JP3407559B2 - カシメ加工装置 - Google Patents

カシメ加工装置

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JP3407559B2
JP3407559B2 JP22424396A JP22424396A JP3407559B2 JP 3407559 B2 JP3407559 B2 JP 3407559B2 JP 22424396 A JP22424396 A JP 22424396A JP 22424396 A JP22424396 A JP 22424396A JP 3407559 B2 JP3407559 B2 JP 3407559B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2部材をカシメ加
工により結合する装置に関し、特に簡単な構成を有し、
強力且つ均一なカシメ加工を施すことが可能なカシメ加
工装置に関する。
【0002】
【従来の技術とその問題点】従来、カシメ加工には、一
組のポンチとこれに対向する受け材が用いられている。
例えば、図7(A)に示すように、ポンチPと受け材Uを
対向させ、これらの間に形材200と板材210からな
るワークWを挿入する。形材200は、その長手方向に
沿った端面201の中央に下向きに開口する凹溝202
を設け、該凹溝202の一側にカシメ片204を、他側
にカシメ受片206を有し、該カシメ受片206の上記
凹溝202側にカシメ受溝208を長手全長に有する。
そして、その凹溝202内に板材210を挿入したワー
クWに対し、形材200のカシメ受片206の外側面に
受け材Uを当接し、カシメ片202の外側面からポンチ
PをF方向に打ち込むと、図示のように、カシメ片20
4にはポンチPの外形に倣ったカシメ凸部205が厚さ
方向に形成され、隣接する板材210にもこれに倣った
薄肉のカシメ曲り部212を形成する。この曲り部21
2は前記カシメ受溝208内にその先端部が進入する。
係るカシメを行うには、一組のポンチPと受け材Uを用
意し、受け材Uを支えつつポンチPを打ち込む。このポ
ンチPの打ち込みには、その後方にハンマ打ち込み用の
ストロークを要する。また、打ち込みが不均一になる
と、カシメ部分の形状、強度もバラつくことになる。更
に、連続してカシメるのに労力を要する。また、ポンチ
Pの後端を油圧プレスのラムに固定することも可能であ
るが、上記形材200の断面形状によってはその使用に
制限を受ける場合もある。
【0003】一方、カシメを連続し且つ均一に行う装置
として、図7(B)のように、一組のカシメロール222
と受けロール230を用いる装置220も利用されてい
る。上記カシメロール222は、その円周面224上に
先尖状の円錐形を呈する多数のポンチ226を放射方向
に突設させ、図示しない回転軸に回転可能に支持され
る。前記と同じワークWを受けロール230上に載置
し、上方からカシメロール222を降下させ、最下端の
ポンチ226を形材200のカシメ片204に押圧す
る。そして、前記同様のカシメ凸部205とカシメ曲り
部212をそれぞれ形成する。更に、カシメロール22
2と受けロール230を回転させ、ワークWの長手方向
に沿って、上記カシメを等間隔に連続して形成するもの
である。しかし、係るカシメ装置220は、一対のロー
ル222,230を対向して配設するため、常に所用の
スペースを必要とし、狭い場所では使用困難である。ま
た、カシメロール222の回転手段と昇降機構、及び該
カシメロール222と受けロール230との平行移動機
構等を要するため、複雑な機構と高コストになるという
問題もあった。
【0004】
【発明の解決すべき課題】本発明は、ポンチの打込み用
ストロークを短くし、スペースを要さず、強力且つ均一
なカシメ加工を施すことができ、構成も簡素な装置、特
に狭隘なカシメ加工部分を有するワークに対してもカシ
