JP3413605B2 - 廃水から銅イオンを除く方法 - Google Patents
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】本発明はある種の染料又は顔料或いはこれ
らの中間体の製造中に生ずる強酸性廃液から、この酸性
廃液流を懸濁させた鉄粒子床、好ましくは鉄粒子の流動
床に通じることによって銅イオンを除去する方法に関す
る。この方法では、金属銅が鉄の上に沈着(depos
it)する。 【0002】種々の工業の及び鉱業の廃液は環境で許容
しえない量の銅イオンを含有する。例えば銅含有の染料
又は顔料の製造中には銅を含む廃液流が生ずる。銅を用
いる種々の合成工程、例えばアリールハライドをビフェ
ニル及び関連化合物に結合させるウルマン反応、芳香族
ジアゾニウム基をハロ又はシアノ基で置換するサンドマ
イヤー反応などにおいても、銅を含む水溶液及びスラッ
ジが生ずる。これらの廃液中の銅の量は標準的な廃液処
理設備で日常的に処理しうる量を越える。それ故に工業
の及び鉱業の廃液流から銅イオンを効果的且つ経済的に
除去する方法が長い間探求されてきた。 【0003】酸性廃液流から銅イオンを除去する種々の
技術は理論的に可能であり、いくつかは実用化されてい
る。しかしながら公知の方法のいくつかはこれらの廃液
流から銅イオンを除去することに関してその有用性の障
害となるある種の欠点をもつ。例えば多くのそのような
方法は比較的単純な理想化された系に対してだけ有用で
ある。 【0004】一方鉱業は、さもなければ失われてしまう
金属を回収する多くの実用的な技術を開発してきてい
る。これらの技術も染料及び顔料工業のような工業で用
いるのにしばしば適しているが、廃液流に関して重要な
相違が存在する。例えば工業の廃流は、精錬(例えば鉱
業)廃流よりも典型的には銅が少なく、酸(並びに酸の
種類)が多く、また有機物の負荷量が高い。参照、環境
保護技術シリーズEPA−670/2−74−008
(1974年1月)中のO.P.ケース(Case)著
「セメント化を用いる廃水からの金属回収」。更に特に
顔料に対する有機物負荷は不溶性の物質を含む。従って
鉱業で用いる方法はそれより複雑な系に対して必ずしも
適用できるとは限らない。 【0005】銅は不溶性の銅含有化合物の沈殿によって
酸性溶液から除去することができる。参照、例えばF.
S.ワートマン(Wartman)及びA.H.ロバー
ソン(Roberson)、「酸性鉱業水からの銅の沈
殿」、米国内務省鉱山局研究報告書R.I.3746号
(1944年)。例えばそのような溶液への水酸化物又
は炭酸塩の添加は銅の酸化物又は水酸化物を沈殿させ
る。銅は水酸化第二鉄との共沈によって効果的に除去す
ることもできる。銅は亜硫酸塩又は硫化物の添加によっ
ても沈殿させうる。しかしながら、これらの方法は濾過
するのが難しい細かい固体又はゲルを生成しがちであ
る。更にこの固体の廃棄は経済性及び環境の問題で厄介
である。 【0006】銅イオンはイオン交換法によって低濃度に
減ずることができ、しばしばイオン交換樹脂から比較的
高純度で回収することができる。しかしながらイオン交
換法は一般に材料及び装置の双方において費用がかか
る。更に廃液流中の固体はその効率をひどく悪化させ
る。 【0007】酸性廃流から銅を除去する他の方法は、陰
極での銅の電気分解析出である。参照、例えば米国特許
第4,152,229号である。1つの変化において
は、銅粒子が伝導性の棒に間断的に接触して回路を完結
するように、該棒を撹拌している銅粒子中に浸し、そし
て必要に応じて生長する銅の粒子を回収し、代替する。
例えば米国特許第4,244,795号、この変化では
陽極が典型的には不活性な金属である。他の変化では、
陽極が不活性の水酸化物又は他の誘導体に転化される鉄
のような比較的電気陰性度の高い金属である。例えば米
国特許第4,280,887号、電気分解は効果的であ
るけれど、この方法はある欠点をもつ。例えば電気分解
法は保守の難しい装置を必要とする。更に電気分解は副
生物として可燃性の水素ガスを遊離する。これは安全性
の問題ばかりでなく、電解効率の低下をもたらす。 【0008】電気分解中に起こるものと同一の一般的な
酸化還元反応も、外部電源を必要としない方法、所謂セ
メント化法で使用しうる。数百年にわたって、金属鉄が
水溶液から、特に銅鉱山で生ずる廃液から銅を沈殿させ
るために使用しうることは知られている。H.V.ウィ
ンチェル(Winchell)、「鉱業廃水からの銅の
沈降」(レター)、マイニング・アンド・サイエンティ
フィック・プレス(Mining and Scien
tific Press)、104、314(191
2)。更に参照、F.S.ワートマン及びA.H.ロバ
ーソン、「酸性鉱業水からの銅の沈殿」、米国内務省鉱
山局研究報告書R.I.3746号(1944年);
R.M.ナドカルニ(Nadkaruni)ら、「鉄へ
の銅の沈着に関する動力学的研究−そのI」、トランス
・メタラジカル・ソク(Trans.Metallur
gical Soc.)AIME、239、581〜5
85(1967);及びR.M.ナドカルニ及びM.
E.ワズワース(Wadsworth)、「鉄への銅の
沈着に関する動力学的研究−そのII」、トランス・メ
タラジカル・ソクAIME、239、1066〜107
4(1967)。銅イオンを含む溶液を鉄(又は銅より
も電気陰性度の高い他の金属)に露呈する時、銅イオン
は還元されて銅金属として沈着し、一方同時に鉄金属は
第一鉄イオンへ酸化される。特別な条件によって、第一
鉄イオンは可溶性の鉄塩又は錯体として或いは不溶性の
又は部分的に可溶性の鉄化合物として生成する。この基
本的な方法の変法は、回路板の製造におけるエッチング
ゆすぎ水から銅を除去するのにアルミニウム・リボン
(例えば米国特許第3,905,827号)及び銀を回
収するためにスチール・ウール(例えば米国特許第4,
740,244号)を使用するものである。 【0009】酸性条件では、鉄の酸との競争反応によっ
て水素ガスが発生する。この競争反応は銅を析出させな
いで鉄を無駄に消費させるばかりか、上述した電気分解
法と同様に水素ガス副生物が潜在的な安全性の問題を提
起する。溶液をpH約2〜3より酸性にすると、銅の沈
着速度は殆んど不変であるが、鉄の消費量が著しく増大
すると報告されている。参照、上述のワートマン及びロ
バーソンの論文の3〜4頁、及びW.W.フイッシャー
(Fisher)及びR.D.グローブズ(Grove
s)、「回転ドラム反応器での銅のセメント化、動力学
的研究」、米国内務省鉱山局研究報告R.I.8098
号、18頁(1976年)。これに対し本発明の方法は
驚くことに非常に高酸濃度(例えばpH1以下)におい
て銅を除去するのに効果的である。 【0010】セメント化は微粉砕された鉄(例えば粉末
又は繊維)、粒状又はスポンジ状の鉄、或いは鉄の球又
はショット(Shot)をバッチ式で又は塔で連続式で
用いることにより行われてきた。参照例えばP.H.ス
トリクランド(Strickland)及びF.ローソ
ン(Lawson)、「希薄水溶液からの金属セメント
化」、プロク・オースト・インスト・ミン・メト(Pr
oc.Aust.Inst.Min.Met)、23
6、71〜79(1971);A.E.バック(Bac
k)、J.メタルズ(Metals)、19、27〜2
9(1967)(粒状鉄);O.P.ケース(Cas
e)、「セメント化による廃水からの金属回収」、環境
保護技術シリーズEPA−670/2−74−008
(1974年1月)、9〜22(ショット)及び23頁
(粉末);及びK.クボ(Kubo)ら、J.ケム・エ
ング・ジャパン(Chem.Eng.Japan)、1
2、495〜497(1979)(球)。銅の沈着は、
銅の量を減ずるのにしばしば効果的であるけれど、一般
にこの方法を長期にわたって使用するには不向きであ
る。例えば充填床の流路内での銅の生成はしばしば流速
を減じ、また個々の鉄片を、装置から取出すのが困難で
ある塊りや物体に融着させる。 【0011】銅の除去を改善することの意図された改変
セメント化法が報告された。例えば米国特許第3,76
6,036号は、水溶液からイオン性金属不純物例えば
銅イオンを除去するために鉄−珪素合金を含む特別な珪
素−金属合金を使用することを開示している。本発明は
そのような異質の材料を必要としない。 【0012】基本的なセメント化法の他の改変は撹拌に
依存する。理論的には撹拌機又は回転板は鉄を動かせ続
けるために使用できるが[P.H.ストリクランド及び
F.ローソン、「希薄水溶液からの金属のセメント
化」、プロク・オースト・インスト・ミン・メト、23
6、71〜79(1971)]、摩耗や破損によってそ
の効果が減ぜられると予想されよう。 【0013】回転ドラム反応器のかき混ぜ鉄爪(nai
ls)もセメント化法における撹拌を与えるために使用
されてきた。参照、W.W.フイッシャー、ハイドロメ
タラジー(Hydrometallurgy)、16、
