JP3411891B2 - 多目的集水桝 - Google Patents

多目的集水桝

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JP3411891B2 JP2000201909A JP2000201909A JP3411891B2 JP 3411891 B2 JP3411891 B2 JP 3411891B2 JP 2000201909 A JP2000201909 A JP 2000201909A JP 2000201909 A JP2000201909 A JP 2000201909A JP 3411891 B2 JP3411891 B2 JP 3411891B2
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理華子 若林
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車道と歩道の略境
目に設けられる排水路の適宜箇所に配置される集水桝に
関し、特に植栽帯の高木や中木、低木等の根入れ長に応
じて降雨を給水可能とし、更に地下に浸透させる等、降
雨を多目的に配分することが可能である、植栽帯や透水
性舗装のある場所においては集水桝本来の機能以外の多
様な機能を発揮することができ、無い場所においては普
通の集水桝としてそのまま使用することができる多目的
集水桝に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に車道や歩道に降る降雨によって自
動車や人が通行できなくならないように台風時等の時間
当たり降雨強度を設定して降雨対象面積によって集水桝
間隔や排水管の大きさを設定している。さらに排水管か
ら水路河川等に降雨を導水している。このため一気に河
川が増水し破堤し災害につながっていた。近年の集水桝
は、プレキャストコンクリートが多く採用されているが
排水管の断面より集水桝の箇所が若干深くなるもので構
成されているのみで降雨を他の目的に利用することなど
考慮されていなかった。
【0003】現在は、地球温暖化防止やCO2削減に全
人類が取り組もうとあらゆる体制が整備されつつある。
歩道や中央分離帯に植栽があり、これらの植物が光合成
作用や蒸散作用によって有効な働きをする。しかしなが
ら夏枯れ樹木等が散見されたり成長度合が異なる等のた
め、降雨を導水し根の附近の土を湿潤させ夏枯れを防止
すると共に樹勢を強くすることが必要である。更に19
99年には、時間当たり100mmを超える降雨が4回
も日本で初めて発生したが、その対策として、低地に都
市が多い日本での国土災害を少なくするために降雨を地
下に浸透させたり貯留することが必要となってきた。更
に、近年、車道舗装に透水性のポーラスなアスファルト
舗装が採用され事故防止、騒音対策等に高機能に作用す
るものが施工されているが、透水層内の排水を考慮した
集水桝は存在しなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
実情に鑑みてなされたものであって、歩道や中央分離帯
の樹木や植物に降雨を導水することができ、また樹勢が
弱った状況に応じて窒素、燐酸、カリウム等を水溶液化
し導水パイプを通じて根の周辺の土を栄養化することが
でき、更に降雨を樹木に導水したり地下浸透することが
できることによって、接続される排水管渠の断面を小さ
くすることができて、全体的に経済的な排水設備を得る
ことができる多目的集水桝を提供することを目的として
いる。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために提案されたものであって、請求項1に記載の
発明は、道路の車道端部に適宜間隔に配置される集水桝
において、歩道や中央分離帯の樹木等の植栽帯に降雨を
導水利用して植物の根入れ長に応じた根の附近の土を湿
潤させたり、透水舗装の導水などに適応させるため、車
道と平行するプレキャストコンクリート集水桝の本体部