メによる結合を可能にするカシメ加工装置を提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するため、流体圧シリンダを用い、そのシリンダ本体
とピストンロッドを相互に接離可能にし、ピストンロッ
ドの先端にカシメポンチ又はカシメ受体を取付けると共
に、シリンダ本体と一体に移動するアームの先端の対向
面にカシメ受体又はカシメポンチを取付けることに着目
して、成されたものである。即ち、本発明のカシメ加工
装置は、架台と、該架台の一端部に立設する垂直片と、
該垂直片に弾性体を介して支持される流体圧シリンダの
シリンダ本体と、該シリンダのピストンロッドの先端に
取付けたカシメ受体又はカシメポンチと、上記シリンダ
本体に取付られ、且つ上記ピストンロッドとほぼ平行に
延在するアームを有し、上記シリンダ本体又はアームは
前記架台に対し上記ピストンロッドと平行にスライド自
在に支持され、上記アームの先端に取付られ上記ピスト
ンロッドの先端と対向するカシメポンチ又はカシメ受体
を有することを特徴とする。上記流体圧シリンダは、油
圧、水圧、又は空気等のガス圧の何れも含む。
【0006】また、上記装置を発展させ、架台と、該架
台の両端部に立設する一対の垂直片と、各垂直片に弾性
体を介して支持される一対の互いに対向する流体圧シリ
ンダのシリンダ本体と、各シリンダのピストンロッドの
先端に取付けたカシメ受体又はカシメポンチと、上記各
シリンダ本体に取付られ、且つ上記各ピストンロッドと
ほぼ平行に延在する一対のアームを有し、上記各シリン
ダ本体又は各アームは前記架台に対し上記各ピストンロ
ッドと平行にスライド自在に支持され、上記各アームの
先端に取付られ上記各ピストンロッドの先端と対向する
カシメポンチ又はカシメ受体を有するカシメ加工装置も
提案する。前記各装置には、前記架台の下方にベースを
有し、該ベースに対し、前記架台や流体圧シリンダ等を
任意の傾斜角度に調整可能に取付ける角度調整手段を有
するカシメ加工装置もそれぞれ含まれる。係る構成によ
り、狭隘なカシメ部分や互いに近接するカシメ部分を有
するワークに対してもカシメ加工を可能とする。
【0007】更に、前記アーム又はピストンロッドの先
端に取付けられるカシメポンチが水平方向に複数個を併
設され、前記ピストンロッド又はアームの先端に取付ら
れるカシメ受体が上記複数のカシメポンチに対応する幅
広形状のものであるカシメ加工装置も提案する。該構成
により、ワークに沿って複数のカシメ加工を同時且つ均
一に施すことができる。尚、前記弾性体は、流体圧シリ
ンダの前記シリンダ本体を垂直片と反対側に付勢できる
ものであれば特に限定されないが、特にコイルバネ、ゴ
ム、又は空気バネの何れかを用いることが望ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施に好適な形態
を図面と共に説明する。図1は、本発明のカシメ加工装
置の第1の形態に関し、同図(A)は、カシメ加工装置1
の全体を示す側面図である。該装置1は、フロア上に固
定される下方の架台2と、その一端部に立設する垂直片
4と、該垂直片4から支持部6を介して水平に上記架台
1上に支持される油圧シリンダ10を有する。上記支持
部6は、同図(B)に示すように、前記垂直片4に一端を
固定された水平なガイド7と、このガイド7を包囲しつ
つ、一端を垂直片4に、他端を上記シリンダ10のシリ
ンダ本体11に固定し、且つ上記シリンダ10を前記垂
直片4と反対側に付勢するコイルバネ8とからなる。こ
のバネ8は、長方形断面の長尺板を螺旋形状に成形した
ものである。油圧シリンダ10のピストンロッド12の
先端側には、カシメ受体13がネジ結合にて調整可能に
取付けられている。また、シリンダ本体11の先端部に
は、その周面に基端17をネジ結合して固定されたアー
ム18が上記ロッド12と平行に延在する。このアーム
18の先端の垂直部19には、前記カシメ受体13に離
隔して対向するカシメポンチ20が取付けられている。
更に、上記アーム18の下部に固定されたガイド22
は、前記架台2の上面に設けたガイドレール3上にスラ
