JP3409154B2 - 金属射出成形機の逆流防止装置 - Google Patents

金属射出成形機の逆流防止装置

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ring
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    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/46Means for plasticising or homogenising the moulding material or forcing it into the mould
    • B29C45/47Means for plasticising or homogenising the moulding material or forcing it into the mould using screws
    • B29C45/50Axially movable screw
    • B29C45/52Non-return devices

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、その先端部に射出
ノズルを有する加熱シリンダと、該加熱シリンダ内に設
けられているスクリュとからなり、スクリュの先端部に
遊嵌されている逆流防止リングが軸方向に移動して、そ
のシート座がスクリュの前部のシート面に当接すること
により、溶融金属材料が逆流防止リングの内部を通って
スクリュの方へ逆流することが阻止される、金属射出成
形機の逆流防止装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】金属材料の成形に使用されるインライン
スクリュ式射出成形機は、加熱シリンダと、このシリン
ダ内で回転および軸方向に駆動されるスクリュとから構
成されている。このような加熱シリンダ101と、スク
リュ102とからなる射出成形機の逆流防止装置は、図
2、3に示されているように構成されている。すなわ
ち、図2に示されている逆流防止装置は、スクリュ10
2の先端部に取り付けられている逆流防止リング10
3、射出時に逆流防止リング103の後端部が当接する
押金104等から構成されている。逆流防止リング10
3は、押金104に対して軸方向に移動可能で、押金1
04側には射出・保圧時に押金104のシート面113
に当接するシート座112が形成されている。したがっ
て、スクリュ102を回転駆動して金属材料を混練・溶
融するときは、逆流防止リング103のシート座112
が押金104のシート面113から離間し、溶融金属材
料の通過を許容し、スクリュ102を軸方向に駆動して
金型のキャビティに射出し、そして保圧するときは、逆
流防止リング103のシート座102が押金104のシ
ート面113に当接して、溶融金属材料がスクリュ10
2の方へ逆流することが阻止される。なお、逆流防止リ
ング103の外周面と加熱シリンダ101の内周面との
隙間から溶融金属材料が逆流するのを抑えるために、逆
流防止リング103の外径は円滑な摺動が可能な範囲で
最大径に設定されている。
【0003】また、上記のような逆流防止リングの外周
部に、ピストンリング溝が形成され、この溝にピストン
リングが装着された逆流防止装置も提案されている。す
なわち、図3の(イ)には加熱シリンダ、スクリュ等は
省略され、逆流防止リング103のみが示されている
が、この逆流防止リング103の外周部に形成されてい
るピストンリング溝109、110に、加熱シリンダの
内周面に接するピストンリング107、108がそれぞ
れ設けられている逆流防止装置も提案されている。さら
には、図3の(ロ)、(ニ)に示されているように、逆
流防止リング103の内部からピストンリング溝10
9、110に連通した透孔111、111が形成されて
いる逆流防止装置も提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、逆流防
止リング103の外径は、円滑な摺動が可能な範囲で最
大径に設定されているので、樹脂材料のように比較的溶
