JP3412714B2 - 固体レーザ用結晶材料 - Google Patents

固体レーザ用結晶材料

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JP3412714B2 JP21532394A JP21532394A JP3412714B2 JP 3412714 B2 JP3412714 B2 JP 3412714B2 JP 21532394 A JP21532394 A JP 21532394A JP 21532394 A JP21532394 A JP 21532394A JP 3412714 B2 JP3412714 B2 JP 3412714B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、肉眼で直視しても網膜
に損傷を与えない波長域の光を発振する固体レーザ用結
晶材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、1.5μm〜4.5μm近辺で発
振するアイ・セーフ固体レーザが注目を集めている。こ
れは、挟線幅かつ位相の揃ったレーザ光の産業的利用価
値を保ちつつ、水の吸収が大きいために人間の眼および
皮膚に対する障害を回避できることによる。応用分野
は、今のところ、レーザレーダやレーザメス等に限定さ
れてはいるものの、安全性の観点から将来的には家庭向
けの光信号の担い手として活用されることも考えられ
る。
【0003】現在、レーザレーダやレーザメスへの応用
に向けて各種アイ・セーフ固体レーザの開発が行なわれ
つつあるが、これらはそのほとんどが希土類イオンの蛍
光を利用したものである。希土類イオンの蛍光を利用す
る固体レーザにおいては、希土類イオンを励起するため
の外部光源が不可欠である。外部励起光源としては、高
出力で発振波長が安定でなおかつ長寿命で低価格・小型
の素子が望ましい。しかしながら、現状においては外部
励起用光源として用いられているのは、極く一部の波長
域にGaAlAs LDが用いられているのを除いてX
eフラッシュランプ、Arガスレーザ、Tiサファイア
レーザそしてNd:YAlO3レーザである。このた
め、ほとんどの場合レーザ全体が極めて大型になるとい
う問題がある。そしてシステムが非常に高価なものにな
ることも問題として挙げられる。
【0004】本発明に係わる1.5〜1.7μm波長域
の光を放出する希土類元素としては、エルビウムがあ
る。エルビウムイオンの413/2準位から415/2準位へ
の遷移の際に、母体結晶の性質に応じてこれらの波長域
の光を蛍光として発する。このような発振を実現するに
は、エルビウムイオンを一旦411/2準位にしたうえで4
13/2準位への非発光遷移を経て発光させる必要があ
る。411/2準位に基底準位から励起するには、およそ
1.00μmの波長の光が必要である。しかし、そのよ
うな波長の光を必要な強度で供給できる光源は、例えば
V:MgF2固体レーザや特殊な歪み超格子LD等では
原理的に可能ではあるものの、容易には入手できない。
また、411/2準位よりも上にある準位に一旦励起し
て、そこから段階的に非発光遷移で413/2準位まで持
ってくることは一応可能ではあるが、当然のことながら
完全に非発光ではなくかつ発熱も伴うので最終的な1.
5〜1.7μm波長域の発光効率は下がる。
【0005】また本発明に係わる2.0〜2.2μm波
長域の光を放出する希土類元素としては、ホルミウムが
ある。ホルミウムイオンの57準位から58準位への遷
移の際に、母体結晶の性質に応じてこれらの波長域の光
を蛍光として発する。このような発振を実現するには、
ホルミウムイオンを一旦56準位にしたうえで57準位
への非発光遷移を経て発光させる必要がある。56準位
に基底準位から励起するには、およそ1.15μmの波
長の光が必要である。しかし、そのような波長の光を必
要な強度で供給できる光源は、例えばV:MgF2固体
レーザや特殊な歪み超格子LD等では原理的に可能では
あるものの、容易には入手できない。また、56準位よ
りも上にある準位に一旦励起して、そこから段階的に非
発光遷移で57準位まで持ってくることは一応可能では
あるが、当然のことながら完全に非発光ではなくかつ発
熱も伴うので最終的な2.0〜2.2μm波長域の発光
効率は下がる。
【0006】さらに本発明に係わる1.8〜2.1μm
波長域の光を放出する希土類元素としては、ツリウムが
ある。ツリウムイオンの34準位から36準位への遷移
の際に、母体結晶の性質に応じてこれらの波長域の光を
蛍光として発する。このような発振を実現するには、ツ
リウムイオンを一旦35準位にしたうえで34準位への
非発光遷移を経て発光させる必要がある。35準位に基
底準位から励起するには、およそ1.20μmの波長の
光が必要である。しかし、そのような波長の光を必要な
強度で供給できる光源は、例えばV:MgF2固体レー
ザや特殊な歪み超格子LD等では原理的に可能ではある
ものの、容易には入手できない。また、35準位よりも
上にある準位に一旦励起して、そこから段階的に非発光
遷移で34準位まで持ってくることは一応可能ではある
が、当然のことながら完全に非発光ではなくかつ発熱も
伴うので最終的な1.8〜2.1μm波長域の発光効率
は下がる。
【0007】このように、エルビウム、ホルミウム、ツ
リウムをそれぞれ活性イオンとして選択した場合、従来
型のアイ・セーフ固体レーザと同様の使用法において
は、外部励起光源の入手が困難で、たとえ入手できたと
しても光源が大型で高価であるために実用的に用いるに
は、なお課題が多かった。
【0008】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めに、本発明では、固体レーザ用結晶を構成する希土類
元素の一部をネオジム、イッテルビウムおよびエルビウ
ム、またはホルミウム、またはツリウムに置換すること
により得られる置換型結晶材料により固体レーザを作製
することにより、1.5μmから1.7μm(エルビウ
ム)、2.0μmから2.2μm(ホルミウム)、1.
8μmから2.1μm(ツリウム)にかけての波長領域
での実用的なアイ・セーフ固体レーザを実現することが
可能な固体レーザ用結晶材料を提供する。
【0009】
【作用】本発明による固体レーザ用結晶材料は一般式L
nAF4、LnDO3、Ln3512あるいはLnEO4
で表わされ、Lnの部分をランタン、セリウム、プラセ
オジム、ネオジム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリ
ニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エ
ルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウムなど
ほとんどの希土類元素、イットリウムあるいはビスマス
の1種類以上で、Aの部分をリチウム、ナトリウム、カ
リウムの1種類以上で、Dの部分をアルミニウム、ガリ
ウム、インジウムの1種類以上で、Eの部分をバナジウ
ム、ニオブ、タンタルの1種類以上でそれぞれ置換する
ことが可能である。
【0010】本発明の第一の固体レーザ用結晶材料は、
そのような置換を行なった様々な置換型結晶の組成のう
ち特にLnの部分にネオジム、イッテルビウムそしてエ
ルビウムを必須の条件として含む置換型結晶材料を用い
る。
【0011】本発明の第二の固体レーザ用結晶材料は、
そのような置換を行なった様々な置換型結晶の組成のう
ち特にLnの部分にネオジム、イッテルビウムそしてホ
ルミウムを必須の条件として含む置換型結晶材料を用い
る。
【0012】本発明の第三の固体レーザ用結晶材料は、
そのような置換を行なった様々な置換型結晶の組成のう
ち特にLnの部分にネオジム、イッテルビウムそしてツ
リウムを必須の条件として含む置換型結晶材料を用い
る。
【0013】置換元素のエネルギー準位は近隣の原子ま
たは原子団が作り出す場を感じることによって、分裂を
起こす。該場のことを配位子場というが、ホストの結晶
系を変えることによって配位子場が変化し、置換元素の
エネルギー準位が該エネルギー準位が持つ性質に応じた
分だけシフトする。したがって、ホストの結晶系を適当
に選ぶことにより、発振波長をある程度の範囲でシフト
させることができる。例えば、LnAF4結晶において
は、Aの大分がリチウムである場合とカリウムである場
合で配位子場が大幅に変化するため、1.6μm近辺の
光については十分に1.5μm〜1.7μmの範囲内で
発振波長を選択することが可能であり、また、2μm近
辺の光については、十分に2.0μm〜2.2μmの範
囲内で、1.9μm近辺の光については、十分に1.8
μm〜2.1μmの範囲内で発振波長を選択することが
可能である。同様に、LnDO3、Ln3512あるい
はLnEO4結晶においてもDあるいはEの部分を占有
する元素により波長選択性を持たせることができる。
【0014】また、複数の置換元素に基づく吸収によっ
て、励起の波長をある程度自由に設定でき、さらに吸収
したエネルギーを同原子間で起こる内部転換や、異原子
間で起こる交換交差などの量子力学的相互作用を利用す
ることによって、うまく発光原子の発振上準位に分布さ
せることができ、発振準位間の反転分布を作ることがで
きる。
【0015】本発明による固体レーザ用結晶材料におい
ては、希土類元素としてネオジムを含有することから、
基底準位から45/2準位あるいは29/2準位への吸収遷
移により、安価な0.81μm波長のAlGaAs半導
体レーザによる励起が可能であり、43/2準位へ非発光
で遷移したネオジムイオンから双極子間相互作用により
自動的に3価のイッテルビウムイオンへの非発光でのエ
ネルギー伝達があり、イッテルビウムイオンは自動的に
25/2準位へと遷移する。
【0016】さらに、本発明による固体レーザ結晶材料
においては、エルビウムイオン、ホルミウムイオン、ツ
リウムイオンを含有することから、25/2準位へと遷移
したイッテルビウムイオンからやはり双極子間相互作用
により3価のエルビウムイオン、ホルミウムイオン、ツ
リウムイオンへの非発光でのエネルギー伝達によりエル
ビウムイオンは411/2準位へ、ホルミウムイオンは5
6準位へ、ツリウムイオンは35準位へと遷移する。4
11/2準位へと遷移したエルビウムイオンは非発光遷移に
より413/2準位へと遷移し、基底準位である415/2
位へと遷移する際に1.6μm近辺の光を放出し、56
準位へと遷移したホルミウムイオンは非発光遷移により
57準位へと遷移し、基底準位である58準位へと遷移
する際に2μm近辺の光を放出し、35準位へと遷移し
たツリウムイオンは非発光遷移により34準位へと遷移
し、基底準位である36準位へと遷移する際に1.9μ
m近辺の光を放出する。
【0017】本発明による固体レーザ用結晶材料におい
ては、A、DあるいはEの部分を占有する構成元素の構
成比に従って1.5μm〜1.7μm、2.0μm〜
2.2μm、1.8μm〜2.1μmの範囲内で所望の
波長で選択的に発振させることが可能である。ネオジム
を活性イオンとして用いる固体レーザ用ガーネット結晶
においては、吸収・発光の効率を考慮して、ネオジムイ
オンの含有量を増大することにより生ずる濃度消光を回
避すべくネオジムの含有量を希土類全体のおよそ1%前
後に選択している。しかし、本発明に関する結晶材料系
においては、ネオジムイオンの果たす役割は、それ自体
が発光することではなく、0.81μmの励起光を効率
良く吸収し、近傍のイッテルビウムイオンにエネルギー
を伝達することである。すなわち、含有量としては、む
しろそれ自体の発光が生じにくい程度以上が望ましく、
希土類元素全体の5%以上に選ぶべきであろう。
【0018】また、エルビウムイオンに関しては濃度消
光の影響は極めて小さく、ネオジム、イッテルビウム以
外の希土類元素の全てがエルビウムであってもよい。ま
た、ホルミウムイオンおよびツリウムイオンに関しても
濃度消光の影響は極めて小さく、ネオジム、イッテルビ
ウム以外の希土類元素の全てがホルミウムまたはツリウ
ムであってもよい。
【0019】本発明は、以上のことにより、1.5μm
から1.7μm、2.0μmから2.2μm、1.8μ
mから2.1μmの波長領域に発振波長を持つことを特
徴とするアイ・セーフ固体レーザとして活用できる固体
レーザ用結晶材料を提供することが可能である。
【0020】なお、それぞれの置換する元素の占有率と
しては、ネオジムは、希土類元素全体の5%以上が望ま
しい。また、イッテルビウムイオンおよびエルビウムイ
オンまたはホルミウムまたはツリウムはもともと濃度消
光の影響を受けにくい活性イオンではあるが、本発明に
関する結晶材料系においては、そのそれぞれの両者でネ
オジム以外の希土類元素を全て占有しても濃度消光の影
響は小さい。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明するが、
本発明はこれらの実施例に限定されない。
【0022】
【実施例1】以下に示す実施例1−1〜6ではチョコラ
ルスキー(Czochralski)法により本発明の
第一の固体レーザ用結晶材料の一般式LnAF4で示さ
れる固体レーザ用置換型フッ化物結晶材料のバルク単結
晶を作製した。さらに前記バルク単結晶は、レーザ材料
としての特性を評価するために、片面が平坦面、片面が
半径5cmの球面、厚さ1.5mmの円盤に加工し、波
長1.5〜1.7μmにおいて平坦面には約99%、球
面には約97%の反射率のコーティングを施した。
【0023】図1に本発明による実施例1−1〜実施例
3−5の固体レーザ用結晶材料のレーザ材料としての特
性を評価した測定系を示す。励起用光源には波長0.8
08μmのAlGaAs半導体レーザ1を用いた。半導
体レーザ1から出射した励起光3をレンズ2、2’、
2”を通して集光しながら実施例1−1〜実施例3−5
の固体レーザ用結晶材料の円盤4に入射し、円盤4から
の出射光5を光スペクトラムアナライザ6で観測するこ
とにより、レーザ発振特性を評価した。
