JP3413469B2 - グラビアシリンダー汚れ防止装置 - Google Patents

グラビアシリンダー汚れ防止装置

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JP3413469B2
JP3413469B2 JP34693093A JP34693093A JP3413469B2 JP 3413469 B2 JP3413469 B2 JP 3413469B2 JP 34693093 A JP34693093 A JP 34693093A JP 34693093 A JP34693093 A JP 34693093A JP 3413469 B2 JP3413469 B2 JP 3413469B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はグラビア印刷機におい
て、印刷中にグラビアインキの付着乾燥によるグラビア
シリンダーサイド面の汚れまたは軸の汚れを防止する、
グラビアシリンダー汚れ防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】グラビア印刷機においては、グラビア印
刷機の印刷版であるグラビアシリンダーをグラビアイン
キを溜めてあるインキパンにどぶ漬けにして印刷版面に
インキを供給し、余分のいんきをドクターによってかき
取り、圧胴とグラビアシリンダーの間を走行する印刷用
紙に加圧密着させて印刷版面のインキを紙面に転移させ
ることにより印刷を行う。この印刷中にグラビアシリン
ダーのサイド面または軸は、主としてドクターによって
かかれたインキが回り込んで、あるいはインキパンのイ
ンキが跳ねてインキが付着する。そして付着したインキ
が乾燥することによってインキ汚れを起こす。付着乾燥
したインキは容易に洗浄できず特に長ロット時やインキ
の種類によっては特に洗浄性が悪かった。グラビアシリ
ンダーの他の部分で常にインキ中にある部分は付着した
インキが乾燥しないので大きな問題ではない。
【0003】インキ汚れは、それが積み重なって厚くな
るとグラビアシリンダーから剥離してインキパン中に落
ち込む恐れがある。そうするとインキ汚れの固まりがグ
ラビアシリンダーとドクターとの間に挟まって印刷物上
に走行方向の筋、いわゆるドクター筋が発生して印刷物
が不良となる事故の原因となった。これは、ドクターの
刃こぼれによるドクター筋のように一端発生するとずっ
と続くのではなく、インキ汚れの固まりは回転するグラ
ビアシリンダーによって何れは粉砕溶解させられるから
一過性のドクター筋であって、品質チェックで発見され
にくい始末の悪い不良であった。
【0004】従って、インキ汚れは長ロットの場合は印
刷の途中で印刷を中断して、また小ロットの場合は印刷
後に印刷機内で洗浄されていた。しかし印刷機は高速大
量生産のための高価な設備であって、停止期間は極力少
なくすることが生産性向上のため有利であって、洗浄に
多くの時間を割くことは大きな損失となる。そのため、
印刷機内での洗浄は必要最小限度に押さえられ、グラビ
アシリンダーが後工程に運ばれてから、その工程の前処
理として徹底的に洗浄が行なわれることが普通であっ
た。そのため、後工程までにインキ汚れは完全に乾燥し
てしまい一層洗浄性が悪化して、洗浄作業はコストだけ
でなく作業者への負担の大きい作業であった。
【0005】また、通常前記後工程とは、使用済のグラ
ビアシリンダーを新しい印刷版として再生する工程であ
り、それは旧印刷版メッキ層を剥離して、グラビアシリ
ンダーサイド面、軸、周面を洗浄し、剥離加工した後、
新印刷版メッキ層をメッキ工程で形成する工程である。
従って、付着乾燥固化したインキ汚れが粉となってグラ
ビアシリンダー周面に等に付着しメッキ液中に混入する
と、メッキ面のピンホールや荒れが発生しその修正のコ
ストが大きくなったり、印刷時ドクターの刃こぼれを起
こしてドクター筋による印刷阻害要因となる問題があっ
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、この