55〜67(1986);及びW.W.フイッシャー及
びR.O.グローブズ、「回転ドラム反応器での銅のセ
メント化、動力学的研究」、米国内務省鉱山局研究報告
R.I.8098号(1976年)。かき混ぜは動かし
続けることによって爪の融着を防止しうるけれど、参考
文献は装置の主たる目的が付着してない銅片を流動化さ
せ、斯くしてこれを鉄爪と間断的に接触させ、上述した
電解法と同様の具合いに成長せしめることであるという
ことを示している。殆んどの部分に対して爪は互いに接
触したままであると予想され、動いてはいるもののある
瞬間において鉄の露呈された表面積を最大させる具合い
に流動していないであろう。 【0014】一方で鉄を流動させる方法は、鉄の個々の
粒子の融着を禁止すると予想される。希薄水溶液中に含
まれる銅の99%までが逆円錐形流動床中で流動する粒
状鉄を用いることによって沈殿させうるということが報
告された。A.E.バック、J.メタルズ、19、27
〜29(1967)、及び米国特許第3,154,41
1号。これらの参考文献は、上述した従来報告されてい
る約pH2〜3の最適範囲に対応して約2.4〜3.0
のpH範囲の使用を開示するが、これは本発明の方法で
用いるものよりも非常に弱い酸性である。 【0015】本発明の目的は、染料又は顔料の製造中に
生ずる強酸性廃液流中の銅イオン濃度を比較的安価な反
応剤を用いて非常に低い水準までに効果的に減ずる連続
式高容量法を工夫することであった。更なる目的は、再
循環のために回収できる金属銅を副生物として生成し、
この結果使用できない固体廃棄物の生成を減ずる方法を
開発することであった。これらの目的は強酸性廃液流
を、鉄粒子例えば冷鋼の鉄砂(grit)、不規則的形
の鉄の流動床中を上方へ通過させることによって達成さ
れた。 【0016】本発明は、強酸性廃液を1より低いpHに
おいて、約200〜約950マイクロメータの粒径を有
する懸濁された鉄の粒子床に露呈することを含んでなる
染料又は顔料或いはこれらの中間体の製造中に生ずる強
酸性廃液から銅を除去する方法に関する。 【0017】本発明の好適な具体例は、強酸性廃水を約
1よりも低いpHにおいて、約200〜約950マイク
ロメータの粒径を有する鉄の粒子の流動床中を上方に、
鉄粒子を流動させるのに十分な流速で通過させることを
含んでなる該強酸性廃液から銅イオンを除去する方法に
関する。 【0018】図1は本発明による流動床塔の概略的な側
面図である。 【0019】図2は伴出される鉄粒子の損失を最小にす
る更なる特徴を有する本発明の流動床塔の変化の概略的
な側面図である。 【0020】本発明で用いる懸濁される粒子は、鉄又は
好ましくは鉄を少くとも90重量%含む合金から作られ
たものを含む。適当な鉄の合金は、スチール、即ち炭素
を少量(一般に0.02〜1.5%)含有する鉄の合金
群である。本質的に純粋な鉄から作られた粒子は、取扱
いが頻繁でなく、価格が安く、また(種々の重金属イオ
ンを放出する)副反応が少ないこの要件に対して好適で
ある。 【0021】粒子の懸濁は例えば鉄粒子の少くとも一部
分を実質的な流動状態に保つのに十分な流体運動を与え
るかき混ぜ、撹拌、又は他の方法によって達成すること
ができる。粒子の融着を遅らせるために、粒子のすべて
をいつかは懸濁させること、及び粒子の少くとも半分
(好ましくは少くとも90%)が与えられた瞬間に懸濁
していることが好適である。特に好適な方法は、粒子を
流動床として塔中に懸濁させること、即ち廃液流から銅
を連続的に除去するのに非常に適した技術を含む。撹拌
なしのバッチ法により或いは鉄を含む塔への下降流によ
り与えられる如き充填床は、銅含有液体が鉄とより良く
接触するから、初期には流動床よりも効率良い。しかし
ながら充填床は沈着した銅によって流路が塞がれるため
に急速に不適当となる。 【0022】本発明の好適な流動床法の場合、鉄床を本
質的に完全に流動した状態に保つために高流速を使用し
なければならない。鉄粒子の流動化は、鉄表面の銅イオ
ンへの露呈を最大にし、また鉄粒子が一緒に結合するの
を防止する。更に流動化は酸の鉄との競争反応による水
素ガスの発生によって引き起こされるチャンネリングを
防ぎ、これによって銅の除去効率を更に改善する。高流
速の結果として、本方法は特に大直径の流動床塔を用い
る場合、高処理量が特色である。本方法は連続法で用い
るのに特に適当であり、従って本質的に容量の限定はな
い。 【0023】勿論鉄粒子を流動化させるために流速が十
分でなければならない。粗い方の粒子が懸濁されないな
らば、本方法の効率は悪影響を受ける。一方過度に高い
流速を用いるならば、小さい方の鉄粒子が運び去られて
しまう。床を流動化させるために、床を介しての圧力降
下が床にかかる重力に等しく、粒子が浮揚しはじめるま
で流速を増大させる。一度床が流動しはじめると、流速
の増加と共に圧力降下は増大しない。その代りに床の高
さは、ある最大流速において粒子が廃液流中に伴出され
且つ床が流動装置外へ運び去られるまで増加する。同業
者は各系に対して適当な流速を容易に決定することがで
きる。例えば床が流動しはじめる理論的な流速は次の実
験式 【0024】 【数1】 【0025】[式中、Umfは臨界流動化速度(cm/
秒)であり、μは流体速度(g/cm・秒)であり、d
pは粒子の直径(cm)であり、pは密度(g/mL)
であり(但し添字mは粒子及びLは流れる液体を表わ
す)、そしてgは重力加速度(cm/秒2)である]で
表わすことができる。必要とされる実際の流速は粒子の
形、並びに他の因子に依存する。例えば流動化装置の形
体は流動化過程にも影響する。装置は均一な直径を有す
る円筒、逆円錐、又は技術的に公知の他の形という一般
的な形体をとることができる。これらの各は異なる流動
化特性を与える。 【0026】廃水が鉄粒子と接触する期間、即ち反応の
起こる期間は流速並びに床の寸法と関係する。接触時間
は鉄床の高さを増大させることによって長くしうるけれ
ど、それは流速を減じても(但し勿論のことであるがこ
の流速は流動化に対して十分に高い速度である)長くす
ることができる。 【0027】用いる鉄又はスチールの粒径は本発明によ
る銅の除去効率に影響する。例えば、より小さい粒径は
与えられた鉄の重さに対してより大きい表面積を提供す
ることができ、従って工程の効率を更に高めうる。しか
しながら同時に、小さすぎる粒子は容易に装置の外へ伴
出され、過度な水素ガスの発生ももたらす。約200〜
約950マイクロメータの粒径を有する鉄粒子は本発明
の流動床に用いるのに特に適しているということが発見
された。この寸法範囲の粒子の場合、流動化速度が約1
〜約20cm/秒、更に好ましくは1〜12cm/秒と
なるように好適な流速が選択される。厳密でないけれ
ど、与えられた床に対して狭い粒径分布を用いれば、流
動化された細かいものの消失を避ける助けとなる。いく
らか不規則な形の粒子は、そのような粒子の表面積も増
大させ、注意深く選別した場合には過度な水素の発生な
しに銅を効果的に除去することができる。特に効果的な
結果は、溶融した鉄又はスチールを冷却した液体例えば
水中に注ぐことによってビーズを成形し、次いで得られ
た金属ビーズを適当な粒径分布の不規則なビーズ片に粉
砕して製造される冷鋼の(chilled)鉄又はスチ
ールの砂を用いることにより達成しうる。G−40の砂
の寸法(この98%が40メッシュのふるい上となる)
は特に効果的であることが発見された。G−40の冷鋼
の鉄砂、即ち約780マイクロメータの平均粒径を有す
るものを用いる場合、特に好適な流動化速度は3〜11
cm/秒である。 【0028】酸性廃液流の特別な性質は勿論この廃液流
を生じさせる化学反応に依存する。結果として本発明の
方法の効率は処理する特別な酸性廃液流に従っていくら
か変化する。科学文献には示唆されていないけれど、本
方法の効率は各酸性廃液流に対して上述した範囲内の適
当な鉄の粒径を選ぶことによって最適化することができ
る。 【0029】文献に見出される反対の教示にも拘らず、
本発明の方法は強酸性溶液から銅を除去するのに特に適
している。例えば銅は2Nの酸濃度を有する水溶液から
効果的に除去することができる。ある種の染料又は顔料
或いはその中間体の製造中に生ずる廃液の場合、pHが
約1より大きいとしばしば銅の除去効率は悪くなる。斯
くして本発明の方法を弱い酸性の条件下に用いることは
可能であるけれど、強酸性値を有する廃液流が好適であ
る。 【0030】本方法を行う温度は一般に厳密でない。し
かしながら本方法は各廃液流の組成にいくらか依存する
ように見える最低温度以下で行う場合に銅を効率良く除
去しないということが発見された。また銅の除去の、温
度上昇に伴う増加は特に文献で予想されるよりも大きい
ということも観察された。参照、W.W.フィッシャ
ー、ハイドロメタラジー、16、55〜67(198
6);R.M.ナドカルニ及びM.E.ワズワース、
「銅の鉄上への沈殿に関する動力学的研究」、トランス
・メタラジカル・ソクAIME、239、1066〜1