【0024】
【実施例1−1】本実施例は、組成式Ln0.45Nd0.05
Yb0.3Er0.2LiF4およびLn0.45Nd0.05Yb0.3
Er0.2Li0.5Na0.20.34(LnはLa、Ce、
Pr、Bi、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Y、H
o、Tm、Luのいずれか一つの元素)で表わされる本
発明のレーザ用結晶材料を作製し、図1に示す測定系を
用いてレーザの発振特性を調査したものである。表1−
1にLnを適宜選択した本実施例の固体レーザ用結晶材
料のレーザ発振波長とレーザ発振に最低必要な励起用光
源の光強度で表わされるしきい値を選択した元素につい
て示す。いずれの本実施例の固体レーザ用結晶材料も
1.5〜1.7μmの範囲の波長でレーザ発振した。ま
た、いずれの本実施例の材料も従来材料では実現が困難
であった30mW以下の低いしきい値で発振し、出力1
W以上においても飽和は見られなかった。
【0025】表1−1 組成式がLn0.45Nd0.05Yb0.2Er0.3LiF4およ
びLn0.45Nd0.05Yb0 .2Er0.3Li0.5Na0.2
0.34で表わされる実施例1−1の固体レーザ用結晶材
料のレーザ発振波長としきい値を示す。
【0026】
【0027】
【0028】
【実施例1−2】本実施例は、実施例1−1と同様にし
て、組成式Y0.5-xNdxYb0.2Er0.3LiF4で表わ
される本発明の固体レーザ用結晶材料を作製し、図1に
示した測定系を用いてレーザ発振特性を調査したもので
ある。表1−2にXの値を適宜選択した本実施例の固体
レーザ用結晶材料のレーザ発振波長としきい値を選択し
た元素について示す。実施例1−1と同様にしていずれ
の本実施例の固体レーザ用結晶材料も1.5〜1.7μ
mの範囲の波長でレーザ発振した。また、いずれの本実
施例の材料も従来材料では実現が困難であった30mW
以下の低いしきい値で発振した。また、励起光に対する
出力の飽和現象は、少なくとも1Wの出力においては見
られなかった。
【0029】表1−2 組成式がY0.5-xNdxYb0.2Er0.3LiF4で表わさ
れる実施例1−2の固体レーザ用結晶材料のレーザ発振
波長としきい値をNdの量に対して示す。
【0030】
【0031】
【実施例1−3】本実施例は、実施例1−1と同様にし
て、組成式Y0.65-xNd0.05YbxEr0 .3LiF4で表
わされる本発明固体レーザ用結晶材料を作製し、図1に
示した測定系を用いてレーザ発振特性とYb濃度Xの関
係を調査したものである。図2に本実施例の固体レーザ
用結晶材料のレーザ発振波長および発振しきい値とYb
濃度Xの関係を示す。いずれの本実施例の固体レーザ用
結晶材料も1.5〜1.7μmの範囲の波長でレーザ発
振した。またいずれの本実施例の材料も従来材料では実
現が困難であった30mW以下の低いしきい値で発振し
た。また、励起光に対する出力の飽和現象は、少なくと
も1Wの出力においては見られなかった。
【0032】
【実施例1−4】本実施例は、実施例1−1と同様にし
て、組成式Y0.45Nd0.05Yb0.2Er0 .3Li1-xNax
4で表わされる本発明固体レーザ用結晶材料を作製
し、図1に示した測定系を用いてレーザ発振特性とNa
濃度Xの関係を調査したものである。図3に本実施例の
固体レーザ用結晶材料のレーザ発振波長としきい値とN
a濃度Xの関係を示す。レーザ発振波長は、Na濃度X
が大きくなるほど短くなる傾向にあるが、いずれの本実
施例のレーザ用結晶材料も1.5〜1.7μmの範囲の
波長でレーザ発振した。また、いずれの本実施例の材料
もNa濃度Xによりばらつきはあるものの従来材料では
実現が困難であった30mW以下の低いしきい値で発振
した。また、励起光に対する出力の飽和現象は、少なく
とも1Wの出力においては見られなかった。
【0033】
【実施例1−5】本実施例は、実施例1−1と同様にし
て、組成式Y0.45Nd0.05Yb0.2Er0 .3Li1-xx
4で表わされる本発明固体レーザ用結晶材料を作製し、
図1に示した測定系を用いてレーザ発振特性とK濃度X
の関係を調査したものである。図4に本実施例の固体レ
ーザ用結晶材料のレーザ発振波長としきい値とK濃度X
の関係を示す。レーザ発振波長は、K濃度Xが大きくな
るほど短くなる傾向にあるが、いずれの本実施例の固体
レーザ用結晶材料も1.5〜1.7μmの範囲の波長で
レーザ発振した。また、いずれの本実施例の材料もK濃
度Xによりばらつきはあるものの従来材料では実現が困
難であった30mW以下の低いしきい値で発振した。ま
た、励起光に対する出力の飽和現象は、少なくとも1W
の出力においては見られなかった。
【0034】
【実施例1−6】本実施例は、実施例1−1と同様にし
て、組成式Y0.75-xNd0.05Yb0.2ErxLiF4で表
わされる本発明固体レーザ用結晶材料を作製し、図1に
示した測定系を用いてレーザ発振特性とK濃度Xの関係
を調査したものである。図5に本実施例の固体レーザ用
結晶材料のレーザ発振波長としきい値とHo濃度Xの関
係を示す。いずれの本実施例の固体レーザ用結晶材料も
1.5〜1.7μmの範囲の波長でレーザ発振した。ま
た、いずれの本実施例の材料も従来材料では実現が困難
であった30mW以下の低いしきい値で発振した。ま
た、励起光に対する出力の飽和現象は、少なくとも1W
の出力においては見られなかった。
【0035】なお、LnがLa、Ce、Pr、Bi、S
m、Eu、Gd、Tb、Dy、Y、Ho、Tm、Luの
いずれか一種類以上の元素であり、AがLi、K、Na
のいずれか一種類以上の元素であっても、本実施例の材
料と同様に0.8μm帯半導体レーザの励起により30
mW以下の低いしきい値で1.5〜1.7μmの範囲の
波長でレーザ発振することは言うまでもない。
【0036】
【実施例2】以下に示す実施例2−1〜6では、実施例
1と同様の手法を用いて本発明の第一の固体レーザ用結
晶材料の一般式LnDO3で示される本発明固体レーザ
用置換型酸化物結晶材料のバルク単結晶を作製し、レー
ザ発振特性を評価した。
【0037】
【実施例2−1】本実施例は、組成式Ln0.55Nd0.05
Yb0.2Er0.2AlO3およびLn0.55Nd0.05Yb0.2
Er0.2Al0.5Ga0.2In0.33(LnはLa、C
e、Pr、Bi、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Y、
Ho、Tm、Luのいずれか一つの元素)で表わされる
本発明レーザ用結晶材料を作製し、図1に示す測定系を
用いてレーザの発振特性を調査したものである。表2−
1にLnを適宜選択した本実施例の固体レーザ用結晶材
料のレーザ発振波長とレーザ発振に最低必要な励起用光
源の光強度で表わされるしきい値を選択した元素につい
て示す。いずれの本実施例の固体レーザ用結晶材料も
1.5〜1.7μmの範囲の波長でレーザ発振した。ま
た、いずれの本実施例の材料も従来材料では実現が困難
であった30mW以下の低いしきい値で発振し、出力1
W以上においても飽和は見られなかった。
【0038】表2−1 組成式がLn0.55Nd0.05Yb0.2Er0.2AlO3およ
びLn0.55Nd0.05Yb0 .2Er0.2Al0.5Ga0.2In
0.33で表わされる実施例2−1の固体レーザ用結晶材
料のレーザ発振波長としきい値を示す。
【0039】
【0040】
【0041】
【実施例2−2】本実施例は、実施例2−1と同様にし
て、組成式Y0.5-xNdxYb0.2Er0.3AlO3で表わ
される本発明固体レーザ用結晶材料を作製し、図1に示
した測定系を用いてレーザ発振特性を調査したものであ
る。表2−2にXの値を適宜選択した本実施例の固体レ
ーザ用結晶材料のレーザ発振波長としきい値を選択した
元素について示す。実施例2−1と同様にして、いずれ
の本実施例の固体レーザ用結晶材料も1.5〜1.7μ
mの範囲の波長でレーザ発振した。また、いずれの本実
施例の材料も従来材料では実現が困難であった30mW
以下の低いしきい値で発振した。また、励起光に対する
出力の飽和現象は、少なくとも1Wの出力においては見
られなかった。
【0042】表2−2 組成式がY0.5-xNdxYb0.2Er0.3AlO3で表わさ
れる実施例2−2の固体レーザ用結晶材料のレーザ発振
波長としきい値をNdの量に対して示す。
【0043】
【0044】
【実施例2−3】本実施例は、実施例2−1と同様にし
て、組成式Y0.65-xNd0.05YbxEr0 .3AlO3で表
わされる本発明固体レーザ用結晶材料を作製し、図1に
示した測定系を用いてレーザ発振特性とYb濃度Xの関
係を調査したものである。図6に本実施例の固体レーザ
用結晶材料のレーザ発振波長および発振しきい値とYb
濃度Xの関係を示す。いずれの本実施例の固体レーザ用
結晶材料も1.5〜1.7μmの範囲の波長でレーザ発
振した。また、いずれの本実施例の材料も従来材料では
実現が困難であった30mW以下の低いしきい値で発振
した。また、励起光に対する出力の飽和現象は少なくと
も1Wの出力においては見られなかった。
【0045】
【実施例2−4】本実施例は、実施例2−1と同様にし
て、組成式Y0.45Nd0.05Yb0.2Er0 .3Al1-xGax
3で表わされる本発明固体レーザ用結晶材料を作製
し、図1に示した測定系を用いてレーザ発振特性とGa
濃度Xの関係を調査したものである。図7に本実施例の
固体レーザ用結晶材料のレーザ発振波長としきい値とN
a濃度Xの関係を示す。レーザ発振波長は、Ga濃度X
が大きくなるほど短くなる傾向にあるが、いずれの本実
施例のレーザ用結晶材料も1.5〜1.7μmの範囲の
波長でレーザ発振した。また、いずれの本実施例の材料
もGa濃度Xによりばらつきはあるものの従来材料では
実現が困難であった30mW以下の低いしきい値で発振
した。また、励起光に対する出力の飽和現象は少なくと
も1Wの出力においては見られなかった。
【0046】
【実施例2−5】本実施例は、実施例2−1と同様にし
て、組成式Y0.45Nd0.05Yb0.2Er0 .3Al1-xInx
3で表わされる本発明固体レーザ用結晶材料を作製
し、図1に示した測定系を用いてレーザ発振特性とIn
濃度Xの関係を調査したものである。図8に本実施例の
固体レーザ用結晶材料のレーザ発振波長としきい値とI
n濃度Xの関係を示す。レーザ発振波長は、In濃度X
が大きくなるほど短くなる傾向にあるが、いずれの本実
施例の固体レーザ用結晶材料も1.5〜1.7μmの範
囲の波長でレーザ発振した。また、いずれの本実施例の
材料もIn濃度Xによりばらつきはあるものの従来材料
では実現が困難であった30mW以下の低いしきい値で
発振した。また、励起光に対する出力の飽和現象は少な
くとも1Wの出力においては見られなかった。
【0047】
【実施例2−6】本実施例は実施例2−1と同様にし
て、組成式Y0.75-xNd0.05Yb0.2ErxAlO3で表
わされる本発明固体レーザ用結晶材料を作製し、図1に
示した測定系を用いてレーザ発振特性とHo濃度Xの関
係を調査したものである。図9に本実施例の固体レーザ
用結晶材料のレーザ発振波長および発振しきい値とYb
濃度Xの関係を示す。いずれの本実施例の固体レーザ用
結晶材料も1.5〜1.7μmの範囲の波長でレーザ発
振した。また、いずれの本実施例の材料も従来材料では
実現が困難であった30mW以下の低いしきい値で発振
した。また、励起光に対する出力の飽和現象は、少なく
とも1Wの出力においては見られなかった。
【0048】なお、LnがLa、Ce、Pr、Bi、S
m、Eu、Gd、Tb、Dy、Y、Ho、Tm、Luの
いずれか一種類以上の元素であり、DがAl、Ga、I
nのいずれか一種類以上の元素であっても、本実施例の
材料と同様に0.8μm帯半導体レーザの励起により3
0mW以下の低いしきい値で1.5〜1.7μmの範囲
の波長でレーザ発振することは言うまでもない。
【0049】
【実施例3】以下に示す実施例3−1〜6では、実施例
1と同様の手法を用いて本発明の第一の固体レーザ用結
晶材料の一般式Ln3512で示される本発明の固体レ
ーザ用置換型酸化物結晶材料のバルク単結晶を作製し、
レーザ発振特性を評価した。
【0050】
【実施例3−1】本実施例は、組成式(Ln0.55Nd
0.05Yb0.2Er0.23Al512および(Ln0.55Nd
0.05Yb0.2Er0.23(Al0.5Ga0.2In0.35
12(LnはLa、Ce、Pr、Bi、Sm、Eu、G
d、Tb、Dy、Y、Ho、Tm、Luのいずれか一つ
の元素)で表わされる本発明レーザ用結晶材料を作製
し、図1に示す測定系を用いてレーザの発振特性を調査
したものである。表3−1にLnを適宜選択した本実施
例の固体レーザ用結晶材料のレーザ発振波長とレーザ発
振に最低必要な励起用光源の光強度で表わされるしきい
値を選択した元素について示す。いずれの本実施例の固
体レーザ用結晶材料も1.5〜1.7μmの範囲の波長
でレーザ発振した。また、いずれの本実施例の材料も従
来材料では実現が困難であった30mW以下の低いしき
い値で発振し、出力1W以上においても飽和は見られな
かった。
【0051】表3−1 組成式が(Ln0.55Nd0.05Yb0.2Er0.23Al5
12および(Ln0.55Nd0.05Yb0.2Er0.23(Al
0.5Ga0.2In0.3512で表わされる実施例3−1の
固体レーザ用結晶材料のレーザ発振波長としきい値を示
す。
【0052】
【0053】
【0054】
【実施例3−2】本実施例は、実施例3−1と同様にし
て、組成式(Y0.5-xNdxYb0.2Er0 .33Al512
で表わされる本発明固体レーザ用結晶材料を作製し、図
1に示した測定系を用いてレーザ発振特性を調査したも
のである。表3−2にXの値を適宜選択した本実施例の
固体レーザ用結晶材料のレーザ発振波長としきい値を選
択した元素について示す。実施例3−1と同様にしてい
ずれの本実施例の固体レーザ用結晶材料も1.5〜1.
