JP3413510B2 - レーザ装置 - Google Patents

レーザ装置

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JP3413510B2
JP3413510B2 JP24968395A JP24968395A JP3413510B2 JP 3413510 B2 JP3413510 B2 JP 3413510B2 JP 24968395 A JP24968395 A JP 24968395A JP 24968395 A JP24968395 A JP 24968395A JP 3413510 B2 JP3413510 B2 JP 3413510B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、レーザ光を用い
た光加工を精密に行うためのレーザ装置に関し、詳しく
はレーザ光用の出力制御装置を備えたレーザ装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】半導体露光装置などの紫外線光を用いた
微細加工の分野においては、加工の解像度を一定のレベ
ルに維持するために厳密な露光量制御が要求される。と
ころが、半導体露光装置の光源として使用されるエキシ
マレーザは、いわゆるパルス放電励起ガスレーザである
ために1パルス毎のパルスエネルギーにバラツキがあ
り、光加工の精度向上のためには、このバラツキを小さ
くする必要がある。
【0003】そこで、1回のパルス発振で出力される光
エネルギー量を低くし、複数の連続するパルスを同一の
被加工場所に照射することによって、被照射エネルギー
積算値のバラツキを小さくするようにした方法が考えら
れている。
【0004】しかし、生産性を考えると光パルス数が多
いことは好ましくない。また、半導体露光の分野では、
近年、ウエハに塗布する感光剤の感度が向上しており、
少ない光パルス数での露光が可能となってきている。こ
のため、パルス数を多くして照射光の総エネルギー量の
バラツキを減らす方法は避ければならない状況になって
いる。
【0005】一方、同一の被加工場所に照射するレーザ
光のパルス数を減らすことは、また別の問題を抱えてい
る。それはスパイキング現象と呼ばれるもので、レーザ
光の励起強度を一定にしても連続パルス発振の初期にお
いてはパルスエネルギーが高く、その後は放電状況が劣
化して徐々にパルスエネルギーが低下するという現象で
ある。すなわち、パルス数を減らすと、照射光の総エネ
ルギー量のバラツキがスパイキング現象の影響により一
層大きくなってしまう。
【0006】これに対して、本願出願人は既に特願平4
−191056号公報などにおいて、バーストモード運
転時のスパイキング現象対策を打ち出し、パルスエネル
ギーレベルを所定の範囲内に抑制することで、総エネル
ギー量のバラツキを減らして精密な加工が可能であるこ
とを示してきた。なお、バーストモードとは、レーザ光
を所定回数連続してパルス発振させた後、所定時間パル
ス発振を休止させる運転を繰り返し行うことをいう。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たバーストモード運転による半導体露光においては、さ
らに別の問題が存在しており、スパイキング現象対策は
必ずしも十分ではない。次に、この問題を図9を用いて
説明する。
【0008】図9は、スパイキング現象の具体例を示し
たもので、P1 、P2 、…、Pi 、…Pn の各パルスか
らなるパルス群のパルスエネルギーを示している。半導
体ウェハ(以下、ウェハ)上に形成された一つのICチ
ップ(以下、チップ)は、このひとかたまりのパルス群
により加工される。レーザ光の励起強度を一定にした連
続パルス発振時においては、図9に示すように、最初の
パルスP1 のパルスエネルギーが最も強く、以後は除々
に小さくなり、やがてエネルギーレベルが安定する。
【0009】さて、図10は、半導体露光におけるバー
ストモード運転時のパルス波形を示している。図中、N
o.1、No.2、…No.j、…No.Nはパルス群であり、
各パルス群は図9に示したように所定の数の連続パルス
により構成されている。No.jとNo.j+1 の間には、
短い時間のレーザ発振休止時間ΔTj があり、No.Nの
パルス群の後には、長い時間のレーザ発振休止時間ΔT
がある。
【0010】このようなパルス群の配列は、半導体露光
がウェハ上のチップへの露光、光学系の移動を交互に繰
り返しながら行われることに起因している。すなわち、
ウェハ上の所定の1チップを露光する動作がNo.jのパ
ルス群によって行われ、次の1チップを露光する動作が
No.j+1 のパルス群によって行われる。この間の露
光、光学系の移動に要する時間がΔTj である。こうし
た露光、光学系の移動を繰り返し、No.1〜No.Nまで
の一連のパルス群を発振し終えた時点で一枚のウェハへ
の露光が全て終了する。ここで、露光を終えたウェハを
搬出し、次のウェハを露光装置内に搬送して露光可能な
位置にアライメントするための時間がΔTである。この
ΔTの後には、No.1〜No.Nと同じ配列のパルス群N
o.1´、No.2´、…No.j´、…No.N´が続いてい
る。
【0011】上述したレーザ運転を行う場合、各パルス
群に発生するスパイキング現象を抑制するため、No.N
の終了からΔTの経過後、続くNo.1´のパルス群を発
