JP3414843B2 - 交通手段制御装置 - Google Patents

交通手段制御装置

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JP3414843B2 JP12536894A JP12536894A JP3414843B2 JP 3414843 B2 JP3414843 B2 JP 3414843B2 JP 12536894 A JP12536894 A JP 12536894A JP 12536894 A JP12536894 A JP 12536894A JP 3414843 B2 JP3414843 B2 JP 3414843B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、エレベータや道路交
通,鉄道などの交通手段の制御を行う交通手段制御装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、エレベータや道路交通,鉄道な
どの交通手段を制御する場合には、エレベータのかごや
車両を全体的に制御する群制御が適用されている。例え
ば、複数のエレベータが併設されている場合は、まず、
発生するホール呼びをオンラインで監視し、ビル全体の
サービス状況を加味して適切なエレベータを選択し、発
生したホール呼びに割当てるというような群制御(エレ
ベータの場合とくに群管理制御と呼ばれる)を行うこと
によりビル内交通のサービス向上を図っている。
【0003】このような群管理制御においては、乗客が
どのような時間間隔で各ホールに到着し、また乗車した
乗客がどの階に移動するかといった量,時間および方向
を示す要素を含む交通流を正確に把握し、事前に予測で
きることが望ましい。しかしながら、主としてハードウ
ェア上の制約からエレベータ交通に関して観測できるデ
ータは、例えば所定時間帯における乗降車客数などの交
通量を表すデータ(以下、交通量データと呼ぶ)などに
限られているため、これら交通量データに基づき予測さ
れうる交通流も制約されたものとなる。
【0004】従来から、このような問題を解決する方法
として、観測された交通量データから抽出された当該交
通量が有する特徴に基づき交通手段を制御する方法が提
案されている(例えば特開昭59−22870号公報な
ど)。
【0005】図22は、従来におけるエレベータ群管理
制御システムを示す構成図であり、同図において、10
0は群管理制御を行う群管理制御装置であり、交通量を
検出する交通量検出手段1Fと、交通量検出手段1Fに
より検出された数日分の交通量データに統計処理を行う
ことにより所定時間帯における交通量を予測する交通量
予測手段100Aと、交通量予測手段100Aの予測結
果に基づき当該交通量の特徴を抽出する交通量特徴抽出
手段100Bと、交通量特徴抽出手段100Bから抽出
された当該交通量の特徴に基づき群管理制御のためのパ
ラメータを設定する制御パラメータ設定手段100D
と、制御パラメータ設定手段100Dにより設定された
パラメータに基づきエレベータの各かごの運転制御を行
う運転制御手段1Eとからなる。2−1〜2−Nは乗客
を輸送する各かご(1号機〜N号機)にそれぞれ設けら
れたかご制御装置、3は各ホールに設けられホール呼び
の入出力を行うホール呼び入出力制御装置、4は外部よ
り制御パラメータの設定や変更を行うためのユーザーイ
ンターフェイスである。
【0006】次に動作について説明する。まず、交通量
検出手段1Fはエレベータの稼働中にホールでの呼び、
あるいは乗車、降車などを各ホール呼び入出力制御装置
3やかご制御装置2−1〜2−Nを介してモニターする
ことにより交通量データとして検出し、交通量予測手段
100Aに入力する。交通量予測手段100Aは、交通
量検出手段1Fの検出した交通量データに対して統計処
理を行うことにより、制御当日の所定時間帯の交通量を
予測し交通量特徴抽出手段100Bに入力する。交通量
特徴抽出手段100Bは、前記交通量予測手段100A
の予測結果から、特定階の混雑度などを求めることによ
って交通量の特徴を抽出し、制御パラメータ設定手段1
00Dに入力する。制御パラメータ設定手段100D
は、交通量特徴抽出手段100Bにより抽出された特徴
に基づいて群管理制御パラメータを設定し、運転制御手
段1Eに入力する。運転制御手段1Eは、制御パラメー
タ設定手段100Dの設定した群管理制御パラメータに
基づいてかご制御装置2−1〜2−Nを制御し、エレベ
ータの各かごの運転制御を実施する。エレベータの管理
者が制御条件等を変更する場合には、ユーザーインター
フェイス4により制御パラメータの設定や変更を行う。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の交通手段制御装
置は以上のように構成されているので、交通量データか
ら特定階の混雑度などを求めることによって交通量の特
徴を抽出し、抽出された交通量の特徴に基づいて制御パ
ラメータの設定を行い、この制御パラメータに基づき群
管理制御を実施するものであるため、例えばある階にお
ける混雑度などの交通量の特徴が分かったとしても、あ
る階から乗車した乗客が他の階へ均等に分散して移動す
る状態と、ある特定階に集中して移動する状態とでは異
なる制御を行うことが必要であるが、これらを区別して
効率の良い制御を行うことは困難であった。
【0008】また従来、道路の交差点の信号制御や鉄道
における列車群制御などにおいても単に量的な情報であ
る交通量またはその特徴に基づいて制御を行うものとな
っており、前述と同様に効率的な制御を行うことは困難
であった。
【0009】さらに、管理者(ユーザー)によりユーザ
ーインターフェイス4を通じて制御パラメータの設定,
変更を行えるようにしているが、運転制御を行った後の
制御結果や運転結果を参照することができないため、ど
のように制御パラメータを変更すれば効果的であるかを
把握することが困難であり、適切な制御パラメータを効
率よく導出できないという問題点があった。
【0010】さらに、交通量の予測は、過去数日分の同
じ時間帯における交通量の重み付平均をとるなど、過去
の交通量に統計処理を行うことによって求めていた。し
かし、例えば同じビルであっても、ラッシュアワーの開
始,終了時刻や乗客数は日によってかなり異なる場合も
あるため、予測した交通量に誤差が生じ、従って、上記
の従来の交通量制御装置で過去の交通量から推定した交
通流にも誤差が生じるという問題点があった。
【0011】請求項1の発明は上記のような問題点を解
消するためになされたもので、交通量から利用者などの
移動状態を交通流として量だけでなくその移動方向につ
いても認識することができ、より正確に交通流を推定で
きるとともに、推定した交通流に基づき適切な制御パラ
メータを設定・補正することで、交通手段を効率よく制
御でき、複数のニューラルネットワーク出力値より類似
度の最も高い交通流パターンを容易に検出できる交通手
段制御装置を得ることを目的とする。
【0012】請求項2の発明は、正確に交通流を推定で
きるとともに、推定した交通流に基づき適切な制御パラ
メータを設定・補正することで交通手段を効率よく制御
でき、入力された交通量に対応する交通流をより正確に
推定できる交通手段制御装置を得ることを目的とする。
【0013】請求項3の発明は、入力された交通量に対
応する交通流をより正確に推定できる交通手段制御装置
を得ることを目的とする。
【0014】請求項4の発明は、交通流の推定機能をよ
り高められる交通手段制御装置を得ることを目的とす
る。
【0015】請求項5の発明は、常に交通流推定機能の
推定精度を良好に保つことのできる交通手段制御装置を
得ることを目的とする。
【0016】請求項6の発明は、交通手段を制御する制
御パラメータとして最適な制御結果を得られる値を設定
することのできる交通手段制御装置を得ることを目的と
する。
【0017】請求項7の発明は、実際の利用者などの移
動と推定された交通流とに誤差が生じた場合でも、各時
間帯に応じて制御パラメータを補正することができ、交
通手段の制御としてより適切な制御結果を得ることので
きる交通手段制御装置を得ることを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る交
通手段制御装置は、交通量からニューラルネットワーク
により対応する交通流パターンの類似度を出力する交通
流判別部と、前記交通流パターンを選択するとともに、
交通流パターンを選択し得ない場合に、特定不能、判別
不能の出力を行なう交通流推定部を備えた交通流推定手
段と、前記交通流推定手段の推定機能を構築、補正する
推定機能構築手段と、前記交通流パターンに対応する制
御パターンを選択する制御パラメータ設定手段とを備え
たものである。
【0019】 請求項2の発明に係る交通手段制御装置
は、交通量からニューラルネットワークにより交通流パ
ターンを推定する交通流推定手段と、前記交通量と前記
交通流 パターンと制御結果の関係を示す情報を格納した
交通流データベースを有し、そのうち任意の交通流パタ
ーンを学習させてニューラルネットワークを設定すると
ともに、前記交通量と前記交通流パターンの推定結果に
基づいてニューラルネットワークの補正を行なう推定機
能構築手段と、前記交通流パターンに対応する制御パタ
ーンを選択する制御パラメータ設定手段とを備えたもの
である。
【0020】 請求項3の発明に係る交通手段制御装置
は、交通流推定手段が、交通量からニューラルネットワ
ークにより対応する交通流パターンの類似度を出力する
交通流判別部と、前記交通流判別部の出力から交通流パ
ターンを選択するとともに、交通流パターンを選択し得
ない場合に、特定不能、判別不能の出力を行なうフイル
タリング機能を備えた交通流推定部とを備えたものであ
【0021】 請求項4の発明に係る交通手段制御装置
は、交通流推定手段が、前記フイルタリング機能の特定
不能、判別不能という出力を少なくするフイルタ付加機
能部を備えたものである
【0022】 請求項5の発明に係る交通手段制御装置
は、交通流推定手段が、交通量と交通流パターンとの関
係を通常演算する制御用ニューラルネットワークと、定
期的に前記演算を行なうバックグランド用ニューラルネ
ットワークとを有し、推定機能構築手段が、前記制御用
ニューラルネットワークと前記バックグランド用ニュー
ラルネットワークとを比較評価して、バックグランド用
ニューラルネットワークの演算結果が優れている場合に
は該バックグランド用ニューラルネットワークの内容を
前記制御用ニューラルネットワークに置換または複写す
るものである。
【0023】 請求項6 の発明に係る交通手段制御装置
は、制御パラメータ設定手段が、交通流推定手段により
推定された交通流に応じて制御パラメータの基準値を設
定するとともに,交通手段による制御状況を示す制御結
果および交通手段の挙動を示す運転結果を検出する制
御結果検出手段を備え,前記制御結果検出手段により検
出された制御結果および運転結果に基づいたチューニン
グを実施して制御パラメータの補正を行なうものであ
る。
【0024】 請求項7 の発明に係る交通手段制御装置
は、交通量から所定時間の交通量を予測する交通量予測
手段を更に備え、この交通量予測手段が、交通量検出手
段により制御当日にリアルタイムに検出された交通量に
対してサンプリング処理を行なうことによって、交通量
検出手段による交通量検出時点からリアルタイムに交通
量を予測し、予測された交通量に基づいて、交通流推定
手段によって推定された交通流を推定するものである。
【0025】
【作用】請求項1の発明における交通手段制御装置は、
交通量からニューラルネットワークにより対応する交通
流パターンの類似度を出力し、前記交通流パターンを選
択するとともに、交通流パターンを選択し得ない場合
に、特定不能、判別不能の出力を行ない、前記交通流パ
ターンに対応する制御パターンを選択するので、交通量
から利用者などの移動状態を交通流として量だけでなく
その移動方向についても認識することができ、より正確
に交通流を推定できるとともに、推定した交通流に基づ
き適切な制御パラメータを設定・補正することで交通手
段を効率よく制御でき、複数のニューラルネットワーク
出力値より類似度の最も高い交通流パターンを容易に検
出できる。
【0026】 請求項2の発明における交通手段制御装置
は、交通量からニューラルネットワークにより交通流パ
ターンを推定し、そのうち任意の交通流パターンを学習
させてニューラルネットワークを設定するとともに、前
記交通量と前記交通流パターンの推定結果に基づいてニ
ューラルネットワークの補正を行ない、前記交通流パタ
ーンに対応する制御パターンを選択するので、推定した
交通流に基づき適切な制御パラメータを設定・補正する
ことで交通手段を効率よく制御でき、入力された交通量
に対応する交通流をより正確に推定できる制御パラメー
タ設定手段とを備えたものである。
【0027】 請求項3の発明における交通手段制御装置
は、交通量からニューラルネットワークにより対応する
交通流パターンの類似度を出力し、その交通流パターン
を選択するとともに、交通流パターンを選択し得ない場
合に、特定不能、判別不能の出力を行なうので、入力さ
れた交通量に対応する交通流をより正確に推定できる。
【0028】 請求項4の発明における交通手段制御装置
は、フイルタリング機能の特定不能、判別不能という出
力を少なくするので、交通流の推定機能をより高められ
る。
【0029】 請求項5の発明における交通手段制御装置
は、交通量と交通流パターンとの関係を通常演算する制
御用ニューラルネットワークと、定期的に前記演算を行
なうバックグランド用ニューラルネットワークとを有
し、前記制御用ニューラルネットワークと前記バックグ
ランド用ニューラルネットワークとを比較評価して、バ
ックグランド用ニューラルネットワークの演算結果が優
れている場合には該バックグランド用ニューラルネット
ワークの内容を前記制御用ニューラルネットワークに置
換または複写するもので、常に交通流推定機能の推定精
度を良好に保つことのできる。
【0030】 請求項6 の発明における交通手段制御装置
は、制御結果検出手段により検出された制御結果および
運転結果に基づいたチューニングを実施することによ
り、交通手段を制御する制御パラメータとして最適な制
御結果を得られる値を設定することのできる。
【0031】 請求項7 の発明における交通手段制御装置
は、リアルタイムに検出された交通量に対してサンプリ
ング処理を行うことによって、交通量検出時点からリア
ルタイムに交通量の予想を行なうので、より予測精度の
よい交通量データに基づいた交通流を推定が可能とな