側面壁側に必要に応じノックアウトが可能な凹状部を
集水桝壁の内側又は外側に複数箇所設けるとともに、前
記凹状部は、接続金物等が接続できる凹部と若干小さめ
のノックアウト部を組み合わせて成る二段の側面コンク
リート壁厚としたことを特徴とし、必要に応じノックア
ウトできることを特徴とする多目的集水桝である。
【0006】請求項2記載の発明は、前記凹状部の一部
は、本体部の上部側の歩道側側面と車道側側面に設けら
れ、これらの凹状部をノックアウトで打ち抜いて連通孔
を形成し、これらの連通孔に、パイプを車道側から歩道
側に向けて貫入して車道側と歩道側とをこのパイプで直
接連通し、このパイプを介して車道側の降雨を歩道側に
直接流すように構成したことを特徴とする請求項1記載
の多目的集水桝である。
【0007】請求項3記載の発明は、前記本体部内には
濾過手段が設けられ、この濾過手段は、本体部内に高さ
を異ならせて複数配置された区切り壁とこれら区切り壁
間に入れられた濾過用通気体で構成され、落下された降
雨が前記区切り壁間を通るときに、前記濾過用通気体で
濾過されて、濾過されたきれいな水が排水されるように
構成し、且つ分解して着脱できるものとしたことを特徴
とする請求項1又は2記載の多目的集水桝である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る多目的集水桝
の実施の形態について、図を参照しつつ説明する。図1
は本発明の第1実施形態の多目的集水桝を示す斜視図、
図2はその縦断面図であって、(a)は集水桝の本体部
の歩道側側壁の表面にノックアウト用の凹状部を設けた
もので、(b)は集水桝の本体部の歩道側側壁の内面に
ノックアウト用の凹状部を設けたものであり、図3
(a)(b)は、ノックアウト用の凹状部の別例を示す
部分側面図、図4はノックアウト用の凹状部の別の変形
例を示す部分断面図、図5は凹状部にテーパパイプ状の
接続金物を嵌めた状態を示す部分斜視図である。
【0009】第1実施形態の多目的集水桝は、図1に示
すように、本体部1の上面が、歩道側から車道側に繋が
る部分が、斜面形状に形成されて更に若干(約3cm程
度)の段差2が設けられて排水溝3に形成され、車道側
は縁部から段差2に掛けて緩やかに傾斜する斜面4が形
成されていて、バリアフリー基準等に適合した形状に形
成されている。更に、この上面の中央には、左右縁部近
傍箇所に凹段部5、6が形成されていて、この凹段部
5、6間は水落とし口部7に形成されていて、枡目状の
蓋9が被せられるようになっている。この枡目状の蓋9
の上面も、図示しないが、本体部1の上面と同様に、歩
道側から車道側に繋がる部分に若干の段差を設けて、車
道側は縁部から段差に掛けて緩やかに下向きに傾斜する
斜面に形成してもよい。
【0010】また、本体部1の歩道側側壁8には、高木
給水用口や中木給水用口、低木給水用口及び配管接続口
等を形成するためにノックアウトで打ち抜き可能な凹状
部10が縦方向に複数設けられている。尚、これらの凹
状部10は、図1では実線で示す円形凹状部としてある
が、一点鎖線で示す正方形の凹状部としてもよいもので
ある。そして、本体部1の前後側縁部は、後述するプレ
ートを嵌め入れるための縁段部11と開口部12、12
が形成されている。凹状部10は、図2(a)に示すよ
うに、歩道側側壁8の表面に形成することが一般的であ
るが、図2(b)に示すように、歩道側側壁8の内面に
設けてもよいものである。尚、本発明における凹状部1
0は必要に応じて打ち抜かれるものであって、打ち抜き
の必要が無い場合、例えば植栽帯が無い場所等に埋設さ
れる場合には打ち抜かずに普通の集水桝として使用する
ことができる。
【0011】また、図3(a)に示すように、凹状部1
0aを正面視円輪形状に形成しても、図3(b)に示す
ように、凹状部10bを間隔をおいて設けられた円弧状
に形成してもよい。更に、図4に示すように、凹状部1
0cを接続金物13が接続できる凹部10dと若干小さ
めのノックアウト部10eを組み合わせた2段の側面コ