振するときに、直前のレーザ発振休止時間(この場合は
ΔT)が同じであるNo.1のパルス群の励起強度パター
ンを用いる。励起強度パターンとは、一つのパルス群に
おける励起強度変位であり、スパイキング現象による初
期パルスのエネルギー上昇を補正したエネルギー変位の
パターンを示している。すなわち、スパイキング現象で
は初期の数パルスでパルスエネルギーが高いため、図1
1に示すように、連続パルス発振の最初の数パルスでは
パルスエネルギーを低くし、以後は除々にパルスエネル
ギーを高くするようにエネルギー変位を設定したものが
ここで用いられる励起強度パターンである。図11にお
いて、Vj,1 、Vj,2 、…Vj,nは、例えば図10のN
o.jのパルス群におけるパワーレベルを示している。パ
ルス発振時には、1つのパルスを発振する毎に、この励
起強度パターンに従って電源電圧を与えるようにし、こ
れによりスパイキング現象による初期のパルスエネルギ
ーの上昇を防止して、各パルスのパルスエネルギーが全
てほぼ同一となるように制御している。
【0012】さて、No.1´のパルス群では、No.1の
パルス群の励起強度パターンを用いているが、No.2´
〜No.N´のパルス群では、直前のレーザ発振休止時間
がほぼ同じであるNo.Nのパルス群の励起強度パターン
を用いている(ΔT1 〜ΔTN-1 はほぼ同じ時間)。こ
れは、最初のパルス群No.1´ではスパイキング現象の
影響が顕著なので、前回のパルス群No.1のデータを用
いるが、スパイキング現象の影響は除々に小さくなるた
め、No.2´以降のパルス群については、制御を簡単に
するためにNo.Nのパルス群のデータを用いるようにし
ている。
【0013】このような制御を行うと、各パルス群にお
けるスパイキング現象の影響はある程度は抑制される。
しかしながら、以下に述べる原因によりパルスエネルギ
ーのバラツキは必ずしも解消せず、抑制の効果は安定し
ないことが本願発明者らの実験により明らかになった。
【0014】その原因は、スパイキング現象が過去のパ
ルス発振の履歴に影響されることにある。すなわち、ス
パイキング現象はバーストモードにおけるレーザ発振休
止時間が大きくなるほど顕著になる性質があるため、図
10のNo.1〜No.Nに続く一連のパルス群No.1´〜
No.N´の前半のNo.1´、No.2´…ではスパイキン
グ現象の抑制が不十分になりやすく、後半のパルス群で
ある…No.N´-2、No.N´-1、No.N´ではスパイキ
ング現象の抑制効果が十分に現れるという現象が起こ
る。このように、パルス群の励起強度パターンは、その
パルス群が連続するパルス群の中のどこに位置している
かによって異なるため、直前のレーザ発振休止時間が同
じパルス群のデータを適用しても、必ずしもスパイキン
グ現象抑制効果を奏しないことになる。
【0015】したがって、特願平4−191056号公
報に代表されるような従来のレーザ装置では、直前の励
起強度パターンを用いてパルス発振を制御しているた
め、パルスエネルギーのバラツキが解消せず、スパイキ
ング現象のさらなる抑制が望まれていた。
【0016】この発明は、バーストモードで運転される
レーザ装置において、スパイキング現象の影響を可能な
限り除去して、レーザ光による光加工の精度をよりいっ
そう向上させるようにしたレーザ装置を提供することを
目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段及び効果】上記課題を解決
するため、この発明に係わるレーザ装置では、レーザ光
を所定回数連続してパルス発振させてパルス群を生成す
連続発振動作と、パルス群を生成後に所定時間停止す
る停止動作とを交互に所定回数繰り返す運転を1サイク
ルとして複数のパルス群を生成するバーストモード運転
を行い、パルス群を構成する各パルスの出力エネルギー
が所定の大きさとなるように電源電圧を制御するレーザ
装置において、1サイクル中に発振される各パルスの電
源電圧を、そのパルスが属するパルス群の1サイクル中
における順番j(j=1、2、3…)と、そのパルスの
パルス群中における順番i(i=1、2、3…)とを示
す識別子i、jに対応づけて記憶する記憶手段と、1つ
のパルスを発振する際に、そのパルスと同じ識別子を持
つパルスの電源電圧を前記記憶手段から読み出し、この
電源電圧に基づいてパルス発振を行う出力制御手段とを
備えたことを特徴とする。
【0018】上記レーザ装置では、連続するパルス発振
の中の1つのパルスを発振する毎に、そのパルスと同じ
識別子を持つパルスの電源電圧が記憶手段から読み出さ
れ、この電源電圧に基づいてパルス発振が行われる。こ
れによると、1サイクルのバーストモード運転により1
つの被加工物への全てのパルス発振が完了するとした場
合、読み出される電源電圧は、前回の被加工物上の同じ
位置にパルス発振したときのデータであり、そのデータ
は連続する一連のパルス発振の影響を受けた励起強度パ
ターンを持っていることになる。すなわち、パルス発振
時には、前回とほぼ同じ特性の励起強度パターンを持つ
電源電圧が適用されることになるため、パルスエネルギ
ーのバラツキをより細かく修正することができる。
【0019】したがって、バーストモード運転時のスパ
イキング現象の影響を可及的に除去することができるの
で、レーザ光による光加工の精度をよりいっそう向上さ
せることが可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、この発明に係わるレーザ装
