形成された、少なくとも Ti-Ag化合物を
含むTi含有層とを具備することを特徴としている。
接合体の製造方法は、請求項2に記載したように、セラ
ミックス部材と金属部材との間に、上記した本発明のセ
ラミックス接合材を前記Ti含有層が前記セラミックス部
材と当接するように配置し、これらを真空中にて前記接
合材の溶融温度以上の温度で熱処理して、前記セラミッ
クス部材と金属部材とを接合することを特徴としてい
る。
−金属接合体の製造方法は、請求項3に記載したよう
に、セラミックス部材と金属部材との間に、Ag層、Cu
層、Ag層およびTi層が順に積層された接合材を、前記Ti
層が前記セラミックス部材と当接するように配置し、こ
れらを真空中にて一旦673K以上で前記接合材の溶融温度
未満の温度で保持した後、前記接合材の溶融温度以上の
温度に昇温して熱処理し、前記セラミックス部材と金属
部材とを接合することを特徴としている。
Cu層とTi含有層との間にCuをほとんど固溶しないAg層を
設けているため、固相状態での熱処理に伴う Cu-Ti化合
物の形成を抑制することができ、一方 Ti-Ag化合物の生
成が促進される。そして、Ti-Ag化合物は安定な Cu-Ti
化合物とは異なり、 Ag-Cuろう材に溶融する速度が速
く、 Ag-Cu液相と接触することですぐに液相に溶け込
み、Ti活量の高い液相を形成する。また、融点の上昇も
ほとんど認められない。従って、セラミックス部材との
良好な接合を安定して実現することができる。
の製造方法は、上述したような本発明のセラミックス接
合材を用いているため、接合前に高温・長時間の固相熱
処理を行ったとしても、セラミックス部材と金属部材と
を良好かつ安定に接合することができる。
接合体の製造方法においては、 Ti-Ag化合物が生成され
るため、予備熱処理時に接合に悪影響を及ぼす Cu-Ti化
合物の生成を防止することができ、この Ti-Ag化合物の
形成により十分なTi活量が得られる。従って、セラミッ
クス部材と金属部材とを安定かつ良好に接合することが
できる。
態について説明する。
層、Ag層および少なくとも Ti-Ag化合物を含むTi含有層
を具備するものである。図1は、本発明の一実施形態に
よるセラミックス接合材の構造を示す断面図であり、1
はAg層2、Cu層3およびAg層4を順に積層した積層体で
あり、この積層体1の少なくとも一方の表面に Ti-Ag化
合物を含むTi含有層5が形成されている。
においては、Cu層3とTi含有層5との間にCuをほとんど
固溶しないAg層4が設けられているため、固相状態での
熱処理に伴う Cu-Ti化合物の形成を抑制することがで
き、一方 Ti-Ag化合物の生成が促進される。また、純粋
なTiではなく、Ti化合物として活性金属であるTiを存在
させることで接合前のTiの酸化が抑制され、接合に寄与
するTi活量を安定して得ることができる。
物とは異なり、 Ag-Cuろう材に溶融する速度が速く、 A
g-Cu液相と接触することですぐに液相に溶け込み、Ti活
量の高いろう材液相を形成する。また、融点の上昇もほ
とんど認められない。従って、セラミックス部材との良
好な接合を安定して実現することができると共に、微細
で接合性や気密性に優れるろう材層(接合層)を得るこ
とができる。これに対してCu -Ti化合物は Ag-Cu液相へ
の溶解速度が遅いため、長時間にわたって固相のまま安
定に存在し、Ti活量が低いろう材液相の形成原因とな
る。また、融点の上昇を引き起こすことも確認されてい
る。
含むものであればよく、例えば Ti-Ag化合物の単独層や
Ti-Ag化合物を含むTi層等により構成される。また、Ti
含有層5中における Ti-Ag化合物は10重量% 以上含まれ
ていることが好ましく、望ましくは60重量% 以上であ
る。Ti含有層5中の Ti-Ag化合物量が10重量% 未満であ
ると、上述したような効果を十分に得られないおそれが
ある。接合材全体としてのTiの組成は、 Ag-Cuろう材に
