JP3413933B2 - 感圧複写重合体 - Google Patents

感圧複写重合体

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JP3413933B2 JP05044994A JP5044994A JP3413933B2 JP 3413933 B2 JP3413933 B2 JP 3413933B2 JP 05044994 A JP05044994 A JP 05044994A JP 5044994 A JP5044994 A JP 5044994A JP 3413933 B2 JP3413933 B2 JP 3413933B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、領収書を発行する際等
に使用される感圧複写伝票や帳票等の感圧複写重合体に
係り、特に、この感圧複写重合体自体の偽造、変造やこ
の感圧複写重合体を用いて発行された領収書等の改ざん
を防止でき、しかも、これ等偽造、改ざん等がなされた
ものかどうかの判定を容易に行える感圧複写重合体の改
良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】上記感圧複写伝票等の感圧複写重合体
は、一般に、筆圧等の加圧によって転移される転移性の
着色インキ層が複写領域に設けられた上側シートと、こ
の上側シートと接触可能に配置され転移される着色イン
キ層を受容して画像表示する下側シートとでその主要部
が構成されており、これ等上側シートと下側シートを重
ね合せると共に筆記具等を使用して上側シート側から加
圧することにより、その加圧部位の着色インキ層が下側
シート表面に転移されて画像表示がなされるものであ
る。
【0003】そして、この感圧複写重合体によれば、上
側シートと下側シートの双方に同一の情報が記録できる
ため、例えば、上側シートを請求書、下側シートをその
領収書として利用したり、最近においては旅行代理店等
で発行される旅券や航空券等の利用もなされている。
【0004】ところで、筆圧等の加圧によって転移され
る転移性の着色インキ層が施されたシートとしては、上
記感圧複写伝票以外にも裏カーボン紙として一般に市販
されているため、この裏カーボン紙を利用することによ
り上記下側シートに形成された記録情報の改ざん等を行
うことは可能であり、かつ、このような改ざんがなされ
たものかどうかの判定は極めて困難であった。このた
め、領収書や各種旅券等に記録された数字や日付等を改
ざんして悪用する事件が問題となっている。
【0005】そこで、このような問題を改善するため、
従来においては感圧複写重合体の上側シートや下側シー
トのデータ記入欄に細紋印刷等を施し、このような細紋
印刷が施された感圧複写重合体自体の入手を困難にさせ
て上述した偽造、変造等を防止する方法が採られてい
る。
【0006】また、最近においては転移性の着色インキ
層に蛍光顔料を混合した感圧複写伝票や、転移性の蛍光
インキ層と着色インキ層を施した感圧複写伝票等が提案
されている。すなわち、これ等感圧複写伝票を使用して
形成された記録画像中には蛍光顔料が含まれ、この画像
が形成された下側シートに対し紫外線を照射すると画像
中の上記蛍光顔料が蛍光発光するため、蛍光発光の有無
により裏カーボン紙を使用したものかどうかの判定が可
能となり記録画像の改ざん等を未然に防止できるもので
あった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
防止策において細紋印刷等を施した感圧複写重合体自体
が偽造された場合には上記改ざん等を防止できない問題
点を有していた。
【0008】また、後者の蛍光顔料入り感圧複写伝票等
を利用する方法においても上記防止策として未だ十分で
はなかった。すなわち、蛍光顔料入り感圧複写伝票等の
用途が拡大してその使用量が増大するにつれて蛍光顔料
入り裏カーボン紙の入手が比較的容易になっており、こ
の裏カーボン紙を利用して蛍光顔料入りの記録画像を改
ざんすることは依然として可能であった。
【0009】本発明はこのような問題点に着目してなさ
れたもので、その課題とするところは、感圧複写伝票等
感圧複写重合体自体の偽造、変造が困難で、かつ、この
感圧複写重合体を用いて形成された記録画像の改ざんを
防止できると共に、これ等偽造、改ざん等がなされた場
合にもその有無を比較的容易に判定できる感圧複写重合
体を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわち、請求項1に係