置を、エキシマレーザ光を用いた半導体露光装置に適用
した場合の実施例について説明する。
【0021】図1は、この実施例における半導体露光装
置10の機能的な構成を示すブロック図である。同図に
示すように、半導体露光装置10は大別すると、エキシ
マレーザ光L(以下、レーザ光L)を出力するレーザ装
置11と、このレーザ装置11を光源とし、レーザ光L
により縮小投影露光を行う露光装置本体19とから構成
されている。
【0022】レーザ装置11のレーザ発振器12は、レ
ーザチャンバ、光共振器等からなり、レーザチャンバ内
にはKrとF2 またはArとF2 、XeとCl2 等のレ
ーザガスが満たされている。そして、レーザチャンバの
上下に配設された図示せぬ電極間で放電を行い、レーザ
ガスを励起させてレーザ発振を行う。発振されたレーザ
光は上記光共振器内で共振され、レーザ光Lとして出力
される。なお、放電は所定のパルス幅をもって所定の間
隔で行われ、レーザ光Lが断続的に出力される。
【0023】こうしてレーザ発振器12から発振された
レーザ光Lは、ビームスプリッタ13によって一部をサ
ンプリングされ、レンズ14を介して出力モニタ15に
入射される。この出力モニタ15では、レーザ光Lの1
パルス当たりのエネルギー(以下、パルスエネルギー)
Pi(i=1、2、3、…)が検出される。出力モニタ
15によって検出されたパルスエネルギーPiは出力制
御部16に送られ、後述するようにパルス群No.jの i
番目のパルスエネルギーPj,i としてテーブルに記憶さ
れる。
【0024】出力制御部16は、露光装置本体19内の
露光装置制御部20と信号線で接続されており、露光装
置制御部20から送出されるトリガ信号Trを受信した
ときに、後述するテーブルに記憶されている電源電圧を
読み出し、これに基づく電圧データをレーザ電源18に
与える。レーザ電源18は、与えられた電圧データに応
じて電源電圧Vi(i=1、2、3、…)を制御する。
【0025】また、出力制御部16は図示せぬタイマ手
段を内蔵しており、このタイマ手段によって、送出され
てくるトリガ信号Trの受信時刻間の時間を逐次測定し
ている。そして、後述するように、この受信間隔時間に
よりレーザ発振休止時間がどの時間に相当するのかを判
断してパルス発振を制御している。
【0026】制御部17は、レーザ装置11の動作に必
要な演算処理を行う部分である。この制御部17にも、
パルス発振のたびに出力モニタ15からの検出結果Pi
が送られ、実際に発振されたパルスのパルスエネルギー
Prj,iとして記憶される。すなわち、制御部17はパル
ス発振が行われるたびに出力制御部16のテーブルに記
憶されているPj,i と前記Prj,iとを比較演算し、その
差が所定の誤差範囲を越えるときは、出力制御部16に
記憶されている電源電圧値の変更を指示している。
【0027】次に、上述した出力制御部16の構成をさ
らに詳細に説明するとともに、併せて制御部17の動作
についても説明する。
【0028】出力制御部16は、ウェハ1枚分の全チッ
プを露光した際の特性データとして、パルスNo.j,iの
電源電圧Vj,i と、そのときのパルスエネルギーPj,i
の値を、各パルスの識別子となるパラメータj,i (j=1〜
N, i=1〜n)に対応付けて記憶している。
【0029】ここで、上記特性データについて説明す
る。なお、ここでは図10に示すようなバーストモード
運転を行う場合を前提とする。また、連続するパルス群
を順番にNo.1、No.2、…、No.j、…No.Nとし、
パルス群No.jの中の各パルスを順番にNo.j,1、N
o.j,2、…、No.j,i、…No.j,nとする。
【0030】スパイキング現象を抑制するためのパルス
群の最初の数パルスの電源電圧Vj,i とパルスエネルギ
ーPj,i との関係は、前述したようにパラメータi が同
じであっても、パラメータj の値により異なる。そこ
で、一枚のウェハ上に配置された全てのチップを露光し
た際のVj,i とPj,i を、パラメータj,i に対応付けて
記憶するようにしている。これらのデータはテーブル上
で書き替え自在に保持されており、出力制御部16では
後述するように制御部17からの指示に従って適宜デー
タの補正を行っている。
【0031】さて、図10に示すように、バーストモー
ド運転を行うときには、長いレーザ発振休止時間ΔTの
後は、再び連続するパルス群による発振と発振の短い休
止時間とを交互に規則的に繰り返すのであるから、発振
しようとするパルスのパラメータj とi とから、テーブ
ルに記憶されているVj,i を読み出し、この値を電圧デ
ータとしてレーザ電源18に供給する。こうすると、前
回露光したウェハ上のチップであって、今回露光しよう
としているウェハ上のチップと同じ位置にあるチップを
露光したときの励起強度パターンを持つ電源電圧が読み
出され、この電源電圧に基づいてパルス発振が行われる
ことになるため、従来のように、直前のレーザ発振休止
時間が同じであるパルス群のデータを用いる場合に比べ
て、パルスエネルギーのバラツキをより細かく修正する
ことができる。
【0032】なお、レーザ光の特性を事前に把握するた
め、この実施例の装置では、最初に図10に示すような
タイミングで試験的なバーストモード運転を行い、この
とき得られた電源電圧Vj,i と、パルスエネルギーPj,
i の値を特性データとして記憶するようにしている。な
