JP3413150B2 - 抗菌性紙製品 - Google Patents

抗菌性紙製品

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JP3413150B2 JP2000080684A JP2000080684A JP3413150B2 JP 3413150 B2 JP3413150 B2 JP 3413150B2 JP 2000080684 A JP2000080684 A JP 2000080684A JP 2000080684 A JP2000080684 A JP 2000080684A JP 3413150 B2 JP3413150 B2 JP 3413150B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抗菌性を有する紙
製品に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、院内感染や食中毒等の菌由来の問
題が社会問題化しており、それに対応するために抗菌剤
を配合した製品が各種上市されている。抗菌剤として
は、ゼオライトやシリカゲルなどに抗菌性金属の銀、亜
鉛、銅などを担持した無機系抗菌剤や、塩化ベンザルコ
ニウム、塩化セチルピリジニウム、グルコン酸クロルヘ
キシジンなどの有機系抗菌剤などが用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、無機系
抗菌剤は有機系抗菌剤に比べて抗菌力が弱く、種々の菌
に対する抗菌性が必ずしも十分ではなかった。また、従
来より用いられている有機系抗菌剤は抗菌性の点では無
機系抗菌剤に優れるものの、水分などに接触することで
基材から溶出しやすく、このために皮膚に対して刺激性
を有するという問題があった。
【0004】特に、ティッシュペーパーやウエットティ
ッシュペーパーなどの紙製品は直接人の肌に触れる製品
のため、このような製品に従来より用いられている上記
のような有機系抗菌剤を配合した場合、有機系抗菌剤の
溶出により使用者の肌荒れや皮膚刺激などが発生しやす
いという問題点があった。
【0005】本発明は、このような技術的課題に鑑みて
なされたものであり、種々の菌に対する抗菌性に優れる
とともに、抗菌性を発揮する成分の溶出を低く抑えるこ
との可能な抗菌性紙製品を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題について鋭意研究を重ねた結果、ポリグアニジン塩を
紙材に含有させることにより、種々の菌に対する抗菌性
に優れるとともに、抗菌性を発揮する成分の溶出を低く
抑えることの可能な抗菌性紙製品が得られることを見出
し、本発明を完成させた。
【0007】すなわち、本発明の抗菌性紙製品は、紙材
と、該紙材に含有されている下記一般式(1)で表され
るポリグアニジン塩とを含むことを特徴とする。
【0008】
【化3】 (式中、R1およびR2は同一でも異なっていてもよく、
それぞれ、2価の脂肪族炭化水素基、2価の芳香族炭化
水素基、または2価の脂環式炭化水素基を示し、HXは
鉱酸または有機酸を示し、pは1〜250の整数を示
す)
【0009】本発明において用いられるポリグアニジン
塩は、上記のように2価の有機基とグアニジン塩骨格が
交互に結合した化学構造を有しているため、分子中のグ
アニジン塩の濃度が高く、紙材に含有させた場合におい
て優れた抗菌作用を発揮する。また、低分子化合物であ
るグアニジン塩は吸湿性が高く、水分で比較的容易に溶
出する性質があるのに対して、本発明において用いられ
る上記一般式(1)で表されるポリグアニジン塩は重合
体であるため、低分子化合物であるグアニジン塩に比較
して水分に対する溶出性が低く、また、紙材を構成する
繊維と絡み合いの効果も発揮されるため、溶出の問題点
が解決される。