る。
【0032】
【実施例】以下、本発明の実施例を図について説明す
る。図1は、本発明における交通手段制御装置の交通流
推定の基本概念を示す説明図であり、特に複数のエレベ
ータから構成される交通手段を制御対象とした場合を示
している。
【0033】 同図において、11は各階における乗車人
数や降車人数などの量的情報からなる交通量データ、1
3は量,時間および方向などの要素により示される乗客
の発生・移動を示す交通流、12は予め設定されている
交通量と交通流パターンとの関係に基づき入力された交
通量データ11から交通流13を推定する多層型のニュ
ーラルネットワーク(Neural Network)(制御用ニューラ
ルネットワーク)である。
【0034】 今、あるビルにおいて、所定時間帯内にi
階から乗ってj階で降りる乗客数、すなわちi階からj
階へ移動する乗客数をTijとすると、ビル内の交通流
は、 交通流:T=(T12,T13,... ,Tij,... ) ・・・(1) と表現することができ、これら交通流によって発生する
とともに観測可能な交通量データは、各階における乗車
人数をp、降車人数をqとすると、 交通量データ:G=(p,q) ・・・・・・(2) と表現することができる。
【0035】 このように、交通流は交通の流れそのもの
であり、交通量は交通流によって出現する容易に観測可
能な量である。
【0036】 さらに、交通量データとは別に観測可能な
制御結果をEとすると、制御結果Eは、ホール呼び応答
時間分布をr、各階予報外れ回数分布をy、各階満員通
過回数分布をmとすると、 制御結果:E=(r,y,m) ・・・・・・(3) と表現することができる。
【0037】 乗客の移動方向を示す情報を含まない交通
量データGから正確な交通流Tを直接求めることは困難
であることから、本発明では近似的な方法により交通流
を求めている。まず、予めビル内で想定される多数の
(原理的にはあらゆる)交通流パターンを用意し、各交
通流パターンに対して一定の制御パラメータのもとで制
御を行ったときに生成される交通量データGと制御結果
Eをシミュレーションにより求めておく。これによりい
くつかの「交通量,交通流パターン」と「交通流パター
ン,制御結果」の関係を得ることができる。
【0038】 次に、「交通量,交通流パターン」の関係
をニューラルネットワークにより表現することを考え
る。そこで、例えば図1に示すような多層型ニューラル
ネットワーク12を用意し、入力側には交通量データ1
1、出力側にはその交通量データ11を生成した交通流
パターン13を教師データとして与えて学習させる。そ
の結果、ニューラルネットワーク12はある交通量デー
タを入力したとき、用意した交通流パターンのうち、入
力された交通量データを生成する交通流パターンに最も
類似したものを出力するようになる。従って、十分な数
の交通流パターンを用意して予め学習を行っておくこと
により、任意の交通量データに対してその交通量を生成
した交通流、または少なくとも非常に近似した交通流を
得ることが可能となる。
【0039】 また、複数の異なる交通流パターンから同
じ交通量データが生成された場合には、交通流が異なれ
ば一定の制御パラメータのもとでの制御結果は異なるの
で、「交通流パターン,制御結果」の関係を利用すれ
ば、同じ交通量データを生成する交通流パターンのなか
から特定の制御結果を得ることのできる交通流パターン
を選別することができる。さらに、前もって用意した交
通流パターンに対しては、予めシミュレーションなどに
より最適な制御結果が得られる制御パラメータを設定し
ておくことが可能であるため、交通量データから交通流
の推定ができれば、自動的に最適な制御パラメータの設
定を行うことができる。
【0040】 実施例1. 次に、本発明の第1の実施例として、前述の基本概念に
より推定された交通流に基づいて複数のエレベータ群を
制御する交通手段制御装置について説明する。図2は本
実施例の交通手段制御装置の構成を示すブロック図であ
り、同図において、1は交通量データから推定された交
通流パターンから制御パラメータを導出し、その制御パ
ラメータに基づき群管理制御を行う群管理制御装置、2
−1〜2−Nは乗客を輸送する各かご(1号機〜N号
機)にそれぞれ設けられたかご制御装置、3は各階のホ
ールに設けられホール呼びの入出力を行うホール呼び入
出力制御装置、4は外部より制御パラメータの設定や変
更を行うためのユーザーインターフェイスである。
【0041】 さらに群管理制御装置1は、エレベータの
稼働中にホールでの呼びや、あるいは乗車、降車などを
モニターし、交通量データを検出する交通量検出手段1
Fと、交通量検出手段1Fにより検出された交通量デー
タに基づき、制御当日の所定時間帯の交通量を予測する
交通量予測手段1Aと、交通量予測手段1Aの予測結果
に基づき交通流パターンを推定する交通流推定手段1B
と、交通流推定手段1Bのもつ推定機能を学習により設
定あるいは補正する推定機能構築手段1Cと、交通流推
定手段1Bにより推定された交通流に基づき最適な群管
理制御のための各種制御パラメータを設定するとともに
検出された制御結果や運転結果に応じて制御パラメータ
の補正を行う制御パラメータ設定手段1Dと、設定され
た群管理制御パラメータに基づいた群管理制御を行う運
転制御手段1Eと、運転制御手段1Eにより行われた群
管理制御の制御状況を示す制御結果と実際の各エレベー
タの挙動を示す運転結果とを検出する制御結果検出手段
1Gとから構成されている。
【0042】 また図3は、図2における群管理制御装置
1の機能的構成を示す機能ブロック図であり、前述の説
明と同じ部分には同一の符号を付してその説明を省略す
る。図3において、交通流推定手段1Bは、ニューラル
ネットワークを有し交通量予測手段1Aから予測出力さ
れた交通量データに対して所定のネットワーク演算を行
うことにより対応する交通流を判別する交通流判別部1
BAと、予め選択された複数の交通流パターンを記憶す
る交通流パターン記憶部1BCと、交通流判別部1BA
の出力に応じて交通流パターン記憶部1BCから最適な
交通流パターンを推定する交通流推定部1BBとから構
成されている。
【0043】 さらに、推定機能構築手段1Cは、想定さ
れうるすべての交通流パターンに関する「交通量,交通
流パターン,制御結果」の関係を示す情報が格納されて
いる交通流データベース1CAと、推定した交通流パタ
ーンとその制御結果に基づき交通流推定機能を検証する
交通流選択部1CBと、交通流パターン記憶部1BCに
記憶されている交通流パターンに基づき交通流判別部1
BA内のニューラルネットワークに学習させる学習部1
CCとから構成され、また制御パラメータ設定手段1D
は、各交通流パターンに対して最適制御パラメータが設
定されている制御パラメータテーブル1DBと、交通流
推定部1BBからの交通流パターンに対応する制御パラ
メータを制御パラメータテーブル1DBから選択する制
御パラメータ設定部1DAと、制御結果検出手段1Gか
らの制御結果および運転結果に応じて制御パラメータテ
ーブル1DBに記憶されている制御パラメータ及び運転
制御手段1Eに出力されて該運転制御手段1Eに設定さ
れている制御パラメータを補正する制御パラメータ補正
部1DCとから構成されている。
【0044】 図4は、交通流判別部1BAの機能構成を
示す機能ブロック図であり、同図において、交通流判別
部1BAは、交通量データを示す各要素x1 ,...,xm
を入力として交通流パターンを示すy1,..., ynを出
力するニューラルネットワーク(制御用ニューラルネッ
トワーク)1BA2と、交通量予測手段1Aで予測され
た交通量データGを各要素x1,..., xmに変換するデ
ータ変換部1BA1とから構成されている。
【0045】 次に図5を参照し、本実施例の動作として
特にエレベータ群管理制御について説明する。図5は、
エレベータ群管理制御の概略を示すフローチャートであ
る。まず制御を開始するに先だって、交通流推定手段1
Bの推定機能が初期設定される(ステップST10)。
前述したように本発明における交通流の推定は、「交通
量,交通流パターン」の関係を表現するニューラルネッ
トワークを用いることにより行われる。従ってここでの
推定機能の初期設定は、予め交通流推定手段1B内の交
通流判別部1BAのニューラルネットワーク1BA2を
適切なものに設定しておくことを意味している。
【0046】 図6は、交通流推定機能の初期設定手順
(ステップST10)を詳細に示すフローチャートであ
る。まず、エレベータが設置されているビルにおいて想
定される可能な限り多数の交通流パターンを予め設定
し、これらに対して各制御パラメータのもとでシミュレ
ーションを行い、「交通量,交通流パターン,制御結
果」の関係を求めておく。そしてこれらの関係を図7の
ように整理し、推定機能構築手段1Cの交通流データベ
ース1CAに格納しておく。さらに制御結果を事前に評
価し、各交通流パターンに対応して最適な制御結果がえ
られる制御パラメータを図3に示す制御パラメータテー
ブル1DBに登録しておく(ステップST11)。図7
は、交通流データベース1CAに格納されている「交通
量,交通流パターン,制御結果」の関係を示す説明図で
ある。
【0047】 交通流データベース1CAに格納された全
ての「交通量,交通流パターン」の関係を前述したよう
にニューラルネットワークに学習させておくことも考え
られるが、膨大なデータを学習するためにはニューラル
ネットワークも同時に大規模なものが必要になり、計算
機に必要とされるメモリーと制御時間の制約からあまり
現実的ではない。そこで、前記交通流データベース1C
Aに格納した交通流パターンのうち、互いに異なる交通
量データを生成するものであって、しかもビルに設置さ
れたエレベータ制御に必要十分とみなされる数の交通流
パターンを選択し、予め前記交通流推定手段1Bの交通
流パターン記憶部1BCに登録しておく(ステップST
12)。
【0048】 ここで、交通流パターン記憶部1BCに登
録された交通流パターンにはインデックス
(1,...,n;n:交通流パターンの数)を付けて
おく。また、ニューラルネットワーク1BA2の入力層
のニューロン数を交通量データGの要素数mと同数に設
定するとともに、出力層のニューロン数を交通流パター
ン数nと同数に設定しておく。なお、中間層の数と各中
間層のニューロン数はビル仕様やエレベータ台数に応じ
て任意に設定しておく。
【0049】 次に、学習部1CCによるニューラルネッ
トワーク1BA2の設定として、まず交通流パターン記
憶部1BCに登録されている各交通流パターンと、これ
ら交通流パターンから生成される交通量データとの関係
から教師データを作成する(ステップST13)。具体
的には交通量データの各要素値をデータ変換部1BA1
により、ニューラルネットワーク1BA2に入力できる
形式に変換した値X(X=(x1,..., xm),0≦x
1,..., xm≦1,m:交通量データGの要素数)を入
力側の教師データとする。
【0050】 またこの交通量データがk番目の交通流パ
ターンTkから生成されたものであるならば、ニューラ
ルネットワーク1BA2の出力層における各ニューロン
の出力Y(Y=(y1 ,...,yn),0≦y1,..., y
n≦1)のうち、Tkに対応するものの値を1に設定
し、それ以外のニューロンの出力を0に設定したデー
タ、すなわち次式のデータを出力側の教師データとす
る。 yi=1(i=kのとき) yi=0(i≠kのとき) 続いて、このように作成された教師データを用いて、例
えば周知のバックプロパゲーション(Back Propagatio
n)法により学習を行い、交通流判別部1BAのニュー
ラルネットワーク1BA2を調整し(ステップST1
4)、交通流パターン記憶部1BCに登録されている全
ての交通流パターンについての学習が終了するまで(ス
テップST15)、前述した手順(ステップST13,
ST14)を繰り返す。
【0051】 以上の手順(ステップST11〜ST1
5)により学習を行い、ニューラルネットワーク1BA
2を適切なものに設定しておけば、ニューラルネットワ
ークの一般的な性質から、任意の交通量データが入力さ
れたとき、その交通量を生成した交通流に類似した交通
流パターンに対応する出力層のニューロンは大きな値
(1に近い値)を出力し、あまり類似しない交通流パタ
ーンに対応する出力層のニューロンは小さな値(0に近
い値)を出力するものとなる。
【0052】 すなわち、入力された交通量データが交通
流パターンTkに近似した交通流から生成されたもので
あるならば、交通流判別部1BAのニューラルネットワ
ーク1BA2は、交通流パターンTkに対応した出力層
のニューロンのみが1に近似した値yk(yk≒1)を
出力し、その他の出力層のニューロンは0に近似した値
yi(yi≒0,i≠k)を出力するものとなる。従っ
て、ニューラルネットワーク1BA2は入力された交通
量データを生成する交通流と各交通流パターンとの類似
度を出力するとみなすことができる。以上が交通流推定
機能の初期設定(図5のステップST10)の説明であ
る。
【0053】 次に図5において、制御当日のエレベータ
群管理制御手順として、まず交通量予測手段1Aが、制
御当日の所定時間帯の予測交通量Gを予測し、予測され
た交通量データを交通流推定手段1Bに伝達する(ステ
ップST20)。交通流推定手段1Bは、交通量予測手
段1Aから伝達された交通量データから交通流を推定す
る(ステップST30)。以下、この交通流推定動作
(ステップST30)の詳細について、図8を参照して
説明する。図8は、交通流推定手順を示すフローチャー
トである。
【0054】 まず、交通量予測手段1Aにより予測され
た交通量データが交通流判別部1BAに入力され(ステ
ップST31)、交通流判別部1BAのデータ変換部1
BA1で交通量データが各要素x1,..., xmに変換さ
れた後、ニューラルネットワーク1BA2により周知の
ネットワーク演算が行われ、出力値y1 ,...,ynが交
通流推定部1BBに伝達される(ステップST32)。
次に交通流推定部1BBにより、伝達された出力値y1
,...,ynに基づいて、入力された交通量データを本来
生成する交通流に該当あるいは非常に類似する交通流パ
ターンが、交通流パターン記憶部1BCに存在するかど
うか判定される(ステップST33)。
【0055】 具体的には、一定のしきい値hmax ,hmi
n (例えばhmax =0.9,hmin=0.1)を用い
て、 yk>hmax yj<hmin (j=1,..,n,j≠k) のように、y1,..., ynのうち1つだけがhmax より