ような従来の印刷工程の欠点を解決することにあり、グ
ラビアシリンダーのサイド面、あるいは軸に付着したイ
ンキを溶解し、あるいは乾燥させないようにして、その
部分の洗浄を不要にするか、洗浄を要するとしても極め
て簡単化するための装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的は以下の本発明
によって達成される。即ち、印刷中にグラビアインキの
付着乾燥によるグラビアシリンダーサイド面の汚れまた
は軸の汚れを防止する装置であって、少なくともグラビ
アインキ希釈溶剤を溶剤タンクから送り出す溶剤供給手
段と、前記手段によりグラビアインキ希釈溶剤の供給を
受けて前記グラビアシリンダーサイド面における軸近傍
部分および/または前記軸のテーパ部分に限定して前記
溶剤を濡潤する溶剤濡潤手段を有し、前記希釈溶剤は前
記グラビアシリンダーサイド面または軸に付着したイン
キを洗い流し、然る後にグラビアインキ中に加えられる
ようにすることを特徴とするグラビアシリンダー汚れ防
止装置によって達成される。
【0008】
【作用】印刷中に付着乾燥固化し堆積してゆくインキ汚
れに対して、グラビアインキの希釈溶剤をインキ汚れ付
着部分に定期的に濡潤し乾燥しない状態をつくり出した
ため、インキ汚れは堆積しない。また、溶剤濡潤手段は
グラビアシリンダー軸に設けられたテーパ部分、軸なし
グラビアシリンダーの場合はチャッキングコーンの軸に
設けられたテーパ部分に溶剤を滴下するように構成する
ことにより、テーパ部分における遠心力と重力の作用に
よりグラビアシリンダーのサイド面に容易にかつ確実に
伝えられ、更にサイド面における遠心力と重力の作用に
よりサイド面全体を濡潤する。また、上記のようである
からテーパ部分を設けたことにより、グラビアシリンダ
ーの幅、直径等のサイズが製造品目によって変化した場
合においても、滴下ノズル等の位置を固定のままとして
も効果的に作用し、滴下ノズル等の位置を調整する必要
性がない。
【0009】
【実施例】以下、本発明について好ましい実施態様を説
明する。図1は本発明のグラビアシリンダー汚れ防止装
置を取り付けたグラビア印刷機の印刷ユニットの図であ
り、図2はインキタンクと溶剤タンク部分の拡大図であ
る。図1及び図2において、1はグラビアシリンダー、
2は圧胴、3はドクター、4はインキパン、5はインキ
タンク、6はインキタンクからインキパンにインキを送
るインキポンプ、7はインキ粘度のコントローラ、8は
インキ粘度検出器、9はインキ希釈用の溶剤タンク、1
0は溶剤タンクから希釈溶剤を溶剤濡潤手段へ送るため
の溶剤ポンプである。
【0010】グラビアシリンダー1のサイド面に近いグ
ラビアシリンダーの軸、あるいはチャッキングコーンの
軸にはテーパ部分を設けることができる(図示せず)。
テーパ部分を設けた場合は、軸に滴下された溶剤は前述
のように遠心力と重力の作用により、グラビアシリンダ
ーの軸、チャッキングコーンの軸およびサイド面全体を
濡潤する。従ってテーパ部分を設けた場合は、設けない
場合に比較してより効果的に、かつ確実にサイド面全体
を濡潤する。このテーパ部分は、テーパ部分の軸テーパ
率が1/10程度かそれ以上であり、グラビアシリンダ
ーのサイド面に近い軸の軸径が大きく、サイド面から遠
のくに連れ軸径が小さくなるように構成されている。こ
こに軸テーパ率とは、軸方向の距離と軸半径の増加長さ
との比;(軸半径の増加長さ)/(軸方向の距離)であ
る。このテーパ率が大であるならばより拡散の状態は良
好となる。
【0011】また、図1及び図2においてインキタンク
のインキはインキポンプによってインキパンに送られ、
送られたインキはインキパンを充たし、オーバーフロー
してインキパンに戻され、絶えずインキはこのように循
環されている。この循環系にインキ中の異物を濾過する
フィルターを設けることもできる。
【0012】そしてインキタンク内にはインキ粘度検出
器8が配置されていて、常時インキ粘度をモニターして