7μmの範囲の波長でレーザ発振した。また、いずれの
本実施例の材料も従来材料では実現が困難であった30
mW以下の低いしきい値で発振した。また、励起光に対
する出力の飽和現象は、少なくとも1Wの出力において
は見られなかった。
【0055】表3−2 組成式が(Y0.5-xNdxYb0.2Er0.33Al512
表わされる実施例3−2の固体レーザ用結晶材料のレー
ザ発振波長としきい値をNdの量に対して示す。
【0056】
【0057】
【実施例3−3】本実施例は、実施例3−1と同様にし
て、組成式(Y0.65-xNd0.05YbxEr0.33Al5
12で表わされる本発明固体レーザ用結晶材料を作製し、
図1に示した測定系を用いてレーザ発振特性とYb濃度
Xの関係を調査したものである。図10に本実施例の固
体レーザ用結晶材料のレーザ発振波長および発振しきい
値とYb濃度Xの関係を示す。いずれの本実施例の固体
レーザ用結晶材料も1.5〜1.7μmの範囲の波長で
レーザ発振した。また、いずれの本実施例の材料も従来
材料では実現が困難であった30mW以下の低いしきい
値で発振した。また、励起光に対する出力の飽和現象
は、少なくとも1Wの出力においては見られなかった。
【0058】
【実施例3−4】本実施例は、実施例3−1と同様にし
て、組成式(Y0.45Nd0.05Yb0.2Er0.33(Al
1-xGax512で表わされる本発明固体レーザ用結晶
材料を作製し、図1に示した測定系を用いてレーザ発振
特性とGa濃度Xの関係を調査したものである。図11
に本実施例の固体レーザ用結晶材料のレーザ発振波長と
しきい値とNa濃度Xの関係を示す。レーザ発振波長
は、Ga濃度Xが大きくなるほど短くなる傾向にある
が、いずれの本実施例のレーザ用結晶材料も1.5〜
1.7μmの範囲の波長でレーザ発振した。また、いず
れの本実施例の材料もGa濃度Xによりばらつきはある
ものの従来材料では実現が困難であった30mW以下の
低いしきい値で発振した。また、励起光に対する出力の
飽和現象は、少なくとも1Wの出力においては見られな
かった。
【0059】
【実施例3−5】本実施例は、実施例3−1と同様にし
て、組成式(Y0.45Nd0.05Yb0.2Er0.33(Al
1-xInx512で表わされる本発明固体レーザ用結晶
材料を作製し、図1に示した測定系を用いてレーザ発振
特性とIn濃度Xの関係を調査したものである。図12
に本実施例の固体レーザ用結晶材料のレーザ発振波長と
しきい値とIn濃度Xの関係を示す。レーザ発振波長
は、In濃度Xが大きくなるほど短くなる傾向にある
が、いずれの本実施例の固体レーザ用結晶材料も1.5
〜1.7μmの範囲の波長でレーザ発振した。また、い
ずれの本実施例の材料もIn濃度Xによりばらつきはあ
るものの従来材料では実現が困難であった30mW以下
の低いしきい値で発振した。また、励起光に対する出力
の飽和現象は、少なくとも1Wの出力においては見られ
なかった。
【0060】
【実施例3−6】本実施例は、実施例3−1と同様にし
て、組成式(Y0.75-xNd0.05Yb0.2Erx3Al5
12で表わされる本発明固体レーザ用結晶材料を作製し、
図1に示した測定系を用いてレーザ発振特性とHo濃度
Xの関係を調査したものである。図13に本実施例の固
体レーザ用結晶材料のレーザ発振波長および発振しきい
値とYb濃度Xの関係を示す。いずれの本実施例の固体
レーザ用結晶材料も1.5〜1.7μmの範囲の波長で
レーザ発振した。また、いずれの本実施例の材料も従来
材料では実現が困難であった30mW以下の低いしきい
値で発振した。また、励起光に対する出力の飽和現象
は、少なくとも1Wの出力においては見られなかった。
【0061】なお、LnがLa、Ce、Pr、Bi、S
m、Eu、Gd、Tb、Dy、Y、Ho、Tm、Luの
いずれか一種類以上の元素であり、DがAl、Ga、I
nのいずれか一種類以上の元素であっても、本実施例の
材料と同様に0.8μm帯半導体レーザの励起により3
0mW以下の低いしきい値で1.5〜1.7μmの範囲
の波長でレーザ発振することは言うまでもない。
【0062】
【実施例4】以下に示す実施例4−1〜6では、実施例
1、実施例2および実施例3と同様の手法を用いて本発
明の第一の固体レーザ用結晶材料の一般式LnEO4
示される本発明の固体レーザ用置換型酸化物結晶材料の
バルク単結晶を作製し、レーザ発振特性を評価した。
【0063】
【実施例4−1】本実施例は、組成式Ln0.45Nd0.05
Yb0.2Er0.3VO4およびLn0.45Nd0.05Yb0.2
0.30.5Nd0.2Ta0.34(LnはLa、Ce、P
r、Bi、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Y、Ho、
Tm、Luのいずれか一つの元素)で表わされる本発明
のレーザ用結晶材料を作製し、図1に示す測定系を用い
てレーザの発振特性を調査したものである。表4−1に
Lnを適宜選択した本実施例の固体レーザ用結晶材料の
レーザ発振波長とレーザ発振に最低必要な励起用光源の
光強度で表わされるしきい値を選択した元素について示
す。いずれの本実施例の固体レーザ用結晶材料も1.5
〜1.7μmの範囲の波長でレーザ発振した。また、い
ずれの本実施例の材料も従来材料では実現が困難であっ
た30mW以下の低いしきい値で発振し、出力1W以上
においても飽和は見られなかった。
【0064】表4−1 組成式がLn0.45Nd0.05Yb0.2Er0.3VO4および
Ln0.45Nd0.05Yb0.2Er0.30.5Nb0.2Ta0.3
4で表わされる実施例4−1の固体レーザ用結晶材料
のレーザ発振波長としきい値を示す。
【0065】
【0066】
【0067】
【実施例4−2】本実施例は、実施例4−1と同様にし
て、組成式Y0.5-xNdxYb0.2Er0.3VO4で表わさ
れる本発明固体レーザ用結晶材料を作製し、図1に示し
た測定系を用いてレーザ発振特性を調査したものであ
る。表4−2にXの値を適宜選択した本実施例の固体レ
ーザ用結晶材料のレーザ発振波長としきい値を選択した
元素について示す。実施例4−1と同様にしていずれの
本実施例の固体レーザ用置換型ガーネット結晶材料も
1.5〜1.7μmの範囲の波長でレーザ発振した。ま
た、いずれの本実施例の材料も従来材料では実現が困難
であった30mW以下の低いしきい値で発振した。ま
た、励起光に対する出力の飽和現象は、少なくとも1W
の出力においては見られなかった。
【0068】表4−2 組成式がY0.5-xNdxYb0.2Er0.3VO4で表わされ
る実施例4−2の固体レーザ用結晶材料のレーザ発振波
長としきい値をNdの量に対して示す。
【0069】
【0070】
【実施例4−3】本実施例は、実施例4−1と同様にし
て、組成式Y0.65-xNd0.05YbxEr0 .3VO4で表わ
される本発明固体レーザ用結晶材料を作製し、図1に示
した測定系を用いてレーザ発振特性とYb濃度Xの関係
を調査したものである。図14に本実施例の固体レーザ
用結晶材料のレーザ発振波長および発振しきい値とYb
濃度Xの関係を示す。いずれの本実施例の固体レーザ用
結晶材料も1.5〜1.7μmの範囲の波長でレーザ発
振した。また、いずれの本実施例の材料も、従来材料で
は実現が困難であった30mW以下の低いしきい値で発
振した。また、励起光に対する出力の飽和現象は、少な
くとも1Wの出力においては見られなかった。
【0071】
【実施例4−4】本実施例は、実施例4−1と同様にし
て、組成式Y0.45Nd0.05Yb0.2Er0 .31-xNbx
4で表わされる本発明固体レーザ用結晶材料を作製し、
図1に示した測定系を用いてレーザ発振特性とNb濃度
Xの関係を調査したものである。図15に本実施例の固
体レーザ用結晶材料のレーザ発振波長としきい値とNb
濃度Xの関係を示す。レーザ発振波長は、Nb濃度Xが
大きくなるほど短くなる傾向にあるが、いずれの本実施
例のレーザ用結晶材料も1.5〜1.7μmの範囲の波
長でレーザ発振した。また、いずれの本実施例の材料も
Nb濃度Xによりばらつきはあるものの従来材料では実
現が困難であった30mW以下の低いしきい値で発振し
た。また、励起光に対する出力の飽和現象は、少なくと
も1Wの出力においては見られなかった。
【0072】
【実施例4−5】本実施例は、実施例2−1と同様にし
て、組成式Y0.45Nd0.05Yb0.2Er0 .31-xTax
4で表わされる本発明固体レーザ用置換型ガーネット結
晶材料を作製し、図1に示した測定系を用いてレーザ発
振特性とTa濃度Xの関係を調査したものである。図1
6に本実施例の固体レーザ用結晶材料のレーザ発振波長
としきい値とTa濃度Xの関係を示す。レーザ発振波長
は、Ta濃度Xが大きくなるほど短くなる傾向にある
が、いずれの本実施例の固体レーザ用結晶材料も1.5
〜1.7μmの範囲の波長でレーザ発振した。また、い
ずれの本実施例の材料もTa濃度Xによりばらつきはあ
るものの従来材料では実現が困難であった30mW以下
の低いしきい値で発振した。また、励起光に対する出力
の飽和現象は、少なくとも1Wの出力においては見られ
なかった。
【0073】
【実施例4−6】本実施例は、実施例4−1と同様にし
て、組成式Y0.75-xNd0.05Yb0.2ErxVO4で表わ
される本発明固体レーザ用結晶材料を作製し、図1に示
した測定系を用いてレーザ発振特性とYb濃度Xの関係
を調査したものである。図17に本実施例の固体レーザ
用結晶材料のレーザ発振波長および発振しきい値とHo
濃度Xの関係を示す。いずれの本実施例の固体レーザ用
結晶材料も1.5〜1.7μmの範囲の波長でレーザ発
振した。また、いずれの本実施例の材料も、従来材料で
は実現が困難であった30mW以下の低いしきい値で発
振した。また、励起光に対する出力の飽和現象は、少な
くとも1Wの出力においては見られなかった。
【0074】なお、LnがLa、Ce、Pr、Bi、S
m、Eu、Gd、Tb、Dy、Y、Ho、Tm、Luの
いずれか一種類以上の元素であり、EがV、Nb、Ta
のいずれか一種類以上の元素であっても、本実施例の材
料と同様に0.8μm帯半導体レーザの励起により30
mW以下の低いしきい値で1.5〜1.7μmの範囲の
波長でレーザ発振することは言うまでもない。
【0075】
【実施例5】以下に示す実施例5−1〜6ではチョコラ
ルスキー(Czochralski)法により本発明の
第二の固体レーザ用結晶材料の一般式LnAF4で示さ
れる本発明固体レーザ用置換型フッ化物結晶材料のバル
ク単結晶を作製した。さらに前記バルク単結晶は、レー
ザ材料としての特性を評価するために、片面が平坦面、
片面が球面、厚さ1.5mmの円盤に加工し、波長2.
0〜2.2μmにおいて平坦面には約99%、球面には
約97%の反射率のコーティングを施した。
【0076】図1に本発明による実施例5−1〜7−5
の固体レーザ用結晶材料のレーザ材料としての特性を評
価した測定系を示す。励起用光源には波長0.808μ
mのAlGaAs半導体レーザ1を用いた。半導体レー
ザ1から出射した励起光3をレンズ2、2’、2”を通
して集光しながら実施例5−1〜7−5の固体レーザ用
結晶材料の円盤4に入射し、円盤4からの出射光5を光
スペクトムアナライザ6で観測することにより、レーザ
発振特性を評価した。
【0077】
【実施例5−1】本実施例は、組成式Ln0.45Nd0.05
Yb0.3Ho0.2LiF4およびLn0.45Nd0.05Yb0.3
Ho0.2Li0.5Na0.20.34(LnはLa、Ce、
Pr、Bi、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Y、E
r、Tm、Luのいずれか一つの元素)で表わされる本
発明レーザ用結晶材料を作製し、図1に示す測定系を用
いてレーザの発振特性を調査したものである。表5−1
にLnを適宜選択した本実施例の固体レーザ用結晶材料
のレーザ発振波長とレーザ発振に最低必要な励起用光源
の光強度で表わされるしきい値を選択した元素について
示す。いずれの本実施例の固体レーザ用結晶材料も2.