大きな値をとり、その他がhmin より小さければ、hma
x より大きな値をとる出力(上記の例ではyk)に対応
する交通流パターン(k番目の交通流パターンTk)を
該当する交通流パターンと判定し、その他の場合は該当
する交通流パターンが存在しないものと判定する。
【0056】 この判定により、該当する交通流パターン
があると判定された場合には(ステップST33)、判
定された交通流パターンを推定値として制御パラメータ
設定手段1Dに伝達する(ステップST34)。また、
該当する交通流パターンが存在しないと判定された場合
には(ステップST33)、交通流選択部1CBにより
交通流データベース1CAの中から新たに交通流パター
ンが1つ選択され、交通流パターン記憶部1BCに登録
されるとともに(ステップST35)、学習部1CCに
より、前述のニューラルネットワーク1BA2の設定
(図6、ステップST13〜ST15)と同様の手順を
用いた学習が実施され、ニューラルネットワーク1BA
2の補正が行われる(ステップST36)。
【0057】 このような新たな交通流パターンの登録
(ステップST35)およびニューラルネットワーク1
BA2の補正(ステップST36)は、該当する交通流
パターンが存在すると判断される(ステップST33)
まで繰り返される。また、新たな交通流パターンの選択
方法としては、交通流データベース1CAの中から、例
えば次式で示される入力された交通量データとの距離G
distが最も小さい交通量データを生成する交通流パター
ンから順に選択されるものとなる。 Gdist=‖G−G’‖2 G :入力された交通量データ G’:交通流パターンの生成する交通量データ
【0058】 以上が交通流の推定手順の説明である。な
お、上記の図8のフローチャートの各手順について、計
算機の能力が限られている場合は、ニューラルネットワ
ーク1BA2の補正に関する手順(ステップST33,
ST35,ST36)は、日常の制御とは別にまとめて
行うものとし、交通流パターンの選択は、しきい値を設
けずに類似度の最も高い交通流パターン、すなわちニュ
ーラルネットワーク1BA2の出力値y1,..., ynの
うち、最大値に対応する交通流パターンを選択するよう
にしてもよい。この際、最大値に対応する交通流パター
ンが複数存在する場合は、その中からランダムに選択す
るようにしてもよいし、また同じ時間帯で過去に選択さ
れた頻度の高いものを選択するようにしてもよい。
【0059】 次に図5において、このようにしていずれ
かの交通流パターンが交通流推定値として選択された
後、制御パラメータ設定部1DAによりこの交通流パタ
ーンに応じて予め設定されている最適制御パラメータが
制御パラメータテーブル1DBから選択されて設定され
(ステップST40)、この設定された制御パラメータ
に基づき運転制御手段1Eにより群管理制御が実施され
る(ステップST50)。また、運転制御手段1Eによ
る群管理制御の制御結果、および各エレベータの運転結
果は、制御結果検出手段1Gにより検出され、検出され
た制御結果および運転結果に応じて、制御パラメータ補
正部1DCにより制御パラメータの補正が行なわれる
(ステップST60)。
【0060】 以下、この制御パラメータの補正手順(ス
テップST60)について説明する。前述したように、
制御パラメータは、予め交通流に基づいてシミュレーシ
ョンを実施することなどによって最適な制御結果が得ら
れる値に設定しておくことができる。ここで、交通流推
定手段1B(ステップST30)で推定された交通流は
あくまで近似的なものであるため、この交通流と実際の
乗客の移動とには多少の誤差が生じる場合がある。この
ような場合には、制御パラメータ設定手段1D(ステッ
プST40)により設定された値を制御パラメータの基
準値とし、この基準値に対して、運転制御手段1E(ス
テップST50)により群管理制御を行った後の制御結
果あるいは各エレベータの運転結果に応じて補正を行う
(ステップST60)。
【0061】 制御パラメータの補正方法にはオンライン
チューニングとオフラインチューニングとがある。オン
ラインチューニングとは、交通流推定手段1B(ステッ
プST30)で推定された交通流の任意の時間帯TBに
おいて、所定の単位時間(例えば5分間)ごとに制御結
果と運転結果をモニターし、その単位時間における制御
結果あるいは運転結果が所定の条件を満たした場合に
は、これに応じて制御パラメータの値を基準値から補正
し、以後この交通流の時間帯TBにおいては、補正され
た制御パラメータ値を用いて制御を行うものである。一
方、オフラインチューニングとは、交通流推定手段1B
(ステップST30)で推定された交通流のすべての時
間帯にわたって制御結果と運転結果をモニターし、これ
ら制御結果あるいは運転結果が所定の条件を満たした場
合には、これに応じて制御パラメータ値の基準値を補正
し、制御パラメータテーブル1DBの内容を変更するも
のである。このような補正を実施することによって、ビ
ルの特性に適した制御パラメータが導出され、より適切
な群管理制御を行うことができるようになる。
【0062】 さらに図5において、これら毎日の制御と
は別に定期的に交通流推定機能の補正が行われる(ステ
ップST70)。このような補正は毎日の制御終了後に
行うようにしてもよいし、例えば1週間ごとといった一
定の期間ごとに行ってもよい。以下、定期的な補正手順
の詳細について図9を参照して説明する。図9は、推定
機能構築手段1Cによる交通流推定機能の補正手順(ス
テップST70)を示すフローチャートである。なお、
この補正手順(ステップST70)は図8のステップS
T33,ST35,ST36とは別の手順であるが、前
述したように計算機の能力に制約がある場合には、ステ
ップST33,ST35,ST36の各ステップをこの
補正手順(ステップST70)に含めてもよい。
【0063】 まず、過去に交通量検出手段1Fが検出し
た実際の交通量データと、実際に制御を行った結果(制
御結果E)をモニターしておき、検出された実際の交通
量データに対して交通流推定手順(ステップST30)
と同じ手順を用いて交通流の推定を行っておく。そして
これら制御結果および推定された交通流パターンを推定
機能構築手段1Cに入力する(ステップST71)。そ
して、これら各「交通流パターン,制御結果」の関係を
用いて、交通流推定機能が妥当なものであったかを検証
し(ステップST72)、妥当でないと判断された場合
は、交通流パターン記憶部1BCの内容を修正する(ス
テップST73)。
【0064】 今推定された交通流パターンの生成する交
通量データは、交通量検出手段1Fが検出した交通量デ
ータに非常に類似していることは、交通流推定機能の初
期設定手順(ステップST10)および交通流推定手順
(ステップST30)の各手順の結果保証されており、
またこの推定された交通流パターンは必ず交通流パター
ン記憶部1BCに登録されている。しかし前述したよう
に、交通流データベース1CA内には、交通流パターン
記憶部1BCに登録されていない交通流パターンで同じ
交通量データを生成するものが存在する。そこで、まず
交通流データベース1CAから、交通流推定手順(ステ
ップST30)により推定された交通流パターンと同じ
交通量データを生成する交通流パターンを抽出する。
【0065】 例えば、推定された交通流パターンが図7
の交通流パターンT1 であったとすると、交通流パター
ンT1 と交通流パターンT2 とは同じ交通量データGa
を生成する。これら交通流パターンT1 ,T2 に対する
各制御パラメータに基づく制御結果は交通流データベー
ス1CAに記憶されているので、これらの中から実際に
使用した制御パラメータに基づく制御結果、例えば図7
の制御結果E11と制御結果E21を取り出す。そしてこれ
らの制御結果E11,E21と現実に観測された制御結果E
とを比較する。ここで制御結果Eと制御結果E11,E21
との比較には、例えば距離‖E−E112 , ‖E−E21
2 とを用いればよい。
【0066】 これにより、交通流パターンT1 の制御結
果E11が交通流パターンT2 の制御結果E21よりも制御
結果Eにより類似したものでなければ、交通流パターン
2を推定値とすべきであったと判断し(ステップST
72)、交通流パターン記憶部1BCから交通流パター
ンT1 を削除し(ステップST73)、制御結果Eに類
似した制御結果E21を得ることができる交通流パターン
2 を交通流パターン記憶部1BCに登録する。また、
交通流パターンT1 の制御結果E11が交通流パターンT
2 の制御結果E21よりも制御結果Eにより類似したもの
であれば、交通流パターンT1 を推定値としたことは妥
当であったと判断する(ステップST72)。このよう
な交通流パターンの変更は、モニターされた交通量デー
タおよび制御結果から推定され推定機能構築手段1Cに
入力されたすべての交通流パターンが妥当であると判断
されるまで繰り返し実施される(ステップST74)。
【0067】 また、毎日の交通流推定の結果、交通流パ
ターン記憶部1BC内の各交通流パターンが推定値とし
て選択された頻度がモニターされ、長期間、例えば3カ
月以上の期間にわたって選択されなかった交通流パター
ンについては、このエレベータが設置されているビルに
は不要なパターンであると判断され、交通流パターン記
憶部1BCから削除される(ステップST75)。
【0068】 以上説明した交通流パターンの更新手順
(ステップST71〜ST75)は交通流選択部1CB
により行なわれ、これに応じて、交通流パターン記憶部
1BCの内容が更新された場合には、ニューラルネット
ワーク1BA2の出力層におけるニューロン数を新たに
交通流パターン記憶部1BCに登録されている交通流パ
ターンに設定したうえで、学習部1CCが学習(図6:
ステップST13〜ST15と同じ手順)によりニュー
ラルネットワーク1BA2を補正し(ステップST7
6)、交通流推定機能の補正手順(ステップST70)
を終了する。以上の補正手順を行っていくことにより、
常にニューラルネットワーク1BA2と交通流パターン
記憶部1BCとを適切なものに保持することができ、交
通流推定機能の推定精度を良好に保つことができる。以
上が図5に示した群管理制御手順のうちステップST1
0〜ST70の説明である。
【0069】 次に、エレベータ群管理における制御パラ
メータについて説明する。エレベータ群管理制御では、
各階でのホール呼びが生じるごとに適切なエレベータを
選択して割当てることによりビル内交通のサービス向上
を図っており、この割当エレベータの選択には評価関数
を用いることが一般的である。これは最新のホール呼び
に対して各エレベータを仮に割当ててみて、その後に予
測される各ホールでの乗客の待時間や予報外れ,満員通
過などのサービス状態を例えば下記に示すような評価関
数を用いて総合的に評価し、最良の評価値をとるように
エレベータを選択する方法である。
【0070】 J(i)=Wa×fw(i)+Wb×fy(i)+Wc
×fm(i)+… J(i) :i号機を仮割当したときの総合評価値 fw(i):i号機を仮割当したときに予測される各乗
客の待時間に対する評価 fy(i):i号機を仮割当したときに予測される予報
外れに対する評価 fm(i):i号機を仮割当したときに予測される満員
通過に対する評価 Wa:待時間評価に対するウェイトパラメータ Wb:予報外れ評価に対するウェイトパラメータ Wc:満員通過評価に対するウェイトパラメータ
【0071】 上式でWa,Wb,Wcは待時間などの各
種評価項目をどの程度重視するかを示すウェイトパラメ
ータであり、例えば待時間評価に対するウェイトパラメ
ータWa の値を高くすると、平均待時間を短くすること
ができるが、予報外れや満員通過が多く生じるなど、こ
れらは制御結果に大きな影響を及ぼす。また、エレベー
タ群管理における制御パラメータは上記の評価関数のウ
ェイトパラメータに限るものではなく、例えば上記評価
関数の各評価項目の予測値を精度良く求めるには、各エ
レベータの各階床における停止確率を精度良く求める必
要がある。この停止確率は、従来では各階における乗降
車客数から求める方法が一般的であったが、後述するよ
うに交通流からより正確に求めることができる。
【0072】 さらに、オフィスビルなどでは出勤時間帯
において、混雑が予想されるロビー階へは複数のエレベ
ータを配車したり、各エレベータの停止可能階を分割す
るなどによりロビー階への配車効率を高めることが一般
に行われている。また、昼食時間帯や退勤時間帯におい
ては所定階へエレベータの回送を行ったりする。これら
のロビー階への配車台数や停止可能階、回送階の設定も
エレベータ群管理における重要な制御パラメータであ
る。従来では、これらパラメータの最適値(または計算
式)を事前に決定しておくことは困難であったが、本発
明の方法によれば、予め交通流パターンごとにシミュレ
ーションなどの方法によってパラメータの最適値を求め
ておくことができる。
【0073】 以下この制御パラメータの設定例をいくつ
かとりあげて説明する。まず、制御パラメータの第1の
例として各階における停止確率について説明する。交通
流が求められているならば、各エレベータの各階におけ
る停止確率を従来より精度良く求めることができる。図
10は、群管理制御における停止確率を説明するための
説明図であり、同図において、1F〜10Fは各階(1
0階建のビル)、#1,#2はこのビルに設置されたエ
レベータ、白の△は登録済の呼び、黒塗りした△は新た
に発生した呼びである。
【0074】 今、エレベータ#1,#2がともに上方向
に走行中であり、またエレベータ#1は4Fに、エレベ
ータ#2は3Fにそれぞれすでに登録済みの呼びを持
ち、それぞれ応答することが確定しているものとする。
ここで、6Fに新規呼びが発生した場合、6Fの新規呼
び発生時点においては、エレベータ#1が4Fに応答し
た後4Fで乗車した乗客はどの階に移動するのかは未知
である。またエレベータ#2に対する3Fの呼びについ
ても同様である。このため従来では、エレベータ#1,
#2がそれぞれ4F,3Fの各呼びに応答した後の停止
確率を精度良く求めることはできないため、6Fにはよ
り近距離に位置するエレベータ#1がより早く到着可能
であるとみなし、エレベータ#1を6Fの新規呼びに割
当てることが一般的であった。
【0075】 しかし本発明では、前記交通流データを用
いて、各エレベータの6Fまでの停止確率を例えば次の
ようにして精度良く求めることができる。 エレベータ#1のkFでの停止確率:ST1(k)=T4k/Σj>4 4j (k=5,6) エレベータ#2のkFでの停止確率:ST2(k)=T3k/Σj>33j (k=4,5,6) 一例として、3Fから4F,5Fに向かう乗客が少ない