いる。インキ粘度が印刷開始時の正常な条件から変化す
るとインキ粘度を正常値に戻す自動制御が行われる。イ
ンキ粘度が正常値から変化する原因は上記インキ循環系
においてインキ循環系は密閉構造ではないため、インキ
の組成物中の揮発成分である希釈溶剤が大気中へ揮発し
てインキ粘度が大きくなることによる。従って、インキ
粘度を正常値に戻すため大気中に飛散した分の希釈溶剤
をインキ中に加えることによってインキ粘度が正常値と
なるように自動制御が行われる。
【0013】希釈溶剤は溶剤タンク9に貯められてお
り、この溶剤タンク9内の希釈溶剤を溶剤ポンプ10に
よって溶剤滴下ノズル等(図示せず)に供給し溶剤滴下
ノズル等から前記溶剤をインキ中に加えることができ
る。本発明では溶剤濡潤手段により希釈溶剤はグラビア
シリンダーの所定箇所に濡潤され、グラビアシリンダー
のサイド面あるいはその軸、チャッキングコーンあるい
はその軸に付着したインキがインキ汚れとなって支障を
来す前に付着したインキを洗い流し、然る後にインキ中
に加えられる。
【0014】次に本発明のグラビアシリンダー汚れ防止
装置についてより具体的な例をあげて説明する。 (実施例1)図3に示すように溶剤タンク9、供給チュ
ーブ11、調節弁12、溶剤滴下レバー13より構成さ
れている。溶剤供給手段 高い位置に溶剤タンク9を設置して、溶剤タンク内の希
釈溶剤を重力の作用で供給チューブ11を介して溶剤滴
下レバー13に供給する。供給チューブ11には中間に
調節弁12が取り付けてあり単位時間当たりの溶剤供給
量を調節することができる。
【0015】溶剤濡潤手段 図3に示すバネ鋼の線材でできた溶剤滴下レバー13に
供給チューブ11から溶剤を供給すると溶剤は溶剤滴下
レバー13の先端へ伝わって行く。溶剤滴下レバー13
の先端はグラビアシリンダーのサイド面の軸に近い部位
に接触しており、溶剤は溶剤滴下レバー13の先端を通
じてグラビアシリンダーのサイド面に伝えられる。グラ
ビアシリンダーのサイド面に伝えられた溶剤はグラビア
シリンダーの回転による遠心力でグラビアシリンダーの
サイド面の円周方向へ移動しグラビアシリンダーのサイ
ド面全体を濡らす。それによってグラビアシリンダーの
サイド面に付着したインキは洗い流される。
【0016】上記構成のグラビアシリンダー汚れ防止装
置を軟包装用グラビア印刷機に設置して、溶剤供給量
0.5l/時(片サイド)、印刷速度200m/min
で2時間連続印刷を行ったがグラビアシリンダーの汚れ
は全く発生しなかった。この印刷ロットでは更に1時間
印刷が続けられたが、比較のためその間溶剤の供給を停
止すると、15分後にはグラビアシリンダーのサイド面
にインキが付着し乾燥したインキ汚れが発生した。尚、
インキ粘度の制御に不足な溶剤は、粘度計測を適時行い
ながらオペレーターが補った。
【0017】(実施例2)図4の溶剤タンク9におい
て、14は空気供給チューブ、15は空気供給チューブ
14の溶剤タンク9内にある先端、16は供給チューブ
の先端、17は溶剤タンク9内の溶剤の液面である。溶
剤タンク9は床に置くことができ、置き場所に制約が少
なく、大量の溶剤を貯めることができ、取扱性が良い。
また、溶剤タンク9は密閉構造であって空気供給チュー
ブ14より加圧した空気を送ることによって溶剤タンク
9内の圧力が高まり、供給チューブの先端16から供給
チューブ11を通して溶剤が送られる。溶剤タンク9を
上記とした他は実施例1と全く同様に実施して同様の結
果が得られた。
【0018】(実施例3)溶剤供給手段 前述の図2に示す構成であって、溶剤タンク9より空気
ダイアフラム型の溶剤ポンプ10によって溶剤を供給チ
ューブに送り出す。溶剤濡潤手段 図5(a)に示すように印刷ユニットのフレーム(印刷
機フレーム22)に取り付けられた溶剤噴射ノズル18
を使用する。図5(b)に示すように溶剤はグラビアシ
リンダーのサイド面及び軸の両方に対して同時に溶剤を
噴射することができる。この際、噴射時の溶剤の形状
が、30°以上の噴射角を有するフラット又はフルコー
ン型の噴射ノズルが好ましい。噴射角をそうすることに
