JP3414616B2 - 光伝送システム - Google Patents

光伝送システム

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JP3414616B2
JP3414616B2 JP10304297A JP10304297A JP3414616B2 JP 3414616 B2 JP3414616 B2 JP 3414616B2 JP 10304297 A JP10304297 A JP 10304297A JP 10304297 A JP10304297 A JP 10304297A JP 3414616 B2 JP3414616 B2 JP 3414616B2
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    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B10/00Transmission systems employing electromagnetic waves other than radio-waves, e.g. infrared, visible or ultraviolet light, or employing corpuscular radiation, e.g. quantum communication
    • H04B10/07Arrangements for monitoring or testing transmission systems; Arrangements for fault measurement of transmission systems

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  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
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  • Optical Communication System (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光伝送システムに関
し、例えば、複数のボード間や装置間で光信号の並列同
期伝送によりデータを授受する、いわゆる光インタコネ
クション用の装置やシステムに適用し得るものである。
【0002】
【従来の技術】並列計算機や電子交換機などにおいて
は、複数のボード間や装置(筐体)間の伝送に、光信号
の並列同期伝送によりデータを授受するいわゆる光イン
タコネクト方式を適用することが、下記文献にも記載さ
れているように、検討、研究されている。
【0003】文献『高井厚志外著、「光インタコネクト
の現状」、信学技報、LQE96−150、1997年
2月』光インタコネクト方式は、一般的には、送信側に
おいて、同期状態の複数の送信データをそれぞれ、各送
信データに対応したレーザダイオードで電気/光変換し
て、テープ状又は同軸状に実装されている複数の光ファ
イバの各送信データに対応した光ファイバに送出し、受
信側において、各光ファイバを伝達されてきた各送信デ
ータ(光信号)をそれぞれ、対応するフォトダイオード
で光/電気変換した後、電気信号に変換された各送信デ
ータをそれぞれ固定の識別レベルと大小比較して、各送
信データの符号(論理レベル)を確定するものであっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、受信側で固
定の識別レベルを用いて各受信データの符号(論理レベ
ル)を確定する場合においては、レーザダイオードやフ
ォトダイオードなどの能動素子の温度特性や光ファイバ
を伝達する光パワーのばらつきなどで、受信データにお
ける高い方の論理レベルがばらつくので、そのことを考
慮して、固定の識別レベルを低くしなければならない。
そのため、固定の識別レベルより十分に小さいことが求
められる受信データにおける低い方の論理レベルの電圧
は、極力小さくしなければならず、従来においては、レ
ーザダイオードに直流バイアスをあまりかけられなかっ
た(例えば、0mA)。その結果、レーザダイオードの
デジタル変調に特有なパターン効果が顕著なものとなっ
て現れていた。すなわち、高い論理レベルの送信データ
が、レーザダイオードに与えられて再度発振する場合に
おいて、それまでの送信データの論理レベルのパターン
によって、レーザダイオードの発振の立ち上がり時間が
変化していた。より具体的には、それまでの送信データ
の論理レベルのパターンにおいて、高い論理レベルが多
い場合には、レーザダイオードの発振の立ち上がりが速
く、高い論理レベルが少ない場合には、レーザダイオー
ドの発振の立ち上がりが遅くなっていた。
【0005】同期伝送に供する複数の送信データにおい
ては、論理レベルの変化パターンが異なることが多い。
その結果、異なる送信データを電気/光変換する複数の
レーザダイオードの発振の立ち上がりの相違によって、
受信側がデータ再生したときに、各再生データにおいて
位相がそろっていないスキューが発生していた。
【0006】また、受信側で固定の識別レベルを用いて
各受信データの符号(論理レベル)を確定する方式で
は、図2に示すように、光/電気変換後の複数の受信デ
ータのレベルの大小によってスキューが変化し(ある程
度レベル差が大きくなるとスキューは大きくなる)、温
度などによって、受信データのレベルが変動する場合に
はスキューも変化することがあった。
【0007】以上では、光信号の同期並列伝送を考慮し
て課題を説明したが、1系列の送信データを光伝送する
場合においても、固定の識別レベルを符号確定に用いて
いる従来方法では、パターン効果による課題や、受信レ
ベルの変動による課題が生じていた。
