JP3415030B2 - 複数の通過帯域を持つフィルタ回路 - Google Patents

複数の通過帯域を持つフィルタ回路

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JP3415030B2
JP3415030B2 JP14351598A JP14351598A JP3415030B2 JP 3415030 B2 JP3415030 B2 JP 3415030B2 JP 14351598 A JP14351598 A JP 14351598A JP 14351598 A JP14351598 A JP 14351598A JP 3415030 B2 JP3415030 B2 JP 3415030B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の通過帯域を
持つフィルタ回路に関する。
【0002】
【従来の技術】弾性表面波フィルタはその小型、高性能
という特徴から機器、特に移動体通信機器に使用される
ようになってきている。フィルタとしての特性はいろい
ろと検討されているがそのほとんどが単一の通過帯域を
持つフィルタであって多帯域の通過帯域を持つフィルタ
に関する検討はそれほどなされていなかった。
【0003】例えば、日本特許公開平5−167388
に開示されている内容は、弾性表面波を利用した分波器
である。又、日本特許公開平9−98046による開示
の内容は、分波器の構成であり、それぞれのフィルタの
接続部分に低域通過濾波器を接続した回路を説明してい
る。日本特許公開平9−121138による開示では、
同様に分波器に使用する回路を説明している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】最近、移動体通信の発
達により使用周波数帯が準マイクロ波の領域へ上がって
いる。さらに移動体通信の普及にともない、その使用周
波数は広がりつつある。
【0005】しかしながら、従来のシステムの使用を中
止するわけにもいかず、結果として2つのシステムの共
存をはかっていかなければならない。そのためには、送
信、受信周波数を少なくとも2つ以上使用しなければな
らない。しかし、その場合、フィルタや受信アンプ、送
信アンプなどが対応周波数毎に必要となり、つまりこの
場合2組必要となり、結果として回路規模が増大してい
くという欠点があった。 両方の周波数に対応した回路
として、例えば、受信アンプを共通に使用したとして
も、フィルタはやはり各周波数毎に別個に必要である。
その場合、それらのフィルタは、半導体素子を使用した
スイッチを使用して切替えることにより、適宜何れか一
方のフィルタを使用出来る様に構成されている。
【0006】この場合でも半導体素子には電源回路が必
要であり、やはり回路規模の増大を招くという課題を有
していた。
【0007】又、日本特許公開平5−167388で説
明されている方法は、片側のフィルタにおいて、信号線
とグランドの間にインダクタ又は位相回転線路を挿入す
るという手法や、片側のフィルタに直列にコンデンサを
挿入するといった手法である。又、日本特許公開平9−
98046では、それぞれのフィルタの接続部分に低域
通過濾波器を接続した回路が開示されている。日本特許
公開平9−121138では、位相調整回路を付加した
分波器が開示されている。
【0008】しかし、上記の何れの場合も、弾性表面波
共振器よりもQの低い回路素子を使用しているため、結
果としてフィルタの挿入損失の増大につながるという課
題を有していた。又、位相調整回路として使用している
伝送線路は周波数によっては、その長さが長くなり、小
型化のメリットが薄れるという課題があった。
【0009】ところで、いうまでもなく、上述した分波
器に要求される特性は、それぞれのフィルタの特性が互
いに影響を及ぼし合うことなく、如何にして双方のフィ
ルタを接続できるかということである。そこで、このよ
うな分波器においては、接続される2つのフィルタの
内、任意の一方のフィルタに着目した場合、そのフィル
タの通過周波数における、他方のフィルタのインピーダ
ンスが無限大となり、且つ、上記通過周波数における、
一方のフィルタのインピーダンスが、インダクタンス成
分や容量成分を含まないようにするには如何に設計すれ
ばよいかという観点からの検討しかなされていなかっ
た。
【0010】しかし、本願発明者は、このような従来の
固定観念にとらわれず、別の観点から設計すれば、整合
用の素子数を減らすことが可能であることを見いだし
た。
【0011】即ち、本願発明者の新たな観点とは、ま
ず、一方のフィルタの通過周波数における、そのフィル
タのインピーダンスが、インダクタンス成分又は容量成
分を含むことを許した接続を行う点である。又、この
時、一方のフィルタにとって、その通過周波数において
は、他方のフィルタのインピーダンスは、ある大きな値
ではあるが、従来の様に無限大にはなっていない。そこ
で、この他方のフィルタを、一方のフィルタに接続され
た上記インピーダンスを有する回路素子と見なし、その
