JP3413804B2 - 投与装置 - Google Patents

投与装置

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JP3413804B2 JP50046894A JP50046894A JP3413804B2 JP 3413804 B2 JP3413804 B2 JP 3413804B2 JP 50046894 A JP50046894 A JP 50046894A JP 50046894 A JP50046894 A JP 50046894A JP 3413804 B2 JP3413804 B2 JP 3413804B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は局部治療のための液状滅菌製剤、例えば、鼻
内噴霧剤や点眼剤を投与する装置に関し、一層詳しく
は、投与部とこの投与部のための保護キャップとを備え
る投与装置に関する。かかる保護キャップは、投与部を
迅速に乾燥させる手段を備える。
発明の背景 鼻内噴霧剤は、通常、鼻孔に噴霧しようとしている溶
液を収容するプラスチック、ガラスで作ったびんその他
同等の容器によって投与される。びんは処置しようとし
ている局所に薬剤を投与する部分、通常は、鼻孔内に挿
入することになっている経鼻チューブまたはオリーブを
備える。溶液は、任意適当な手段、例えば、ポンプやび
んの変形、適当な推進剤を用いて鼻孔内へ噴出させられ
る。使用後、オリーブをキャップで覆い、それを損傷、
塵挨、汚染から保護する。この種の典型的な装置は、米
国特許第2434875号に開示されている。この文献には、
保護キャップを備える投与装置が示されており、この保
護キャップは、装置の使用後毎に装置の投与部上に設け
られてこれを上述のように保護する。保護キャップの底
部の縁部分には、内側に延在する突起が形成されてい
る。これらの突起は、空気を通過させて保護キャップ中
の圧力とびんの周囲の圧力とを等しくするための隙間を
残しつつ、投与部の下部の縁部分に係合する。かかる通
路は、狭い寸法となっており、圧力下でのみ液体の通路
として機能する。
使用後、少量の溶液および場合によっては鼻孔からの
若干量の粘液がオリーブ内に残るのが普通である。これ
らの残留液は、溶液が必ずしも消毒液であるとは限ら
ず、また時には、バクテリアの栄養源となるかも知れな
い成分すら含んでいるため、バクテリアその他の望まし
くない微生物の成長の元になる可能性がある。これらバ
クテリアは次回の同じ使用者あるいは別の使用者による
鼻内噴霧装置の使用時に鼻孔内へ導入されることにな
る。これが望ましくないのはもちろんである。バクテリ
アは、また、少なくとも使用の或る段階でオリーブとび
んの内部が直結する可能性があるため、びんの内容物を
汚染する可能性がある。
この問題を避けるため、通常は、米国特許第2434875
号に開示された装置の場合もそうであるが、バクテリア
の成長を阻止することを意図した保存料を溶液に添加す
る。しかしながら、これには他の欠点がある。とりわけ
線毛運動抑制への影響があったり、granolytechemotaxi
s、あるいは、使用者の通常使用される保存剤や消毒剤
または添加剤に対する耐性が低い可能性があるとかの欠
点がある。したがって、保存剤その他同様の添加剤のな
い鼻内噴霧剤が望まれている。
点眼剤も、投与時に無菌であることが必須であるか
ら、その投与に関しても同様の問題がある。
発明概念の簡単な説明 本発明によって考えられるこの問題についての解答
は、請求の範囲に記載してあるように、製剤を投与する
部分を急速に乾燥させる方法と共にそれを可能とする保
護キャップを提供することである。当該部分を乾燥状態
に維持するだけで充分にバクテリアの成長を抑えること
が可能であることがわかっている。このことは、製剤が
なんら保存剤を含有していない場合でも、この部分を無
菌状態に保てることを意味する。
したがって、本発明は、上述の投与装置であって、保
護キャップが投与部に空気の自由な出入りを許す少なく
とも１つの開口が設けられた頂端壁を有する截頭の円錐
