JP3410489B2 - 能動型騒音低減装置 - Google Patents

能動型騒音低減装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は能動型騒音低減装置に関
し、特に適応ディジタルフィルタを備え、内燃機関の排
気音低減装置等として好適な能動型騒音低減装置に係
る。
【0002】
【従来の技術】ディジタルフィルタを用い、制御系に影
響を及ぼす情報を検知し、その変化に応じて自らの制御
特性を自動的に変えて、負荷の変化に拘らず最適な状態
とする適応制御を実現することができ、これが適応ディ
ジタルフィルタ(アダプティブディジタルフィルタ,A
DF)と呼ばれ種々の制御への利用が検討されている。
就中、音響分野においてスピーカとマイクとの間の音響
経路を通って発生するエコーを消去するため、このエコ
ーと略等しい擬似エコー信号を発生させて同定する音響
エコーキャンセラへの利用が注目されているが、自動車
等の分野においても能動型騒音低減装置としての利用が
提案されている。
【0003】例えば実開昭63−118321号公報に
記載されたアクティブキャンセルマフラのように、騒音
源の内燃機関に対し騒音流出管たる排気管の出口にスピ
ーカ管を設け、このスピーカ管にキャンセルスピーカを
接続し、制御手段からの所定の制御信号に応じて、内燃
機関からの騒音即ち排気音と逆位相の音波をキャンセル
スピーカから出力させ、両圧力波の打ち消し作用で消音
を行う装置が提案されている。
【0004】また、例えば特開平3−203792号公
報に記載されているように、ラウドスピーカから発生す
る二次音と騒音源から伝達する一次音とを干渉させて閉
空間内の音圧レベルを最小にするようにした能動型騒音
減衰装置も知られている。同公報においては、複数の騒
音源の騒音発生状態を騒音発生状態検出手段によって夫
々検出し、その検出値の夫々を基準信号として、各基準
信号に対して制御音源の数だけ個別に装備された適応フ
ィルタに夫々入力してフィルタリング処理に付し、複数
の適応フィルタの出力を制御音源駆動手段により制御音
源毎に加算して制御音源に供給し、制御音源から駆動指
令に基づく制御音を発生させ、残留騒音検出手段による
観測位置における残留騒音の検出値及び騒音発生状態検
出手段の検出値に基づき当該観測位置における騒音が最
小となるように適応フィルタのフィルタ係数を更新する
装置が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】然し乍ら、上記公報に
記載の装置のように適応ディジタルフィルタを利用した
ものに関し、特にフィルタード−Xアルゴリズムを構成
するディジタルフィルタを用いた場合において、その伝
達関数を固定したままにしておくと、適応ディジタルフ
ィルタからスピーカ等の制御音源に至りエラー検出マイ
ク等の残留騒音検出器から適応ディジタルフィルタに至
るまでの伝達関数が、何らかの外因(例えば温度、湿
度、空気密度等)によって変化した場合には、適応ディ
ジタルフィルタの収束が遅くなり、騒音低減効果が低下
するところとなる。特に、伝達関数の位相特性が±90
°以上異なると収束しなくなる。
【0006】そこで、本発明は、適応ディジタルフィル
タを利用すると共に、適応ディジタルフィルタに対する
入出力系における伝達関数の外因による変化に影響され
ることなく、収束の速い制御により確実に騒音を低減し
得る能動型騒音低減装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、図1に示すように騒音源NSから所定領
域CAに放出される騒音に対し、この騒音と逆位相の音
波を音波出力装置SEから出力し相殺させるように制御
する能動型騒音低減装置において、騒音源NSに基づく
基準信号を検出する基準信号検出器NDと、所定領域C
A内の残留音を検出する残留音検出器MCと、残留音検
出器MC及び基準信号検出器NDに接続し、基準信号検
出器NDの出力信号に基づき残留音検出器MCの出力信
号に応じた適応アルゴリズムによって制御し、残留音検
出器MCの出力信号が最小となるように音波出力装置S
Eを駆動制御する制御手段AFを備え、この制御手段A
Fの音波出力装置SEへの出力側と残留音検出器MCか