ンクリート壁厚として接続金物14aを接続するように
してもよく、また、図5に示すようにテーパーパイプ形
状の接続金物14bを接続するテーパー凹状部に形成し
てもよい。第1実施形態の多目的集水桝によれば、本体
部1の歩道側側壁8に縦方向に複数の凹状部10が設け
られているので、適宜な箇所の凹状部10を必要に応じ
てノックアウトで打ち抜くことにより、本体部内の溜ま
り水を歩道側の高木や中木、低木及び地下浸透等に区別
して給水することができ、またこれらの樹木を活性化す
るために窒素、燐酸、カリウム等を水溶液化したものを
根の付近に供給することもでき、更に歩道側の配管(図
示略)にも接続することができる。尚、打ち抜かれた凹
状部10に導水パイプ(図示せず)を接続し、この導水
パイプの先端を導水必要箇所に配置するようにすると、
本体部内の溜まり水を確実に樹木の根元等等の導水必要
箇所へと導くことができるため好ましい。
【0012】更に、本体部1の上面が、若干(約3cm
程度)の斜め向きの段差2が設けられて排水溝3に形成
され、車道側は縁部から段差2に掛けて緩やかに傾斜す
る斜面4が形成されているので、車椅子等が歩道側から
車道側あるいは車道側から歩道側に向けて段差無くスム
ーズに移動することができて、バリアフリー基準等に適
合したものとすることができる。
【0013】図6は第2実施形態の多目的集水桝を示す
縦断面図である。図6に示すように、多目的集水桝の本
体部1は、歩道側と車道側の境目の地中に埋められて設
置されるようになっており、この第2実施形態の多目的
集水桝では、一部の凹状部10f、10gが本体部1の
上部側の歩道H又は中央分離帯側側壁8の側面と車道S
側側壁15の側面に設けられ、これらの凹状部10f、
10gをノックアウトで打ち抜いて連道孔を形成し、こ
れらの連道孔に、パイプ16を車道側から歩道側に向け
て貫入して車道側と歩道側とをこのパイプ16で直接連
通し、このパイプ16を介して車道側の透水舗装厚内の
降雨を歩道又は中央分離帯側に直接流すように構成して
いる。
【0014】更に、図6に一点鎖線に示すように、パイ
プ16の歩道側の下面に貫通穴16aを形成して、この
貫通穴16aから縦方向の複数の凹状部10にパイプ1
6Aを介在させて、このパイプ16Aから直接降雨を凹
状部10に導水するようにしてもよい。この場合、車道
側の降雨を歩道又は中央分離帯側に直接流すことができ
て、この降雨を歩道又は中央分離帯側の樹木等に直接給
水したり、地下浸透させたりできる利点がある。また、
打ち抜かれた凹状部10から樹木の根元付近に至るよう
に導水パイプ16Bを接続するとともに、この導水パイ
プ16Bから垂直上方向に複数の小径パイプ16Cを接
続すると、樹木の根元付近に確実に導水することが可能
となるとともに、導水パイプ16Bに溜まっている水が
降雨時に水位が上昇して小径パイプ16Cから溢れ出す
ことで樹木の根元に給水を行うことができる。この場
合、樹木の根が導水パイプに入り込んでもパイプ内に溜
まっている水によって根腐れが生じるのでパイプが根に
よって詰まることを防止することもできる。尚、前述し
た如く、縦方向の複数の凹状部10は必要に応じて打ち
抜かれるものであるから、図示の如く全ての凹状部を同
時に打ち抜く必要はなく、例えば植栽帯が低木の場合に
は上方の凹状部10のみを打ち抜いて使用すればよい。
また、集水桝を埋設した時点では中木だった樹木が年月
の経過に伴って高木へと成長する場合があるため、樹木
の成長に応じた対応ができるようにすることが好まし
く、例えば、打ち抜かれた凹状部10へと降雨を導くた
めのパイプ16Aを容易に着脱可能として、樹木の成長
に合わせて順次下方の穴(打ち抜かれた凹状部)へと繋
ぎ変えたり、径の大きいパイプとの交換を行うようにす
る構成や、パイプ16Aに流量調節用のバルブを設けて
パイプ16Aから打ち抜かれた凹状部10へと導かれる
水量をバルブの絞りによって調節可能とする構成が好ま
しく採用できる。尚、車道は排水性舗道に形成されてお
