JP3407961B2 - 半導体熱処理用部材 - Google Patents

半導体熱処理用部材

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JP3407961B2
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浩幸 本間
修 樋口
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東芝セラミックス株式会社
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P40/00Technologies relating to the processing of minerals
    • Y02P40/50Glass production, e.g. reusing waste heat during processing or shaping
    • Y02P40/57Improving the yield, e-g- reduction of reject rates

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  • Glass Melting And Manufacturing (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】この発明は、半導体ウエハ等を熱
処理する際に用いる半導体熱処理用部材に関するもので
ある。 【0002】 【従来の技術】半導体熱処理用部材には耐熱性が必要と
される。特に、炉芯管やウエハ治具等の部材は、長時間
にわたって高温に加熱されるため、優れた耐熱性を持つ
必要がある。他方、半導体の集積度の向上に伴い、熱処
理時の不純物、特にアルカリ金属類(中でもCu)によ
る汚染も問題となっている。このため、高純度でしかも
耐熱性を持った半導体熱処理用部材が求められている。
特に近年に至っては、半導体熱処理炉の横型から縦型へ
の移行もあいまって、炉内温度の高温化が進み、耐熱性
向上の対策が急がれている。 【0003】近年、半導体熱処理用部材の材料として石
英ガラスが注目されている。例えば、特開平3−344
19号公報には、石英ガラス製の熱処理用材料が開示さ
れている。この熱処理部材用石英ガラスは、OHの含有
量が10ppm以下で、かつ塩素の含有量が500〜
4,000ppmの範囲に調整されている。 【0004】同公報の石英ガラス材料は、ハロゲン化け
い素を酸素・水素火炎中で加水分解して生成するすす状
シリカを堆積させ、得られた多孔質石英ガラス部材を塩
素化剤を含む雰囲気中で熱処理することによって製造さ
れる。この石英ガラス材料には、金属不純物による汚染
を抑制するために所定量の塩素が含有されている。 【0005】このように、石英ガラス部材内でNa等の
金属不純物の拡散速度を低減したり、石英ガラス部材を
透過しようとする金属不純物をトラップするために、石
英ガラス部材内に塩素を含有させることは周知の技術で
ある。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記公
報の石英ガラス材料においては、確かに、塩素がどのよ
うな状態で含有されているかは明確でない。しかしなが
ら、実施例を参照すると、塩素を含有させる際に石英ガ
ラス中を極めて拡散し易いHeを同時にしかも多量に使
用している。このような製造方法は、光ファイバー用材
料を製造する際に用いられる手段であり、このことはす
なわち緻密質な材料の製法として示唆されるものであ
り、塩素(Cl)がSiO2 の組織中に組み込まれた状
態となるものである。この場合、例えばOとClが置換
された形で組織中に含有されているものと考えられる。
このため、半導体ウエハの熱処理時に、組織中のClが
熱によって石英ガラス組織中から炉芯管内に放出され、
Clの含有による金属不純物(CuやNa等)の拡散速
度を低減する機能も低下してしまう。また、確かにその
ためにこの従来技術では塩素量をかなり多めに設定して
いる。そして塩素量を高含有とするために、耐熱性すな
わち粘性に影響を与えるOH含有量を極力少なくしよう
としている。しかしながら、これだけ多くの塩素を上記
状態にて含有させると、粘性が低くなる。すなわち、よ
り高温(例えば1200℃以上)での耐熱性が充分なも
のとは言いがたい。 【0007】このような従来技術の問題点に鑑み、本発
明は、金属不純物に対する安定したトラップ作用を有
し、熱処理時にも充分なトラップ作用を維持できる又、
より高温での耐熱性が充分に得られる半導体熱処理用部
材を提供することを目的としている。 【0008】 【課題を解決するための手段】この発明は、半導体ウエ
ハ等を熱処理する際に用いる半導体熱処理用部材におい
て、ハロゲンガスによって形成した最長径が5〜100
μmの気泡を含み、しかも気泡含有率が0.1〜15体
積%であることを特徴とする半導体熱処理用部材を要旨
としている。 【0009】 【実施例】以下、本発明の好適な実施例を説明する。 【0010】本発明の半導体熱処理用部材に含まれる気
泡は、最長径が5〜100μmであって、その含有量は
0.1〜10体積%である。気泡にはハロゲンガスすな
わちF2 、Cl2 、Br2 、I2 、As2 の少なくとも
1種が含まれている。すなわち、気泡は主にハロゲンガ
スによって形成されている。 【0011】気泡の含有量の限定理由を述べる。気泡の
含有量が0.1体積%未満の場合には、ハロゲンガスの
絶対量が不足するため、金属不純物のトラップ効果が充
分でなくなる。反対に気泡含有量が15体積%を超える
と、部材の強度が充分でなくなる。好しくは1〜10体
積%である。 【0012】気泡の最長径は、5〜100μmである。
気泡の最長径をこのように限定した理由は、最長径が5
