JP3407301B2 - 超合金物体からのイオウ除去による超合金物体の耐酸化性向上方法 - Google Patents

超合金物体からのイオウ除去による超合金物体の耐酸化性向上方法

Info

Publication number
JP3407301B2
JP3407301B2 JP52346994A JP52346994A JP3407301B2 JP 3407301 B2 JP3407301 B2 JP 3407301B2 JP 52346994 A JP52346994 A JP 52346994A JP 52346994 A JP52346994 A JP 52346994A JP 3407301 B2 JP3407301 B2 JP 3407301B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
sulfur
melting point
species
nickel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP52346994A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08509267A (ja
Inventor
ピー. アレン,ウィリアム
エス. ボーンスタイン,ノーマン
チン,スティーブン
デクレッセント,マイケル
エヌ. デュール,デイヴィッド
アール. パーリル,ドナルド
エイ. パイク,ロスコウ
ジー. スメッギル,ジョン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Raytheon Technologies Corp
Original Assignee
United Technologies Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by United Technologies Corp filed Critical United Technologies Corp
Publication of JPH08509267A publication Critical patent/JPH08509267A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3407301B2 publication Critical patent/JP3407301B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22FCHANGING THE PHYSICAL STRUCTURE OF NON-FERROUS METALS AND NON-FERROUS ALLOYS
    • C22F1/00Changing the physical structure of non-ferrous metals or alloys by heat treatment or by hot or cold working
    • C22F1/10Changing the physical structure of non-ferrous metals or alloys by heat treatment or by hot or cold working of nickel or cobalt or alloys based thereon
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D3/00Diffusion processes for extraction of non-metals; Furnaces therefor
    • C21D3/02Extraction of non-metals
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22BPRODUCTION AND REFINING OF METALS; PRETREATMENT OF RAW MATERIALS
    • C22B9/00General processes of refining or remelting of metals; Apparatus for electroslag or arc remelting of metals
    • C22B9/14Refining in the solid state
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22FCHANGING THE PHYSICAL STRUCTURE OF NON-FERROUS METALS AND NON-FERROUS ALLOYS
