JP3408726B2 - トンネル内の土砂搬出用機器および土砂搬出方法 - Google Patents

トンネル内の土砂搬出用機器および土砂搬出方法

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JP3408726B2
JP3408726B2 JP23011997A JP23011997A JP3408726B2 JP 3408726 B2 JP3408726 B2 JP 3408726B2 JP 23011997 A JP23011997 A JP 23011997A JP 23011997 A JP23011997 A JP 23011997A JP 3408726 B2 JP3408726 B2 JP 3408726B2
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健一 本橋
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トンネル内のずり
等の土砂を搬出する搬出用機器および搬出方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、トンネル内の切羽から発生したず
り等の土砂は多数台のダンプ車両に積載され、これらダ
ンプ車両を走行させて土砂をトンネル内から搬出してい
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の従
来形式では、トンネル内を多数台のダンプ車両が全長に
わたって走行するため、走行距離が非常に長くなって、
排気ガスや粉塵等がトンネル内に排出され、作業環境が
悪化するといった問題があった。また、ダンプ車両の搬
出時間を短縮するために路面を整備する必要があり、路
面整備コストがかかった。さらに、トンネル内におい
て、ダンプ車両以外の他の車両の通行が大幅に制限され
てしまうといった問題や、トンネルの全長が非常に長い
場合、ダンプ車両の運転手の疲労が増大した。
【0004】本発明は、トンネル内の作業環境の悪化を
防止し、コストダウンが図れ、トンネル内の車両の通行
の制限を緩和することができるトンネル内の土砂搬出用
機器および土砂搬出方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明のうちで請求項1記載の発明は、トンネ
ル内の切羽の後方に、土砂を破砕する走行自在な破砕機
が設置され、上記切羽から発生した土砂を運搬用容器を
介して上記破砕機まで運搬する運搬車両と、上記運搬用
容器を持ち上げて傾倒させ運搬用容器内の土砂を上記破
砕機へ 投入する投入装置と、上記破砕機で破砕された土
砂をトンネル内から搬出する搬送装置とが備えられ、上
記運搬用容器の一側面を開閉するゲートが設けられ、上
記破砕機は、土砂を破砕する破砕機本体と、この破砕機
本体内に土砂を取り入れる取入口と、破砕された土砂を
破砕機本体内から搬送装置へ排出する排出装置と、上記
破砕機本体を走行させる走行装置とで構成され、上記投
入装置は、マスト装置と、このマスト装置に支持案内さ
れて昇降自在なフォークとで構成されているものであ
る。
【0006】これによると、切羽から発生した土砂を運
搬用容器内に入れ、運搬車両を用いて上記運搬用容器を
破砕機まで運搬し、運搬用容器を投入装置のフォークで
支持して持ち上げ、上記運搬用容器を傾倒させて、開い
たゲートから運搬用容器内の土砂を破砕機の取入口に投
入して破砕機本体で破砕し、破砕された土砂を排出装置
で破砕機本体内から搬送装置へ排出し、排出された土砂
は搬送装置によってトンネル内から搬出される。
【0007】この際、破砕機を切羽の後方に位置させ、
破砕機から下流側では土砂を搬送装置でトンネルの外へ
搬出するため、運搬車両は切羽と破砕機との間の短い距
離を走行するだけでよく、したがって、従来のように多
数台のダンプ車両をトンネルのほぼ全長にわたって走行
させる場合に比べて、トンネル内に排出される排気ガス
や粉塵等を減少させることができる。また、運搬車両は
切羽と破砕機との間を走行すればよいため、トンネル内