【0008】例えば、1系統の送信データを光伝送する
場合において、再生データからPLL回路などを利用し
て再生用クロック信号を形成することがあるが、再生デ
ータに、パターン効果や受信レベルの変動による時間軸
変動(ジッタ)があると、良好な再生クロックを形成で
きない恐れが大きくなる。
【0009】そのため、再生データにおける時間軸変動
を小さくし得る光送信装置、光受信装置及び光伝送シス
テムが望まれている。また、複数の送信データを同期伝
送するものであれば、各受信データの位相をできるだけ
そろえることができる光伝送システムが望まれている。
【0010】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
めに、本発明の光伝送システムは、送信データを発光器
が電気/光変換して光伝送路に射出する光送信装置と、
受光器が光/電気変換して得た受信信号を、符号確定再
生回路が識別レベルと比較することにより、対向する上
記光送信装置が送信してきたデータの論理レベルを確定
して再生する光受信装置とを有する光伝送システムにお
いて、光送信装置は、送信データの低い 方の論理レベル
でも、発光器が、当該装置の使用温度範囲で発光を行う
最低レベルより大きくなるように、送信データにバイア
スを与えて、上記発光器に与えるバイアス手段を有し、
光受信装置が、受光器からの受信信号を積分して直流レ
ベルの信号に変換し、その直流レベルの信号を符号確定
の識別レベルとして上記符号識別再生回路に与える積分
回路を有することを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】(A)第1の実施形態 以下、本発明による光伝送システムを、光インタコネク
ト方式を採用しているシステムに適用した第1の実施形
態を図面を参照しながら詳述する。
【0012】ここで、図1が、この第1の実施形態の光
伝送システムの概略構成を示すブロック図である。
【0013】図1において、第1の実施形態の光伝送シ
ステムは、送信モジュール10、光ファイバアレイモジ
ュール20及び受信モジュール30から構成されてい
る。
【0014】送信モジュール10は、例えば、1個のL
SIで構成されている電子回路部11と、レーザダイオ
ード(LD)アレイ部12とからなる。
【0015】送信モジュール10の電子回路部11に
は、クロック信号CLK(この実施形態の場合、デュー
ティ比は50%)と、N(Nは1以上の整数;例えば、
8ビットや32ビットの並列伝送であればNは8や3
2)個の送信データData1〜DataNとが入力さ
れる。電子回路部11は、クロック信号用のLD電流制
御部11Cと、各送信データData1、…、Data
N用のLD電流制御部11D1、…、11DNとからな
る。
【0016】クロック信号用のLD電流制御部11C
は、電圧/電流変換機能付き反転増幅回路(以下、単に
反転増幅回路と呼ぶ)51Cと、振幅決定用バイアス電
流回路(以下、第1のバイアス電流回路と呼ぶ)52C
と、レーザダイオード最低限電流回路(以下、第2のバ
イアス電流回路と呼ぶ)53Cと、電流加算回路54C
とからなる。
【0017】反転増幅回路51Cは、電圧信号でなるク
ロック信号CLKを反転増幅すると共に、この反転増幅
の際に、電流信号に変換するものであり、反転増幅した
クロック信号(電流信号)を電流加算回路54Cに与え
るものである。第1のバイアス電流回路52Cは、後述
するレーザダイオード12Cに与える駆動電流の振幅
(論理レベルが高いときと低いときとの電流差)を決定
するためのバイアス電流を反転増幅回路51Cに与え
て、その増幅後の電流(クロック信号)の振幅を所望の
ものとさせるものである。なお、反転増幅回路51Cが
反転増幅する理由については後述する。
【0018】第1のバイアス電流回路52Cによる振幅
決定用のバイアス電流は、伝送距離が長いような伝送ロ
スが大きく品質に影響する場合には、高レベル、低レベ
ルの差が大きくなるように大きく選定すれば良い。
【0019】第2のバイアス電流回路53Cは、後述す
るレーザダイオード12Cの駆動電流における最低限の
バイアス電流を出力するものである。このバイアス電流
は、第1の実施形態の場合、レーザダイオード12Cの
使用温度範囲での最大しきい値電流より大きい電流に設
定されている。
【0020】図3は、このことの説明補助図であり、レ
ーザダイオード12Cの駆動電流−出力パワー特性を示
すものである。レーザダイオード12Cは、低温度Tl
(例えば0゜C)では小さな駆動電流Ilから発光をは
じめ、駆動電流の増大に伴って発光強度を増大させ、一
方、高温度Th(例えば80゜C)では上述した駆動電
流Ilより大きい駆動電流Ihから発光をはじめ、駆動
電流の増大に伴って発光強度を増大させるものである。
ここで、伝送システムが補償する使用温度が0゜C〜8
0゜Cであれば、80゜Cにおいてレーザダイオード
Cが発光をはじめる駆動電流(しきい値電流)より大
きな電流に、第2のバイアス電流回路53Cからのバイ
アス電流(IB)を選定する。
【0021】電流加算回路54Cは、反転増幅回路51
Cからのクロック信号(電流信号)及び第2のバイアス
電流回路53Cからのバイアス電流を合成(加算)して
駆動電流として対応するレーザダイオード12Cに供給
する。
【0022】以上のように、反転増幅回路51Cからの
電流を直接レーザダイオード12Cに与えるのではな
く、第2のバイアス電流回路53Cからのバイアス電流
を合成(加算)してレーザダイオード12Cに与えるよ
うにしたのは、以下の理由による。反転増幅回路51C
からの電流をレーザダイオード12Cに直接与えた場合
には、論理レベルが低い方の駆動電流はほぼ0であるの
で、従来についての課題で言及したレーザダイオードの
パターン効果による悪影響が生じる恐れがある。一方、
第1の実施形態のように、レーザダイオード12Cの使