融粘度の高い材料を射出・保圧する場合には、射出材料
のスクリュ102の方への逆流の問題はない。しかしな
がら、金属材料のような溶融粘度の低い材料を射出し、
そして保圧するときは、この隙間を通って多量の溶融材
料が逆流する。逆流すると、計量された量の溶融金属材
料が、金型のキャビティに射出されないことになる。ま
た、保圧力も小さなものとなる。そうすると、設定され
た成形条件が得られず、ヒケ、ボイド、ショートショッ
ト等の成形欠陥を生じる。また、図2に示されているよ
うな逆流防止装置の押金104にはシート面113が、
そして逆流防止リング103にはシート座112が形成
されている逆流防止装置によると、スクリュ102の方
への逆流はある程度阻止される。しかしながら、押金1
04のシート面113と、逆流防止リング103のシー
ト座112は、図2の(イ)に示されているように、互
いに平行な円錐面となっているので、幅広い面にわたっ
て密着することになる。その結果、これらの幅広の面に
挟まれた異物、固形物等はこの幅広の面から脱出するこ
とができず、これらの面が損傷を受けシール性が低下す
る。このように異物、固形物等が脱出できないと、これ
らの面は異物、固形物等により強い圧縮反力を繰り返し
受け、その結果図2の(ロ)に示されているようにあば
た状の窪み114、114、…が生じ、シール性は一層
低下する。このような現象は、シート面とシート座がス
クリュ軸に対して略垂直になっている場合にも発生す
る。また、シート座112とシート面113の円錐角度
に微妙な相違があると、図2の(ハ)に示されているよ
うに、当接面に線状の強い当接傷113’が発生し、そ
の当接傷113’が次第に大きくなると、シート座11
2とシート面113の当接軸がずれた場合にシール性が
低下する。
【0005】また、図3の(イ)に示されているよう
に、逆流防止リング103の外周部にピストンリング1
07、108が設けられていると、加熱シリンダ101
の内周面と、ピストンリング107、108の外周面と
の間の隙間からの逆流に対しては、ある程度の逆流防止
効果は期待できる。しかしながら、問題もある。例えば
ピストンリング107、108の加熱シリンダ101の
内周面への押付力すなわちピストンリング107、10
8のバネ力は、製作寸法および弾性に応じて一定になる
ので、射出圧力が高い場合の逆流防止に主眼をおいてピ
ストンリング107、108の寸法および弾性を選定す
ると、射出途中の高速低圧時には、加熱シリンダ101
の内周面に必要以上の押付力が作用することになる。そ
の結果、ピストンリング107、108の摺動抵抗が過
大となって円滑な射出動作ができなくなるばかりでな
く、ピストンリング107、108の外周面および加熱
シリンダ101の内周面の摩耗を早めることになる。こ
れに対し、射出圧力が低い場合の逆流防止に主眼をおい
て寸法および弾性を選定すると、金型のキャビティに充
填する瞬間の高い射出圧力が作用するときには、加熱シ
リンダ101の内周面に対する押付力が不足し、逆流を
十分に阻止することができなくなる。すなわち、単にピ
ストンリング107、108を装着しただけでは、射出
圧力の変化に対応することは困難であり、ピストンリン
グ107、108の数を増やしても著しい効果は期待で
きない。
【0006】上記のように、単にピストンリングを設け
ただけでは射出圧力の変化に対応できないが、図3の
(ロ)、(ハ)に示されているように、ピストンリング
溝109に達する透孔111が形成されていると、溶融
金属材料を金型のキャビティに射出し、そして保圧する
とき、加熱シリンダ101の内部の溶融金属材料が透孔
111からピストンリング溝109に達し、そしてその
圧力がピストンリング107の内周面に作用し、ピスト
ンリング107は半径外方に広がり、その外周面は加熱
シリンダ101の内周面に密接あるいは密着して、一応
溶融金属材料のスクリュ102の方への逆流が防止され
る。しかしながら、スクリュ102の前進速度すなわち
射出速度が遅い場合は、却って逆流防止が不十分になる
ことがある。なぜならば、射出速度が遅いので、透孔1
11を通ってピストンリング溝109に達する溶融金属
材料の量は少なく、ピストンリング107を半径外方に