074(1967)。例えばC.I.ピグメント・ブル
ー15の製造中に生じる廃液流から90%以上の銅を除
去するには約30℃の最低温度が必要である。一般に好
適な温度は少くとも20℃、更に好ましくは30〜70
℃である。 【0031】図1は本発明の好適な方法に従って使用さ
れる流動床塔を例示する。塔1は銅の除去のために銅含
有廃水が流れる流動化された鉄床2を含む。塔1の形は
流動過程に影響するけれど、塔1が流動床を含む領域を
通して均一な直径を有する垂直に配置された円筒である
ことで十分である。塔1の下方域内で維持される流動床
2は冷鋼の鉄砂が好適であり、粒径約200〜約950
マイクロメータ(好ましくは600〜800マイクロメ
ータ)の流動化された鉄粒子からなる。塔1の高さは廃
水が迅速に塔を通り、次いでそこから出る時に鉄粒子を
伴出することによって起こる鉄の損失を最小にするため
に十分な容量を流動化された鉄床の上部に付与するよう
に選択すべきである。 【0032】流動化された鉄床の下端の境界を構成する
分配板3は、廃水の上昇流を塔の全巾にわたって広げる
ように全体にわたって多数の開口を全板にわたって有し
ている。勿論分配板は本発明の条件に露呈した時実質的
に反応しない材料例えばポリプロピレン、テフロン弗素
化重合体、又はガラス繊維からなるべきである。分配板
3は、塔1内の流動化された床の円筒断面と一緒になっ
て流動床全体に比較的均一な液体流を生じさせ、結果と
してより均一な流動化を提供する。分配板は例えば有孔
板又は網であってもよい。分配板の開口は好ましくは鉄
粒子の下方への通過を防止し又は少くとも遅延させるに
十分小さい。しかしながらより好適な具体例において、
分配板3は大きくて流動化しえない本質的に反応性のな
いビレット(billet)4の層で被覆され、斯くし
て流動化された粒子が分配板中に入り且つその開口を詰
まらせるのを防止する。ビレットの分配板上への配置は
より大きな開口の使用を可能にするから、原料中の不溶
性物質が詰まる可能性を少くする。更にビレット4の層
は流動床全体での廃水の均一な分布を保証する。ビレッ
トは勿論分配板の開口よりも大きくなければならない。
ビレットは流動化装置の運転に固有な機械的応力に耐え
うる本質的に反応性のない材料、例えば本方法の条件下
に反応しない且つ勿論それ自体の流動化が避けられる十
分な寸法及び質量を有する材料からなることができる。
ビレットは例えば適当な棒を所望の長さに切断すること
によって作ることができる。銅のビレットを用いる場
合、銅除去の初期速度は驚くことに高められる。 【0033】銅含有廃水を、随意の予備工程例えば濾過
による粒状物の除去後に入口5から塔1へ導入する。適
当なポンプを用いて、廃水流を、鉄床2の鉄粒子を流動
状態に維持するのに十分な速度に維持する。流動化床は
懸濁する粒状化物に比較的鈍感であることがわかったけ
れども、高量の懸濁した有機物は、分配板3の孔を詰ら
せ、及び/又は鉄粒子を被覆して工程の効率を減少させ
うる。更に不溶性物質の別での除去は廃水中に残る異物
の量を減じよう。それ故に予備濾過は好適である。 【0034】流動化された鉄床及び随意の格子を通過し
た後、処理した廃水を捨てる又は更に処理するために出
口6から除去する。例えば本方法の副生物として生ずる
水素ガスは気体分離器を用いて除去すべきであり、酸は
捨てる前に中和すべきである。更に塔から逸散したいず
れかの鉄粒子は回収のために沈降させることができる。 【0035】図2は伴出する鉄粒子の損失を更に減ずる
形の特徴を有する流動床塔の変形を例示する。流動床域
上に位置する塔1の随意の膨らんだ部分7は、鉄の損失
を減じ、同時にさもなければ必要である垂直空間が少く
てすむ。塔1の随意の膨んだ部分のほかに又はその代り
に、流動床の上方の塔内に置かれた随意の格子8は鉄の
損失を更に減ずることができる。これらの随意の特徴の
各は互いに独立に使用しうる。 【0036】銅イオンの除去は理論的には鉄が消費され
るまで行いうるけれど、本方法は一般に少くとも一部分
鉄の有効表面積が減少するにつれて銅除去の速度及び効
率が普通低下するから、消費前に一般に停止せしめられ
る。 【0037】使用ずみの銅で被覆された鉄粒子は、流動
化装置から取出した時に捨てることができ、或いはそれ
から銅金属を回収することができる。更に本発明による
銅除去の初期速度は鉄床を少量の銅で「ストライキング
(striking)」することによって高められるか
ら、各新しい鉄床を、好ましくは約1%の銅が存在する
ような量で回収される銅被覆の鉄の一部と交換する。同
様の初期の高揚は、銅ビレットを流動化装置で用いる場
合に起こる。 【0038】次の実施例は本発明の方法を更に詳細に例
示する。上述した本発明はその精神又は範囲のいずれか
がこれらの実施例によって制限されるものでない。同業
者は以下の工程条件の公知の変化が使用しうることを容
易に理解しよう。断らない限りすべての温度はセッ氏で
あり、すべての%は重量%である。 【0039】 【実施例】実施例1〜3 流動床法 選択した染料及び顔料の製造中に生ずる廃液を、垂直に
配置された均一な直径の塔内の流動床中を通過させた。
この塔の各は三角のピッチ・パターンで置かれた孔を有
する円板からなる有孔分配板を下方端に備えていた。実
施例で用いる塔は次の通りであった: (a)テフロン重合体から作られ且つ各直径4mmであ
る孔57個を有する厚さ3mmの円板を備えた直径5c
m及び高さ1.5mのガラス塔; (b)各直径5.5mmの孔483個を有する厚さ1c
mのPVCの円板を備えた直径15cm及び高さ2mの
ポリ塩化ビニル(PVC)塔;及び (c)各直径2.5mmの孔444をもつ厚さ2.54
cmのガラス繊維の円板を備えた直径30cm及び高さ
5mのガラス繊維の塔。 【0040】各塔に水を半分満した後、分配板を銅ビレ
ット(長さ約1.3cm及び直径0.64cmの円筒
棒)で被覆した。次いでこの塔に、[U.S.アブレイ
シブズ(Abrasives)から及びグローブ・スチ
ール・アブレイシブズ(Globe Steel Ab
rasives,Mansfield,Ohio)から
入手した]平均直径約760ミクロンを有し且つ粒子の
95%が40メッシュのふるい上に保留されるような粒
径範囲を有する不規則な形の鉄粒子からなるG−40の
冷鋼鉄砂を添加した。 【0041】実施例に記述する銅含有廃液流を、ポンプ
によりG−40の冷鋼鉄砂を完全に流動化させる一定流
速で、即ち粒径分布に依存して良好な流動化を提供する
のに必要とされる正確な流速で塔を通過させた。ひどい
粒状負荷物を有する廃液流はバッグ(bag)フィルタ
ーに通し、次いで流動化装置に導入した。流動化装置の
一定流を維持するために、流量計及び流量制御バルブ、
並びに関連装置及びサージタンクを使用した。 【0042】各流動床塔に対して、パーキンエルマー
(Perkin Elmer)403型原子吸光計によ
り銅の除去を周期的に監視した。鉄床の消費時期を決定
するのにも周期的な試料採取を行った。流動化床に対す
る物理的因子を表1に要約する。 【0043】 【表1】 【0044】実施例1 ピグメント・ブルー15からの
廃液 C.I.ピグメント・ブルー15の製造からの濾液(約
265,000l)はH2SO426g/L、HCl5g
/L、SO20.3g/L、及びHI0.1g/L(す
べて物質収支に基づいて推定)及び銅41〜45ppm
(原子吸光法で決定)を含有した。この酸性濾液を10
0μmバッグ・フィルターで予め濾過し、次いでポンプ
により流速約303L/分(流体速度約7cm/秒)及
び温度35〜36℃において塔(c)(新しいG−40
鉄砂500kgを含有)中を通した。銅の98%が除去
された。 【0045】この塔を用いる69回の同様の実験におい
て、銅除去率は平均95.9%(46〜100%の範
囲)であった。低い方の除去効率は同一の鉄を繰返し用
いた後に得られたが、鉄を代替することによって高効率
を回復することができた。 【0046】35〜36℃より高温を用いることもでき
たが、塔の寿命は短くなった。 【0047】塔(a)及び(b)を用いても本質的に同
一の結果が得られた。 【0048】ピグメント・ブルー15の製造からの廃液
を用いる他の実験において、廃液流が高い有機物含量を
有し且つ予備濾過しない場合、温度が約20℃以下の場
合、流体速度が3cm/秒以下の場合(即ち床が十分流
動化されない場合)、及び表面活性剤が廃液流中に依存
する場合、銅の除去は30〜50%の範囲まで低下し
た。 【0049】実施例2 アシド・ブルー324からの廃
液 (a)酸性廃液 (a)(1)C.I.アシド・ブルー324を含む濾過
残渣(3045kg)を2%NaCl及び5%H2SO4
を含む水約42,000lで洗浄した。得られた洗浄液
は銅465ppmを含有した。この酸性洗浄液を、流速
約76L/分(流体速度約7cm/秒)及び温度32℃
において、ポンプにより塔(b)(新しいG−40鉄砂
68kg及び予め使用した塔からの銅被覆鉄粒子13.