イド可能に支持されると共に、油圧シリンダ10をも支
持している。尚、上記ガイド22をシリンダ本体11の
底面に固定し、該シリンダ本体11を介してアーム18
を支えるようにしても良い。
【0009】前記油圧シリンダ10の本体11内には、
前記ピストンロッド12に固定されたピストン14がス
ライド可能に内蔵され、ピストン14によって区画され
る両側の各シリンダ室15内へは、シリンダ本体11に
取付けた一対の出入口16を介して圧縮された油が図示
しない油圧ポンプ等によって送給される。従って、図1
(B)において、右側のシリンダ室15へ油を供給し、左
側のシリンダ室15から油を排出すると、ピストン14
は左方へ移動し、ピストンロッド12と共に先端のカシ
メ受体13も左方へ進む。同時に油の出入りによって、
シリンダ本体11は前記コイルバネ8を圧縮しつつ右方
へ移動し、これと一体の前記アーム18と共に、その先
端のカシメポンチ20も右方へ移動し、上記カシメ受体
13に近接する(図1(C)参照)。尚、図中の16aは、
ピストン14のスライド量を規制するストッパで、各出
入口16に近接して設けられる。
【0010】一方、ワークWは、図2(A)に示すよう
に、形材30と板材37とからなる。形材30は、長手
方向に沿った断面L形の端部31のコーナに上向きの凹
溝32と、その両側にカシメ片33とカシメ受片34を
有する。該カシメ受片34の凹溝32側の中間にカシメ
受溝35を有する。この形材30はアルミ合金製の押出
形材からなり、上記各要素をその長手方向の全長に有す
る。また、板材37は上記凹溝32と同様の板厚を有す
る平板又は波板である。この板材37の端部を形材30
の凹溝32内に全長に渉って挿入し、ワークWを得る。
次に、図1(B)の状態で、前記カシメ受体13とカシメ
ポンチ20の間に、ワークWを前記アーム18の上面に
載置し、両側を図示しないホルダに固定する。
【0011】そして、図1(B)において、前記油圧シリ
ンダ10の出入口16を介して、右側のシリンダ室15
へ油を供給し、左側のシリンダ室15から油を排出す
る。すると、ピストン14は左方へ横行し、ピストンロ
ッド12と共に先端のカシメ受体13も左方へ進み、同
時に、シリンダ本体11は前記コイルバネ8を圧縮しつ
つ右方へ移動し、これと一体の前記アーム18と共に、
その先端のカシメポンチ20も右方へ移動する。その結
果、図1(C)に示すように、アーム18上でカシメ受体
13とカシメポンチ20は互いに接近し合う。カシメ受
体13は形材30のカシメ受片34の外側面に当接して
支持し、カシメポンチ20はカシメ片33の外側面を押
圧する。そのため、図2(B)に示すように、カシメポン
チ20はカシメ片33に厚さ方向のカシメ凸部36を、
隣接する板材37にはこれに倣ったカシメ曲り部38が
形成され、該曲り部38がカシメ受溝35内に突出した
状態のカシメ結合構造39を得ることができる。最後
に、前記油圧シリンダ10の出入口16を介し、前記と
逆に右側のシリンダ室15の油を排出し、左側のシリン
ダ室15へ油を供給すると、ピストン14は右方へ移動
し、シリンダ本体11は元の状態に復帰しようとするコ
イルバネ8にも押されて左方へ移動する。これらに連れ
て、カシメ受体13とカシメポンチ20は互いに離隔
し、図1(B)の状態に復帰する。その結果前記ワークW
には、図2(C)に示すようなカシメ結合構造39が形成
される。
【0012】以上のように、カシメ加工装置1によれ
ば、油圧シリンダ10への油の供給・排出によって、そ
のピストンロット12先端のカシメ受体13と、シリン
ダ本体11と一体のアーム18先端のカシメポンチ20
が、互いに接近と離隔を同時に行うので、短いストロー
クのカシメポンチ20でカシメ加工に使用でき、且つ互
いに接近するカシメ受体13と相まって強力で均一なカ
シメ加工を施すことができる。特に、アーム18先端の
垂直部19とカシメポンチ20を併せた幅寸法は、可及
的に小さくできるので、狭いカシメ部分を有するワーク
