JP3414675B2 - ころがり軸受用の保持器 - Google Patents

ころがり軸受用の保持器

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JP3414675B2
JP3414675B2 JP18480799A JP18480799A JP3414675B2 JP 3414675 B2 JP3414675 B2 JP 3414675B2 JP 18480799 A JP18480799 A JP 18480799A JP 18480799 A JP18480799 A JP 18480799A JP 3414675 B2 JP3414675 B2 JP 3414675B2
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正治 柳川
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株式会社高井精器
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、球面を有する転動
体と共に内輪と外輪との間の環状隙間に介装され、前記
転動体を保持しながら回転可能なころがり軸受用の保持
器に関する。球面を有する転動体としては、玉および球
面ころ等がある。
【0002】
【従来の技術】従来のころがり軸受としては、例えば、
図6および図7に示す様な玉(ボール)1を転動体とす
るラジアル玉軸受が広く使用されており、このラジアル
玉軸受の保持器2は収容凹部であるポケット3を有し、
ポケット内面4はこのポケットに入る玉1の径より僅か
に大きな径の球面に形成されているものがある。
【0003】また、ポケット内面4が球面形状ではな
く、図8および図9に示す様な保持器2aの回転中心と
ポケット3の中心とを結ぶラジアル軸を円筒中心軸とし
た円筒面形状の保持器2aも従来より使用されている。
【0004】一般的に、保持器2,2aは内輪側の方向
および外輪側の方向に拘束されるように構成されておら
ず、ポケット内面4と玉1との間のすき間の程度によっ
ては、保持器2,2aは、内輪側の方向や外輪側の方向
への振れ(ラジアル振れ)を生じる場合がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のころがり軸受では、前者においては、保持器
2の振れに起因する異音を抑制すべくポケット内面4と
玉1との間のすき間を小さくするところのすき間内に潤
滑剤が流入しにくくなる。そのすき間内に十分な量の潤
滑剤が取り込まれないと、ポケット内面と玉との滑り接
触部分の摩擦振動を抑制できなくなり、この保持器2を
組込んだラジアル玉軸受にも、振動や騒音が発生する。
【0006】また、後者においては、この保持器2aの
振れに起因する異音を抑制すべく、仮にポケット内面4
と玉1との間のすき間を小さくした場合に、ポケット内
面4の円筒面と玉1の球面との組合せとなり、ポケット
内面4は玉1に対して、前記ラジアル方向には拘束され
ない為、保持器2aは振れをおこすとともに、ポケット
内面4の円筒面と玉1の球面との間のすき間に広い部分
ができて、そのすき間に潤滑剤が過剰に取り込まれ、過
剰な潤滑剤は、玉1が転動する際の抵抗となり、この保
持器2aを組込んだラジアル玉軸受においても、振動や
騒音が発生するとともに回転トルクが大きくなるという
問題点があった。
【0007】また、このようなころがり軸受を各種機器
の回転支持部に組込んだ場合には、ころがり軸受の振動
や騒音の発生、回転トルクの増大は各種機器の性能を低
下させる要因になるという問題点があった。
【0008】本発明は、このような従来の技術が有する
問題点に着目してなされたもので、保持器の振れを抑え
て異音の発生を防止するとともに、保持器と転動体との
間隙に適量な潤滑剤を充填して、保持器と転動体との接
触部分での摩擦振動の発生を防止することができるよう
にしたころがり軸受用の保持器を提供することを目的と
している。
