JP3408448B2 - 靴下類及びその製造方法 - Google Patents
靴下類及びその製造方法Info
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Description
使用して編成される平編組織のソックス類及びストッキ
ング類(以下、靴下類という)において、特に編機のコ
ンベンショナル機構を使用しないで筒編み状に編成され
た靴下類のつま先縫合部の改良に関するものである。
先部は、図6のごとく、編機のコンベンショナル機構を
利用して立体的に編んで縫合する構成(以下、コンベン
ショナルタイプという)と、図7に示すように竹の切り
口のごとく普通の筒編み状のまま編み終えて縫合する構
成(以下、筒編みタイプという)とがある。
うに、かかと部12やつま先部13において編機を半回
転させて立体的に編成する編機の機構であり、かかと部
12及びつま先部13が立体的に形成される特徴を有し
ている。14はつま先縫合部である。一方、筒編みタイ
プでは、図7に示すように、つま先部7の編目を脚部や
足部の編目より小さく編むことによってつま先部7の生
地強度を高める工夫がなされている。
タイプの靴下類は、つま先部13が立体的に形成される
という長所を有するが、反面、編機を半回転させるため
編成に要する時間が筒編みタイプより長くなり、生産性
の上で問題がある。一方、筒編みタイプにおいては、編
成に要する時間はコンベンショナルタイプより短くてす
み生産性はよいが、図7に示す通り、先端部の捨て糸部
分6に続いて強度を持たせるために脚部や足部の編目よ
り小さな編目としたつま先部7が編成され、ソール・ト
ウ境界線8を境にして足底部3に続く編成状態で、図
中、破線で示した縫合線において縫合され、つま先縫合
部が形成される。従って、つま先縫合部が足指の先端付
近に位置するので、先端部が露出した履物を着用した場
合、つま先縫合部が見る者に違和感を与え、ファッショ
ン商品として外観上問題があった。
タイプの靴下類において、着用したときにつま先縫合部
が足裏側に位置し、先端部が露出した履物を着用した場
合においてもつま先縫合部が外部に現れないファッショ
ン性の高い靴下類であって、しかも着用感の良好な靴下
類を提供することを目的としている。
に、本発明の靴下類においては、着用時に、つま先縫合
部が足指の裏側空間に位置するようにしたことを特徴と
するものである。すなわち、つま先縫合部を足裏側に位
置させれば、先端部が露出した履物を着用した場合にお
いてもつま先縫合部が外部に現れることがなく、ファッ
ション性の向上を期し得るが、例えば足指の裏側や足底
部分につま先縫合部が位置した場合、歩行時において異
物感を与えることになる。しかるに縫合部が足指の裏側
空間に位置する場合には歩行時においてもほとんど異物
感を与えることなく、着用感の良好な靴下類となし得る
ものである。
に位置するようにする手段としては、靴下類の編成時に
おいて、足底部の経方向、緯方向それぞれの伸長度を足
甲部のそれらより小さくし、着用したときに当該伸長度
の差によって縫合部が自然に足指の裏側空間に位置する
ようにすることが望ましい。
くする手段としては、足底部に、足甲部の編目より小さ
い網目部を編成する手段が採用できる。これによって、
足底部の経方向、緯方向それぞれの伸長度を足甲部のそ
れらより小さくし、着用したときに縫合部が自然に足指
の足裏側空間に位置するようにしたもので、靴下類の編
成時に同時に編成することができる。
は、強度を持たせるために網目を小さくしたつま先部を
除いて、同一コース内の編目はどれも同じ大きさの編目
からなるが、本発明では、足底部に足甲部の編目より小
さい網目部を編成したもので、つま先部の編目と同一の
網目でもよい。
目の大きさの差は、それぞれの編目の大きさを調節する
度山(ステッチカム)の高さにおいて、0.1〜2.0
mm程度の差を付けることが望ましい。
トウ境界線からかかとの方向に100〜500コースの
範囲、足底の幅方向には足幅の中心線を中心にして編機
シリンダーの針数の2分の1から6分の1の範囲、例え
ば針数400Nの編機においては、200N〜67Nの
範囲が望ましい。
成すると、足底部の経方向、緯方向それぞれの伸長度が
足甲部のそれらよりもそれほど小さくならず、縫合部は
足裏側に位置しない。また、上記範囲より広い範囲で編
目を小さくすると、足底部の伸長度は足甲部のそれより
も小さくはなるが、伸長度が悪いため着用時に足に沿い
にくく着用感を損なう。
用編糸の種類や太さによっても影響を受けるが、以下に
掲げる編糸のいずれの組み合わせにおいても、上記範囲
内において選択すれば、本発明の効果を達成することが
できる。
のポリウレタン糸に、太さ10d〜100dのウーリー
ナイロン糸もしくはナイロンフィラメント糸を巻くこと
によって形成されるシングル・カバード・ヤーン(SC
Y)のみで編む場合(SCYゾッキという)。
のポリウレタン糸に、太さ5d〜70dのウーリーナイ