の路面整備コストを低く抑えることができ、さらには、
トンネル内における車両の通行の制限を緩和することが
できる。
【0008】また、トンネルを掘り進むに従って上記切
羽の位置が次第にトンネルの奥方へ変位するが、これに
応じて、走行装置により破砕機をトンネルの奥方へ走行
させることで、常に破砕機を切羽からほぼ一定距離だけ
後方に位置させることができ、切羽から破砕機までの距
離が極端に離れてしまうことを防止することができる。
【0009】請求項2記載の発明は、投入装置は破砕機
に設けられ、マスト装置が破砕機に対して傾倒自在に構
成されているものである。 請求項3記載の発明は、投入
装置は運搬車両に設けられ、マスト装置が運搬車両に対
して傾倒自在に構成されているものである。
【0010】請求項4記載の発明は、投入装置は運搬車
両に設けられ、運搬用容器はフォークに対して傾斜姿勢
と水平姿勢との2種類の姿勢で保持可能に構成されてい
るものである。
【0011】請求項5記載の発明は、上記請求項1に記
載のトンネル内の土砂搬出用機器を用いた土砂搬出方法
であって、切羽から発生した土砂を運搬用容器内に入
れ、運搬車両を用いて上記運搬用容器を破砕機まで運搬
し、運搬用容器内の土砂を投入装置で破砕機に投入して
破砕し、上記破砕機で破砕された土砂をトンネル内から
搬送装置を用いて搬出するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施の形態
を図1〜図5に基づいて説明する。図1に示すように、
1は土砂搬出用機器であって、トンネル2内の切羽3の
後方に設置されかつずり等の土砂4を破砕する走行自在
な破砕機5と、上記切羽3から発生した土砂4を運搬用
容器6を介して上記破砕機5まで運搬する運搬車両7
と、上記運搬用容器6内の土砂4を上記破砕機5へ投入
する投入装置8と、上記破砕機5で破砕された土砂4を
トンネル2内から搬出するベルトコンベヤ9(搬送装置
の一例)とで構成されている。
【0013】図2〜図4に示すように、上記破砕機5
は、土砂4を破砕する破砕機本体11と、この破砕機本
体11内に土砂4を取り入れる取入口12が形成された
投入ホッパー部13と、破砕された土砂4を破砕機本体
11内からベルトコンベヤ9へ排出する排出用ベルトコ
ンベヤ14(排出装置の一例)と、上記破砕機本体11
を走行させる走行装置15と、運転室18とを備えてい
る。上記走行装置15は、複数の走行用車輪16とこれ
ら走行用車輪16に巻回された無限軌道帯17とで構成
されている。
【0014】上記投入装置8は、破砕機5の前後一端に
設けられて、運搬用容器6を持ち上げて傾倒させ運搬用
容器6内の土砂4を上記取入口12へ投入するものであ
る。すなわち、上記投入装置8は、上下方向へ伸縮自在
でかつ左右方向軸心を中心にして傾倒自在なマスト装置
19と、このマスト装置19に支持案内されて昇降自在
なフォーク20とで構成されている。
【0015】上記マスト装置19は、左右一対の第1マ
スト21と、これら両第1マスト21に対してそれぞれ
昇降自在な第2マスト22とを有する二段マスト形式で
ある。このうち上記第1マスト21が支軸23を介して
投入ホッパー部13の先端部に連結されている。また、
投入ホッパー部13には、上記マスト装置19を傾倒さ
せるティルトシリンダ装置24が設けられている。ま
た、投入ホッパー部13の先端部には、破砕機5を支え
て安定性を増すための昇降自在なアウトリガ25が左右
一対設けられている。
【0016】図5に示すように、上記運搬車両7の車両
本体26の前部には、上下方向へ回動自在なブーム27
が設けられ、このブーム27の先端には、ブラケット2
8を介してフォーク29が設けられている。
【0017】上記運搬用容器6は上面が開放された箱状
に形成されており、運搬用容器6の底部には、上記フォ
ーク29が挿入可能なフォーク挿入部30が形成されて
いる。また、上記運搬用容器6の一側面には開閉自在な
ゲート31が設けられている。すなわち、上記ゲート3
1は、その上部に挿通された支軸32を介して、回動自
在に垂下されており、運搬用容器6が傾倒することによ
ってゲート31が開き、運搬用容器6の一側面が開放さ