【0009】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めの本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存
する。 [1]球面を有する転動体(20)と共に内輪(11)
と外輪(12)との間の環状隙間に介装され、前記転動
体(20)を保持しながら回転可能なころがり軸受用の
保持器(30)であり、前記転動体(20)が前記内輪
(11)に沿って相対的に公転する際に前記転動体(2
0)の球面により押される被押動面(36)を有するも
のにおいて、前記被押動面(36)は、前記保持器(3
0)の回転中心となる回転軸を通って前記転動体(2
0)の球面に接するアキシアル平面(PA)に対して、
前記被押動面(36)で前記転動体(20)が相対的に
回転する方向とは反対側へ傾いた平面を成し、さらに、
前記被押動面(36)は、前記転動体(20)の球面が
前記被押動面(36)を押動する際に該被押動面(3
6)が受ける、該被押動面(36)に対して面直な方向
に作用する押動力と、前記被押動面(36)に沿う方向
に作用する摩擦力との合力の方向を、前記被押動面(3
6)において前記保持器(30)の回転する方向に一致
させることで、前記保持器(30)を内輪(11)側の
方向や外輪(12)側の方向へ振れないように、前記ア
キシアル平面(PA)に対して傾斜し、前記転動体(2
0)を収容可能な収容凹部(32)を有し、前記収容凹
部(32)は球面状に形成され、該球面状の収容凹部
(32)の中心は、前記被押動面(36)を押動した状
態にある前記転動体(20)の中心とほぼ一致している
ことを特徴とするころがり軸受用の保持器(30)。
【0010】[2]球面を有する転動体(20)と共に
内輪(11)と外輪(12)との間の環状隙間に介装さ
れ、前記転動体(20)を保持しながら回転可能なころ
がり軸受用の保持器(30)であり、前記転動体(2
0)を収容可能な収容凹部(32)を有しているものに
おいて、前記収容凹部(32)は、前記転動体(20)
が前記内輪(11)に沿って相対的に公転する方向に対
して両側から前記転動体(20)に対峙する両壁面(3
4)を有しており、前記両壁面(34)は、前記転動体
(20)の球面に所定量の間隙を保って対面する凹面
(37)を有しており、前記両壁面(34)の少なくと
も一方は、前記転動体(20)が公転する際に該転動体
(20)の球面により押される被押動面(36)を有し
ており、前記被押動面(36)は、前記保持器(30)
の回転中心となる回転軸を通って前記転動体(20)の
球面に接するアキシアル平面(PA)に対して、前記被
押動面(36)で前記転動体(20)が相対的に回転す
る方向とは反対側へ傾いた平面を成していて、前記壁面
(34)の一部から前記転動体(20)の球面の方へ張
り出し、さらに、前記被押動面(36)は、前記転動体
(20)の球面が前記被押動面(36)を押動する際に
該被押動面(36)が受ける、該被押動面(36)に対
して面直な方向に作用する押動力と、前記被押動面(3
6)に沿う方向に作用する摩擦力との合力の方向を、前
記被押動面(36)において前記保持器(30)の回転
する方向に一致させることで、前記保持器(30)を内
輪(11)側の方向や外輪(12)側の方向へ振れない
ように、前記アキシアル平面(PA)に対して傾斜し、
前記収容凹部(32)は球面状に形成され、該球面状の
収容凹部(32)の中心は、前記被押動面(36)を押
動した状態にある前記転動体(20)の中心とほぼ一致
していることを特徴とするころがり軸受用の保持器(3
0)。
【0011】
【0012】次に、前記各項に記載された発明の作用に
ついて説明する。本発明の一つの構成では、保持器(3
0)の被押動面(36)は、保持器(30)の回転軸を
通って転動体(20)の球面に接するアキシアル平面
(PA)に対して略平行な平面を成しているものであ
る。したがって、アキシアル平面(PA)に対して面直
な方向は、保持器(30)の被押動面(36)の面直な
方向とほぼ一致していて、その面直な方向は、転動体