用温度範囲での最大しきい値電流より大きいバイアス電
流を加算した場合には、レーザダイオード12Cは常に
発振状態にあり、レーザダイオード12Cのパターン効
果による悪影響が生じることを未然に防止することがで
きる。
【0023】第2のバイアス電流回路53Cによるバイ
アス電流は、伝送距離や伝送品質との関係でパターン効
果が品質に大きく関係する場合には、レーザダイオード
12Cの使用温度範囲での最大しきい値電流からのマー
ジンを十分にとれば良い。
【0024】図4は、クロック信号用のLD電流制御部
11Cの具体的回路例を示す回路図である。
【0025】図4に示すクロック信号用のLD電流制御
部11Cは、アース電位Gを高電源電圧とした回路であ
り、トランジスタQ1及びQ2の差動増幅対を中心とし
た回路である。トランジスタQ1及びQ2の差動増幅対
の共通エミッタには、第1のバイアス電流回路52Cに
該当する定電流源が接続されている。また、一方のトラ
ンジスタQ2のコレクタには、対応するレーザダイオー
ド12Cが直列に接続されており、このレーザダイオー
ド12Cと、トランジスタQ2のコレクタとの接続点
(電流加算回路54Cに該当する)には、第2のバイア
ス電流回路53Cに該当する定電流源が接続されてい
る。さらに、トランジスタQ1及びQ2の差動増幅対の
ベース対にクロック信号(電圧信号)CLKが印加され
るようになされている。
【0026】すなわち、図4に示すクロック信号用のL
D電流制御部11Cにおいては、第1のバイアス電流回
路52Cに該当する定電流源によって定電流が流出され
ているトランジスタQ1及びQ2の差動増幅対にクロッ
ク信号(電圧信号)CLKを印加することにより、トラ
ンジスタQ2のコレクタに、クロック信号CLKと論理
が反転したコレクタ電流を流し、このコレクタ電流と、
第2のバイアス電流回路53Cに該当する定電流源によ
るバイアス電流とを結線接続により加算して、レーザダ
イオード12Cに流すものである。
【0027】一方、各送信データ用のLD電流制御部1
1DX(Xは1〜N)は、送信データData1用につ
いて図1に詳細に示すように、クロック信号用のLD電
流制御部11Cと同様な反転増幅回路51DX、第1の
バイアス電流回路52DX、第2のバイアス電流回路5
3DX、及び、電流加算回路54DXに加えて、ラッチ
回路50DXを有している。反転増幅回路51DX、第
1のバイアス電流回路52DX、第2のバイアス電流回
路53DX、及び、電流加算回路54DXについての機
能説明は省略する。
【0028】ラッチ回路50DXは、入力された送信デ
ータDataXをクロック信号CLKに基づいてラッチ
して反転増幅回路51DXに与えるものである。これに
より、当該送信モジュール10の電子回路部11に入力
される並列伝送に供するN個の送信データData1〜
DataNの同期が多少乱れていても同期を確実なもの
としている。
【0029】この送信データ用のLD電流制御部11D
Xにおいては、反転増幅回路51DXを適用しているこ
との意義は大きい。
【0030】反転増幅回路51DXは、上述したよう
に、入力された送信データDataXが論理「0」のと
きに、後述するレーザダイオード12DXに大きな駆動
電流を流すように機能するものである。一般的にはスク
ランブラ等の処理をしなければ、送信データDataX
に「0」が多く(例えば、RZ信号の場合は「0」が多
い)、送信データDataXを反転しないでレーザダイ
オード12DXを駆動した場合には、駆動パターンにお
いて「0」の割合が多くなって上述したレーザダイオー
ド12DXのパターン効果の悪影響が生じる。そのた
め、この第1の実施形態においては、反転増幅回路51
DXを設けて、入力された送信データDataXで割合
が多い「0」のときに、レーザダイオード12DXに大
きな駆動電流を流すようにして、パターン効果の悪影響
を極力抑えるようにしている。
【0031】なお、送信データDataXにおいて
「1」の割合が多い場合には、反転増幅回路51DXに
代えて、単なる電圧/電流変換回路を適用すれば良い。
すなわち、レーザダイオード12DXにおいてパターン
効果が生じない方向になるように、反転増幅又は非反転
増幅を選択すれば良い。
【0032】因に、電気的な伝送システムであれば、低
消費電力を期して、伝送路に対する駆動電圧などで低駆
動電圧になる割合を高くしている。しかし、光伝送の場
合には、課題の項で説明したように、位相面からの伝送
品質の課題があるので、反転増幅回路51DXを設けて
いる。
【0033】ところで、クロック信号CLKはデューテ
ィ比が50%であるので、反転増幅回路51Cはなくて
もかまわない。しかし、この第1の実施形態の場合、後
述するように、クロック信号CLK及び送信データDa
taXの伝送において、温度変動などによる影響が同様
に現れることが好ましく、そのため、クロック信号CL
Kの送信処理検出にも、反転増幅回路51Cを設けてい
る。
【0034】各送信データ用のLD電流制御部11DX
(Xは1〜N)の具体的な回路構成としては、図示は省
略するが、上述した図4に示した回路構成に、D形フリ
ップフロップ回路(ラッチ回路)としての一般的な具体
的な構成を追加したものを挙げることができる。
【0035】レーザダイオードアレイ部12は、クロッ
ク信号CLK及び各送信データDataXの送信信号個
数に応じたレーザダイオード12C、12D1、…、1
2DNを、例えば、同一のウェハ基板上に近接して備え
たものであり、各レーザダイオード12C、12D1、
…、12DNは、対応する電流加算回路54C、54D
1、…、54DNからの駆動電流に応じて電気/光変換
を行い、変換後の光信号を対応する光ファイバ21C、
21D1、…、21DNに入射させるものである。
【0036】光ファイバアレイモジュール20は、クロ
ック信号CLK及び各送信データDataXの送信信号
個数に応じた光ファイバ21C、21D1、…、21D