より、グラビアシリンダーのみならず、軸なしグラビア
シリンダーの支持体であるチャッキングコーンの汚れも
同時に防止することができる。
【0019】制御手段 前述の図2に示す構成であって、粘度コントロラー7は
インキタンク5に取り付けられており、粘度コントロラ
ー7の先端部にある粘度検出器8はインキタンク5内の
インキに全体が浸漬されている。粘度コントロラー7は
印刷中のインキ粘度検出器の検出値と、正常な条件で印
刷を始めた時のインキ粘度である設定値を比較して、設
定値よりも検出値が小さいことを示すOFF信号、及び
設定値よりも検出値が大きいことを示すON信号を出力
する。このOFF信号によって、OFF信号が出力され
ている間は空気ダイアフラム型の溶剤ポンプ10の駆動
を停止し、このON信号によって、ON信号が出力され
ている間は空気ダイアフラム型の溶剤ポンプ10を駆動
する。図8は上記実施例の溶剤配管系統図であって、溶
剤供給手段、溶剤濡潤手段、制御手段も示してある。
【0020】上記構成のグラビアシリンダー汚れ防止装
置を軟包装用グラビア印刷機に設置して、印刷速度20
0m/minで2時間連続印刷を行ったがグラビアシリ
ンダーの汚れは全く発生しなかった。この印刷ロットで
は更に1時間印刷が続けられたが、比較のためその間溶
剤の供給を停止すると、15分後にはグラビアシリンダ
ーのサイド面にインキが付着し乾燥したインキ汚れが発
生した。またインキ粘度も大きくなって、印刷不良が発
生した。
【0021】(実施例4)図9に示すように溶剤タンク
9、供給チューブ11、調節弁12、溶剤滴下レバー1
3より構成され、滴下レバー13の先端はグラビアシリ
ンダー軸に設けられたテーパ部分24上に配置されてい
る。溶剤供給手段 高い位置に溶剤タンク9を設置して、溶剤タンク内の希
釈溶剤を重力の作用で供給チューブ11を介して溶剤滴
下レバー13に供給する。供給チューブ11には中間に
調節弁12が取り付けてあり単位時間当たりの溶剤供給
量を調節することができる。
【0022】溶剤濡潤手段 図9に示すバネ鋼の線材でできた溶剤滴下レバー13に
供給チューブ11から溶剤を供給すると溶剤は溶剤滴下
レバー13の先端へ伝わって行く。溶剤滴下レバー13
の先端はグラビアシリンダーのサイド面に近い軸に設け
られたテーパー部分24に接触しており、溶剤は溶剤滴
下レバー13の先端を通じてテーパ部分24に滴下さ
れ、テーパ部分24における遠心力と重力の作用により
テーパ部分24を通じてグラビアシリンダーのサイド面
に伝えられる。グラビアシリンダーのサイド面に伝えら
れた溶剤はグラビアシリンダーの回転による遠心力と重
力でグラビアシリンダーのサイド面の円周方向へ移動し
グラビアシリンダーのサイド面全体を濡らす。それによ
ってグラビアシリンダーのサイド面およびテーパ部分に
付着したインキは洗い流される。
【0023】上記構成のグラビアシリンダー汚れ防止装
置を軟包装用グラビア印刷機に設置して、溶剤供給量
0.5l/時(片サイド)、印刷速度200m/min
で2時間連続印刷を行ったがグラビアシリンダーの汚れ
は全く発生しなかった。この印刷ロットでは更に1時間
印刷が続けられたが、比較のためその間溶剤の供給を停
止すると、15分後にはグラビアシリンダーのサイド面
にインキが付着し乾燥したインキ汚れが発生した。尚、
インキ粘度の制御に不足な溶剤は、粘度計測を適時行い
ながらオペレーターが補った。
【0024】(実施例5)溶剤タンク9を図4の溶剤タ
ンク9とした他は実施例1と全く同様に実施して同様の
結果が得られた。
【0025】(実施例6)溶剤供給手段 前述の図2に示す構成であって、溶剤タンク9より空気
ダイアフラム型の溶剤ポンプ10によって溶剤を供給チ
ューブに送り出す。溶剤濡潤手段 図10に示すように印刷ユニットのフレーム(印刷機フ
レーム22)に取り付けられた溶剤滴下ノズル19を使
用する。図10(b)に示すように溶剤はグラビアシリ
ンダー軸のテーパ部分に対して溶剤を滴下することがで
きる。前述の滴下レバーとの違いは、レバーに溶剤を伝