回路素子の影響を実質上無視出来る様にするために、他
方のフィルタに整合素子を接続する。そして、この整合
素子の値を調整することにより、上記回路素子の影響で
あると考えられる上記インダクタンス成分又は容量成分
をより低減・除去するというものである。これにより、
従来と同様の性能を維持しながら、結果的に、整合素子
数を削減することが出来るものである。尚、本願発明者
は、上記インダクタンス成分又は容量成分を含むことを
許した接続をした結果、その成分の値が使用上問題のな
い程度となれば、上記のように他のフィルタに整合素子
を接続しなくてもよい場合もあることも見いだした。
【0012】本発明は、このような従来のフィルタ間の
接続における課題を考慮し、整合素子数をより一層削減
した構成により、複数の通過帯域を持つフィルタ回路を
実現することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】第1の本発明(請求項1
記載の本発明に対応)は、第1の通過帯域を持つ第1の
フィルタと、第2の通過帯域を持つ第2のフィルタとの
入力もしくは出力の少なくとも一方が互いに接続されて
並列に接続したフィルタ回路であって、前記第1のフィ
ルタよりも前記第2のフィルタの通過帯域の方が高く、
且つ、前記第1のフィルタが前記第2のフィルタと接続
されている方の端子に直列に、インダクタ素子が接続さ
れており、一方のフィルタの通過周波数帯域において他
方のフィルタ素子を、インダクタンス素子又はコンデン
サ素子として用いることを特徴とする複数の通過帯域を
持つフィルタ回路である。
【0014】又、第2の本発明(請求項2記載の本発明
に対応)は、記第2のフィルタが前記第1のフィルタ
と接続されている端子に直列に、コンデンサ素子が接続
されている複数の通過帯域を持つフィルタ回路である。
【0015】又、第8の本発明(請求項8記載の本発
明)は、上記第1のフィルタの単体の入出力インピーダ
ンス、及び/又は前記第2のフィルタの単体の入出力イ
ンピーダンスが、前記フィルタ回路に要求される入出力
インピーダンスよりも低い複数の通過帯域を持つフィル
タ回路である。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態につい
て説明する。 (実施の形態1)ここでは、本発明の複数の通過帯域を
持つフィルタ回路の一実施の形態を図面を参照しながら
説明する。
【0017】図5(a)は、本発明の複数の通過帯域を
持つフィルタ回路の一実施の形態を示す回路図である。
又、図1は、図5(a)のフィルタ回路に使用する第1
又は第2のフィルタの構成図である。
【0018】本実施の形態では、第1のフィルタF1と
して、図1の構成のような弾性表面波共振子を用いた梯
子型のフィルタを使用した。第1のフィルタの中心周波
数は900MHzである。又、第2のフィルタF2とし
て、図1に示す同じ構成の梯子型のフィルタを使用し
た。第2のフィルタの中心周波数は1.8GHzであ
る。尚、ここで、図1に示す梯子型フィルタの構成を簡
単に述べる。同図において、101,102は入力又は
出力端子であり、103,104はグランドである。
又、105−1,105−2,105−3,105−4
は、信号線と直列に接続されている弾性表面波共振子で
あり、106−1,106−2は、信号線とグランドの
間に接続されている弾性表面波共振子である。
【0019】まず、これら第1及び第2のフィルタの入
出力インピーダンスの関係を述べる。
【0020】図2は、900MHz帯のフィルタ(第1
のフィルタF1)のインピーダンスをスミスチャートで
表した図である。
【0021】同図において、A点が、通過帯域である9
00MHzのインピーダンス、B点が1.8GHzのイ
ンピーダンスである。
【0022】又、図3は、1.8GHz帯のフィルタ
(第2のフィルタF2)のインピーダンスをスミスチャ
ートであらわしたものである。
【0023】同図において、C点が、通過帯域である
1.8GHzのインピーダンス、D点が900MHzの
インピーダンスである。
【0024】次に、図4(a)に示すように、900M
HzのフィルタF1にインダクタL1,L2を直列に接
続した場合のインピーダンス変化を考えてみる。
【0025】この場合、フィルタF1の通過帯域である
900MHzにおけるインピーダンスは、図4(b)に
示すように、A点からA’点へと移動し、1.8GHz
におけるインピーダンスはB点からB’点へと移動す
る。ここで、A点、B点は、何れも、図2で説明したイ
ンピーダンスを示す点である。
【0026】次に、図5(a)〜図8(b)を参照しな
がら、図5(b)に示すインピーダンス変化を考えてみ
る。図5(a)は、図4(a)に示す回路に、フィルタ
F2を並列に接続した回路図である。又、図5(b)
は、図5(a)に示すフィルタ回路における、各フィル
タF1,F2のそれぞれの通過帯域の中心周波数でのイ
ンピーダンスを示す図である。
【0027】図5(a)において、401が900MH
z帯のフィルタF1、402が1.8GHz帯のフィル