れる。また、運搬用容器6には、ゲート31を閉位置で
ロックするロック装置(図示せず)と、破砕機5の運転
室18内から遠隔操作で上記ロック装置を解除するロッ
ク解除装置(図示せず)とが設けられている。
【0018】以下、上記構成における作用を説明する。
切羽3から発生したずり等の土砂4をホイールローダ
(図示せず)等を用いて運搬用容器6内に入れ、その
後、図5に示すように運搬車両7のフォーク29をフォ
ーク挿入部30に挿入し、仮想線で示すようにブーム2
7を上方へ回動させて上記運搬用容器6を持ち上げ、上
記運搬車両7を走行させて運搬用容器6を破砕機5の所
まで運搬する。
【0019】そして、ブーム27を下方へ回動させて上
記運搬用容器6を上記破砕機5のフォーク20上に載置
する。その後、運搬車両7を後進させて、運搬車両7の
フォーク29をフォーク挿入部30から抜き取る。
【0020】その後、図2の仮想線で示すように、マス
ト装置19の両第2マスト22を両第1マスト21に対
して上昇させるとともに上記フォーク20を上昇させて
運搬用容器6を持ち上げる。さらに、ティルト用シリン
ダ装置24のピストンロッド24aを伸ばしてマスト装
置19を傾倒させるとともに、運搬用容器6のゲート3
1を閉位置でロックしているロック装置(図示せず)
を、運転室18内から遠隔操作でロック解除装置(図示
せず)によって解除する。これにより、左右両第2マス
ト22間において、上記ゲート31が支軸32を介して
回動して開き、運搬用容器6の一側面が開放されるた
め、運搬用容器6内の土砂4が破砕機5の投入ホッパー
部13へ投入されて破砕機本体11内で破砕される。破
砕された土砂4は排出用ベルトコンベヤ14で破砕機本
体11内からベルトコンベヤ9へ排出され、このベルト
コンベヤ9によってトンネル2内から搬出される。
【0021】また、運搬用容器6内の土砂4を全て投入
ホッパー部13に投入した後、図2の実線で示すよう
に、ティルト用シリンダ装置24のピストンロッド24
aを縮めてマスト装置19を垂直姿勢に復帰させ、両第
2マスト22を下降させるとともに上記フォーク20を
地面まで下降させて、空の運搬用容器6を下ろす。その
後、図5の仮想線で示すように、空の運搬用容器6を運
搬車両7で持ち上げて切羽3まで運搬し、切羽3から発
生したずり等の土砂4をホイールローダ(図示せず)等
を用いて空の運搬用容器6内に入れ、この運搬用容器6
を再度運搬車両7で破砕機5の所へ運搬することを繰り
返す。
【0022】図1に示すように、破砕機5を切羽3の後
方に位置させ、破砕機5から下流側では土砂4をベルト
コンベヤ9でトンネル2の外へ搬出するため、運搬車両
7は切羽3と破砕機5との間の短い距離を走行するだけ
でよく、したがって、従来のように多数台のダンプ車両
をトンネル2のほぼ全長にわたって走行させる場合に比
べて、トンネル2内に排出される排気ガスや粉塵等を減
少させることができる。また、運搬車両7は切羽3と破
砕機5との間を走行すればよいため、トンネル2内の路
面整備コストを低く抑えることができ、さらには、トン
ネル2内における車両の通行の制限を緩和することがで
きる。
【0023】作業中は、図2に示すように、左右一対の
アウトリガ25を下ろして接地させておくことで、破砕
機5の安定性が増す。また、上記アウトリガ25を上昇
させて地面から離した後、走行装置15を駆動させるこ
とにより、走行用車輪16を介して無限軌道帯17を回
動させ、破砕機5を走行させることができる。したがっ
て、トンネル2を掘り進むに従って上記切羽3の位置が
次第にトンネル2の奥方へ変位するが、これに応じて、
上記破砕機5をトンネル2の奥方へ走行させることで、
常に破砕機5を切羽3からほぼ一定距離だけ後方に位置
させることができ、切羽3から破砕機5までの距離が極
端に離れてしまうことを防止することができる。
【0024】上記実施の形態において、土砂4の入った
複数の運搬用容器6を破砕機5の投入装置8の前方へス
トレージしておき、これらストレージされた運搬用容器
6を順次投入装置8で持ち上げて傾倒させ、各運搬用容
器6内の土砂4を順次破砕機5に投入してもよい。