0〜2.2μmの範囲の波長でレーザ発振した。また、
いずれの本実施例の材料も従来材料では実現が困難であ
った30mW以下の低いしきい値で発振し、出力1W以
上においても飽和は見られなかった。
【0078】表5−1 組成式がLn0.45Nd0.05Yb0.2Ho0.3LiF4およ
びLn0.45Nd0.05Yb0 .2Ho0.3Li0.5Na0.2
0.34で表わされる実施例5−1の固体レーザ用結晶材
料のレーザ発振波長としきい値を示す。
【0079】
【0080】
【0081】
【実施例5−2】本実施例は、実施例5−1と同様にし
て、組成式Y0.5-xNdxYb0.2Ho0.3LiF4で表わ
される本発明固体レーザ用結晶材料を作製し、図1に示
した測定系を用いてレーザ発振特性を調査したものであ
る。表5−2にXの値を適宜選択した本実施例の固体レ
ーザ用結晶材料のレーザ発振波長としきい値を選択した
元素について示す。実施例5−1と同様にしていずれの
本実施例の固体レーザ用結晶材料も2.0〜2.2μm
の範囲の波長でレーザ発振した。また、いずれの本実施
例の材料も従来材料では実現が困難であった30mW以
下の低いしきい値で発振した。また、励起光に対する出
力の飽和現象は、少なくとも1Wの出力においては見ら
れなかった。
【0082】表5−2 組成式がY0.5-xNdxYb0.2Ho0.3LiF4で表わさ
れる実施例5−2の固体レーザ用結晶材料のレーザ発振
波長としきい値をNdの量に対して示す。
【0083】
【0084】
【実施例5−3】本実施例は、実施例5−1と同様にし
て、組成式Y0.65-xNd0.05YbxHo0 .3LiF4で表
わされる本発明固体レーザ用結晶材料を作製し、図1に
示した測定系を用いてレーザ発振特性とYb濃度Xの関
係を調査したものである。図18に本実施例の固体レー
ザ用結晶材料のレーザ発振波長および発振しきい値とY
b濃度Xの関係を示す。いずれの本実施例の固体レーザ
用結晶材料も2.0〜2.2μmの範囲の波長でレーザ
発振した。また、いずれの本実施例の材料も従来材料で
は実現が困難であった30mW以下の低いしきい値で発
振した。また、励起光に対する出力の飽和現象は、少な
くとも1Wの出力においては見られなかった。
【0085】
【実施例5−4】本実施例は、実施例5−1と同様にし
て、組成式Y0.45Nd0.05Yb0.2Ho0 .3Li1-xNax
4で表わされる本発明固体レーザ用結晶材料を作製
し、図1に示した測定系を用いてレーザ発振特性とNa
濃度Xの関係を調査したものである。図19に本実施例
の固体レーザ用結晶材料のレーザ発振波長としきい値と
Na濃度Xの関係を示す。レーザ発振波長は、Na濃度
Xが大きくなるほど短くなる傾向にあるが、いずれの本
実施例のレーザ用結晶材料も2.0〜2.2μmの範囲
の波長でレーザ発振した。また、いずれの本実施例の材
料もNa濃度Xによりばらつきはあるものの従来材料で
は実現が困難であった30mW以下の低いしきい値で発
振した。また、励起光に対する出力の飽和現象は、少な
くとも1Wの出力においては見られなかった。
【0086】
【実施例5−5】本実施例は、実施例5−1と同様にし
て、組成式Y0.45Nd0.05Yb0.2Ho0 .3Li1-xx
4で表わされる本発明固体レーザ用結晶材料を作製し、
図1に示した測定系を用いてレーザ発振特性とK濃度X
の関係を調査したものである。図20に本実施例の固体
レーザ用結晶材料のレーザ発振波長としきい値とK濃度
Xの関係を示す。レーザ発振波長は、K濃度Xが大きく
なるほど短くなる傾向にあるが、いずれの本実施例の固
体レーザ用結晶材料も2.0〜2.2μmの範囲の波長
でレーザ発振した。また、いずれの本実施例の材料もK
濃度Xによりばらつきはあるものの従来材料では実現が
困難であった30mW以下の低いしきい値で発振した。
また、励起光に対する出力の飽和現象は、少なくとも1
Wの出力においては見られなかった。
【0087】
【実施例5−6】本実施例は、実施例5−1と同様にし
て、組成式Y0.75-xNd0.05Yb0.2HoxLiF4で表
わされる本発明固体レーザ用結晶材料を作製し、図1に
示した測定系を用いてレーザ発振特性とK濃度Xの関係
を調査したものである。図21に本実施例の固体レーザ
用結晶材料のレーザ発振波長としきい値とHo濃度Xの
関係を示す。いずれの本実施例の固体レーザ用結晶材料
も2.0〜2.2μmの範囲の波長でレーザ発振した。
また、いずれの本実施例の材料も従来材料では実現が困
難であった30mW以下の低いしきい値で発振した。ま
た、励起光に対する出力の飽和現象は、少なくとも1W
の出力においては見られなかった。
【0088】なお、LnがLa、Ce、Pr、Bi、S
m、Eu、Gd、Tb、Dy、Y、Er、Tm、Luの
いずれか一種類以上の元素であり、AがLi、K、Na
のいずれか一種類以上の元素であっても、本実施例の材
料と同様に0.8μm帯半導体レーザの励起により30
mW以下の低いしきい値で2.0〜2.2μmの範囲の
波長でレーザ発振することは言うまでもない。
【0089】
【実施例6】以下に示す実施例6−1〜6では実施例5
と同様の手法を用いて本発明の第二の固体レーザ用結晶
材料の一般式LnDO3で示される本発明固体レーザ用
置換型酸化物結晶材料のバルク単結晶を作製し、レーザ
発振特性を評価した。
【0090】
【実施例6−1】本実施例は、組成式Ln0.55Nd0.05
Yb0.2Ho0.2AlO3およびLn0.55Nd0.05Yb0.2
Ho0.2Al0.5Ga0.2In0.33(LnはLa、C
e、Pr、Bi、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Y、
Er、Tm、Luのいずれか一つの元素)で表わされる
本発明レーザ用結晶材料を作製し、図1に示す測定系を
用いてレーザの発振特性を調査したものである。表6−
1にLnを適宜選択した本実施例の固体レーザ用結晶材
料のレーザ発振波長とレーザ発振に最低必要な励起用光
源の光強度で表わされるしきい値を選択した元素につい
て示す。いずれの本実施例の固体レーザ用結晶材料も
2.0〜2.2μmの範囲の波長でレーザ発振した。ま
た、いずれの本実施例の材料も従来材料では実現が困難
であった30mW以下の低いしきい値で発振し、出力1
W以上においても飽和は見られなかった。
【0091】表6−1 組成式がLn0.55Nd0.05Yb0.2Ho0.2AlO3およ
びLn0.55Nd0.05Yb0 .2Ho0.2Al0.5Ga0.2In
0.33で表わされる実施例6−1の固体レーザ用結晶材
料のレーザ発振波長としきい値を示す。
【0092】
【0093】
【0094】
【実施例6−2】本実施例は、実施例6−1と同様にし
て、組成式Y0.5-xNdxYb0.2Ho0.3AlO3で表わ
される本発明固体レーザ用結晶材料を作製し、図1に示
した測定系を用いてレーザ発振特性を調査したものであ
る。表6−2にXの値を適宜選択した本実施例の固体レ
ーザ用結晶材料のレーザ発振波長としきい値を選択した
元素について示す。実施例6−1と同様にしていずれの
本実施例の固体レーザ用結晶材料も2.0〜2.2μm
の範囲の波長でレーザ発振した。また、いずれの本実施
例の材料も従来材料では実現が困難であった30mW以
下の低いしきい値で発振した。また、励起光に対する出
力の飽和現象は、少なくとも1Wの出力においては見ら
れなかった。
【0095】表6−2 組成式がY0.5-xNdxYb0.2Ho0.3AlO3で表わさ
れる実施例6−2の固体レーザ用結晶材料のレーザ発振
波長としきい値をNdの量に対して示す。
【0096】
【0097】
【実施例6−3】本実施例は、実施例6−1と同様にし
て、組成式Y0.65-xNd0.05YbxHo0 .3AlO3で表
わされる本発明固体レーザ用結晶材料を作製し、図1に
示した測定系を用いてレーザ発振特性とYb濃度Xの関
係を調査したものである。図22に本実施例の固体レー
ザ用結晶材料のレーザ発振波長および発振しきい値とY
b濃度Xの関係を示す。いずれの本実施例の固体レーザ
用結晶材料も2.0〜2.2μmの範囲の波長でレーザ
発振した。また、いずれの本実施例の材料も従来材料で
は実現が困難であった30mW以下の低いしきい値で発
振した。また、励起光に対する出力の飽和現象は、少な
くとも1Wの出力においては見られなかった。
【0098】
【実施例6−4】本実施例は、実施例6−1と同様にし
て、組成式Y0.45Nd0.05Yb0.2Ho0 .3Al1-xGax
3で表わされる本発明固体レーザ用結晶材料を作製
し、図1に示した測定系を用いてレーザ発振特性とGa
濃度Xの関係を調査したものである。図23に本実施例
の固体レーザ用結晶材料のレーザ発振波長としきい値と
Na濃度Xの関係を示す。レーザ発振波長は、Ga濃度
Xが大きくなるほど短くなる傾向にあるが、いずれの本
実施例のレーザ用結晶材料も2.0〜2.2μmの範囲
の波長でレーザ発振した。また、いずれの本実施例の材
料もGa濃度Xによりばらつきはあるものの従来材料で
は実現が困難であった30mW以下の低いしきい値で発
振した。また、励起光に対する出力の飽和現象は、少な
くとも1Wの出力においては見られなかった。
【0099】
【実施例6−5】本実施例は、実施例6−1と同様にし
て、組成式Y0.45Nd0.05Yb0.2Ho0 .3Al1-xInx
3で表わされる本発明固体レーザ用結晶材料を作製
し、図1に示した測定系を用いてレーザ発振特性とIn
濃度Xの関係を調査したものである。図24に本実施例
の固体レーザ用結晶材料のレーザ発振波長としきい値と
In濃度Xの関係を示す。レーザ発振波長は、In濃度
Xが大きくなるほど短くなる傾向にあるが、いずれの本
実施例の固体レーザ用結晶材料も2.0〜2.2μmの
範囲の波長でレーザ発振した。また、いずれの本実施例
の材料もIn濃度Xによりばらつきはあるものの従来材
料では実現が困難であった30mW以下の低いしきい値
で発振した。また、励起光に対する出力の飽和現象は、
少なくとも1Wの出力においては見られなかった。
【0100】
【実施例6−6】本実施例は、実施例6−1と同様にし
て、組成式Y0.75-xNd0.05Yb0.2HoxAlO3で表
わされる本発明固体レーザ用結晶材料を作製し、図1に
示した測定系を用いてレーザ発振特性とHo濃度Xの関
係を調査したものである。図25に本実施例の固体レー
ザ用結晶材料のレーザ発振波長としきい値とYb濃度X
の関係を示す。いずれの本実施例の固体レーザ用結晶材
料も2.0〜2.2μmの範囲の波長でレーザ発振し
た。また、いずれの本実施例の材料も従来材料では実現
が困難であった30mW以下の低いしきい値で発振し
た。また、励起光に対する出力の飽和現象は、少なくと
も1Wの出力においては見られなかった。
【0101】なお、LnがLa、Ce、Pr、Bi、S
m、Eu、Gd、Tb、Dy、Y、Er、Tm、Luの
いずれか一種類以上の元素であり、DがAl、Ga、I
nのいずれか一種類以上の元素であっても、本実施例の
材料と同様に0.8μm帯半導体レーザの励起により3
0mW以下の低いしきい値で2.0〜2.2μmの範囲
の波長でレーザ発振することは言うまでもない。
【0102】
【実施例7】以下に示す実施例7−1〜6では実施例5
と同様の手法を用いて本発明の第二の固体レーザ用結晶
材料の一般式LnD512で示される本発明固体レーザ
用置換型酸化物結晶材料のバルク単結晶を作製し、レー
ザ発振特性を評価した。
【0103】
【実施例7−1】本実施例は、組成式(Ln0.55Nd
0.05Yb0.2Ho0.23Al512および(Ln0.55Nd
0.05Yb0.2Ho0.23(Al0.5Ga0.2In0.35
12(LnはLa、Ce、Pr、Bi、Sm、Eu、G
d、Tb、Dy、Y、Er、Tm、Luのいずれか一つ
の元素)で表わされる本発明レーザ用結晶材料を作製
し、図1に示す測定系を用いてレーザの発振特性を調査
したものである。表7−1にLnを適宜選択した本実施
例の固体レーザ用結晶材料のレーザ発振波長とレーザ発
振に最低必要な励起用光源の光強度で表わされるしきい
値を選択した元素について示す。いずれの本実施例の固
体レーザ用結晶材料も2.0〜2.2μmの範囲の波長
でレーザ発振した。また、いずれの本実施例の材料も従
来材料では実現が困難であった30mW以下の低いしき
い値で発振し、出力1W以上においても飽和は見られな
かった。
【0104】表7−1 組成式が(Ln0.55Nd0.05Yb0.2Ho0.23Al5
12および(Ln0.55Nd0.05Yb0.2Ho0.23(Al
0.5Ga0.2In0.3512で表わされる実施例7−1の
固体レーザ用結晶材料のレーザ発振波長としきい値を示
す。
【0105】
【0106】
【0107】
【実施例7−2】本実施例は、実施例7−1と同様にし
て、組成式(Y0.5-xNdxYb0.2Ho0 .33Al512
で表わされる本発明固体レーザ用結晶材料を作製し、図
1に示した測定系を用いてレーザ発振特性を調査したも
のである。表7−2にXの値を適宜選択した本実施例の
固体レーザ用結晶材料のレーザ発振波長としきい値を選
択した元素について示す。実施例7−1と同様にしてい
ずれの本実施例の固体レーザ用結晶材料も2.0〜2.