【0010】本発明の抗菌性紙製品においては、前記ポ
リグアニジン塩が、下記一般式(2)で表されるポリグ
アニジン塩であることが好ましい。
【0011】
【化4】 (式中、HXは鉱酸または有機酸を示し、nは2〜50
0の整数、mは2〜6の整数を示す)
【0012】本発明において用いられるポリグアニジン
塩が上記一般式(2)で表される化学構造を有する場合
は、抗菌性および溶出の防止効果が特に優れるようにな
る傾向にある。
【0013】なお、本発明においては、前記抗菌性紙製
品が、前記ポリグアニジン塩を前記抗菌性紙製品全重量
の0.001〜20重量%含有する。
【0014】ポリグアニジン塩の含有量を上記のような
割合にすることにより、抗菌性および溶出の防止効果が
優れるとともに、紙材の風合いの変化が低減される傾向
にある。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の抗菌性組成物の好適な実
施形態についてさらに詳細に説明する。
【0016】本発明の抗菌性組成物は、紙材と、該紙材
に含有されている下記一般式(1)で表されるポリグア
ニジン塩とを含むものである。
【0017】
【化5】 (式中、R1およびR2は同一でも異なっていてもよく、
それぞれ、2価の脂肪族炭化水素基、2価の芳香族炭化
水素基、または2価の脂環式炭化水素基を示し、HXは
鉱酸または有機酸を示し、pは1〜250の整数を示
す)
【0018】ここで、ポリグアニジン塩とは下記一般式
(3)で表されるポリグアニジンと酸HXとの塩を意味
する。
【0019】
【化6】 (式中、R1およびR2は同一でも異なっていてもよく、
それぞれ、2価の脂肪族炭化水素基、2価の芳香族炭化
水素基、または2価の脂環式炭化水素基を示し、HXは
鉱酸または有機酸を示し、pは1〜250の整数を示
す)
【0020】一般式(1)におけるHXはグアニジンと
塩を形成する酸であれば特に制限はなく、種々の公知の
鉱酸または有機酸が好ましく使用できる。鉱酸として用
いられるものとしては、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、炭
酸などが挙げられる。有機酸として用いられるものとし
ては、酢酸、乳酸、グルコン酸などに代表される一塩基
酸;マレイン酸、フマル酸、酒石酸などに代表される多
塩基酸が挙げられる。特に、本発明においては、リン
酸、塩酸、乳酸の使用が好ましい。
【0021】一般式(1)で表されるポリグアニジン塩
は、例えば、次に述べる方法により得ることができる。
すなわち、ジアミンとジイソチオシアネートの反応によ
り、まずポリチオ尿素を得る。次に、該ポリチオ尿素の
チオ尿素基における=S基を、適当な官能基変換により
=NH基に変換することにより一般式(3)で表される
ポリグアニジンを得て、該ポリグアニジンを酸HXで中
和する。このように、一般式(1)で表されるポリグア
ニジン塩は重付加反応で得られることから、一般式
(1)で表されるポリグアニジン塩の分子末端は、ジア
ミン由来のアミノ基(−NH2)、ジイソチオシアネー
ト由来のイソチオシアネート基(−NCS)、またはこ
れらの官能基が、上記官能基置換反応および/または中
和反応により変性されたものとなっている。
【0022】一般式(1)におけるpは1〜250の整
数を示すが、pは3〜250であることが好ましい。p
が250を超す場合は分子量が大きくなりすぎてポリグ
アニジン塩の取り扱いが困難になる。また、R1および
2としては、2価の脂肪族炭化水素基を用いることが
好ましく、炭素数が1〜12である2価の脂肪族炭化水
素基を用いることがより好ましい。なお、R1およびR2
は、同一でも異なっていてもよい。また、本発明におい
て用いられるポリグアニジン塩は単独で、もしくは2種
以上を組み合わせて使用することができる。