タF2、403−1,403−2がそれぞれインダクタ
素子L1,L2、404が入力端子、405が出力端子
である。
【0028】図5(a)において、インダクタL1,L
2が接続されている900MHz帯のフィルタ401
(図6(a)参照)の、入力端から見た1.8GHz帯
における等価回路は図6(b)のように考えることがで
きる。又、1.8GHz帯のフィルタ402(図7
(a)参照)単体の、入力端から見た900MHz帯に
おける等価回路は図7(b)のように考えることができ
る。
【0029】このように考えられる理由を次に述べる。
【0030】即ち、それぞれのフィルタの通過帯域外に
おけるインピーダンスは、900MHz帯フィルタ40
1の場合は、図2のB点の様に表され、又、1.8GH
z帯フィルタ402の場合は、図3のD点の様に表され
る。図2のB点は、900MHz帯フィルタ401にイ
ンダクタ403−1,403−2を直列に挿入すること
により、B’点に移動している。そこで、900MHz
帯フィルタ401のこのようなインピーダンスを等価回
路で置き換えようとした場合、上記の通り、1.8GH
z帯においては、信号が通過しないため、入力端と出力
端とは接続されていないものと考えて、しかも、B’点
で表したようなインピーダンスを持つ回路を想定すれば
良い。従って、その等価回路は、図6(b)のように表
せる。
【0031】又、これと同様に、1.8GHzフィルタ
402では、900MHz帯は、信号が通過しないた
め、入力端と出力端とは接続されていないものと考え
て、しかも、D点で表したようなインピーダンスを持つ
回路を想定すれば良い。従って、その等価回路は、図7
(b)のように表せる。
【0032】以上のことから、図5(a)に示すフィル
タ回路の、900MHz帯及び1.8GHz帯における
それぞれの等価回路は、図8(a),図8(b)のよう
になる。
【0033】このように考えると、図5(a)に示す回
路は、その入力端404から出力端405の方向に向か
って測定したとすれば、900MHz,1.8GHzに
おけるインピーダンスは、それぞれA’’点,C’’点
となるはずである。そこで、実際に上記回路のインピー
ダンスを測定をした結果、図5(b)に示すものと同じ
結果が得られた。これにより、上記の考え方の正しさが
裏付けられた。
【0034】このように、図5(a)に示すフィルタ回
路では、図5(b)に示す図からわかるように(同図に
おける点A’’参照)、フィルタ401の通過中心周波
数900MHzにおける、フィルタ401のインピーダ
ンスが容量成分を含むことを許した回路構成となってい
る。又、同様に、図5(a)に示すフィルタ回路では、
フィルタ402の通過中心周波数1.8GHzにおけ
る、フィルタ402のインピーダンスがインダクタンス
成分を含んでいる。
【0035】これらインダクタンス成分や容量成分は、
極力小さくする方が望ましい。そこで、このような回路
構成において使用出来るインダクタ素子403−1,4
03−2の値を詳細に検討してみた。その結果、その適
正な値は4.7nHから15nHであることがわかっ
た。
【0036】即ち、まず、図5(a)に示すインダクタ
素子403−1,403−2のインダクタの値として、
4.7nH,8.2nH,又は15nHというように、
3通りの値を設定した。そして、各設定値毎に、図5
(a)の回路構成における双方のフィルタ401,40
2の通過帯域の特性を調べた。その結果を、部分拡大図
として図10〜図12に示す。又、図9は、図5(a)
に示す回路構成の状態ではなく、各フィルタ401,4
02を単体で測定した場合の、それぞれの通過帯域の部
分拡大図である。各図において、1001,2001,
3001,4001は、何れも、フィルタ401の90
0MHz帯の特性図であり、1002,2002,30
02,4002は何れもフィルタ402の1.8GHz
帯の特性図である。
【0037】インダクタの値が8.2nHのときは、図
11に示すとおり、各フィルタの単体の特性とほとんど
変わらない特性が得られていることがわかる。さらに、
インダクタの値が、4.7nHから15nHのときには
特性は、図11に比べて、劣化しているものの、900
MHz帯、1.8GHz帯の両方の帯域においてフィル
タとして機能していることが分かる(図10,図12参
照)。
【0038】インダクタの値が、上記範囲を外れると、
図13,図14に示す通り、特性劣化が大きくなり実用
には耐えない特性になる。図13、図14は、それぞれ
インダクタの値が、3nH,22nHの場合である。各
図において、5001,6001は、何れも、フィルタ
401の900MHz帯の特性図であり、5002,6
002は何れもフィルタ402の1.8GHz帯の特性
図である。
【0039】また、この特性を見るとわかるように90
0MHz帯の特性を重視するばあにはインダクタの値を
小さく、1.8GHz帯の特性を重視する場合にはイン
ダクタの値を大きくすれば良いことがわかる。インダク
タの値が小さいということは、図4(b)において、点
Aから点A’への移動量及び、点Bから点B’の移動量