ロン糸もしくはナイロンフィラメント糸と、太さ5d〜
100dのウーリーナイロン糸もしくはナイロンフィラ
メント糸を巻くことによって形成されるダブル・カバー
ド・ヤーン(DCY)のみで編む場合(DCYゾッキと
いう)。
DCYと、太さ8d〜70dのナイロンフィラメント糸
とを交互に編み込む場合(交編という)。
甲部の伸長度より小さくする手段として足底部に、足甲
部の編目より小さい網目部を編成する手段について説明
したが、足底部の編目を小さくせずに、小さい網目部と
同等範囲において編み組織を変更する手段を採用するこ
ともできる。
下、本編糸という)に別の糸(以下、挿入糸という)を
添えて編み込む方法である。挿入糸としては、太さ10
d〜70dのウーリーナイロン糸、または前述のDC
Y、もしくはSCYのいずれか1種、またはいずれか2
種の組み合わせを選択し、本編糸に添えて小さい網目部
と同等範囲において編み込む。当該範囲の全コースに挿
入するか1コースおきに挿入するかは、挿入糸の太さや
伸縮性によって選択する。挿入された範囲の編目におい
ては糸の総太さが太くなり、結果として編目の大きさを
小さくしたのと同様に、足底部の伸長度を足甲部の伸長
度より小さくすることができ、この伸長度の差によって
つま先縫合部を自然に足指の裏側空間に位置させること
ができる。
編機の給糸口から抜け落ちることによる不良品が発生す
る懸念があり、また、挿入糸分だけ余分に原料代を必要
とするため、生産性とコストにおいて若干の問題があ
る。また、挿入糸を用いると、その部分の色合いが本体
と異なって見えるので、ファッション性の観点からも問
題があるが、本発明の目的を達成する手段としては採用
可能である。
伸長度より小さくすれば、着用時に、つま先縫合部が足
指の裏側空間に位置する靴下類を提供し得るが、仕上げ
セット機用足型に若干の工夫を凝らすことによって着用
時につま先縫合部が足指の足裏側空間に位置することを
更に確実ならしめることができる。
げセット機用足型にセットして熱と蒸気を与えてヒート
セットするが、この仕上げセット機用足型として、つま
先部につま先縫合部を係止可能な凸部を有する仕上げセ
ット機用足型を用い、つま先縫合部を凸部に係止して足
型に被せてヒートセットすれば、つま先縫合部が確実に
足指の裏側空間に位置する靴下類を安定的に供給するこ
とができる。
度や編糸の組み合わせに応じて決定されるが、凸部の頂
上部が足型の最先端から足底部にかけて20〜5Omm
の範囲に位置するのが望ましく、頂上部の高さは5〜1
0mm程度が望ましい。
パンティストッキングを例にとってその実施の形態につ
いて説明する。
を着用した状態における足部の概略図、図2は同足底部
の概略図で、つま先縫合部1が足指の裏側空間2に位置
した平編組織の丸編み靴下類を示している。
させる手段としては、足底部3に、足甲部4の編目より
小さい網目部5を編成し、足底部3の伸長度を足甲部4
の伸長度より小さくするすることにより、その伸長度の
差を利用して着用したときにつま先縫合部1が自然に足
指の裏側空間2に位置するようにしている。
に筒編み状のまま編み終えた状態を示しており、先端部
の捨て糸部分6に続いて強度を持たせるために脚部や足
部の編目より小さな編目としたつま先部7が編成され、
ソール・トウ境界線8を境にして足底部3に続いてい
る。図中、破線で示した位置において縫合され、つま先
縫合部1が形成される。
は、ここでは、ソール・トウ境界線8からかかと方向の
寸法aは288コース、足底の幅方向の寸法bは足幅の
中心線を中心にして編機シリンダーの針数100N範囲
である。また、編成時における足底部3の編み目の度山
(ステッチカム)高さを、足甲部4の度山(ステッチカ
ム)高さより1.88mm低くして、網目を小さくして
いる。
仕上げセット機用足型9の一実施形態を示しており、つ
ま先部を縫合した後の靴下類を被せ、熱と蒸気を与えて
ヒートセットして製品とする。通常、厚さ2mm程度の
アルミ製またはジュラルミン製板を用いる。この仕上げ
セット機用足型9は、つま先部10につま先縫合部1を
係止可能な凸部11を有しており、つま先縫合部1をこ
の凸部11に係止した状態で足型に被せてヒートセット
するようにしている。上記靴下類を対象とした場合、凸
部11の位置と高さは、凸部11の頂上部11aが7m
m程度の高さを有し、足型の先端から45mm程度に位
置するようにすれば良い。
てヒートセットしたところ、着用時において、つま先縫
合部1が確実に足指の裏側空間2に位置するパンティス
トッキングが得られた。
は、丸編み靴下編機のコンベンショナル機構を利用しな
いで編まれた筒編みタイプの靴下類において、着用時に
おいてつま先縫合部が足指の裏側空間に位置するように
したので、着用感を阻害することなく、サンダルのよう
な足のつま先を露出させる履物類を着用した場合におい
ても、つま先縫合部が目に触れることがないため、ファ
ッション性が高く、着用感の良好な靴下類を提供し得た
のである。