る発明は、加圧によって転移される転移性の着色インキ
層が複写領域に設けられた上側シートと、この上側シー
トと接触可能に配置され転移される着色インキ層を受容
して画像表示する下側シートとを備える感圧複写重合体
を前提とし、上記上側シートが、基材と、この基材面に
パターン状に設けられかつ加圧によって転移されない無
色若しくは略無色の蛍光インキ層と、この蛍光インキ層
を被覆して複写領域の全面に亘り設けられかつ紫外線透
過性を有する転移性の着色インキ層とで構成されること
を特徴とし、また、請求項2に係る発明は、加圧によっ
て転移される転移性の着色インキ層が複写領域に設けら
れた上側シートと、この上側シートと接触可能に配置さ
れ転移される着色インキ層を受容して画像表示する下側
シートとを備える感圧複写重合体を前提とし、上記上側
シートが、基材と、この基材面にパターン状に設けられ
かつ加圧によって転移されないと共に上記着色インキ層
と同色若しくは略同色に調色された蛍光インキ層と、こ
の蛍光インキ層を被覆して複写領域の全面に亘り設けら
れかつ紫外線透過性を有する転移性の着色インキ層とで
構成されることを特徴とするものである。
【0011】そして、請求項1記載の発明に係るこの感
圧複写重合体によれば、上記上側シートの基材面にパタ
ーン状の蛍光インキ層を備え、かつ、この蛍光インキ層
は無色若しくは略無色で肉眼による目視が比較的困難な
ためそのパターンの存在が確認され難い。
【0012】また、請求項2記載の発明に係るこの感圧
複写重合体によれば、上記上側シートの基材面にパター
ン状の蛍光インキ層を備え、かつ、この蛍光インキ層は
これを被覆し複写領域の全面に亘り設けられた着色イン
キ層と同色若しくは略同色に調色されているため、請求
項1に係る感圧複写重合体と同様に肉眼による目視が比
較的困難となりそのパターンの存在が確認され難い。
【0013】従って、これ等感圧複写重合体自体の偽
造、変造を未然に防止することが可能となり、かつ、そ
の偽造、変造等が仮になされたとしても、感圧複写重合
体の上側シートに対しその着色インキ層側から紫外線照
射することにより紫外線透過性を有する上記着色インキ
層を介し蛍光インキ層のパターンが確認されるためこれ
等の事実を簡便に判定することが可能となる。
【0014】更に、請求項1及び2記載の発明に係る感
圧複写重合体においては上側シートの基材面にパターン
状の蛍光インキ層を備えているため、このパターンを具
備しない従来の加圧複写重合体に較べ紫外線照射時にお
ける外観的付加価値の増大をも図ることが可能である。
【0015】他方、請求項3に係る発明は、加圧によっ
て転移される転移性の着色インキ層が複写領域に設けら
れた上側シートと、この上側シートと接触可能に配置さ
れ転移される着色インキ層を受容して画像表示する下側
シートとを備える感圧複写重合体を前提とし、上記上側
シートが、基材と、この基材面にパターン状に設けられ
かつ加圧によって転移される無色若しくは略無色の蛍光
インキ層と、この蛍光インキ層を被覆して複写領域の全
面に亘り設けられかつ紫外線透過性を有する転移性の着
色インキ層とで構成されることを特徴とし、また、請求
項4に係る発明は、加圧によって転移される転移性の着
色インキ層が複写領域に設けられた上側シートと、この
上側シートと接触可能に配置され転移される着色インキ
層を受容して画像表示する下側シートとを備える感圧複
写重合体を前提とし、上記上側シートが、基材と、この
基材面にパターン状に設けられかつ加圧によって転移さ
れると共に上記着色インキ層と同色若しくは略同色に調
色された蛍光インキ層と、この蛍光インキ層を被覆して
複写領域の全面に亘り設けられかつ紫外線透過性を有す
る転移性の着色インキ層とで構成されることを特徴とす
るものである。
【0016】そして、請求項3及び4記載の発明に係る
この感圧複写重合体おいても、請求項1及び2に係る発
明と同様に上側シートの基材面に肉眼による目視が困難
なパターン状の蛍光インキ層を具備しているため、感圧
複写重合体自体の偽造、変造を未然に防止でき、かつ、
仮になされた場合にもその判定が容易である。
【0017】また、請求項3記載の発明に係るこの感圧
複写重合体においては、請求項1及び2に係る発明と相
違して上側シートの基材面に設けられた無色若しくは略
無色の蛍光インキ層が加圧による転移性を有し、また、
請求項4記載の発明に係る感圧複写重合体においても上
側シートの基材面に設けられかつ着色インキ層と同色若