が双方とも小さく、図8(b)におけるインダクタの値
が小さくなり、900MHz帯の特性はよいが1.8G
Hz帯の特性は劣化する。逆にインダクタの値が大きい
ということは、図4(b)において、点Aから点A’へ
の移動量及び、点Bから点B’への移動量が双方とも大
きく、図8(b)におけるインダクタの値が大きくな
り、900MHz帯の特性は劣化するが1.8GHz帯
の特性は良好となる。
【0040】これにより、2種類の通過帯域を有するフ
ィルタ回路を、整合素子数の少ない構成で実現出来る。
【0041】尚、図15は、図5(a)に示したフィル
タ回路の特性を示す全体図である。この図からも分かる
ように、本フィルタ回路によれば、一つに入力信号につ
いて、2種類の周波数の信号を同時に通過させることが
出来る。 (実施の形態2)次に、本発明の複数の通過帯域を持つ
フィルタ回路の一実施の形態を図面を参照しながら説明
する。
【0042】ここでは、実施の形態1で述べたフィルタ
回路の特性を更に向上させるための回路構成について説
明する。
【0043】即ち、実施の形態1により、2種類の通過
帯域を有するフィルタ回路が構成できることを述べた。
その場合、900MHz帯のフィルタの特性と1.8G
Hz帯の特性とはトレードオフの関係にあることは、上
述した通りである。
【0044】更に、実施の形態1で述べたフィルタ回路
の構成では、上述した様に、通過中心周波数におけるフ
ィルタのインピーダンスが容量成分あるいはインダクタ
ンス成分を含んでいる。そのため、フィルタ特性も十分
ではない(図11に示す、1.8GHz帯のフィルタ特
性3002を参照)。
【0045】そこで、本実施の形態では、このようなフ
ィルタ特性を更に改善するために、図16に示す様に、
第1のフィルタに対して直列にインダクタを、第2のフ
ィルタに対して直列にコンデンサを挿入した。即ち、同
図において、701が800MHz帯のフィルタ、70
2が1.8GHz帯のフィルタ、703がインダクタ素
子、704がコンデンサ素子、705が入力端子、70
6が出力端子である。
【0046】次に、この場合の動作を詳細に検討する。
【0047】実施の形態1において説明したように、9
00MHz帯のフィルタ701のインピーダンスの特
性、及び、1.8GHz帯のフィルタ702のインピー
ダンスの特性は、図2、図3に示す通りである。又、9
00MHzのフィルタ701にインダクタ素子703−
1,703−2を直列に接続した場合のインピーダンス
変化は、図4(b)で述べた通りである。即ち、通過帯
域である900MHzのインピーダンスはA点からA’
点へと移動し、1.8GHzのインピーダンスはB点か
らB’点へと移動する。
【0048】また、図17(a)に示す様に、1.8G
Hz帯のフィルタ702に直列にコンデンサ704−
1,704−2を接続した場合の、インピーダンス変化
は、図3を基準として見ると次のようになる。即ち、図
17(b)に示す通り、1.8GHz帯におけるインピ
ーダンスは、C点からC−1点へと移動し、且つ、90
0MHz帯におけるインピーダンスは、D点からD−1
点へと移動する。
【0049】次に、図16に示すフィルタ回路の900
MHz帯及び1.8GHz帯における等価回路をそれぞ
れ考えてみると、図18(a),図19(a)に示すよ
うになる。
【0050】即ち、図16に示すフィルタ回路のフィル
タ702は、900MHz帯においては、図18(a)
に示す様に接続された容量素子であると見なすことが出
来る。又、同フィルタ回路のフィルタ701は、1.8
GHz帯においては、図19(a)に示す様に接続され
たインダクタ素子であると見なすことが出来るものであ
る。図18(a),図19(a)に示す等価回路の特性
を説明するためのスミスチャートを、図18(b),図
19(b)に示す。
【0051】ここでは、図18(a)に示す等価回路に
おいて、同図に示す各位置(図中では、811,81
2,813の符号を付した)からフィルタ側を見た場合
の、それぞれの900MHz帯でのインピーダンスにつ
いて順次説明する。
【0052】まず、上記フィルタ701単体のインピー
ダンスは、図18(a)に示した等価回路上で位置81
1から見たインピーダンスとほぼ等価であり、図18
(b)に示す点A−2−1として表すことが出来る。こ
のことは、図2で述べた通りである。
【0053】次に、フィルタ701にインダクタ703
−1,703−2が接続された回路を入力側から見た場
合のインピーダンスは、図18(a)に示した等価回路
上で位置812から見たインピーダンスとほぼ等価であ
り、上記点A−2−1から点A−2−2へ移動する。
【0054】更に、コンデンサ素子704−1,704
−2が接続された回路の入力側から見た場合のインピー
ダンスは、図18(a)に示した等価回路上で位置81
3から見たインピーダンスと等価であり、上記点A−2
−2から点A−2−3へ移動する。
【0055】このように、点A−2−2から点A−2−
3へと移動する量を決定するのは、図18(a)におい
て、対グラウンドに入っている容量の値、つまりは1.