Nを、テープ部材の上に並設して構成されたものであ
り、又は、クロック信号CLK及び各送信データDat
aXの送信信号個数に応じた光ファイバ21C、21D
1、…、21DNを、コア線材の周囲に同心円状に並設
して構成されたものである。各光ファイバ21C、21
D1、…、21DNは、対応するレーザダイオード12
C、12D1、…、12DNからの光信号を、後述する
対応するフォトダイオード31C、31D1、…、31
DNに導くものである。
【0037】受信モジュール30は、フォトダイオード
(PD)アレイ部31と、例えば、1個のLSIで構成
されている電子回路部32とからなる。
【0038】フォトダイオードアレイ部31は、クロッ
ク信号CLK及び各送信データDataXの送信信号個
数に応じたフォトダイオード31C、31D1、…、3
1DNを、例えば、同一のウェハ基板上に近接して備え
たものであり、対応する光ファイバ21C、21D1、
…、21DNから到来した光信号を電気信号(電流信
号、又は、それを電圧信号に変換した場合を含む)に変
換して出力するものである。
【0039】電子回路部32は、クロック信号用の受信
処理部32Cと、各送信(受信)データ用の受信処理部
32D1、…、32DNとからなる。
【0040】クロック信号用の受信処理部32Cは、電
気信号分配器60と、積分回路61と、符号識別再生回
路62Cと、識別レベル逓倍回路63とを有する。
【0041】電気信号分配器60は、フォトダイオード
31Cからの電気信号を2分岐し、一方の分岐信号を積
分回路61に与え、他方の分岐信号を符号識別再生回路
62Cに与えるものである。ここでは、各分岐信号がそ
れぞれ、分岐前の信号のレベルの1/2のレベルを有す
るものとする。
【0042】積分回路61は、十分な大きな時定数を有
するものであり、入力された分岐信号を積分して直流レ
ベルの信号に変換するものである。ここで、積分回路6
1に入力される分岐信号が、デューティ比が50%のク
ロック信号成分であるので、変換後の直流レベルは、入
力分岐信号の振幅の中間レベルとなっている。この直流
レベルが符号確定の識別レベルとして符号識別再生回路
62Cに与えられる。すなわち、この第1の実施形態に
おいては、識別レベルは受信信号(クロック信号)から
形成されているので、受信信号のレベル変動などによっ
て可変のものとなっている。
【0043】符号識別再生回路62Cは、電気信号分配
器60からの分岐信号のレベルと、積分回路61からの
識別レベルとを大小比較して、伝送されてきたクロック
信号を再生する(符号を確定する)。この再生処理で
は、入力信号における高レベルと低レベルとを反転して
クロック信号を再生する。これは、送信側に反転増幅回
路51が設けられていることに対応するものである。
【0044】識別レベル逓倍回路(直流増幅回路)63
は、積分回路61からの識別レベルのレベルを所定倍し
て、全ての送信(受信)データ用の受信処理部32D1
〜32DNに、その回路用の識別レベルとして与える。
【0045】この逓倍数は、送信側における全ての第1
のバイアス電流回路52C、52D1〜52DNのバイ
アス電流が等しく、かつ、第2のバイアス電流回路53
C、53D1〜53DNのバイアス電流が等しい場合に
は2倍である。電気信号分配器60の分岐処理によっ
て、クロック信号に係る受信信号のレベルが1/2にさ
れているので、積分回路61からの識別レベルを、送信
(受信)データ用の受信処理部32D1、…、32DN
でそのまま用いることができず、そのため、識別レベル
逓倍回路63を設けている。
【0046】クロック信号用の第1のバイアス電流回路
52Cのバイアス電流と、送信データ用の第1のバイア
ス電流回路52D1〜52DNのバイアス電流とが異な
る場合、及び又は、クロック信号用の第2のバイアス電
流回路53Cのバイアス電流と、送信データ用の第2の
バイアス電流回路53D1〜53DNのバイアス電流と
が異なる場合には、識別レベル逓倍回路63の逓倍数
を、バイアス電流の相違に応じて選定すれば良い。
【0047】図5は、クロック信号用の受信処理部32
Cの具体的回路例を示す回路図である。図5に示すクロ
ック信号用の受信処理部32Cは、正負電源V2及びV
3、並びにアース電位Gを電源電圧として動作するもの
である。
【0048】図5において、負荷抵抗R2、R3をそれ
ぞれ有するエミッタが定電流源ISに共通接続されてい
る一対のNPNトランジスタQ3及びQ4でなる差動増
幅回路部分が、符号確定を直接行う回路部分になってい
る。この一対のNPNトランジスタQ3及びQ4でなる
差動増幅回路部分は、アース電位G及び負電源電圧V3
間の差を電源電圧として動作するものである。
【0049】正電源電圧V2及び負電源電圧V3間に
は、ベース及びコレクタが積分回路61の高電圧側に接
続されているPNPトランジスタQ8のエミッタ、コレ
クタ、抵抗R7、ベースがアース電位Gに設定されてい
るNPNトランジスタQ7のコレクタ、エミッタ、フォ
トダイオード31C、抵抗R1が直列接続されており、
フォトダイオード31Cのアノード及び抵抗R1の接続
点が、トランジスタQ3のベースに接続されて、受光強
度に応じてフォトダイオード31Cに流れた電流を抵抗
R1が電圧変換した電圧がトランジスタQ3のベースに
印加されるようになされている。
【0050】また、正電源電圧V2及び負電源電圧V3
間には、抵抗R10、ベースが積分回路61の低電圧側
に接続されているPNPトランジスタQ9のエミッタ、
コレクタ、抵抗R4が直列接続されており、トランジス
タQ9のコレクタ及び抵抗R4の接続点が、トランジス
タQ4のベースに接続されて、積分回路61の充電電圧
に応じてこの直列回路に流れた電流(可変電流ではある
が短期的には定電流)を抵抗R4が電圧変換した電圧が
トランジスタQ4のベースに印加されるようになされて
いる。