2μmの範囲の波長でレーザ発振した。また、いずれの
本実施例の材料も従来材料では実現が困難であった30
mW以下の低いしきい値で発振した。また、励起光に対
する出力の飽和現象は、少なくとも1Wの出力において
は見られなかった。
【0108】表7−2 組成式が(Y0.5-xNdxYb0.2Ho0.33Al512
表わされる実施例7−1の固体レーザ用結晶材料のレー
ザ発振波長としきい値をNdの量に対して示す。
【0109】
【0110】
【実施例7−3】本実施例は、実施例7−1と同様にし
て、組成式(Y0.65-xNd0.05YbxHo0.33Al5
12で表わされる本発明固体レーザ用結晶材料を作製し、
図1に示した測定系を用いてレーザ発振特性とYb濃度
Xの関係を調査したものである。図26に本実施例の固
体レーザ用結晶材料のレーザ発振波長および発振しきい
値とYb濃度Xの関係を示す。いずれの本実施例の固体
レーザ用結晶材料も2.0〜2.2μmの範囲の波長で
レーザ発振した。また、いずれの本実施例の材料も従来
材料では実現が困難であった30mW以下の低いしきい
値で発振した。また、励起光に対する出力の飽和現象
は、少なくとも1Wの出力においては見られなかった。
【0111】
【実施例7−4】本実施例は、実施例7−1と同様にし
て、組成式(Y0.45Nd0.05Yb0.2Ho0.33(Al
1-xGax512で表わされる本発明固体レーザ用結晶
材料を作製し、図1に示した測定系を用いてレーザ発振
特性とGa濃度Xの関係を調査したものである。図27
に本実施例の固体レーザ用結晶材料のレーザ発振波長と
しきい値とNa濃度Xの関係を示す。レーザ発振波長
は、Ga濃度Xが大きくなるほど短くなる傾向にある
が、いずれの本実施例のレーザ用結晶材料も2.0〜
2.2μmの範囲の波長でレーザ発振した。また、いず
れの本実施例の材料もGa濃度Xによりばらつきはある
ものの従来材料では実現が困難であった30mW以下の
低いしきい値で発振した。また、励起光に対する出力の
飽和現象は、少なくとも1Wの出力においては見られな
かった。
【0112】
【実施例7−5】本実施例は、実施例7−1と同様にし
て、組成式(Y0.45Nd0.05Yb0.2Ho0.33(Al
1-xInx512で表わされる本発明固体レーザ用結晶
材料を作製し、図1に示した測定系を用いてレーザ発振
特性とIn濃度Xの関係を調査したものである。図28
に本実施例の固体レーザ用結晶材料のレーザ発振波長と
しきい値とIn濃度Xの関係を示す。レーザ発振波長
は、In濃度Xが大きくなるほど短くなる傾向にある
が、いずれの本実施例の固体レーザ用結晶材料も2.0
〜2.2μmの範囲の波長でレーザ発振した。また、い
ずれの本実施例の材料もIn濃度Xによりばらつきはあ
るものの従来材料では実現が困難であった30mW以下
の低いしきい値で発振した。また、励起光に対する出力
の飽和現象は、少なくとも1Wの出力においては見られ
なかった。
【0113】
【実施例7−6】本実施例は、実施例7−1と同様にし
て、組成式(Y0.75-xNd0.05Yb0.2Hox3Al5
12で表わされる本発明固体レーザ用結晶材料を作製し、
図1に示した測定系を用いてレーザ発振特性とHo濃度
Xの関係を調査したものである。図29に本実施例の固
体レーザ用結晶材料のレーザ発振波長としきい値とYb
濃度Xの関係を示す。いずれの本実施例の固体レーザ用
結晶材料も2.0〜2.2μmの範囲の波長でレーザ発
振した。また、いずれの本実施例の材料も従来材料では
実現が困難であった30mW以下の低いしきい値で発振
した。また、励起光に対する出力の飽和現象は、少なく
とも1Wの出力においては見られなかった。
【0114】なお、LnがLa、Ce、Pr、Bi、S
m、Eu、Gd、Tb、Dy、Y、Er、Tm、Luの
いずれか一種類以上の元素であり、DがAl、Ga、I
nのいずれか一種類以上の元素であっても、本実施例の
材料と同様に0.8μm帯半導体レーザの励起により3
0mW以下の低いしきい値で2.0〜2.2μmの範囲
の波長でレーザ発振することは言うまでもない。
【0115】
【実施例8】以下に示す実施例8−1〜6では実施例
5、実施例6および実施例7と同様の手法を用いて本発
明の第二の固体レーザ用結晶材料の一般式LnEO4
示される本発明固体レーザ用置換型酸化物結晶材料のバ
ルク単結晶を作製し、レーザ発振特性を評価した。
【0116】
【実施例8−1】本実施例は、組成式Ln0.45Nd0.05
Yb0.2Ho0.3VO4およびLn0.45Nd0.05Yb0.2
0.30.5Nb0.2Ta0.34(LnはLa、Ce、P
r、Bi、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Y、Er、
Tm、Luのいずれか一つの元素)で表わされる本発明
レーザ用結晶材料を作製し、図1に示す測定系を用いて
レーザの発振特性を調査したものである。表8−1にL
nを適宜選択した本実施例の固体レーザ用結晶材料のレ
ーザ発振波長とレーザ発振に最低必要な励起用光源の光
強度で表わされるしきい値を選択した元素について示
す。いずれの本実施例の固体レーザ用結晶材料も2.0
〜2.2μmの範囲の波長でレーザ発振した。また、い
ずれの本実施例の材料も従来材料では実現が困難であっ
た30mW以下の低いしきい値で発振し、出力1W以上
においても飽和は見られなかった。
【0117】表8−1 組成式がLn0.45Nd0.05Yb0.2Ho0.3VO4および
Ln0.45Nd0.05Yb0.2Ho0.30.5Nb0.2Ta0.3
4で表わされる実施例8−1の固体レーザ用結晶材料
のレーザ発振波長としきい値を示す。
【0118】
【0119】
【0120】
【実施例8−2】本実施例は、実施例8−1と同様にし
て、組成式Y0.5-xNdxYb0.2Ho0.3VO4で表わさ
れる本発明固体レーザ用結晶材料を作製し、図1に示し
た測定系を用いてレーザ発振特性を調査したものであ
る。表8−2にXの値を適宜選択した本実施例の固体レ
ーザ用結晶材料のレーザ発振波長としきい値を選択した
元素について示す。実施例8−1と同様にしていずれの
本実施例の固体レーザ用置換型ガーネット結晶材料も
2.0〜2.2μmの範囲の波長でレーザ発振した。ま
た、いずれの本実施例の材料も従来材料では実現が困難
であった30mW以下の低いしきい値で発振した。ま
た、励起光に対する出力の飽和現象は、少なくとも1W
の出力においては見られなかった。
【0121】表8−2 組成式がY0.5-xNdxYb0.2Ho0.3VO4で表わされ
る実施例8−2の固体レーザ用結晶材料のレーザ発振波
長としきい値をNdの量に対して示す。
【0122】
【0123】
【実施例8−3】本実施例は、実施例8−1と同様にし
て、組成式Y0.65-xNd0.05YbxHo0 .3VO4で表わ
される本発明固体レーザ用結晶材料を作製し、図1に示
した測定系を用いてレーザ発振特性とYb濃度Xの関係
を調査したものである。図30に本実施例の固体レーザ
用結晶材料のレーザ発振波長および発振しきい値とYb
濃度Xの関係を示す。いずれの本実施例の固体レーザ用
結晶材料も2.0〜2.2μmの範囲の波長でレーザ発
振した。また、いずれの本実施例の材料も従来材料では
実現が困難であった30mW以下の低いしきい値で発振
した。また、励起光に対する出力の飽和現象は、少なく
とも1Wの出力においては見られなかった。
【0124】
【実施例8−4】本実施例は、実施例8−1と同様にし
て、組成式Y0.45Nd0.05Yb0.2Ho0 .31-xNbx
4で表わされる本発明固体レーザ用結晶材料を作製し、
図1に示した測定系を用いてレーザ発振特性とNb濃度
Xの関係を調査したものである。図31に本実施例の固
体レーザ用結晶材料のレーザ発振波長としきい値とNb
濃度Xの関係を示す。レーザ発振波長は、Nb濃度Xが
大きくなるほど短くなる傾向にあるが、いずれの本実施
例のレーザ用結晶材料も2.0〜2.2μmの範囲の波
長でレーザ発振した。また、いずれの本実施例の材料も
Nb濃度Xによりばらつきはあるものの従来材料では実
現が困難であった30mW以下の低いしきい値で発振し
た。また、励起光に対する出力の飽和現象は、少なくと
も1Wの出力においては見られなかった。
【0125】
【実施例8−5】本実施例は、実施例8−1と同様にし
て、組成式Y0.45Nd0.05Yb0.2Ho0 .31-xTax
4で表わされる本発明固体レーザ用置換型ガーネット結
晶材料を作製し、図1に示した測定系を用いてレーザ発
振特性とTa濃度Xの関係を調査したものである。図3
2に本実施例の固体レーザ用結晶材料のレーザ発振波長
としきい値とTa濃度Xの関係を示す。レーザ発振波長
は、Ta濃度Xが大きくなるほど短くなる傾向にある
が、いずれの本実施例の固体レーザ用結晶材料も2.0
〜2.2μmの範囲の波長でレーザ発振した。また、い
ずれの本実施例の材料もTa濃度Xによりばらつきはあ
るものの従来材料では実現が困難であった30mW以下
の低いしきい値で発振した。また、励起光に対する出力
の飽和現象は、少なくとも1Wの出力においては見られ
なかった。
【0126】
【実施例8−6】本実施例は、実施例8−1と同様にし
て、組成式Y0.75-xNd0.05Yb0.2HoxVO4で表わ
される本発明固体レーザ用結晶材料を作製し、図1に示
した測定系を用いてレーザ発振特性とYb濃度Xの関係
を調査したものである。図33に本実施例の固体レーザ
用結晶材料のレーザ発振波長および発振しきい値とHo
濃度Xの関係を示す。いずれの本実施例の固体レーザ用
結晶材料も2.0〜2.2μmの範囲の波長でレーザ発
振した。また、いずれの本実施例の材料も従来材料では
実現が困難であった30mW以下の低いしきい値で発振
した。また、励起光に対する出力の飽和現象は、少なく
とも1Wの出力においては見られなかった。
【0127】なお、LnがLa、Ce、Pr、Bi、S
m、Eu、Gd、Tb、Dy、Y、Er、Tm、Luの
いずれか一種類以上の元素であり、EがV、Nb、Ta
のいずれか一種類以上の元素であっても、本実施例の材
料と同様に0.8μm帯半導体レーザの励起により30
mW以下の低いしきい値で2.0〜2.2μmの範囲の
波長でレーザ発振することは言うまでもない。
【0128】
【実施例9】以下に示す実施例9−1〜6ではチョコラ
ルスキー(Czochralski)法により本発明の
第三の固体レーザ用結晶材料の一般式LnAF4で示さ
れる本発明固体レーザ用置換型フッ化物結晶材料のバル
ク単結晶を作製した。さらに前記バルク単結晶は、レー
ザ材料としての特性を評価するために、片面が平坦面、
片面が半径5cmの球面、厚さ1.5mmの円盤に加工
し、波長1.8〜2.1μmにおいて平坦面には約99
%、球面には約97%の反射率のコーティングを施し
た。図1に本発明による実施例9−1〜11−5の固体
レーザ用結晶材料のレーザ材料としての特性を評価した
測定系を示す。励起用光源には波長0.808μmのA
lGaAs半導体レーザ1を用いた。半導体レーザ1か
ら出射した励起光3をレンズ2、2’、2”を通して集
光しながら実施例9−1〜実施例11−5の固体レーザ
用結晶材料の円盤4に入射し、円盤4からの出射光5を
光スペクトムアナライザ6で観測することにより、レー
ザ発振特性を評価した。
【0129】
【実施例9−1】本実施例は、組成式Ln0.45Nd0.05
Yb0.3Tm0.2LiF4およびLn0.45Nd0.05Yb0.3
Tm0.2Li0.5Na0.20.34(LnはLa、Ce、
Pr、Bi、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Y、H
o、Er、Luのいずれか一つの元素)で表わされる本
発明レーザ用結晶材料を作製し、図1に示す測定系を用
いてレーザの発振特性を調査したものである。表9−1
にLnを適宜選択した本実施例の固体レーザ用結晶材料
のレーザ発振波長とレーザ発振に最低必要な励起用光源
の光強度で表わされるしきい値を選択した元素について
示す。いずれの本実施例の固体レーザ用結晶材料も1.