場合(T34≒0,T35≒0)、エレベータ#2の4F,
5Fの停止確率は小さい(ST2(4)≒0,ST2
(5)≒0)とみなすことができる。
【0076】 逆に4Fから5Fと3Fから6Fへ向かう
乗客が多い場合、エレベータ#1の5Fの停止確率とエ
レベータ#2の6Fの停止確率は大きいとみなすことが
できる。この場合、明かにエレベータ#2の方がエレベ
ータ#1によりはやく到着できる確率が大きく、これに
よりエレベータ#2を6Fの呼びに応答させるほうがよ
り効率的であると判断するものとなる。従って、制御パ
ラメータとして交通流データから各階におけるそれぞれ
のエレベータの停止確率を求めることにより、従来より
効率的な制御を実施することができる。
【0077】 次に、制御パラメータの第2の例として、
出勤時間帯における制御パラメータの一つである停止可
能階の設定について説明する。図11は群管理制御にお
ける停止可能階の設定を示す説明図であり、同図におい
て、1F〜10Fは各階(10階建のビル)、#1〜#
4はこのビルに設置されたエレベータである。一般に出
勤時間帯では多くの乗客がロビー階(この例では1F)
から乗車し、残りがその他の階間を移動する。この時、
ビルによっては2F〜5Fの間での乗客移動と、6F以
上の階での乗客移動はかなり行われるが、2F〜5Fか
ら乗車した乗客が6F以上に移動したり、6F以上の階
から2F〜5Fの階への乗客移動はほとんどない場合も
ある。このような状況は交通流データが得られれば容易
に把握することができる。
【0078】 このような場合、図11に示すように各エ
レベータの停止するゾーンを分割し、例えばエレベータ
#1,#2は1F〜5Fにのみ停止し、エレベータ#
3,#4は1Fと6F以上の階のみに停止するように設
定することが考えられる。このようにすれば、各エレベ
ータの周回効率がはやくなり、ビル全体のサービス向上
をはかることができる。従って、制御パラメータとして
交通流データから各階におけるそれぞれのエレベータの
停止可能階を求めることにより、従来より効率的な制御
を実施することができる。
【0079】 次に、これらの制御パラメータをより最適
な値に補正する方法について説明する。ここでは制御パ
ラメータの例としてオフィスビルの出勤時間帯における
ロビー階への配車台数を考える。一般に出勤時間帯にお
いては、ロビー階に非常に多くの乗客が訪れるため、こ
の時間帯においては複数のエレベータをロビー階に配車
(回送)し、ロビー階における輸送効率の向上をはかる
ことが多い。このような方式は一般にロビー階複数台配
車方式と呼ばれ、この方式によれば何台のエレベータを
ロビー階に配車するかがビル全体の輸送効率に影響を及
ぼすものとなる。このロビー階に対する最適な配車台数
を決定するには、以下の項目を考慮する必要がある。 A:各階に対するサービス状況 B:交通需要に対する設備の余裕 C:ロビー階での運転状況 D:ロビー階に対する設備の集中度 ・・・・・・(4)
【0080】 前述したように、ロビー階複数台配車方式
は回送という手段によってロビー階に設備を集中させ、
ロビー階に対するサービス向上をはかるものであり、設
備にある程度余裕のある状態では、ロビー階に適切な台
数のエレベータを配車すると大きなサービス向上が期待
できる。しかし、設備にあまり余裕がない状態で多くの
エレベータを配車すると、過剰にロビー階に設備を集中
する結果となり、ロビー階以外の階に対するサービスが
悪化する。以上のことからロビー階に対する配車台数
は、所定の基準値から例えば以下のルールに従って補正
を行うことが妥当と考えられる。
【0081】 なお、下記補正のルールにおいて、IFは補
正実施の条件、THENは条件成立により実施する補正、ま
た andは各前後の論理積を示している。 [補正ルール1] IF { (設備の余裕が大きい) and (ロビー階での運転状況が良くない) and (ロビー階以外の階に対するサービス状況が良い) and (ロビー階に対する設備の集中度が高くない) } THEN (ロビー階への設備の集中度を増加する)
【0082】 [補正ルール2] IF { (設備の余裕が小さい) and (ロビー階での運転状況が良い) and (ロビー階以外の階に対するサービス状況が悪い) and (ロビー階に対する設備の集中度が高い) } THEN (ロビー階への設備の集中度を減らす) ・・・・・・(5) 上記条件に含まれる各項目は、具体的には群管理システ
ムの一般的なサービス状況を表す前述の制御結果Eや、
各エレベータがどのように走行、停止したかを表す運転
結果(以下Evと表記)から表すことができる。
【0083】 図12は、6台のエレベータが就役する標
準的なオフィスビルの出勤時間帯を対象としたシミュレ
ーション結果を示す説明図であり、特にロビー階(ここ
では1F)への配車台数を変化(1台〜4台)させた各
場合についての比較結果を示している。ただし、配車台
数1台とは、複数台配車を行わない通常の配車方式であ
ることを意味する。図12において、(a)は乗客の平
均待時間、(b)はホール呼び未応答時間を示し、また
(c)〜(e)には運転結果の一部の例を示し、(c)
は走行時間、(d)は待機率、(e)はロビー階停止率
である。なお、図12(a)の平均待時間は一般には観
測不可能であるが、その他の制御結果Eや運転結果Ev
は観測可能である。
【0084】 ここで運転結果として、例えば以下のデー
タなどが観測可能である。 運転結果:Ev=(Av,Av2,Run,Rst1,Rst2,Pst0,Pst) Av :待機率 Av2:2F以上待機率 Run:全走行時間 Rst1 :1F停止率 Rst2 :1Fのべ停止率 Pst :1F出発回数 Pst0 :1F無乗車出発回数 ・・・・・(6)
【0085】 式(5)の補正ルールの各条件に含まれて
いる(4)の各項目は、制御結果Eや式(6)の運転結
果Evによって、例えば次のように表すことができる。
【0086】 A:各階に対するサービス状況 [制御結果Eのr:ホール呼び未応答時間分布] サービス状況を表現するには各乗客の待ち時間が適切で
あるが、個々の乗客の待ち時間を計測することが困難で
あるため、一般にはホール呼び未応答時間で表すことが
多い。ただし、図12(a)及び図12(b)にみられ
るように、1F以外の階における待ち時間と未応答時間
はかなり一致するが、1Fではあまり一致しない。これ
は、1Fからは一つのホール呼びに対して多数の乗客が
乗車することが多いためであり、特に1Fに複数台配車
を行う場合は、1Fでのホール呼びが生じなくともエレ
ベータの配車が行われるため、1Fに対するサービス状
況を評価する指標としてホール呼び未応答時間を用いる
ことは適切ではなく、これにかわる指標としては、例え
ば後述するロビー階での運転状況を用いることが考えら
れる。
【0087】 B:交通需要に対する設備の余裕 [待機率Av,2F以上待機率Av2,全走行時間Ru
n] 待機率Avは、各エレベータが戸閉待機状態(遊休状
態)にあった時間(合計値)の平均値と制御時間の比率
を示すものであり、例えば制御時間が1時間で、各エレ
ベータが平均合計30分間待機状態にあったならば、A
v=0.5となる。またAv=0は各エレベータが一度
も遊休状態になることなくフルに稼働している状態であ
り、Av=1は逆に各エレベータが一度も稼働しない状
態を意味する。同様にAv2は2F以上の階で待機状態
にあった割合を示す。
【0088】 また複数台配車は1Fに回送を行うもので
あるので、一般的に配車台数を増加させるほど回送に要
する時間が増大し、全体的な走行時間Runも長くなり
(図12(c)、その結果、必然的に図12(d)に示
すようにエレベータが待機状態にある時間は減少する。
特に2F以上の階における待機率Av2は小さくなる。
また配車台数がある一定以上になると、回送時間は増加
しなくなる。これは2F以上での待機時間がなくなって
しまい、回送を行う余裕がなくなるためである。
【0089】 従って2F以上待機率Av2が大きいなら
ば、配車台数を増加させることによって1Fに対する輸
送効率をさらに向上させる余地があると考えられる。逆
に2F以上待機率Av2が小さければこれ以上配車台数
を増加しても1Fの輸送効率を向上させることは期待で
きない。この待機率Av(または待機率Av2)が大き
いほど、あるいは走行時間Runが小さいほど設備の余
裕があることを意味する。
【0090】 C:ロビー階での運転状況 [1F停止率Rst1 ,1F出発回数Pst] 1F停止率Rst1 は、少なくとも1台のエレベータが1
Fで停止状態(待機状態または乗降中を含む)にあった
時間の合計値と制御時間の比率を示す。例えば制御時間
が1時間で、少なくとも1台のエレベータが1Fで停止
状態にあった時間の合計値が30分ならば、1F停止率
st1 =0.5となる。一般に1F停止率Rst1 が長い
ほど1Fで乗車可能である時間が長く、従って1Fに対
する輸送効率が高く、運転状況が良いと考えられる。ま
た、1F出発回数Pstは単位時間当りに1Fから出発し
たエレベータ台数を表し、一般に1F出発回数Pstが多
いことはそれだけ1Fに頻繁にエレベータが配車され、
1Fに対する運転状況が良いことを意味する。
【0091】 D:ロビー階に対する設備の集中度 [1Fのべ停止率Rst2 ,1F無乗車出発回数Pst0 ] 1Fのべ停止率Rst2 は各エレベータの1Fでの停止時
間の(のべ)合計値と制御時間との比率を示す。例えば
制御時間が1時間で、各エレベータが合計して1Fでの
べ1時間30分停止していたならば、のべ停止率Rst2
=1.5となる。この1Fのべ停止率Rst2 はロビー階
に対する設備の集中度を表す。一般に1Fに対する配車
台数を増加させると、1Fのべ停止率Rst2 は増加する
が、図12(e)に示すように、一定の配車台数に達す
ると、1F停止率Rst1 はさほど増加しなくなる。これ
は1Fで複数のエレベータが停止する場合が増加するた
めである。従ってあまり多くのエレベータを1Fに配車
しても意味がない。かえって図12(a),(b)に見
られるように、2F以上の階に対する輸送効率を悪化さ
せる結果になる。
【0092】 また1F無乗車出発回数Pst0 は1Fから
乗客を乗せることなく出発したエレベータ台数を表す。
この1F無乗車出発回数Pst0 が多いことは、1Fに回
送されたにもかかわらず1Fで乗客を乗せることなく出
発したエレベータが多く、従って1Fに過剰に配車され
ていることを意味する。このPst0 も設備の集中度を表
す指標として考えられる。
【0093】 上記の制御結果Eや運転結果Evを用いる
ことにより、式(5)の補正ルールは、具体的には例え
ば次のように表現できる。 [補正ルール11] IF { (待機率Av2が大きい) and (1F停止率Rst1 が大きくない) and (2F以上の階の平均未応答時間が短い) and (1Fのべ停止率Rst2 が大きくない) } THEN { 1Fへの配車台数を1台増加させる }
【0094】 [補正ルール12] IF { (待機率Av2が小さい) and (1F停止率Rst1 が大きい) and (2F以上の階の平均未応答時間が長い) and (1Fのべ停止率Rst2 が大きい) } THEN { 1Fへの配車台数を1台減らす } ・・・・・・(7) 上記[補正ルール11]の条件における最初の項目(待
機率Av2が大きい)は、例えばある特定のしきい値を
用いて次のように表現することができる。 (Av2>th) th:しきい値(0<th<1) ・・・(8) また2番目以降の項目についても同様にしきい値を用い
て記述することが可能であり、また”大きい”あるい
は”近い”という判断基準としてファジイ集合を用いて
記述することも可能である。またこのことは[補正ルー
ル12]についても同様である。
【0095】 また、補正ルールは上記の[補正ルール1
1]と[補正ルール12]に限られるものではなく、式
(6)の運転結果Evの他の指標を用いて複数のルール
を記述することもできる。この場合、例えば[補正ルー
ル11]のように”配車台数を増加させる”と同じ実行
部を持つ複数のルールを作成することも考えられる。こ
のように複数の同意義のルールが存在する場合、2つ以
上のルールの条件が同時に満たされる場合も生じる。そ
のような場合は、条件が満たされているルールの一つを
実行するようにすればよい。
【0096】 また、上述の式(7)などのルールは、制
御パラメータの補正手順(ステップST60)における
オンラインチューニングあるいはオフラインチューニン
グに使用することができる。すなわち、前述の制御結果
Eと運転結果Evを所定の単位時間ごと、例えば5分ご
とにモニターし、それらが式(7)のルールの条件を満
たせば、その時点で配車台数を1台増減させるものであ
る。同様に、交通流推定手段1Bの交通流推定手順(ス
テップST30)により推定された交通流の時間帯すべ
てにわたって制御結果Eと運転結果Evをモニターし、
制御結果Eと運転結果Evが式(7)のルールの条件を
満たせば、1Fへの配車台数の基準値を変更し、制御パ
ラメータテーブル1DBの内容を変更するようにしても
よい。
【0097】 なお式(8)におけるしきい値は、オンラ
インチューニングとオフラインチューニングとでは必ず
しも同じ値を用いる必要はない。同様に前述の制御パラ
メータ補正のためのルールをファジィ集合を用いて記述
した場合においても、オンラインチューニングとオフラ
インチューニングとでは異なるファジィ集合を用いて記
述してもよい。以上の制御パラメータの補正は、交通手
段制御装置であるエレベータ群管理装置1において、特
に制御パラメータ設定手段1Dの制御パラメータ補正部
1DCが自動的に行うものである。
【0098】 また、前述のような自動的な制御パラメー
タの補正とは別に、管理者(ユーザー)が制御結果Eや
運転結果Evを参照しつつ、外部からユーザーインター
フェイス4を通じて、制御パラメータを設定あるいは補
正を行うこともできる。この場合、式(7)などの補正
ルールを制御結果Eや運転結果Evと同時に管理者に提
示し、管理者による制御パラメータ補正のためのガイダ
ンスとして使用してもよい。また、各補正ルールの有
効、無効の指定や、ルール条件のしきい値あるいはファ
ジィ集合などの変更を管理者が行えるようにしてもよ
い。このような補正を行っていくことによって、ビル特
性に適応した制御パラメータを使用した制御を行うこと
ができる。
【0099】 実施例2. 次に本発明の第2の実施例として、実施例1とは異なる
方法で交通流の予測及び推定を行う実施例について説明
する。この実施例2における交通手段制御装置の構成