お、試験的な運転を行わずに、他の装置で実施したデー
タを読み込んでもよい。
【0033】一方、こうした出力制御部16の制御と並
行して、制御部17ではレーザ発振器12から発振され
た実際のパルスエネルギーPrj,iを出力モニタ15から
入力し、そのときの値と出力制御部16のテーブルに記
憶してあるPj,i とを比較し、両者の差が所定値を越え
たときには、出力制御部16に対してVj,i の値を補正
するように指示する。
【0034】すなわち、一つのパルスのパルスエネルギ
ーEの目標値をEd、このEdの値を中心として設定さ
れた誤差範囲の上限と下限の差をΔEとすると、制御部
17は出力制御部16のテーブルからPj,i を読み出し
て、入力されたPrj,iと比較し、Pj,i −Prj,iの絶対
値が、 Ed−ΔE/2≦|Pj,i −Prj,i|≦Ed+ΔE/2 の範囲を越えるかどうかを判断し、判断結果を出力制御
部16に受け渡す。出力制御部16では、入力した判断
結果に従って、テーブル上のVj,i の値を補正する。こ
れによって、パルスエネルギーレベルを長期間に渡って
精度良く制御することができる。
【0035】図2(b)はテーブルから読み出された電
源電圧V、図2(a)はこの電源電圧Vに従ってパルス
発振した場合のパルスエネルギーEの関係を示してい
る。このように、テーブルから読み出したV(j,i) によ
りパルス発振を行い、かつ実際のパルスエネルギーをモ
ニタし、これに基づいてテーブルに記憶されている電源
電圧値を補正することにより、パルスエネルギーEのバ
ラツキを所望の誤差範囲ΔE内に収めることができる。
【0036】なお、出力制御部16において、Vj,i の
補正は次のように行われる。すなわち、レーザ光の特性
を計測する際に、電源電圧をVからV+ΔVへ変化させ
たときに、レーザ光のパルスエネルギーがPからΔPに
変化した場合、このΔVとΔPを計測して関係付けて記
憶しておく。すると、この関係は、式ΔV=f(P、Δ
P)として表現することができるので、パルスエネルギ
ーの増減量を上記式に当てはめることにより、電源電圧
をどの程度補正すればよいかを算出することができる。
【0037】次に、バーストモード運転時において、パ
ルスエネルギーレベルの補正を行う場合の出力制御部1
6と制御部17の処理手順を図3のフローチャートによ
り説明する。
【0038】制御部17は、1パルスごとに実際のパル
スエネルギーPrj,iを出力モニタ15から入力し、図示
せぬメモリに記憶する(ステップ101)。そして、発
振された1パルスのVj,i と対応するPj,i を出力制御
部16のテーブルから読み出し、Ed−ΔE/2≦|P
j,i −Prj,i|≦Ed+ΔE/2が成立するかどうかを
判断する(ステップ102)。ここで、前記式が成立す
るときは、パルスエネルギーのレベルが誤差範囲内に入
っており、Vj,i の値を補正する必要がないので、ステ
ップ101へリターンし、次の1パルスが発振されるま
で待機する。一方、ステップ102で前記式が成立しな
いときは、パルスエネルギーのレベルが誤差範囲を越え
ているので、出力制御部16に対してVj,i の補正を指
示する(ステップ103)。出力制御部16では、Vj,
i の値を上述した関係式に従って補正する。
【0039】次に、実際のウェハへの露光を例として、
バーストモード運転時の出力制御部16の動作を説明す
る。
【0040】最初に、バーストモード運転時の作業手順
を簡単に説明する。
【0041】図4はウェハ上でのチップの配列を示す模
式図である。図4に示すウェハに対しては、チップ21
−1、21−2、21−3…の順に横方向にレーザ光の
露光を行い、21−5が終了したところで次の列に移行
し、チップ21−6から21−7、21−8…の順に露
光を行うというような光加工サイクルを繰り返す。
【0042】まず、ウェハ21を図1の露光装置本体1
9内部の図示せぬ露光位置に搬入し、露光可能な位置に
アライメントする。この搬入とアライメントに要する時
間が図10の休止時間ΔTに相当する。アライメントを
終えたならば、チップ21−1に対してレーザ光のパル
ス発振を開始する。このパルス発振が図10のNo.1の
パルス群に相当する。そして、チップ21−1に対する
パルス発振を終えると、光学系の移動などを行う。これ
に要する時間が図10の休止時間ΔT1 に相当する。こ
の後、次のチップ21−2へのレーザ光のパルス発振を
開始する。このパルス発振が図10のNo.2のパルス群
に相当する。以後、チップ21−3…21−5まで同様
の操作を繰り返し行う。チップ21−5へのレーザ光の
発振が終了したところで、次の列に移行する。ここでチ
ップ21−5からチップ21−6への光学系の移動時間
ΔT5 は、移動距離や移動方向の関係上、ΔT1 〜ΔT
4よりも長い時間となる。以後、チップ21−6…21
−11まで前述と同様の操作を繰り返し行い、チップ2
1−11へのパルス光の照射が終了したところで、次の
列に移行する。このような操作をウェハ上の全ての列の
チップについて行い、露光が終了した時点で、露光位置
から搬出して次のウェハを露光位置に搬入し、アライメ
ントを行って前記と同様の露光作業を開始する。
【0043】次に、図1で説明したトリガ信号Trと上
記バーストモード運転との関係について説明する。
【0044】上述したように、露光装置本体19では被
加工物であるウェハの搬入、アライメント、光学系の移
動と位置決め、ウェハの搬出、露光量の確認といった様