広げる量に至る前にピストンリング溝109に流入した
少量の溶融金属材料が、ピストンリング溝109とピス
トンリング107との間の隙間、さらに逆流防止リング
103の外周面と加熱シリンダ101の内周面との間の
隙間を通ってスクリュ102の方へ逆流するからであ
る。
【0007】さらには、図3の(ニ)に示されているよ
うに、複数個例えば2個のピストンリング107、10
8が設けられ、そのそれぞれのピストンリング溝10
9、110に達する透孔111、111が形成されてい
る逆流防止装置も次のような欠点がある。すなわち、ノ
ズル先端側に位置する前側のピストンリング107に
は、逆流防止リング103の外周面と加熱シリンダ10
1の内周面との間の隙間を通った溶融金属材料が前面に
作用し、後側の透孔111を通ってピストンリング溝1
10に流入した溶融金属材料は、ピストンリング溝11
0とピストンリング108との間の隙間、さらには逆流
防止リング103の外周面と加熱シリンダ101の内周
面との間の隙間を通って後面に作用する。したがって、
前側のピストンリング107は、ピストンリング溝10
9に遊嵌された状態になり、前面に到った溶融金属材料
がピストンリング溝109とピストンリング107との
隙間を通過して後面側に流れ、逆流防止に寄与しなくな
る。このため、前述した図3の(ロ)と同じ程度の逆流
防止効果しか得られない。実際に使用した逆流防止装置
を分解して調べたところ、後側のピストンリング108
の外周面の損傷は激しかったが、前側のピストンリング
107の外周面に損傷は見られなかった。すなわち、ピ
ストンリング108だけが加熱シリンダ101の内周面
に押し付けられ、逆流防止に寄与していた。
【0008】本発明は、上記したような従来の逆流防止
装置の欠点を解消した金属射出成形機の逆流防止装置を
提供することを目的とし、具体的には溶融金属材料の
射出圧力の変化にも拘らず、逆流が阻止される金属射出
成形機の逆流防止装置を提供することを目的としてい
る。また、他の発明は異物、固形物等によりシール面が
損傷を受けることもなく、あるいはあばた状の窪みが生
じ、シール性が低下するようなこともなく、またシート
座とシート面の円錐角度に微妙な相違があっても、当接
面に線状の当接傷が発生するようなこともなく、さらに
は溶融金属材料の射出圧力の変化にも拘らず、逆流が阻
止される金属射出成形機の逆流防止装置を提供すること
を目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、上記目的を達成するために、その先端部に射出ノズ
ルを有する加熱シリンダと、該加熱シリンダ内に設けら
れているスクリュとからなり、前記スクリュの先端部に
遊嵌されている逆流防止リングが軸方向に移動して、そ
のシート座が前記スクリュの前部のシート面に当接する
ことにより、溶融金属材料が前記逆流防止リングの内部
を通って前記スクリュの方へ逆流することが阻止される
ようになっていると共に、前記逆流防止リングの外周部
には軸方向に所定の間隔をおいて複数個のピストンリン
グ溝が形成され、これらのピストンリング溝にピストン
リングが装着されている金属射出成形機の逆流防止装置
であって、前記ピストンリング溝の内、前記射出ノズル
に近い方のピストンリング溝のみに内側から前記ピスト
ンリング溝に達する透孔が形成されるように構成され
る。 請求項2に記載の発明は、その先端部に射出ノズル
を有する加熱シリンダと、該加熱シリンダ内に設けられ
ているスクリュとからなり、前記スクリュの先端部に遊
嵌されている逆流防止リングが軸方向に移動して、その
シート座が前記スクリュの前部のシート面に当接するこ
とにより、溶融金属材料が前記逆流防止リングの内部を
通って前記スクリュの方へ逆流することが阻止されると
共に、前記逆流防止リングの外周部には軸方向に所定の
間隔をおいて複数個のピストンリング溝が形成され、こ
れらのピストンリング溝にピストンリングが装着されて
いる金属射出成形機の逆流防止装置であって、前記シー
ト座とシート面は、共に相手面に対して凸曲面に形成さ
れ、それによって前記シート座とシート面が当接すると
きに細いリング状のシール線を形成すると共に、前記ピ
ストンリング溝の内、前記射出ノズルに近い方のピスト
