JP3412646B2 - 車両のパワーユニット - Google Patents

車両のパワーユニット

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JP3412646B2 JP30544893A JP30544893A JP3412646B2 JP 3412646 B2 JP3412646 B2 JP 3412646B2 JP 30544893 A JP30544893 A JP 30544893A JP 30544893 A JP30544893 A JP 30544893A JP 3412646 B2 JP3412646 B2 JP 3412646B2
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    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
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  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Control Of Transmission Device (AREA)
  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、過給機付ガソリンエン
ジンと無段変速機とからなる車両のパワーユニットに関
するものである。 【0002】 【従来の技術】一般に車両のパワーユニットは、エンジ
ンと変速機とを備えている。この車両のパワーユニット
におけるエンジンに過給機を設け、吸気を過給すること
により出力の向上を図るようにしたものは種々知られて
いる(例えば特開平1−104920号公報参照)。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】従来においてエンジン
に過給機を設けているものは、主として出力を高めるこ
とを目的としており、燃費の改善については充分な工夫
がなされていなかった。なお、過給機付エンジンにおい
て高負荷時に空燃比を希薄側に設定する等によりある程
度の燃費低減効果を期待しているものもあるが(例えば
特開平3−23327号公報参照)、車両の走行におい
て、必ずしも燃費の低い領域が有効に活用されておら
ず、改善の余地があった。 【0004】本発明は、上記の事情に鑑み、過給機のう
ちでもとくに低抵抗の排気ターボ過給機を利用してエン
ジンの低燃費化を図るとともに、低燃費領域を有効に活
用し、燃費を大幅に改善することができる車両のパワー
ユニットを提供することを目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、排気ターボ過給機付エンジンと無段変速
機とを備えた車両のパワーユニットにおいて、エンジン
回転数検出手段と、スロットル開度検出手段と、エンジ
ン回転数とスロットル開度とに基づいて設定された変速
特性と上記エンジン回転数検出手段及びスロットル開度
検出手段の検出結果に基づいて上記無段変速機を制御す
る制御手段と、少なくとも上記エンジンの回転数が所定
回転数以下且つスロットル開度が全開域よりも小さい
中、高負荷の所定領域における吸気弁閉時期を高速域に
比して遅くするバルブタイミング可変手段とを備え、上
記変速特性が、平均有効圧力が所定平均有効圧力より小
さい領域では、定常走行ライン上の当該平均有効圧力の
増加に対するエンジン回転数の増加率が、上記所定平均
有効圧力より大きい領域に比して小さくなるように設定
され、且つ、上記所定平均有効圧力が、上記過給機の過
給域における低速高負荷領域内の少なくとも全開域より
も低負荷の領域になるように設定されたものである。 【0006】 【作用】本発明によると、後に詳述するように、低速高
負荷側の運転域において燃費が低くなり、とくに過給に
よって平均有効圧力が高められるとともに低抵抗の排気
ターボ過給機が用いられることにより燃費が充分に低減
され、しかも、上記無段変速機によって上記変速比制御
特性に従った変速比の制御が行われることにより、燃費
の低い領域が多用されることとなる。さらに、上記排気
ターボ過給機は機械式過給機と比べると低速トルクおよ
びレスポンスが劣るが、これが無段変速機の変速比制御
で補われることにより、加速性能等が良好に得られる。 【0007】また、少なくとも上記エンジンの回転数が
所定回転数以下且つスロットル開度が全開域よりも小さ
い中、高負荷の所定領域における吸気弁閉時期を高速域
に比して遅くするバルブタイミング可変手段を備えてい
るので、上記燃費の低い比較的高負荷領域での燃焼室温
度上昇が抑制されて過給域での耐ノック性が高められ、