ら制御手段AFへの入力側とを、所定周波数以上の利得
が略0であると共に所定周波数未満の利得が負の特性を
備えたフィルタ手段FLを介して接続したものである。
【0008】また、能動型騒音低減装置として、内燃機
関の排気管を含む排気音経路の出力口近傍に音波を出力
するアクチュエータと、前記排気音経路の出力口近傍に
配置し残留音を検出する残留音検出器と、前記内燃機関
の回転に同期した信号を出力する回転信号検出器と、適
応ディジタルフィルタを有し、前記回転信号検出器の出
力信号に基づき前記残留音検出器の出力信号に応じた適
応アルゴリズムによって前記適応ディジタルフィルタの
伝達関数の係数を更新し前記残留音検出器の出力信号が
最小となるように前記音波出力装置を駆動制御する制御
手段を備え、該制御手段の前記音波出力装置への出力側
と前記残留音検出器の前記制御手段への入力側とを、
定周波数以上の利得が略0であると共に所定周波数未満
の利得が負の特性を備えたハイパスフィルタを介して接
続するように構成し、アクティブキャンセルマフラに供
することができる。
【0009】
【作用】上記の能動型騒音低減装置においては、図1に
示す騒音源NSから所定領域CA内に騒音が放出されて
いる場合、基準信号検出器NDによって騒音源NSに基
づく基準信号、例えば内燃機関の回転に同期した回転信
号が検出され制御手段AFに出力されると共に、残留音
検出器MCによって所定領域CAの残留音が検出され制
御手段AFに出力される。制御手段AFは基準信号に基
づき残留音検出器MCの出力信号に応じた適応アルゴリ
ズムによって制御され、これに応じ残留音検出器MCの
出力信号が最小となるように音波出力装置SEが駆動制
御される。而して、騒音と逆位相の音波が出力され、騒
音が相殺される。このとき、制御手段AFから音波出力
装置SE及び残留音検出器MCを経て制御手段AFに至
るまでの伝達関数が何らかの外因によって変化しても、
所定周波数以上の高周波信号がフィルタ手段FLを介し
て制御手段AFの出力側から入力側に伝達されるので、
上記伝達関数の外因による変化に影響されることなく、
残留音検出器MCの出力信号が最小となるように音波出
力装置SEが確実に駆動制御される。
【0010】請求項2に記載の能動型騒音低減装置にお
いては、内燃機関が起動し回転すると、各気筒内の爆発
に応じて発生する爆発音は、排気管を含む排気音経路を
介して伝達され排気音が形成される。そして、内燃機関
の回転に同期した信号が回転信号検出器から制御手段に
出力される。また、排気音経路から出力される排気音に
応じた信号が残留音検出器によって検出され、制御手段
に出力される。
【0011】制御手段においては、回転信号検出器の出
力信号に基づき残留音検出器の出力信号に応じた適応ア
ルゴリズムによって適応ディジタルフィルタの伝達関数
が排気音経路の伝達関数と同定するように、即ち残留音
検出器の出力信号が最小となるように係数が更新され、
これに応じアクチュエータに対し駆動信号が出力され
る。この駆動信号に応じてアクチュエータから排気音経
路の出力口に音波が出力され、排気音経路から出力され
る排気音と相殺される。この場合において、制御手段か
らアクチュエータ及び残留音検出器を経て制御手段に至
るまでの伝達関数が何らかの外因によって変化したとき
には、位相ずれに大きく影響する高周波信号が、ハイパ
スフィルタを介して制御手段の入力側に逆位相で伝達さ
れることになるので、残留音が略々消失した状態として
処理され、従って適応ディジタルフィルタの収束が速く
なるように制御される。
【0012】
【実施例】以下、本発明に係る能動型騒音低減装置の望
ましい実施例を図面を参照して説明する。図2は本発明
をアクティブキャンセルマフラに適用した実施例を示す
もので、内燃機関1の排気マニホールド2に排気管3が
接続されている。従って、騒音源の内燃機関1に対し排
気マニホールド2及び排気管3により排気音経路が構成
されている。排気管3の出口近傍には、拡張管4が排気
管3と同軸に且つその出口を囲繞するように装着され、
この拡張管4内にアクチュエータ5が収容されている。
アクチュエータ5は本発明にいう音波出力装置を構成す
るもので、電磁型あるいは動電型のスピーカから成り、
音波が出力される。尚、アクチュエータ5は一個でも複