(20)の球面が保持器(30)の被押動面(36)を
押す押動力の方向になる。
【0013】内輪(11)と外輪(12)とが相対的に
回転すると、転動体(20)が相対的に公転し、転動体
(20)の球面が保持器(30)の被押動面(36)を
押して、保持器(30)が相対的に回転する。このと
き、保持器(30)の被押動面(36)は、被押動面
(36)に対して面直な方向へ作用する押動力および、
被押動面(36)の面に沿った摩擦力を転動体(20)
の球面から主に受ける。
【0014】摩擦力が押動力に対して小さいものであれ
ば、保持器(30)は、前記被押動面(36)に対して
面直な方向へ作用する押動力を受けて、回転することに
なる。
【0015】その被押動面(36)に対して面直な方向
へ作用する押動力は、保持器(30)の回転する方向と
ほぼ一致することから、転動体(20)の球面が保持器
(30)をその回転する方向へ押すことになり、内輪
(11)側の方向や外輪(12)側の方向に対する振れ
が少なくなる。
【0016】また、被押動面(36)以外の部位を、適
切な間隙を保って転動体(20)の球面に沿うように形
成することが可能であり、その適切な間隙に適量の潤滑
剤を充填することができるので、保持器(30)と転動
体(20)との接触部分の摩擦振動を防止することがで
き、また、過剰な潤滑剤が充填されないので、潤滑剤
は、転動体(20)が転動する際の大きな抵抗にならな
い。また、被押動面(36)以外の部位を転動体(2
0)の球面から大きく離して形成すれば、そのように形
成された部位と転動体(20)の球面との間の間隙に潤
滑剤が溜まらないようにして、過剰な潤滑剤の充填を防
止することもできる。
【0017】また、本発明の別の構成では、保持器(3
0)の両壁面(34)の凹面(37)と転動体(20)
の球面との間には所定量の間隙が保たれ、両壁部の少な
くとも一方には被押動面(36)が部分的に形成され、
転動体(20)の球面へ張り出しているものである。
【0018】ころがり軸受が正逆回転して、転動体(2
0)が両方向に公転する場合には、被押動面(36)
は、保持器(30)の両壁面(34)に形成する必要が
あるが、ころがり軸受が正転するだけの場合には、被押
動面(36)は、転動体(20)の公転する方向に面し
ている壁面(34)にのみ設けられていれば足りる。
【0019】このように設けられた被押動面(36)
は、壁面(34)に部分的に形成されていて、壁面(3
4)の他の部分である凹面(37)と転動体(20)の
球面との間は所定量の間隙に保たれているので、その間
隙に適量な潤滑剤を充填することができる。それによ
り、保持器(30)と転動体(20)との接触部分の摩
擦振動を防止することができ、適量な潤滑剤は、転動体
(20)が転動する際の大きな抵抗にならない。
【0020】さらに、本発明の別の構成では、被押動面
(36)が転動体(20)から受ける摩擦力の大きさお
よび、その方向を配慮して、被押動面(36)をアキシ
アル平面(PA)に対して傾斜させたものである。
【0021】転動体(20)の球面と保持器(30)の
被押動面(36)とが接する接触点(P1)において、
転動体(20)の球面から保持器(30)の被押動面
(36)が受ける力の方向は、被押動面(36)に対し
て面直な方向の押動力および、被押動面(36)に沿う
方向の摩擦力である。
【0022】
【0023】被押動面(36)に沿う方向の摩擦力によ
り、被押動面(36)をアキシアル平面(PA)に対し
て傾斜させない場合には、保持器(30)が内輪(1
1)側や外輪(12)側の方向へ振れて、異音が発生す
る要因になる。
【0024】そこで、その摩擦力の方向およびその大き
さに応じて、前述のように、保持器(30)の被押動面
(36)をアキシアル平面(PA)に対して傾斜させ
て、転動体(20)の球面から保持器(30)の被押動
面(36)が受ける力の方向を、保持器(30)の回転
する方向と一致させることにより、保持器(30)の外
輪(12)側の方向等への振れを抑えることができる。
【0025】摩擦力の方向およびその大きさを考える場