μm未満の場合には金属不純物の充分なトラップ効果が
得られないという不具合が生じ、反対に気泡の最大径が
100μmを超える場合には例えば同材料を火炎バーナ
で加工する際に気泡が破裂しやすいという不具合が生じ
るからである。ただし最長径とは、気泡における最長
(最大)部分の直線距離を意味している。 【0013】気泡は、半導体熱処理用部材全体に均一に
分布させることが好ましい。しかし、特に半導体ウエハ
と接する面やこれと対向する面には気泡を設けず、その
ような面には気泡のない透明層を付加的に設けることが
好ましい。この透明層は、望ましくは合成石英ガラス等
で構成する。充分なトラップ効果を得るために、気泡密
度は5,000〜20,000個/cm3 に設定するこ
とが望ましい。 【0014】ハロゲンガスの含有量は、1〜250pp
mに設定することが好ましい。さらに好ましくは10〜
160ppmとする。ハロゲンガス含有量が1ppm未
満の場合には上記金属(特にCu)トラップ効果が充分
でなくなる。反対にハロゲンガス含有量が250ppm
を超える場合には、気泡量が多大となり強度が低下する
という不都合が生じる。又、OH基含有率は20〜50
ppmが好しい。20ppm未満では、OH基による金
属のトラップ効果が充分でなく、50ppmを超える場
合は、本発明の如き多孔質体での耐熱性が充分でなくな
る。 【0015】本発明の半導体熱処理用部材は、ハロゲン
ガスが石英ガラス(壁)内に気泡として含まれる構成に
なっている。従って、高温加熱時に石英ガラス壁を越え
て外にしみ出すハロゲンガスの量は非常に少ない。部材
表面に合成石英ガラス層を設ければ、しみ出し防止をさ
らに確実に行うことができる。 【0016】実施例1 実施例1として、天然水晶を原料として、ハロゲンガス
の気泡を有する石英ガラス製炉芯(反応)管を製作し
た。炉芯管の製作手順は、一般的な石英ガラス部材の製
法に従った。ただし、製造段階における抵抗回転溶融の
工程でハロゲンガスのCl2 のみを流すことによって、
炉芯管にハロゲンガスの気泡を形成した。気泡の最長径
は5〜100μmの範囲内であった。気泡は、炉芯管全
体でほぼ均一に分布しておりその密度は約10,000
個/cm3 であった。また、気泡含有量は10体積%で
あり、ハロゲンガスのCl2 の含有量は160ppmで
あった。 【0017】実施例2 実施例と全く同様にして製造した石英ガラス炉芯管の内
周面に、合成石英ガラスを材料とした厚さ500μmの
透明層を形成し、これを実施例2とした。 【0018】実施例3 真空電気溶融の焼成後にハロゲンガスを流し、ハロゲン
ガス気泡入りインゴットを製造し、製管工程で管やロッ
ドを製造した。この管を用いて炉芯管を作成した。ま
た、ロッドを用いてボートに加工した。ハロゲンガス気
泡の体積百分率を変化させたところ、気泡が0.1体積
%未満の場合には、ハロゲンガスの効果が認められなか
った。気泡が15体積%の場合には汚染量を1/3以下
に減らすことができた。また、気泡が15体積%を超え
る場合には、火炎加工時に破裂し製造不能であった。 【0019】比較例1 ハロゲン化けい素を酸素・水素火炎中で加水分解して生
成したすす状シリカを堆積させ、得られた多孔質石英ガ
ラス部材を塩素化剤を含む雰囲気中で熱処理することに
よって、石英ガラス組織内に塩素を1000ppm含有
する比較例1の石英ガラス炉芯管を製作した。 【0020】比較例2 また、塩素を含有させないこと以外は実施例1、比較例
1と同様にして比較例2の石英ガラス炉芯管を製作し
た。 【0021】実施例1,2及び比較例1,2の石英ガラ
ス炉芯管を用いてシリコンウエハの熱処理を行った。す
なわち、加熱炉内においてSiC製均熱管の内側に実施
例及び比較例の石英ガラス炉芯管を配置し、その内側に
シリコンウエハを載置した実施例3のウエハボートを挿
入して、熱処理を行った。 【0022】熱処理後にウエハの汚染量、すなわちN
a、Cu、Kの含有量を測定したところ、表1に示す結
果が得られた。 【0023】 【表1】 表1をみると、比較例1,2と較べて実施例1,2で
は、不純物含有量が著しく小さいことがわかる。これ
は、比較例1,2では、均熱管やさらにその外側の炉部
材からNa、Cu等が反応管内に拡散したのに対して、
実施例1,2ではこれらの不純物が炉芯管にトラップさ
れ、不純物のウエハへの拡散が防止されたからである。 【0024】 【発明の効果】本発明の半導体熱処理用部材は、ハロゲ
ンガスによって形成された最長径が5〜100μmの気
泡を有し、気泡含有率が0.1〜15体積%になってい
るので、金属不純物に対する安定したトラップ(取り込
み)作用を有している。しかも、トラップ作用は高温下
でも充分に維持される。また、本発明の半導体熱処理用
部材は、多孔体であるため、断熱効果が優れ、炉芯管等
の用途に優れている。さらに、より高温時の耐熱性も充
分に維持される。このため、本発明の半導体熱処理用部
材を用いて半導体ウエハの熱処理を行った場合には、ウ
エハの歩留まりを大幅に向上することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−187934(JP,A) 特開 平3−114223(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/22 H01L 21/205 H01L 21/324 C03B 20/00

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 半導体ウエハ等を熱処理する際に用いる
    半導体熱処理用部材において、ハロゲンガスによって形
    成した最長径が5〜100μmの気泡を含み、しかも気
    泡含有率が0.1〜15体積%であることを特徴とする
    半導体熱処理用部材。
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