は、基本的には実施例1における構成(図2)と同じで
あるため、基本構成に関する説明は省略する。ただし、
この実施例2においては、図13に示すように、交通流
推定部1BBは、ニューラルネットワーク1BA2の出
力y1,..., ynをフィルタリングするフィルタ1BB
1と、このフィルタ1BB1の出力に基づいて交通流パ
ターンを特定する交通流パターン特定部1BB2と、フ
ィルタ1BB1に対する付加機能を有するフィルタ付加
機能部1BB3とから構成されている。
【0100】 次に、本実施例の交通流の予測及び推定動
作について説明する。その他の動作は上述の実施例1と
同一であるのでその説明を省略する。図3及び図5にお
いて、制御当日のエレベータ群管理制御手順として、交
通量検出装置1Fが当日の交通量をリアルタイムに検出
し、交通量予測手段1Aがこの検出された交通量にサン
プリング処理を行うことによって、近未来の交通量Gを
リアルタイムに予測する(ステップST20)。以下ま
ずこの交通量データの予測手順(ステップST20)に
ついて説明する。
【0101】 まず、検出された交通量を例えば1分ごと
に集計し、制御時点から過去k分(例えばk=5)の交
通量データG(−k),... ,G(−1)を求める。こ
こでG(i)はi分前からi−1分前までの交通量であ
る。これらから、例えば所定の重みα(0<α<1)を
用いて、次のようにして制御時点の交通量データG
(0)を求める。 G(0)=Σ(G(−i)×αi)/Σαi そして、交通量データG(0)を含んで過去単位時間
(k分:例えばk=5)の交通量、すなわち G=G(0)+…+G(−k+1)を予測交通量とす
る。 また、予測交通量の求めかたは上記の方法にかぎらな
い。例えば単純に過去単位時間(k分)の交通量を予測
交通量としてもよい。この場合、 G=G(−1)+…+G(−k) となる。さらに別の方法として、前述の方法で求めた交
通量データG(0)をk倍して、G=k×G(0)とし
てもよい。そして、このようにして予測された交通量デ
ータを交通流推定手段1Bに伝達する。
【0102】 次に、交通流推定手段1Bは、交通量予測
手段1Aから伝達された交通量データから交通流を推定
する(ステップST30)。以下、この交通流推定手順
(ステップST30)の詳細について、図14を参照し
て説明する。図14は交通流推定手順を示すフローチャ
ートであり、実施例1の場合と同等の処理については図
8の相当ステップと同等のステップ番号を付している。
【0103】 まず、交通量予測手段1Aにより予測され
た交通量データが交通流判別部1BAに入力され(ステ
ップST31)、交通流判別部1BAのデータ変換部1
BA1で交通量データが各要素x1,..., xmに変換さ
れた後、ニューラルネットワーク1BA2により周知の
ネットワーク演算が行なわれ、出力値y1,..., ynが
交通流推定部1BBに伝達される(ステップST3
2)。
【0104】 それを受けた交通流推定部1BBは、伝達
された出力値y1,..., ynに基づいて、入力された交
通量データを本来生成する交通流に類似する交通流パタ
ーンを、交通流パターン記憶部1BCから選択する(ス
テップST32’)。この選択のためには図13に示す
フィルタ1BB1を用いる。フィルタ1BB1の入力は
交通流推定部1BBへの入力、つまりニューラルネット
ワーク1BA2の出力であり、フィルタ1BB1の出力
pat_1,…,pat_Q(Qはフィルタ1BB1の出力数)
は、各交通流パターンもしくは交通流パターン特定不
能、交通流パターン判別不能に対応し、その値は交通流
パターンまたは交通流パターン特定不能、交通流パター
ン判別不能のいずれか一つに対応する出力だけが1とな
り、他の出力は0となる。ここで交通流パターン特定不
能とは2つ以上の類似度の高いと考えられる交通流パタ
ーンが交通流パターン記憶部1BCに存在し、どちらか
に特定できない場合を言う。また、交通流パターン判別
不能とはニューラルネットワーク1BA2のどの出力も
小さいために、いずれの交通流パターンにもあてはまら
ないと考えられる場合を言う。ニューラルネットワーク
1BA2の出力とフィルタ1BB1の出力の関係を一般
的に書けば次式のようにあらわされる。
【0105】 pat_i= filter_i(y1,..., yn) (1≦i≦Q,Q≧n) pat_i・{0,1} ここで、 filter_iはニューラルネットワーク1BA2
からの入力を処理してpat_iを出力するフィルタ1BB
1のフィルタリング特性を記述する関数である。フィル
タ1BB1のフィルタリング特性についてはいくつか考
えられるが、以下では4種類のフィルタリング特性につ
いて述べる。ただし、フィルタ1BB1のフィルタリン
グ特性はこれにのみ限られるものではない。
【0106】 その第1のフィルタリング特性は、ニュー
ラルネットワーク1BA2の出力値y1,..., ynのう
ち、最大値に対応するフィルタ1BB1の出力のみを1
とする最大値フィルタである。以下に最大値フィルタの
ルールの例を示す。 IF yi= max(y1,..., yn)≠yj {i・(1,…,n),j=(1,…,n),i≠j} THEN pat_i=1 pat_j=0 pat_unspecifiable=0 ELSE pat_k=0, {k=(1,…,n)} pat_unspecifiable=1
【0107】 上式においてフィルタ1BB1の出力pat_
1,…,pat_nはニューラルネットワーク1BA2の出
力y1,..., ynに対応する。また、ELSEとはそれより
前に記述された条件が満たされない場合には次のように
なるという意味である。すなわち、上の場合には、最大
値が2個以上存在する場合のことである。pat_unspecif
iable は交通流パターン特定不能に対応し、ニューラル
ネットワーク1BA2の出力の最大値をとるものが2つ
以上あった場合に1をとる。この場合、フィルタ1BB
1の出力は用意した交通流パターン数より1つ多くな
り、Q=n+1となる。
【0108】 第2のフィルタリング特性は上記第1のフ
ィルタリング特性を改良した最大値フィルタである。第
1のフィルタリング特性では交通流パターン判別不能と
いう状態はおこらないが、どのニューラルネットワーク
1BA2の出力も0に近い状態では最大値によって交通
流パターンを決定することが意味をもたない場合があ
る。その場合、しきい値を設け、ニューロンの出力の最
大値がしきい値以下であれば、交通流パターン判別不能
とすることが合理的である。以下に改良した最大値フィ
ルタのルールの例を示す。
【0109】 あるしきい値th(0<th<1)につい
て、 IF yi= max(y1,..., yn)≠ yj and yi≧th {i・(1,…,n),j=(1,…,n),i≠j} THEN pat_i=1 pat_j=0 pat_unspecifiable =0 pat_unresoluable =0 ELSE IF yi=yj= max(y1,..., yn)≧th {i,j・(1,…,n),i≠j} THEN pat_k=0,{k=(1,…,n)} pat_unspecifiable =1 pat_unresoluable =0 ELSE pat_k=0,{k=(1,…,n)} pat_unspecifiable =0 pat_unresoluable =1
【0110】 上式においてフィルタ1BB1の出力pat_
unresoluableは判別不能に対応し、ニューラルネットワ
ーク1BA2の出力の最大値がしきい値より小さい場合
に1をとる。なお、thはしきい値である。この場合、
フィルタ1BB1の出力は用意した交通流パターン数よ
り2つ多くなり、Q=n+2となる。すなわち、上式に
おいては、しきい値thより大きな最大値が1個存在す
る場合にはその最大値を取る入力値yiに対応するフィル
タ1BB1の出力のみ1となり、フィルタ1BB1の他
の出力は0となる。また、しきい値thより大きな最大
値が2個存在する場合には、出力y1,..., ynに対応
するフィルタ1BB1の出力値はすべて0となり、出力
値pat_unspecifiable のみが1となる。また、最大値が
しきい値thより小さい場合には、出力値pat_unresolu
ableのみが1となる。
【0111】 第3のフィルタリング特性は、しきい値を
設定してしきい値より大きな値のニューラルネットワー
ク1BA2の出力に対応するフィルタ1BB1の出力を
1とするしきい値フィルタである。この場合、交通流パ
ターン特定不能や交通流パターン判別不能が出てくる
が、交通流パターン特定不能を選択するルールはいくつ
か考えられる。そのうちの2種類の例を示すが、交通流
パターン特定不能を選択するルールはこれらにのみ限定
されるものではない。
【0112】 まず、第1番目のしきい値フィルタをしき
い値フィルタ1とする。しきい値フィルタ1において
は、交通流パターン特定不能はしきい値より大きな値を
とるニューラルネットワーク1BA2の出力y1,...,
ynが2つ以上存在した場合に選択される。しきい値フ
ィルタ1のルールを以下に示す。
【0113】 あるしきい値th(0<th<1)につい
て、 IF yi≧th and yj<th {i・(1,…,n),j=(1,…,n),i≠j} THEN pat_i=1 pat_j=0 pat_unspecifiable =0 pat_unresoluable =0 ELSE IF yi≧th and yj≧th {i,j・(1,…,n),i≠j} THEN pat_k=0,{k=(1,…,n)} pat_unspecifiable =1 pat_unresoluable =0 ELSE pat_k=0,{k=(1,…,n)} pat_unspecifiable =0 pat_unresoluable =1
【0114】 このしきい値フィルタ1はしきい値thよ
りも大きなニューラルネットワーク1BA2の出力値が
1個ある場合にはその出力値に対応するフィルタ1BB
1の出力値を1とし、2個以上ある場合は特定不能と
し、ニューラルネットワークの出力値がいずれもしきい
値より小さい場合には判定不能とする。
【0115】 次に、第2番目のしきい値フィルタをしき
い値フィルタ2とする。しきい値フィルタ2において
は、交通流パターン特定不能はあるしきい値より大きな
値をとるニューラルネットワーク1BA2の出力y
1,...,yn が2つ以上存在した場合とニューラルネッ
トワーク1BA2の出力の総和が別のしきい値を越えた
場合に選択される。しきい値フィルタ2のルールを以下
に示す。
【0116】 あるしきい値th0,th1(0<th1
≦th0<1)およびth2(0<th2<n)につい
て、 IF yi≧th0 and yj<th1 {i・(1,…,n),j=(1,…,n),i≠j} THEN pat_i=1 pat_j=0 pat_unspecifiable =0 pat_unresoluable =0 ELSE IF Σyk≧th2{k=(1,…,n)} THEN pat_k=0,{k=(1,…,n)} pat_unspecifiable =1 pat_unresoluable =0 ELSE pat_k=0,{k=(1,…,n)} pat_unspecifiable =0 pat_unresoluable =1
【0117】 ここで、th0とth1はニューラルネッ
トワーク1BA2の出力に対するしきい値であり、th
2はニューラルネットワーク1BA2の出力の総和に対
するしきい値である。これらのしきい値の値は同じでも
異なっていてもかまわない。すなわち、このしきい値フ
ィルタ2はニューラルネットワーク1BA2の出力の1
個がしきい値th0よりも大きく、他の出力値がしきい
値th1よりも小さい場合にはその出力に対応するフィ
ルタ出力を1とし、上の条件が満足されず、かつニュー
ラルネットワーク1BA2の出力の総和がしきい値th
2よりも大きい場合には、特定不能として出力pat_unsp
ecifiable を1とする。また上記のいずれの条件も満足
されない場合には、交通流パターン判定不能として出力
pat_unresoluableを1とする。
【0118】 第4のフィルタリング特性は、前述の各特
性のフィルタ1BB1への入力をニューラルネットワー
ク1BA2の出力y1,..., ynではなく、各出力値の
全出力値に対する割合を入力するものである。この場
合、フィルタ1BB1への入力をz1,..., znとする
と、その入力zi{i=(1,…,n)}は次式とな
り、そのフィルタ1BB1のルールは前述した各特性に
おけるyiを対応するziに修正したものである。 zi=yi/Σyi
【0119】 次にフィルタ1BB1に付加するフィルタ
付加機能部1BB3の機能について説明する。フィルタ
付加機能部1BB3は、それのみを用いても交通流パタ
ーンを選択することはできないが、フィルタ1BB1と
組み合せることにより、特定不能や判別不能を減少させ
ることができる。
【0120】 まず、しきい値フィルタに対する付加機能
について説明する。これは、しきい値フィルタ1または
2において、判別不能が出た場合にしきい値を小さくし
て交通流パターンの再選択を行うものである。一般に、
しきい値を小さくすれば特定不能が増加し、大きくすれ
ば判別不能が増加する。そこで、通常は大きなしきい値
を使用し、判別不能が出る場合にのみ小さなしきい値を
用いることにより特定不能や判別不能の数を減少させ
る。
【0121】 ここでは例として、しきい値フィルタ1に
しきい値フィルタ付加機能1を付け加えたしきい値フィ
ルタ3のルールを示す。あるしきい値th(0<th<
1)、しきい値の減少量Δth_dec(0≦Δth_dec<t
h)について、 IF yi≧th and yj<th {i・(1,…,n),j=(1,…,n),i≠j} THEN pat_i=1 pat_j=0 pat_unspecifiable =0 pat_unresoluable =0 ELSE IF yi≧th and yj≧th {i,j・(1,…,n),i≠j} THEN pat_k=0,{k=(1,…,n)} pat_unspecifiable =1 pat_unresoluable =0 ELSE IF yi≧th−Δth_dec and yj<th−Δth_dec {i,j・(1,…,n),i≠j} THEN pat_i=1 pat_j=0 pat_unspecifiable =0 pat_unresoluable =0 ELSE pat_k=0,{k=(1,…,n)} pat_unspecifiable =0 pat_unresoluable =1
【0122】 すなわち、このしきい値フィルタ3におい