合には、転動体(20)が公転することにより、保持器
(30)の被押動面(36)に対して転動体(20)が
相対回転する場合と、内輪(11)または外輪(12)
の一方の力を受けることにより、転動体(20)が回転
(自転)する場合とをそれぞれ考える必要がある。転動
体(20)が相対回転する場合には、保持器(30)の
被押動面(36)が受ける摩擦力は、外輪(12)側の
方向に作用する。
【0026】一方、転動体(20)が回転(自転)する
場合には、転動体(20)が内輪(11)または外輪
(12)のどちらの方の力を受けて公転するかによっ
て、保持器(30)の被押動面(36)が受ける摩擦力
の方向やその大きさが変化する。
【0027】例えば、外輪(12)が固定で、内輪(1
1)が回転する軸受において、例えば、内輪(11)が
反時計方向に回転する場合に、転動体(20)は内輪
(11)から力を受けて同じく反時計方向に公転しなが
ら、転動体(20)が保持器(30)の被押動面(3
6)に対して時計方向に回転(自転)するようになる。
すなわち、時計方向に回転(自転)する転動体(20)
によって、保持器(30)の被押動面(36)が受ける
摩擦力は、同じく外輪(12)側の方向へ作用する。
【0028】仮に、保持器(30)の被押動面(36)
がアキシアル平面(PA)と平行であれば、保持器(3
0)の被押動面(36)が受ける摩擦力が大きくなるに
応じて、保持器(30)は外輪(12)側の方向等へ振
れる程度が大きくなる。
【0029】転動体(20)が相対回転する場合の摩擦
力および、転動体(20)が回転(自転)する場合の摩
擦力を合わせて成る摩擦力(F2)の方向およびその大
きさに応じて、被押動面(36)を前記アキシアル平面
(PA)に対して傾斜させて、転動体(20)の球面が
被押動面(36)を押動する際に被押動面(36)が受
ける、被押動面(36)に対して面直な方向に作用する
押動力を内輪(11)側へ傾けるようにし、その押動力
(F1)と、被押動面(36)に沿う方向に作用する摩
擦力(F2)との合力(F3)の方向を保持器(30)
の回転する方向に一致させるようにすれば、保持器(3
0)の振れを抑えることができる。
【0030】一方、例えば、外輪(12)が回転し、内
輪(11)が固定する軸受において、例えば、外輪(1
2)が反時計方向に回転する場合に、転動体(20)は
外輪(12)から力を受けて同じく反時計方向に公転し
ながら、転動体(20)は、それにより、転動体(2
0)が保持器(30)の被押動面(36)に対して反時
計方向に回転(自転)するようになる。すなわち、反時
計方向に回転(自転)する転動体(20)によって、保
持器(30)の被押動面(36)が受ける摩擦力は、外
輪(12)側の方向とは反対の方向である内輪(11)
側の方向へ作用する。
【0031】この場合においても、転動体(20)が被
押動面(36)に対し、相対回転する場合の摩擦力と、
転動体(20)が回転(自転)する場合の摩擦力を合わ
せて成る摩擦力(F2)の方向およびその大きさに応じ
て、被押動面(36)を前記アキシアル平面(PA)に
対して傾斜させる。そして、被押動面(36)に対し、
転動体(20)が相対回転する場合の摩擦力より、転動
体(20)が回転(自転)する場合の摩擦力の方が大き
いと、被押動面(36)の傾斜は、前述する、外輪(1
2)が固定され、内輪(11)が回転する軸受の場合の
被押動面(36)の傾斜に対して、反対の向きになる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明の一実
施の形態を説明する。図1〜図5は本発明の一実施の形
態に係るころがり軸受を示している。本実施の形態にお
いては、外輪12が固定され、内輪11が回転するタイ
プの軸受について、説明している。図1はころがり軸受
の部分平面図であり、図2は同じくころがり軸受の斜視
図であり、図3は図1のIII−III線断面図であ
る。
【0033】図1〜図3に示すように、本実施の形態に
係るころがり軸受10は、内輪11と外輪12とを有し
ている。内輪11と外輪12との間の環状隙間には、玉