【0025】上記実施の形態では、走行装置15を、複
数の走行用車輪16とこれら走行用車輪16に巻回され
た無限軌道帯17とで構成しているが、地面に着地して
回転駆動する車輪であってもよく、さらには軌道上に支
持案内されて走行する形式であってもよい。
【0026】上記第1の実施の形態では図2に示すよう
に投入装置8を破砕機5の前後一端に設けた構成として
いるが、第2の実施の形態として、図6〜図8に示すよ
うに、投入装置8を破砕機5の左右一側部に設けてもよ
い。これによると、図6に示すように、運搬用容器6を
持ち上げて両マスト装置19を傾倒させ、運搬用容器6
内の土砂4を破砕機5の投入ホッパー部13へ投入する
際、第1の実施の形態(図3参照)と比べて、第2の実
施の形態の方が、破砕機5をより一層トンネル2の側壁
面に近付けて停止させた状態で投入作業を行うことがで
きる。このように、破砕機5をトンネル2内の一側壁面
に寄せた状態で土砂4の投入作業が行えるため、トンネ
ル2内の中央部および他側部が開放され、上記破砕機5
および投入装置8が邪魔にならず、他の車両や作業者が
通行し易くなる。
【0027】上記第1および第2の実施の形態では投入
装置8を破砕機5に設けているが、第3の実施の形態と
して、図9〜図11に示すように、投入装置40を運搬
車両7の前部に設けてもよい。
【0028】すなわち、図9,図11に示すように、上
記投入装置40は、上下方向へ伸縮自在でかつ左右方向
軸心を中心にして傾倒自在なマスト装置41と、これら
マスト装置41に支持案内されて昇降自在なフォーク4
2とで構成されている。
【0029】上記マスト装置41は、第1マスト43
と、この第1マスト43に対して昇降自在な第2マスト
44とを有する二段マスト形式である。このうち上記第
1マスト43が支軸45を介して運搬車両7の車両本体
26の前部に連結されている。また、上記車両本体26
には、上記マスト装置41を前後方向へ傾倒させるティ
ルトシリンダ装置47が設けられている。また、上記車
両本体26の前部には、運搬車両7を支えて安定性を増
すための昇降自在なアウトリガ48が左右一対設けられ
ている。
【0030】図9に示すように、上記フォーク42は運
搬用容器6のフォーク挿入部30に挿入可能であり、フ
ォーク42の先端部には凹部49が形成されている。ま
た、上記フォーク挿入部30内には、上記凹部49に上
方から嵌入可能な係止ピン50が設けられている。尚、
上記係止ピン50は、運搬用容器6の重心Gよりも下方
で、かつ上記重心Gに対して開閉自在なゲート31とは
反対側に偏心した位置に設定されている。これにより、
フォーク42で持ち上げられた運搬用容器6には、凹部
49に嵌入した係止ピン50を支点とする回転モーメン
トMが作用し、その結果、運搬用容器6は係止ピン50
を支点としてゲート31の側に転倒しようとする。
【0031】また、上記フォーク42の基端部の上部に
は、上記回転モーメントMによる運搬用容器6の転倒を
阻止するストッパー51が昇降自在に設けられている。
このストッパー51は、運搬用容器6のゲート31に対
向する側壁52の上端に対して係脱自在となっている。
そして、運搬用容器6の運転室53内から油圧装置等を
用いた遠隔操作によって、上記ストッパー51を昇降さ
せて側壁52の上端に対し係脱させるように構成されて
いる。
【0032】尚、運搬用容器6には、ゲート31を閉位
置でロックするロック装置(図示せず)と、運搬車両7
の運転室53内から遠隔操作で上記ロック装置を解除す
るロック解除装置(図示せず)とが設けられている。
【0033】以下、上記構成における作用を説明する。
切羽3から発生したずり等の土砂4をホイールローダ
(図示せず)等を用いて運搬用容器6内に入れ、その
後、図9に示すように、運搬車両7のフォーク42をフ
ォーク挿入部30に挿入し、上記フォーク42を上昇さ
せて運搬用容器6を地面から持ち上げる。
【0034】この際、係止ピン50が上方から凹部49
に嵌入されるとともに、運搬車両7の運転室53内から
の遠隔操作によって、ストッパー51を下降させて側壁
52の上端に係合させることで、フォーク42上での運