ンリング溝のみに内側から前記ピストンリング溝に達す
る透孔が形成されるように構成される。
【0010】
【実施の形態】以下、図1により本発明の実施の形態を
説明する。図1の(イ)は逆流防止装置が作用している
状態を示す断面図で、その(ロ)、(ハ)は、図1の
(イ)において、それぞれ矢視ローロ、ハーハで見た断
面図であるが、これらの図に示されているように、本実
施の形態に係わる金属射出成形機は、加熱シリンダ1
と、この加熱シリンダ1の内部に回転と軸方向とに駆動
可能に設けられているスクリュ2とから構成されてい
る。そして、逆流防止装置は、概略的にはスクリュ2の
先端部に螺合されているスクリュヘッド5、スクリュ2
の先端部とスクリュヘッド5との間に挟設されている押
金10、スクリュヘッド5に軸方向に移動自在に遊嵌さ
れている逆流防止リング20等から構成されている。
【0011】加熱シリンダ1の先端には、金型と当接す
るために内径と外径が共に縮小された射出ノズル4が設
けられ、また加熱シリンダ1と射出ノズル4の外周部に
は加熱用のヒータH、H、…が装着されている。
【0012】スクリュヘッド5は、所定長さで、所定径
の胴体部6を有し、この胴体部6の右端あるいは後端部
は、縮径された第2の胴体部7となり、その後端部のネ
ジがスクリュ2の先端部に螺合されている。胴体部6の
先端部は、射出ノズル4の方へ延び、その先端部に半径
方向に延びた複数個のスットッパ8、8、…が円周方向
に所定の間隔をおいて形成されている。これらのスット
ッパ8、8、…の間が軸方向の溝9、9、…になってい
る。したがって、逆流防止リング20がスクリュヘッド
5のスットッパ8、8、、…に当接しても溶融金属材料
はこれらの溝9、9、…を通って前方へ円滑に通過する
ことができる。
【0013】押金10は、短い筒状を呈している。この
押金10の外径は、シリンダ1の内径より小さい。した
がって、シリンダ1の内周面と、押金10の外周面との
間には、組み立てたとき環状の隙間が生じ、スクリュ2
で押し出される溶融金属材料はこの隙間を通ってシリン
ダ1の前方に蓄積されることになる。また、押金10の
内径は、スクリュヘッド5の第2軸部7より僅かに大き
く、スクリュヘッド5の第2軸部7が通されるようにな
っている。この押金10の前方端部すなわち詳しくは後
述する逆流防止リング20の後方端部がシール時に当接
するシール面11は、逆流防止リング20の方に向かっ
て凸曲面に形成されている。
【0014】逆流防止リング20も筒状体から構成され
ている。逆流防止リング20の外径は、加熱シリンダ1
の内径より小さいが、加熱シリンダ1の内周面と円滑な
摺動が可能な最小限の隙間を有する寸法に選定されてい
る。また、逆流防止リング20の内径は、スクリュヘッ
ド5の軸部6の直径よりかなり大きく、軸方向の垂直な
断面において、逆流防止リング20の内周面とスクリュ
ヘッド5の軸部6と外周面との間に溶融金属材料の円滑
な通過を許容するに充分な通路22を有する大きさに選
定されている。逆流防止リング20は、上記のように構
成されているので、加熱シリンダ1内で押金10とスク
リュヘッド5のストッパ8、8、…との間で軸方向に移
動自在で、スクリュ2が前進すると、押金10のシート
面11が逆流防止リング20の後端部のシール座21に
当接し、スクリュ2が回転しながら後退すると、スクリ
ュヘッド5のストッパ8、8、…が逆流防止リング20
の先端部に摺接する。
【0015】このように構成されている逆流防止リング
20の後端部のシート座21は、押金10のシート面1
1に向かって凸曲面に形成されている。これにより、逆
流防止リング20のシート座21と、押金10のシート
面は、共に相手面に対して凸曲面に形成され、シート座
21とシート面11が当接し逆流を阻止するときに細い
リング状のシール線を形成することになる。また、逆流
防止リング20の外周部には、軸方向に所定の間隔をお
いて、本実施の形態では2個の第1、2の所定深さのピ
ストンリング溝23、24が形成されている。そして、
これらのピストンリング溝23、24の内射出ノズル側
に位置する第1のピストンリング溝23の底部には、通
路22に開口した複数個の透孔25、25、…が明けら