6kgを含有)中を通した。平均の銅除去効率は95.
9%(範囲84.9〜99.7%)であった。 【0050】(a)(2)C.I.アシド・ブルー32
4を含む濾過残渣(2982kg)を、2%NaCl及
び5%H2SO4を含む水約42,000lで洗浄した。
銅932ppmを含む酸性洗浄液を、100μmバッグ
・フィルターで予め濾過し、次いでポンプにより流速約
303L/分(流体速度約7cm/秒)及び室温におい
て塔(c)(新しいG−40鉄砂500kg含有)中を
通した。鉄の98%が除去された。 【0051】この塔を用いる4回の同様の実験におい
て、銅の除去は平均96.4%(範囲92〜99.2
%)であった。 【0052】アシド・ブルー324の製造からの廃液を
用いる他の実験において、銅の除去は、廃液流を予備濾
過しない場合又は温度が約30℃以下の場合40〜80
%の範囲に低下した。 【0053】(b)本質的に非酸性の廃液 C.I.アシド・ブルー324の製造からの、銅100
0〜1650mg/L、NaHSO330〜40g/
L、NaHCO350〜67g/L、NaCl20〜2
5g/L、有機物質20〜30g/L、並びに少量のE
DTA四ナトリウム塩及び酢酸ナトリウムを含有する廃
液流を、1以下のpHまで硫酸で酸性にし、予め濾過し
て不溶性の有機物を除去した。この酸性にした溶液を温
度50〜70℃及び流体速度約7cm/秒において塔
(a)に通じた。銅の除去率は98%以上であった。 【0054】廃液流の酸性化は実施例1に記述したよう
な酸性廃液流の添加によっても達成することができた。
銅の除去率は一般に対比できた。 【0055】実施例2(b)の廃液からの銅の除去は、
典型的には実施例2(a)の廃液に対するものほど効果
的でない。この低い効率は残存する不溶性の有機物に、
また亜硫酸水素ナトリウムの存在に帰すことができる。 【0056】銅の除去率は、pHが3以上の場合、廃水
流を予め濾過しない場合、或いは温度が約50℃以下の
場合に0〜5%の範囲まで更に低下した。 【0057】実施例3 ダイレクト・ブルー199から
の廃水 C.I.ダイレクト・ブルー199の製造において、濾
過残渣を集める時に得られる濾液及び濾過残渣の酸性洗
浄からの洗浄液を一緒にし、H2SO4の添加によって更
に酸性にした。得られた溶液はH2SO4約205g/
L、HCl60g/L、及びSO29g/L(すべて物
質収支に基づいて推定)、並びに銅408ppm(原子
吸光法で決定)を含有した。この溶液をポンプにより流
速約303L/分(流体速度約7cm/秒)及び室温に
おいて塔(c)(新しいG−40鉄砂500kgを含
有)に通じた。銅の除去率は95%であった。 【0058】この塔を用いる20回の他の同様の実験に
おいて、銅の除去率は平均91.0%(範囲72〜9
9.8%)であった。これらの他の実験に用いた最初の
濾液はすでにpHが1以下であったけれど、これらの廃
液流からの銅の除去は更に硫酸を用いた場合により効果
的となった。また効率は鉄砂を周期的に交換することに
よって改善された。一般に銅の除去率は、廃液流を予め
濾過しなかった場合、温度が約30℃以下の場合、及び
硫酸を添加しなかった場合に20〜70%の範囲まで低
下した。 【0059】実施例4〜6 バッチ法実施例4 酸性硫酸銅溶液 銅22ppmを含む水溶液を、水性硫酸銅(銅約40p
pm)50ml及び4%水性硫酸50mlの混合によっ
て調製した。この酸性銅溶液にG−50冷鋼鉄砂5gを
添加し、混合物をオービタル(orbital)振とう
器(200ppm)を用いて5分間振とうした。鉄をウ
ットマン(Whatman)の3号濾紙による重力濾過
で除去した。濾液は銅0.57ppmを含有した(除去
率97%)。 【0060】実施例5 ピグメント・ブルー15からの
廃液 H2SO430g/L、HCl6g/L、SO20.5g
/L、及びHI0.1g/L(すべて物質収支に基づい
て推定)及び銅112ppm(原子吸光法で決定)を含
むC.I.ピグメント・ブルー15の製造からの濾液
(200ml)を開放容器中において200ppm且つ
15℃、25℃、及び35℃において15分間G−40
冷鋼鉄砂(5g)と共に撹拌した。銅の除去率は15℃
で59.8%、25℃で81.3%、及び35℃で8
6.6%であった。 【0061】15℃における銅の低除去率は実施例1に
言及した同様の温度実験と一致した。 【0062】実施例6 多段式バッチ実験 (a)C.I.ピグメント・ブルー15の製造からの濾
液(銅9.9ppm、pH1以下)の2つの試料を、G
−40冷鋼鉄砂(5g)の1つのバッチに別々に連続し
て混合した。各試料をオービタル振とう器(200pp
m)で10分間振とうし、銅含量の決定のために取出し
た。各新しい試料を添加する前に鉄を水でフラッシュし
た。銅の除去効率はそれぞれ79.8%及び73.8%
であった。 【0063】(b)C.I.ダイレクト・ブルー199
の製造からの濾液(銅233ppm、pH1以下)の2
つの試料を別々に連続してG−40冷鋼鉄砂(5g)と
混合し、次いで実施例6(a)と正確に同様に処理し
た。銅の除去効率はそれぞれ76.8%及び75.6%
であった。 【0064】実施例7 充填床(対照例) 実施例1に用いたものと同様の廃液約2部及び実施例2
(b)に用いたものと同様の廃液約1部の混合物(銅合
計で640ppm及び約0.24N酸)を流速約4L/
分において、G−80冷鋼鉄砂9kgを充填床(深さ1
5〜20cm)で含む15cmの塔中を下方へ通流させ
た。初期の銅の除去率は約99%(殆んどもっぱら床の
上部20%で起こる)であったが、塔は約3.5時間後
に完全に詰り、使用不能となった。 【0065】本発明の特徴と態様は以下の通りである: 1.強酸性廃液を1より低いpHにおいて、約200〜
約950マイクロメータの粒径を有する懸濁された鉄の
粒子床(bed)に露呈することを含んでなる染料又は
顔料或いはこれらの中間体の製造中に生ずる強酸性廃液
から銅を除去する方法。 【0066】2.強酸性廃水を約1よりも低いpHにお
いて、約200〜約950マイクロメータの粒径を有す
る鉄の粒子の流動床中を上方に、鉄粒子を流動させるの
に十分な流速で通過させることを含んでなる染料又は顔
料或いはその中間体の製造中に生じる強酸性廃水から銅
イオンを除去するための上記1の方法。 【0067】3.流動床が円筒形の塔内に含まれる上記
2の方法。 【0068】4.鉄粒子が600〜800マイクロメー
タの粒径を有する上記2の方法。 【0069】5.鉄粒子が760マイクロメータの平均
粒径を有する上記2の方法。 【0070】6.流速が1〜12cm/秒の流動化速度
に相当する上記2の方法。 【0071】7.流速が3〜12cm/秒の流動化速度
に相当する上記5の方法。 【0072】8.流動床が最初に銅被覆の鉄粒子を一部
分含む上記2の方法。 【0073】9.本質的に反応性のないビレットを鉄粒
子の流動床の下に置く上記2の方法。 【0074】10.ビレットが銅棒である上記9の方
法。 【0075】11.該方法を少くとも20℃の温度で行
う上記1の方法。 【0076】12.該方法を30〜70℃の温度で行う
上記1の方法。 【0077】13.該方法を少くとも20℃の温度で行
う上記2の方法。 【0078】14.該方法を30〜70℃の温度で行う
上記2の方法。
らの中間体の製造中に生ずる強酸性廃液から、この酸性
廃液流を懸濁させた鉄粒子床、好ましくは鉄粒子の流動
床に通じることによって銅イオンを除去する方法に関す
る。この方法では、金属銅が鉄の上に沈着(depos
it)する。 【0002】種々の工業の及び鉱業の廃液は環境で許容
しえない量の銅イオンを含有する。例えば銅含有の染料
又は顔料の製造中には銅を含む廃液流が生ずる。銅を用
いる種々の合成工程、例えばアリールハライドをビフェ
ニル及び関連化合物に結合させるウルマン反応、芳香族
ジアゾニウム基をハロ又はシアノ基で置換するサンドマ
イヤー反応などにおいても、銅を含む水溶液及びスラッ
ジが生ずる。これらの廃液中の銅の量は標準的な廃液処
理設備で日常的に処理しうる量を越える。それ故に工業
の及び鉱業の廃液流から銅イオンを効果的且つ経済的に
除去する方法が長い間探求されてきた。 【0003】酸性廃液流から銅イオンを除去する種々の
技術は理論的に可能であり、いくつかは実用化されてい
る。しかしながら公知の方法のいくつかはこれらの廃液
流から銅イオンを除去することに関してその有用性の障
害となるある種の欠点をもつ。例えば多くのそのような
方法は比較的単純な理想化された系に対してだけ有用で
ある。 【0004】一方鉱業は、さもなければ失われてしまう
金属を回収する多くの実用的な技術を開発してきてい
る。これらの技術も染料及び顔料工業のような工業で用
いるのにしばしば適しているが、廃液流に関して重要な
相違が存在する。例えば工業の廃流は、精錬(例えば鉱
業)廃流よりも典型的には銅が少なく、酸(並びに酸の
種類)が多く、また有機物の負荷量が高い。参照、環境
保護技術シリーズEPA−670/2−74−008
(1974年1月)中のO.P.ケース(Case)著
「セメント化を用いる廃水からの金属回収」。更に特に
顔料に対する有機物負荷は不溶性の物質を含む。従って
鉱業で用いる方法はそれより複雑な系に対して必ずしも
適用できるとは限らない。 【0005】銅は不溶性の銅含有化合物の沈殿によって
酸性溶液から除去することができる。参照、例えばF.