り、この排水性舗道の下側には、コイルパイプ17が埋
設されていて、その先端がパイプ16に接続されてい
て、排水性舗道上の降雨等がこの排水性舗道の透水層に
浸透し、この浸透した降雨を更にコイルパイプ17に浸
透させて、このコイルパイプ17からパイプ16に直接
降雨を流入させることができる。
【0015】図7は第3実施形態の多目的集水桝を示す
斜視図である。この第3実施形態の多目的集水桝では、
車道と歩道との境目に縁石18が連続して設けられてお
り、この縁石18の一部が本体部1の上面の水落とし口
部7の左右両縁の上面に設けられていて、これら縁石1
8の歩道側には、水落とし口部7の周囲を囲むように平
面視コ字状縁石19がアンカーボルトで取り付けて配置
されている。そして、両縁石18、18間には、水落と
し口部7を左右に跨ぐように、断面略逆U字形の金属製
縁体20が掛けられるようになっていて、取付ボルト2
1、21で固着されるようになっている。尚、左右の側
壁の表面には排水管接続用切り込み45が設けられてい
て、取付板を嵌め込んでビス等で排水管と接続固定でき
るようになっている。
【0016】従って、枡目状の蓋9を取り外すときに、
この金属製縁体20を取付ボルト21、21を除くだけ
で簡単に取り外すことができて、蓋9を容易に取り外す
ことができる利点がある。また、平面視コ字状縁石19
によって、マウントアップされた歩道又は中央分離帯側
の土砂等が水落とし口部7に流れ込むことを防ぐことが
できる。
【0017】図8は第4実施形態の多目的集水桝を示す
斜視図である。この第4実施形態の多目的集水桝では、
本体部1の上面の歩道側側縁に、埋め込み用段部22が
形成されていて、この埋め込み用段部に縁石23の下部
が埋め込まれており、この縁石23の長手方向略中央部
の下部に、水落とし口7とほぼ同幅の水落とし口7に歩
道側からの水分を導くための空隙部24が形成されてい
る。したがって、歩道側の降雨が、縁石23でとどまる
ことなく、この空隙部24を通って多目的集水桝の本体
部1の水落とし口7に流入するので、歩道側に水たまり
ができることを防ぐことができる。
【0018】図9は第5実施形態の多目的集水桝を示
し、上流側開口部と下流側開口部に排水管を接続するた
めのプレートを配置した状態を示す斜視図、図10は排
水管の位置によってその上部を切断したプレートを接続
して排水管の位置に接続用孔を合致させた状態を示す説
明図である。この第5実施形態の多目的集水桝では、図
9に示すように、本体部1の上流側開口部(図示略)と
下流側開口部12に、排水管(図示略)を接続するため
の長方形のプレート25が配置されるように構成されて
おり、図9に示すように、プレート25は、排水管の高
さ位置に接続用孔26が合致するように、上部もしくは
下部が切断可能に形成され、切断された切断片27を下
部もしくは上部に配置させることによって、接続用孔2
6が排水管の高さ位置と合致されるとともに、本体部1
の開口部12を塞ぐようにしている。更に、開口部12
の周縁には、プレート25を嵌め込むための縁段部11
が形成されていて、この縁段部11には止水ゴム46を
取り付けるようになっている。
【0019】また、接続用孔26の周囲には、鋼材取付
用インサート44が穿設されていてもよい。尚、このプ
レート25にも複数の凹状部を設けて、この適宜箇所の
凹状部をノックアウトして歩道側に降雨を給水するよう
に構成してもよい。更に、図10に一点鎖線で示すよう
に、接続用孔26の下側に排水管を支持する台座26a
を設けることが好ましい。尚、図10の左図に一点鎖線
で示したように、プレート25にノックアウト用の凹状
部を高さを異ならせて複数個設ける構成も好ましく採用
できる。この場合には必要に応じて凹状部を打ち抜い
て、打ち抜かれた穴から導水必要箇所に向けて導水パイ
プを接続することで樹木の根元を湿潤させる等の目的を
達成することができる。尚、打ち抜かれた穴への導水
は、前述したパイプ16,16Aや後述する樋34等を
使用して行うことができる。