である転動体20と保持器30とが介装されている。保
持器30は、玉に限らず、球面ころ等の球面を有する転
動体20を保持するためのものである。
【0034】保持器30は、転動体20を収容可能なポ
ケットである球面形状の収容凹部32を所定数(例えば
7個)有している。収容凹部32は、底面33および両
壁面34を有している。転動体20は、内輪11の軌道
溝13および、外輪12の軌道溝14とを転動しながら
内輪11の軌道溝13および外輪12の軌道溝14に沿
って公転するものである。保持器30の回転中心C1
は、転動体20の公転中心並びに、内輪11の中心(お
よび外輪12の中心)になっている。
【0035】図4は図1のIV−IV線断面図であり、
図5は図1の部分拡大図である。図2、図4および図5
に示すように、収容凹部32の両壁面34は、転動体2
0の公転する方向に対して両側から転動体20に対峙し
ている。両壁面34には被押動面36と凹面37とから
成る。凹面37は、転動体20の球面に所定量の間隙を
保って対面している。
【0036】また、図4は、被押動面36が設けられて
いる部位およびその近傍を表しているが、被押動面36
は、内輪11側の端部36aから保持器30の厚さ方向
の略半分位置36bまでの間を占めていて、略半分位置
36bから外輪12側の端部36cまでの間(被押動面
36の近傍)は、凹面37になっている。また、図2に
示すように、被押動面36およびその近傍が占める面積
は底面33および両壁面34の全面積に対して小さい。
【0037】したがって、被押動面36は、底面33お
よび両壁面34の全面積に対して僅かな面積を占めてい
るに過ぎず、底面33および両側面34のほぼ全体が転
動体20に対して所定の間隙を保って対面しているとい
える。
【0038】両壁面34にそれぞれ設けられた各被押動
面36は、転動体20が内輪11の軌道溝13に沿って
相対的に正方向および逆方向へ公転する際に転動体20
の球面により押される平面である。したがって、転動体
20が正方向のみ公転する場合には、被押動面36は両
壁面34の一方に形成すれば足りる。
【0039】壁面34に部分的に形成された被押動面3
6は、保持器30の回転軸C1を通って転動体20の球
面に接するアキシアル平面PAに対して略平行な平面を
成していて、壁面34の凹面37に対して転動体20の
球面の方へ張り出している。
【0040】被押動面36は、アキシアル平面PAに対
して傾斜している。すなわち、アキシアル平面PAと、
回転軸C1と転動体20の中心C2(ポケットである収
容凹部32の中心C3とほぼ一致)とを通る基準面PB
とが成す角度をθとし、被押動面36と前記基準面PB
とが成す角度をαとすれば、α>θの関係にある。すな
わち、被押動面36は、前記アキシアル平面PAに対し
て所定の傾斜角度(α−θ)だけ傾いている。
【0041】この所定の傾斜角度(α−θ)は、保持器
30の被押動面36が転動体20の球面からの摩擦力を
受けることを考慮して設定される。一般的に、ラジアル
玉軸受等のころがり軸受においては、図1において例え
ば反時計方向に回転する内輪11側の力を受けて、転動
体20が反時計方向に公転する場合に、転動体20が保
持器30の被押動面36に対して時計方向に相対回転す
るとともに、時計方向に回転(自転)するようになる。
反対に図1において例えば時計方向に回転する内輪11
側の力を受けて、転動体20が時計方向に公転する場合
に、転動体20が保持器30の被押動面36に対して反
時計方向に相対回転するとともに、反時計方向に回転
(自転)するようになる。
【0042】すなわち、転動体20の球面が保持器30
の被押動面36に対して外輪12側へ相対的に変位する
ようになる。それにより、被押動面36は、転動体20
の球面から外輪12側への摩擦力を受ける。転動体20
の球面からの摩擦力によって、保持器30は外輪12側
の方向へ振れ、また、外輪12側の方向へ振れた反動で
内輪11側の方向へ振れるようになり、被押動面36を
アキシアル平面PAに対して所定の傾斜角度(α−θ)