のカシメ加工にも有利で、少ないスペースでカシメ加工
を行うことができる。尚、カシメ受体13とカシメポン
チ20の各取付け位置は、互いに置換することもでき
る。また、カシメ受体13はピストンロット12先端と
のネジ結合を、カシメポンチ20はアーム18の基端1
7とシリンダ本体11とのネジ結合を各々調節すること
で、両者の位置をカシメ加工する部分の形状に応じて調
整することもできる。
【0013】図3(A)は、他の形態のカシメ加工装置4
0全体の側面図を示す。該装置40は、架台42の両端
部に垂直片44を対向して立設し、各垂直片44の互い
に対向する面に支持部46を介して、油圧シリンダ50
を水平に配置する。該支持部46は、各垂直片44に固
定した水平なガイド47と、これを包囲し、一端を各垂
直片44に他端を油圧シリンダ50のシリンダ本体51
の端部に固定される前記同様のコイルバネ48からな
る。各油圧シリンダ50は、前記油圧シリンダ10と同
様の構成を有し、各ピストンロッド52の先端にカシメ
受体53と、シリンダ本体51に結合されたアーム58
の先端の各垂直部59にカシメポンチ60を左右対称に
有する。また、各アーム58のガイド62も架台42上
の各ガイドレール43に支持され、油圧シリンダ50を
も支えている。各カシメ受体53と各カシメポンチ60
は、水平方向に同軸状に配置されるが、図示において、
前後方向に各アーム58の先端部が衝突しないようにズ
ラして配置すると、装置40を更にコンパクトにでき
る。また、前記ガイドレール43は、長尺な一体物を共
通に用いたものにしても良い。
【0014】カシメ加工されるワークWは、図3(B)に
示すように、形材70と一対の板材77とからなる。形
材70は、全体がチャンネル形状を呈し、水平片71
と、その水平片71の両側に上向きに垂直な凹溝72を
形成する内側のカシメ片73と外側のカシメ受片74を
左右対称に有する。また、各カシメ受片74の上記凹溝
72側にはカシメ受溝75を有する。そして、同図の右
方のように、凹溝72内に板材77の端部を挿入し、ワ
ークWを得る。係るワークWを前記装置40の左右の各
アーム58上に跨って載置してその両側をホルダに固定
し、且つ各カシメ受体53とカシメポンチ60の間にセ
ットしたのが図3(A)に示す状態である。
【0015】そして、前記同様に各油圧シリンダ50の
外側のシリンダ室55内に、出入口56を介して油を供
給し、内側の各シリンダ室55から油を出入口56を介
して排出する。各ピストン54は、互いに接近するよう
中央側にスライドし、これに連れて、各ピストンロット
52も先端の各カシメ受体53と共に中央側に前進す
る。同時に、各シリンダ本体51は、コイルバネ48を
圧縮しつつ、両端部の各垂直片44側に移動し、上記各
シリンダ本体51と一体の各アーム58及びカシメポン
チ60も両端側へ移動する。
【0016】そして、各カシメ受体53は、形材70の
各カシメ受片74の外側面に当接し、各カシメポンチ6
0は各カシメ片73の内側面を押圧する。各カシメ片7
3には、カシメポンチ60の進入によって、図3(C)に
示すように、厚さ方向のカシメ凸部76が、隣接する板
材77にはこれに倣ったカシメ曲り部78が形成され、
該曲り部78は上記カシメ受溝75内に突出する。これ
により、形材70の両側に左右に線対称のカシメ結合構
造79が形成される。以上のように、カシメ加工装置4
0は、一つの架台42上の左右両側に前記カシメ加工装
置1を線対称に2基配設した構成を有するため、前記チ
ャンネル形状の形材70の両側に平行な二枚の各板材7
7を同時にカシメ加工により結合することができる。係
る狭い形材70内にも、一対の各カシメポンチ60を挿
入してカシメ加工されるので、二枚の近接する板材を形
材によってその長手方向に沿って強固に結合するカシメ
加工を施すことが容易となる。
【0017】図4は、異なる形態のカシメ加工装置80
の全体を示す側面図である。この装置80は、ベース8
1の左右両側に水平なガイド孔82を対称に有し、各ガ