しくは略同色に調色された蛍光インキ層が加圧による転
移性を有しているため下側シートに形成された記録情報
の改ざん防止も図れる。すなわち、上記蛍光インキ層は
パターン状に設けられ複写領域の全面に亘り設けられて
いないため、着色インキ層と共に下側シートへ転移され
る蛍光インキ層もそのパターンが存在する部位に限られ
る。従って、下側シートへ転移された着色インキ層の一
部にのみ蛍光インキ層が存在し下側シートに転移された
インキ層全体が蛍光発光する従来の画像表示のパターン
と明らかに区別されるため下側シートに形成された記録
情報の改ざん等も防止することが可能となる。更に、上
記記録情報の改ざんを行うには同一パターンの蛍光イン
キ層を有する感圧複写重合体を入手することが前提にな
るのに対し、蛍光インキ層を有するこの感圧複写重合体
自体の偽造そのものが上述したように困難なことから上
記記録情報における改ざんの可能性を著しく低減させる
ことが可能となる。
【0018】このような技術的手段において上記蛍光イ
ンキ層を構成する蛍光インキとしては、無色若しくは略
無色の蛍光顔料(例えば、硫化亜鉛、硫化カドミウム、
タングステン酸カルシウム等)あるいは適宜着色顔料や
染料が添加され上記着色インキ層と同色若しくは略同色
に調色された蛍光顔料、バインダー(例えば、ワックス
類、樹脂等)、可塑剤(例えば、フタル酸ジオクチル、
鉱油等)等を主成分とする印刷インキが利用でき、その
パターンとしては、文字パターン、図形パターン、網点
状パターン又は細紋パターン等が適用できる。また、花
や物語等を表現した美麗なパターンを選定してもよい。
【0019】また、この蛍光インキ層のバインダーを選
定するに際しては以下の点に注意を要する。すなわち、
請求項1及び2に係る発明においては上記蛍光インキ層
が加圧により転移されないよう基材との接着性が良好な
バインダーを選び、また、請求項3及び4に係る発明に
おいては加圧により転移されるよう基材との剥離性が良
好なバインダーを選ぶことを要する。尚、請求項3及び
4に係る発明においては、上記基材と蛍光インキ層との
間に透明性若しくは半透明性を有する剥離層を介在させ
てこの蛍光インキ層に転移性を付与する方法を採っても
よい。この剥離層に適用できる材料としては、例えば固
体脂肪酸等の臘状物質が挙げられる。
【0020】次に、上記蛍光インキ層を被覆し複写領域
の全面に亘り設けられる着色インキ層としては、汎用の
墨色の裏カーボン印刷インキを使用することが可能であ
る。尚、着色顔料としてカーボンブラックを含有する墨
色の裏カーボン印刷インキを使用することもできるが、
紫外線透過性の観点から、イエローインキ、マゼンタイ
ンキ、及び、シアンインキを混合して墨色に調整した裏
カーボンインキを使用することが好ましい。
【0021】また、上側シート及び下側シートの基材は
任意であり、紙、プラスチックシート等が例示できる。
【0022】尚、請求項1〜4記載の発明に係る感圧複
写重合体は、通常、上側シートと下側シートとが対とな
りこれが複数対綴じられた構造を有しているが、1対の
上側シートと下側シートとでこれを構成してもよいし、
あるいは、上側シートと下側シートとが複数組合わされ
たものを1セットとし(この場合、中間のシートは上側
シートと下側シートを兼ねることになり、かつ、1回の
筆記作業等により同一の情報を複数記録することが可能
となる)これが複数セット綴じられた構造にしてもよ
い。また、複数セットが綴じられた後者の感圧複写重合
体にあっては少なくともその一部の上側シートに蛍光イ
ンキ層を具備していればよい。
【0023】
【作用】請求項1記載の発明に係る感圧複写重合体によ
れば、上側シートの基材面にパターン状の蛍光インキ層
を備え、かつ、この蛍光インキ層は無色若しくは略無色
で肉眼による目視が比較的困難なためそのパターンの存
在が確認され難い。
【0024】また、請求項2記載の発明に係る感圧複写
重合体によれば、上記上側シートの基材面にパターン状
の蛍光インキ層を備え、かつ、この蛍光インキ層はこれ
を被覆し複写領域の全面に亘り設けられた着色インキ層
と同色若しくは略同色に調色されているため、請求項1
に係る発明と同様に肉眼による目視が比較的困難となり
そのパターンの存在が確認され難い。
【0025】従って、この感圧複写重合体自体の偽造、
変造を未然に防止することが可能になり、かつ、その偽
造、変造等が仮になされたとしても、感圧複写重合体の
上側シートに対しその着色インキ層側から紫外線照射す
ることで紫外線透過性を有する上記着色インキ層を介し