だけ傾けない場合には、保持器30は外輪12側の方向
や内輪11側の方向への振れ(ラジアル振れ)が生じる
ことになる。
【0043】図5は、前記摩擦力と保持器30の被押動
面36の傾斜角度との関係を表した図である。図5にお
いては、説明の都合上、摩擦力F2の大きさや、角度θ
を強調して表現している。
【0044】図5に示すように、被押動面36を前記ア
キシアル平面PAに対して傾斜角度(α−θ)だけ傾け
ることにより、被押動面36に対して面直な方向に作用
する押動力F1の方向が内輪11側へ傾く。それによ
り、その押動力F1と、被押動面36に沿って外輪12
側の方向に作用する摩擦力F2との合力F3の方向を保
持器30の回転する方向と一致するようにしている。し
たがって、転動体20の球面からの摩擦力F2を保持器
30が受けた場合であっても、保持器30がラジアル振
れを生じないようになる。
【0045】次に本実施の形態の作用を説明する。保持
器30のポケットである収容凹部32に転動体20が収
容されている。転動体20は、内輪11の軌道溝13と
外輪12の軌道溝14との間に転動可能に挟まれた状態
にあり、転動体20が内輪11の軌道溝13に沿って公
転可能である。
【0046】保持器30の被押動面36は、保持器30
の収容凹部32の壁面34に部分的に形成されており、
壁面34の他の部分である凹面37は、転動体20の球
面に適切な間隙を保って沿うように形成されているの
で、その適切な間隙に適量の潤滑剤を充填することがで
きる。それにより、転動体20が保持器30の収容凹部
32内で円滑に転動し、保持器30と転動体20との接
触部分の摩擦振動を防止することができる。また、過剰
な潤滑剤が充填されないので、転動体20が収容凹部3
2内にあって、過剰な潤滑剤を押し退けながら転動する
ようなことがなく、潤滑剤は、転動体20の転動時の大
きな抵抗にならない。
【0047】ころがり軸受10の作動時において内輪1
1と外輪12とが相対的に回転すると、転動体20は、
内輪11の軌道溝13および外輪12の軌道溝14に沿
って相対的に公転するようになる。転動体20が公転す
ると、転動体20の球面が保持器30の被押動面36を
押して、保持器30が相対的に回転する。
【0048】転動体20の球面と保持器30の被押動面
36との接触点P1において、保持器30の被押動面3
6は、転動体20の球面からの力(合力)を受ける。そ
の力は、被押動面36に対して面直な方向に作用する押
動力F1および、被押動面36に沿って外輪12側の方
向へ作用する摩擦力F2である。
【0049】転動体20の球面と保持器30の被押動面
36との間に介在する潤滑剤の性質にもよるが、摩擦力
F2が押動力F1に対して小さく、保持器30が外輪1
2側の方向等へ振れる影響を考慮する必要がないもので
あれば、保持器30は、前記被押動面36に対して面直
な方向へ作用する押動力F1を主に受けて、回転するこ
とになる。
【0050】保持器30の外輪12側の方向等への振れ
に摩擦力F2が少なからず影響する場合には、保持器3
0の被押動面36をアキシアル平面PAに対して所定の
角度だけ傾斜させる必要がある。被押動面36を傾ける
角度は、摩擦力F2の方向およびその大きさに応じて設
定される。
【0051】図1および図5は、転動体20が、反時計
方向に回転する内輪11側の力を受けて公転する場合を
示している。最初に、転動体20の回転方向(自転方
向)を考慮しない場合の摩擦力を考える。図1および図
5に示すように、転動体20が例えば反時計方向に公転
する場合に、転動体20は、保持器30に対して時計方
向に相対回転するようになる。時計方向に相対回転する
転動体20の球面によって、保持器30の被押動面36
は、外輪12側の方向への摩擦力を少なからず受けるよ
うになる。
【0052】次に、転動体20の回転方向(自転方向)
を考慮する場合の摩擦力を考える。転動体20が公転す
る際に内輪11または外輪12のどちら側の力を受けて
いるかによって、転動体20の回転方向(自転方向)が
異なり、転動体20の球面によって、保持器30の被押