々な作業を行っており、これら一連の作業を終えた時点
で最初のトリガ信号Trを出力制御部16に対して出力
する。このときのトリガ信号Trは、図10ではNo.1
のパルス群の最初のパルスを照射するためのトリガ信号
となる。以後、図4に示すチップ21−1への露光を終
えるまで、トリガ信号Trが繰り返し露光装置制御部2
0から出力制御部16に対して出力されて、各トリガ信
号の入力ごとにレーザ光の照射を行う。したがって、N
o.jのパルス群と、No.j+1(j= 1〜n-1 )のパルス群
との間のレーザ発振休止時間ΔTj の長さは、トリガ信
号Trの受信間隔により制御することができる。同様
に、ウェハの搬入、アライメント、光学系の移動と位置
決め、ウェハの搬出に要するレーザ発振休止時間のΔT
の長さも、トリガ信号Trの受信間隔によって制御する
ことができる。このように、レーザ発振休止時間を自在
に変えることができるので、図4に示すようなレーザ発
振休止時間が途中で異なるような加工にも対応すること
ができる。
【0045】また、出力制御部16内部の図示せぬタイ
マ手段がトリガ信号Trの受信間隔を計時しているの
で、レーザ発振休止時間が図10のどの時間に相当する
のか、または連続パルス発振の途中であるのかを知るこ
とができる。すなわち、ΔTj(j= 1〜n )の最小値Ts
と、最大値Tu をあらかじめ決めておいて、トリガ信
号Trの受信間隔時間tと比較し、 t<Ts ならば、連続パルス発振の途中 Ts ≦t<Tu ならば、t=ΔTj (j= 1〜n ) Tu ≦tならば、t=ΔT というように判断する。
【0046】なお、このような演算処理の一部または全
部は、実際には制御部17で実行されているが、説明を
わかりやすくするため、以下、出力制御部16で実行さ
れるものとして説明する。
【0047】次に、トリガ信号Trの受信間隔をもとに
してバーストモード運転を行う場合の出力制御部16の
処理手順を図5のフローチャートにより説明する。
【0048】まず、出力制御部16はバーストモードで
試験運転を行い、そのときの電源電圧Vj,i とパルスエ
ネルギーPj,i を、j とi に対応付けてテーブルに記憶
し(ステップ201)、パルス群のカウント数jを0と
する(ステップ202)。続いてカウント数jを1つイ
ンクリメントし(ステップ203)、パルスのカウント
数iを0とする(ステップ204)。次に、露光装置制
御部20からトリガ信号Trを受信すると(ステップ2
05)、パルスのカウント数iを1つインクリメントす
る(ステップ206)。そして、前記パラメータj とi
とから、テーブルに記憶されているVj,i を読み出し、
この値をレーザ電源18に供給する(ステップ20
7)。なお、ステップ207と並行して、前述した図3
のテーブル補正の処理を実行する。
【0049】また、出力制御部16はステップ207と
並行して、内部のタイマ手段によりトリガ信号Trの受
信間隔時間tの計時をスタートさせる(ステップ20
8)。そして、露光装置制御部20から次のトリガ信号
Trを受信すると(ステップ209)、計時した受信間
隔時間tと最小値Ts を比較して、t<Ts かどうかを
判断する(ステップ210)。ここで、t<Ts である
とき、すなわち連続パルス発振の途中であるときは、t
を0として(ステップ211)、ステップ206へリタ
ーンする。このようにして、ステップ206〜ステップ
211のループを回ることにより、1つのパルス群の中
の全てのパルスについて、テーブルからそれぞれVj,i
が読み出され、レーザ電源18に供給されることにな
る。
【0050】一方、ステップ210でt<Ts でないと
きは、続いて受信間隔時間t、最小値Ts および最大値
Tu を比較し、Ts ≦t<Tu が成り立つかどうかを判
断する(ステップ212)。ここで、Ts ≦t<Tu が
成り立つとき、すなわちtがパルス群とパルス群との間
のレーザ発振休止時間ΔTj であるときは、tを0とし
て(ステップ213)、ステップ203へリターンし
て、次のパルス群に対する処理を行う。
【0051】また、ステップ212でTs ≦t<Tu が
成り立たないとき、すなわち光学系の移動などを行う長
いレーザ発振休止時間ΔTであるときは、tを0として
(ステップ214)、ステップ202へリターンする。
このように、一連の連続するパルス群の処理が終了した
ときは、ステップ202へリターンし、j を0として、
次の連続するパルス群に対する処理を行う。
【0052】こうしたレーザ発振休止時間制御は、次の
ような場合に極めて有効である。すなわち、露光装置本
体19の側でもレーザ光のエネルギーレベルをモニタす
れば、レーザ装置11とウェハとの間の光学系の特性変
動などによって、レーザ装置11から照射される各パル
スのエネルギーレベルが所望の値から外れていることを
検知することができる。この場合、連続するパルス群の
最後の数パルスの光エネルギーレベルを露光装置本体1
9側で調整することで露光光量の変動を回避することが
できる。なお、パルスの光エネルギーレベルの調整に
は、公知の可変光アッテネータを用いることで実現でき
るが、こうした制御にも時間が必要であるため、トリガ
信号Trの送信間隔を遅らせることによって、可変光ア
ッテネータ制御用の時間を作りだすことが可能となる。
【0053】次に、トリガ信号によりバーストモード運
転を制御する場合の他の実施例を説明する。一連の光加
工サイクルにおいて、一つのパルス発振を指令するトリ