れている。したがって、第1のピストンリング溝23に
は、溶融金属材料が流入することができる。このように
形成されている第1、2のピストンリング溝23、24
には、所定の弾性復元力の第1、2のピストンリング2
6、27が装着されている。なお、これらの第1、2の
ピストンリング26、27は、図1の(ハ)に示されて
いるように、段付きの切断部28は1箇所で、その段部
がオーバラップするようにして装着されている。
【0016】次に、上記逆流防止装置を備えた金属射出
成形機による成形例について説明する。加熱シリンダ1
の後方に取り付けられている、図示されない金属材料ホ
ッパに、粒状、薄片、破砕小片等のマグネシウム、アル
ミニウム、亜鉛、錫等の純金族あるいはこれらの合金か
らなる金属材料を入れる。また、加熱シリンダ1、射出
ノズル4等を加熱ヒータH、H、…で所定温度に加熱す
る。
【0017】そして、スクリュ2を例えば油圧モータで
回転駆動する。そうすると、金属材料ホッパから供給さ
れる金属材料は、スクリュ2により攪拌されながら螺旋
溝3の中を加熱シリンダ1の前方へ送られる。送られる
過程で、ヒータH、H、…から加えられる熱と、スクリ
ュ2の回転駆動による摩擦力、剪断力等により生じる熱
とにより溶融される。逆流防止リング20は、溶融され
た金属材料により前方に押され、逆流防止リング20の
シート座21は、押金10のシート面11から離間す
る。溶融された金属材料は、加熱シリンダ1の内周面
と、押金10の外周面との間の環状の隙間、スクリュヘ
ッド5の軸部6の外周面と逆流防止リング20の内周面
との間のリング状の通路22を通って加熱シリンダ1の
前方へ搬送され、蓄積される。
【0018】このとき、スクリュ2は、加熱シリンダ1
の前端部へ搬送される溶融金属材の圧力により後退す
る。あるいは、図示しないスクリュ駆動用の油圧シリン
ダのロッド側に低圧の作動油を供給してスクリュ2の後
退する力を補助する。図示しない位置センサがスクリュ
2が所定量後退したことを検知すると、スクリュ2の回
転を停止して計量を終わる。
【0019】所定量計量したら、スクリュ駆動用の油圧
シリンダのヘッド側に高圧の作動油を供給する。そうす
ると、スクリュ2は前方へ駆動され、加熱シリンダ1の
前端部に蓄積された溶融金属材料は、射出ノズル4を通
って図示しない金型のキャビティに射出される。
【0020】この射出工程におけるスクリュ2の前進速
度は、低速から高速そして低速と制御され、加熱シリン
ダ1の先端部の溶融金属材料の圧力は、成形品によって
は速度と圧力との関係は連動しないこともあるが、低圧
から高圧そして低圧と変化する。このため、加熱シリン
ダ1の前端部内に蓄積された溶融金属材料の一部は、ス
クリュ2の方へ逆流しようとするが、前述した逆流防止
装置により逆流が阻止される。すなわち、加熱シリンダ
1の内周面と逆流防止リング20の外周面との間の隙間
を通過した溶融金属材料は、その圧力が低い間は射出ノ
ズル5から遠い位置にあり、射出圧力が作用しにくい第
2のピストンリング27により逆流が阻止される。そし
て、圧力が高くなると、通路22から透孔25、25、
…を通って第1のピストンリング溝に達した溶融金属材
料は、第1のピストンリング26の内周面に作用し、こ
れを半径外方に押し広げる。その結果、第1のピストン
リング26の外周面は、加熱シリンダ1の内周面に強く
密接あるいは密着する。これにより加熱シリンダ1の内
周面と逆流防止リング20の内周面との間からのスクリ
ュ2への逆流が阻止される。また、スクリュヘッド5の
胴体部6と逆流防止リング20の内周面との間の通路2
2中の溶融金属材料は、逆流防止リング20のシート座
21が押金10のシート面11に当接して形成される細
いリング状のシール線によって逆流が阻止される。
【0021】冷却固化を待って、金型を開き金属成形品
を取り出す。以下同様にして成形する。
【0022】本発明は、上記実施の形態に限定されるこ
となく色々な形で実施できる。例えば、上記実施の形態
では、逆流防止リング20には第1、2のピストンリン
グ26、27が設けられ、しかも第1のピストンリング
26の内周面には溶融金属材料が作用するように構成さ
れ、さらには逆流防止リング20のシート座21と押金