イド孔82内にガイドローラ89が移動可能に挿入され
ている。このローラ89は、架台83とその外側端の垂
直片84とのコーナ部に取付けられている。各架台83
の中央寄りの下面には、軸受け板104が固定され、ピ
ン105を介して中央の水平なロッド106の両端に連
結されている。該ロッド106の中央の下面には、ジャ
ッキ108の昇降ボルト107の上端がベース81を貫
通して当接している。従って、ジャッキ108を操作し
て、その昇降ボルト107を上下させると各架台83の
中央側が昇降すると共に、前記ガイドローラ89によっ
て左右に移動し、各架台83の傾斜角度を自由に調節す
ることができる。
【0018】左右の各架台83の垂直片84には、前記
同様のガイド87とコイルバネ88からなる支持部86
を介して油圧シリンダ90が架台83と平行に支持さ
れ、各ピストンロッド92の先端には、カシメ受体93
が、また、シリンダ本体91と一体のアーム98の先端
にはカシメポンチ100がそれぞれ左右対称に取付けら
れている。各アーム98は、そのガイド102により架
台83上のガイドレール89上に支持され、且つ各油圧
シリンダ90をも支えている。尚、左右のカシメ受体9
3とカシメポンチ100は、前後方向に若干ズラして配
置されている。係る左右対称に傾斜した一対のカシメ加
工部分を有する装置80を用いて、カシメ加工されるワ
ークは、例えば図示のように互いに傾斜した一対の板材
120と、これらを結合する形材110がある。形材1
10は、左右に緩く傾く水平片112と、その両側端の
直角に曲がるカシメ片114と、斜め上向きの凹溝11
6を介して上記カシメ片114と平行な外側のカシメ受
片118とからなる。該カシメ受片118の上記凹溝1
16側にはカシメ受溝119が設けられている。
【0019】そして、形材110両側の各凹溝116内
に、各板材120の端部を挿入したワークWを左右の各
アーム98上に載置し、固定したのが、図4の状態であ
る。加工に先立ち、ワークWの形材110の左右の各カ
シメ片114同士のなす角度に本装置80のカシメ加工
部の角度が一致するように、予めジッャキ108を操作
して、各架台83を傾斜させる。次いで、ワークWを図
4に示す位置にセットし、その両側を固定する。この
際、図示のようにワークWのカシメ片114同士の開口
部の間隔が狭く、ワークWを上方からセットできない場
合は、ワークWをその長手方向の端部から挿入してセッ
トする。
【0020】次いで、装置80の左右の各油圧シリンダ
90を前記形態と同様に操作して、各ピストンロッド9
2を前進させ、その先端の各カシメ受体93を形材11
0両側の各カシメ受片118の外側面に当接させる。同
時に、両端の垂直片84側に移動する各シリンダ本体9
1と共に、各アーム98先端のカシメポンチ100を、
形材110の各カシメ片114の内側面に押圧する。こ
の押圧により、カシメ片114には、厚さ方向のカシメ
凸部115が、隣接する板材120にはカシメ曲り部1
22が前記カシメ受溝119内に進入するように形成さ
れる。係るカシメ加工装置80によれば、左右の各カシ
メ加工部を対称に傾斜させて、左右対称に傾いたカシメ
部分を有するワークに両側同時にカシメ加工を施すこと
ができる。尚、図4では、左右のカシメ加工部を前後方
向にズラした形態としたが、これらを同一平面内の位置
に設定しても良い。
【0021】前記カシメ加工を受けたワークWは、一対
の隣接し合う板材120同士間の内角を60度として、
順次カシメ加工を施すと、図5に示す断面正三角形の柱
状体130を得ることができる。各形材110に於ける
前記カシメ加工による変形であるカシメ凸部115は、
外側から余り目立つことがない。従って、係る柱状体1
30は、街角の案内標識、広告用の立体ディスプレイ、
又はバス停用標識などに使用することができる。また、
板材を厚板とすれば、屋内外の柱や梁等の構造材として
も用いることもできる。更に、各板材120の幅寸法を
先細状に変化させると、三角錐にもできる。勿論、隣接