【0023】本発明においては、一般式(1)における
ポリグアニジン塩は、下記一般式(2)で表されるポリ
グアニジン塩であることが好ましい。
【0024】
【化7】 (式中、HXは鉱酸および有機酸からなる群より選ばれ
る酸を示し、nは2〜500の整数、mは2〜6の整数
を示す)
【0025】一般式(2)は、一般式(1)におけるR
1およびR2がともに−(CH2m−である場合を表して
おり、H2N−(CH2m−NH2なる構造を有するジア
ミンと、SCN−(CH2m−NCSなる構造を有する
ジイソチオシアネートとを反応させて得られたポリチオ
尿素の=S基を=NH基に変換した後に、酸HXで中和
することにより得ることができる。なお、一般式(2)
におけるHXとしては上記と同様の酸を用いることがで
きる。また、一般式(2)で表されるポリグアニジン塩
はアルキレン骨格を有するために、ポリアルキレングア
ニジン塩と呼ぶことも可能である。本発明において用い
られるポリグアニジン塩としては、ポリヘキサメチレン
グアニジンリン酸塩、ポリヘキサメチレングアニジン塩
酸塩、ポリヘキサメチレングアニジン乳酸塩、ポリエチ
レングアニジンリン酸塩が特に好ましい。
【0026】一般式(2)におけるnは2〜500であ
ることが好ましいが、nは6〜500であることがより
好ましい。nが2未満の場合は、溶出の防止効果が不十
分となる傾向にある。また、nが500より大きい場合
は、分子量が大きくなりすぎてポリグアニジン塩の取り
扱いが難しくなる傾向にある。
【0027】本発明において、紙材とは、パルプを叩解
してなる植物繊維を含む材料を意味し、例えば、植物繊
維よりなる紙、植物繊維に、ポリエステル、ナイロン、
アクリルなどの合成繊維;ビスコースレーヨン;セルロ
ースアセテート;合成高分子などを加えた紙などが挙げ
られる。また、本発明において用いられる紙材は、必要
に応じて、サイズ剤、充填剤、着色剤など製紙業界で通
常用いられる添加剤を含有していてもよい。
【0028】本発明において用いられる紙材は、最終用
途に対応して様々な組成にすることが可能である。すな
わち、紙材とポリグアニジン塩を含む本発明の抗菌性紙
製品は、例えば、筆記および印刷用シート、カードボー
ド、包装材料、壁紙、ティッシュペーパー、ウェットテ
ィッシュペーパーなどに用いることができるため、これ
らの用途に対応して様々な組成に調製することが可能で
ある。
【0029】本発明の抗菌性紙製品におけるポリグアニ
ジン塩の含有量は特に制限されないが、ポリグアニジン
塩は抗菌性紙製品の全重量の0.001〜20重量%含
有することが好ましい。例えば、抗菌性紙製品がウェッ
トティッシュペーパーとして用いられる場合は、ポリグ
アニジン塩の含有量は0.001〜5重量%であること
がより好ましく、抗菌性紙製品がウェットティッシュペ
ーパーよりも水分含有量が低いティッシュペーパーなど
の紙製品として用いられる場合は、ポリグアニジン塩の
含有量は0.005〜5重量%であることがより好まし
い。
【0030】本発明の抗菌性紙製品を製造する方法には
特に制限はない。例えば、パルプスラリーに、ポリグア
ニジン塩粉末、またはポリグアニジン塩の水溶液または
有機溶剤溶液を添加した後に抄紙する方法、ポリグアニ
ジン塩を含有しない紙材を抄紙し、この上にポリグアニ
ジン塩の水溶液または有機溶剤溶液をコーティングもし
くはスプレーする方法、ポリグアニジン塩の水溶液また
は有機溶剤溶液中に、ポリグアニジン塩を含有しない紙
材を浸漬して含浸させる方法などが適用可能である。
【0031】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
【0032】(合成例1)ポリヘキサメチレングアニジ
ンリン酸塩の合成 反応容器に1,6−ヘキサメチレンジイソチオシアネー
ト20.0g、1,6−ヘキサメチレンジアミン11.