8GHzのフィルタ702と容量素子704−1,70
4−2によって決定される。
【0056】一方、図18(b)で示した点A−2−4
が、点A−2−1に最も近く、最適の値を示す位置であ
ることが分かる。
【0057】そこで、容量素子704−1,704−2
の値を適切な値に設定すれば、点A−2−2から点A−
2−3への移動量が調整出来、最適の位置である点A−
2−4を得ることが出来るはずである。この容量素子の
値の検討は、後述する。
【0058】次に、図19(a)に示す等価回路におい
て、同図に示す各位置(図中では、821,822,8
23の符号を付した)からフィルタ側を見た場合の、そ
れぞれの1.8GHz帯でのインピーダンスについて、
上記と同様に順次説明する。
【0059】即ち、図19(a)において、1.8GH
z帯でのインピーダンスは、フィルタ702単体では点
C−2−1となり、コンデンサを接続することにより点
C−2−2へ移動し、更に900MHzのフィルタ70
1を接続することにより点C−2−3へと移動する。
【0060】この場合、点C−2−2から点C−2−3
へと移動する量を決定するのは、図19(a)におい
て、対グラウンドに入っているインダクタの値、つまり
は900MHzのフィルタ701及びインダクタ703
−1,703−2によって決定される。
【0061】一方、図19(b)で示した点C−2−4
が、点C−2−1に最も近く、最適の値を示す位置であ
ることが分かる。
【0062】そこで、インダクタ素子703−1,70
3−2の値を適切な値に設定すれば、点C−2−2から
点C−2−3への移動量が調整出来、最適の位置である
点C−2−4を得ることが出来るはずである。
【0063】以上のことから、次に、図16に示すフィ
ルタ回路のインダクタ素子703−1,703−2と、
容量素子704−1,704−2の値を種々検討した結
果、図20〜図24に示す様に、インダクタの値は4.
7nHから15nH、容量の値は2pFから8pFが使
用可能な範囲であることがわかった。
【0064】ここで、図20は、インダクタ素子の値が
4.7nHで、容量素子の値が2pFの場合のフィルタ
特性を示す図である。又、図21は、インダクタ素子の
値が4.7nHで、容量素子の値が8pFの場合のフィ
ルタ特性を示す図である。図22は、インダクタ素子の
値が15nHで、容量素子の値が2pFの場合のフィル
タ特性を示す図である。図23は、インダクタ素子の値
が15nHで、容量素子の値が8pFの場合のフィルタ
特性を示す図である。図24は、インダクタ素子の値が
7nHで、容量素子の値が3.5pFの場合のフィルタ
特性を示す図である。これら各図において、7001,
8001,9001,1011,1101の符号を付し
た曲線部分は、何れも、図16のフィルタ回路の900
MHz帯の特性図であり、又、7002,8002,9
002,1012,1102の符号を付した曲線部分
は、何れも、同フィルタ回路の1.8GHz帯の特性図
である。
【0065】また、以上のことから、インダクタ素子の
値が7nHで、且つ容量素子の値が3.5pFの場合
が、フィルタ特性を最適にする条件であることがわかる
(図24参照)。
【0066】ここで、図11と図24を比較すると、次
のことが分かる。
【0067】即ち、図16のフィルタ回路の900MH
z帯の特性(図24中、符号1101を付した)は、図
5(a)のフィルタ回路の同特性(図11中、符号30
01を付した)とあまり変わらない。しかし、図16の
フィルタ回路の1.8GHz帯の特性(図24中、符号
1102を付した)の方が、図5(a)のフィルタ回路
の同特性(図11中、符号3002を付した)に比べ
て、通過帯域の幅が拡大しており、フィルタ性能が向上
したことを示している。
【0068】一方、図20〜図23からも分かる様に、
インダクタの値が4.7nHや15nHのとき、又、容
量素子の値が2pFや8pFのときには、フィルタ特性
は、図24に比べて劣化しているものの、900MHz
帯、1.8GHz帯の両帯域においてフィルタとして機
能していることが分かる。この範囲の値より外れると特
性劣化が大きくなり実用には耐えない特性になる。
【0069】また、このフィルタ特性を見るとわかるよ
うに、900MHz帯の特性を重視する場合にはインダ
クタ、容量の値を小さくすれば良いし、又、1.8GH
z帯の特性を重視する場合にはインダクタ、容量の値を
大きくすれば良い。
【0070】つまり、インダクタ、容量の値が小さいと
いうことは、図18(b)に示すスミスチャートにおい
て、点A−2−1から点A−2−2への移動量が小さ
く、そのため、図19(a)、図19(b)におけるイ
ンダクタの値が小さくなり、900MHz帯の特性は良
いが、1.8GHz帯の特性は劣化する。
【0071】これとは逆に、インダクタ、容量の値が大
きいということは、図18(b)に示すスミスチャート
において、点A−2−1から点A−2−2への移動量が
大きく、図18(a)、図18(b)における容量の値
が適正ではなくなるため、900MHz帯の特性は劣化
するが、1.8GHz帯の特性は良好となる。
【0072】以上のことから、次のことがいえる。
【0073】即ち、図16に示す様に2つのフィルタを
接続した場合に、一方のフィルタの通過帯域において、
他方のフィルタのインピーダンスは無限大にはなってい
ない。そこで、その他方のフィルタのインピーダンス
を、いわばある回路素子が接続されていると見なす。そ
して、この見かけ上の回路素子の特性を考慮しながら、
もう一方のフィルタに接続されている回路素子(図16
では、インダクタ素子403−1,403−2又は、容
量素子704−1,704−2)の値を調整することに
より、他方のフィルタのインピーダンスが無限大ではな
くても、少ない素子数で、従来と同様のフィルタ特性を
発揮できるフィルタ回路を構成することが出来るもので
ある。
【0074】また、図26,図27に示すように、それ
ぞれのフィルタの通過周波数範囲が800MHz帯から
900MHz帯に変化し、又、1.7GHz帯から2.