わらせて濡潤するのと、直接溶剤をノズルから滴下して
濡潤するのとの違いである。前者はレバーを使用するた
め、印刷速度が高速(例えば250m/min以上)で
あっても滴下した溶剤が軸から弾き飛ばされることがな
いという効果があり、後者は構造が簡単であるという効
果がある。グラビアシリンダーのみならず、軸なしグラ
ビアシリンダーの場合はその支持体であるチャッキング
コーンの汚れも同時に防止することができる。
【0026】制御手段 前述の図2に示す構成であって、粘度コントロラー7は
インキタンク5に取り付けられており、粘度コントロラ
ー7の先端部にある粘度検出器8はインキタンク5内の
インキに全体が浸漬されている。粘度コントロラー7は
印刷中のインキ粘度検出器の検出値と、正常な条件で印
刷を始めた時のインキ粘度である設定値を比較して、設
定値よりも検出値が小さいことを示すOFF信号、及び
設定値よりも検出値が大きいことを示すON信号を出力
する。このOFF信号によって、OFF信号が出力され
ている間は空気ダイアフラム型の溶剤ポンプ10の駆動
を停止し、このON信号によって、ON信号が出力され
ている間は空気ダイアフラム型の溶剤ポンプ10を駆動
する。溶剤の供給は上述の間欠供給(ON−OFF供
給)、あるいは持続的に供給し供給量を調節弁で調節す
る連続供給、どちらでもよい。図8は上記実施例の溶剤
配管系統図であって、溶剤供給手段、溶剤濡潤手段、制
御手段も示してある。
【0027】上記構成のグラビアシリンダー汚れ防止装
置を軟包装用グラビア印刷機に設置して、印刷速度20
0m/minで2時間連続印刷を行ったがグラビアシリ
ンダーの汚れは全く発生しなかった。この印刷ロットで
は更に1時間印刷が続けられたが、比較のためその間溶
剤の供給を停止すると、15分後にはグラビアシリンダ
ーのサイド面にインキが付着し乾燥したインキ汚れが発
生した。またインキ粘度も大きくなって、印刷不良が発
生した。
【0028】以上の実施例においては、溶剤滴下レバ
ー、溶剤滴下ノズルは印刷機のフレームに取り付けた
が、これらは、図6、図7(a)、(b)、図11、図
12(a)、(b)に示すように、圧胴昇降ブラケット
21に取り付けることも可能である。圧胴昇降ブラケッ
ト21に取り付けると、グラビアシリンダー径が変わっ
た場合においても、それに応じて、溶剤滴下レバー、溶
剤滴下ノズルの位置を適正な位置に自動的に変えること
ができる効果がある。なおこの図11、図12において
は、テーパ24はチャッキングコーンの軸に設けられて
いる。
【0029】また溶剤濡潤手段は、それを構成する要素
の少なくとも一つを位置変化させる、位置変化手段を有
するようにすると、印刷機のフレーム、圧胴昇降ブラケ
ット21等に取り付けられた溶剤滴下レバー、溶剤滴下
ノズル等を、位置変化手段によって位置変化させること
ができる。このような位置変化手段としては、空気シリ
ンダー、リニアモーター等の公知のアクチュエーターを
使用することができる。このようにすると、印刷品目が
変わり切替えを行う際、版胴自動交換等の作業で、作業
性を損なわない様な位置に溶剤滴下レバー、溶剤噴射ノ
ズル、溶剤滴下ノズル等を逃がすことができる。あるい
は、グラビアシリンダー径に応じて最適な位置に溶剤滴
下レバー、溶剤滴下ノズル等を設定することができる。
【0030】また、実施例においては溶剤を組成に含む
インキに対して溶剤を使用し汚れを防止する装置として
説明したが、溶剤に限らず、各種の希釈剤、洗浄剤等を
使用することができる。要するに、印刷適性、塗工適性
を損なわず、汚れを防止する効果のある液体であればい
かなる物でも使用できる。以上の実施例に限定されるこ
となく、本発明は本発明の主旨の範囲で様々な実施態様
で行うことができ、それらも本発明に含まれることはい
うまでもない。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、グラビアシリンダー汚
れ防止装置を提供することができる。その結果、印刷時
においては、印刷不良をなくすことができ、後工程にお