する板材間の角度と、両板材間にカシメ加工により結合
される形材の断面形状を変更することで、四角柱、四角
錐等、各種の正多角柱や正多角錐をカシメ加工のみで製
作することもできる。
【0022】図6は、更に異なる形態のカシメ加工装置
140の平面図を示す。この加工装置140は、角形の
架台142の一端部に立設した垂直片144に、前記同
様の水平なガイドとコイルバネを有する支持部146を
介して、油圧シリンダ150を水平に支持している。上
記油圧シリンダ150のピストンロッド152の先端に
は、両側に直角且つ水平に延びる幅広な板状のカシメ受
体153が取付けられる。また、その両端に取付けた各
案内ロッド154が、それぞれ架台142上の各ロッド
受け155内にスライド自在に挿入され、カシメ受体1
53の平行移動を確保している。更に、シリンダ本体1
51に基端157を固定された幅広のアーム158は、
その先端に両側に直角且つ水平に延びる垂直部159を
有し、その一側面には、複数のカシメポンチ160を上
記カシメ受体153に向けて等間隔に突設している。
【0023】尚、上記アーム158は、前記同様にガイ
ドと同レールによって架台142上に支持され、且つ油
圧シリンダ150を支えている。係るカシメ加工装置1
40のアーム158上に、前記図2で示したワークWを
載置してその両側を固定し、前記同様に油圧シリンダ1
50を操作して、カシメ受体153とカシメポンチ16
0を協働させることで、前記カシメ結合構造39をワー
クWの複数カ所に同時に形成することができる。係る幅
広形状のカシメ受体153と複数のカシメポンチ160
を併設することで、カシメ加工作業を効率良く行うこと
ができる。尚、この幅広形状のカシメ受体と複数のカシ
メポンチを併有させることは、前記カシメ加工装置1,
40,80のいずれにも適用することができる。
【0024】本発明は、以上に説明した各形態に限定さ
れるものではない。各カシメ加工装置で、カシメポンチ
は先尖形状のものであったが、水平方向に一定長さを有
する突条形のものにすることもできる。また、流体圧シ
リンダは、同じ方向に1本のみで説明したが、2本以上
を同じ向きに並列配置し、同期操作させることもでき
る。流体圧シリンダの本体を支持する弾性体も、前記コ
イルバネの他に合成ゴム、天然ゴム、一方向に伸縮する
空気バネ、或いは、油圧ダンパ等を用いても良い。前記
図4の装置80において、左右のカシメ加工部を対称に
傾斜させたが、各架台を専用のジャッキ等で下側から別
個に支え、左右非対称に傾斜させた状態で、カシメ加工
を行わせることもできる。更に、前記図6の装置140
では、一方に複数のカシメポンチを併設させ、他方にこ
れらに対向する幅広形状のカシメ受体を用いたが、カシ
メポンチを双方に千鳥状に配置して、カシメ加工の方向
を交互に逆向きにすることもできる。加えて、カシメ加
工されるワークも形材を必須とするものではなく、平板
材同士の単純なカシメは勿論、互いに巻付けられる折曲
板同士のカシメ、或いは、互いに嵌合する部分を長手方
向に有する形材同士のカシメ加工にも適用できる。
【0025】
【発明の効果】以上にて説明したように、本発明のカシ
メ加工装置によれば、カシメ加工に用いるポンチのスト
ロークを短くできスペースを要さず、且つカシメポンチ
とカシメ受体が協働して同時にワークに加工を施すの
で、強固で均一なカシメ加工を施すことができる。特
に、請求項2及び3の発明によれば、狭隘なカシメ部分
や互いに近接するカシメ部分を有するワークを確実にカ
シメ加工することができる。更に、請求項4の発明によ
れば、簡単な構成で、ワークに対し複数のカシメ加工を
同時に施すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明のカシメ加工装置の一形態を示す
側面図、(B)は(A)の断面図、(C)はカシメ中の断面図
である。
【図2】(A)乃至(C)はカシメ加工されるワークの加工
前、加工中、加工後の各部分断面図である。