【0020】このように、プレート25を長方形に形成
し、その上下部分を切断可能としたことにより、その接
続用孔26を排水管の高さ位置に合致した位置にするこ
とができる。
【0021】図11は第5実施形態の多目的集水桝の応
用例を示した斜視図、図12は排水管の位置によってそ
の横部を切断したプレートを接続して排水管の位置に接
続用孔を合致させた状態を示す説明図である。この多目
的集水桝では、図11に示すように、本体部1の上流側
開口部(図示略)と下流側開口部12に、排水管(図示
略)を接続するための長方形のプレート25が配置され
るように構成されており、図12に示すように、プレー
ト25は、排水管の左右位置に接続用孔26が合致する
ように、左側部もしくは右側部が切断可能に形成され、
切断された切断片28を右側部もしくは左側部に配置さ
せることによって、接続用孔26が排水管の左右位置と
合致されるとともに、本体部1の開口部12を塞ぐよう
にしている。尚、本体部1の上流側開口部と下流側開口
部12の凹段部には、止水ゴム46が取り付けられるよ
うになっている。また、接続用孔26の周囲には、鋼材
取付用インサート44が穿設されていてもよい。尚、こ
の場合も図12の右図に一点鎖線で示したように、プレ
ート25にノックアウト用の凹状部を高さを異ならせて
複数個設ける構成も好ましく採用でき、この場合には必
要に応じて凹状部を打ち抜いて、打ち抜かれた穴から導
水必要箇所に向けて導水パイプを接続することで樹木の
根元を湿潤させる等の目的を達成することができる。
尚、打ち抜かれた穴への導水は、前述したパイプ16,
16Aや後述する樋34等を使用して行うことができ
る。
【0022】このように、プレート25を長方形に形成
し、その左右部分を切断可能としたことにより、その接
続用孔26を排水管の左右位置に合致した位置にするこ
とができる。
【0023】図13は第6実施形態の多目的集水桝を示
す斜視図、図14はその本体部内での降雨の拡散方向へ
の流れを示す横断面説明図である。この第6実施形態の
多目的集水桝では、図13に示すように、本体部1の上
流側と下流側に閉鎖壁29、29が形成されていて、こ
の閉鎖壁29、29に排水管30、31や各社の街渠等
が接続されている。また、集水桝は各社の街渠排水構造
より底が深いために設置後に沈下を生じる場合があるの
で、これを防止するため台座29aを設けている。ま
た、各社の街渠端と多目的集水桝の接点面から降雨が漏
れないように止水ゴム29bを設けている。
【0024】そして、この多目的集水桝では、本体部1
の内幅が排水管30の内径よりも広く形成されているた
め、上流側排水管30から流入した水が本体部1内で本
体部両側壁内面に向けて反流した後に下流側排水管31
に排水されるようになり、本体部1内で水中に含まれて
いる小石等が沈殿して取り除かれた状態で下流側排水管
31に排水されるようになる。従って、下流側排水管3
1には、小石等が殆ど含まれない水を排水することがで
きる。尚、排水管が断面正方形である場合には、図13
に一点鎖線で示すように接続用の排水口を正方形の角孔
に形成すればよい。更に、この多目的集水桝の閉鎖壁2
9には、ノックアウト可能な凹状部10が高さを異なら
せて複数個形成されている。尚、図示例では一方の閉鎖
壁29の凹状部10のみが看取できるが、凹状部10は
上流側、下流側のいずれか一方もしくは両方の閉鎖壁2
9に設けることができる。そして、この閉鎖壁29に形
成された凹状部10を必要に応じて打ち抜いた後、打ち
抜かれた穴から導水必要箇所に向けて導水パイプを接続
することで樹木の根元を湿潤させる等の目的を達成する
ことができる。尚、打ち抜かれた穴への導水は、前述し
たパイプ16,16Aや後述する樋34等を使用して行
うことができる。また、集水桝の上面には、一点鎖線で
示すように、バリアフリー対応の縁石が設置できる切り
込み部を設けてもよい。
【0025】図15は第7実施形態の多目的集水桝を示
す斜視図、図16はその上面に縁石設置用の凹溝を設け
た例を示す斜視図、図17は歩道側縁部に縁石を配置し