8〜2.1μmの範囲の波長でレーザ発振した。また、
いずれの本実施例の材料も従来材料では実現が困難であ
った30mW以下の低いしきい値で発振し、出力1W以
上においても飽和は見られなかった。
【0130】表9−1 組成式がLn0.45Nd0.05Yb0.2Tm0.3LiF4およ
びLn0.45Nd0.05Yb0 .2Tm0.3Li0.5Na0.2
0.34で表わされる実施例9−1の固体レーザ用結晶材
料のレーザ発振波長としきい値を示す。
【0131】
【0132】
【0133】
【実施例9−2】本実施例は、実施例9−1と同様にし
て、組成式Y0.5-xNdxYb0.2Tm0.3LiF4で表わ
される本発明固体レーザ用結晶材料を作製し、図1に示
した測定系を用いてレーザ発振特性を調査したものであ
る。表9−2にXの値を適宜選択した本実施例の固体レ
ーザ用結晶材料のレーザ発振波長としきい値を選択した
元素について示す。実施例9−1と同様にしていずれの
本実施例の固体レーザ用結晶材料も1.8〜2.1μm
の範囲の波長でレーザ発振した。また、いずれの本実施
例の材料も従来材料では実現が困難であった30mW以
下の低いしきい値で発振した。また、励起光に対する出
力の飽和現象は、少なくとも1Wの出力においては見ら
れなかった。
【0134】表9−2 組成式がY0.5-xNdxYb0.2Tm0.3LiF4で表わさ
れる実施例9−2の固体レーザ用結晶材料のレーザ発振
波長としきい値をNdの量に対して示す。
【0135】
【0136】
【実施例9−3】本実施例は、実施例9−1と同様にし
て、組成式Y0.65-xNd0.05YbxTm0 .3LiF4で表
わされる本発明固体レーザ用結晶材料を作製し、図1に
示した測定系を用いてレーザ発振特性とYb濃度Xの関
係を調査したものである。図34に本実施例の固体レー
ザ用結晶材料のレーザ発振波長および発振しきい値とY
b濃度Xの関係を示す。いずれの本実施例の固体レーザ
用結晶材料も1.8〜2.1μmの範囲の波長でレーザ
発振した。また、いずれの本実施例の材料も従来材料で
は実現が困難であった30mW以下の低いしきい値で発
振した。また、励起光に対する出力の飽和現象は、少な
くとも1Wの出力においては見られなかった。
【0137】
【実施例9−4】本実施例は、実施例9−1と同様にし
て、組成式Y0.45Nd0.05Yb0.2Tm0 .3Li1-xNax
4で表わされる本発明固体レーザ用結晶材料を作製
し、図1に示した測定系を用いてレーザ発振特性とNa
濃度Xの関係を調査したものである。図35に本実施例
の固体レーザ用結晶材料のレーザ発振波長としきい値と
Na濃度Xの関係を示す。レーザ発振波長は、Na濃度
Xが大きくなるほど短くなる傾向にあるが、いずれの本
実施例のレーザ用結晶材料も1.8〜2.1μmの範囲
の波長でレーザ発振した。また、いずれの本実施例の材
料もNa濃度Xによりばらつきはあるものの従来材料で
は実現が困難であった30mW以下の低いしきい値で発
振した。また、励起光に対する出力の飽和現象は、少な
くとも1Wの出力においては見られなかった。
【0138】
【実施例9−5】本実施例は、実施例9−1と同様にし
て、組成式Y0.45Nd0.05Yb0.2Tm0 .3Li1-xx
4で表わされる本発明固体レーザ用結晶材料を作製し、
図1に示した測定系を用いてレーザ発振特性とK濃度X
の関係を調査したものである。図36に本実施例の固体
レーザ用結晶材料のレーザ発振波長としきい値とK濃度
Xの関係を示す。レーザ発振波長は、K濃度Xが大きく
なるほど短くなる傾向にあるが、いずれの本実施例の固
体レーザ用結晶材料も1.8〜2.1μmの範囲の波長
でレーザ発振した。また、いずれの本実施例の材料もK
濃度Xによりばらつきはあるものの従来材料では実現が
困難であった30mW以下の低いしきい値で発振した。
また、励起光に対する出力の飽和現象は、少なくとも1
Wの出力においては見られなかった。
【0139】
【実施例9−6】本実施例は、実施例9−1と同様にし
て、組成式Y0.75-xNd0.05Yb0.2HoxLiF4で表
わされる本発明固体レーザ用結晶材料を作製し、図1に
示した測定系を用いてレーザ発振特性とK濃度Xの関係
を調査したものである。図37に本実施例の固体レーザ
用結晶材料のレーザ発振波長としきい値とHo濃度Xの
関係を示す。いずれの本実施例の固体レーザ用結晶材料
も1.8〜2.1μmの範囲の波長でレーザ発振した。
また、いずれの本実施例の材料も従来材料では実現が困
難であった30mW以下の低いしきい値で発振した。ま
た、励起光に対する出力の飽和現象は、少なくとも1W
の出力においては見られなかった。
【0140】なお、LnがLa、Ce、Pr、Bi、S
m、Eu、Gd、Tb、Dy、Y、Ho、Er、Luの
いずれか一種類以上の元素であり、AがLi、K、Na
のいずれか一種類以上の元素であっても、本実施例の材
料と同様に0.8μm帯半導体レーザの励起により30
mW以下の低いしきい値で2.0〜2.2μmの範囲の
波長でレーザ発振することは言うまでもない。
【0141】
【実施例10】以下に示す実施例10−1〜6では実施
例9と同様の手法を用いて本発明の第二の固体レーザ用
結晶材料の一般式LnDO3で示される本発明固体レー
ザ用置換型酸化物結晶材料のバルク単結晶を作製し、レ
ーザ発振特性を評価した。
【0142】
【実施例10−1】本実施例は、組成式Ln0.55Nd
0.05Yb0.2Tm0.2AlO3およびLn0.55Nd0.05
0.2Tm0.2Al0.5Ga0.2In0.33(LnはLa、
Ce、Pr、Bi、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、
Y、Ho、Er、Luのいずれか一つの元素)で表わさ
れる本発明レーザ用結晶材料を作製し、図1に示す測定
系を用いてレーザの発振特性を調査したものである。表
10−1にLnを適宜選択した本実施例の固体レーザ用
結晶材料のレーザ発振波長とレーザ発振に最低必要な励
起用光源の光強度で表わされるしきい値を選択した元素
について示す。いずれの本実施例の固体レーザ用結晶材
料も1.8〜2.1μmの範囲の波長でレーザ発振し
た。また、いずれの本実施例の材料も従来材料では実現
が困難であった30mW以下の低いしきい値で発振し、
出力1W以上においても飽和は見られなかった。
【0143】表10−1 組成式がLn0.55Nd0.05Yb0.2Tm0.2AlO3およ
びLn0.55Nd0.05Yb0 .2Tm0.2Al0.5Ga0.2In
0.33で表わされる実施例10−1の固体レーザ用結晶
材料のレーザ発振波長としきい値を示す。
【0144】
【0145】
【0146】
【実施例10−2】本実施例は、実施例10−1と同様
にして、組成式Y0.5-xNdxYb0.2Tm0 .3AlO3
表わされる本発明固体レーザ用結晶材料を作製し、図1
に示した測定系を用いてレーザ発振特性を調査したもの
である。表10−2にXの値を適宜選択した本実施例の
固体レーザ用結晶材料のレーザ発振波長としきい値を選
択した元素について示す。実施例10−1と同様にして
いずれの本実施例の固体レーザ用結晶材料も1.8〜
2.1μmの範囲の波長でレーザ発振した。また、いず
れの本実施例の材料も従来材料では実現が困難であった
30mW以下の低いしきい値で発振した。また、励起光
に対する出力の飽和現象は、少なくとも1Wの出力にお
いては見られなかった。
【0147】表10−2 組成式がY0.5-xNdxYb0.2Tm0.3AlO3で表わさ
れる実施例10−2の固体レーザ用結晶材料のレーザ発
振波長としきい値をNdの量に対して示す。
【0148】
【0149】
【実施例10−3】本実施例は、実施例10−1と同様
にして、組成式Y0.65-xNd0.05YbxTm0.3AlO3
で表わされる本発明固体レーザ用結晶材料を作製し、図
1に示した測定系を用いてレーザ発振特性とYb濃度X
の関係を調査したものである。図38に本実施例の固体
レーザ用結晶材料のレーザ発振波長および発振しきい値
とYb濃度Xの関係を示す。いずれの本実施例の固体レ
ーザ用結晶材料も1.8〜2.1μmの範囲の波長でレ
ーザ発振した。また、いずれの本実施例の材料も従来材
料では実現が困難であった30mW以下の低いしきい値
で発振した。また、励起光に対する出力の飽和現象は、
少なくとも1Wの出力においては見られなかった。
【0150】
【実施例10−4】本実施例は、実施例10−1と同様
にして、組成式Y0.45Nd0.05Yb0.2Tm0.3Al1-x
Gax3で表わされる本発明固体レーザ用結晶材料を作
製し、図1に示した測定系を用いてレーザ発振特性とG
a濃度Xの関係を調査したものである。図39に本実施
例の固体レーザ用結晶材料のレーザ発振波長としきい値
とNa濃度Xの関係を示す。レーザ発振波長は、Ga濃
度Xが大きくなるほど短くなる傾向にあるが、いずれの
本実施例のレーザ用結晶材料も1.8〜2.1μmの範
囲の波長でレーザ発振した。また、いずれの本実施例の
材料もGa濃度Xによりばらつきはあるものの従来材料
では実現が困難であった30mW以下の低いしきい値で
発振した。また、励起光に対する出力の飽和現象は、少
なくとも1Wの出力においては見られなかった。
【0151】
【実施例10−5】本実施例は、実施例10−1と同様
にして、組成式Y0.45Nd0.05Yb0.2Tm0.3Al1-x
Inx3で表わされる本発明固体レーザ用結晶材料を作
製し、図1に示した測定系を用いてレーザ発振特性とI
n濃度Xの関係を調査したものである。図40に本実施
例の固体レーザ用結晶材料のレーザ発振波長としきい値
とIn濃度Xの関係を示す。レーザ発振波長は、In濃
度Xが大きくなるほど短くなる傾向にあるが、いずれの
本実施例の固体レーザ用結晶材料も1.8〜2.1μm
の範囲の波長でレーザ発振した。また、いずれの本実施
例の材料もIn濃度Xによりばらつきはあるものの従来
材料では実現が困難であった30mW以下の低いしきい
値で発振した。また、励起光に対する出力の飽和現象
は、少なくとも1Wの出力においては見られなかった。
【0152】
【実施例10−6】本実施例は、実施例10−1と同様
にして、組成式Y0.75-xNd0.05Yb0.2TmxAlO3
で表わされる本発明固体レーザ用結晶材料を作製し、図
1に示した測定系を用いてレーザ発振特性とHo濃度X
の関係を調査したものである。図41に本実施例の固体
レーザ用結晶材料のレーザ発振波長および発振しきい値
とYb濃度Xの関係を示す。いずれの本実施例の固体レ
ーザ用結晶材料も1.8〜2.1μmの範囲の波長でレ
ーザ発振した。また、いずれの本実施例の材料も従来材
料では実現が困難であった30mW以下の低いしきい値
で発振した。また、励起光に対する出力の飽和現象は、
少なくとも1Wの出力においては見られなかった。
【0153】なお、LnがLa、Ce、Pr、Bi、S
m、Eu、Gd、Tb、Dy、Y、Ho、Er、Luの
いずれか一種類以上の元素であり、DがAl、Ga、I
nのいずれか一種類以上の元素であっても、本実施例の
材料と同様に0.8μm帯半導体レーザの励起により3
0mW以下の低いしきい値で1.8〜2.1μmの範囲
の波長でレーザ発振することは言うまでもない。
【0154】
【実施例11】以下に示す実施例11−1〜6では実施
例9と同様の手法を用いて本発明の第二の固体レーザ用
結晶材料の一般式LnD512で示される本発明固体レ
ーザ用置換型酸化物結晶材料のバルク単結晶を作製し、
レーザ発振特性を評価した。
【0155】
【実施例11−1】本実施例は、組成式(Ln0.55Nd
0.05Yb0.2Tm0.23Al512および(Ln0.55Nd
0.05Yb0.2Tm0.23(Al0.5Ga0.2In0.35
12(LnはLa、Ce、Pr、Bi、Sm、Eu、G
d、Tb、Dy、Y、Ho、Tm、Luのいずれか一つ
の元素)で表わされる本発明レーザ用結晶材料を作製
し、図1に示す測定系を用いてレーザの発振特性を調査
したものである。表11−1にLnを適宜選択した本実
施例の固体レーザ用結晶材料のレーザ発振波長とレーザ
発振に最低必要な励起用光源の光強度で表わされるしき
い値を選択した元素について示す。いずれの本実施例の
固体レーザ用結晶材料も1.8〜2.1μmの範囲の波
長でレーザ発振した。また、いずれの本実施例の材料も
従来材料では実現が困難であった30mW以下の低いし
きい値で発振し、出力1W以上においても飽和は見られ
なかった。
【0156】表11−1 組成式が(Ln0.55Nd0.05Yb0.2Tm0.23Al5
12および(Ln0.55Nd0.05Yb0.2Tm0.23(Al
0.5Ga0.2In0.3512で表わされる実施例11−1
の固体レーザ用結晶材料のレーザ発振波長としきい値を
示す。
【0157】
【0158】
【0159】
【実施例11−2】本実施例は、実施例11−1と同様
にして、組成式(Y0.5-xNdxYb0.2Tm0.33Al5
12で表わされる本発明固体レーザ用結晶材料を作製
し、図1に示した測定系を用いてレーザ発振特性を調査
したものである。表11−2にXの値を適宜選択した本
実施例の固体レーザ用結晶材料のレーザ発振波長としき
い値を選択した元素について示す。実施例11−1と同
様にしていずれの本実施例の固体レーザ用結晶材料も
1.8〜2.1μmの範囲の波長でレーザ発振した。ま
た、いずれの本実施例の材料も従来材料では実現が困難
であった30mW以下の低いしきい値で発振した。ま
た、励起光に対する出力の飽和現象は、少なくとも1W
の出力においては見られなかった。
【0160】表11−2 組成式が(Y0.5-xNdxYb0.2Tm0.33Al512
表わされる実施例11−2の固体レーザ用結晶材料のレ
ーザ発振波長としきい値をNdの量に対して示す。
【0161】
【0162】
【実施例11−3】本実施例は、実施例11−1と同様
にして、組成式(Y0.65-xNd0.05YbxTm0.33
512で表わされる本発明固体レーザ用結晶材料を作
製し、図1に示した測定系を用いてレーザ発振特性とY
b濃度Xの関係を調査したものである。図42に本実施
例の固体レーザ用結晶材料のレーザ発振波長および発振
しきい値とYb濃度Xの関係を示す。いずれの本実施例
の固体レーザ用結晶材料も1.8〜2.1μmの範囲の
波長でレーザ発振した。また、いずれの本実施例の材料
も従来材料では実現が困難であった30mW以下の低い
しきい値で発振した。また、励起光に対する出力の飽和
現象は、少なくとも1Wの出力においては見られなかっ
た。
【0163】
【実施例11−4】本実施例は、実施例11−1と同様
にして、組成式(Y0.45Nd0.05Yb0.2Tm0.3
3(Al1-xGax512で表わされる本発明固体レーザ
用結晶材料を作製し、図1に示した測定系を用いてレー
ザ発振特性とGa濃度Xの関係を調査したものである。
図43に本実施例の固体レーザ用結晶材料のレーザ発振
波長としきい値とNa濃度Xの関係を示す。レーザ発振
波長は、Ga濃度Xが大きくなるほど短くなる傾向にあ
るが、いずれの本実施例のレーザ用結晶材料も1.8〜
2.1μmの範囲の波長でレーザ発振した。また、いず
れの本実施例の材料もGa濃度Xによりばらつきはある
ものの従来材料では実現が困難であった30mW以下の
低いしきい値で発振した。また、励起光に対する出力の
飽和現象は、少なくとも1Wの出力においては見られな
かった。
【0164】
【実施例11−5】本実施例は、実施例11−1と同様
にして、組成式(Y0.45Nd0.05Yb0.2Tm0.3
3(Al1-xInx512で表わされる本発明固体レーザ
用結晶材料を作製し、図1に示した測定系を用いてレー
ザ発振特性とIn濃度Xの関係を調査したものである。
図44に本実施例の固体レーザ用結晶材料のレーザ発振
波長としきい値とIn濃度Xの関係を示す。レーザ発振
波長は、In濃度Xが大きくなるほど短くなる傾向にあ
るが、いずれの本実施例の固体レーザ用結晶材料も1.