【0051】フォトダイオード31Cへの光強度が大き
くフォトダイオード31Cに大きな電流が流れたとき
は、トランジスタQ3のベースへの印加電圧が、トラン
ジスタQ4のベースへの印加電圧より大きくなって、ト
ランジスタQ3のコレクタ電圧がトランジスタQ4のコ
レクタ電圧より小さくなる。一方、フォトダイオード3
1Cへの光強度が小さくフォトダイオード31Cに小さ
な電流が流れたときは、トランジスタQ3のベースへの
印加電圧が、トランジスタQ4のベースへの印加電圧よ
り小さくなって、トランジスタQ3のコレクタ電圧がト
ランジスタQ4のコレクタ電圧より大きくなる。
【0052】アース電位G及び負電源電圧V3間に直列
に接続されている、ベースがトランジスタQ3のコレク
タに接続されているNPNトランジスタQ5及び抵抗R
5の直列回路(エミッタフォロワ回路)と、ベースがト
ランジスタQ4のコレクタに接続されているNPNトラ
ンジスタQ6及び抵抗R6の直列回路とは、出力回路を
構成しているものであり、トランジスタQ3及びQ4の
コレクタ電圧間の差電圧を非反転増幅して出力するもの
である。
【0053】抵抗R8、コンデンサC1、抵抗R9及び
コンデンサC2を梯子形に接続してなる回路部分は、積
分回路61を構成している。抵抗R8の一端が、上述し
た抵抗R7及びトランジスタQ7のコレクタの接続点
(電気信号分配器60に該当する)に接続されている。
また、コンデンサC1及びC2の共通接続点が抵抗R7
及びトランジスタQ8のコレクタ(とベース)の接続点
に接続されている。これにより、フォトダイオード31
Cに流れる電流に応じて抵抗R7の両端に発生した電圧
に応じて、積分回路61が充電又は放電するようになさ
れるが、主として、コンデンサC1及びC2の容量で定
まる積分回路61の時定数が大きいので、積分回路61
の充電電圧は安定している。
【0054】この積分回路61の充電電圧がベースに印
加される上述したトランジスタQ9及び抵抗R10は電
流源を構成しており、この電流源による電流が抵抗R4
によって電圧変換されて上述したように、符号確定の基
準電圧としてトランジスタQ4のベースに印加される。
【0055】正電源電圧V2側から直列に接続されてい
る抵抗R11及びPNPトランジスタQ10は、電流源
回路を構成しており、レベル逓倍回路63に該当するも
のである。トランジスタQ10のベースには、積分回路
61の充電電圧が印加されるようになされているが、抵
抗R11の抵抗値(r)と抵抗R10の抵抗値(2r)
の関係により、トランジスタQ10にはトランジスタQ
9の2倍の電流が流れるようになっている。
【0056】トランジスタQ10のコレクタは、図示し
ていないが、後述するいずれかの送信(受信)データ用
の受信処理部32DXの、トランジスタQ4及び抵抗R
4に該当する回路部分に接続されている。なお、図5で
は、抵抗R11及びトランジスタQ11の直列回路を1
個しか示していないが、この直列回路は、送信(受信)
データ用の受信処理部32D1〜32DNの個数分だけ
設けられている。
【0057】各送信(受信)データ用の受信処理部32
DX(Xは1〜N)は、符号識別再生回路62DXと、
ラッチ回路64DXとを有する。
【0058】符号識別再生回路62DXは、対応するフ
ォトダイオード32DXからの電気信号のレベルと、レ
ベル逓倍回路63からの識別レベルとを大小比較して、
伝送されてきた送信データDataXを再生するもので
ある(符号を確定する)。この再生処理でも、入力信号
における高レベルと低レベルとを反転して送信データD
ataXを再生する。
【0059】ラッチ回路64DXは、再生された送信デ
ータDataXを再生されたクロック信号CLKに基づ
いて次段の装置に引き渡すものである。
【0060】図6及び図7は、この第1の実施形態の光
伝送システムの各部タイミングチャートである。
【0061】送信側において、入力された図6(a)に
示すクロック信号(電圧信号)CLKは、反転増幅回路
51Cにおいて、反転増幅されると共に電圧/電流変換
されて、図6(b)に示すように、第1のバイアス電流
回路51Cからのバイアス電流によって定まる振幅を有
すると共に、入力されたクロック信号CLKの論理レベ
ルが反転された信号に変換されて、電流加算回路54C
に与えられる。そして、この電流加算回路54Cにおい
て、第2のバイアス電流回路53Cからのバイアス電流
が加算されて、図6(c)に示すような直流オフセット
を有する駆動信号に変換されてレーザダイオード12C
に与えられて電気/光変換されて光ファイバ21Cに入
射される。
【0062】また、送信側において、入力された送信デ
ータ(電圧信号)Data1は、クロック信号CLKに
基づいて、ラッチ回路50D1においてラッチされて、
図7(a)に示すようなクロック信号に同期したデータ
に変換された後、反転増幅回路51D1において、反転
増幅されると共に電圧/電流変換されて、図7(b)に
示すように、第1のバイアス電流回路51D1からのバ
イアス電流によって定まる振幅を有すると共に、入力さ
れた送信データData1の論理レベルが反転された信
号に変換されて、電流加算回路54D1に与えられる。
そして、この電流加算回路54D1において、第2のバ
イアス電流回路53D1からのバイアス電流が加算され
て、図7(c)に示すような直流オフセットを有する駆
動信号に変換されてレーザダイオード12D1に与えら
れて電気/光変換されて光ファイバ21D1に入射され
る。
【0063】他の送信データData2〜DataNに
ついても同様な処理が施されて、レーザダイオード12
D2〜12DNから光ファイバ21D2〜21DNに入
射される。
【0064】一方、受信側において、クロック信号用の
フォトダイオード31Cが光/電気変換して得た受信信
号は、電気信号分配器60において、2分岐され、図6
(d)に示す分岐信号が積分回路61及び符号確定再生