数個でもよく、電磁型スピーカ等に限らず、高出力を確
保すべく電磁弁により振動板を油圧駆動するように構成
してもよい。
【0013】排気管3の出口近傍には、残留音に応じた
信号を出力する残留音検出器6が設けられている。この
残留音検出器6としては、マイクロフォン等、圧力信号
を電気信号に変換する手段であれば、どのような態様で
あってもよい。
【0014】更に、内燃機関1の回転に同期した回転信
号を出力する回転信号検出器7が設けられている。この
回転信号検出器7は、騒音源の内燃機関1に対し基準信
号検出器を構成し、例えば内燃機関1の点火信号、クラ
ンク軸に設けられたクランク角センサ(図示せず)の出
力信号、気筒内圧力もしくは排気弁出口の圧力に応じた
信号等、内燃機関1の回転に同期した回転信号を検出す
るものである。具体的な一例を示せば、シリンダブロッ
クを締結するボルト(図示せず)に歪ゲージ(図示せ
ず)を貼着し、この歪ゲージにより気筒内圧力変動に伴
うボルトの歪みを検出し、気筒内圧力に応じた信号を出
力するように構成することができる。この回転信号検出
器7の出力信号は、後述するディジタルフィルタ10f
及びディジタルフィルタ20fに供給されるように構成
されている。
【0015】残留音検出器6の出力信号は入力アンプ1
1を介して増幅され、アンチエリアシングフィルタ12
にて折り返し雑音即ちエリアシングノイズが阻止された
後、A/Dコンバータ13によりディジタル信号に変換
されて適応ディジタルフィルタ10に入力するように構
成されている。そして、適応ディジタルフィルタ10の
出力ディジタル信号はD/Aコンバータ14によりアナ
ログ信号に変換され、スムージングフィルタ15にて平
滑化された後パワーアンプ16を介して増幅され、アク
チュエータ5に駆動信号として供給されるように構成さ
れている。
【0016】また、スムージングフィルタ15の所定周
波数以上の出力信号はハイパスフィルタ17を介してア
ンチエリアシングフィルタ12にも供給されるように構
成されている。このハイパスフィルタ17は図4又は図
5に示す特性を有する高域フィルタで、アナログ型及び
ディジタル型の何れでもよい。
【0017】適応ディジタルフィルタ10はディジタル
フィルタ10fを有し、これを構成する乗算器の係数を
逐次制御するための適応アルゴリズム10aが構成され
ており、ディジタルフィルタ10fの伝達関数が排気マ
ニホールド2及び排気管3の排気音経路の伝達関数に対
し同定するように、各係数が適応アルゴリズム10aを
介して設定される。
【0018】上記適応ディジタルフィルタ10は乗算
器、加算器などを用いて集積回路化することにより実現
できるが、本実施例では図3に示すようにディジタルシ
グナルプロセッサ(DSP)10p、メモリ10m、A
/Dコンバータ13及びD/Aコンバータ14によって
実現することとしており、プログラムの変更により容易
にフィルタ機能を変更し得る。尚、メモリ10mはディ
ジタルシグナルプロセッサ10pに内蔵することとして
もよい。また、ハイパスフィルタ17をディジタル型と
して、これもディジタルシグナルプロセッサ10pに内
蔵することができる。
【0019】また、ディジタルフィルタ20fは適応デ
ィジタルフィルタ10に対し所謂フィルタード−X L
MSアルゴリズム(Filtered-X LMS Algorithm) を構成
するもので、D/Aコンバータ14から、スムージング
フィルタ15、パワーアンプ16、アクチュエータ5、
残留音検出器6、入力アンプ11、アンチエリアシング
フィルタ12及びA/Dコンバータ13に至るまでの伝
達関数と等価の特性を有するように設定されている。こ
のディジタルフィルタ20fの伝達関数が固定されてい
ると、温度、湿度、空気密度等の外因によって伝達関数
が変化したときには、適応ディジタルフィルタ10の収
束を著しく阻害することになる。前述のように、伝達関
数の位相特性が±90°以上異なると収束しなくなる。
このときの位相角をθ、伝達の変化時間を△T、角速度
をωとすると、θ=ω・△Tとなり、周波数をfとする
と、ω=2πfであるから、θ=2πf・△Tとなり、
周波数fに比例して位相ずれが大となる。
【0020】このため、本実施例においては、例えば図
4に示した特性を有するハイパスフィルタ17が設けら