対して 0.1〜30重量% 程度の割合となるようにすること
が好ましい。Ti組成が 0.1重量% 未満であると、セラミ
ックス部材に対して十分なぬれ性が得られないおそれが
あり、一方30重量% を超えると必要以上の融点上昇を招
くおそれがある。さらに、接合に不都合な化合物相の生
成を抑制するためには、Ti組成を 0.5〜15重量% とする
ことが望ましい。
層4とCu層3の比率)は、共晶組成としてもよいが、例
えば42アロイ等のNiを含む金属部材との接合に使用する
場合には、Niのろう材中への拡散が接合性に悪影響を及
ぼす可能性があるため、接合材中のCuの一部が溶け残る
ような組成とし、溶け残ったCu中間層を拡散バリアとし
て機能させることが好ましい。具体的にはAg:Cuの厚さ
比(重量比)を1:0.7〜10程度とすることが好ましく、
このような組成比とすることでCu層3の一部がろう材中
で固相を維持する。
ブやサイリスタ等の真空気密容器を作製する際のセラミ
ックス部材と金属部材との接合(封着)等に対して有効
であるが、例えばTi含有層5を積層体1の両面に形成す
ることで、セラミックス部材同士の接合に用いることも
可能である。
えば以下のようにして作製することができる。すなわ
ち、まずCu板(3)の両面にAg層(2、4)をクラッド
やめっき等で形成して積層体1を作製する。AgとCuとの
比率は上述した通りである。
面のAg層(2、4)に接して、 Ti-Ag化合物を含むTi含
有層5を形成する。このTi含有層5の形成方法として
は、TiAgやTi3 Ag等の Ti-Ag化合物を直接クラッドした
り、スパッタ法等のΡVD法でTi-Ag化合物層を形成し
てもよい。
層(2、4)上に、クラッドやPVD法でTi層を形成し
た後、熱処理を施すことで、TiAgやTi3 Ag等の Ti-Ag化
合物を含むTi含有層5を形成することもできる。このよ
うな場合には、TiとAgとの反応を促進するために、蒸着
法やスパッタ法等のPVD法でTi層を形成することが好
ましい。熱処理により Ti-Ag化合物を形成するにあたっ
て、両層の結晶方位関係に特に限定されるものではない
が、 Ag(200)配向と Ti(002)配向とを組合せることで、
熱処理による化合物の形成を促進することができる。上
記 Ti-Ag化合物を形成するための熱処理は、Tiの酸化を
防ぐために 0.1Paオーダより高真空中にて、 673〜973K
の温度で行うことが好ましい。熱処理温度が673K未満で
あるとTi-Ag化合物を十分に形成できないおそれがあ
り、一方973Kを超えると Ti-Ag化合物以外の接合に不都
合な化合物相が生成されるおそれがある。
の製造方法は、上述した本発明のセラミックス接合材を
用いて、セラミックス部材と金属部材とを接合(封着)
する方法である。
クス接合材を、Ti含有層5がセラミックス部材と当接す
るように、セラミックス部材と金属部材との間に配置す
る。この状態で真空中で熱処理を施して、セラミックス
部材と金属部材とを接合(封着)する。被接合部材であ
るセラミックス部材および金属部材は、特に限定される
ものではないが、本発明は特に予め高温で長時間熱処理
(脱ガス熱処理)する必要がある真空バルブ等、真空気
密容器の構成部材であるセラミックス容器と金属端板と
の接合(封着)に好適である。
好ましい。また、熱処理温度は、Ag-Cu ろう材の溶融温
度以上で、当該温度から100K高い温度以内とすればよ
い。Ti-Ag 化合物は Ag-Cuろう材に溶融しやすく、 Cu-
Ti化合物のような融点の上昇を引き起こさないため、通
常の Ag-Cuろう材の溶融する熱処理条件で十分に接合が
可能である。保持時間は、ろう材が溶ける条件であれば
短い方が好ましくい。具体的な保持時間としては、ろう
材が完全に溶融するように 1分以上で、かつろう材の構
成元素の蒸発を防ぐために 1時間以下とすることが好ま
しい。
つ上述したような条件下で熱処理を行うことによって、
