JP3841835B2 - 消毒用エタノール入りスプレー式容器 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、消毒殺菌剤として用いられる消毒用エタノール入りスプレー式容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
日本薬局方消毒用エタノール、エタノール及び無水エタノールは、殺菌消毒剤として、明治時代以来繁用され、強い殺菌力と幅広い抗菌力で賞用されて来ており、現在も相変らず人気を誇っている。
【0003】
この3種類のエタノール類は、規格を定めた公定書である日本薬局方に古くから収載されている。その中でも消毒用エタノールは、強い殺菌力と幅広い抗菌力を持ち、無色透明で、揮発性が強く、かつ安価で副作用のほとんどない殺菌消毒剤として病院で繁用され、薬局薬店を通じて広範囲に一般使用者にも使用されている。
【0004】
従来の消毒用エタノールはほとんどガラス瓶に収納されていて、収納液を塗布するために脱脂綿とかガーゼを用いて塗布していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は従来のガラス瓶入り消毒用エタノールの使い勝手をよくし、衛生的、経済的に有利に使用できる消毒用エタノール入りスプレー式容器を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは前記目的を達成するために鋭意検討を行った結果、消毒用エタノールを特定な構造のスプレー装置を有する容器に収納して使用することにより、上記目的が達成されることを見出し、この知見に基いて本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明は、消毒用エタノールを収納し、上端に開口部2を有するプラスチック製容器本体3と、開口部2に設けられたノズル付きボタン4を押圧することによりノズル5から消毒用エタノール1をスプレーする空気ポンプ式スプレー装置6とからなり、スプレー装置6が、吸い上げパイプ9とこれに接続するシリンダー10とシリンダー10内を往復する中空のピストンパイプ11とピストンパイプ11に接続するノズル付きボタン4とからなり、ピストンパイプ11の下方部にはくびれ12が設けてあり、このくびれ12部分にはピストンパイプ11の内部と外部を貫通する孔13が設けられており、ピストンパイプ11のくびれ12部分にはゴム製輪形パッキン14が装着されており、シリンダー10は輪形パッキン14が収納される大内径部と輪形パッキン14の外径より若干径の小さい小内径部からなっており、シリンダー10内小内径部にはピストンパイプ11を往復運動させるためのバネ15が収納されており、バネ15の上にはバネを均一に伸縮させるための球17が配置されている構造であることを特徴とする消毒用エタノール入りスプレー式容器を提供するものである。
【0008】
従来の消毒用エタノールは殆どがガラス瓶に入れられて市販されているため、脱脂綿とかガーゼで塗布していたが、これらは何回も使用すると不衛生であり、また不便である。本発明の消毒用エタノール入りスプレー式容器は、消毒用エタノールを噴霧して使用できるようにしたため、衛生的で使い勝手に優れている。
【0009】
すなわち、汚れている傷にスプレーすることにより汚れを落とすことができる。また、創傷面や皮膚に直接触れないで塗布できるので衛生的であり、特によく使用されるピアス用の耳に開けた穴への塗布に大変便利である。また、脱脂綿やガーゼ等が不要なので経済的である。更に、空気ポンプ式のスプレー装置を使用しているので環境問題についても問題がないという特長を有している。
【0010】
また、日本薬局方消毒用エタノールは、日本薬局方でエタノール76.9〜81.4v/v%と規定されていて、この範囲を逸脱すると、不良薬品の罪に問われるが、本発明の消毒用エタノールは優れた構造の容器に収納されているのでこの条件を十分満足することができる。
【0011】
プラスチック製容器本体は安価で加工しやすく、吸着がほとんどないポリプロピレンや硬質ポリエチレン製の容器が適している。特に、硬質ポリエチレン製容器は、加工がしやすく、落としても壊れないので安全性に優れ、また軽量で取り扱い易い。
【0012】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0013】
実施例