    • C22F1/00Changing the physical structure of non-ferrous metals or alloys by heat treatment or by hot or cold working
    • C22F1/02Changing the physical structure of non-ferrous metals or alloys by heat treatment or by hot or cold working in inert or controlled atmosphere or vacuum

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)
  • Turbine Rotor Nozzle Sealing (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、1991年11月25日に全てを出願した出願07/7
96,981;07/797,664;及び07/797,657号の一部係属出願で
ある。
技術分野 本発明は超合金物体の耐酸化性を向上するための方法
に関するものであり、より詳細には、本発明はニッケル
ベース超合金物体からイオウを除去することによってそ
の耐酸化性を向上させるための方法に関するものであ
る。
発明の背景 超合金はガスタービンエンジン、航空機用エンジン、
及びその他のエンジンや高温、高応力水準下で運転され
る機械において広く使用されている。上記超合金から形
成される鋳造物は、少なくとも2つの重要な特性を具備
していなければならない。すなわち、高温度下での機械
的強度と耐酸化性である。多くの場合には一方の特性を
向上させるべき最適化すると、不都合なことに他の特性
が失われることとなる。最も高強度の超合金は最高の耐
酸化性を有しているというわけではなく、耐酸化性を有
する超合金は、そのほとんどのものが最高強度水準には
ない。
上記超合金分野の研究者等は、極めて良好な強度と耐
酸化性とを有する可能性のある組成を決定するべく努力
してきた。上記組成物を与える鋳造物組成は、イットリ
ウムやハフニウム等の酸素活性を有する元素の他、アル
ミニウムやチタンを厳密な量で有してなるものである。
しかしながら、これまでの研究では、上記鋳造物中に酸
素活性を有する元素を再現性良く必要量保持させたまま
で、コストに見合う手段を見出すことに完全に成功した
というわけではない。
酸素活性を有する元素のイットリウムは従来から使用
され、被膜の耐酸化性やより最近では合金の酸化挙動が
改善されているが、その耐酸化性を向上させる機構につ
いては十分に解明されていたわけではない。最近になっ
てイットリウムは不純物として上記鋳造物中に必ず混入
してしまうイオウを固定するという特別の効果を有して
いることが研究者によって解明された。遊離又は移動可
能なイオウは、高温で上記物体の表面に形成される保護
酸化膜の接着力を低下させ、物体の耐酸化性を劣化させ
るのである。デクレッセント(DeCrescente)等による
米国特許第4,895,201号等に記載の超合金鋳造物のイオ
ウ濃度制御手段は、不都合なことにコスト的に高く、工
業的に実施することは困難であった。
従って、超合金分野においては、高強度低イオウ濃度
の物体が望まれているとともに、その製造方法が望まれ
ていた。
発明の開示 本発明は、超合金物体から経済的にかつ効果的にイオ
ウを除去することができる熱処理プロセスを見出したこ
とによりなされたものである。この熱処理プロセスによ
って上記物体の耐酸化性は著しく向上できる。本発明に
よれば超合金物体は、その耐酸化性がさらに向上される
ことになるのである。そのプロセスは、MgO等の異種化
学種の存在下で、上記物体表面に存在するいかなる酸化
物被膜とであっても上記異種化学種が反応し、これを改
質するような温度で上記物体を熱処理することからな
る。上記熱処理は、上記物体のγプライムソルバス(ga
mma prime solvus)温度以上、上記物体の溶融開始温
度未満で行うことが最適である。また、上記熱処理は、
上記物体の溶融開始温度と上記物体の溶融開始温度から
約150℃低い温度で規定される範囲内で行うこともでき
る。
上記温度で上記異種化学種は、上記物体表面の酸化膜
と反応し、これを改質する。イオウはその後、上記改質
膜を通過して拡散され耐酸化性の改善された組成物が得
られることになる。
本発明のその他の効果、特徴、及び実施例については