例えば接合(封着)前に脱ガス熱処理等の高温・長時間
の熱処理を行ったとしても、接合に悪影響を及ぼす Cu-
Ti化合物の生成を防止することができると共に、 Ti-Ag
化合物により十分なTi活量を得ることができるため、セ
ラミックス部材と金属部材とを安定かつ良好に接合する
ことができる。また、接合熱処理後には、微細で接合性
や気密性に優れるろう材層が得られるため、健全な接合
体(封着体)を得ることができる。
接合体の製造方法について述べる。まず、セラミックス
部材と金属部材との間に、Ag層、Cu層、Ag層およびTi層
が順に積層された接合材を、Ti層がセラミックス部材と
当接するように配置する。上記した接合材は、前述した
本発明の接合材の製造工程において、 Ti-Ag化合物形成
のための熱処理を行う前の状態と同じものである。すな
わち、製造方法やTi組成、 Ag-Cu組成等は前述した通り
である。
セラミックス部材と金属部材とを接合するのであるが、
接合熱処理すなわちろう材の溶融前に、一旦673K以上で
接合材の溶融温度未満の温度で保持(予備熱処理)す
る。この予備熱処理を行うことによって、 Cu-Ti化合物
の形成を抑制した上で Ti-Ag化合物が生成される。予備
熱処理の温度が673K未満であると Ti-Ag化合物を十分に
形成できないおそれがある。予備熱処理温度の上限は、
具体的には 1050Kとすることが好ましい。
る際の脱ガス熱処理と共通して行うことができる。ま
た、予備熱処理の保持時間は、 Ti-Ag化合物の生成に関
しては30分〜 5時間程度とすればよいが、脱ガス熱処理
と共通して行う場合には、その条件に応じて行えばよ
い。
かつ当該温度から100K高い温度以内の温度まで昇温し
て、ろう材を溶融してセラミックス部材と金属部材とを
接合する。予備熱処理時の真空条件や接合熱処理時の条
件は、前述した第1の製造方法と同様とすることが好ま
しい。
の製造方法によれば、接合(封着)前に脱ガス熱処理等
の高温・長時間の固相熱処理を行ったとしても、これは
予備熱処理に相当し、接合に悪影響を及ぼす Cu-Ti化合
物の生成が防止されて、 Ti-Ag化合物が生成される。そ
して、この Ti-Ag化合物によって、十分なTi活量が得ら
れるため、セラミックス部材と金属部材とを安定かつ良
好に接合することが可能となる。また、接合熱処理後に
は、微細で接合性や気密性に優れるろう材層が得られる
ため、健全な接合体(封着体)を得ることができる。
に、接合面に傾き等があると溶融金属が低い方へ流れて
偏りを起こす可能性がある。特に、金属部材の面積がセ
ラミックス部材の接合面より小さい場合には、ろう材流
れが不十分となるおそれがある。このような場合には、
第1および第2の製造方法のいずれにおいても、接合材
中のCu層の一部を接合面と同程度の面積を有する拡散バ
リア層として、接合中も固相として存在させればよく、
このCu層とセラミックス部材との間隙にろう材液相が保
持されるため、欠陥がなく全面が均一に接合された良好
な封着を行うことができる。
する。
さでめっきし、さらに一方のAg層上にTi層を厚さ 3μm
で蒸着して接合材とした。一方、被接合部材として、直
径30mm、厚さ 5mmのアルミナ部材と同形状のSUS304部材
とを準備した。上述したアルミナ部材とSUS304部材との
間に、上記した接合材をTi層がアルミナ部材と当接する
ように配置し、これらを 2.5×10-4Paの真空中にて、昇
温速度10K/minで 1013Kまで昇温し、この状態で 2時間
保持して Ti-Ag化合物を形成した。続いて、昇温速度 1
0K/minで 1058Kまで加熱し、この温度で 5分間保持し
て、アルミナ部材とSUS304部材との接合を行った。
00μm の平板状のTi-Ag-Cu合金ろう材を接合材として用
い、これを同サイズのアルミナ部材とSUS304部材との間
に配置し、上記実施例1と同一条件で熱処理を行って、
アルミナ部材とSUS304部材とを接合した。