いてはグラビアシリンダーに付着乾燥したインキ汚れを
落とすための欠き取り作業をなくすことができ、使用済
のグラビアシリンダーを再生して新しい印刷版とした時
の品質が安定し、生産性を向上することができる。ま
た、グラビアシリンダー軸あるいはチャッキングコーン
軸にテーパ部分を設けることによって、滴下された溶剤
は容易にかつ確実に軸を伝わりグラビアシリンダーのサ
イド面に到達し、軸およびサイド面を濡潤することがで
きる。また、上記のようであるからテーパ部分を設けた
ことにより、グラビアシリンダーの幅、直径等のサイズ
が製造品目によって変化した場合においても、滴下ノズ
ル等の位置を固定のままでも効果的に作用し、滴下ノズ
ル等の位置を調整する必要性がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の溶剤濡潤装置を取り付けたグラビア印
刷機の印刷ユニットの図。
【図2】インキタンクと溶剤タンク部分の拡大図。
【図3】本発明のグラビアシリンダー汚れ防止装置の
図。
【図4】溶剤タンクの図。
【図5】溶剤噴射ノズルを印刷器フレームに取り付けた
図。
【図6】溶剤滴下レバーを圧胴昇降ブラケットに取り付
けた図。
【図7】溶剤噴射ノズルを圧胴昇降ブラケットに取り付
けた図。
【図8】溶剤配管系統図。
【図9】本発明のグラビアシリンダー汚れ防止装置の
図。
【図10】溶剤滴下ノズルを印刷器フレームに取り付け
た図。
【図11】溶剤滴下レバーを圧胴昇降ブラケットに取り
付けた図。
【図12】溶剤滴下ノズルを圧胴昇降ブラケットに取り
付けた図。
【符号の説明】
1 グラビアシリンダー 2 圧胴 3 ドクター 4 インキパン 5 インキタンク 6 インキポンプ 7 粘度コントローラ 8 粘度検出器 9 溶剤タンク 10 溶剤ポンプ 11 供給チューブ 12 調節弁 13 溶剤滴下レバー 14 空気供給チューブ 15 空気供給チューブの先端 16 供給チューブの先端 17 溶剤の液面 18 溶剤供給手段 19 溶剤噴射ノズル 20 制御手段 21 圧胴昇降ブラケット 22 印刷機フレーム 23 溶剤濡潤手段 24 テーパ部分 25 溶剤滴下ノズル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41F 35/02

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】印刷中にグラビアインキの付着乾燥による
    グラビアシリンダーサイド面の汚れまたは軸の汚れを防
    止する装置であって、少なくともグラビアインキ希釈溶
    剤を溶剤タンクから送り出す溶剤供給手段と、前記手段
    によりグラビアインキ希釈溶剤の供給を受けて前記グラ
    ビアシリンダーサイド面における軸近傍部分および/ま
    たは前記軸のテーパ部分に限定して前記溶剤を濡潤する
    溶剤濡潤手段を有し、前記希釈溶剤は前記グラビアシリ
    ンダーサイド面または軸に付着したインキを洗い流し、
    然る後にグラビアインキ中に加えられるようにすること
    を特徴とするグラビアシリンダー汚れ防止装置。
  2. 【請求項2】前記グラビアインキの粘度計測値に基づい
    て前記希釈溶剤の供給量を制御する制御手段を有するこ
    とを特徴とする請求項1記載のグラビアシリンダー汚れ
    防止装置。
  3. 【請求項3】前記溶剤濡潤手段はグラビア印刷機の圧胴
    昇降ブラケットに取り付けることを特徴とする請求項1
    または2記載のグラビアシリンダー汚れ防止装置。
  4. 【請求項4】前記溶剤濡潤手段は、それを構成する要素
    の少なくとも一つを位置変化させる、位置変化手段を有
    することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の
    グラビアシリンダー汚れ防止装置。
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