10のシート面11は共に相手面に対して凸曲面に形成
されているので、逆流防止効果は高いが、成形する金属
材料の溶融粘度、射出圧力等によっては、逆流防止リン
グ20のピストンリング26、27を省略し、あるいは
透孔25、25、…を省略し、逆流防止リング20のシ
ート座21と押金10のシート面11を共に相手面に対
して凸曲面に形成するように実施することもできる。ま
た、逆流防止リング20のシート座21と押金10のシ
ート面11は、従来のものと同様に面接触するように実
施し、逆流防止リング20の方のみを前述したように実
施することもできる。このとき、シート座21とシート
面11が軸に対して直角になった押金11でも同様に実
施できる。このように実施しても、溶融金属材料の逆流
が阻止されることは明らかである。
【0023】さらに、上記実施の形態では、第1、2の
ピストンリング26、27を同じ寸法、弾性としたが、
これらの寸法、弾性を変えたものとすることもできる。
また、第1、2のピストンリング26、27は、一部オ
ーバラップするように複数箇所で切断された分割リング
でも実施できることも明らかである。さらには、これら
の第1、2のピストンリング26、27は、弾性変化は
小さいが、耐摩耗性に優れたセラミック製の分割リング
で実施できることも明らかである。なお、上記実施の形
態では、逆流防止リング20はスクリュヘッド5が回転
しても回転しない構造になっいるが、逆流防止リング2
0の先端に複数個の舌状片を設け、これらの舌状片をス
クリュヘッド5のストッパ8、8、…と係合させ、逆流
防止リング20がスクリュヘッド5と共に回転するよう
に実施できることも明らかである。
【0024】
【発明の効果】以上、詳述したように、請求項に記載
の発明によると、逆流防止リングの外周部には軸方向に
所定の間隔をおいて複数個のピストンリング溝が形成さ
れ、これらのピストンリング溝にピストンリングが装着
され、これらのピストンリング溝の内、射出ノズルに近
い方のピストンリング溝のみに内側からピストンリング
溝に達する透孔が形成されているので、加熱シリンダの
内周面と逆流防止リングの外周面との間の隙間を通過し
た小量の溶融金属材料は、その圧力が低い間は、射出ノ
ズルから近い方のピストンリングの内周面には作用せ
ず、弾性復元力により加熱シリンダの内周面に密接して
いる遠い方のピストンリングにより逆流が阻止され、圧
力が高くなると、透孔を通ってピストンリング溝に達し
た溶融金属材料により半径外方に押し広げられ、加熱シ
リンダの内周面に密着するピストンリングにより逆流が
阻止される。したがって、本発明によると、射出圧力の
変化に拘らず、逆流が阻止されるという、本発明に特有
の効果が得られる。請求項に記載の発明によると、シ
ート座とシート面は共に相手面に対して凸曲面に形成さ
れ、それによってシート座とシート面が当接するときに
細いリング状のシール線を形成すると共に、ピストンリ
ング溝の内、射出ノズルに近い方のピストンリング溝の
みに内側からピストンリング溝に達する透孔が形成され
ているので、従来の平行な円錐面の幅広い面が密着して
シールするものに比較して、異物、固形物等が例え含ま
れていてもシール面が損傷を受け、あるいはあばた状の
窪みが生じ、シール性が低下するようなことがない、
ート座とシート面の円錐角度に微妙な相違があっても、
当接面に線状の当接傷が発生するようなこともない、
流防止リングのシート座と、押金のシート面とが当接し
て形成する細いリング状のシール線が摩耗等によって喪
失した場合にも、シール線は径が大きくなる方向に移動
し、新たなシール線が形成されるので、シール性は常に
安定的に保たれる、等の効果が得られると共に、ピスト
ンリング溝の内、射出ノズルに近い方のピストンリング
溝のみに内側からピストンリング溝に達する透孔が形成
されているので、請求項1に記載の上記のような効果が
さらに得られ、全体として相乗効果により一層の逆流が
阻止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態を示す図で、その(イ)
は逆流阻止状態で加熱シリンダの先端部を断面にして示
す正面図、その(ロ)、(ハ)は、(イ)において矢印