上記無段変速機の制御によって多用される過給域のノッ
キング抑制に有利となる。 【0008】 【実施例】本発明の実施例を図面に基づいて説明する。 【0009】図1は本発明の一実施例による車両のパワ
ーユニットを概略的に示している。このパワーユニット
におけるエンジン(ガソリンエンジン)は、エンジン本
体1、吸気通路10、排気通路12等を有している。上
記エンジン本体1は複数の気筒2を備え、その各気筒2
の燃焼室3に吸気ポート4および排気ポート5が開口
し、図示の例では2つの吸気ポート4と2つの排気ポー
ト5が開口している。上記各吸気ポート4および各排気
ポート5は吸気弁6および排気弁7によりそれぞれ開閉
されるようになっている。上記吸気ポート4には吸気通
路10の下流側の気筒別吸気通路11が接続され、排気
ポート5には排気通路12の上流側の気筒別排気通路1
3が接続されている。 【0010】また、エンジンには排気ターボ過給機15
が設けられている。この排気ターボ過給機15は、排気
通路12に配置されたタービン15aと、吸気通路10
に配置されて、上記タービン15aにシャフト15cを
介して連結されたコンプレッサ15bとを備え、排気エ
ネルギーによりタービン15aが回転し、これに連動し
てコンプレッサ15bが回転することにより吸気を過給
するようになっている。 【0011】上記吸気通路10におけるコンプレッサ1
5bの下流には、過給気を冷却するインタークーラ16
が設けられている。さらに吸気通路10には、エアクリ
ーナ17、吸気流量を検出するエアフローメータ18、
アクセル操作等に応じて吸気流量を調節するスロットル
弁19、燃料を噴射供給するインジェクタ20等が配設
されている。 【0012】エンジンの出力軸には、トランスミッショ
ン25が接続されており、このトランスミッション25
の出力側に終減速機26が接続され、この終減速機26
に車軸27を介して車輪28が連結されている。 【0013】図2はトランスミッション25の構造を示
し、このトランスミッション25は無段変速機により構
成され、当実施例では、トロイダル型の無段変速機40
を用いて構成されている。すなわち、このトランスミッ
ション25は、エンジンの出力軸に連結されてトルクの
増大作用を行なうトルクコンバータ30と、このトルク
コンバータ30の出力が伝達される減速装置としての遊
星歯車機構31と、上記エンジンの回転が入力されてそ
の回転を無段階に変速するトロイダル型の無段変速機4
0とを有している。 【0014】上記遊星歯車機構31は、前進用遊星歯車
機構32と後進用遊星歯車機構33とを備え、これらに
共用されるサンギヤ34がトルクコンバータのタービン
シャフト35に連結される一方、前進用遊星歯車機構3
2のリングギヤがフォワードクラッチ36およびワンウ
エイクラッチ37を介して出力軸50に連結されるとと
もに、後進遊星歯車機構33のリングギヤがリバースク
ラッチ38を介して出力軸50に連結され、クラッチ3
6,38の作動により前進、後進の切換が可能となって
いる。 【0015】また、上記無段変速機40は、第1変速ユ
ニット41と第2変速ユニット42とを有し、これらの
変速ユニット41,42は同様の構成とされており、そ
れぞれ、上記出力軸50上にこの軸に対して回転自在に
設けられた入力ディスク43と、この入力ディスク43
に対向配置されて出力軸50と一体回転する出力ディス
ク44と、これら入出力ディスク43,44間に配置さ
れた一対のローラ45とを有している。上記ローラ45
は、入力ディスク43の回転を出力ディスク44に伝え
るように両ディスク43,44に接して回転し、かつ傾
動可能となっている。そして、このローラ45が図外の
油圧駆動機構により傾動されて、その設置角が変更され
ることにより、上記両ディスク43,44に対するロー
ラ45の当接箇所が変位して、変速比が変更されるよう
になっている。 【0016】上記両変速ユニット41,42の各入力デ
ィスク43は隣接配置され、その各入力ディスク43の
間には中間ディスク46が配置されており、この中間デ
ィスク46と各入力ディスク43との間に、入力トルク
に応じた押し付け力を入力ディスク43に作用させるロ
ーディングカム47が介装されている。 【0017】上記無段変速機40の入力ディスク43に
エンジン出力を入力するため、入力軸51が上記出力軸
50と平行に配置されており、この入力軸51の一端側
に第1ギヤ52が設けられるとともに、トルクコンバー
タ30の入力側に直結された中空軸53に切換クラッチ
54を介して接続されるギヤ55が設けられ、このギヤ
55にアイドルギヤ56が噛合し、このアイドルギヤ5
6に上記第1ギヤ52が噛合している。上記入力軸51
の他端側には第2ギヤ57が設けられ、この第2ギヤ5
7に、上記中間ディスク46に設けられたギヤ58が噛