回路62Cに与えられる。なお、図6(d)では、方形
波的に分岐信号を記載しているが、実際の分岐信号はこ
れより正弦波的である。積分回路61においては、この
分岐信号を積分することにより、図6(d)に記載して
いるような識別レベルL1を形成して符号確定再生回路
62Cに与え、符号確定再生回路62Cがこの識別レベ
ルと分岐信号との大小比較を行って(反転処理を伴
う)、図6(e)に示すような送信されてきたクロック
信号を再生する。
【0065】積分回路61からの識別レベルは、識別レ
ベル逓倍回路63によってレベルが所定倍(例えば2
倍)されて、図7(d)に記載しているような送信デー
タの再生用の識別レベル(例えば2×L1)に変換さ
れ、全ての送信(受信)データ用の受信処理部32D1
〜32DNに与えられる。
【0066】送信データ用のフォトダイオード31D1
が光/電気変換して得た図7(d)に示すような受信信
号は、符号確定再生回路62D1に与えられる。なお、
図7(d)では、方形波的に受信信号を記載している
が、実際の受信信号はこれより正弦波的である。符号確
定再生回路62D1は、識別レベル逓倍回路63からの
識別レベルと受信信号との大小比較を行って(反転処理
を伴う)、図7(e)に示すように、送信データDat
a1を再生し、この再生された送信データData1
が、再生されたクロック信号CLKに基づいて、ラッチ
回路64D1においてラッチされて次段の装置に引き渡
される。
【0067】上述した第1の実施形態の光送信装置、光
受信装置及び光伝送システムによれば、以下の効果を奏
することができる。
【0068】(1)データとは別に識別レベルの情報
(クロック信号)をも伝送するようにしているので、送
信データの伝送において、温度変動などで受信信号レベ
ルが変動しても、その変動と同様に、識別レベルも変動
するので、再生された各送信データの位相が安定し(ジ
ッタの低減)、かつ、再生された複数の送信データの位
相も良くそろえることができる(言い換えると、スキュ
ーの量を減少させることができる)。
【0069】ここで、クロック信号の識別レベルは、当
該クロック信号より作られ、温度特性などによる変動の
割合が同じであるので、常に、クロック信号の振幅の中
心レベルを識別レベルとすることができる。
【0070】また、均一のとれたプロセスで作成された
同一ウェハ基板上に密接配設(例えば、数100ミクロ
ン内に作成される)された複数のレーザダイオードはほ
ぼ同じ特性を有して光ファイバアレイ部に結合されてい
るため、ほぼ同一な温度特性を呈する。さらに、レーザ
ダイオードの駆動回路部分もLSIで作成した場合に
は、各レーザダイオードにおけるバイアス電流もほぼ同
じにできる(例えば、カレントミラー回路などを使用す
る)。さらにまた、複数のフォトダイオードも同一ウェ
ハ基板上に近接して作った場合には、ほぼ同じ特性を呈
する。
【0071】従って、各伝送路の温度でのレベル変化の
割合はほぼ同一になる。光結合がほぼ一定に作成できれ
ば、クロック信号用の識別レベルを所定数(2)倍して
作成した送信データ用の識別レベルも、送信データの温
度などの変動に対してほぼ一定(例えば、送信データの
振幅の中心レベル)にすることができ、上述した効果を
奏することができる。
【0072】(2)識別レベルを固定ではなく変動レベ
ルとしているため、識別レベルを大きく設定でき、その
結果、レーザダイオードに常時発振しているような駆動
電流を供給することができ(第2のバイアス電流回路か
らのバイアス電流による)、レーザダイオードのパター
ン効果による悪影響を従来より低減させることができ
る。
【0073】(3)変動識別レベルを、クロック信号を
積分して形成しているため、変動識別レベルを専用的に
伝送する伝送路(光ファイバだけでなく、その周辺回路
を含む)を設ける必要がなく、光伝送のためのハードウ
ェア構成を従来と同程度にすることができる。
【0074】(4)伝送する送信データにおいて、割合
が多い方の論理レベルのときに、レーザダイオードに大
きな電流を流すようにしたので、従来より、レーザダイ
オードに大きな電流を流す割合が大きくなって、パター
ン効果による悪影響を減少させることができる。
【0075】(5)温度変動に強いため、送信側や受信
側において、温度一定回路を不要とできる。すなわち、
ペルチェ素子やその制御回路などのハードウェアやそれ
による消費電力を大幅に削減することができる。また、
変動識別レベルとしたため、出力一定回路が不要とな
り、この点でも、消費電力やハードウェアを削減するこ
とができる。
【0076】(B)第2の実施形態 次に、本発明の光伝送システムを、光インタコネクト方
式を採用しているシステムに適用した第2の実施形態を
図面を参照しながら詳述する。
【0077】ここで、図8が、この第2の実施形態の光
伝送システムの概略構成を示すブロック図であり、上述
した第1の実施形態に係る図1との同一、対応部分には
同一符号を付して示している。
【0078】図8及び図1の比較から明らかなように、
この第2の実施形態は、第1の実施形態の構成に加え
て、クロック信号用のLD電流制御部11C内に1/2
分周回路55を設けると共に、クロック信号用の受信処
理部32C内に周波数2逓倍回路65を設けたものであ
る。
【0079】1/2分周回路55は、入力されたクロッ
ク信号CLKを2分周して反転増幅回路51Cに与える
ものであり、周波数2逓倍回路65は、符号確定再生回
路62Cからの信号の周波数を2逓倍して最終的にクロ
ック信号を再生するものである。他の構成要素は、第1
の実施形態と同様に機能するものであり、その説明は省
略する。
【0080】クロック信号CLKの基本周波数成分は、
送信データDataXの基本周波数成分よりも高いもの
である(図6及び図7参照)。このような周波数成分の
違いが、光ファイバの周波数特性などによって、僅かで
はあるが、クロック信号に係る受信信号と送信データに