形またはピラミッド形となっている投与装置を提供する
ことを目的とする。
また、本発明は、長手方向のスリット状の開口をさら
に備え、保護キャップの全外表面に対する開口の比率が
約1:22となっている投与装置を提供することを目的とす
る。
また、本発明は、保護キャップが投与部を覆う通常位
置に置かれたときに投与部の投与出口と接触する吸収性
材料を備え、この吸収性材料の少なくとも若干の部分が
周囲雰囲気と接触し、吸収性材料が頂端壁にある開口付
近に位置している保護キャップを提供することを目的と
する。
また、本発明の具体的な態様では、吸収性材料が、保
護キャップの内側に配置された突起によって保持される
プラグの形状を有し、好適には、プラグが例えばエチレ
ンビニルアセテート発泡体またはポリエチレン焼結体等
の適当な材料でスポンジ形態にされている。
また、本発明の具体的な態様では、吸収性材料が周状
のビードによって保持される弾性ディスクの形を有し、
弾性ディスクがヘッドに近接したキャップの内径よりも
やや大きな直径を有して、弾性ディスクがキャップの内
側に応力で保持されてくぼんだ形状となっており、弾性
ディスクの凸側が投与出口に向けられている。
図面の簡単な説明 第１図は鼻内噴霧剤のための代表的な噴霧びんを示
す。
第２図は鼻内噴霧剤びんのための普通の保護キャップ
を示す。
第3a図は本発明による保護キャップの第１の実施例の
側面図である。
第3b図は第3a図の実施例の頂面図である。
第3c図は第3b図のIII−III線に沿った断面図である。
第4a図〜第4c図は第3a図〜第3c図の実施例を第3a図〜
第3c図とはやや違った面から示す図である。
第5a図〜第5c図は第3a図〜第3c図に対応する図で、本
発明の保護キャップの第２の実施例を示す図である。
第6a図〜第6c図は第5a図〜第5c図の実施例を第3a図〜
第3b図とはやや違った面から見た図である。
第7a図〜第7c図は第3a図〜第3c図に対応する図であ
り、第３図および第５図に示す特徴を組み合わせている
本発明の保護キャップの第３の実施例を示す図である。
第8a図〜第8c図は第3a図〜第3c図に対応する図であ
り、第３図および第６図に示す特徴を組み合わせている
本発明の保護キャップの第４の実施例を示す図である。
本発明の好ましい実施例の詳細な説明 以下の説明および図面において、同一の部分は同じ参
照符号を付けてある。
第１、２図は鼻内噴霧溶液を噴射するためのポンプ機
構（図示せず）を包含する種類の鼻内噴霧剤を投与する
従来の装置を示している。この装置は経鼻カテーテルま
たはオリーブ４を備えた閉鎖キャップ２を有するびん１
からなる。オリーブは、装置を使用しないときには、第
２図に示す保護キャップ４で覆われる。
この保護キャップは円錐形の側壁と端壁とを備えてい
る。この装置の他の構造上の詳細はオリーブおよびその
保護キャップには特に関連したものではないから、詳し
くは説明しない。
鼻内溶液の出口がオリーブの先端（５のところ）に設
けてある。噴霧装置が用いられるとき、通常は、鼻内溶
液の若干の液滴が出口に近い領域に残る。これらの液滴
は通常は使用者の鼻孔から発するバクテリアその他によ
って汚染されているので、保存剤を含有していない溶液
が用いられる場合には液滴内で過剰にバクテリアが成長
するリスクが大きくなる。鼻内噴霧溶液は普通は防腐性
でない。
第3a図〜第3c図に示す本発明による実施例は保護キャ
ップ６を包含しており、この保護キャップは小さい頂角
を有するほぼ截頭円錐形となっている。この保護キャッ
プ６はそれを閉鎖キャップ２に取り付けるためのビード
部あるいは出張り11を備えている。キャップの代表的な
寸法は以下の通りであり得る。高さ29mm、底部直径13m
m、頂部直径11mm、全外表面積1100mm2である。キャップ
の表面９には長手方向のスリット８が設けてある。これ
らのスリットおよびオリーブまわりに空気が容易に循環
できるように、キャップの端壁10には軸線方向の孔また
は通気口７が備えられる。その結果、空気がオリーブに
自由に出入りできるので、使用後にキャップを交換した
ときに、オリーブが急速に乾燥することになる。上述し