搬用容器6の転倒を阻止し、運搬用容器6をフォーク4
2上で固定することができる。その後、上記運搬車両7
を走行させて運搬用容器6を破砕機5の所まで運搬す
る。
【0035】そして、運搬車両7を停止させ、図11に
示すように、左右一対のアウトリガ48を下ろして接地
させてた後、マスト装置41の第2マスト44を第1マ
スト43に対して上昇させるとともに上記フォーク42
をさらに上昇させて運搬用容器6を破砕機5の投入ホッ
パー部13よりも高位置に持ち上げる。
【0036】そして、ティルト用シリンダ装置47のピ
ストンロッド47aを伸ばしてマスト装置41を前方へ
所定角度α傾倒させて、運搬用容器6を投入ホッパー部
13の上方に位置させるとともに、運搬用容器6のゲー
ト31を閉位置でロックしているロック装置(図示せ
ず)を、運搬車両7の運転室53内から遠隔操作でロッ
ク解除装置(図示せず)によって解除する。
【0037】これにより、上記ゲート31が支軸32を
介して回動して開き、運搬用容器6の一側面が開放され
るため、運搬用容器6内の土砂4が破砕機5の投入ホッ
パー部13へ投入されて破砕機本体11内で破砕され
る。破砕された土砂4は排出用ベルトコンベヤ14で破
砕機本体11内からベルトコンベヤ9へ排出され、この
ベルトコンベヤ9によってトンネル2内から搬出され
る。
【0038】また、運搬用容器6内の土砂4を全て投入
ホッパー部13に投入した後、図11の仮想線で示すよ
うに、ティルト用シリンダ装置47のピストンロッド4
7aを縮めてマスト装置41を垂直姿勢に復帰させ、第
2マスト44を下降させるとともに上記フォーク42を
下降させて、図9に示すように、空の運搬用容器6を地
面付近まで下ろす。その後、アウトリガ48を上昇させ
て地面から離し、空の運搬用容器6とともに運搬車両7
を切羽3まで走行させ、切羽3から発生したずり等の土
砂4をホイールローダ(図示せず)等を用いて空の運搬
用容器6内に入れ、この運搬用容器6を再度運搬車両7
で破砕機5の所へ運搬することを繰り返す。
【0039】上記のように、破砕機5を切羽3の後方に
位置させ、破砕機5から下流側では土砂4をベルトコン
ベヤ9でトンネル2の外へ搬出するため、運搬車両7は
切羽3と破砕機5との間の短い距離を走行するだけでよ
く、したがって、従来のように多数台のダンプ車両をト
ンネル2のほぼ全長にわたって走行させる場合に比べ
て、トンネル2内に排出される排気ガスや粉塵等を減少
させることができる。また、運搬車両7は切羽3と破砕
機5との間を走行すればよいため、トンネル2内の路面
整備コストを低く抑えることができ、さらには、トンネ
ル2内における車両の通行の制限を緩和することができ
る。
【0040】作業中は、図11に示すように、左右一対
のアウトリガ48を下ろして接地させておくことで、運
搬車両7の安定性が増す。また、図10に示すように、
走行装置15を駆動させることにより、破砕機5を走行
させることができるため、トンネル2を掘り進むに従っ
て上記切羽3の位置が次第にトンネル2の奥方へ変位す
るが、これに応じて、上記破砕機5をトンネル2の奥方
へ走行させることで、常に破砕機5を切羽3からほぼ一
定距離だけ後方に位置させることができ、切羽3から破
砕機5までの距離が極端に離れてしまうことを防止する
ことができる。
【0041】次に、本発明の第4の実施の形態を説明す
る。第4の実施の形態は、先述した第3の実施の形態で
示した破砕機5と運搬用容器6と運搬車両7と投入装置
40とを用いて、別の方法で運搬用容器6内の土砂4を
破砕機5の投入ホッパー部13へ投入するものである。
【0042】すなわち、切羽3から発生したずり等の土
砂4をホイールローダ(図示せず)等を用いて運搬用容
器6内に入れ、その後、図9に示すように、運搬車両7
のフォーク42をフォーク挿入部30に挿入し、上記フ
ォーク42を上昇させて運搬用容器6を地面から持ち上
げる。
【0043】この際、係止ピン50が上方から凹部49
に嵌入されるとともに、運搬車両7の運転室53内から
の遠隔操作によって、ストッパー51を下降させて側壁
52の上端に係合させることで、フォーク42上での運
搬用容器6の転倒を阻止し、運搬用容器6をフォーク4