4GHz帯に変化したとしても、インピーダンスはそれ
ほど変化しないことが分かる。従って、フィルタの通過
周波数が、この範囲で変化しても、上述した内容がその
まま適用出来る。図26は、第1のフィルタの通過周波
数範囲を800MHz帯から900MHz帯に変え、
又、第2のフィルタの通過周波数範囲を1.7GHz帯
から2.4GHz帯に変えた場合の、第1のフィルタ
の、2.4GHz帯におけるインピーダンス(図中、点
B2を付した)を示す図である。又、同図において、比
較のために、1.7GHz帯におけるインピーダンス
(図中、点B1を付した)をも示した。又、図27は、
第2のフィルタの、800MHz帯におけるインピーダ
ンス(図中、点D1を付した)を示す図である。又、同
図において、比較のために、900MHz帯におけるイ
ンピーダンス(図中、点Dを付した)をも示した。
【0075】尚、図25は、図16に示したフィルタ回
路の特性を示す全体図である。この図からも分かるよう
に、実施の形態1と同様に、本フィルタ回路によれば、
一つに入力信号について、2種類の周波数の信号を同時
に通過させることが出来る。
【0076】又、実施の形態1で述べた図15に示す特
性図を見ると、2つの通過周波数間に盛り上がり部分6
60があることが分かる。これに対して、本実施の形態
の図25に示す特性図では、2つの通過周波数間の対応
する部分880が比較的平らな状態となっている。図1
5に示す盛り上がり部分660は、システム構成上好ま
しくない場合がある。本実施の形態のフィルタ回路によ
れば、そのような点も改善出来た。
【0077】尚、上記実施の形態では、1入力1出力の
フィルタ回路を構成した場合について述べたが、これに
限らず例えば、入力もしくは出力のいずれか一方を1つ
にする回路構成、即ち、1入力2出力、又は2入力1出
力の回路構成でも良い。このようにお互いのフィルタが
接続されている接続点に、上述した整合素子を挿入する
ことにより、上記実施の形態と同様に少ない素子数で異
なった通過周波数帯域を持つフィルタ回路を実現出来
る。
【0078】又、上記実施の形態においては、梯子型弾
性表面波フィルタを使用した例を説明したが、これに限
らず例えば、いわゆる縦モード型フィルタでも本実施の
形態と同様のインピーダンスを持っているため、同様に
適用できる。また、梯子型フィルタの構成によりインピ
ーダンス、特に帯域外のインピーダンスはそれほど大き
く変わるものではなく、構成が変わっても同様に適用す
ることができる。
【0079】又、弾性表面波フィルタだけではなく誘電
体フィルタでも本実施の形態と同様の周波数関係、イン
ピーダンス関係にあるものであれば適用は可能である。
【0080】又、本実施の形態ではインダクタ、コンデ
ンサとして外付部品を使用したが、これに限らず例え
ば、これらの部品を内蔵する構成とすることも可能であ
る。即ちこの場合、例えば、コンデンサ素子又はインダ
クタ素子が、弾性表面波フィルタの圧電基板上又は圧電
基板を格納しているパッケージ内に形成されている構成
でも良い。又、第1フィルタと第2フィルタを、同一の
パッケージに格納しても勿論良い。
【0081】又、上記実施の形態では、第1フィルタ及
び第2フィルタとして、次のようなものである場合につ
いて述べた。即ち、それら双方のフィルタ単体の各通過
周波数帯における入出力インピーダンスが、それらフィ
ルタを接続して構成されるフィルタ回路に要求される入
出力インピーダンスと一致したフィルタを利用する場合
について述べた。しかし、これに限らず例えば、上記第
1フィルタ単体及び/又は第2フィルタ単体の入出力イ
ンピーダンスの方が、上記フィルタ回路に要求される入
出力インピーダンスよりも低い値であるフィルタを使用
する構成としても良い。
【0082】例えば、上記実施の形態2の説明において
述べた様に、第1フィルタに直列にインダクタを接続
し、第2フィルタに直列にコンデンサを接続して、更に
両者を並列に接続したフィルタ回路の場合(図16参
照)、900MHz帯、1.8GHz帯における入出力
インピーダンスは、図18(b)、図19(b)に示す
とおりである。これらの図から分かる様に、図16に示
すフィルタ回路の入出力インピーダンスの最適整合点
(図18(b)の点A−2−4、及び、図19(b)の
点C−2−4を参照)におけるインピーダンスは、各フ
ィルタ701,702単体での入出力インピーダンス
(図18(b)の点A−2−1、及び、図19(b)の
点C−2−1を参照)よりも高くなっている。従って、
双方のフィルタを接続することによる最適整合点のこの
ような移動特性を予め考慮した上で、各フィルタ70
1,702単体の入出力インピーダンスの方が、上記フ
ィルタ回路に要求される入出力インピーダンスよりも低
い値に設定されたフィルタ701,702を使用する構
成としても良い。このような構成により、使用する各フ