係る受信信号とのレベル変動の度合を異ならせる可能性
がある。そのため、この第2の実施形態では、1/2分
周回路55及び周波数2逓倍回路65を設けて、全ての
光ファイバ内を伝達していく光信号の周波数成分ができ
るだけ等しくなるようにしている。
【0081】この第2の実施形態によっても、上述した
第1の実施形態と同様な効果を奏することができる。こ
れに加えて、光信号での周波数成分をできるだけそろえ
るようにしているので、より一段と、位相面での伝送精
度を向上させることができるようになる。
【0082】(C)第3の実施形態 次に、本発明の光伝送システムを、光インタコネクト方
式を採用しているシステムに適用した第3の実施形態を
図面を参照しながら詳述する。
【0083】ここで、図9が、この第3の実施形態の光
伝送システムの概略構成を示すブロック図であり、上述
した第1の実施形態に係る図1との同一、対応部分には
同一符号を付して示している。
【0084】この第3の実施形態は、識別レベルバイア
ス電流回路56を備え、この識別レベルバイアス電流回
路56が、受信側における送信データの符号確定に用い
る識別レベルに対応したバイアス電流(駆動電流)をレ
ーザダイオード12Cに供給して発光させ、その光信号
をフォトダイオード31Cが光/電気変換して得た電気
信号(識別レベル)を、全ての送信データ用の受信処理
部32D1〜32DNに与えるようにしたものである。
すなわち、識別レベルをクロック信号を用いて伝送する
のではなく、直接伝送するようにしたものである。
【0085】この第3の実施形態によっても、識別レベ
ルの情報を送信側から受信側に伝送するようにしている
ので、識別レベルも温度変動などによって変動するもの
となり、可変識別レベルを用いたことで生じる第1の実
施形態の効果の説明で言及した効果をそのまま奏するこ
とができる。
【0086】なお、電気回路部分における温度変動など
の影響は、識別レベルの伝送系と、送信データの伝送系
とでは異なるようになるが、温度変動などの影響は光信
号段階での処理系の方が電気信号処理系よりも遙かに大
きく、第1の実施形態の効果の説明で言及した効果をほ
ぼそのまま奏することができる。
【0087】図9及び図1の比較から明らかなように、
第3の実施形態の場合には、構成が非常に簡単になる。
【0088】この第3の実施形態は、受信側において、
受信データからクロック成分を再生する回路を備えてい
る伝送システムに適用して特に好適なものである。な
お、図9では示していないが、さらにクロック信号を識
別レベル情報の伝送とは無関係に伝送するものであって
も良い。
【0089】この第3の実施形態の場合、フォトダイオ
ード31Cは、請求項4における識別レベル供給手段に
もなっている。
【0090】(D)他の実施形態 上記各実施形態においては、識別レベル情報を1系統で
伝送するものを示したが、複数の系統で識別レベル情報
を伝送するようにしても良い。例えば、送信データが3
2ビットであれば、8ビットに1系統の計4系統の識別
レベル情報を伝送するようにしても良い。この場合に、
温度変動などの影響が同一になるように、8ビットの送
信データ用のレーザダイオードや光ファイバの中間位置
に識別レベル情報用のレーザダイオードや光ファイバを
設ければ良い。
【0091】また、上記各実施形態においては、送信デ
ータを並列伝送する場合に本発明を適用したものを示し
たが、送信データが1個の場合にも本発明を適用するこ
とができる。この場合でも、再生データのジッタ低減と
いう効果が期待される。すなわち、本発明は、光インタ
コネクト方式に従う光伝送システムを考慮してなされた
ものであるが、これ以外の光伝送システムに適用できる
ことは勿論である。
【0092】さらに、上記実施形態で説明したような、
送信データの論理レベルをレーザダイオードの光強度が
大きい方での発光が増えるように調整するという技術思
想や、使用温度範囲で常時レーザダイオードにしきい値
電流以上の電流を流すようにするという技術思想や、識
別レベルを光送信装置から光受信装置に伝送するという
技術思想は、それぞれを単独で光伝送システムに適用し
ても良いことは勿論である。
【0093】さらにまた、上記実施形態においては、送
信データの論理レベルをレーザダイオードの光強度が大
きい方での発光が増えるように調整するため固定的に論
理レベルを反転するものを示したが、外部から割合情報
を入力させるようにして、論理レベルの反転又は非反転
を選択できるようにしても良い。例えば、送信データを
反転するインバータ回路と、インバータ回路を介した送
信データとインバータ回路を介さない送信データとを割
合情報に応じて選択するスイッチと、そのスイッチ出力
を電圧/電流変換する回路とによって、このようなこと
を実現できる。この場合、割合情報を光受信装置に伝送
する伝送系も設けて、光受信装置においても論理レベル
の反転、非反転を選択できるようにすることを要する。
【0094】また、上記実施形態においては、クロック
信号の伝送系と、送信データの伝送系でのバイアス電流
が等しいものを示したが、これを異なるようにしても良
いことは勿論である。
【0095】
【発明の効果】発明の光送信装置の光伝送システムに
よれば、識別レベル情報を光送信装置及び光受信装置間
で伝送するので、受信側における識別レベルが、送信さ
れてきたデータと同様な温度などによる変動を有し、送
信されてきたデータを位相面などから適切に再生できる
ようになる。
【0096】また、本発明の光伝送システムによれば、
送信データにおいて割合が高い方の論理レベルが、発光
器からの光信号における光強度が大きい方になるように
して送信データを伝送するので、光送信装置の発光器が
強い光強度で発光する割合が多くなり、発光器の発光応
答が平均的に良くなり、発光器の応答遅れによる位相面
などの不都合(パターン効果)を軽減することができ
る。