2上で固定することができる。その後、上記運搬車両7
を走行させて運搬用容器6を破砕機5の所まで運搬す
る。
【0044】そして、マスト装置41を垂直にしたまま
で第2マスト44を第1マスト43に対して上昇させる
とともに上記フォーク42をさらに上昇させて図12の
仮想線で示すように運搬用容器6を破砕機5の投入ホッ
パー部13の上方へ持ち上げ、運搬車両7を停止させ、
左右一対のアウトリガ48を下ろして接地させて、運搬
車両7を安定させる。
【0045】そして、運搬用容器6のゲート31を閉位
置でロックしているロック装置(図示せず)を、運搬車
両7の運転室53内から遠隔操作でロック解除装置(図
示せず)によって解除し、さらに、上記運転室53内か
らの遠隔操作によって、ストッパー51を上昇させて側
壁52の上端から上方へ脱抜させる。これにより、運搬
用容器6にはフォーク42上で回転モーメントMが作用
しているため、図12の実線で示すように、運搬用容器
6が係止ピン50を支点としてゲート31の側へ転倒
し、運搬用容器6の下端が破砕機5の投入ホッパー部1
3の上端に当接して、運搬用容器6が傾倒姿勢で保持さ
れる。
【0046】これにより、上記ゲート31が支軸32を
介して回動して開き、運搬用容器6の一側面が開放され
るため、運搬用容器6内の土砂4が破砕機5の投入ホッ
パー部13へ投入されて破砕機本体11内で破砕され
る。破砕された土砂4は排出用ベルトコンベヤ14で破
砕機本体11内からベルトコンベヤ9へ排出され、この
ベルトコンベヤ9によってトンネル2内から搬出され
る。
【0047】また、運搬用容器6内の土砂4を全て投入
ホッパー部13に投入した後、フォーク42を下降させ
ることにより、運搬用容器6は、その下端が投入ホッパ
ー部13の上端に支持された状態で水平姿勢に戻る。そ
して、運転室53内からの遠隔操作によって、ストッパ
ー51を下降させて側壁52の上端に係合させること
で、運搬用容器6をフォーク42上で水平姿勢に固定
し、その後、アウトリガ48を上昇させて地面から離
し、空の運搬用容器6とともに運搬車両7を切羽3まで
走行させ、切羽3から発生したずり等の土砂4をホイー
ルローダ(図示せず)等を用いて空の運搬用容器6内に
入れ、この運搬用容器6を再度運搬車両7で破砕機5の
所へ運搬することを繰り返す。
【0048】上記第1〜第4の実施の形態において、運
搬用容器6および運搬車両7をそれぞれ複数台用いても
よいし、あるいは単数台用いてもよい。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のうち請求
項1記載の発明によると、破砕機を切羽の後方に位置さ
せ、破砕機から下流側では土砂を搬送装置でトンネルの
外へ搬出するため、運搬車両は切羽と破砕機との間の短
い距離を走行するだけでよく、したがって、従来のよう
に多数台のダンプ車両をトンネルのほぼ全長にわたって
走行させる場合に比べて、トンネル内に排出される排気
ガスや粉塵等を減少させることができ、トンネル内の作
業環境が向上する。また、運搬車両は切羽と破砕機との
間を走行すればよいため、トンネル内の路面整備コスト
を低く抑えることができ、さらには、トンネル内におけ
る車両の通行の制限を緩和することができる。
【0050】また、トンネルを掘り進むに従って上記切
羽の位置が次第にトンネルの奥方へ変位するが、これに
応じて、走行装置により破砕機をトンネルの奥方へ走行
させることで、常に破砕機を切羽からほぼ一定距離だけ
後方に位置させることができ、切羽から破砕機までの距
離が極端に離れてしまうことを防止することができる。
また、上記破砕機を走行させて、破砕機から切羽までの
距離を調節することにより、発破の度に破砕機を切羽の
後方へ退避させる手間が軽減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるトンネル内
の土砂搬出用機器の全体図である。
【図2】同、土砂搬出用機器のうちの、破砕機の側面図
である。
【図3】同、土砂搬出用機器のうちの、破砕機の正面図
である。
【図4】同、土砂搬出用機器のうちの、破砕機の平面図