ガ信号、連続パルス発振を指令するトリガ信号、光加工
サイクルの終了を指令するトリガ信号を露光装置本体1
9側から受信できる場合には、これらのトリガ信号をも
とにしてバーストモード運転を制御することができる。
このような光加工サイクル用のトリガ信号をもとにして
バーストモード運転を行う場合の処理手順を図6のフロ
ーチャートにより説明する。
【0054】まず、出力制御部16はバーストモードで
試験運転を行い、そのときの電源電圧Vj,i とパルスエ
ネルギーPj,i を、j とi に対応付けてテーブルに記憶
し(ステップ301)、パルス群のカウント数jを0と
する(ステップ302)。続いてカウント数jを1つイ
ンクリメントし(ステップ303)、パルスのカウント
数iを0とする(ステップ304)。次に、露光装置制
御部20から光加工サイクルのスタート用のトリガ信号
Trksを受信すると(ステップ305)、パルスのカウ
ント数iを1つインクリメントする(ステップ30
6)。そして、前記パラメータj とi とから、テーブル
に記憶されているVj,i を読み出し、この値をレーザ電
源18に供給する(ステップ307)。なお、このステ
ップ307と並行して、前述した図3のテーブル補正の
処理を実行する。
【0055】次に、出力制御部16は露光装置制御部2
0からトリガ信号を受信したときは、それが次のパルス
発振を指令するトリガ信号Trかどうかを判断する(ス
テップ308)。ここで、受信したのがトリガ信号Tr
であるときは、ステップ306へリターンする。このよ
うに、ステップ306〜ステップ308のループを回る
ことにより、1つのパルス群の中の全てのパルスについ
て、テーブルからそれぞれVj,i が読み出され、レーザ
電源18に供給されることになる。
【0056】また、ステップ308で受信したトリガ信
号がパルス発振指令のトリガ信号Trでないときは、そ
れが次の連続パルス発振を指令するトリガ信号TrB か
どうかを判断する(ステップ309)。そのトリガ信号
が連続パルス発振指令のトリガ信号TrB であるとき
は、ステップ303へリターンする。このように、1つ
のパルス群におけるパルス発振が終了したときは、ステ
ップ303へリターンして、次のパルス群に対する処理
を行う。
【0057】また、ステップ309で受信したトリガ信
号が連続パルス発振指令のトリガ信号TrB でないとき
は、それが光加工サイクルの終了用のトリガ信号TrkE
かどうかを判断する(ステップ310)。そのトリガ信
号が光加工サイクルの終了用のトリガ信号TrkEでない
ときは、ステップ308へリターンし、ステップ308
〜ステップ310のループを回りながら受信したトリガ
信号をチェックする。一方、ステップ310において、
そのトリガ信号が光加工サイクルの終了用のトリガ信号
TrkEであるときは、ステップ302へリターンする。
このように、一連の連続するパルス群の処理が終了した
ときは、ステップ302へリターンし、j を0として、
次の連続するパルス群に対して処理を行う。
【0058】この図6の実施例によると、光加工サイク
ル中の全てパルス発振のタイミイングや数を、光加工サ
イクル用のそれぞれのトリガ信号よって任意に制御する
ことができる。
【0059】さて、ここまではトリガ信号Trの受信間
隔(図5)や、光加工サイクル用のトリガ信号(図6)
をもとにしてバーストモード運転を行う場合の処理手順
について説明してきたが、連続するパルス群のパルス数
によってもバーストモード運転を制御することができ
る。
【0060】次に、連続するパルス群のパルス数をもと
にしてバーストモード運転を行う場合の処理手順を図7
のフローチャートにより説明する。
【0061】まず、出力制御部16はバーストモードで
試験運転を行い、そのときの電源電圧Vj,i とパルスエ
ネルギーPj,i を、j とi に対応付けてテーブルに記憶
し(ステップ401)、パルス群のカウント数jを0と
する(ステップ402)。次に、露光装置制御部20か
らトリガ信号Trを受信すると(ステップ403)、カ
ウント数jを1つインクリメントし(ステップ40
4)、パルスのカウント数iを1とする(ステップ40
5)。そして、前記パラメータj とi とから、テーブル
に記憶されているVj,i を読み出し、この値をレーザ電
源18に供給する(ステップ406)。このステップ4
06の処理と並行して、図3のテーブル補正の処理を実
行する。
【0062】次に、パルスのカウント数iを1つインク
リメントし(ステップ407)、パルスのカウント数i
とパルス数nとを比較して、i>nかどうかを判断する
(ステップ408)。ここで、i>nでないときは、ス
テップ406へリターンする。このステップ406〜ス
テップ408のループを回ることにより、1つのパルス
群の中の全てのパルス(総数n)について、テーブルか
らそれぞれVj,i が読み出され、レーザ電源18に供給
されることになる。
【0063】また、ステップ408でi>nであるとき
は、カウント数jとパルス群の総数Nを比較し、j=N
かどうかを判断する(ステップ409)。ここで、j=
Nでないときは、ステップ403へリターンする。この
ように、全てのパルス群に対する処理がまだ終了してい
ないときは、ステップ402へリターンし、トリガ信号
Trの受信とともに、次のパルス群に対する処理を行
う。
【0064】また、ステップ409でj=Nであると
き、すなわち全てのパルス群に対する処理が終了したと