た例を示す斜視図である。この第7実施形態の多目的集
水桝では、図15に示すように、本体部1の上面に、街
渠の表面を流れる降雨を歩道側に流すための凹溝32、
33が設けられている。また、透水舗装厚に凹溝32を
切り込み、この凹溝32に鋼管等を入れて透水舗装厚内
の浸透水を歩道側に導水できるようにしてもよい。従っ
て、街渠の表面を流れる降雨は、この凹溝32、33を
流れて歩道側に流れ込み、植栽帯の木々に水を直接供給
することができる。また、図16に示すように、本体部
1の上面に縁石を嵌め込むための凹溝部11a、11b
を設けるとよい。また、図17に示すように、本体部1
の歩道側側壁の上部に切り込み11cと突出支持部11
dを設けて、縁石18を配置するようにしてもよい。
【0026】図18は第8実施形態の多目的集水桝を示
す部分斜視図、図19はその本体部内に設けられた濾過
手段の構成を示し、(a)はその縦断面図、(b)はそ
の平面図である。この第8実施形態の多目的集水桝で
は、図18に示すように、本体部1の水落とし口7に歩
道側から流入する水分を受ける樋34が配置され、更に
この樋34の下面に長手方向に向けて複数の落下用穴3
5が穿設されていて、図19(a)(b)に示すよう
に、本体部1内には、この水分を濾過するための濾過手
段36が設けられている。
【0027】そして、本体部1には、その上部に車道側
から走道側に向けてパイプ37が貫通して配置され、こ
のパイプ37における樋34の上部側に注水穴38が穿
設されていて、このパイプ37の注水穴38から流下さ
れた水が樋34を経て本体部1内に流入するように構成
されている。また、パイプ37には、その車道側先端に
水分だけを通すための枡目材39が被せられている。濾
過手段36は、本体部1内に高さを異ならせて複数配置
された区切り壁40とこれら区切り壁40間に入れられ
たスポンジ等の濾過用通気体41で構成され、落下され
た水分が区切り壁40を通るときに、濾過用通気体41
で濾過されて、濾過された浄化された水が排水されるよ
うに構成されている。
【0028】更に、濾過手段36が配置された本体部1
の排水口42に、積雪時における積雪の塊や落ち葉等が
排水管内に流入して詰まることを防ぐための網材43が
取り付けられている。この第8実施形態の多目的集水桝
によれば、歩道側から本体部1の水落とし口7に流れ込
む水を樋34で受けて、その複数の落下用穴35から本
体部1内に落下させることができる。
【0029】そして、この落下された水は、濾過手段3
6の複数の区切り壁40とこれら区切り壁40間に入れ
られたスポンジ等の濾過用通気体41で濾過して排水口
42から浄化された水として排水することができる。ま
た、排水口42の網材43によって、冬期に積もった雪
や落ち葉等が排水口42から排水管内に流れ込むことが
ないので、排水管が固まった雪や落ち葉等で詰まること
を防ぐことができる。
【0030】しかも、車道Sからの水もパイプ37を通
して注水穴38から樋34に落下させて、濾過手段36
で濾過した後に、本体部1の排水口42から排水管に浄
化された水として排水することができる。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明は、道路の車道端部に適宜間隔に配置される集水桝
において、歩道や中央分離帯の樹木等の植栽帯に降雨を
導水利用して植物の根入れ長に応じた根の附近の土を湿
潤させたり、透水舗装の導水などに適応させるため、車
道と平行するプレキャストコンクリート集水桝の本体部
側面壁側に必要に応じノックアウトが可能な凹状部を
集水桝壁の内側又は外側に複数箇所設けるとともに、前
記凹状部は、接続金物等が接続できる凹部と若干小さめ
のノックアウト部を組み合わせて成る二段の側面コンク
リート壁厚としたことを特徴とし、必要に応じノックア
ウトできることを特徴とする多目的集水桝であるから、
以下に述べる効果を奏する。すなわち、植栽帯や透水性
舗装のある場所においては凹状部を打ち抜くことで集水