合している。 【0018】このトランスミッション25によると、上
記切換クラッチ54が解放されたときは、上記中空軸5
3と無段変速機40の入力軸51との間の回転伝達が遮
断され、エンジン出力がトルクコンバータ30および遊
星歯車機構31を経て出力軸50に伝達される。一方、
上記切換クラッチ54が締結されたときは、エンジン出
力が上記中空軸53から入力軸51に伝達され、無段変
速機40を経て出力軸50に伝達される。そして、後進
時や発進時等を除く通常走行時は、上記切換クラッチ5
4が締結された状態で、上記ローラ45を傾動する油圧
駆動機構(図示せず)が制御されることにより、走行状
態に応じて変速比が変えられるようになっている。 【0019】上記トランスミッション25における変速
比等の制御およびエンジンの制御は、図1中に示したコ
ントロールユニット(ECU)60により行なわれる。
このコントロールユニット60には、上記エアフローメ
ータ18、スロットル弁の開度を検出するスロットル開
度センサ61、エンジン回転数を検出するエンジン回転
数センサ62、変速機出力軸回転数を検出するセンサ6
3等からの信号が入力されている。そして、上記ECU
60は、インジェクタ20からの燃料噴射量を制御等の
エンジン制御を行なう一方、上記無段変速機40の変速
比の制御を、走行状態に応じ、予め設定された変速比制
御特性に従って行なうようになっている。 【0020】このパワーユニットにおいて、エンジンの
幾何学的圧縮比は一般の過給エンジンの幾何学的圧縮比
(8.5以下)と比べて大きく、9以上の高圧縮比とさ
れている。 【0021】また、少なくとも上記過給域における低速
域で有効圧縮比が膨張比よりも小さくなるように吸気弁
閉時期が設定されている。当実施例では、図3に示すご
とく、膨張比が略幾何学的圧縮比となるように排気弁は
下死点付近で開き、上死点付近で閉じるように設定され
る一方、吸気弁は上死点付近で開いて下死点よりもある
程度以上遅い時期に閉じるように設定され、具体的には
1mmリフト時をもって定義した吸気弁閉時期ICがクラ
ンク角で下死点後50°以上に遅く設定されている。こ
の程度に吸気弁閉時期が遅くされることにより、吸入終
期に吸気の吹き返しが生じることで有効圧縮比が膨張比
と比べて充分に小さくなって、後述のようなノッキング
抑制作用が有効に得られるものである。 【0022】なお、当実施例では吸・排気弁の開閉タイ
ミングを固定としているが、吸気弁もしくは吸・排気弁
の双方に対してその開閉タイミングを変更可能とするバ
ルブタイミング可変機構を設け、少なくとも上記過給域
における低速域で有効圧縮比が膨張比よりも小さくなる
ようにしつつ、運転状態に応じて上記開閉タイミングを
制御してもよい。また、有効圧縮比が膨張比よりも小さ
くなるような設定としては、吸気弁閉時期を下死点より
も早い時期に設定するようにしてもよい。 【0023】一方、上記無段変速機の特性は、上記過給
域における低速域で平坦路のときの定常走行が行なわれ
るように設定されている。 【0024】すなわち、無段変速機の制御においては、
例えば図4に示すような出力回転数およびスロットル開
度と入力回転数(エンジン回転数)とを対応づけた変速
比制御特性のマップが設定され、このマップに基づいて
実際の出力回転数およびスロットル開度に応じた変速比
の制御が行なわれる。この場合、無段変速機は上記変速
比制御特性の設定の自由度が比較的高く、これによって
定常走行時のエンジン運転状態を比較的自由に調整する
ことができる。 【0025】そこで、低速高負荷域で平坦路のときの定
常走行が行なわれるように変速比制御特性が設定されて
いる。つまり、後に詳述するような図6に示す運転状態
のマップにおいて、低速高負荷域を通るラインA(太い
実線で示したライン)を定常走行ラインとし、変速比の
制御により運転状態が上記ラインAを辿るように、無段
変速機の変速比制御特性が設定されている。 【0026】なお、低速域とは、エンジン回転数が少な
くとも3000rpm(定格回転数の1/2)以下の領
域である。 【0027】以上のような当実施例のパワーユニットに
よると、大幅に燃費が改善されるもので、その作用を次
に説明する。 【0028】図示燃費率(ピストンに対する仕事の燃費
率)をbi 、平均有効圧力をPe 、摩擦損失平均有効圧
力(ピストン等の摺動部分の摩擦や各種補機の駆動等に
よる損失分の平均有効圧力)をPf とすると、エンジン
の正味燃費率be は、次式のようになる。 【0029】 【数1】be ={(Pe +Pf )/Pe }×bi 従って、正味燃費率be を小さくするには、図示燃費率
bi を小さくし、また平均有効圧力Pe を大きく、摩擦
損失有効圧力Pf を小さくすればよい。 【0030】また、図5は、エンジンの軸トルクと上記