各セラミックス−金属接合体の状態を観察した。その結
果、実施例1による接合体では良好な接合がなされてい
た。また、接合部の断面を観察したところ、図2に模式
的に示すように、接合層11内のアルミナ部材12との
界面側にTi偏析層11aが形成されており、またろう材
層12自体も微細な共晶組織を有していた。図中13は
SUS304部材である。
がまだ完全には溶融しておらず、ろう材が簡単にアルミ
ナ部材から剥離した。また、接合部の断面を観察したと
ころ、図3に模式的に示すように、接合層11中に Cu-
Ti化合物14が存在しているのが確認された。ろう材1
5自体は粗大な二相組織であり、Ti偏析層は形成されて
いなかった。
2.5×10-4Paの真空中にて973K× 2時間の条件で熱処理
を施した。この熱処理後の接合材の状態を確認したとこ
ろ、Ti層には Ti-Ag化合物が生成した。
材を、実施例1と同サイズのアルミナ部材とSUS304部材
との間に Ti-Ag化合物を含むTi層がアルミナ部材と接す
るように配置し、 2.5×10-4Paの真空中にて昇温速度 1
0K/ min で 1058Kまで加熱し、この温度で 5分間保持し
て、アルミナ部材とSUS304部材との接合を行った。
たところ、実施例1と同様に、良好な接合がなされてい
た。また、接合部の組織も実施例1と同様であった。
両面に、Ag層を厚さ約40μm でめっきし、さらに一方の
Ag層上にTi層を 3μm の厚さで蒸着して接合材とした。
ルミナ製円筒容器を準備し、両端の接合面上に上記接合
材を、Ti層がアルミナ製円筒容器と接するように配置
し、次いで SUS304L製のエッジシールタイプの端板を配
置した。これらを 2.5×10-4Paの真空中で、昇温速度 1
0K/minで973Kまで昇温し、この温度で 2時間保持して、
Ti-Ag化合物の形成と容器内部の焼き出しを同時に行っ
た。続いて、昇温速度10K/minで 1083Kまで昇温し、こ
の温度で20分間保持して真空気密容器を作製した。
mm、内径41mm、厚さ0.2mm のTi-Ag-Cu合金ろう材を接合
材として用いる以外は、上記実施例3と同様にして真空
気密容器を作製した。
した各真空気密容器の状態を観察した。その結果、実施
例3による真空気密容器は、図5に模式的に示すよう
に、封着部21のろう材22の流れが良好で、十分な脚
長が形成されていた。図5中の23は、拡散バリアとし
て固相状態を維持させたCu中間層であり、このCu中間層
23とアルミナ容器24との間には、アルミナ容器24
との界面側にTi偏析層25が形成されており、またろう
材26自体も微細な共晶組織を有していた。図中27は
SUS304L製のエッジシール型端板である。また、実施例
3による真空気密容器ではリークは認められず、さらに
引張り試験を行ったところ、 1000kgfの強度を示した。
図6に模式的に示すように、ろう材28が完全には溶融
しておらず、表面は梨肌状で、一部脚長の形成されてい
ない領域も見られた。ろう材28の断面組織を観察した
ところ、微細な共晶組織がほとんど認められず、 Cu-Ti
化合物を含む粗大な組織であり、Ti偏析層も形成されて
いなかった。また、比較例2による真空気密容器ではリ
ークが明らかに認められ、さらに引張り試験を行ったと
ころ 300kgf で界面から剥離した。
両面に、Ag層を厚さ約30μm でめっきし、さらに一方の
Ag層上にTiAg化合物層を 5μm の厚さでスパッタ成膜し
て接合材とした。
ルミナ製円筒容器を準備し、両端の接合面上に上記接合
材を、TiAg化合物層がアルミナ製円筒容器と接するよう
に配置し、次いで SUS304L製の封止金具を配置した。こ
れらを 2.5×10-4Paの真空中で、昇温速度 10K/minで 1
103Kまで昇温し、この温度で20分間保持して、アルミナ
製円筒容器と SUS304L製封止金具とを封着した。
mm、内径41mm、厚さ0.2mm のCuリングの両面に、Ag層を
厚さ約30μm でめっきし、さらに一方のAg層上にTi層を