ては、しきい値thよりも大きなニューラルネットワー
ク1BA2の出力が2個以上ある場合には、直ちに判定
不能とせずに、しきい値thをth−Δth_decに減少さ
せて、この減少させたしきい値th−Δth_decよりも大
きなニューラルネットワーク1BA2の出力値が1個の
み存在する場合には、その出力に対応するフィルタ1B
B1の出力を1とする。これにより判定不能の数を減少
させることができる。
【0123】 次に、しきい値フィルタ付加機能2につい
て説明する。これは、しきい値フィルタ1、もしくはし
きい値フィルタ2において、特定不能が出た場合にしき
い値を大きくして、交通流パターンの再選択を行うもの
である。一般に、しきい値を小さくすれば特定不能が増
え、しきい値を大きくすれば判別不能が増加する。そこ
で、通常は小さなしきい値を用い、特定不能が出る場合
にのみ大きなしきい値を使うことにより特定不能、判別
不能の数を減少させる。
【0124】 ここでは例として、しきい値フィルタ1に
しきい値フィルタ付加機能2を付け加えたしきい値フィ
ルタ4のルールを示す。あるしきい値th(0<th<
1)、しきい値の増加量Δth_inc(0≦Δth_inc<t
h)について、 IF yi≧th and yj<th {i・(1,…,n),j=(1,…,n),i≠j} THEN pat_i=1 pat_j=0 pat_unspecifiable =0 pat_unresoluable =0 ELSE IF yi≧th and yj≧th {i,j・(1,…,n),i≠j} THEN IF yi≧th+Δth_inc and yj<th+Δth_inc {i,j・(1,…,n),i≠j} THEN pat_i=1 pat_j=0 pat_unspecifiable =0 pat_unresoluable =0 ELSE pat_k=0,{k=(1,…,n)} pat_unspecifiable =1 pat_unresoluable =0 ELSE pat_k=0,{k=(1,…,n)} pat_unspecifiable =0 pat_unresoluable =1
【0125】 すなわち、このしきい値フィルタ4におい
ては、しきい値thよりも大きなニューラルネットワー
ク1BA2の出力が2個以上ある場合には、直ちに特定
不能とせずに、しきい値thをth+Δth_incに増大さ
せて、この増大させたしきい値th+Δth_incよりも大
きなニューラルネットワーク1BA2の出力値が1個の
み存在する場合には、その出力に対応するフィルタ1B
B1の出力を1とする。これにより特定不能の数を減少
させることができる。
【0126】 次に、しきい値フィルタ付加機能3につい
て説明する。これはしきい値フィルタ1もしくはしきい
値フィルタ2において、特定不能が出た場合にしきい値
を大きくし、判別不能が出た場合にはしきい値を小さく
して交通流パターンの再選択を行うものである。
【0127】 ここでは例として、しきい値フィルタ1に
しきい値フィルタ付加機能3を付け加えたしきい値フィ
ルタ5のルールを示す。あるしきい値th(0<th<
1)、しきい値の増加量Δth_inc(0≦Δth_inc<t
h)と、しきい値の減少量 Δth_dec(0≦Δth_dec<
th)について、 IF yi≧th and yj<th {i・(1,…,n),j=(1,…,n),i≠j} THEN pat_i=1 pat_j=0 pat_unspecifiable =0 pat_unresoluable =0 ELSE IF yi≧th and yj≧th {i,j・(1,…,n),i≠j} THEN IF yi≧th+Δth_inc and yj<th+Δth_inc {i,j・(1,…,n),i≠j} THEN pat_i=1 pat_j=0 pat_unspecifiable =0 pat_unresoluable =0 ELSE pat_k=0,{k=(1,…,n)} pat_unspecifiable =1 pat_unresoluable =0 ELSE IF yi≧th−Δth_dec and yj<th−Δth_dec {i,j・(1,…,n),i≠j} THEN pat_i=1 pat_j=0 pat_unspecifiable =0 pat_unresoluable =0 ELSE pat_k=0,{k=(1,…,n)} pat_unspecifiable =0 pat_unresoluable =1
【0128】 すなわち、このしきい値フィルタ5におい
ては、しきい値thよりも大きなニューラルネットワー
ク1BA2の出力が2個以上ある場合には、増大させた
しきい値th+Δth_incよりも大きなニューラルネット
ワーク1BA2の出力値が1個のみ存在する場合に、そ
の出力に対応するフィルタ1BB1の出力を1とする。
これにより特定不能の数を減少させることができる。ま
た、以上の条件が満足されず、かつ減少させたしきい値
th−Δth_decより大きなニューラルネットワーク1B
A2の出力値が1個存在する場合には、その出力に対応
するフィルタ1BB1の出力を1とする。これにより判
定不能の数を減少させることができる。
【0129】 次に、しきい値フィルタ付加機能4につい
て説明する。これは、しきい値フィルタ1において、ニ
ューラルネットワーク1BA2の出力のうちしきい値t
hを越えるものが2つ以上あった場合、もしくはしきい
値フィルタ2において、ニューラルネットワーク1BA
2の出力のうちしきい値th1を越えるものが2つ以上
あった場合、それらのニューラルネットワーク1BA2
の出力の差が別のしきい値をこえるならば、より大きい
ニューラルネットワークの出力に対応する交通流パター
ンを選択する機能である。これにより特定不能の数を減
少させることが出来る。
【0130】 ここでは一例として、しきい値フィルタ1
にしきい値フィルタ付加機能4を付け加えたしきい値フ
ィルタ6のルールを示す。あるしきい値th(0<th
<1)、th_gap(0≦th_gap<1−th)について、 IF yi≧th and yj<th {i・(1,…,n),j=(1,…,n),i≠j} THEN pat_i=1 pat_j=0 pat_unspecifiable =0 pat_unresoluable =0 ELSE IF yi≧th and yj≧th {i,j・(1,…,n),i≠j} THEN IF ys= max(yi){i・(1,…,n)} ys− max(yj)≧th_gap {j・(1,…,n),j≠s} THEN pat_s=1 pat_j=0 pat_unspecifiable =0 pat_unresoluable =0 ELSE pat_k=0,{k=(1,…,n)} pat_unspecifiable =1 pat_unresoluable =0 ELSE pat_k=0,{k=(1,…,n)} pat_unspecifiable =0 pat_unresoluable =1
【0131】 ここで、th_gapはしきい値thを越えるも
のが2つ以上あった場合、しきい値を越えるyiの間の
差に対するしきい値である。このしきい値フィルタ6に
おいては、しきい値thを越えるニューラルネットワー
ク1BA2の出力が2個以上存在する場合に、それらの
差がしきい値th_gapよりも大きい場合にはそれらのうち
大きいほうのニューラルネットワーク1BA2の出力に
対応するフィルタ1BB1の出力を1とする。これによ
り特定不能となる場合を減少させることができる。以上
のフィルタ1BB1のしきい値などのパラメータは、特
定不能や判定不能が少なくなるように試行錯誤的にもし
くはオンライン学習を通じて、システム稼働後に修正す
ることができる。
【0132】 交通流推定部1BB内の交通流パターン特
定部1BB2は、フィルタ1BB1の出力から交通流パ
ターンを一つに特定する。すなわちpat_i=1(1≦i
≦n)のとき交通流パターンiを交通流推定部1BBの
出力として選択する。
【0133】 以上の手順により該当する交通流パターン
が交通流パターン記憶部1BCから選択された場合には
(ステップST33)、選択された交通流パターンを推
定値として制御パラメータ設定手段1Dに伝達する(ス
テップST34)。
【0134】 また、フィルタ1BB1の出力がpat_j=
1(n<j≦Q)の場合は特定不能または判別不能の状
態にあるので、交通流パターンを交通流パターン記憶部
1BCから選ぶことができない(ステップST33)。
その場合には、交通流選択部1CBにより交通流データ
ベース1CAの中から新たに交通流パターンが一つ選択
され、交通流パターン記憶部1BCに登録されるととも
に(ステップST35)、学習部1CCにより前述のニ
ューラルネットワーク1BA2の設定(図6:ステップ
ST13〜ST15)と同様の手順を用いた学習が実施
され、ニューラルネットワーク1BA2の補正が行われ
る(ステップST36)。
【0135】 このような新たな交通流パターンの登録
(ステップST35)およびニューラルネットワーク1
BA2の補正(ステップST36)は、該当する交通流
パターンが存在すると判断される(ステップST33)
まで繰り返される。また、新たな交通流パターンの選択
方法としては、上述の実施例1と同様に、交通流データ
ベース1CAの中から、例えば次式に示すように、入力
された交通量データとの距離Gdistが最も近い交通量デ
ータを生成する交通流パターンから順に選択していけば
よい。 Gdist=‖G−Gselected‖2 G :入力された交通量データ Gselected:選択された交通流パターンが生成する交通量
【0136】 以上が交通流の推定手順の説明である。な
お、上記の図14のフローチャートの各手順について、
計算機の能力が限られている場合は、ニューラルネット
ワーク1BA2の補正に関する手順(ステップST3
3,ST35,ST36)は、日常の制御とは別にまとめ
て行うものとし、交通流パターンの選択は、前述の第1
の最大値フィルタ交通流を利用し、ニューラルネットワ
ーク1BA2の出力値y1,..., ynのうち、最大値に
対応するパターンを選択するようにしてもよい。この
際、最大値に対応する交通流パターンが複数存在する場
合は、その中からランダムに選択するようにしてもよい
し、また同じ時間帯で過去に選択された頻度の高いもの
を選択するようにしてもよい。
【0137】 実施例3. 次に、本発明の第3の実施例として、実施例1とは別の
方法でエレベータ群管理制御を実施する場合について説
明する。この実施例3における交通手段制御装置の構成
は、基本的には実施例2における構成(図2)と同じで
あるため、基本構成に関する説明は省略する。ただし、
この実施例3においては、図15に示すように、交通流
判別部1BAが、制御用ニューラルネットワーク1BA
2とバックグラウンド用ニューラルネットワーク1BA
3の2種類のニューラルネットワークを含んだ構成とな
っており、また交通流パターン記憶部1BCも制御用交
通流パターン記憶部1BC1とバックグラウンド用交通
流パターン記憶部1BC2とから構成されている点で実
施例2における相当部分とは異なる。図15はこの実施
例3における交通流判別部1BAと交通流パターン記憶
部1BCの機能構成を示す機能ブロック図である。
【0138】 次に動作について説明する。図16はこの
実施例3におけるエレベータの群管理制御手順を示すフ
ローチャートであり、実施例2の場合と同等の処理につ
いては図5の相当ステップと同等のステップ番号を付し
ている。
【0139】 まず制御を開始するに先だって、交通流推
定手段1Bの推定機能が初期設定される(ステップST
10)。この推定機能の初期設定手順においては、実施
例1の場合と同じく図6の手順に従って、交通流推定手
段1B内の交通流判別部1BAのニューラルネットワー
クの初期設定と適切な数の交通流パターンの交通流パタ
ーン記憶部1BCへの登録が行われる。ただし、この実
施例3においては、ニューラルネットワークと交通流パ
ターン記憶部はそれぞれ2種類存在するが、この初期設
定手順(ステップST10)においては、制御用ニュー
ラルネットワーク1BA2とバックグラウンド用ニュー
ラルネットワーク1BA3、および制御用交通流パター
ン記憶部1BC1とバックグラウンド用交通流パターン
記憶部1BC2はまったく同等なものに設定しておく。
【0140】 次に、図16において、制御当日のエレベ
ータ群管理制御手順として、まず交通量検出装置1Fが
当日の交通量をリアルタイムに検出し、交通量予測装置
1Aがこの検出された交通量にサンプリング処理を行う
ことによって、近未来の交通量Gをリアルタイムに予測
する(ステップST20)。この手順も実施例2の場合
と同じである。次に、図16において、交通量予測手段
1Aが予測した交通量Gから、交通流を予測する(ステ
ップST30)。この交通流推定手順は実施例2の場合
と同じく図14の手順に従って行われるが、制御を行う
際には、交通流判別部1BAの制御用ニューラルネット
ワーク1BA2と交通流パターン記憶部1BCの制御用
交通流パターン記憶部1BC1のみが使用される。
【0141】 次に、図16において、ステップST30
で交通流の推定が行われた後、制御パラメータ設定部1
DAにより、制御パラメータが設定され(ステップST
40)、運転制御手段1Eは設定された制御パラメータ
に基づき運転制御を行う(ステップST50)。そし
て、この群管理制御を行った制御結果や各エレベータの
運転結果が制御結果検出手段1Gによって検出され、そ
れを受けた制御パラメータ設定手段1D内の制御パラメ
ータ補正部1DCによって、オンラインチューニングま
たはオフラインチューニングにより制御パラメータの補
正が行われる(ステップST60)。これらステップS
T40〜ST60の手順は実施例1の場合と同じ手順で
行われる。
【0142】 さらに図16において、これら毎日の制御
とはべつに、定期的にバックグラウンド用交通流推定機
能の補正が行われる(ステップST80)。この補正ス
テップST80は実施例1の場合の図5におけるステッ
プST70と同じく図9の手順に従って行われるが、こ
の補正は交通流判別部1BAのバックグラウンド用ニュ
ーラルネットワーク1BA3と交通流パターン記憶部1
BCのバックグラウンド用交通流パターン記憶部1BC
2に対してのみ行われ、制御用ニューラルネットワーク
1BA2と制御用交通流パターン記憶部1BC1に対す
る補正は行わない。
【0143】 そして、ステップST80の補正を行った
日とは別の日に、制御用とバックグラウンド用ニューラ
ルネットワークとをそれぞれ用いて両者の交通流推定機
能の評価を行い、もしバックグラウンド用ニューラルネ