ィルタ単体の入出力インピーダンスは、要求される値で
はないが、最終的に構成されたフィルタ回路の入出力イ
ンピーダンスについては、要求される値に一致、又は要
求される値により一層近づけることが出来る。
【0083】
【発明の効果】以上述べたことから明らかなように本発
明は、整合素子数をより一層削減した構成に出来るとい
う長所を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態のフィルタ回路に使用する梯子型
フィルタの構成図である。
【図2】本実施の形態の、900MHz帯のフィルタの
入力インピーダンスをスミスチャートにより表した図で
ある。
【図3】本実施の形態の、1.8GHz帯のフィルタの
入力インピーダンスをスミスチャートにより表した図
【図4】(a):本実施の形態における、900MHz
帯のフィルタF1にインダクタL1,L2を直列に接続
した場合の回路図 (b):図4(a)に示す回路のインピーダンス変化を
示す図
【図5】(a):実施の形態1における、第1のフィル
タと第2のフィルタの並列接続によるフィルタ回路を示
す図 (b):図5(a)に示すフィルタ回路における、各フ
ィルタF1,F2のそれぞれの通過帯域の中心周波数で
のインピーダンスを示す図
【図6】(a):図5(a)における、インダクタL
1,L2が接続されている900MHz帯のフィルタ4
01を示す回路図 (b):図6(a)に示す回路の入力端から見た、1.
8GHz帯における等価回路図
【図7】(a):1.8GHz帯のフィルタ402単体
を示す回路図 (b):図7(a)に示す回路の入力端から見た、90
0MHz帯における等価回路図
【図8】(a): 図5(a)に示すフィルタ回路の、
900MHz帯における等価回路図 (b): 図5(a)に示すフィルタ回路の、1.8G
Hz帯における等価回路図
【図9】本実施の形態で使用した各フィルタ401,4
02を単体で測定した場合の、それぞれの通過帯域の部
分拡大図
【図10】本実施の形態の図5(a)に示すフィルタ回
路において、インダクタ素子403−1,403−2と
して、4.7nHの値を設定した場合の、各通過帯域の
部分拡大図
【図11】本実施の形態の図5(a)に示すフィルタ回
路において、インダクタ素子として、8.2nHの値を
設定した場合の、各通過帯域の部分拡大図
【図12】本実施の形態の図5(a)に示すフィルタ回
路において、インダクタ素子として、15nHの値を設
定した場合の、各通過帯域の部分拡大図
【図13】本実施の形態の図5(a)に示すフィルタ回
路において、インダクタ素子として、3nHの値を設定
した場合の、各通過帯域の部分拡大図
【図14】本実施の形態の図5(a)に示すフィルタ回
路において、インダクタ素子として、22nHの値を設
定した場合の、各通過帯域の部分拡大図
【図15】図5(a)に示したフィルタ回路の通過特性
を示す全体図
【図16】実施の形態2における、第1のフィルタと第
2のフィルタの並列接続によるフィルタ回路を示す図
【図17】(a):1.8GHz帯のフィルタ702に
直列にコンデンサ704−1,704−2を接続した場
合の回路図 (b):図17(a)に示す回路のインピーダンス変化
を示す図
【図18】(a):図16に示すフィルタ回路の900
MHz帯における等価回路図 (b):図18(a)に示す等価回路の特性を説明する
ためのスミスチャート
【図19】(a):図16に示すフィルタ回路の1.8
GHz帯における等価回路図 (b):図19(a)に示す等価回路の特性を説明する
ためのスミスチャート
【図20】本実施の形態の図16に示すフィルタ回路に
おいて、インダクタ素子703−1,703−2として
4.7nHを、且つ、容量素子704−1,704−2
として2pFの値を設定した場合の、各通過帯域の部分
拡大図
【図21】本実施の形態の図16に示すフィルタ回路に
おいて、インダクタ素子として4.7nHを、且つ、容
量素子として8pFの値を設定した場合の、各通過帯域
の部分拡大図
【図22】本実施の形態の図16に示すフィルタ回路に
おいて、インダクタ素子として15nHを、且つ、容量
素子として2pFの値を設定した場合の、各通過帯域の
部分拡大図
【図23】本実施の形態の図16に示すフィルタ回路に
おいて、インダクタ素子として15nHを、且つ、容量
素子として8pFの値を設定した場合の、各通過帯域の
部分拡大図
【図24】本実施の形態の図16に示すフィルタ回路に
おいて、インダクタ素子として7nHを、且つ、容量素
子として3.5pFの値を設定した場合の、各通過帯域
の部分拡大図
【図25】図16に示したフィルタ回路の通過特性を示
す全体図
【図26】第1のフィルタの通過周波数範囲を800M
Hz帯から900MHz帯に変えた場合の、第1のフィ
ルタの、2.4GHz帯および1.7GHz帯における
インピーダンスの比較図