蛍光インキ層のパターンが確認されるためこのパターン
の有無によりその事実を簡便に判定できると共に、パタ
ーン状の蛍光インキ層を具備しない従来の加圧複写重合
体に較べ紫外線照射時における外観的付加価値の増大を
も図ることが可能となる。
【0026】他方、請求項3及び4記載の発明に係る感
圧複写重合体によれば、請求項1及び2に係る発明と同
様、上側シートの基材面に肉眼による目視が困難なパタ
ーン状の蛍光インキ層を具備しているため、感圧複写重
合体自体の偽造、変造を未然に防止でき、かつ仮になさ
れた場合にも簡便にその判定ができると共に紫外線照射
時時における外観的付加価値の増大を図ることが可能と
なる。
【0027】また、請求項3記載の発明に係る感圧複写
重合体においては、請求項1及び2に係る発明と相違し
て上側シートの基材面に設けられた無色若しくは略無色
の蛍光インキ層が加圧による転移性を有し、また、請求
項4記載の発明に係る感圧複写重合体においても上側シ
ートの基材面に設けられかつ着色インキ層と同色若しく
は略同色に調色された蛍光インキ層が加圧による転移性
を有しているため下側シートに形成された記録情報の改
ざん防止も図れる。すなわち、上記蛍光インキ層はパタ
ーン状に設けられ複写領域の全面に亘り設けられていな
いため、着色インキ層と共に下側シートへ転移される蛍
光インキ層もそのパターンが存在する部位に限られる。
従って、下側シートへ転移された着色インキ層の一部に
のみ蛍光インキ層が存在し下側シートに転移されたイン
キ層全体が蛍光発光する従来の画像表示のパターンと明
らかに区別されるため下側シートに形成された記録情報
の改ざん等も防止することが可能となる。更に、上記記
録情報の改ざんを行うには同一パターンの蛍光インキ層
を有する感圧複写重合体を入手することが前提になるの
に対し、蛍光インキ層を有するこの感圧複写重合体自体
の偽造そのものが上述したように困難なことから上記記
録情報における改ざんの可能性を著しく低減させること
が可能となる。
【0028】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につい
て詳細に説明する。
【0029】まず、実施例に係る感圧複写伝票は、図1
に示すように上側シート1とこの上側シート1と接触可
能に配置された下側シート2とでその主要部が構成され
ている。また、上側シート1は、紙製基材11と、この
基材11の複写領域の全面に一様に設けられ下記組成の
ワックスより成る透明性の剥離層12と、この剥離層1
2上に線画パターン状(図2参照)に印刷され下記組成
の蛍光インキより成る無色の蛍光インキ層13と、イエ
ローインキ、マゼンタインキ、シアンインキを混合して
墨色に調整した裏カーボンインキが適用され上記蛍光イ
ンキ層13を被覆し複写領域の全面に亘り一様に印刷さ
れた着色インキ層14とでその主要部が構成されてい
る。
【0030】 [ワックスの組成] 「Petrolite」WB-7(ペトロライト社製商品名) 14重量部 パラフィンワックス(融点74℃) 36重量部 100SUS 鉱物油(ペトロライト社製商品名) 50重量部 [蛍光インキの組成] 「Petrolite」WB-7(ペトロライト社製商品名) 10重量部 パラフィンワックス(融点74℃) 25重量部 100SUS 鉱物油(ペトロライト社製商品名) 35重量部 イットリウム蛍光体P22-RE3(化成オプトニクス社製商品名) 30重量部 尚、上記上側シート1と下側シート2とは、その側縁に
設けられた綴じ代aで綴じ合わされており、下側シート
2は上記綴じ代近くにミシン目bを備えこのミシン目b
から切断できるように構成されている。
【0031】そして、この感圧複写伝票の上側シート1
に対しその着色インキ層14側から紫外線ランプを使用
して紫外線を照射したところ、図2に示すように上記蛍
光インキ層13が蛍光発光し、広告用の線画パターンが
浮かび上がった。
【0032】次に、この感圧複写伝票の上側シート1上
からその複写領域にボールペンを使用して「1、2、
3」の数字を記入した。そして、ミシン目bから下側シ
ート2を切断し、この下側シート2表面に形成された数
字を観察したところ色むらのない「1、2、3」の数字
が記入されていた。
【0033】また、数字が記入された下側シート2に対
し紫外線を照射したところ、図3に示すように数字1
4’の一部が線状に蛍光発光した。そして、この蛍光パ
ターン13’は、従来の文字全体が一様に蛍光発光する
ものと較べて明らかに区別がつくものであり、かつ、こ