たように、バクテリア成長の条件はオリーブが乾いてい
るときに好適ではなくなる。
上述したサイズの保護キャップにおいては、スリット
および孔の全面積が少なくとも50mm2、すなわち、外表
面に対して約1:26、好ましくは1:22の比率であると好ま
しい。
第4a図〜第4c図に示すやや異なった実施例では、保護
キャップ６はその底部まで完全に延びている長手方向の
スリット12を備えている。鼻内オリーブまわりの空気の
循環をさらに高めるというこの特徴を除いて、この実施
例は第3a図〜第3c図に関連して説明した実施例と同一で
ある。
第５、６図は長手方向スリットを利用しない実施例を
示している。第5a図〜第5c図による実施例は連続した側
壁面14を備えた保護キャップ13を包含する。このキャッ
プは中央開口16を有する端壁15を備えている。環状の周
方向ビード部17が開口16からやや離れたところでキャッ
プの内壁面に設けてある。ビード部17に隣接したキャッ
プの内径よりもやや大きい直径を有する多孔質で吸収性
があり、比較的薄く、ややくぼんだディスク18がビード
部を通り越した所定位置にスナップ嵌合させてある。デ
ィスク18は、こうして、ビード部17とその上に位置した
壁内部部分とによって張力の下に保持される。ビード部
17は、保護キャップをびん内に置いたときにディスク18
がオリーブ３の先端５と直接接触することになるように
端壁15から離れたところに位置している。オリーブの先
端にある液体は毛管現象によってディスクに吸収され
る。こうして、液体は大きな面積にわたって分布され、
このことは液体が急速に蒸発することを意味する。こう
して、オリーブは効果的に乾いた状態に保たれる。これ
は汚染バクテリア、特に、グラム陰性のバクテリアの成
長を阻止するのに必須である。適当な吸収性物質の例と
しては、種々の形態のセルロース、例えば、濾紙、巻き
たばこフィルタ、スポンジ、コットンがあり、種々のプ
ラスチック材料としては、織布または不織布の形態ある
いはスポンジ形態のポリアミド類、ポリビニルアセテー
ト、ポリエステルがある。
吸収物質が確実に適切な衛生状態に保たれるように、
適当な保存剤、例えば、クロルヘキシジンアセテートを
含浸させるとよい。
第5a図〜第5c図による実施例のやや異なった形態が第
6a図〜第6c図に示してある。この実施例では、ディスク
の代わりに突起20によって保持される吸収性プラグ19が
用いられる。このプラグの材料は、上述のディスクにお
ける材料と同じであり、物理的な形態および性質も同じ
であってもよい。現在のところ、エチレンビニルアセテ
ート発泡体あるいは焼結ポリエチレンが最も適当な材料
であると思われる。突起20は、例えばプラグをキャップ
に接着したり、取付部のところでキャップに結合したり
できるので、絶対必要という訳ではない。材料に応じ
て、単純なプレス嵌めも考えられる。
後の２つの実施例は、先の実施例よりも塵埃などを排
除するのに有効であるために、使用者のポケット、ハン
ドバッグなどに入れることを主として意図した鼻内噴霧
剤びんにおいて特に適している。
同じカテゴリに属し、本質的に第５、６図による実施
例と同じ特性を有する実施例は、保護キャップ全体が繊
維質の吸収材料で作った実施例である。しかしながら、
この実施例は図示していない。別の実施例は蒸気に関し
て透過性を持つ比較的剛性の繊維材料、例えば、ガラス
繊維、フェルトまたは石英の繊維材料でキャップを作
る。
第7a図〜第7c図および第8a図〜第8c図は、第3a図〜第
3c図による実施例と第5a図〜第5c図および第6a図〜第6c
図のそれぞれによる実施例との組み合わせを本質とする
本発明の実施例を示している。
第7a図〜第7c図は、長手方向スリット８を設けた側壁
面９と、孔７およびビード部11を設けた端壁面10とを包
含するキャップ６を示している。このキャップ６は、付
加的に、ディスク18′を備えている。このディスクは第
5a図〜第5c図のディスク18と同様にして取り付けてあ
る。
第8a図〜第8c図は、長手方向スリット８′を設けた側
壁面９′と、孔16′およびビード部11′を設けた端壁面