れており、適応ディジタルフィルタ10の出力が、位相
ずれに影響する所定周波数以上の高周波信号であれば、
D/Aコンバータ14、スムージングフィルタ15から
ハイパスフィルタ17を介して、入力アンプ11からア
ンチエリアシングフィルタ12に至る入力に重畳される
ように構成されているので、残留音が略々消失した状態
として処理され適応ディジタルフィルタ10の収束が速
くなる。尚、図4において実線は有限インパルス応答を
有する FIRディジタルフィルタの特性を示し、一点鎖線
は無限インパルス応答を有する IIRディジタルフィルタ
もしくはアナログフィルタの特性を示す。このように、
ハイパスフィルタ17は図4の特性を有しているので、
位相ずれが大となる高周波領域での収束特性が改善され
る。
【0021】次に、本実施例の能動型騒音低減装置の作
動を説明する。内燃機関1が起動し回転すると、各気筒
内の爆発に応じて発生する爆発音は排気マニホールド2
及び排気管3の排気音経路を介して伝達され排気音が形
成される。従って、排気音は主に爆発の次数成分の音に
よって構成されている。また、内燃機関1の回転に同期
した回転信号が回転信号検出器7から図3に示すディジ
タルシグナルプロセッサ10pに入力する。
【0022】この回転信号に応じてディジタルシグナル
プロセッサ10pにて後述するように処理され、ディジ
タル信号が出力される。そして、出力ディジタル信号は
D/Aコンバータ14を介してアナログ信号に変換さ
れ、スムージングフィルタ15で平滑化された後パワー
アンプ16にて増幅され、アクチュエータ5が駆動され
る。これにより、アクチュエータ5から拡張管4内に排
気音を囲繞するように音波が出力され、排気音と相殺さ
れる。そして、残留音が残留音検出器6によって検出さ
れ、入力アンプ11を介して増幅され、アンチエリアシ
ングフィルタ12及びA/Dコンバータ13を経てディ
ジタルシグナルプロセッサ10pに入力する。
【0023】ディジタルシグナルプロセッサ10pにお
いては、図1に示すディジタルフィルタ20fの出力に
基づき残留音検出器6の出力信号に応じて、適応アルゴ
リズム10aによりディジタルフィルタ10fの伝達関
数の係数が更新され、残留音検出器6の出力信号が最小
となるように制御される。このとき、スムージングフィ
ルタ15の出力が所定周波数以上の高周波信号であれ
ば、ハイパスフィルタ17を介してアンチエリアシング
フィルタ12に逆位相で入力する。このため、残留音検
出器6の出力信号が略々消失した状態となりディジタル
フィルタ10fは直ちに収束するに至る。而して、本実
施例においては、外因によって伝達関数が変化しても、
これに影響されることなく適応ディジタルフィルタ10
の収束を速くすることができ、良好な消音効果が得られ
る。
【0024】図6は本発明の他の実施例を示すもので、
ハイパスフィルタ17がD/Aコンバータ14の出力側
とA/Dコンバータ13の入力側との間に接続されたも
のであり、前述の実施例と実質的に同じである。本実施
例においても、ディジタルシグナルプロセッサ10pの
能力が低い場合にハイパスフィルタ17をハードウェア
で構成することができる。
【0025】また、図7は本発明の更に他の実施例を示
すもので、適応ディジタルフィルタ10の出力側とA/
Dコンバータ13からの入力側との間に、ディジタル型
のフィルタで構成されたハイパスフィルタ18が介装さ
れたものである。このハイパスフィルタ18は例えば図
5に示すような特性を有しているので、前述の実施例同
様外因によって伝達関数が変化しても、これに影響され
ることなく適応ディジタルフィルタ10の収束を速くす
ることができ、良好な消音効果が得られる。しかも、本
実施例によれば、ディジタルシグナルプロセッサ10p
に対するソフトウェアの変更のみでハイパスフィルタ1
8を構成することができるので容易である。
【0026】以上のように、本発明は騒音低減装置に係
るものであるが、振動減衰装置にも略々そのまま適用す
ることができる。即ち、例えば内燃機関を支持するエン
ジンマウントに加振装置及び振動検出器を設け、これら
を夫々前述の音波出力装置及び残留音検出器に置き換え
れば、内燃機関の振動減衰装置を構成することができ
る。而して、この場合においても、前述のフィルタ手段