S.ワートマン(Wartman)及びA.H.ロバー
ソン(Roberson)、「酸性鉱業水からの銅の沈
殿」、米国内務省鉱山局研究報告書R.I.3746号
(1944年)。例えばそのような溶液への水酸化物又
は炭酸塩の添加は銅の酸化物又は水酸化物を沈殿させ
る。銅は水酸化第二鉄との共沈によって効果的に除去す
ることもできる。銅は亜硫酸塩又は硫化物の添加によっ
ても沈殿させうる。しかしながら、これらの方法は濾過
するのが難しい細かい固体又はゲルを生成しがちであ
る。更にこの固体の廃棄は経済性及び環境の問題で厄介
である。 【0006】銅イオンはイオン交換法によって低濃度に
減ずることができ、しばしばイオン交換樹脂から比較的
高純度で回収することができる。しかしながらイオン交
換法は一般に材料及び装置の双方において費用がかか
る。更に廃液流中の固体はその効率をひどく悪化させ
る。 【0007】酸性廃流から銅を除去する他の方法は、陰
極での銅の電気分解析出である。参照、例えば米国特許
第4,152,229号である。1つの変化において
は、銅粒子が伝導性の棒に間断的に接触して回路を完結
するように、該棒を撹拌している銅粒子中に浸し、そし
て必要に応じて生長する銅の粒子を回収し、代替する。
例えば米国特許第4,244,795号、この変化では
陽極が典型的には不活性な金属である。他の変化では、
陽極が不活性の水酸化物又は他の誘導体に転化される鉄
のような比較的電気陰性度の高い金属である。例えば米
国特許第4,280,887号、電気分解は効果的であ
るけれど、この方法はある欠点をもつ。例えば電気分解
法は保守の難しい装置を必要とする。更に電気分解は副
生物として可燃性の水素ガスを遊離する。これは安全性
の問題ばかりでなく、電解効率の低下をもたらす。 【0008】電気分解中に起こるものと同一の一般的な
酸化還元反応も、外部電源を必要としない方法、所謂セ
メント化法で使用しうる。数百年にわたって、金属鉄が
水溶液から、特に銅鉱山で生ずる廃液から銅を沈殿させ
るために使用しうることは知られている。H.V.ウィ
ンチェル(Winchell)、「鉱業廃水からの銅の
沈降」(レター)、マイニング・アンド・サイエンティ
フィック・プレス(Mining and Scien
tific Press)、104、314(191
2)。更に参照、F.S.ワートマン及びA.H.ロバ
ーソン、「酸性鉱業水からの銅の沈殿」、米国内務省鉱
山局研究報告書R.I.3746号(1944年);
R.M.ナドカルニ(Nadkaruni)ら、「鉄へ
の銅の沈着に関する動力学的研究−そのI」、トランス
・メタラジカル・ソク(Trans.Metallur
gical Soc.)AIME、239、581〜5
85(1967);及びR.M.ナドカルニ及びM.
E.ワズワース(Wadsworth)、「鉄への銅の
沈着に関する動力学的研究−そのII」、トランス・メ
タラジカル・ソクAIME、239、1066〜107
4(1967)。銅イオンを含む溶液を鉄(又は銅より
も電気陰性度の高い他の金属)に露呈する時、銅イオン
は還元されて銅金属として沈着し、一方同時に鉄金属は
第一鉄イオンへ酸化される。特別な条件によって、第一
鉄イオンは可溶性の鉄塩又は錯体として或いは不溶性の
又は部分的に可溶性の鉄化合物として生成する。この基
本的な方法の変法は、回路板の製造におけるエッチング
ゆすぎ水から銅を除去するのにアルミニウム・リボン
(例えば米国特許第3,905,827号)及び銀を回
収するためにスチール・ウール(例えば米国特許第4,
740,244号)を使用するものである。 【0009】酸性条件では、鉄の酸との競争反応によっ
て水素ガスが発生する。この競争反応は銅を析出させな
いで鉄を無駄に消費させるばかりか、上述した電気分解
法と同様に水素ガス副生物が潜在的な安全性の問題を提
起する。溶液をpH約2〜3より酸性にすると、銅の沈
着速度は殆んど不変であるが、鉄の消費量が著しく増大
すると報告されている。参照、上述のワートマン及びロ
バーソンの論文の3〜4頁、及びW.W.フイッシャー
(Fisher)及びR.D.グローブズ(Grove
s)、「回転ドラム反応器での銅のセメント化、動力学
的研究」、米国内務省鉱山局研究報告R.I.8098
号、18頁(1976年)。これに対し本発明の方法は
驚くことに非常に高酸濃度(例えばpH1以下)におい
て銅を除去するのに効果的である。 【0010】セメント化は微粉砕された鉄(例えば粉末
又は繊維)、粒状又はスポンジ状の鉄、或いは鉄の球又
はショット(Shot)をバッチ式で又は塔で連続式で
用いることにより行われてきた。参照例えばP.H.ス
トリクランド(Strickland)及びF.ローソ
ン(Lawson)、「希薄水溶液からの金属セメント
化」、プロク・オースト・インスト・ミン・メト(Pr
oc.Aust.Inst.Min.Met)、23
6、71〜79(1971);A.E.バック(Bac
k)、J.メタルズ(Metals)、19、27〜2
9(1967)(粒状鉄);O.P.ケース(Cas
e)、「セメント化による廃水からの金属回収」、環境
保護技術シリーズEPA−670/2−74−008
(1974年1月)、9〜22(ショット)及び23頁
(粉末);及びK.クボ(Kubo)ら、J.ケム・エ
ング・ジャパン(Chem.Eng.Japan)、1
2、495〜497(1979)(球)。銅の沈着は、
銅の量を減ずるのにしばしば効果的であるけれど、一般
にこの方法を長期にわたって使用するには不向きであ
る。例えば充填床の流路内での銅の生成はしばしば流速
を減じ、また個々の鉄片を、装置から取出すのが困難で
ある塊りや物体に融着させる。 【0011】銅の除去を改善することの意図された改変
セメント化法が報告された。例えば米国特許第3,76
6,036号は、水溶液からイオン性金属不純物例えば
銅イオンを除去するために鉄−珪素合金を含む特別な珪
素−金属合金を使用することを開示している。本発明は
そのような異質の材料を必要としない。 【0012】基本的なセメント化法の他の改変は撹拌に
依存する。理論的には撹拌機又は回転板は鉄を動かせ続
けるために使用できるが[P.H.ストリクランド及び
F.ローソン、「希薄水溶液からの金属のセメント
化」、プロク・オースト・インスト・ミン・メト、23
6、71〜79(1971)]、摩耗や破損によってそ
の効果が減ぜられると予想されよう。 【0013】回転ドラム反応器のかき混ぜ鉄爪(nai
ls)もセメント化法における撹拌を与えるために使用
されてきた。参照、W.W.フイッシャー、ハイドロメ
タラジー(Hydrometallurgy)、16、
55〜67(1986);及びW.W.フイッシャー及
びR.O.グローブズ、「回転ドラム反応器での銅のセ
メント化、動力学的研究」、米国内務省鉱山局研究報告
R.I.8098号(1976年)。かき混ぜは動かし
続けることによって爪の融着を防止しうるけれど、参考
文献は装置の主たる目的が付着してない銅片を流動化さ
せ、斯くしてこれを鉄爪と間断的に接触させ、上述した
電解法と同様の具合いに成長せしめることであるという
ことを示している。殆んどの部分に対して爪は互いに接
触したままであると予想され、動いてはいるもののある
瞬間において鉄の露呈された表面積を最大させる具合い
に流動していないであろう。 【0014】一方で鉄を流動させる方法は、鉄の個々の
粒子の融着を禁止すると予想される。希薄水溶液中に含
まれる銅の99%までが逆円錐形流動床中で流動する粒
状鉄を用いることによって沈殿させうるということが報
告された。A.E.バック、J.メタルズ、19、27
〜29(1967)、及び米国特許第3,154,41
1号。これらの参考文献は、上述した従来報告されてい
る約pH2〜3の最適範囲に対応して約2.4〜3.0
のpH範囲の使用を開示するが、これは本発明の方法で
用いるものよりも非常に弱い酸性である。 【0015】本発明の目的は、染料又は顔料の製造中に
生ずる強酸性廃液流中の銅イオン濃度を比較的安価な反
応剤を用いて非常に低い水準までに効果的に減ずる連続
式高容量法を工夫することであった。更なる目的は、再
循環のために回収できる金属銅を副生物として生成し、
この結果使用できない固体廃棄物の生成を減ずる方法を