の実施例に係る感圧複写伝票を適用しない限り同一のパ
ターンを形成することは困難であった。
【0034】
【発明の効果】請求項1及び2に係る発明によれば、感
圧複写重合体自体の偽造、変造を未然に防止でき、か
つ、その偽造、変造が仮になされたとしても上側シート
に対しその着色インキ層側から紫外線照射することで着
色インキ層を介し蛍光インキ層のパターンが確認される
ためこのパターンの有無により偽造、変造の事実を簡便
に判定できると共に、パターン状の蛍光インキ層を具備
しない従来の加圧複写重合体に較べ紫外線照射時におけ
る外観的付加価値の増大をも図れる効果を有している。
【0035】他方、請求項3及び4に係る発明によれ
ば、請求1及び2に係る発明の上記効果に加えて、下側
シートへ転移された着色インキ層の一部にのみ蛍光イン
キ層が存在し下側シートに転移されたインキ層全体が蛍
光発光する従来の画像表示のパターンと明らかに区別さ
れるため下側シートに形成された記録情報の改ざん等を
防止することができ、かつ、上記記録情報の改ざんを行
うには同一パターンの蛍光インキ層を有する感圧複写重
合体を入手することが前提となるため記録情報における
改ざんの可能性を著しく低減できる効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る感圧複写伝票の断面説明図。
【図2】実施例に係る上側シートの平面説明図。
【図3】実施例に係る記入済みの下側シートの平面説明
図。
【符号の説明】
1 上側シート 2 下側シート 11 基材 12 剥離層 13 蛍光インキ層 14 着色インキ層

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】加圧によって転移される転移性の着色イン
    キ層が複写領域に設けられた上側シートと、この上側シ
    ートと接触可能に配置され転移される着色インキ層を受
    容して画像表示する下側シートとを備える感圧複写重合
    体において、 上記上側シートが、基材と、この基材面にパターン状に
    設けられかつ加圧によって転移されない無色若しくは略
    無色の蛍光インキ層と、この蛍光インキ層を被覆して複
    写領域の全面に亘り設けられかつ紫外線透過性を有する
    転移性の着色インキ層とで構成されることを特徴とする
    感圧複写重合体。
  2. 【請求項2】加圧によって転移される転移性の着色イン
    キ層が複写領域に設けられた上側シートと、この上側シ
    ートと接触可能に配置され転移される着色インキ層を受
    容して画像表示する下側シートとを備える感圧複写重合
    体において、 上記上側シートが、基材と、この基材面にパターン状に
    設けられかつ加圧によって転移されないと共に上記着色
    インキ層と同色若しくは略同色に調色された蛍光インキ
    層と、この蛍光インキ層を被覆して複写領域の全面に亘
    り設けられかつ紫外線透過性を有する転移性の着色イン
    キ層とで構成されることを特徴とする感圧複写重合体。
  3. 【請求項3】加圧によって転移される転移性の着色イン
    キ層が複写領域に設けられた上側シートと、この上側シ
    ートと接触可能に配置され転移される着色インキ層を受
    容して画像表示する下側シートとを備える感圧複写重合
    体において、 上記上側シートが、基材と、この基材面にパターン状に
    設けられかつ加圧によって転移される無色若しくは略無
    色の蛍光インキ層と、この蛍光インキ層を被覆して複写
    領域の全面に亘り設けられかつ紫外線透過性を有する転
    移性の着色インキ層とで構成されることを特徴とする感
    圧複写重合体。
  4. 【請求項4】加圧によって転移される転移性の着色イン
    キ層が複写領域に設けられた上側シートと、この上側シ
    ートと接触可能に配置され転移される着色インキ層を受
    容して画像表示する下側シートとを備える感圧複写重合
    体において、 上記上側シートが、基材と、この基材面にパターン状に
    設けられかつ加圧によって転移されると共に上記着色イ
    ンキ層と同色若しくは略同色に調色された蛍光インキ層
    と、この蛍光インキ層を被覆して複写領域の全面に亘り
    設けられかつ紫外線透過性を有する転移性の着色インキ
    層とで構成されることを特徴とする感圧複写重合体。
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