である。
【図5】同、土砂搬出用機器のうちの、運搬車両の側面
図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態におけるトンネル内
の土砂搬出用機器のうちの、破砕機の正面図である。
【図7】同、土砂搬出用機器のうちの、破砕機の側面図
である。
【図8】同、土砂搬出用機器のうちの、破砕機の平面図
である。
【図9】本発明の第3の実施の形態におけるトンネル内
の土砂搬出用機器のうちの、運搬車両の側面図である。
【図10】同、土砂搬出用機器のうちの、破砕機の側面
図である。
【図11】同、運搬車両から破砕機へ運搬用容器内の土
砂を投入する際の側面図である。
【図12】本発明の第4の実施の形態におけるトンネル
内の土砂搬出用機器のうちの、運搬車両から破砕機へ運
搬用容器内の土砂を投入する際の側面図である。
【符号の説明】
1 土砂搬出用機器 2 トンネル 3 切羽 4 土砂 5 破砕機 6 運搬用容器 7 運搬車両 8 投入装置 9 ベルトコンベヤ(搬送装置) 11 破砕機本体 12 取入口 14 排出用ベルトコンベヤ(排出装置) 15 走行装置 40 投入装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今岡 彦三 富山県富山市桜木町1番11号 佐藤工業 株式会社内 (72)発明者 入江 寛 徳島県勝浦郡勝浦町大字沼江字神谷9番 地の2 株式会社徳政組内 (56)参考文献 特開 平6−212889(JP,A) 特開 平7−315786(JP,A) 特開 昭62−49955(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E21D 9/12 E21F 13/00 B02C 21/02

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トンネル内の切羽の後方に、土砂を破砕
    する走行自在な破砕機が設置され、 上記切羽から発生した土砂を運搬用容器を介して上記破
    砕機まで運搬する運搬車両と、上記運搬用容器を持ち上
    げて傾倒させ運搬用容器内の土砂を上記破砕機へ投入す
    る投入装置と、上記破砕機で破砕された土砂をトンネル
    内から搬出する搬送装置とが備えられ、 上記運搬用容器の一側面を開閉するゲートが設けられ、 上記破砕機は、土砂を破砕する破砕機本体と、この破砕
    機本体内に土砂を取り入れる取入口と、破砕された土砂
    を破砕機本体内から搬送装置へ排出する排出装置と、上
    記破砕機本体を走行させる走行装置とで構成され、 上記投入装置は、マスト装置と、このマスト装置に支持
    案内されて昇降自在なフォークとで構成されていること
    を特徴とするトンネル内の土砂搬出用機器。
  2. 【請求項2】 投入装置は破砕機に設けられ、 マスト装置が破砕機に対して傾倒自在に構成されている
    ことを特徴とする請求項1記載のトンネル内の土砂搬出
    用機器。
  3. 【請求項3】 投入装置は運搬車両に設けられ、 マスト装置が運搬車両に対して傾倒自在に構成されてい
    ることを特徴とする請求項1記載のトンネル内の土砂搬
    出用機器。
  4. 【請求項4】 投入装置は運搬車両に設けられ、 運搬用容器はフォークに対して傾斜姿勢と水平姿勢との
    2種類の姿勢で保持可能に構成されていることを特徴と
    する請求項1記載のトンネル内の土砂搬出用機器。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載のトンネル内の土砂搬出
    用機器を用いた土砂搬出方法であって、切羽から発生し
    た土砂を運搬用容器内に入れ、運搬車両を用いて上記運
    搬用容器を破砕機まで運搬し、運搬用容器内の土砂を投
    入装置で破砕機に投入して破砕し、上記破砕機で破砕さ
    れた土砂をトンネル内から搬送装置を 用いて搬出するこ
    とを特徴とする土砂搬出方法。
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