桝本来の機能以外の多様な機能を発揮することができ、
無い場所においては凹状部を打ち抜かずに普通の集水桝
としてそのまま使用することができる。そして、歩道や
中央分離帯の樹木や植物に降雨を導水することができ、
また、降雨を樹木に導水したり地下浸透することができ
ることによって、接続される排水管渠の断面を小さくす
ることができて、全体的に経済的な排水設備を得ること
ができる。更に、樹木の高木、中木、低木の根のそれぞ
れに適応した箇所の凹状部をノックアウトして、ここか
ら樹木に降雨を導くことによって、その地帯に植えられ
ている高木、中木、低木のそれぞれに専用して降雨を導
水することができる。しかも、ノックアウトされた凹状
部分に導水パイプを接続して、このパイプを樹木の根の
部分に直接導水することもでき、導水パイプを介して窒
素、燐酸、カリウム等の水溶液を樹木の根元付近に導水
することによって、この樹木が植えられた地域の土壌を
栄養化することができ、樹木を活性化することができ
る。また、地球温暖化防止やCO2削減にも貢献するこ
とができるとともに、経済性を良くすることができる。
また、前記凹状部が、集水桝壁の内側又は外側に設けら
れ、必要に応じノックアウト可能としたものであるか
ら、ノックアウトを現場の状況に合わせてすることがで
きる。 さらに、前記凹状部は、接続金物等が接続できる
凹部と若干小さめのノックアウト部を組み合わせて成る
二段の側面コンクリート壁厚としたものであるから、接
続金物を凹状部に確実に接続することができ、配水管等
への接続を容易に行うことができる。
【0032】請求項2に記載の発明は、前記凹状部の一
部は、本体部の上部側の歩道側側面と車道側側面に設け
られ、これらの凹状部をノックアウトで打ち抜いて連通
孔を形成し、これらの連通孔に、パイプを車道側から歩
道側に向けて貫入して車道側と歩道側とをこのパイプで
直接連通し、このパイプを介して車道側の降雨を歩道側
に直接流すように構成したものであるから、車道側の降
雨をパイプを介して歩道側に直接流して、歩道側の花や
木類に直接降雨を供給することができる。
【0033】請求項3に記載の発明は、前記本体部内に
は濾過手段が設けられ、この濾過手段は、本体部内に高
さを異ならせて複数配置された区切り壁とこれら区切り
壁間に入れられた濾過用通気体で構成され、落下された
降雨が前記区切り壁間を通るときに、前記濾過用通気体
で濾過されて、濾過されたきれいな水が排水されるよう
に構成し、且つ分解して着脱できるものとしたものであ
るから、濾過手段で濾過されたきれいな浄化された降雨
だけを排水することができ、また、濾過手段が詰まった
りしたときに、容易に分解して取外しで清掃することが
できて便利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の多目的集水桝を示す斜
視図である。
【図2】第1実施形態の多目的集水桝の縦断面図であっ
て、(a)は集水桝の本体部の歩道側側壁の表面にノッ
クアウト用の凹状部を設けたもので、(b)は集水桝の
本体部の歩道側側壁の内面にノックアウト用の凹状部を
設けたものである。
【図3】図1における凹状部の別例を示し、(a)は円
輪状の凹状部を示す部分側面図、(b)は間隔をおいて
設けられた2つの円弧状の凹状部を示す部分側面図であ
る。
【図4】図1における凹状部に接続金物を挟める状態を
示す部分断面図である。
【図5】図1における凹状部に別の形状の接続金物を挟
める状態を示す部分斜視図である。
【図6】第2実施形態の多目的集水桝を示す縦断面図で
ある。
【図7】第3実施形態の多目的集水桝を示す斜視図であ
る。
【図8】第4実施形態の多目的集水桝を示す斜視図であ
る。
【図9】第5実施形態の多目的集水桝を示し、上流開口
部と下流開口部に排水管を接続するためのプレートを配
置した状態を示す斜視図である。
【図10】図9における排水管の位置によってその上部
を切断したプレートを接続して排水管の位置に接続用孔
を合致させた状態を示す説明図である。