図面及び最良の態様の記載をもって説明を行う。
図面の簡単な説明 図は、重量変化を時間の関数として示すとともに、本
発明によって処理した超合金物体が優秀なサイクル耐酸
化性を有していることを示すものである。
発明の最良の実施態様 本発明は、耐酸化性を有する超合金物体を製造するこ
とを目的とする。本出願で使用する用語、“超合金”と
は通常の意味で使用され、高温環境下で使用するために
特に開発されるとともに、1,000゜Fにおいて100ksi以上
の強度があるような合金類をいう。上記金属合金類の代
表例としては、アルミニウムやチタンを含有するととも
にクロムやタングステン及びタンタルといった別の超硬
硬度が得られる元素を有してなる、溶体化熱処理(solu
tion heat treatment)で強化されたニッケルベース
超合金を挙げることができる。上記合金は、好ましくな
い不純物であるイオウを5重量ppmより多く含有してい
るのが通例である。上記ニッケルベース超合金としては
PWA1480(デュール(Duhl)等による米国特許第4,209,3
48号参照)、とPWA1484(デュール等による米国特許第
4,719,080号参照)という2種を挙げることができる。
当業者に周知の他のニッケルベース超合金については、
ジョンワイリー&サンズ(John Wiley & Sons)に
より出版されたシムス(Sims)等による成書、書名“超
合金 II(Superalloys II)”(1987)を参照された
い。
本発明は、上記物体のイオウ含有量を約5ppm未満にま
で低減させることによって、ニッケルベース超合金の上
記耐酸化性を改善するという効果を有する。イオウは高
温下で上記物体表面上に形成される酸化保護膜の接着性
を低下させることにより上記超合金の耐酸化性を劣化さ
せる。従って、物体のイオウ濃度を低下すれば上記酸化
保護被膜の接着性が向上し、物体の耐酸化性が向上でき
ることになる。
上記酸化膜を通過するイオウの拡散は極めて遅いた
め、ニッケルベース超合金から効果的にイオウを除くた
めには多くの場合、Al2O3である酸化膜を物体上から処
理間は除去しておくか、又は上記通常形成される酸化膜
を改質して、イオウがより拡散しやすいようにする必要
がある。本発明では、概ねイオウ濃度を約3ppm未満、さ
らにはイオウを約1ppm未満とすることが好ましい。約5p
pm未満のニツケルベース超合金物体は良好な耐酸化性を
有する。約3ppm未満のニッケルベース超合金物体は極め
て良好な耐酸化性を有する。約1ppm未満のニッケルベー
ス超合金は更に優秀な耐酸化性を有する。上述のイオウ
濃度はバキュームジェネレーター(Vacuum Generator
s)社のVG−9000型グロー放電型質量分析計(GDMS)を
使用するか又はLECO社製のLECO CS−444−LSを用いた
燃焼分析によって測定することができる。また、上記以
外の当業者に知られている方法も使用することができ
る。
本発明の方法は上記ニッケルベース基体を異種化学
種、例えばMgOの存在下で上記物体表面に存在するいか
なる酸化物被膜ともこの異種化学種が反応し、これを改
質するような温度で加熱するプロセスを有してなる。こ
のプロセスによって上記物体から容易に上記イオウを拡
散させることができる。拡散理論では、20mil厚のニッ
ケルベース超合金試料を1100℃で約25時間処理すれば、
上記イオウ含有量は5ppm以上から約0.5ppmにまで減少さ
せることができると予測される。この場合にイオウの上
記ニッケルベース超合金内部での拡散係数を約6.8x10-9
cm2/secとした。他の合金についても、上記時間や温度
を調節することでほぼ同一のイオウ拡散速度を得ること
ができる。
本明細書中で使用する用語“異種化学種”とは、上記
イオウを上記物体からより迅速に拡散させることができ
るように上記酸化膜を改質できる様な元素や化合物、及
びそれらの混合物の一群をいう。通常異種化学種は、酸
化膜が代表的なAl2O3である場合には次の種類に分類で
きる。
1.上記元素又は化合物が金属カチオンを有してなり、該
カチオンはAl2O3粒界に偏析して、上記酸化膜を改質し
て本発明の所望の操作条件下でイオウの拡散速度を増大
させるもの。
2.上記元素又は、化合物は存在するいかなるAl2O3とも
反応したAl2O3を含有するスピネル型等の化合物を形成
するとともに、本発明の所望の操作条件下でAl2O3より
もイオウの拡散速度を増大させることとなるもの。
3.上記元素又は化合物は本発明の運転条件下でAl2O3
少なくとも1モル%の溶解度を有するもの。
本発明において所望の操作条件は、約1,050℃から約