開発することであった。これらの目的は強酸性廃液流
を、鉄粒子例えば冷鋼の鉄砂(grit)、不規則的形
の鉄の流動床中を上方へ通過させることによって達成さ
れた。 【0016】本発明は、強酸性廃液を1より低いpHに
おいて、約200〜約950マイクロメータの粒径を有
する懸濁された鉄の粒子床に露呈することを含んでなる
染料又は顔料或いはこれらの中間体の製造中に生ずる強
酸性廃液から銅を除去する方法に関する。 【0017】本発明の好適な具体例は、強酸性廃水を約
1よりも低いpHにおいて、約200〜約950マイク
ロメータの粒径を有する鉄の粒子の流動床中を上方に、
鉄粒子を流動させるのに十分な流速で通過させることを
含んでなる該強酸性廃液から銅イオンを除去する方法に
関する。 【0018】図1は本発明による流動床塔の概略的な側
面図である。 【0019】図2は伴出される鉄粒子の損失を最小にす
る更なる特徴を有する本発明の流動床塔の変化の概略的
な側面図である。 【0020】本発明で用いる懸濁される粒子は、鉄又は
好ましくは鉄を少くとも90重量%含む合金から作られ
たものを含む。適当な鉄の合金は、スチール、即ち炭素
を少量(一般に0.02〜1.5%)含有する鉄の合金
群である。本質的に純粋な鉄から作られた粒子は、取扱
いが頻繁でなく、価格が安く、また(種々の重金属イオ
ンを放出する)副反応が少ないこの要件に対して好適で
ある。 【0021】粒子の懸濁は例えば鉄粒子の少くとも一部
分を実質的な流動状態に保つのに十分な流体運動を与え
るかき混ぜ、撹拌、又は他の方法によって達成すること
ができる。粒子の融着を遅らせるために、粒子のすべて
をいつかは懸濁させること、及び粒子の少くとも半分
(好ましくは少くとも90%)が与えられた瞬間に懸濁
していることが好適である。特に好適な方法は、粒子を
流動床として塔中に懸濁させること、即ち廃液流から銅
を連続的に除去するのに非常に適した技術を含む。撹拌
なしのバッチ法により或いは鉄を含む塔への下降流によ
り与えられる如き充填床は、銅含有液体が鉄とより良く
接触するから、初期には流動床よりも効率良い。しかし
ながら充填床は沈着した銅によって流路が塞がれるため
に急速に不適当となる。 【0022】本発明の好適な流動床法の場合、鉄床を本
質的に完全に流動した状態に保つために高流速を使用し
なければならない。鉄粒子の流動化は、鉄表面の銅イオ
ンへの露呈を最大にし、また鉄粒子が一緒に結合するの
を防止する。更に流動化は酸の鉄との競争反応による水
素ガスの発生によって引き起こされるチャンネリングを
防ぎ、これによって銅の除去効率を更に改善する。高流
速の結果として、本方法は特に大直径の流動床塔を用い
る場合、高処理量が特色である。本方法は連続法で用い
るのに特に適当であり、従って本質的に容量の限定はな
い。 【0023】勿論鉄粒子を流動化させるために流速が十
分でなければならない。粗い方の粒子が懸濁されないな
らば、本方法の効率は悪影響を受ける。一方過度に高い
流速を用いるならば、小さい方の鉄粒子が運び去られて
しまう。床を流動化させるために、床を介しての圧力降
下が床にかかる重力に等しく、粒子が浮揚しはじめるま
で流速を増大させる。一度床が流動しはじめると、流速
の増加と共に圧力降下は増大しない。その代りに床の高
さは、ある最大流速において粒子が廃液流中に伴出され
且つ床が流動装置外へ運び去られるまで増加する。同業
者は各系に対して適当な流速を容易に決定することがで
きる。例えば床が流動しはじめる理論的な流速は次の実
験式 【0024】 【数1】 【0025】[式中、Umfは臨界流動化速度(cm/
秒)であり、μは流体速度(g/cm・秒)であり、d
pは粒子の直径(cm)であり、pは密度(g/mL)
であり(但し添字mは粒子及びLは流れる液体を表わ
す)、そしてgは重力加速度(cm/秒2)である]で
表わすことができる。必要とされる実際の流速は粒子の
形、並びに他の因子に依存する。例えば流動化装置の形
体は流動化過程にも影響する。装置は均一な直径を有す
る円筒、逆円錐、又は技術的に公知の他の形という一般
的な形体をとることができる。これらの各は異なる流動
化特性を与える。 【0026】廃水が鉄粒子と接触する期間、即ち反応の
起こる期間は流速並びに床の寸法と関係する。接触時間
は鉄床の高さを増大させることによって長くしうるけれ
ど、それは流速を減じても(但し勿論のことであるがこ
の流速は流動化に対して十分に高い速度である)長くす
ることができる。 【0027】用いる鉄又はスチールの粒径は本発明によ
る銅の除去効率に影響する。例えば、より小さい粒径は
与えられた鉄の重さに対してより大きい表面積を提供す
ることができ、従って工程の効率を更に高めうる。しか
しながら同時に、小さすぎる粒子は容易に装置の外へ伴
出され、過度な水素ガスの発生ももたらす。約200〜
約950マイクロメータの粒径を有する鉄粒子は本発明
の流動床に用いるのに特に適しているということが発見
された。この寸法範囲の粒子の場合、流動化速度が約1
〜約20cm/秒、更に好ましくは1〜12cm/秒と
なるように好適な流速が選択される。厳密でないけれ
ど、与えられた床に対して狭い粒径分布を用いれば、流
動化された細かいものの消失を避ける助けとなる。いく
らか不規則な形の粒子は、そのような粒子の表面積も増
大させ、注意深く選別した場合には過度な水素の発生な
しに銅を効果的に除去することができる。特に効果的な
結果は、溶融した鉄又はスチールを冷却した液体例えば
水中に注ぐことによってビーズを成形し、次いで得られ
た金属ビーズを適当な粒径分布の不規則なビーズ片に粉
砕して製造される冷鋼の(chilled)鉄又はスチ
ールの砂を用いることにより達成しうる。G−40の砂
の寸法(この98%が40メッシュのふるい上となる)
は特に効果的であることが発見された。G−40の冷鋼
の鉄砂、即ち約780マイクロメータの平均粒径を有す
るものを用いる場合、特に好適な流動化速度は3〜11
cm/秒である。 【0028】酸性廃液流の特別な性質は勿論この廃液流
を生じさせる化学反応に依存する。結果として本発明の
方法の効率は処理する特別な酸性廃液流に従っていくら
か変化する。科学文献には示唆されていないけれど、本
方法の効率は各酸性廃液流に対して上述した範囲内の適
当な鉄の粒径を選ぶことによって最適化することができ
る。 【0029】文献に見出される反対の教示にも拘らず、
本発明の方法は強酸性溶液から銅を除去するのに特に適
している。例えば銅は2Nの酸濃度を有する水溶液から
効果的に除去することができる。ある種の染料又は顔料
或いはその中間体の製造中に生ずる廃液の場合、pHが
約1より大きいとしばしば銅の除去効率は悪くなる。斯
くして本発明の方法を弱い酸性の条件下に用いることは
可能であるけれど、強酸性値を有する廃液流が好適であ
る。 【0030】本方法を行う温度は一般に厳密でない。し
かしながら本方法は各廃液流の組成にいくらか依存する
ように見える最低温度以下で行う場合に銅を効率良く除
去しないということが発見された。また銅の除去の、温
度上昇に伴う増加は特に文献で予想されるよりも大きい
ということも観察された。参照、W.W.フィッシャ
ー、ハイドロメタラジー、16、55〜67(198
6);R.M.ナドカルニ及びM.E.ワズワース、
「銅の鉄上への沈殿に関する動力学的研究」、トランス
・メタラジカル・ソクAIME、239、1066〜1
074(1967)。例えばC.I.ピグメント・ブル
ー15の製造中に生じる廃液流から90%以上の銅を除
去するには約30℃の最低温度が必要である。一般に好
適な温度は少くとも20℃、更に好ましくは30〜70
℃である。 【0031】図1は本発明の好適な方法に従って使用さ
れる流動床塔を例示する。塔1は銅の除去のために銅含
有廃水が流れる流動化された鉄床2を含む。塔1の形は
流動過程に影響するけれど、塔1が流動床を含む領域を
通して均一な直径を有する垂直に配置された円筒である
ことで十分である。塔1の下方域内で維持される流動床
2は冷鋼の鉄砂が好適であり、粒径約200〜約950
マイクロメータ(好ましくは600〜800マイクロメ
ータ)の流動化された鉄粒子からなる。塔1の高さは廃
水が迅速に塔を通り、次いでそこから出る時に鉄粒子を