ットワークを用いた交通流推定機能の方が優れていると
判定された場合は、バックグラウンド用ニューラルネッ
トワーク1BA3とバックグラウンド用交通流パターン
記憶部1BC2の内容をそれぞれ制御用ニューラルネッ
トワーク1BA2と制御用交通流パターン記憶部1BC
1に複写または置換することによって、制御用ニューラ
ルネットワーク1BA2と制御用交通流パターン記憶部
1BC1の補正を行う(ステップST90)。
【0144】 この2種類のニューラルネットワークに基
づいた推定機能の評価は例えば次のようにして行えばよ
い。まず、過去に交通量検出手段1Fが検出した実際の
交通量データと、実際に制御を行った制御結果Eおよ
び、制御用ニューラルネットワーク1BA2を用いた推
定結果Tcをモニターしておき、検出された実際の交通
量データに対してバックグラウンド用ニューラルネット
ワーク1BA3を用いて推定を行い、この推定結果をT
bとする。これら推定結果Tc,Tbに対する各制御パ
ラメータに基づく制御結果は交通流データベース1CA
に記憶されているので、これらの中から実際に使用した
制御パラメータに基づく制御結果(EcとEbとする)
を取り出す。そしてこれら制御結果Ec,Ebと現実に
観測された制御結果Eとを比較する。ここで制御結果E
と制御結果Ecおよび制御結果Eと制御結果Ebの比較
には例えば距離‖E−Ec‖2 ,‖E−Eb‖2 を用い
れば良い。
【0145】 これにより、推定結果Tbの制御結果Eb
が制御結果Ecよりも制御結果Eに類似したものであれ
ば、バックグラウンド用ニューラルネットワーク1BA
3を用いた推定結果の方がよりよい推定であったと判断
する。以上の比較をモニターした全てのデータに対して
行い、バックグラウンド用ニューラルネットワーク1B
A3を用いた推定結果の方が良いと判定されることが多
ければ、バックグラウンド用ニューラルネットワーク1
BA3とバックグラウンド用交通流パターン記憶部1B
C2の内容をそれぞれ制御用ニューラルネットワーク1
BA2と制御用交通流パターン記憶部1BC1に複写ま
たは置換することによって、制御用ニューラルネットワ
ーク1BA2と制御用交通流パターン記憶部1BC1の
補正を行う。このようにして補正を行っていけば、つね
により良い推定機能を持つニューラルネットワークが保
存されていくので、交通流推定機能の推定精度を良好に
保つことができる。
【0146】 実施例4. 次に、本発明の第4の実施例として、特に道路交通にお
ける信号制御を実施する場合について説明する。図17
は複数の交差点を有する幹線道路をモデル的に表現した
説明図であり、同図において、XP1〜XP3は幹線道
路における交差点、P1〜P11は、交差点XP1〜X
P3の出入口を示す地点である。
【0147】 次に動作について説明する。一般に、図1
7に示されるような幹線道路において信号制御を行う場
合には、例えば以下のような交通量データを観測して制
御を行っている。 交通量データ:G=(Nin,Nout ) Nin :各流入地点の流入台数 Nout :各流出地点の流出台数
【0148】 また、図17における幹線道路に流入出す
る交通流は、例えば次のように表現することができる。 交通流データ:T=(T12, T13,..., Tij,...) Tij:所定時間にi地点から流入してj地点に流出する
車両台数 さらに交通量データとは別に、制御結果に関して例えば
以下のデータが観測可能である。 制御結果:E=(m、v、l) m:地点での通過台数 v:地点での通過速度 l:地点での渋滞長
【0149】 基本的には、実施例1と同等(図3と同
等)の機能を持つ交通手段制御装置を構成することによ
って、道路交通における交通量データGから交通流デー
タTを推定することができ、また道路交通における交通
量データG、交通流データT、制御結果Eから、「交通
流パターン、制御結果」の関係を用いて、推定機能の構
築と補正が可能である。このため、交通流の推定および
推定機能の構築と補正の手順の詳細は省略し、以下、制
御パラメータの設定と制御手順について説明する。
【0150】 道路交通における信号制御に用いる制御パ
ラメータには、例えば以下のものがある。 サイクル :青→黄→赤と一巡する時間 スプリット:1サイクル内での青の割合[%] オフセット:隣接する交差点における互いのサイクル開
始時刻のずれ 右折現示時間:右折矢印信号表示時間
【0151】 以下、これら制御パラメータの設定につい
て例を挙げて説明する。一般に、信号制御パラメータの
うちサイクルとスプリットは、次式のように、信号機が
設置された交差点をとりまく各地点における流入台数と
右折,左折混入率から設定される。なお、次式において
f1,f2は周知の関数である。 C=f1(Nin,R,L) S=f2(Nin,R,L) C :サイクル S :スプリット Nin:各地点の流入台数 R :各地点での右折混入率 L :各地点での左折混入率
【0152】 従来は、上記の交通量データGからは、例
えば各地点P1〜P12から交差点XP1〜XP3への
流入台数Ninを観測することはできたが、流入した車の
うち何台が直進し、あるいは右左折するかなどのデータ
を認識することは不可能であるため、予め信号設置時点
において人手により右左折率を計測する必要があった。
しかし、本発明により交通流、ここでは時間、場所およ
び方向などの要素により表される車両の発生・移動が求
められれば、各交差点XP1〜XP3における右左折率
を容易に求めることができ、予め計測しておく必要はな
い。
【0153】 また、制御パラメータのうちオフセットと
は、幹線道路において互いに隣接する交差点XP1〜X
P3のサイクルの開始時刻のずれを示すものであり、こ
のオフセットを適切に調整することにより、例えば交差
点XP1を通過した車両が交差点XP2,XP3を引き
続き青信号で通過できることになる。交差点間の交通流
が求められれば、交差点間の混雑度を正確に把握するこ
とにより、適切なオフセットを設定できる。
【0154】 次に、制御パラメータのうち右折矢印時間
について説明する。図18は、右折専用車線を有する幹
線道路をモデル的に示した説明図であり、RN1,RN
2は直進用車線、RN3は右折専用車線、Mはそれぞれ
車両である。道路交通において、交差点内及び手前で待
機する右折車両が後続の車両の通過の障害となり交通渋
滞となる場合が頻繁に発生している。特に図18のよう
に右折専用車線以上に右折待機車が連なった場合にはは
げしい渋滞となる可能性が高い。このような道路におい
ても、交通流、ここでは時間、場所および方向などの要
素により表される車両の発生・移動が求められれば各交
差点で単位時間に右折する台数は容易に求まるため、前
述のサイクルおよびスプリットを設定する場合と同様
に、右折台数に応じて右折矢印時間を従来より効果的に
設定することができる。
【0155】 またさらに、右の車線RN3を右折専用車
線にしたり、左の車線RN1を左折専用車線にするな
ど、交通規制または専用車線の設置が効率的に決定でき
る。なお、前述の実施例1と同様に、事前に用意した交
通流パターンに対しては予めシミュレーションにより最
適な制御パラメータを設定しておくことが可能である。
従って、本発明により交通量データから交通流データが
推定できるので、自動的に最適な制御パラメータの設定
ができ、また実施例1と同様に制御結果に応じて制御パ
ラメータの補正を行うこともできる。
【0156】 実施例5. 次に、本発明の第5の実施例として、特に鉄道における
列車群制御を実施する場合について説明する。図19
は、各駅における利用者の入出場を示す説明図であり、
IN1 〜INNは各駅における入場者数、OUT1 〜O
UTN は各駅における出場者数である。
【0157】 次に動作について説明する。鉄道の場合、
観測可能な交通量データとしては、図19に示すよう
に、以下の各駅における入出場人数がある。 交通量データ:G=(IN,OUT) IN ={INK } OUT={OUTK } INK :ある時間帯にk駅の改札から入場する人数 OUTK :ある時間帯にk駅の改札から出場する人数
【0158】 そして、推定すべき交通流データは、例え
ば以下のように設定できる。 交通流データ:T={Tij} Tij:ある時間帯にi駅で乗車してj駅で降車する乗客
数 さらに、交通量データとは別に、制御結果に関して例え
ば以下のデータが観測可能である。 制御結果:E=(s,r) s:駅での停車時間 r:駅間の走行時間
【0159】 基本的には、前述の実施例1と同等(図3
と同等)の機能をもつ交通手段制御装置を構成すること
によって、鉄道の列車群制御における交通量データGか
ら交通流データTを推定することができ、また、鉄道の
列車群制御における交通量データG、交通流データT、
制御結果Eから、「交通流パターン、制御結果」の関係
を用いて、推定機能の構築と補正が可能である。このた
め、交通流の推定および推定機能の構築と補正の手順の
詳細は省略し、以下制御パラメータの設定と制御手順に
ついて説明する。
【0160】 鉄道では、基本的には各列車は予め決めら
れた運行ダイヤに従って運行するが、実際には例えば朝
のラッシュ時は乗降客が増えるために停車時間が計画値
より延長することがよくある。このような場合は、各列
車の停車時間と走行時間を調整して運転間隔を均一化
し、あるいは駅間での列車停止を省くことにより、列車
群を円滑に運行させる必要がある。例えば、列車TRが
k駅で停車時間が計画値より延長すると予測された時点
で、列車TRの後続列車に対しては停車時間と走行時間
を調整して、列車TRとの運転間隔が縮まらないように
制御する。また、列車TRの先行列車に対しても停車時
間と走行時間を調整して、列車TRとの運転間隔が広が
らないように制御する。
【0161】 しかし、このような制御方法では、各列車
はしだいに運行ダイヤから遅れてしまうため、遅延をも
つ列車がある駅で停車時間が計画値より短いと予測され
た時点で、先行列車および後続列車との運転間隔が一定
の範囲内に入れば、停車時間を短縮して遅延を回復する
ように制御し、また、同じく先行列車および後続列車と
の運転間隔が一定の範囲内に入れば、遅延をもつ列車の
走行時間をできるだけ短縮するように制御する必要があ
る。こうした制御を行うためには、各列車の停車時間を
正確に推定しなければならないが、停車時間は乗降に要
する時間に応じて決定できる。この乗降時間は列車内の
乗車人数と乗降人数がわかれば、周知の方法により推定
できる。
【0162】 これに対して、従来の技術では交通量デー
タからわかるのは駅での単位時間あたりの入場人数と出
場人数だけであり、乗客の行き先がわからないので各列
車の乗降人数は推定できない。そこで、人間が目視によ
り定期的に各列車の混雑度を計測し、列車内の乗車人数
を推定する方法が採られている。また人手により各列車
の停車時間を計測する方法も採られているが、停車時間
は各列車に関する乗車人数と降車人数に大きく影響され
るため、こうした計測結果を停車時間を予測する目的と
して利用することは効果的ではない。
【0163】 しかし、本発明により推定した交通流デー
タを用いれば、各駅での単位時間当たりの行き先ごとの
乗客数が算出できるため、列車ごとに各駅での降車人数
と乗車人数を求めることができ、各列車に関する乗車人
数と降車人数とから乗降時間を推定することが可能とな
る。このため人手のかかる混雑度の目視や停車時間の計
測を定期的に行う必要がなく、さらに、このようにして
予測された停車時間を用いれば、精度よく停車時間と走
行時間の調整量を決定できるので、列車群をより円滑に
運行させるよう制御することができる。
【0164】 なお、実施例1と同様に、事前に用意した
交通流パターンに対しては予めシミュレーションにより
最適な制御パラメータを設定しておくことが可能であ
る。従って、本発明により交通量データから交通流デー
タが推定できるので、自動的に最適な制御パラメータの
設定ができる。また実施例1と同様に制御結果に応じて
制御パラメータの補正を行うこともできる。さらに、本
発明により推定した交通流データを一定期間収集し、統
計処理を施した交通流データは、列車運行ダイヤにおい
て停車時間や停車駅を決定する方法としても利用でき
る。
【0165】 図20は、各駅における列車の乗降客数を
示す説明図であり、同図において、STN1〜STN6
は駅、TR1,TR2は列車である。また、上下方向の
矢印は客の乗降を表し、丸印は停車駅を表す。一例とし
て、図20において、駅STN1、STN4、STN5
で停車する列車TR1と、駅STN2、STN4、ST
N6に停車する列車TR2の4駅での停車時間を決定す
る問題を考える。
【0166】 従来では前述のように、各列車ごとの乗降
人数および乗降時間は推定できない。また、停車時間を
実測することは可能であるが、新しく運行ダイヤを作成
する際には実測値が信頼できない、あるいは存在しない
ことがある。このため、過去の運行実績などから停車時
間を決定しなければならず、特に同じ駅での違う種類
(急行や各駅停車など)の列車の停車時間を定量的に決
める方法はなかった。しかし本発明により推定した交通
流データを用いれば、列車ごとに乗車人数と乗降人数を
求めることができる。
【0167】 例えば図20において、ある時間帯に各駅
間を移動する乗客数が、 T14=1000 :駅STN1で乗車して駅STN4で降車
する乗客数 T24=1500 :駅STN2で乗車して駅STN4で降車
する乗客数 T45= 700 :駅STN4で乗車して駅STN5で降車
する乗客数 T46= 800 :駅STN4で乗車して駅STN6で降車
する乗客数 であった場合、列車TR1,TR2の駅STN4におけ
る乗降者人数および乗客数は、 列車TR1:乗車人数=700 、降車人数=1000、乗客数
=1000 列車TR2:乗車人数=800 、降車人数=1500、乗客数
=1500 であると推定でき、これらのデータを基に周知の方法を
用いて乗降に必要な時間を推定し、列車TR1と列車T
R2とでそれぞれに適した停車時間を設定することが可
能となる。
【0168】 また、図21は、各駅における入出場人数
を示す説明図であり、IN1 〜IN6 およびOUT1
OUT6 は、それぞれ駅STN1〜STN6における入
場人数および出場人数である。一例として、図21のよ
うに6つの駅STN1〜STN6からなる路線での朝の
時間帯で、新たに急行列車の停車駅を決定し運行ダイヤ
を作成する問題を考える。
【0169】 この路線は朝の時間帯では駅STN1方面
から駅STN6方面へ通勤する人間が多い。このとき、