【図27】第2のフィルタの通過周波数範囲を1.7G
Hz帯から2.4GHz帯に変えた場合の、第2のフィ
ルタの、800MHz帯および900MHz帯における
インピーダンスの比較図
【符号の説明】
105−1〜105−4 弾性表面波共振子 401 800MHz帯のフィルタ 402 1.8GHz帯のフィルタ 403−1,403−2 インダクタ素子 404 入力端子 405 出力端子 704−1,704−2 容量素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川▲さき▼ 修 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 関 俊一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 大西 慶治 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 佐藤 浩輝 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−327403(JP,A) 特開 平9−121138(JP,A) 特開 平6−6170(JP,A) 特開 平6−350307(JP,A) 実開 平3−82921(JP,U)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の通過帯域を持つ第1のフィルタ
    と、第2の通過帯域を持つ第2のフィルタとの入力もし
    くは出力の少なくとも一方が互いに接続されて並列に接
    続したフィルタ回路であって、前記第1のフィルタより
    も前記第2のフィルタの通過帯域の方が高く、且つ、前
    記第1のフィルタが前記第2のフィルタと接続されてい
    る方の端子に直列に、インダクタ素子が接続されてお
    り、一方のフィルタの通過周波数帯域において他方のフ
    ィルタ素子を、インダクタンス素子又はコンデンサ素子
    として用いることを特徴とする複数の通過帯域を持つフ
    ィルタ回路。
  2. 【請求項2】 前記第2のフィルタが前記第1のフィル
    タと接続されている端子に直列に、コンデンサ素子が
    続されていることを特徴とする請求項1記載の複数の通
    過帯域を持つフィルタ回路。
  3. 【請求項3】 前記第1のフィルタおよび前記第2のフ
    ィルタが弾性表面波フィルタであることを特徴とする請
    求項1又は2に記載の複数の通過帯域を持つフィルタ回
    路。
  4. 【請求項4】 前記第1のフィルタの通過中心周波数が
    800MHz帯又は、900MHz帯のフィルタであ
    り、且つ、前記第2のフィルタの通過中心周波数が1.
    7GHz帯から2.4GHz帯の内、何れかの周波数帯
    であるフィルタであり、前記第1のフィルタに直列に接
    続されているインダクタ素子の値が4.7nH以上15
    nH以下であることを特徴とする請求項1記載の複数の
    通過帯域を持つフィルタ回路。
  5. 【請求項5】 前記第1のフィルタの通過中心周波数が
    800MHz帯又は、900MHz帯のフィルタであ
    り、且つ、前記第2のフィルタの通過中心周波数が1.
    7GHz帯から2.4GHz帯の内、何れかの周波数帯
    であるフィルタであり、前記第1のフィルタに直列に接
    続されているインダクタ素子の値が4.7nH以上15
    nH以下であり、且つ、前記第2のフィルタの直列に接
    続されているコンデンサ素子の容量が2pF以上8pF
    以下であることを特徴とする請求項2記載の複数の通過
    帯域を持つフィルタ回路。
  6. 【請求項6】 前記第1のフィルタと第2のフィルタが
    弾性表面波フィルタであり、同一のパッケージに格納さ
    れていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記
    載の複数の通過帯域を持つフィルタ回路。
  7. 【請求項7】 前記コンデンサ素子又は前記インダクタ
    素子が、弾性表面波フィルタの圧電基板上又は圧電基板
    を格納しているパッケージ内に形成されていることを特
    徴とする請求項1から5のいずれかに記載の複数の通過
    帯域を持つフィルタ回路。
  8. 【請求項8】 前記第1のフィルタの単体の入出力イン
    ピーダンス、及び/又は前記第2のフィルタの単体の入
    出力インピーダンスが、前記フィルタ回路に要求される
    入出力インピーダンスよりも低いことを特徴とする請求
    項1から5のいずれかに記載の複数の通過帯域を持つフ
    ィルタ回路。
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