FL(ハイパスフィルタ17)を介装することにより外
因による伝達関数の変化に影響されることなく収束の速
い制御を行うことができ、安定した減衰作動を確保する
ことができる。
【0027】
【発明の効果】本発明は上述のように構成されているの
で以下に記載する効果を奏する。即ち、本発明の能動型
騒音低減装置によれば、制御手段の音波出力装置への出
力側と残留音検出器から制御手段への入力側とを、所定
周波数以上の利得が略0であると共に所定周波数未満の
利得が負の特性を備えたフィルタ手段を介して接続され
ているので、外因による伝達関数の変動に影響されるこ
となく、収束の速い制御を行なうことができ、確実に騒
音を低減することができる。
【0028】特に、請求項2に記載の発明によれば、変
動の大きい内燃機関の排気音に対しても、伝達関数の変
動に影響されることなく確実にこれを低減することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の能動型騒音低減装置の構成の概要を示
すブロック図である。
【図2】本発明の一実施例に係るアクティブキャンセル
マフラのブロック図である。
【図3】本発明の一実施例における適応ディジタルフィ
ルタを実現する構成のブロック図である。
【図4】本発明におけるハイパスフィルタの特性図であ
る。
【図5】本発明におけるハイパスフィルタの別の実施例
の特性図である。
【図6】本発明の他の実施例に係るアクティブキャンセ
ルマフラのブロック図である。
【図7】本発明の更に他の実施例に係るアクティブキャ
ンセルマフラのブロック図である。
【符号の説明】
1 内燃機関(騒音源) 2 排気マニホールド(排気音経路) 3 排気管(排気音経路) 4 拡張管 5 アクチュエータ(音波出力装置) 6 残留音検出器 7 回転信号検出器 10 適応ディジタルフィルタ(制御手段) 17,18 ハイパスフィルタ(フィルタ手段)
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G10K 11/178 F01N 1/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 騒音源から所定領域に放出される騒音に
    対し、該騒音と逆位相の音波を音波出力装置から出力し
    て相殺させるように制御する能動型騒音低減装置におい
    て、前記騒音源に基づく基準信号を検出する基準信号検
    出器と、前記所定領域内の残留音を検出する残留音検出
    器と、該残留音検出器及び前記基準信号検出器に接続
    し、前記基準信号検出器の出力信号に基づき前記残留音
    検出器の出力信号に応じた適応アルゴリズムによって制
    御し、前記残留音検出器の出力信号が最小となるように
    前記音波出力装置を駆動制御する制御手段を備え、該制
    御手段の前記音波出力装置への出力側と前記残留音検出
    器から前記制御手段への入力側とを、所定周波数以上の
    利得が略0であると共に所定周波数未満の利得が負の特
    性を備えたフィルタ手段を介して接続したことを特徴と
    する能動型騒音低減装置。
  2. 【請求項2】 内燃機関の排気管を含む排気音経路の出
    力口近傍に音波を出力するアクチュエータと、前記排気
    音経路の出力口近傍に配置し残留音を検出する残留音検
    出器と、前記内燃機関の回転に同期した信号を出力する
    回転信号検出器と、適応ディジタルフィルタを有し、前
    記回転信号検出器の出力信号に基づき前記残留音検出器
    の出力信号に応じた適応アルゴリズムによって前記適応
    ディジタルフィルタの伝達関数の係数を更新し前記残留
    音検出器の出力信号が最小となるように前記音波出力装
    置を駆動制御する制御手段を備え、該制御手段の前記音
    波出力装置への出力側と前記残留音検出器の前記制御手
    段への入力側とを、所定周波数以上の利得が略0である
    と共に所定周波数未満の利得が負の特性を備えたハイパ
    スフィルタを介して接続したことを特徴とする能動型騒
    音低減装置。
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