6g及びN,N−ジメチルホルムアミド130gを仕込
み、40〜60℃で3時間反応させてNCS基の消失を
確認した後、更に炭酸カリウム14.0gを加えて80
℃に昇温し、その後ジメチル硫酸13.0gを滴下し
て、同温度で2時間反応させた。反応終了後、降温し、
水中に反応物を投入して、得られた沈殿物を濾取し風乾
した。得られた固形物をN,N−ジメチルホルムアミド
に溶解し、30〜40℃でアンモニアガスを導入し置換
反応を行い、ポリヘキサメチレングアニジンを得た。そ
の後、これにリン酸9.8gを加えてポリヘキサメチレ
ングアニジンリン塩を析出させ、さらにこの析出物を少
量の水に溶解し、メタノールに加えて再沈させ、濾取し
乾燥して、ポリヘキサメチレングアニジンリン酸塩を得
た。東ソー(株)製のゲル・パーミエーション・クロマ
トグラフィー(GPC)(品番:HLC−8120GP
C)を用いて、得られたポリヘキサメチレングアニジン
リン酸塩のポリオキシエチレングリコール換算による重
量平均分子量を測定したところ、重量平均分子量は14
40であった。なお、GPC溶媒は酢酸緩衝液(pH
4.7)を用いた。
【0033】(合成例2)ポリエチレングアニジンリン
酸塩の合成 反応容器にエチレンジイソチオシアネート28.8g、
エチレンジアミン12.0g及びN,N−ジメチルホル
ムアミド130gを仕込み、40〜60℃で4時間反応
させてNCS基の消失を確認した後、更に炭酸カリウム
28.0gを加えて80℃に昇温し、その後ジメチル硫
酸26.0gを滴下して、同温度で2時間反応させた。
反応終了後、降温し、水中に反応物を投入して、得られ
た沈殿物を濾取し風乾した。得られた固形物をN,N−
ジメチルホルムアミドに溶解し、30〜40℃でアンモ
ニアガスを導入し置換反応を行い、ポリエチレングアニ
ジンを得た。その後、これにリン酸19.6gを加えて
ポリエチレングアニジンリン酸塩を析出させ、さらにこ
の析出物を少量の水に溶解し、メタノールに加えて再沈
させ、濾取し乾燥して、ポリエチレングアニジンリン酸
塩を得た。このポリエチレングアニジンリン酸塩の重量
平均分子量を合成例1と同様にして測定したところ、重
量平均分子量は1840であった。
【0034】(実施例1)パルプスラリー溶液に合成例
1で得られたポリヘキサメチレングアニジンリン酸塩
(重量平均分子量:1440)をパルプに対し0.1重
量%添加し、室温で20分間保持した後、抄紙、乾燥
し、抗菌性紙製品を得た。このとき、ポリヘキサメチレ
ングアニジンリン酸塩の含有量は、抗菌性紙製品の全重
量の0.1重量%であった。この抗菌性紙製品を用い
て、繊維製品新機能評価協議会が定める繊維製品の定量
的抗菌試験方法(統一試験方法)のマニュアルに定める
方法に準じて抗菌性評価試験を行った。ただし、菌液と
試料の接触時間は10分とした。試験菌としては、黄色
ブドウ状球菌(Staphylococcus aureus ATCC 6538P)、
肺炎桿菌(Klebsiella pneumoniae ATCC 4352)、大腸
菌(Escherichia coli IFO 3301)及び緑膿菌(Pseudomona
s aeruginosa IFO 3080)を使用した。抗菌性評価試験の
結果、黄色ブドウ状球菌、肺炎桿菌、大腸菌および緑膿
菌のいずれの菌も、抗菌性紙製品との接触により、菌数
が0となった。
【0035】(実施例2)合成例1で得られたポリヘキ
サメチレングアニジンリン酸塩(重量平均分子量:14
40)の0.01重量%水溶液200gを調製し、ウエ
ットティッシュ用紙100gに含浸させ抗菌性紙製品を
得た。このとき、ポリヘキサメチレングアニジンリン酸
塩の含有量は、抗菌性紙製品の全重量の0.02重量%
であった。この抗菌性紙製品の抗菌性を評価するため
に、抗菌性紙製品を乾燥させて評価試料とした。この評
価試料を用いて実施例1と同様の抗菌性評価試験を行っ
たところ、黄色ブドウ状球菌、肺炎桿菌、大腸菌および