【0097】また、本発明の光伝送システムの光送信装
置によれば、送信データの低い方の論理レベルでも、発
光器が、当該装置の使用温度範囲で発光を行う最低レベ
ルより大きくなるように、送信データにバイアスを与え
て発光させるので、発光器の応答遅れによる位相面など
の不都合(パターン効果)を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態の全体構成を示すブロック図で
ある。
【図2】従来の課題の説明補助図である。
【図3】第1の実施形態のオフセット用のバイアス電流
の説明図である。
【図4】第1の実施形態のクロック信号用のLD電流制
御部の詳細構成を示す回路図である。
【図5】第1の実施形態のクロック信号用の受信処理部
の詳細構成を示す回路図である。
【図6】第1の実施形態の各部タイミングチャート
(1)である。
【図7】第1の実施形態の各部タイミングチャート
(2)である。
【図8】第2の実施形態の全体構成を示すブロック図で
ある。
【図9】第3の実施形態の全体構成を示すブロック図で
ある。
【符号の説明】
10…送信モジュール、11…電子回路部、11C、1
1D1〜11DN…LD電流制御部、12…レーザダイ
オード(LD)アレイ部、12C、12D1〜12DN
…レーザダイオード、20…光ファイバアレイモジュー
ル、21C、21D1〜21DN…光ファイバ、30…
受信モジュール、31…フォトダイオード(PD)アレ
イ部、31C、31D1、…、31DN…フォトダイオ
ード、32…電子回路部、32C、32D1〜32DN
…受信処理部、50D1〜50DN…ラッチ回路、51
C、51D1〜51DN…電圧/電流変換機能付き反転
増幅回路、52C、52D1〜52DN…振幅決定用バ
イアス電流回路(第1のバイアス電流回路)、53C、
53D1〜53DN…レーザダイオード最低限電流回路
(第2のバイアス電流回路)、54C、54D1〜54
DN…電流加算回路、55…分周回路、56…識別レベ
ルバイアス電流回路、60…電気信号分配器、61…積
分回路、62C、62D1〜62DN…符号識別再生回
路、63…識別レベル逓倍回路、64D1〜64DN…
ラッチ回路、65…周波数2逓倍回路。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04B 10/00 H04J 14/00 INSPEC(DIALOG) JICSTファイル(JOIS)

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送信データを発光器が電気/光変換して
    光伝送路に射出する光送信装置と、受光器が光/電気変
    換して得た受信信号を、符号確定再生回路が識別レベル
    と比較することにより、対向する上記光送信装置が送信
    してきたデータの論理レベルを確定して再生する光受信
    装置とを有する光伝送システムにおいて、 上記光送信装置は、送信データの低い方の論理レベルで
    も、上記発光器が、当該装置の使用温度範囲で発光を行
    う最低レベルより大きくなるように、送信データにバイ
    アスを与えて、上記発光器に与えるバイアス手段を有
    し、 上記光受信装置が、上記受光器からの受信信号を積分し
    て直流レベルの信号に変換し、その直流レベルの信号を
    符号確定の識別レベルとして上記符号識別再生回路に与
    える積分回路を有する ことを特徴とする光伝送システ
    ム。
  2. 【請求項2】 上記光送信装置が、 対向する光受信装置が光/電気変換後の受信信号から、
    送信データの論理レベルを確定する際に必要となる識別
    レベル情報を、送信データの位相を規定するクロック信
    号を出力する識別レベル出力手段と、 この識別レベル出力手段からの識別レベル情報を、電気
    /光変換して識別レベル情報に専用の光伝送路に射出す
    る識別レベル用発光器と を有することを特徴とする請求
    項1に記載の光伝送システム。
  3. 【請求項3】 上記識別レベル出力手段が、分周回路を
    内蔵し、送信データの位相を規定するクロック信号を分
    周したものを、識別レベル情報として出力することを特
    徴とする請求項2に記載の光伝送システム。
  4. 【請求項4】 上記光送信装置は、送信データにおいて
    割合が高い方の論理レベルが、上記発光器からの光信号
    における光強度が大きい方になるように論理レベルを調
    整して上記発光器に与える論理レベル調整手段を有する
    ことを特徴と する請求項1に記載の光伝送システム。
  5. 【請求項5】 上記光受信装置は、 識別レベル情報に専用の光伝送路を介して到来した光信
    号を光/電気変換する識別レベル用受光器と、 上記識別レベル用受光器からの送信されてきたクロック
    信号を直流化したものを識別レベル情報として、上記符
    号確定再生回路に出力する識別レベル供給手段とを有す
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光
    伝送システム。
  6. 【請求項6】 上記識別レベル出力手段が周波数逓倍回
    路を内蔵し、識別レベル情報として送信されてきたクロ
    ック信号の周波数を逓倍して、論理レベルが確定された
    送信データの1ビット期間を1周期としたクロック信号
    を形成することを特徴とする請求項5に記載の光伝送シ
    ステム。
  7. 【請求項7】 上記受信装置が、対向する光送信装置の
    論理レベル調整手段における処理の逆処理を行う論理レ
    ベル復帰手段を有することを特徴とする請求項1〜6の
    いずれかに記載の光伝送システム。
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