きは、ステップ402へリターンし、j を0として、次
の連続するパルス群に対して処理を行う。
【0065】この実施例では、タイマ手段によりトリガ
信号Trの受信間隔時間を計時する必要もなく、また複
数のトリガ信号を使い分ける必要もない。すなわち、露
光装置制御部20からのトリガ信号Trは連続するパル
ス群の最初のパルス発振を指令するためだけに出力さ
れ、出力制御部16では、決められた数だけのパルス発
振を繰り返し行った後、次のトリガ信号Trを受信する
だけでよい。
【0066】さて、上記実施例では、1パルスを発振す
る毎にテーブルから電源電圧Vj,iを読み出し、レーザ
電源18に供給するようにしているが、連続するパルス
群の最初の数パルスのみのテーブルを作成してパルス発
振の制御に使用し、最初の数パルスに引き続いて発振さ
れるパルスについては後述のパワーロック制御を行うよ
うにしてもよい。
【0067】次に、他の実施例として、最初の数パルス
のみのテーブルを作成して制御を行う方法について説明
する。
【0068】この実施例の装置構成は図1と同じであ
り、出力制御部16は次のような機能を備えている。
【0069】出力制御部16では、出力モニタ15から
入力されたパルスエネルギーPiを、パルス群No.jの
i番目のパルスエネルギーPj,i としてテーブルに記憶
するが、あらかじめ、スパイキング現象が顕著に現れる
パルスの数Ns を設定しておき、テーブルには、各パル
ス群の先頭からNs 番目までのパルスの特性データを記
憶する。そして、露光装置制御部20からのトリガ信号
Trを受信したときには、先頭からNs 番目までのパル
スについては、前記テーブルに記憶されている電源電圧
を読み出し、これに基づく電圧データをレーザ電源18
に与える。また、このNs 番目のパルスに引き続いて発
振されるパルスについては、パワーロック制御(米国Q
UESTEK社商標)が行われる。パワーロック制御と
は、レーザガスが劣化して同じ電源電圧を与えてもパル
スエネルギーPiが低下してしまう現象に対して、ガス
の劣化に応じて電源電圧を高くすることによってパルス
エネルギーPiを所望のレベルに保つ制御のことであ
り、そのための電源電圧をパワーロック電圧Vplと呼
ぶ。
【0070】また、この実施例においても、実際に発振
されたパルスのパルスエネルギーPrj,iが出力モニタ1
5から制御部17に入力されており、制御部17はパル
ス発振が行われる毎に、出力制御部16のテーブルに記
憶されているPj,i と前記Prj,iとを比較演算し、必要
に応じて出力制御部16に記憶されている電源電圧値の
変更を指示している。
【0071】次に、上述した数パルスのみのテーブル
と、連続するパルス群のパルス数をもとにしてバースト
モード運転を行う場合の処理手順を図8のフローチャー
トにより説明する。
【0072】まず、スパイキング現象が顕著に現れるパ
ルス数Ns と、電源電圧の設定値を決める。そして、出
力制御部16でバーストモードで試験運転を行い、その
ときの電源電圧Vj,i とパルスエネルギーPj,i を、j
とi に対応付けてテーブルに記憶する(ステップ50
1)。ただし、i は1〜Ns の範囲とする。続いて、パ
ルス群のカウント数jを0とする(ステップ502)。
【0073】次に、露光装置制御部20からのトリガ信
号Trを受信すると(ステップ503)、カウント数j
を1つインクリメントし(ステップ504)、パルスの
カウント数iを1とする(ステップ505)。そして、
前記パラメータj とi とから、テーブルに記憶されてい
るVj,i を読み出し、この値をレーザ電源18に供給す
る(ステップ506)。このステップ506の処理と並
行して、図3のテーブル補正の処理を実行する。
【0074】次に、パルスのカウント数iを1つインク
リメントし(ステップ507)、パルスのカウント数i
とパルス数Ns とを比較して、i>Ns かどうかを判断
する(ステップ508)。ここで、i>Ns でないとき
は、ステップ506へリターンする。このステップ50
6〜ステップ508のループを回ることにより、1つの
パルス群の中の先頭からNs 番目のパルスについて、テ
ーブルからそれぞれVj,i が読み出され、レーザ電源1
8に供給されることになる。
【0075】また、ステップ508でi>Ns であると
きは、パワーロック制御へ移行する(ステップ50
9)。
【0076】次に、パルスのカウント数iとパルス数n
とを比較して、i>nかどうかを判断する(ステップ5
10)。ここで、i>nでないときは、ステップ507
へリターンする。このステップ507〜ステップ510
のループを回ることにより、パルス数Ns 以降の残りの
パルス(Ns+1 〜n)についてパワーロック制御が行わ
れる。
【0077】また、ステップ510でi>nであるとき
は、カウント数jとパルス群の総数Nを比較し、j=N
かどうかを判断する(ステップ511)。ここで、j=
Nでないときは、ステップ504へリターンする。この
ように、全てのパルス群に対する処理がまだ終了してい
ないときは、ステップ504へリターンして、次のパル
ス群に対する処理を行う。
【0078】また、ステップ511でj=Nであるとき
は、ステップ502へリターンする。このように、全て
のパルス群に対する処理が終了したときは、ステップ5
02へリターンして、j を0とし、次の連続するパルス
群に対して処理を行う。
【0079】このように、最初の数パルスについてはテ