図1に示すようなポリエチレン製の容器本体3には消毒用エタノール1を入れ、容器本体3の上端の開口部2に図1に示すような空気ポンプ式スプレー装置6をパッキン8を挟んでポリエチレン製のネジキャップ7で密封した。スプレー装置6はポリエチレン製の吸い上げパイプ9とこれに接続するシリンダー10とシリンダー10内を往復する中空のピストンパイプ11とピストンパイプ11に接続するノズル付ボタン4とからなっている。ピストンパイプ11の下方部にはくびれ12が設けてあり、このくびれ12部分にはピストンパイプ11の内部と外部を貫通する孔13が設けられている。ピストンパイプ11のくびれ12部分にはゴム製の輪形パッキン14が装着されている。シリンダー10は輪形パッキン14が収納される大内径部と輪形パッキンの外径より若干径の小さい小内径部とからなっている。シリンダー内小内径部にはピストンパイプ11を往復運動させるためのバネ15が収納されており、バネ15の上にはバネを均一に伸縮させるためのステンレス球17が配置されている。ネジキャップ7にはノズル付ボタン4を覆うトップキャップ16がかぶせられている。
【0014】
スプレー時にはノズル付きボタン4を下方に押すとピストンパイプ11が下方に下がり、輪形パッキン14がシリンダー内段差18により変形して孔13を露出させ、シリンダー10内部とピストンパイプ11内部が孔13により導通し、シリンダー10内の液はピストンパイプ11を通りノズル5から噴霧される。ノズル付ボタン4をはなすとバネ15の復元力でピストンパイプ11は上昇し、輪形パッキン14で容器内部は密封状態になり、同時に液が吸い上げパイプ9を経て吸い上げられ、シリンダー10内に流入する。
【0015】
消毒用エタノールの1回の噴射量は定量で約0.3mlであり、汚れた傷面にスプレーしたところ汚れが落ち、きれいな傷面に消毒用エタノールを塗布することができた。
【0016】
【発明の効果】
本発明により従来のガラス瓶入り消毒用エタノールより使い勝手に優れるとともに、衛生的、経済的に有利に使用できる消毒用エタノール入りスプレー式容器が得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の消毒用エタノール入りスプレー式容器の断面図。
【符号の説明】
1 消毒用エタノール
2 開口部
3 容器本体
4 ノズル付きボタン
5 ノズル
6 空気ポンプ式スプレー装置
7 ネジキャップ
8 パッキン
9 吸い上げパイプ
10 シリンダー
11 ピストンパイプ
12 くびれ
13 孔
14 輪形パッキン
15 バネ
16 トップキャップ
17 ステンレス球
18 段差
Claims (1)
- 消毒用エタノールを収納し、上端に開口部2を有するプラスチック製容器本体3と、開口部2に設けられたノズル付きボタン4を押圧することによりノズル5から消毒用エタノール1をスプレーする空気ポンプ式スプレー装置6とからなり、スプレー装置6が、吸い上げパイプ9とこれに接続するシリンダー10とシリンダー10内を往復する中空のピストンパイプ11とピストンパイプ11に接続するノズル付きボタン4とからなり、ピストンパイプ11の下方部にはくびれ12が設けてあり、このくびれ12部分にはピストンパイプ11の内部と外部を貫通する孔13が設けられており、ピストンパイプ11のくびれ12部分にはゴム製の輪形パッキン14が装着されており、シリンダー10は輪形パッキン14が収納される大内径部と輪形パッキン14の外径より若干径の小さい小内径部からなっており、シリンダー10内小内径部にはピストンパイプ11を往復運動させるためのバネ15が収納されており、バネ15の上にはバネを均一に伸縮させるための球17が配置されている構造であることを特徴とする消毒用エタノール入りスプレー式容器。
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Applications Claiming Priority (1)
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JP02850193A Expired - Fee Related JP3841835B2 (ja) | 1993-01-26 | 1993-01-26 | 消毒用エタノール入りスプレー式容器 |
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- 1993-01-26 JP JP02850193A patent/JP3841835B2/ja not_active Expired - Fee Related
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