入場/出場人数の観測結果は、それぞれ IN1 =2000 :駅STN1の入場人数 IN2 =1000 :駅STN2の入場人数 OUT5 =1000 :駅STN5の出場人数 OUT6 =1000 :駅STN6の出場人数 OUT3 = 400 :駅STN3の出場人数 OUT4 = 600 :駅STN4の出場人数 であったとする。
【0170】 すなわち、駅STN1およびSTN2から
の入場人数、駅STN5およびSTN6の出場人数がい
ずれも極めて多く、また駅STN3およびSTN4では
通常程度の出場人数となっており、このような場合、従
来では正確な交通流データを得ることができないので、
急行列車の停車駅としてはまず入場/出場人数より駅S
TN1、STN2、STN5、STN6とし、あとは普
通列車を走らせるという運行ダイヤを作成する。そして
この運行ダイヤを実際に施行してそれぞれの列車の混雑
度を人間が観察する等の方法をとって順次運行ダイヤを
変更するという手続きをとっていた。しかし、このよう
な運行ダイヤ作成方法では ・最初からよい運行ダイヤを施行できない ・運行ダイヤの評価は人間が定性的に行う という欠点があった。
【0171】 一方、本発明により交通流データを推定
し、仮に推定結果として主に駅STN1で入場した乗客
が駅STN5,STN6で出場し、駅STN2で入場し
た乗客は駅STN3,STN4で出場する場合が多いと
いう、例えば、 T15=1000 :駅STN1で乗車して駅STN5で降車
する乗客数 T16=1000 :駅STN1で乗車して駅STN6で降車
する乗客数 T23= 400 :駅STN2で乗車して駅STN3で降車
する乗客数 T24= 600 :駅STN2で乗車して駅STN4で降車
する乗客数 のような推定結果を得たとする。
【0172】 この推定結果により急行列車の停車駅とし
て駅STN1,STN5,STN6とし、あとは普通列
車を走らせればよいことがわかる。またこの場合、運行
ダイヤを評価する評価値としては、交通流データを用い
て路線全体の列車混雑度と乗客が移動にかかる総所要時
間を定量的に計算することができる。従って、上記のよ
うに作成した運行ダイヤを実際に施行し、本発明により
交通流データを推定し、前述したような評価値を用いて
運行ダイヤを定量的に再評価することによって運行ダイ
ヤを変更していくことにより、従来の技術に比べて、 ・最初からある程度よい運行ダイヤを施行できる ・運行ダイヤの評価を定量的に行える という利点が得られる。
【0173】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれ
ば、交通量からニューラルネットワークにより対応する
交通流パターンの類似度を出力する交通流判別部と、前
記交通流パターンを選択するとともに、交通流パターン
を選択し得ない場合に、特定不能、判別不能の出力を行
なう交通流推定部を備えた交通流推定手段と、前記交通
流推定手段の推定機能を構築、補正する推定機能構築手
段と、前記交通流パターンに対応する制御パターンを選
択する制御パラメータ設定手段とを備えた構成であるの
で、交通量から利用者などの移動状態を交通流として量
だけでなくその移動方向についても認識することがで
き、より正確に交通流を推定できるとともに、推定した
交通流に基づき適切な制御パラメータを設定・補正する
ことで交通手段を効率よく制御でき、複数のニューラル
ネットワーク出力値より類似度の最も高い交通流パター
ンを容易に検出できるという効果がある。
【0174】 請求項2の発明によれば、交通量からニュ
ーラルネットワークにより交通流パターンを推定する交
通流推定手段と、前記交通量と前記交通流パターンと制
御結果の関係を示す情報を格納した交通流データベース
を有し、そのうち任意の交通流パターンを学習させてニ
ューラルネットワークを設定するとともに、前記交通量
と前記交通流パターンの推定結果に基づいてニューラル
ネットワークの補正を行なう推定機能構築手段と、前記
交通流パターンに対応する制御パターンを選択する制御
パラメータ設定手段とを備えた構成であるので、交通量
から利用者などの移動状態を移動方向についても認識す
ることができ、より正確に交通流を推定できるととも
に、適切な制御パラメータを設定・補正することがで
き、交通手段を効率よく制御できるなどの効果がある。
【0175】 請求項3の発明によれば、交通流推定手段
が、交通量からニューラルネットワークにより対応する
交通流パターンの類似度を出力する交通流判別部と、前
記交通流判別部の出力から交通流パターンを選択すると
ともに、交通流パターンを選択し得ない場合に、特定不
能、判別不能の出力を行なうフイルタリング機能を備え
た交通流推定部とを備えた構成であるので、入力された
交通量に対応する交通流をより正確に推定できるという
効果がある。
【0176】 請求項4の発明によれば、交通流推定手段
が、前記フイルタリング機能の特定不能、判別不能とい
う出力を少なくするフイルタ付加機能部を備えた構成で
あるので、フイルタリング機能の特定不能、判別不能と
いう出力を少なくし、交通流の推定機能をより高められ
るという効果がある
【0177】 請求項5の発明によれば、交通流推定手段
が、交通量と交通流パターンとの関係を通常演算する制
御用ニューラルネットワークと、定期的に前記演算を行
なうバックグランド用ニューラルネットワークとを有
し、推定機能構築手段が、前記制御用ニューラルネット
ワークと前記バックグランド用ニューラルネットワーク
とを比較評価して、バックグランド用ニューラルネット
ワークの演算結果が優れている場合には該バックグラン
ド用ニューラルネットワークの内容を前記制御用ニュー
ラルネットワークに置換または複写する構成であるの
で、常に交通流推定機能の推定精度を良好に保つことが
できるという効果がある。
【0178】 請求項6 の発明によれば、交通手段により
制御状況を示す制御結果および該交通手段の挙動を示す
運転結果を検出する制御結果検出手段を備え、前記制御
結果検出手段により検出された制御結果および運転結果
に基づいたチューニングを実施する構成であるので、交
通手段を制御する制御パラメータとして最適な制御結果
を得られる値を設定することのできるという効果があ
る。
【0179】 請求項7 の発明によれば、リアルタイムに
検出された交通量に対してサンプリング処理を行うこと
によって、交通量検出時点からリアルタイムに交通量の
予測を行う構成であるので、より予測精度のよい交通量
データに基づいた交通流の推定が可能となるなどの効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の交通流推定の基本概念を示す説明図
である。
【図2】 本発明の実施例1の構成を示すブロック図で
ある。
【図3】 図2の実施例1の群管理制御装置の機能的構
成を示す機能ブロック図である。
【図4】 図2の実施例1の交通流判別部の機能的構成
を示す機能ブロック図である。
【図5】 図2の実施例1の動作を示すフローチャート
である。
【図6】 図5のフローチャートの交通流推定機能の初
期設定手順を詳細に示すフローチャートである。
【図7】 図3の機能ブロック図における交通流データ
ベースの内容を説明するための説明図である。
【図8】 図5のフローチャートの交通流推定手順を詳
細に示すフローチャートである。
【図9】 図5のフローチャートの交通流推定機能の補
正手順を詳細に示すフローチャートである。
【図10】 図2の実施例1の群管理制御における停止
確率を説明するための説明図である。
【図11】 図2の実施例1の群管理制御における停止
可能階の設定を示す説明図である。
【図12】 図2の実施例1における制御パラメータ補
正の例を示すための説明図である。
【図13】 本発明の実施例2の交通流判別部と交通流
推定部の構成例を示す機能ブロック図である。
【図14】 本発明の実施例2の交通流推定手順を示す
フローチャートである。
【図15】 本発明の実施例3の交通流判別部と交通流
パターン記憶部の構成例を示す機能ブロック図である。
【図16】 本発明の実施例3の動作を示すフローチャ
ートである。
【図17】 本発明の実施例4における道路交通制御の
制御パラメータ設定の一例を示すための説明図である。
【図18】 本発明の実施例4における制御パラメータ
設定の他の例を示すための説明図である。
【図19】 本発明の実施例5における鉄道制御を説明
するための説明図である。
【図20】 本発明の実施例5における制御パラメータ
設定の一例を示すための説明図である。
【図21】 本発明の実施例5における制御パラメータ
設定の他の例を示すための説明図である。
【図22】 従来の交通手段制御装置の構成の一例を示
すブロック図である。
【符号の説明】
1A 交通量予測手段、1B 交通流推定手段、1BA
交通流判別部、1BA2, 12 ニューラルネットワ
ーク(制御用ニューラルネットワーク)、1BA3 バ
ックグランド用ニューラルネットワーク、1BB 交通
流推定部、1BB3 フィルタ付加機能部、1C 推定
機能構築手段、1D 制御パラメータ設定手段、1G
制御結果検出手段、4 ユーザーインターフェイス。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 明日香 昌 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電 機株式会社 産業システム研究所内 (72)発明者 後藤 幸夫 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電 機株式会社 産業システム研究所内 (56)参考文献 特開 平6−263346(JP,A) 特開 昭59−4583(JP,A) 特開 平3−31173(JP,A) 特開 平1−275381(JP,A) 特開 平4−256671(JP,A) 特開 昭58−202271(JP,A) 特開 平6−329352(JP,A) 特開 平6−107381(JP,A) 特開 平7−309541(JP,A) 特開 平7−29087(JP,A) 特開 平4−32472(JP,A) 特開 平4−28681(JP,A) 特公 平5−17150(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B66B 1/00 - 3/02 G08G 1/00 - 9/02

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交通量を検出する交通量検出手段と、前
    記交通量検出手段で検出された交通量からニューラルネ
    ットワークにより対応する交通流パターンの類似度を出
    力する交通流判別部と、前記交通流判別部の出力から交
    通流パターンを選択するとともに、交通流パターンを選
    択し得ない場合に、特定不能、判別不能の出力を行なう
    フイルタリング機能を備えた交通流推定部とを備えた交
    通流推定手段と、前記交通流推定手段の推定機能を構
    築、補正する推定機能構築手段と、前記交通流パターン
    に対応する制御パターンを選択する制御パラメータ設定
    手段とを備えたことを特徴とする交通手段制御装置。
  2. 【請求項2】 交通量を検出する交通量検出手段と、前
    記交通量検出手段で検出された交通量からニューラルネ
    ットワークにより交通流パターンを推定する交通流推定
    手段と、交通量と交通流パターンと制御結果の関係を示
    す情報を格納した交通流データベースを有し、そのうち
    任意の交通流パターンを学習させることによりニューラ
    ルネットワークを設定するとともに、前記交通量と前記
    交通流パターンの推定結果に基づいてニューラルネット
    ワークの補正を行なう推定機能構築手段と、前記交通流
    パターンに対応する制御パターンを選択する制御パラメ
    ータ設定手段とを備えたことを特徴とする交通手段制御
    装置。
  3. 【請求項3】 前記交通流推定手段が、前記交通量から
    前記ニューラルネットワークにより対応する交通流パタ
    ーンの類似度を出力する交通流判別部と、前記交通流判
    別部の出力から交通流パターンを選択するとともに、交
    通流パターンを選択し得ない場合に、特定不能、判別不
    能の出力を行なうフイルタリング機能を備えた交通流推
    定部とを備えたことを特徴とする請求項2記載の交通手
    段制御装置。
  4. 【請求項4】 前記交通流推定手段が、前記フイルタリ
    ング機能の特定不能、判別不能という出力を少なくする
    フイルタ付加機能部を備えたことを特徴とする請求項1
    または請求項3記載の交通手段制御装置。
  5. 【請求項5】 前記交通流推定手段が、前記交通量と
    通流パターンとの関係を通常演算する制御用ニューラル
    ネットワークと、定期的に前記演算を行うバックグラン
    ド用ニューラルネットワークとを有し、前記推定機能構
    築手段が、前記制御用ニューラルネットワークと前記バ
    ックグランド用ニューラルネットワークとを比較評価し
    て、バックグランド用ニューラルネットワークの演算結
    果が優れている場合には前記バックグランド用ニューラ
    ルネットワークの内容を前記制御用ニューラルネットワ
    ークに置換または複写することを特徴とする請求項1ま
    たは請求項2記載の交通手段制御装置。
  6. 【請求項6】 前記制御パラメータ設定手段が,前記交
    通流推定手段により推定された交通流に応じて制御パラ
    メータの基準値を設定するとともに,前記交通手段によ
    る制御状況を示す制御結果および前記交通手段の挙動を
    示す運転結果を検出する制御結果検出手段を備え,前記
    制御結果検出手段により検出された制御結果および運転
    結果に基づいたチューニングを実施することにより,前
    記制御パラメータの補正を行なうことを特徴とする請求
    項1または請求項2記載の交通手段制御装置。
  7. 【請求項7】 前記交通量から所定時間の交通量を予測
    する交通量予測手段を更に備え、該交通量予測手段が、
    前記交通量検出手段により制御当日にリアルタイムに検
    出された交通量に対してサンプリング処理を行うことに
    よって、前記交通量検出手段による交通量検出時点から
    リアルタイムに交通量を予測し、予測された交通量に基
    づいて、前記交通流推定手段によって推定された交通流
    を推定することを特徴とする請求項1または請求項2記
    の交通手段制御装置。
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