ーブルから電源電圧を読み出し、それ以降のパルスにつ
いてはパワーロック制御を行うようにした場合でも、十
分に実用的な効果を得ることができる。また、こうした
レーザ発振休止時間制御では、全てのパルスを発振する
毎にテーブルから電源電圧値を読み出す必要がないの
で、出力制御部16の処理負担を軽減することができ
る。さらには、各パルス群の全てのパルスのデータを記
憶する必要がないので、メモリの容量を節約することが
できる。
【0080】なお、前述した図8のフローチャートは、
図7のフローチャートの途中にパルス数Ns を判断する
分岐などを加えたものであるが、このような数パルスの
みのテーブルを用いる制御方法は、図8の例に限定され
るものではなく、例えば図5または図6のフローチャー
トにも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例における半導体露光装置の機能的な構成
を示すブロック図。
【図2】電源電圧V(b)とパルスエネルギーE(a)
の関係を示す説明図。
【図3】パルスエネルギーレベルの補正を行う場合の出
力制御部と制御部の処理手順を示すフローチャート。
【図4】ウェハ上でのチップの配列を示す模式図。
【図5】トリガ信号Trの受信間隔をもとにしてバース
トモード運転を行う場合の出力制御部の処理手順を示す
フローチャート。
【図6】光加工サイクル用のトリガ信号をもとにしてバ
ーストモード運転を行う場合の処理手順を示すフローチ
ャート。
【図7】連続するパルス群のパルス数をもとにしてバー
ストモード運転を行う場合の処理手順を示すフローチャ
ート。
【図8】数パルスのみのテーブルと連続するパルス群の
パルス数をもとにしてバーストモード運転を行う場合の
処理手順を示すフローチャート。
【図9】スパイキング現象の具体例を示す説明図。
【図10】バーストモード運転時のパルス波形を示す説
明図。
【図11】励起強度パターンの一例を示す説明図。
【符号の説明】
11…レーザ装置 15…出力モニタ 16…出力制御部 17…制御部 19…露光装置本体 20…露光装置制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 諭樹夫 神奈川県平塚市万田1200 株式会社 小 松製作所 研究所内 (56)参考文献 特開 平7−106678(JP,A) 特開 平6−61565(JP,A) 特開 平5−167162(JP,A) 特開 平3−15287(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 26/00 H01S 3/00 H01S 3/104

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ光を所定回数連続してパルス発振
    させてパルス群を生成する連続発振動作と、パルス群を
    生成後に所定時間停止する停止動作とを交互に所定回数
    繰り返す運転を1サイクルとして複数のパルス群を生成
    するバーストモード運転を行い、パルス群を構成する各
    パルスの出力エネルギーが所定の大きさとなるように電
    源電圧を制御するレーザ装置において、1サイクル中に発振される各パルスの電源電圧を、その
    パルスが属するパルス群の1サイクル中における順番j
    (j=1、2、3…)と、そのパルスのパルス群中にお
    ける順番i(i=1、2、3…)とを示す識別子i、j
    に対応づけて記憶する 記憶手段と、 1つのパルスを発振する際に、そのパルスと同じ識別子
    を持つパルスの電源電圧を前記記憶手段から読み出し、
    この電源電圧に基づいてパルス発振を行う出力制御手段
    とを備えたことを特徴とするレーザ装置。
  2. 【請求項2】 前記記憶手段には、連続するパルス発振
    を行ったときの各パルスの電源電圧と出力エネルギー
    が、それぞれのパルスを特定する識別子に対応付けて1
    サイクル分記憶されており、1つのパルスを発振する毎
    に、発振されたパルスの実際の出力エネルギーを検出す
    るとともに、発振されたパルスと同じ識別子を持つパル
    スの出力エネルギーを前記記憶手段から読み出し、両者
    の差が所定範囲を越えるときは、前記発振されたパルス
    と同じ識別子を持つ電源電圧の値を補正することを特徴
    とする請求項1記載のレーザ装置。
  3. 【請求項3】 一つのパルス発振を指令するトリガ信号
    を受信するとともに、このトリガ信号の受信間隔を計時
    し、トリガ信号を受信する毎に受信間隔を調べ、その受
    信間隔に応じてパルス発振を制御することを特徴とする
    請求項1記載のレーザ装置。
  4. 【請求項4】 一つのパルス発振を指令する第1のトリ
    ガ信号、連続するパルス発振を指令する第2のトリガ信
    号、1サイクルの終了を指令する第3のトリガ信号をそ
    れぞれ受信するとともに、受信したトリガ信号に従って
    パルス発振を制御することを特徴とする請求項1記載の
    レーザ装置。
  5. 【請求項5】 連続するパルス発振のパルス数をカウン
    トし、このカウント数に応じてパルス発振を制御するこ
    とを特徴とする請求項1記載のレーザ装置。
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