15′とを包含するキャップ６′を示している。このキャ
ップ６′は、さらに、多孔質プラグ19′を保持する出張
り20′を備えている。
乾燥剤、例えば、シリカゲルを備えた普通の保護キャ
ップも考えられる。この場合、キャップは、乾燥剤が周
囲空気から水分を吸収し、すぐに無効になってしまうの
で、びんに対する気密シールを形成しなければならな
い。
冒頭で述べたように、基本的な原理は、処置しようと
している部位に容器から投与される局所治療のための他
の液状で無菌の保存剤非含有薬剤、例えば、びんを使用
しないときに保護キャップを通常覆う投与噴射孔を有す
るプラスチック性圧迫式びんから投与される点眼剤にも
適用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) A61J 1/00 A61J 1/05 A61K 9/00 A61M 15/08

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】液状で無菌で保存剤を含有しない製剤をバ
    クテリアの成長なく投与するための投与装置であって、 製剤投与部と、 当該製剤投与部のための保護キャップとを備え、 前記保護キャップは、頂端壁を有する截頭の円錐形また
    はピラミッド形となっており、 前記頂端壁には、少なくとも１つの開口が設けられてお
    り、 前記保護キャップは、長手方向のスリット状の開口をさ
    らに備え、 前記少なくとも１つの開口と前記スリット状の開口とに
    よって、前記製剤投与部に空気の自由な出入りを許して
    前記製剤投与部を急速に乾燥させることを特徴とする投
    与装置。
  2. 【請求項２】液状で無菌で保存剤を含有しない製剤をバ
    クテリアの成長なく投与するための投与装置であって、 製剤投与部と、 当該製剤投与部のための保護キャップとを備え、 前記保護キャップは、少なくとも１つの開口が設けられ
    た頂端壁を有する截頭の円錐形またはピラミッド形とな
    っているとともに、当該保護キャップが前記製剤投与部
    を覆う通常位置に置かれたときに前記製剤投与部の投与
    出口と接触する吸収性材料を備え、 前記吸収性材料の少なくとも若干の部分は、前記少なく
    とも１つの開口を介して周囲雰囲気と接触していること
    を特徴とする投与装置。
  3. 【請求項３】前記少なくとも１つの開口は、前記頂端壁
    の中央に配置されていることを特徴とする請求項１及び
    請求項２のいずれか記載の投与装置。
  4. 【請求項４】前記保護キャップの全外表面に対する前記
    開口の比率が約1:22となっていることを特徴とする請求
    項１から請求項３のいずれか記載の投与装置。
  5. 【請求項５】前記吸収性材料は、前記頂端壁にある前記
    開口付近に位置していることを特徴とする請求項４記載
    の投与装置。
  6. 【請求項６】前記吸収性材料は、前記保護キャップの内
    側に配置された突起によって保持されるプラグの形状を
    有し、当該プラグは、適当な材料でスポンジ形態にされ
    ていることを特徴とする請求項５記載の投与装置。
  7. 【請求項７】前記適当な材料は、エチレンビニルアセテ
    ート発泡体またはポリエチレン焼結体であることを特徴
    とする請求項６記載の投与装置。
  8. 【請求項８】前記吸収性材料は、周状のビードによって
    保持される弾性ディスクの形を有し、前記弾性ディスク
    は、前記ヘッドに近接したキャップの内径よりもやや大
    きな直径を有し、前記弾性ディスクは、前記キャップの
    内側に応力で保持されてくぼんだ形状となっており、前
    記弾性ディスクの凸側は、前記投与出口に向けられてい
    ることを特徴とする請求項６記載の投与装置。
JP50046894A 1992-06-03 1993-06-01 投与装置 Expired - Lifetime JP3413804B2 (ja)

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