ローロ、ハーハ方向からそれぞれ見た断面図である。
【図2】 従来の逆流防止装置を示す図で、その(イ)
は全体の断面図、その(ロ)は、その押金のシート面の
一部を示す側面図、その(ハ)は押金のシート面の他の
例の一部を示す側面図である。
【図3】 従来の逆流防止リングを示す図で、その
(イ)は2個のピストンリングが装着された逆流防止リ
ングを示す断面図、その(ロ)は1個のピストンリング
溝に透孔が形成されている逆流防止リングを示す断面
図、その(ハ)は(ロ)においてハーハで見た断面図、
その(ニ)は2個のピストンリング溝に透孔が形成され
ている逆流防止リングを示す断面図である。
【符号の説明】
1 加熱シリンダ 2
スクリュ 4 射出ノズル 5
スクリュヘッド 10 押金 11
シート面 20 逆流防止リング 21
シート座 23、24 第1、2のピストンリング溝 25
透孔 26、27 第1、2のピストンリング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−314510(JP,A) 実開 昭63−66213(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22D 17/02 B22D 17/20 B29D 45/52

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 その先端部に射出ノズル(4)を有する
    加熱シリンダ(1)と、該加熱シリンダ(1)内に設け
    られているスクリュ(2)とからなり、前記スクリュ
    (2)の先端部に遊嵌されている逆流防止リング(2
    0)が軸方向に移動して、そのシート座(21)が前記
    スクリュ(2)の前部のシート面(11)に当接するこ
    とにより、溶融金属材料が前記逆流防止リング(20)
    の内部を通って前記スクリュ(2)の方へ逆流すること
    が阻止されるようになっていると共に、前記逆流防止リ
    ング(20)の外周部には軸方向に所定の間隔をおいて
    複数個のピストンリング溝(23、24)が形成され、
    これらのピストンリング溝(23、24)にピストンリ
    ング(26、27)が装着されている金属射出成形機の
    逆流防止装置であって、 前記ピストンリング溝(23、24)の内、前記射出ノ
    ズル(4)に近い方のピストンリング溝(23)のみに
    内側から前記ピストンリング溝(23)に達する透孔
    (25、25、…)が形成されていることを特徴とする
    金属射出成形機の逆流防止装置。
  2. 【請求項2】 その先端部に射出ノズル(4)を有する
    加熱シリンダ(1)と、該加熱シリンダ(1)内に設け
    られているスクリュ(2)とからなり、前記スクリュ
    (2)の先端部に遊嵌されている逆流防止リング(2
    0)が軸方向に移動して、そのシート座(21)が前記
    スクリュ(2)の前部のシート面(11)に当接するこ
    とにより、溶融金属材料が前記逆流防止リング(20)
    の内部を通って前記スクリュ(2)の方へ逆流すること
    が阻止されると共に、前記逆流防止リング(20)の外
    周部には軸方向に所定の間隔をおいて複数個のピストン
    リング溝(23、24)が形成され、これらのピストン
    リング溝(23、24)にピストンリング(26、2
    7)が装着されている金属射出成形機の逆流防止装置で
    あって、 前記シート座(21)とシート面(11)は、共に相手
    面に対して凸曲面に形成され、それによって前記シート
    座(21)とシート面(11)が当接するときに細いリ
    ング状のシール線を形成すると共に、前記ピストンリン
    グ溝(23、24)の内、前記射出ノズル(4)に近い
    方のピストンリング溝(23)のみに内側から前記ピス
    トンリング溝(23)に達する透孔(25、25、…)
    が形成されていることを特徴とする金属射出成形機の逆
    流防止装置。
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