【図11】第5実施形態の多目的集水桝の応用例を示し
た斜視図である。
【図12】図11における排水管の位置によってその横
部を切断したプレートを接続して排水管の位置に接続用
孔を合致させた状態を示す説明図である。
【図13】第6実施形態の多目的集水桝を示す斜視図で
ある。
【図14】第6実施形態の多目的集水桝の本体部内での
水の拡散方向への流れを示す横断面図説明図である。
【図15】第7実施形態の多目的集水桝を示す斜視図で
ある。
【図16】第7実施形態の多目的集水桝に、縁石嵌め込
み用の凹溝を設けた状態の斜視図である。
【図17】第7実施形態の多目的集水桝に、縁石を設け
た状態の斜視図である。
【図18】第8実施形態の多目的集水桝を示す部分斜視
図である。
【図19】第8実施形態の多目的集水桝の本体部内に設
けられた濾過手段の構成を示し、(a)はその縦断面
図、(b)はその平面図である。
【符号の説明】
1 本体部 2 段差 3 排水溝 7 水落とし口 9 枡目状の蓋 8 歩道側側壁 10 凹状部 12 開口部 13、14 接続金物 15 車道側側壁 16 パイプ 18 縁石 19 コ字状縁石 20 金属製縁体 23 縁石 24 空隙部 25 プレート 26 接続用孔 27、28 切断片 29 閉鎖壁 30 上流側排水管 31 下流側排水管 32、33 凹溝 34 樋 35 落下用穴 36 濾過手段 37 パイプ 38 注水穴 39 枡目材 40 仕切り壁 41 濾過用通気体 42 排水口 43 網材 44 鋼材取付用インサート 45 排水管接続用切り込み 46 止水ゴム H 歩道 S 車道
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山内 顕子 滋賀県草津市追分町107−8 (56)参考文献 特開 平11−286902(JP,A) 特開 平11−61953(JP,A) 特開2000−73439(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E03F 5/10 E03F 1/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 道路の車道端部に適宜間隔に配置される
    集水桝において、歩道や中央分離帯の樹木等の植栽帯に
    降雨を導水利用して植物の根入れ長に応じた根の附近の
    土を湿潤させたり、透水舗装の導水などに適応させるた
    め、車道と平行するプレキャストコンクリート集水桝
    本体部の側面壁側に必要に応じノックアウトが可能な凹
    状部を集水桝壁の内側又は外側に複数箇所設けるととも
    に、前記凹状部は、接続金物等が接続できる凹部と若干
    小さめのノックアウト部を組み合わせて成る二段の側面
    コンクリート壁厚としたことを特徴とし、必要に応じノ
    ックアウトできることを特徴とする多目的集水桝。
  2. 【請求項2】 前記凹状部の一部は、本体部の上部側の
    歩道側側面と車道側側面に設けられ、これらの凹状部を
    ノックアウトで打ち抜いて連通孔を形成し、これらの連
    通孔に、パイプを車道側から歩道側に向けて貫入して車
    道側と歩道側とをこのパイプで直接連通し、このパイプ
    を介して車道側の降雨を歩道側に直接流すように構成し
    たことを特徴とする請求項1記載の多目的集水桝。
  3. 【請求項3】 前記本体部内には濾過手段が設けられ、
    この濾過手段は、本体部内に高さを異ならせて複数配置
    された区切り壁とこれら区切り壁間に入れられた濾過用
    通気体で構成され、落下された降雨が前記区切り壁間を
    通るときに、前記濾過用通気体で濾過されて、濾過され
    たきれいな水が排水されるように構成し、且つ分解して
    着脱できるものとしたことを特徴とする請求項1又は2
    記載の多目的集水桝。
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