8〜2.1μmの範囲の波長でレーザ発振した。また、
いずれの本実施例の材料もIn濃度Xによりばらつきは
あるものの従来材料では実現が困難であった30mW以
下の低いしきい値で発振した。また、励起光に対する出
力の飽和現象は、少なくとも1Wの出力においては見ら
れなかった。
【0165】
【実施例11−6】本実施例は、実施例11−1と同様
にして、組成式(Y0.75-xNd0.05Yb0. 2Tmx3
512で表わされる本発明固体レーザ用結晶材料を作
製し、図1に示した測定系を用いてレーザ発振特性とH
o濃度Xの関係を調査したものである。図45に本実施
例の固体レーザ用結晶材料のレーザ発振波長としきい値
とYb濃度Xの関係を示す。いずれの本実施例の固体レ
ーザ用結晶材料も1.8〜2.1μmの範囲の波長でレ
ーザ発振した。また、いずれの本実施例の材料も従来材
料では実現が困難であった30mW以下の低いしきい値
で発振した。また、励起光に対する出力の飽和現象は、
少なくとも1Wの出力においては見られなかった。
【0166】なお、LnがLa、Ce、Pr、Bi、S
m、Eu、Gd、Tb、Dy、Y、Ho、Er、Luの
いずれか一種類以上の元素であり、DがAl、Ga、I
nのいずれか一種類以上の元素であっても、本実施例の
材料と同様に0.8μm帯半導体レーザの励起により3
0mW以下の低いしきい値で1.8〜2.1μmの範囲
の波長でレーザ発振することは言うまでもない。
【0167】
【実施例12】以下に示す実施例12−1〜6では実施
例9、実施例10および実施例11と同様の手法を用い
て本発明の第二の固体レーザ用結晶材料の一般式LnE
4で示される本発明固体レーザ用置換型酸化物結晶材
料のバルク単結晶を作製し、レーザ発振特性を評価し
た。
【0168】
【実施例12−1】本実施例は、組成式Ln0.45Nd
0.05Yb0.2Tm0.3VO4およびLn0.45Nd0.05Yb
0.2Tm0.30.5Nb0.2Ta0.34(LnはLa、C
e、Pr、Bi、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Y、
Ho、Er、Luのいずれか一つの元素)で表わされる
本発明レーザ用結晶材料を作製し、図1に示す測定系を
用いてレーザの発振特性を調査したものである。表12
−1にLnを適宜選択した本実施例の固体レーザ用結晶
材料のレーザ発振波長とレーザ発振に最低必要な励起用
光源の光強度で表わされるしきい値を選択した元素につ
いて示す。いずれの本実施例の固体レーザ用結晶材料も
1.8〜2.1μmの範囲の波長でレーザ発振した。ま
た、いずれの本実施例の材料も従来材料では実現が困難
であった30mW以下の低いしきい値で発振し、出力1
W以上においても飽和は見られなかった。
【0169】表12−1 組成式がLn0.45Nd0.05Yb0.2Tm0.3VO4および
Ln0.45Nd0.05Yb0.2Tm0.30.5Nb0.2Ta0.3
4で表わされる実施例12−1の固体レーザ用結晶材
料のレーザ発振波長としきい値を示す。
【0170】
【0171】
【0172】
【実施例12−2】本実施例は、実施例12−1と同様
にして、組成式Y0.5-xNdxYb0.2Tm0 .3VO4で表
わされる本発明固体レーザ用結晶材料を作製し、図1に
示した測定系を用いてレーザ発振特性を調査したもので
ある。表12−2にXの値を適宜選択した本実施例の固
体レーザ用結晶材料のレーザ発振波長としきい値を選択
した元素について示す。実施例12−1と同様にしてい
ずれの本実施例の固体レーザ用置換型ガーネット結晶材
料も1.8〜2.1μmの範囲の波長でレーザ発振し
た。また、いずれの本実施例の材料も従来材料では実現
が困難であった30mW以下の低いしきい値で発振し
た。また、励起光に対する出力の飽和現象は、少なくと
も1Wの出力においては見られなかった。
【0173】表12−2 組成式が(Y0.5-xNdxYb0.2Tm0.3VO4で表わさ
れる実施例12−2の固体レーザ用結晶材料のレーザ発
振波長としきい値をNdの量に対して示す。
【0174】
【0175】
【実施例12−3】本実施例は、実施例12−1と同様
にして、組成式Y0.65-xNd0.05YbxTm0.3VO4
表わされる本発明固体レーザ用結晶材料を作製し、図1
に示した測定系を用いてレーザ発振特性とYb濃度Xの
関係を調査したものである。図46に本実施例の固体レ
ーザ用結晶材料のレーザ発振波長および発振しきい値と
Yb濃度Xの関係を示す。いずれの本実施例の固体レー
ザ用結晶材料も1.8〜2.1μmの範囲の波長でレー
ザ発振した。また、いずれの本実施例の材料も従来材料
では実現が困難であった30mW以下の低いしきい値で
発振した。また、励起光に対する出力の飽和現象は、少
なくとも1Wの出力においては見られなかった。
【0176】
【実施例12−4】本実施例は、実施例12−1と同様
にして、組成式Y0.45Nd0.05Yb0.2Tm0.31-x
x4で表わされる本発明固体レーザ用結晶材料を作製
し、図1に示した測定系を用いてレーザ発振特性とNb
濃度Xの関係を調査したものである。図47に本実施例
の固体レーザ用結晶材料のレーザ発振波長としきい値と
Nb濃度Xの関係を示す。レーザ発振波長は、Nb濃度
Xが大きくなるほど短くなる傾向にあるが、いずれの本
実施例のレーザ用結晶材料も1.8〜2.1μmの範囲
の波長でレーザ発振した。また、いずれの本実施例の材
料もNb濃度Xによりばらつきはあるものの従来材料で
は実現が困難であった30mW以下の低いしきい値で発
振した。また、励起光に対する出力の飽和現象は、少な
くとも1Wの出力においては見られなかった。
【0177】
【実施例12−5】本実施例は、実施例12−1と同様
にして、組成式Y0.45Nd0.05Yb0.2Tm0.31-x
x4で表わされる本発明固体レーザ用置換型ガーネッ
ト結晶材料を作製し、図1に示した測定系を用いてレー
ザ発振特性とTa濃度Xの関係を調査したものである。
図48に本実施例の固体レーザ用結晶材料のレーザ発振
波長としきい値とTa濃度Xの関係を示す。レーザ発振
波長は、Ta濃度Xが大きくなるほど短くなる傾向にあ
るが、いずれの本実施例の固体レーザ用結晶材料も1.
8〜2.1μmの範囲の波長でレーザ発振した。また、
いずれの本実施例の材料もTa濃度Xによりばらつきは
あるものの従来材料では実現が困難であった30mW以
下の低いしきい値で発振した。また、励起光に対する出
力の飽和現象は、少なくとも1Wの出力においては見ら
れなかった。
【0178】
【実施例12−6】本実施例は、実施例12−1と同様
にして、組成式Y0.75-xNd0.05Yb0.2TmxVO4
表わされる本発明固体レーザ用結晶材料を作製し、図1
に示した測定系を用いてレーザ発振特性とYb濃度Xの
関係を調査したものである。図49に本実施例の固体レ
ーザ用結晶材料のレーザ発振波長および発振しきい値と
Ho濃度Xの関係を示す。いずれの本実施例の固体レー
ザ用結晶材料も1.8〜2.1μmの範囲の波長でレー
ザ発振した。また、いずれの本実施例の材料も従来材料
では実現が困難であった30mW以下の低いしきい値で
発振した。また、励起光に対する出力の飽和現象は、少
なくとも1Wの出力においては見られなかった。
【0179】なお、LnがLa、Ce、Pr、Bi、S
m、Eu、Gd、Tb、Dy、Y、Ho、Er、Luの
いずれか一種類以上の元素であり、EがV、Nb、Ta
のいずれか一種類以上の元素であっても、本実施例の材
料と同様に0.8μm帯半導体レーザの励起により30
mW以下の低いしきい値で1.8〜2.1μmの範囲の
波長でレーザ発振することは言うまでもない。
【0180】なお、本発明の上述の具体的な実施例にお
いては、実験上のまた時間的制約から、材料の組成に関
して大幅な制約を設けたが、これらの組成から大幅に変
化することがなく、かつ結晶成長に問題が生じないもの
であれば、本発明による効果を生ずる材料については、
当然にそれらは本発明の領域に含まれる。
【0181】また、結晶成長を行なう場合、坩堝材料で
ある白金をはじめとして、積極的には意図しない元素の
混入は、ある程度避けられないため、それら混入元素が
本質的に本発明の効果に作用しない限り、それら混入元
素を含む材料に関しても、同様に本発明の領域に含まれ
る。
【0182】
【発明の効果】以上説明したように本発明による固体レ
ーザ用結晶材料は、1.5〜1.7μm、2.0〜2.
2μm、1.8〜2.1μmの眼や皮膚に対して安全な
波長帯において30mW以下の低いしきい値で発振し、
出力が1W以上得られるため、実用に供することができ
るという利点がある。また、従来材料と異なり励起光源
に安価で高出力な0.8μm帯で発振する半導体レーザ
を使用できるため、経済的および性能的に利点が大き
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】全ての実施例の固体レーザ用結晶材料のレーザ
材料としての特性を評価した測定系を示す説明図。
【図2】組成式Y0.65-xNd0.05YbxEr0.3LiF4
で表わされる実施例1−3の固体レーザ用結晶材料のレ
ーザ発振波長としきい値とYb濃度Xの関係を示す図。
【図3】組成式Y0.45Nd0.05Yb0.2Er0.3Li1-x
Nax4で表わされる実施例1−4の固体レーザ用結晶
材料のレーザ発振波長としきい値とNa濃度Xの関係を
示す図。
【図4】組成式Y0.45Nd0.05Yb0.2Er0.3Li1-x
x4で表わされる実施例1−5の固体レーザ用結晶材
料のレーザ発振波長としきい値とK濃度Xの関係を示す
図。
【図5】組成式Y0.75-xNd0.05Yb0.2ErxLiF4
で表わされる実施例1−6の固体レーザ用結晶材料のレ
ーザ発振波長としきい値とEr濃度Xの関係を示す図。
【図6】組成式Y0.65-xNd0.05YbxEr0.3AlO3
で示される実施例2−3のレーザ用結晶材料のレーザ発
振波長としきい値とYb濃度Xの関係を示す図。
【図7】組成式Y0.45Nd0.05Yb0.2Er0.3Al1-x
Gax3で示される実施例2−4のレーザ用結晶材料の
レーザ発振波長としきい値とGa濃度Xの関係を示す
図。
【図8】組成式Y0.45Nd0.05Yb0.2Er0.3Al1-x
Inx3で示される実施例2−5のレーザ用結晶材料の
レーザ発振波長としきい値とIn濃度Xの関係を示す
図。
【図9】組成式Y0.75-xNd0.05Yb0.2ErxAlO3
で示される実施例2−6のレーザ用結晶材料のレーザ発
振波長としきい値とYb濃度Xの関係を示す図。
【図10】組成式(Y0.65-xNd0.05YbxEr0.33
Al512で示される実施例3−3のレーザ用結晶材料
のレーザ発振波長としきい値とYb濃度Xの関係を示す
図。
【図11】組成式(Y0.45Nd0.05Yb0.2Er0.33
(Al1-xGax512で示される実施例3−4のレー
ザ用結晶材料のレーザ発振波長としきい値とGa濃度X
の関係を示す図。
【図12】組成式(Y0.45Nd0.05Yb0.2Er0.33
(Al1-xInx512で示される実施例3−5のレー
ザ用結晶材料のレーザ発振波長としきい値とIn濃度X
の関係を示す図。
【図13】組成式(Y0.75-xNd0.05Yb0.2Erx3
Al512で示される実施例3−6のレーザ用結晶材料
のレーザ発振波長としきい値とYb濃度Xの関係を示す
図。
【図14】組成式Y0.65-xNd0.05YbxEr0.3VO4
で示される実施例4−3のレーザ用結晶材料のレーザ発
振波長としきい値とYb濃度Xの関係を示す図。
【図15】組成式Y0.45Nd0.05Yb0.2Er0.31-x
Nbx4で示される実施例4−4のレーザ用結晶材料の
レーザ発振波長としきい値とNb濃度Xの関係を示す
図。
【図16】組成式Y0.45Nd0.05Yb0.2Er0.31-x
Tax4で示される実施例4−5のレーザ用結晶材料の
レーザ発振波長としきい値とTa濃度Xの関係を示す
図。
【図17】組成式Y0.75-xNd0.05Yb0.2ErxVO4
で示される実施例4−6のレーザ用結晶材料のレーザ発
振波長としきい値とEr濃度Xの関係を示す図。
【図18】組成式Y0.65-xNd0.05YbxHo0.3LiF
4で表わされる実施例5−3の固体レーザ用結晶材料の
レーザ発振波長としきい値とYb濃度Xの関係を示す
図。
【図19】組成式Y0.45Nd0.05Yb0.2Ho0.3Li
1-xNax4で表わされる実施例5−4の固体レーザ用
結晶材料のレーザ発振波長としきい値とNa濃度Xの関
係を示す図。
【図20】組成式Y0.45Nd0.05Yb0.2Ho0.3Li
1-xx4で表わされる実施例5−5の固体レーザ用結
晶材料のレーザ発振波長としきい値とK濃度Xの関係を
示す図。
【図21】組成式Y0.75-xNd0.05Yb0.2HoxLiF
4で表わされる実施例5−6の固体レーザ用結晶材料の
レーザ発振波長としきい値とHo濃度Xの関係を示す
図。
【図22】組成式Y0.65-xNd0.05YbxHo0.3AlO
3で示される実施例6−3のレーザ用結晶材料のレーザ
発振波長としきい値とYb濃度Xの関係を示す図。
【図23】組成式Y0.45Nd0.05Yb0.2Ho0.3Al
1-xGax3で示される実施例6−4のレーザ用結晶材
料のレーザ発振波長としきい値とGa濃度Xの関係を示
す図。
【図24】組成式Y0.45Nd0.05Yb0.2Ho0.3Al
1-xInx3で示される実施例6−5のレーザ用結晶材
料のレーザ発振波長としきい値とIn濃度Xの関係を示
す図。
【図25】組成式Y0.75-xNd0.05Yb0.2HoxAlO
3で示される実施例6−6のレーザ用結晶材料のレーザ
発振波長としきい値とYb濃度Xの関係を示す図。
【図26】組成式(Y0.65-xNd0.05YbxHo0.33
Al512で示される実施例7−3のレーザ用結晶材料
のレーザ発振波長としきい値とYb濃度Xの関係を示す
図。
【図27】組成式(Y0.45Nd0.05Yb0.2Ho0.33
(Al1-xGax512で示される実施例7−4のレー
ザ用結晶材料のレーザ発振波長としきい値とGa濃度X
の関係を示す図。
【図28】組成式(Y0.45Nd0.05Yb0.2Ho0.33
(Al1-xInx512で示される実施例7−5のレー
ザ用結晶材料のレーザ発振波長としきい値とIn濃度X
の関係を示す図。
【図29】組成式(Y0.75-xNd0.05Yb0.2Hox3
Al512で示される実施例7−6のレーザ用結晶材料
のレーザ発振波長としきい値とYb濃度Xの関係を示す
図。
【図30】組成式Y0.65-xNd0.05YbxHo0.3VO4
で示される実施例8−3のレーザ用結晶材料のレーザ発
振波長としきい値とYb濃度Xの関係を示す図。
【図31】組成式Y0.45Nd0.05Yb0.2Ho0.31-x
Nbx4で示される実施例8−4のレーザ用結晶材料の
レーザ発振波長としきい値とNb濃度Xの関係を示す
図。
【図32】組成式Y0.45Nd0.05Yb0.2Ho0.31-x
Tax4で示される実施例8−5のレーザ用結晶材料の
レーザ発振波長としきい値とTa濃度Xの関係を示す
図。
【図33】組成式Y0.75-xNd0.05Yb0.2HoxVO4
で示される実施例8−6のレーザ用結晶材料のレーザ発
振波長としきい値とHo濃度Xの関係を示す図。
【図34】組成式Y0.65-xNd0.05YbxTm0.3LiF
4で表わされる実施例9−3の固体レーザ用結晶材料の
レーザ発振波長としきい値とYb濃度Xの関係を示す
図。
【図35】組成式Y0.45Nd0.05Yb0.2Tm0.3Li
1-xNax4で表わされる実施例9−4の固体レーザ用
結晶材料のレーザ発振波長としきい値とNa濃度Xの関
係を示す図。
【図36】組成式Y0.45Nd0.05Yb0.2Tm0.3Li
1-xx4で表わされる実施例9−5の固体レーザ用結
晶材料のレーザ発振波長としきい値とK濃度Xの関係を
示す図。
【図37】組成式Y0.75-xNd0.05Yb0.2TmxLiF
4で表わされる実施例9−6の固体レーザ用結晶材料の
レーザ発振波長としきい値とTm濃度Xの関係を示す
図。