3μm の厚さでスパッタ成膜した接合材を、上記実施例
4と同様に、アルミナ製円筒容器と SUS304L製封止金具
との間に配置し、 Ti-Ag化合物を形成させる熱処理を行
うことなく、直接昇温速度 10K/minで 1103Kまで昇温
し、この温度で20分間保持して、アルミナ製円筒容器と
SUS304L製封止金具とを封着した。
部を観察したところ、実施例4による封着部の表面は、
通常の Ag-Cuろう材と同じであったが、比較例3による
封着部の表面にはTi酸化物の黒色皮膜が部分的に形成し
ていた。
クス接合材によれば、高温・長時間の固相熱処理を行っ
た場合においても、活性金属ろう材中の構成元素の接合
に悪影響を及ぼす反応を抑制することができ、良好な接
合状態を実現することが可能となる。そして、このよう
なセラミックス接合材を用いた本発明の第1のセラミッ
クス−金属接合体の製造方法によれば、高温・長時間の
固相熱処理を行う場合においても、良好な接合状態を安
定して得ることができる。また、第2のセラミックス−
金属接合体の製造方法によっても、同様に良好な接合状
態を安定して得ることができる。
材の構成を示す断面図である。
接合部の断面観察結果を模式的に示す図である。
接合部の断面観察結果を模式的に示す図である。
観察結果を模式的に示す図である。
観察結果を模式的に示す図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 Ag層、Cu層およびAg層が順に積層された
積層体と、前記積層体の少なくとも一方の表面に形成さ
れた少なくとも Ti-Ag化合物を含むTi含有層とを具備す
ることを特徴とするセラミックス接合材。 - 【請求項2】 セラミックス部材と金属部材との間に、
請求項1記載のセラミックス接合材を前記Ti含有層が前
記セラミックス部材と当接するように配置し、これらを
真空中にて前記接合材の溶融温度以上の温度で熱処理し
て、前記セラミックス部材と金属部材とを接合すること
を特徴とするセラミックス−金属接合体の製造方法。 - 【請求項3】 セラミックス部材と金属部材との間に、
Ag層、Cu層、Ag層およびTi層が順に積層された接合材
を、前記Ti層が前記セラミックス部材と当接するように
配置し、これらを真空中にて一旦673K以上で前記接合材
の溶融温度未満の温度で保持した後、前記接合材の溶融
温度以上の温度に昇温して熱処理し、前記セラミックス
部材と金属部材とを接合することを特徴とするセラミッ
クス−金属接合体の製造方法。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23523895A JP3415343B2 (ja) | 1995-09-13 | 1995-09-13 | セラミックス接合材およびそれを用いたセラミックス−金属接合体の製造方法 |
KR1019960016474A KR100255027B1 (ko) | 1995-05-17 | 1996-05-16 | 세라믹 금속접합재 및 이를 사용한 세라믹 금속접합체 제조방법 및 이를 이용하여 제작한 진공기밀용기 |
EP96303486A EP0743131A1 (en) | 1995-05-17 | 1996-05-16 | Ceramic metal bonding |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH0977571A JPH0977571A (ja) | 1997-03-25 |
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- 1995-09-13 JP JP23523895A patent/JP3415343B2/ja not_active Expired - Lifetime
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