摩擦損失有効圧力Pf に相当する抵抗トルクとの関係
を、過給機を有しない自然吸気エンジンの場合と、機械
式過給機を備えたエンジンの場合と、ターボ過給機を備
えたエンジンの場合とについて示している。この図のよ
うに、自然吸気エンジンの場合は軸トルクが大きくなる
につれて抵抗トルクが小さくなる。機械式過給機を設け
た場合は、軸トルクが大きくなると抵抗トルクが増大す
る。一方、ターボ過給機を設けた場合、ターボ過給機は
低抵抗であるため、軸トルクが大きいときの抵抗トルク
が小さい。 【0031】上記数1式および図5に基づき、燃費に関
して上記各種エンジンを比較すると、先ず自然吸気エン
ジンの場合、エンジンの軸トルクを大きくするほど、平
均有効圧力Pe が大きくなるとともに摩擦損失有効圧力
Pf が小さくなって、上記数1中の{(Pe +Pf )/
Pe }が小さくなる。しかし、自然吸気エンジンでは高
負荷時に軸トルクを稼ぐには燃料を増量して空燃比をエ
ンリッチとする必要となり、これによって図示燃費率b
i が大きくなるため、正味燃費率be が大きくなる。 【0032】また、機械式過給機付エンジンの場合、過
給により充填量が高められるため、小排気量でも大排気
量の自然吸気エンジンと同等のトルクが得られる。しか
し、軸トルクが大きくなると摩擦損失有効圧力Pf が増
大し、燃費低減に不利となる。 【0033】これに対し、ターボ過給機付エンジンの場
合、過給により、図示燃費率bi を小さく保ちつつ平均
有効圧力Pe を充分に大きくすることができ、しかも、
ターボ過給機は機械式過給機と比べて低抵抗であって、
軸トルクが大きくなっても摩擦損失有効圧力Pf が増大
することがない。従って、高トルク域で正味燃費率be
が大幅に低減されることとなる。 【0034】さらに、吸気弁閉時期が遅くされることに
よって有効圧縮比が膨張比よりも小さくされていること
と、幾何学的圧縮比が高圧縮比とされていることとによ
り、より一層低燃費化される。 【0035】すなわち、吸気弁閉時期を遅くし、例えば
1mmリフト時をもって定義した吸気弁閉時期をクランク
角で下死点後50°以上に設定すると、有効圧縮比が膨
張比と比べて充分に小さくなり、圧縮による温度上昇が
抑制されて耐ノック性が高められる。そして、このよう
に耐ノック性が高められつつ、膨張比は大きくされるこ
とにより、燃費がさらに改善されることとなる。 【0036】また、図6は、正味燃費率の等燃費率ライ
ン(細い実線で示す多数の曲線)と、前記のような無段
変速機の変速比制御特性による定常走行ライン(太い実
線)Aと、手動変速機等を用いた従来の一般的な変速機
の設定による定常走行ライン(一点鎖線)Bと、等馬力
ライン(破線で示す多数の曲線)とを示している。 【0037】この図に示すように、正味燃費率は低速高
負荷域で低くなり、とくに上記のようにターボ過給機1
5で過給を行なうことにより、低速域における過給域の
高負荷側の領域が最適燃費領域(正味燃費率が最小値b
min となる領域)となって、この領域での正味燃費率が
大幅に低くなる。 【0038】そして、当実施例のパワーユニットにおい
ては、上記定常走行ラインAが過給域における低速域を
通るように無段変速機40の変速比の特性が設定される
ことにより、大幅な燃費改善効果が得られる。 【0039】つまり、燃費改善のためには、正味燃費率
の小さい運転領域で多く運転されることが要求される
が、従来の一般的な設定によると、定常走行ラインBが
最適燃費領域から大きくかけ離れた運転領域を通るた
め、正味燃費率の小さい運転領域の使用頻度が少なくな
る。これに対し、当実施例では、無段変速機を用い、そ
の変速比制御特性を調整し、定常走行ラインAが過給域
における低速域を通るように設定していることにより、
正味燃費率の小さい低燃費領域での運転の頻度が増大す
る。 【0040】図6から明らかなように、本発明の定常走
行ラインAの、従来の定常走行ラインBに対する特徴
は、平均有効圧力が所定平均有効圧力より小さい領域で
は、定常走行ライン上の当該平均有効圧力の増加に対す
るエンジン回転数の増加率が、上記所定平均有効圧力よ
り大きい領域に比して小さくなるように設定されている
点である。なお、ここで言う所定平均有効圧力とは、過
給機の過給域における低速高負荷領域内での設定値であ
る。 【0041】また、上記ターボ過給機15は機械式過給
機と比べて低速トルクおよびレスポンスの面で劣るが、
これは無段変速機40の変速比制御で補われる。具体的
には、スロットル開度(アクセルペダル踏込み量)が大
きくされると、それに応じた無段変速機40の変速比制
御によってエンジン回転数が上昇するように変速比が変
えられ、つまり、負荷の上昇に応じてエンジン回転数が
高められることにより、負荷だけが上昇する場合と比べ