【図38】組成式Y0.65-xNd0.05YbxTm0.3AlO
3で示される実施例10−3のレーザ用結晶材料のレー
ザ発振波長としきい値とYb濃度Xの関係を示す図。
【図39】組成式Y0.45Nd0.05Yb0.2Tm0.3Al
1-xGax3で示される実施例10−4のレーザ用結晶
材料のレーザ発振波長としきい値とGa濃度Xの関係を
示す図。
【図40】組成式Y0.45Nd0.05Yb0.2Tm0.3Al
1-xInx3で示される実施例10−5のレーザ用結晶
材料のレーザ発振波長としきい値とIn濃度Xの関係を
示す図。
【図41】組成式Y0.75-xNd0.05Yb0.2TmxAlO
3で示される実施例10−6のレーザ用結晶材料のレー
ザ発振波長としきい値とYb濃度Xの関係を示す図。
【図42】組成式(Y0.65-xNd0.05YbxTm0.33
Al512で示される実施例11−3のレーザ用結晶材
料のレーザ発振波長としきい値とYb濃度Xの関係を示
す図。
【図43】組成式(Y0.45Nd0.05Yb0.2Tm0.33
(Al1-xGax512で示される実施例11−4のレ
ーザ用結晶材料のレーザ発振波長としきい値とGa濃度
Xの関係を示す図。
【図44】組成式(Y0.45Nd0.05Yb0.2Tm0.33
(Al1-xInx512で示される実施例11−5のレ
ーザ用結晶材料のレーザ発振波長としきい値とIn濃度
Xの関係を示す図。
【図45】組成式(Y0.75-xNd0.05Yb0.2Tmx3
Al512で示される実施例11−6のレーザ用結晶材
料のレーザ発振波長としきい値とYb濃度Xの関係を示
す図。
【図46】組成式Y0.65-xNd0.05YbxTm0.3VO4
で示される実施例12−3のレーザ用結晶材料のレーザ
発振波長としきい値とYb濃度Xの関係を示す図。
【図47】組成式Y0.45Nd0.05Yb0.2Tm0.31-x
Nbx4で示される実施例12−4のレーザ用結晶材料
のレーザ発振波長としきい値とNb濃度Xの関係を示す
図。
【図48】組成式Y0.45Nd0.05Yb0.2Tm0.31-x
Tax4で示される実施例12−5のレーザ用結晶材料
のレーザ発振波長としきい値とTa濃度Xの関係を示す
図。
【図49】組成式Y0.75-xNd0.05Yb0.2TmxVO4
で示される実施例12−6のレーザ用結晶材料のレーザ
発振波長としきい値とTm濃度Xの関係を示す図。
【符号の説明】
1 AlGaAs半導体レーザ 2 レンズ 2’ レンズ 2” レンズ 3 励起光 4 置換型ガーネット結晶材料でできた円盤 5 出射光 6 光スペクトムアナライザ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 下小園 真 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (72)発明者 久保田 英志 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−37371(JP,A) 特開 平6−120606(JP,A) 特開 平6−209135(JP,A) 特開 平6−326394(JP,A) 特開 平6−350171(JP,A) 特開 平7−183608(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C30B 1/00 - 35/00 H01S 3/00 - 3/30 CA(STN)

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式LnAF4(Lnはイットリウム、
    ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリ
    ウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジス
    プロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッ
    テルビウム、ルテチウム、ビスマスの中から選ばれた1
    種以上の元素を任意に組み合わせたものを表わし、Aは
    リチウム、ナトリウム、カリウムのうち1種以上の元素
    を任意に組み合わせたものを表わす。Fはフッ素を表わ
    す。)で示される置換型フッ化物結晶において、必ずネ
    オジム、イッテルビウムおよびエルビウムをその構成元
    素として含有し、1.5μmから1.7μmの波長領域
    に発振波長を持つことを特徴とする固体レーザ用結晶材
    料。
  2. 【請求項2】一般式LnDO3(Lnはイットリウム、
    ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリ
    ウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジス
    プロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッ
    テルビウム、ルテチウム、ビスマスの中から選ばれた1
    種以上の元素を任意に組み合わせたものを表わし、Dは
    アルミニウム、ガリウム、インジウムのうち1種以上の
    元素を任意に組み合わせたものを表わす。Oは酸素を表
    わす。)で示される置換型酸化物結晶において、必ずネ
    オジム、イッテルビウムおよびエルビウムをその構成元
    素として含有し、1.5μmから1.7μmの波長領域
    に発振波長を持つことを特徴とする固体レーザ用結晶材
    料。
  3. 【請求項3】一般式Ln3512(Lnはイットリウ
    ム、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サ
    マリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、
    ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、
    イッテルビウム、ルテチウム、ビスマスの中から選ばれ
    た1種以上の元素を任意に組み合わせたものを表わし、
    Dはアルミニウム、ガリウム、インジウムのうち1種以
    上の元素を任意に組み合わせたものを表わす。Oは酸素
    を表わす。)で示される置換型酸化物結晶において、必
    ずネオジム、イッテルビウムおよびエルビウムをその構
    成元素として含有し、1.5μmから1.7μmの波長
    領域に発振波長を持つことを特徴とする固体レーザ用結
    晶材料。
  4. 【請求項4】一般式LnEO4(Lnはイットリウム、
    ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリ
    ウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジス
    プロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッ
    テルビウム、ルテチウム、ビスマスの中から選ばれた1
    種以上の元素を任意に組み合わせたものを表わし、Eは
    バナジウム、ニオブ、タンタルのうち1種以上の元素を
    任意に組み合わせたものを表わす。Oは酸素を表わ
    す。)で示される置換型酸化物結晶において、必ずネオ
    ジム、イッテルビウムおよびエルビウムをその構成元素
    として含有し、1.5μmから1.7μmの波長領域に
    発振波長を持つことを特徴とする固体レーザ用結晶材
    料。
  5. 【請求項5】一般式LnAF4(Lnはイットリウム、
    ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリ
    ウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジス
    プロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッ
    テルビウム、ルテチウム、ビスマスの中から選ばれた1
    種以上の元素を任意に組み合わせたものを表わし、Aは
    リチウム、ナトリウム、カリウムのうち1種以上の元素
    を任意に組み合わせたものを表わす。Fはフッ素を表わ
    す。)で示される置換型フッ化物結晶において、必ずネ
    オジム、イッテルビウムおよびホルミウムをその構成元
    素として含有し、2.0μmから2.2μmの波長領域
    に発振波長を持つことを特徴とする固体レーザ用結晶材
    料。
  6. 【請求項6】一般式LnDO3(Lnはイットリウム、
    ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリ
    ウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジス
    プロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッ
    テルビウム、ルテチウム、ビスマスの中から選ばれた1
    種以上の元素を任意に組み合わせたものを表わし、Dは
    アルミニウム、ガリウム、インジウムのうち1種以上の
    元素を任意に組み合わせたものを表わす。Oは酸素を表
    わす。)で示される置換型酸化物結晶において、必ずネ
    オジム、イッテルビウムおよびホルミウムをその構成元
    素として含有し、2.0μmから2.2μmの波長領域
    に発振波長を持つことを特徴とする固体レーザ用結晶材
    料。
  7. 【請求項7】一般式Ln3512(Lnはイットリウ
    ム、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サ
    マリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、
    ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、
    イッテルビウム、ルテチウム、ビスマスの中から選ばれ
    た1種以上の元素を任意に組み合わせたものを表わし、
    Dはアルミニウム、ガリウム、インジウムのうち1種以
    上の元素を任意に組み合わせたものを表わす。Oは酸素
    を表わす。)で示される置換型酸化物結晶において、必
    ずネオジム、イッテルビウムおよびホルミウムをその構
    成元素として含有し、2.0μmから2.2μmの波長
    領域に発振波長を持つことを特徴とする固体レーザ用結
    晶材料。
  8. 【請求項8】一般式LnEO4(Lnはイットリウム、
    ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリ
    ウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジス
    プロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッ
    テルビウム、ルテチウム、ビスマスの中から選ばれた1
    種以上の元素を任意に組み合わせたものを表わし、Eは
    バナジウム、ニオブ、タンタルのうち1種以上の元素を
    任意に組み合わせたものを表わす。Oは酸素を表わ
    す。)で示される置換型酸化物結晶において、必ずネオ
    ジム、イッテルビウムおよびホルミウムをその構成元素
    として含有し、2.0μmから2.2μmの波長領域に
    発振波長を持つことを特徴とする固体レーザ用結晶材
    料。
  9. 【請求項9】一般式LnAF4(Lnはイットリウム、
    ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリ
    ウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジス
    プロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッ
    テルビウム、ルテチウム、ビスマスの中から選ばれた1
    種以上の元素を任意に組み合わせたものを表わし、Aは
    リチウム、ナトリウム、カリウムのうち1種以上の元素
    を任意に組み合わせたものを表わす。Fはフッ素を表わ
    す。)で示される置換型フッ化物結晶において、必ずネ
    オジム、イッテルビウムおよびツリウムをその構成元素
    として含有し、1.8μmから2.1μmの波長領域に
    発振波長を持つことを特徴とする固体レーザ用結晶材
    料。
  10. 【請求項10】一般式LnDO3(Lnはイットリウ
    ム、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サ
    マリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、
    ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、
    イッテルビウム、ルテチウム、ビスマスの中から選ばれ
    た1種以上の元素を任意に組み合わせたものを表わし、
    Dはアルミニウム、ガリウム、インジウムのうち1種以
    上の元素を任意に組み合わせたものを表わす。Oは酸素
    を表わす。)で示される置換型酸化物結晶において、必
    ずネオジム、イッテルビウムおよびツリウムをその構成
    元素として含有し、1.8μmから2.1μmの波長領
    域に発振波長を持つことを特徴とする固体レーザ用結晶
    材料。
  11. 【請求項11】一般式Ln3512(Lnはイットリウ
    ム、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サ
    マリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、
    ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、
    イッテルビウム、ルテチウム、ビスマスの中から選ばれ
    た1種以上の元素を任意に組み合わせたものを表わし、
    Dはアルミニウム、ガリウム、インジウムのうち1種以
    上の元素を任意に組み合わせたものを表わす。Oは酸素
    を表わす。)で示される置換型酸化物結晶において、必
    ずネオジム、イッテルビウムおよびツリウムをその構成
    元素として含有し、1.8μmから2.1μmの波長領
    域に発振波長を持つことを特徴とする固体レーザ用結晶
    材料。
  12. 【請求項12】一般式LnEO4(Lnはイットリウ
    ム、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サ
    マリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、
    ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、
    イッテルビウム、ルテチウム、ビスマスの中から選ばれ
    た1種以上の元素を任意に組み合わせたものを表わし、
    Eはバナジウム、ニオブ、タンタルのうち1種以上の元
    素を任意に組み合わせたものを表わす。Oは酸素を表わ
    す。)で示される置換型酸化物結晶において、必ずネオ
    ジム、イッテルビウムおよびツリウムをその構成元素と
    して含有し、1.8μmから2.1μmの波長領域に発
    振波長を持つことを特徴とする固体レーザ用結晶材料。
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