編目部を編成し、足底部の伸長度を足甲部の伸長度より
小さくすることによってつま先縫合部が足指の裏側空間
に位置するようにした場合、靴下類の編成工程で同時に
所望とする靴下類を得ることができ、生産性が良好であ
り、余分な糸を使用しないためコストも抑え得る利点を
有している。
ま先縫合部を係止可能な凸部を有する仕上げセット機用
足型に被せてヒートセットした靴下類は、つま先縫合部
を確実に足指の裏側空間に位置させることができ、所望
とする靴下類を安定的に供給することができる。
状態における足部の概略図。
のまま編み終えた状態を示す概略図。
の一実施形態を示す側面図。
に編んで縫合した従来の靴下類の足部の概略図。
類の足部の概略図。
足底部 4… 足甲部 5… 小さい網目部 6… 捨て糸
部分 7… つま先部 8… ソール・トウ境界線 9… 仕上げセット機用足型 10… つま先部
11… 凸部 11a… 頂上部
Claims (5)
- 【請求項1】 足底部の伸長度を足甲部の伸長度より小
さく編成し、当該伸長度の差によってつま先縫合部が足
指の裏側空間に位置するようにした筒編みタイプの丸編
み靴下類。 - 【請求項2】 足底部に、足甲部の編目より小さい編目
部を編成し、足底部の伸長度を足甲部の伸長度より小さ
くしたことを特徴とする請求項1記載の靴下類。 - 【請求項3】 足底部に編成する足甲部の編目より小さ
い編目部が、ソール・トウ境界線からかかと方向に10
0〜500コースの範囲、足底の幅方向には足幅の中心
線を中心にして編機シリンダーの針数の2分の1から6
分の1の範囲に編成した請求項2記載の靴下類。 - 【請求項4】 つま先部につま先縫合部を係止可能な凸
部を有する仕上げセット機用足型に被せてヒートセット
した請求項1、2又は3記載の靴下類。 - 【請求項5】 足底部の伸長度を足甲部の伸長度より小
さく編成し、当該伸長度の差によってつま先縫合部が足
指の裏側空間に位置するようにした筒編みタイプの丸編
み靴下類の製造方法であって、つま先部につま先縫合部
を係止可能な凸部を有する仕上げセット機用足型に、つ
ま先縫合部が前記凸部に係止するように靴下類を被せて
ヒートセットすることを特徴とする靴下類の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08542099A JP3408448B2 (ja) | 1999-03-29 | 1999-03-29 | 靴下類及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08542099A JP3408448B2 (ja) | 1999-03-29 | 1999-03-29 | 靴下類及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000273702A JP2000273702A (ja) | 2000-10-03 |
JP3408448B2 true JP3408448B2 (ja) | 2003-05-19 |
Family
ID=13858337
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP08542099A Expired - Fee Related JP3408448B2 (ja) | 1999-03-29 | 1999-03-29 | 靴下類及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3408448B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005089934A (ja) * | 2003-09-19 | 2005-04-07 | Yunibaru:Kk | 靴下 |
JP6031232B2 (ja) * | 2012-02-07 | 2016-11-24 | 株式会社コーポレーションパールスター | くつ下 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3056820U (ja) | 1998-08-19 | 1999-03-05 | ミナミナイロン株式会社 | 新規な靴下類 |
-
1999
- 1999-03-29 JP JP08542099A patent/JP3408448B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP3056820U (ja) | 1998-08-19 | 1999-03-05 | ミナミナイロン株式会社 | 新規な靴下類 |
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---|---|
JP2000273702A (ja) | 2000-10-03 |
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