て馬力が高められる。従って、過給レスポンスが悪くて
も変速比の変化による回転数上昇で馬力が稼がれ、低速
走行性能および加速性能が確保されることとなる。 【0042】なお、本発明のパワーユニットの具体的構
造は上記実施例に限定されず、種々変更可能である。例
えば、上記実施例ではトランスミッションにトロイダル
型の無段変速機40を設けているが、ベルト式の無段変
速機を用いるようにしてもよい。 【0043】 【発明の効果】本発明は、エンジンに排気ターボ過給機
を設けるとともに、エンジンに接続される変速機を無段
変速機により構成し、その変速比制御特性を、過給域に
おける低速域で平坦路のときの定常走行が行なわれるよ
うに設定しているため、排気ターボ過給機が用いられる
ことによって抵抗損失が小さく保たれつつ、過給により
有効圧縮比が高められることにより、過給域における低
速域に存在する低燃費領域の燃費を充分に低減すること
ができ、しかも、上記無段変速機の特性が図6のライン
Aとなるよう設定され、上記特性に基づく変速比制御に
よって燃費の低い過給域の低速域が多用されるようにな
り、燃費低減効果を充分に発揮させることができる。そ
の上、ターボ過給機が低速トルクおよびレスポンスにお
いて機械式過給機より劣る点は無段変速機の制御により
補われ、低速域での加速性能等を高めることができる。 【0044】更に少なくとも上記エンジンの回転数が所
定回転数以下且つスロットル開度が全開域よりも小さい
中、高負荷の所定領域における吸気弁閉時期を高速域に
比して遅くするバルブタイミング可変手段を備えること
で、低燃費域走行を多用することによるノッキングの発
生が効果的に防止される。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の一実施例によるパワーユニットの全体
構造の概略図である。 【図2】変速機の概略図である。 【図3】バルブタイミングを示す説明図である。 【図4】無段変速機の制御マップを示す説明図である。 【図5】エンジンの軸トルクと抵抗トルクとの関係を示
す図である。 【図6】定常走行ライン、等燃費ラインおよび等馬力ラ
インを示す図である。 【符号の説明】 1 エンジン本体 6 吸気弁 10 吸気通路 12 排気通路 15 排気ターボ過給機 25 トランスミッション 40 トロイダル型無段変速機 60 コントロールユニット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F02D 43/00 301 F02D 43/00 301R 301S F16H 61/02 F16H 61/02 (56)参考文献 特開 平4−321872(JP,A) 特開 昭63−239312(JP,A) 特開 昭62−13859(JP,A) 特開 昭58−189713(JP,A) 特開 昭63−222943(JP,A) 特開 平3−197240(JP,A) 特開 昭61−89132(JP,A) 特開 平3−138416(JP,A) 特開 平1−301920(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60K 41/00 - 41/28 F02D 15/00 - 45/00 F16H 59/00 - 63/00 F02B 29/08 F02B 33/00 F01L 13/00

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 排気ターボ過給機付エンジンと無段変速
    機とを備えた車両のパワーユニットにおいて、エンジン
    回転数検出手段と、スロットル開度検出手段と、エンジ
    ン回転数とスロットル開度とに基づいて設定された変速
    特性と上記エンジン回転数検出手段及びスロットル開度
    検出手段の検出結果に基づいて上記無段変速機を制御す
    る制御手段と、少なくとも上記エンジンの回転数が所定
    回転数以下且つスロットル開度が全開域よりも小さい
    中、高負荷の所定領域における吸気弁閉時期を高速域に
    比して遅くするバルブタイミング可変手段とを備え、上
    記変速特性が、平均有効圧力が所定平均有効圧力より小
    さい領域では、定常走行ライン上の当該平均有効圧力の
    増加に対するエンジン回転数の増加率が、上記所定平均
    有効圧力より大きい領域に比して小さくなるように設定
    され、且つ、上記所定平均有効圧力が、上記過給機の過
    給域における低速高負荷領域内の少なくとも全開域より
    も低負荷の領域になるように設定されていることを特徴
    とする車両のパワーユニット。
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