動面36が受ける摩擦力の方向も異なる。すなわち、例
えば、反時計方向に回転する内輪11側の力を受けて転
動体20が公転する場合には、保持器30の被押動面3
6は、外輪12側の方向への摩擦力を受ける一方、例え
ば、反時計方向に回転する外輪12側の力を受けて転動
体20が公転する場合には、保持器30の被押動面36
は、内輪11側の方向への摩擦力を受ける。
【0053】転動体20の回転方向(自転方向)を考慮
しない場合の摩擦力より、転動体20の回転方向(自転
方向)を考慮する場合の摩擦力の方が大きいとすると、
保持器30の被押動面36は、外輪12側の方向への摩
擦力F2を受ける場合と、内輪11側の方向への摩擦力
F2を受ける場合とがある。
【0054】このような摩擦力F2の方向およびその大
きさを考慮して、被押動面36は前記アキシアル平面P
Aに対して所定の傾斜角度(α−θ)だけ傾いている。
それにより、転動体20の球面が被押動面36を押動す
る際に被押動面36が受ける、被押動面36に対して面
直な方向に作用する押動力F1も(α−θ)だけ傾き、
このように傾いた押動力F1と、被押動面36に沿う方
向に作用する摩擦力F2との合力F3の方向が保持器3
0の回転する方向に一致するようになる。それにより、
保持器30がラジアル振れを生じないで済み、保持器3
0は、円滑に回転するようになる。
【0055】なお、前記実施の形態においては、転動体
に玉を使用したラジアル玉軸受を示したが、円筒ころを
使用した円筒ころ軸受であってもよく、ラジアル玉軸受
でなく、スラスト軸受の保持器としても本発明を適用す
ることができる。
【0056】また、保持器30は、樹脂材により成形し
たものであるが、金属材により成形してもよく、保持器
30の収容凹部32の数(ポケット数)や大きさは、本
実施の形態に拘束されるものではないが、ミニチュアベ
アリングのように、小径のラジアル玉軸受に組み込む保
持器として適しており、特に、高速回転使用域で顕著な
効果が得られる。
【0057】さらに、保持器30の壁面34が被押動面
36と凹面37とから成り、凹面37は、転動体20の
球面に所定の間隙を保って沿うように形成されているも
のを示したが、壁面34においては、被押動面36以外
の部位の形状はこれに限らず、各種の軸受に適合する形
状であればよい。また、壁面34においては、被押動面
36のみから成るものであってもよい。
【0058】さらに、被押動面36のみから成る壁面3
4を有する保持器を用いることによって、円すいころや
円筒ころを保持することも可能になる。すなわち、円す
いころや円筒ころから被押動面36が受ける力(合力)
の方向が保持器の回転方向になるように被押動面36を
アキシアル平面PAに対して所定角度傾斜させればよ
い。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の一つの構
成では、保持器の被押動面は、保持器の回転中心となる
回転軸を通って転動体の球面に接するアキシアル平面に
対して略平行な平面を成しているので、保持器は、転動
体の球面から回転方向とほぼ同じ方向の力を受けて回転
することになり、保持器の内輪側の方向あるいは外輪側
の方向への振れを抑えて、異音の発生を防止することが
できる。また、本発明の別の構成では、保持器の被押動
面が壁面に部分的に形成され、被押動面以外の壁面の大
部分である凹面と転動体の球面との間は所定量の間隙に
保たれているので、その間隙に適量の潤滑剤を充填し
て、保持器と転動体との接触部分の摩擦振動を防止する
ことができる。
【0060】さらに、本発明の別の構成では、保持器の
被押動面が転動体の球面によって受ける内輪側の方向あ
るいは外輪側の方向への摩擦力の大きさを考慮して、被
押動面をアキシアル平面に対して傾斜させ、転動体の球
面が被押動面を押動する力と、転動体の球面が被押動面
を摩擦する力との合力の方向を転動体の公転する方向に
一致させるようにすれば、保持器の振れを抑えることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るころがり軸受の部