緑膿菌のいずれの菌も、評価試料との接触により、菌数
が0となった。
【0036】(実施例3)パルプスラリー溶液に合成例
2で得られたポリエチレングアニジンリン酸塩(重量平
均分子量:1840)をパルプに対し0.1重量%添加
し、室温で20分間保持した後、抄紙、乾燥し、抗菌性
紙製品を得た。このとき、ポリエチレングアニジンリン
酸塩の含有量は、抗菌性紙製品の全重量の0.1重量%
であった。この抗菌性紙製品を用いて実施例1と同様の
抗菌性評価試験を行ったところ、黄色ブドウ状球菌、肺
炎桿菌、大腸菌および緑膿菌のいずれの菌も、抗菌性紙
製品との接触により、菌数が0となった。
【0037】(実施例4)合成例2で得られたポリエチ
レングアニジンリン酸塩(重量平均分子量:1840)
の0.01重量%水溶液200gを調製し、ウェットテ
ィッシュ用紙100gに含浸させ抗菌性紙製品を得た。
このとき、ポリエチレングアニジンリン酸塩の含有量
は、抗菌性紙製品の全重量の0.02重量%であった。
この抗菌性紙製品の抗菌性を評価するために、抗菌性紙
製品を乾燥させて評価試料とした。この評価試料を用い
て実施例1と同様の抗菌性評価試験を行ったところ、黄
色ブドウ状球菌、肺炎桿菌、大腸菌および緑膿菌のいず
れの菌も、評価試料との接触により、菌数が0となっ
た。
【0038】(比較例1)パルプスラリー溶液に塩化ベ
ンザルコニウムをパルプに対し0.1重量%添加し、室
温で20分間保持した後、抄紙、乾燥し、抗菌性評価試
料とした。このとき、塩化ベンザルコニウムの含有量
は、抗菌性評価試料の全重量の0.1重量%であった。
この抗菌性評価試料を用いて実施例1と同様の抗菌性評
価試験を行ったところ、抗菌性評価試料との接触によ
り、黄色ブドウ状球菌の菌数は0となったが、肺炎桿
菌、大腸菌および緑膿菌に関しては菌の残存が認められ
た。
【0039】(比較例2)塩化ベンザルコニウムの0.
01重量%水溶液200gを調製し、ウエットティッシ
ュ用紙100gに含浸させた。この含浸紙の抗菌性を評
価するために、含浸紙を乾燥させて抗菌性評価試料とし
た。このとき、塩化ベンザルコニウムの含有量は、抗菌
性評価試料の全重量の0.02重量%であった。この抗
菌性評価試料を用いて実施例1と同様の抗菌性評価試験
を行ったところ、抗菌性評価試料との接触により、黄色
ブドウ状球菌の菌数は0となったが、肺炎桿菌、大腸菌
および緑膿菌に関しては菌の残存が認められた。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
種々の菌に対する抗菌性に優れるとともに、抗菌性を発
揮する成分の溶出を低く抑えることの可能な抗菌性紙製
品を提供することが可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D21H 17/00 - 27/42

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙材と、該紙材に含有されている下記一
    般式(1)で表されるポリグアニジン塩とを含む抗菌性
    紙製品であって、 前記ポリグアニジン塩を前記抗菌性紙製品全重量の0.
    001〜20重量%含有する ことを特徴とする抗菌性紙
    製品。 【化1】 (式中、R1およびR2は同一でも異なっていてもよく、
    それぞれ、2価の脂肪族炭化水素基、2価の芳香族炭化
    水素基、または2価の脂環式炭化水素基を示し、HXは
    鉱酸または有機酸を示し、pは1〜250の整数を示
    す)
  2. 【請求項2】 前記ポリグアニジン塩が、下記一般式
    (2)で表されるポリグアニジン塩であることを特徴と
    する請求項1項記載の抗菌性紙製品。 【化2】 (式中、HXは鉱酸または有機酸を示し、nは2〜50
    0の整数、mは2〜6の整数を示す)
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