【図3】(A)は本発明のカシメ加工装置の別の形態を示
す側面図、(B)、(C)はワークの加工前後の部分断面図
である。
【図4】本発明のカシメ加工装置の異なる形態を示す側
面図である。
【図5】本発明のカシメ加工によって製作された柱状体
の断面図である。
【図6】本発明のカシメ加工装置の更に異なる形態を示
す平面図である。
【図7】(A)、(B)共に、従来のカシメ加工技術を示す
部分断面図と、立面図である。
【符号の説明】
1,40,80,140………………カシメ加工装置 2,42,83,142………………架台 4,44,84,144………………垂直片 8,48,88………………………コイルバネ(弾性体) 10,50,90,150……………油圧シリンダ(流体圧
シリンダ) 11,51,91,151……………シリンダ本体 12,52,92,152……………ピストンロッド 13,53,93,153……………カシメ受体 18,58,98,158……………アーム 20,60,100,160…………カシメポンチ 81…………………………………ベース 108………………………………ジャッキ(角度調整手
段)
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−210338(JP,A) 特開 平5−42400(JP,A) 実開 昭61−99439(JP,U) 実開 昭64−5732(JP,U) 実開 昭61−67949(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21D 39/03 B23P 19/04

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 架台と、該架台の一端部に立設する垂直
    片と、該垂直片に弾性体を介して支持される流体圧シリ
    ンダのシリンダ本体と、該シリンダのピストンロッドの
    先端に取付けたカシメ受体又はカシメポンチと、上記シ
    リンダ本体に取付られ、且つ上記ピストンロッドとほぼ
    平行に延在するアームを有し、上記シリンダ本体又はア
    ームは前記架台に対し上記ピストンロッドと平行にスラ
    イド自在に支持され、上記アームの先端に取付られ上記
    ピストンロッドの先端と対向するカシメポンチ又はカシ
    メ受体を有することを特徴とするカシメ加工装置。
  2. 【請求項2】 架台と、該架台の両端部に立設する一対
    の垂直片と、各垂直片に弾性体を介して支持される一対
    の互いに対向する流体圧シリンダのシリンダ本体と、各
    シリンダのピストンロッドの先端に取付けたカシメ受体
    又はカシメポンチと、上記各シリンダ本体に取付られ、
    且つ上記各ピストンロッドとほぼ平行に延在する一対の
    アームを有し、上記各シリンダ本体又は各アームは前記
    架台に対し上記各ピストンロッドと平行にスライド自在
    に支持され、上記各アームの先端に取付られ上記各ピス
    トンロッドの先端と対向するカシメポンチ又はカシメ受
    体を有することを特徴とするカシメ加工装置。
  3. 【請求項3】 前記架台の下方にベースを有し、該ベー
    スに対し、前記架台や流体圧シリンダ等を任意の傾斜角
    度に調整可能に取付ける角度調整手段を有する請求項1
    又は2に記載のカシメ加工装置。
  4. 【請求項4】 前記アーム又はピストンロッドの先端に
    取付られるカシメポンチが水平方向に複数個を併設さ
    れ、前記ピストンロッド又はアームの先端に取付けられ
    るカシメ受体が上記複数のカシメポンチに対向する幅広
    形状のものである請求項1乃至3に記載のカシメ加工装
    置。
  5. 【請求項5】 前記弾性体がコイルバネ、ゴム、又は空
    気バネの何れかである請求項1乃至4に記載のカシメ加
    工装置。
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