分平面図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係るころがり軸受の斜
視図である。
【図3】図1のIII−III線断面図である。
【図4】図1のIV−IV線断面図である。
【図5】図1の部分拡大図である。
【図6】従来例を示すころがり軸受の部分平面図であ
る。
【図7】図6のVII−VII線断面図である。
【図8】他の従来例を示すころがり軸受の部分平面図で
ある。
【図9】図8のIX−IX線断面図である。
【符号の説明】
PA…アキシアル平面 PB…基準面 P1…接触点 10…ころがり軸受 11…内輪 12…外輪 13…軌道溝 14…軌道溝 20…転動体 30…保持器 32…収容凹部 33…底面 34…壁面 36…被押動面 36a…内輪側の端部 36b…略半分位置 36c…外輪側の端部 37…凹面

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】球面を有する転動体と共に内輪と外輪との
    間の環状隙間に介装され、前記転動体を保持しながら回
    転可能なころがり軸受用の保持器であり、前記転動体が
    前記内輪に沿って相対的に公転する際に前記転動体の球
    面により押される被押動面を有するものにおいて、 前記被押動面は、前記保持器の回転中心となる回転軸を
    通って前記転動体の球面に接するアキシアル平面に対し
    て、前記被押動面で前記転動体が相対的に回転する方向
    とは反対側へ傾いた平面を成し、 さらに、前記被押動面は、前記転動体の球面が前記被押
    動面を押動する際に該被押動面が受ける、該被押動面に
    対して面直な方向に作用する押動力と、前記被押動面に
    沿う方向に作用する摩擦力との合力の方向を、前記被押
    動面において前記保持器の回転する方向に一致させるこ
    とで、前記保持器を内輪側の方向や外輪側の方向へ振れ
    ないように、前記アキシアル平面に対して傾斜し、 前記転動体を収容可能な収容凹部を有し、 前記収容凹部は球面状に形成され、該球面状の収容凹部
    の中心は、前記被押動面を押動した状態にある前記転動
    体の中心とほぼ一致していることを特徴とするころがり
    軸受用の保持器。
  2. 【請求項2】球面を有する転動体と共に内輪と外輪との
    間の環状隙間に介装され、前記転動体を保持しながら回
    転可能なころがり軸受用の保持器であり、前記転動体を
    収容可能な収容凹部を有しているものにおいて、 前記収容凹部は、前記転動体が前記内輪に沿って相対的
    に公転する方向に対して両側から前記転動体に対峙する
    両壁面を有しており、 前記両壁面は、前記転動体の球面に所定量の間隙を保っ
    て対面する凹面を有しており、 前記両壁面の少なくとも一方は、前記転動体が公転する
    際に該転動体の球面により押される被押動面を有してお
    り、 前記被押動面は、前記保持器の回転中心となる回転軸を
    通って前記転動体の球面に接するアキシアル平面に対し
    て、前記被押動面で前記転動体が相対的に回転する方向
    とは反対側へ傾いた平面を成していて、前記壁面の一部
    から前記転動体の球面の方へ張り出し、 さらに、前記被押動面は、前記転動体の球面が前記被押
    動面を押動する際に該被押動面が受ける、該被押動面に
    対して面直な方向に作用する押動力と、前記被押動面に
    沿う方向に作用する摩擦力との合力の方向を、前記被押
    動面において前記保持器の回転する方向に一致させるこ
    とで、前記保持器を内輪側の方向や外輪側の方向へ振れ
    ないように、前記アキシアル平面に対して傾斜し、 前記収容凹部は球面状に形成され、該球面状の収容凹部
    の中心は、前記被押動面を押動した状態にある前記転動
    体の中心とほぼ一致していることを特徴とするころがり
    軸受用の保持器。
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