伴出することによって起こる鉄の損失を最小にするため
に十分な容量を流動化された鉄床の上部に付与するよう
に選択すべきである。 【0032】流動化された鉄床の下端の境界を構成する
分配板3は、廃水の上昇流を塔の全巾にわたって広げる
ように全体にわたって多数の開口を全板にわたって有し
ている。勿論分配板は本発明の条件に露呈した時実質的
に反応しない材料例えばポリプロピレン、テフロン弗素
化重合体、又はガラス繊維からなるべきである。分配板
3は、塔1内の流動化された床の円筒断面と一緒になっ
て流動床全体に比較的均一な液体流を生じさせ、結果と
してより均一な流動化を提供する。分配板は例えば有孔
板又は網であってもよい。分配板の開口は好ましくは鉄
粒子の下方への通過を防止し又は少くとも遅延させるに
十分小さい。しかしながらより好適な具体例において、
分配板3は大きくて流動化しえない本質的に反応性のな
いビレット(billet)4の層で被覆され、斯くし
て流動化された粒子が分配板中に入り且つその開口を詰
まらせるのを防止する。ビレットの分配板上への配置は
より大きな開口の使用を可能にするから、原料中の不溶
性物質が詰まる可能性を少くする。更にビレット4の層
は流動床全体での廃水の均一な分布を保証する。ビレッ
トは勿論分配板の開口よりも大きくなければならない。
ビレットは流動化装置の運転に固有な機械的応力に耐え
うる本質的に反応性のない材料、例えば本方法の条件下
に反応しない且つ勿論それ自体の流動化が避けられる十
分な寸法及び質量を有する材料からなることができる。
ビレットは例えば適当な棒を所望の長さに切断すること
によって作ることができる。銅のビレットを用いる場
合、銅除去の初期速度は驚くことに高められる。 【0033】銅含有廃水を、随意の予備工程例えば濾過
による粒状物の除去後に入口5から塔1へ導入する。適
当なポンプを用いて、廃水流を、鉄床2の鉄粒子を流動
状態に維持するのに十分な速度に維持する。流動化床は
懸濁する粒状化物に比較的鈍感であることがわかったけ
れども、高量の懸濁した有機物は、分配板3の孔を詰ら
せ、及び/又は鉄粒子を被覆して工程の効率を減少させ
うる。更に不溶性物質の別での除去は廃水中に残る異物
の量を減じよう。それ故に予備濾過は好適である。 【0034】流動化された鉄床及び随意の格子を通過し
た後、処理した廃水を捨てる又は更に処理するために出
口6から除去する。例えば本方法の副生物として生ずる
水素ガスは気体分離器を用いて除去すべきであり、酸は
捨てる前に中和すべきである。更に塔から逸散したいず
れかの鉄粒子は回収のために沈降させることができる。 【0035】図2は伴出する鉄粒子の損失を更に減ずる
形の特徴を有する流動床塔の変形を例示する。流動床域
上に位置する塔1の随意の膨らんだ部分7は、鉄の損失
を減じ、同時にさもなければ必要である垂直空間が少く
てすむ。塔1の随意の膨んだ部分のほかに又はその代り
に、流動床の上方の塔内に置かれた随意の格子8は鉄の
損失を更に減ずることができる。これらの随意の特徴の
各は互いに独立に使用しうる。 【0036】銅イオンの除去は理論的には鉄が消費され
るまで行いうるけれど、本方法は一般に少くとも一部分
鉄の有効表面積が減少するにつれて銅除去の速度及び効
率が普通低下するから、消費前に一般に停止せしめられ
る。 【0037】使用ずみの銅で被覆された鉄粒子は、流動
化装置から取出した時に捨てることができ、或いはそれ
から銅金属を回収することができる。更に本発明による
銅除去の初期速度は鉄床を少量の銅で「ストライキング
(striking)」することによって高められるか
ら、各新しい鉄床を、好ましくは約1%の銅が存在する
ような量で回収される銅被覆の鉄の一部と交換する。同
様の初期の高揚は、銅ビレットを流動化装置で用いる場
合に起こる。 【0038】次の実施例は本発明の方法を更に詳細に例
示する。上述した本発明はその精神又は範囲のいずれか
がこれらの実施例によって制限されるものでない。同業
者は以下の工程条件の公知の変化が使用しうることを容
易に理解しよう。断らない限りすべての温度はセッ氏で
あり、すべての%は重量%である。 【0039】 【実施例】実施例1〜3 流動床法 選択した染料及び顔料の製造中に生ずる廃液を、垂直に
配置された均一な直径の塔内の流動床中を通過させた。
この塔の各は三角のピッチ・パターンで置かれた孔を有
する円板からなる有孔分配板を下方端に備えていた。実
施例で用いる塔は次の通りであった: (a)テフロン重合体から作られ且つ各直径4mmであ
る孔57個を有する厚さ3mmの円板を備えた直径5c
m及び高さ1.5mのガラス塔; (b)各直径5.5mmの孔483個を有する厚さ1c
mのPVCの円板を備えた直径15cm及び高さ2mの
ポリ塩化ビニル(PVC)塔;及び (c)各直径2.5mmの孔444をもつ厚さ2.54
cmのガラス繊維の円板を備えた直径30cm及び高さ
5mのガラス繊維の塔。 【0040】各塔に水を半分満した後、分配板を銅ビレ
ット(長さ約1.3cm及び直径0.64cmの円筒
棒)で被覆した。次いでこの塔に、[U.S.アブレイ
シブズ(Abrasives)から及びグローブ・スチ
ール・アブレイシブズ(Globe Steel Ab
rasives,Mansfield,Ohio)から
入手した]平均直径約760ミクロンを有し且つ粒子の
95%が40メッシュのふるい上に保留されるような粒
径範囲を有する不規則な形の鉄粒子からなるG−40の
冷鋼鉄砂を添加した。 【0041】実施例に記述する銅含有廃液流を、ポンプ
によりG−40の冷鋼鉄砂を完全に流動化させる一定流
速で、即ち粒径分布に依存して良好な流動化を提供する
のに必要とされる正確な流速で塔を通過させた。ひどい
粒状負荷物を有する廃液流はバッグ(bag)フィルタ
ーに通し、次いで流動化装置に導入した。流動化装置の
一定流を維持するために、流量計及び流量制御バルブ、
並びに関連装置及びサージタンクを使用した。 【0042】各流動床塔に対して、パーキンエルマー
(Perkin Elmer)403型原子吸光計によ
り銅の除去を周期的に監視した。鉄床の消費時期を決定
するのにも周期的な試料採取を行った。流動化床に対す
る物理的因子を表1に要約する。 【0043】 【表1】 【0044】実施例1 ピグメント・ブルー15からの
廃液 C.I.ピグメント・ブルー15の製造からの濾液(約
265,000l)はH2SO426g/L、HCl5g
/L、SO20.3g/L、及びHI0.1g/L(す
べて物質収支に基づいて推定)及び銅41〜45ppm
(原子吸光法で決定)を含有した。この酸性濾液を10
0μmバッグ・フィルターで予め濾過し、次いでポンプ
により流速約303L/分(流体速度約7cm/秒)及
び温度35〜36℃において塔(c)(新しいG−40
鉄砂500kgを含有)中を通した。銅の98%が除去
された。 【0045】この塔を用いる69回の同様の実験におい
て、銅除去率は平均95.9%(46〜100%の範
囲)であった。低い方の除去効率は同一の鉄を繰返し用
いた後に得られたが、鉄を代替することによって高効率
を回復することができた。 【0046】35〜36℃より高温を用いることもでき
たが、塔の寿命は短くなった。 【0047】塔(a)及び(b)を用いても本質的に同
一の結果が得られた。 【0048】ピグメント・ブルー15の製造からの廃液
を用いる他の実験において、廃液流が高い有機物含量を
有し且つ予備濾過しない場合、温度が約20℃以下の場
合、流体速度が3cm/秒以下の場合(即ち床が十分流
動化されない場合)、及び表面活性剤が廃液流中に依存
する場合、銅の除去は30〜50%の範囲まで低下し
た。 【0049】実施例2 アシド・ブルー324からの廃
液 (a)酸性廃液 (a)(1)C.I.アシド・ブルー324を含む濾過
残渣(3045kg)を2%NaCl及び5%H2SO4
を含む水約42,000lで洗浄した。得られた洗浄液
は銅465ppmを含有した。この酸性洗浄液を、流速
約76L/分(流体速度約7cm/秒)及び温度32℃
において、ポンプにより塔(b)(新しいG−40鉄砂
68kg及び予め使用した塔からの銅被覆鉄粒子13.
6kgを含有)中を通した。平均の銅除去効率は95.
9%(範囲84.9〜99.7%)であった。 【0050】(a)(2)C.I.アシド・ブルー32
4を含む濾過残渣(2982kg)を、2%NaCl及
び5%H2SO4を含む水約42,000lで洗浄した。
銅932ppmを含む酸性洗浄液を、100μmバッグ
・フィルターで予め濾過し、次いでポンプにより流速約
303L/分(流体速度約7cm/秒)及び室温におい
て塔(c)(新しいG−40鉄砂500kg含有)中を
通した。鉄の98%が除去された。 【0051】この塔を用いる4回の同様の実験におい
て、銅の除去は平均96.4%(範囲92〜99.2
%)であった。 【0052】アシド・ブルー324の製造からの廃液を
用いる他の実験において、銅の除去は、廃液流を予備濾
過しない場合又は温度が約30℃以下の場合40〜80
%の範囲に低下した。 【0053】(b)本質的に非酸性の廃液 C.I.アシド・ブルー324の製造からの、銅100
0〜1650mg/L、NaHSO330〜40g/
L、NaHCO350〜67g/L、NaCl20〜2
5g/L、有機物質20〜30g/L、並びに少量のE
DTA四ナトリウム塩及び酢酸ナトリウムを含有する廃
液流を、1以下のpHまで硫酸で酸性にし、予め濾過し
て不溶性の有機物を除去した。この酸性にした溶液を温
度50〜70℃及び流体速度約7cm/秒において塔
(a)に通じた。銅の除去率は98%以上であった。 【0054】廃液流の酸性化は実施例1に記述したよう
な酸性廃液流の添加によっても達成することができた。
銅の除去率は一般に対比できた。 【0055】実施例2(b)の廃液からの銅の除去は、
典型的には実施例2(a)の廃液に対するものほど効果
的でない。この低い効率は残存する不溶性の有機物に、
また亜硫酸水素ナトリウムの存在に帰すことができる。 【0056】銅の除去率は、pHが3以上の場合、廃水
流を予め濾過しない場合、或いは温度が約50℃以下の
場合に0〜5%の範囲まで更に低下した。 【0057】実施例3 ダイレクト・ブルー199から
の廃水 C.I.ダイレクト・ブルー199の製造において、濾
過残渣を集める時に得られる濾液及び濾過残渣の酸性洗
浄からの洗浄液を一緒にし、H2SO4の添加によって更
に酸性にした。得られた溶液はH2SO4約205g/
L、HCl60g/L、及びSO29g/L(すべて物
質収支に基づいて推定)、並びに銅408ppm(原子
吸光法で決定)を含有した。この溶液をポンプにより流
速約303L/分(流体速度約7cm/秒)及び室温に
おいて塔(c)(新しいG−40鉄砂500kgを含
有)に通じた。銅の除去率は95%であった。 【0058】この塔を用いる20回の他の同様の実験に
おいて、銅の除去率は平均91.0%(範囲72〜9
9.8%)であった。これらの他の実験に用いた最初の
濾液はすでにpHが1以下であったけれど、これらの廃
液流からの銅の除去は更に硫酸を用いた場合により効果
的となった。また効率は鉄砂を周期的に交換することに
よって改善された。一般に銅の除去率は、廃液流を予め
濾過しなかった場合、温度が約30℃以下の場合、及び
硫酸を添加しなかった場合に20〜70%の範囲まで低
下した。 【0059】実施例4〜6 バッチ法実施例4 酸性硫酸銅溶液 銅22ppmを含む水溶液を、水性硫酸銅(銅約40p
pm)50ml及び4%水性硫酸50mlの混合によっ
て調製した。この酸性銅溶液にG−50冷鋼鉄砂5gを
添加し、混合物をオービタル(orbital)振とう
器(200ppm)を用いて5分間振とうした。鉄をウ
ットマン(Whatman)の3号濾紙による重力濾過
で除去した。濾液は銅0.57ppmを含有した(除去
率97%)。 【0060】実施例5 ピグメント・ブルー15からの
廃液 H2SO430g/L、HCl6g/L、SO20.5g
/L、及びHI0.1g/L(すべて物質収支に基づい
て推定)及び銅112ppm(原子吸光法で決定)を含
むC.I.ピグメント・ブルー15の製造からの濾液
(200ml)を開放容器中において200ppm且つ
15℃、25℃、及び35℃において15分間G−40
冷鋼鉄砂(5g)と共に撹拌した。銅の除去率は15℃
で59.8%、25℃で81.3%、及び35℃で8
6.6%であった。 【0061】15℃における銅の低除去率は実施例1に
言及した同様の温度実験と一致した。 【0062】実施例6 多段式バッチ実験 (a)C.I.ピグメント・ブルー15の製造からの濾
液(銅9.9ppm、pH1以下)の2つの試料を、G
−40冷鋼鉄砂(5g)の1つのバッチに別々に連続し
て混合した。各試料をオービタル振とう器(200pp
m)で10分間振とうし、銅含量の決定のために取出し
た。各新しい試料を添加する前に鉄を水でフラッシュし
た。銅の除去効率はそれぞれ79.8%及び73.8%
であった。 【0063】(b)C.I.ダイレクト・ブルー199
の製造からの濾液(銅233ppm、pH1以下)の2
つの試料を別々に連続してG−40冷鋼鉄砂(5g)と
混合し、次いで実施例6(a)と正確に同様に処理し
た。銅の除去効率はそれぞれ76.8%及び75.6%
であった。 【0064】実施例7 充填床(対照例) 実施例1に用いたものと同様の廃液約2部及び実施例2
(b)に用いたものと同様の廃液約1部の混合物(銅合
計で640ppm及び約0.24N酸)を流速約4L/
分において、G−80冷鋼鉄砂9kgを充填床(深さ1
5〜20cm)で含む15cmの塔中を下方へ通流させ
た。初期の銅の除去率は約99%(殆んどもっぱら床の
上部20%で起こる)であったが、塔は約3.5時間後
に完全に詰り、使用不能となった。 【0065】本発明の特徴と態様は以下の通りである: 1.強酸性廃液を1より低いpHにおいて、約200〜
約950マイクロメータの粒径を有する懸濁された鉄の
粒子床(bed)に露呈することを含んでなる染料又は
顔料或いはこれらの中間体の製造中に生ずる強酸性廃液
から銅を除去する方法。 【0066】2.強酸性廃水を約1よりも低いpHにお
いて、約200〜約950マイクロメータの粒径を有す
る鉄の粒子の流動床中を上方に、鉄粒子を流動させるの
に十分な流速で通過させることを含んでなる染料又は顔
料或いはその中間体の製造中に生じる強酸性廃水から銅
イオンを除去するための上記1の方法。 【0067】3.流動床が円筒形の塔内に含まれる上記
2の方法。 【0068】4.鉄粒子が600〜800マイクロメー
タの粒径を有する上記2の方法。 【0069】5.鉄粒子が760マイクロメータの平均
粒径を有する上記2の方法。 【0070】6.流速が1〜12cm/秒の流動化速度
に相当する上記2の方法。 【0071】7.流速が3〜12cm/秒の流動化速度
に相当する上記5の方法。 【0072】8.流動床が最初に銅被覆の鉄粒子を一部
分含む上記2の方法。 【0073】9.本質的に反応性のないビレットを鉄粒
子の流動床の下に置く上記2の方法。 【0074】10.ビレットが銅棒である上記9の方
法。 【0075】11.該方法を少くとも20℃の温度で行
う上記1の方法。 【0076】12.該方法を30〜70℃の温度で行う
上記1の方法。 【0077】13.該方法を少くとも20℃の温度で行
う上記2の方法。 【0078】14.該方法を30〜70℃の温度で行う
上記2の方法。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明による流動床塔の概略的な側面図
である。 【図2】図2は伴出される鉄粒子の損失を最小にする更
なる特徴を有する本発明の流動床塔の変化の概略的な側
面図である。
である。 【図2】図2は伴出される鉄粒子の損失を最小にする更
なる特徴を有する本発明の流動床塔の変化の概略的な側
面図である。
フロントページの続き
(72)発明者 マーガレツト・デイ・エリス
アメリカ合衆国サウスカロライナ州
29464マウントプレザント・キンケイド
ドライブ922
(72)発明者 ジエイムズ・ジエイ・グツド
アメリカ合衆国サウスカロライナ州
29414チヤールストン・サンビームウエ
イ2621
(72)発明者 マーク・エイ・パトナム
アメリカ合衆国サウスカロライナ州
29406ハナハン・ウオーリングアベニユ
ー1202
(72)発明者 ニール・イー・トンクス
アメリカ合衆国サウスカロライナ州
29406ハナハン・スミスフイールドプレ
イス1116
(72)発明者 ドナルド・ビンセント・ウツド
アメリカ合衆国サウスカロライナ州
29445グースクリーク・コモンズウエイ
142
(56)参考文献 特開 昭50−152557(JP,A)
特開 昭53−125362(JP,A)
特開 昭49−103465(JP,A)
米国特許3154411(US,A)
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 強酸性廃液を1より低いpHにおいて、
約200〜約950マイクロメータの粒径を有する懸濁
された鉄の粒子床に露呈することを特徴とする、染料又
は顔料或いはこれらの中間体の製造中に生ずる強酸性廃
液から銅を除去する方法。
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