1,370℃の範囲であり、真空中であっても不活性ガス中
(例えばアルゴンやヘリウムなど)であっても、又は還
元性の雰囲気中(例えば水素を含有するような)、ある
いはそれらを混合した(90%Ar、10%H等)雰囲気であ
っても良い。上記異種化学種は、また上記運転条件下で
約10-8barから10-3barの蒸気圧を有する必要がある。上
記蒸気圧を有する上記異種化学種は、上記物体の全面に
蒸気層を接触させることができることから好適である。
上記異種化学種としては、MgO,Fe2O3、Cr2O3、BaO、C
aO、NiO、Li2O、Na2O、FeO、Ta2O5、Y2O3、Gd2O3、Si
O2、ZrO2、Ga2O3、CoOを挙げることができる。また、Al
2O3を通過するイオウの拡散性を向上させるような効果
を有する他の元素や化合物としては、例えばAlN、Al
4C3、Ni2Mg、NiMg2、Co2Mg、MgCl2、MgF2、Fe等、やMgA
l2O4及びMgZrAl2O6といったスピネル類を挙げることが
できる。
本発明を実施する際には、異種化学種として種々の形
態のものを使用することができる。好適な供給源は固体
であり、その固体供給源としては粉体粒子形状のものが
最も好適である。粒体粒子を使用する際には本発明は、
上記物体を上記粒子混合物に埋封することによって実施
され、上記物体の加熱は真空中、不活性ガス中、又は還
元性雰囲気である水素ガス中で加熱することによってな
される。上記雰囲気はまた、低分圧の酸素を含有してい
てもよい。その加熱温度は上記異種化学種が上記物体上
に形成されているいかなる酸化膜とであっても反応しか
つこれを改質することができるような温度とされる。イ
オウはその後、容易に上記改質被膜を通過して拡散し、
上記物体中の上記イオウ含有量が低減されるとともに、
更に耐酸化性のある組成物が製造されることとなる。こ
のような実施方法を埋封接触(in−pack)法と呼ぶ。
本発明はまた、上記異種化学種を上記物体から分離し
て(out−of−contact)おいて、その後上記方法によっ
て加熱するようにしても良い。
上記物体は、また異種化学種例えばMgOを含有する被
膜を上記物体上に塗布するプロセスを用いて耐酸化性を
向上させることもできる。上記被膜は上記被膜の蒸着に
よって、又は上記粉体粒子を含有するスラリーの形成と
いった種々の方法によって形成することができるが、こ
れらの方法に限定されるわけではない。
上記スラリーで上記物体をコーティングする際の塗布
被膜の所望膜厚は、その断面と上記物体の体積に対する
表面積の比とに依存する。すなわち、より厚手の物体
や、体積に対する表面積がより小さな物体では脱硫時間
がより多く必要となるためである。上記スラリーコーテ
ィングが充分厚くない場合は、上記脱硫プロセスが完了
する前に該被膜は蒸発してしまうこととなる。一般に
は、上記物体は、少なくとも10milより厚くコーティン
グされる。上記スラリーは、上記粉体粒子の表面を湿潤
させるため当業界で周知の界面活性剤を含有してなるこ
とが好ましい。上記スラリーは、スプレー塗布法、刷毛
塗り法(brushing)、又は浸漬塗布法によって上記物体
上に塗布することができる。上記粉体粒子に対して種々
の液体媒質が使用できるとともに、当業界において周知
のこれらとは別の塗布方法も同様に使用することができ
る。上記被膜を有する物体はその後、加熱されて上記液
体媒質の除去乾燥後、上記物体表面上に密着した被膜と
される。次いで上記物体は真空中、又は不活性気体中、
又は水素ガスによる還元性雰囲気中で加熱される。この
雰囲気中には低分圧の酸素が含有されていてもよい。そ
の加熱温度においては、上記物体は上記異種化学種と反
応して、上記物体表面に形成されているいかなる酸化被
膜をも改質できる。上記イオウはこのようにして改質さ
れた被膜を通過して拡散してゆくことで上記物体中の上
記イオウ含有量が低減するとともに、より耐酸化性に優
れた組成物が得られることになる。
これまで開示した3種の方法の効果の一つとしては、
上記物体の熱処理前に更に清浄を行わずにすむことを挙
げることができる。上記した分離法(又は分離パック
法)の重要な効果としては、例えばガスタービンエンジ
ンに用いられるブレード及びベーン等、中空内部通路を
有する物体を取り扱うのに好適であることを挙げること
ができる。上記分離法を使用すれば、熱処理中に上記異
種化学種により蒸気が発生し、その蒸気は上記物体の外
面で反応するとともに、上記内部通路に容易に流れ込ん
で反応することになる。上記蒸気と蒸気物体の内面外面
とが接触、反応することによって上記各面を通してイオ
ウが拡散することとなり、その結果上記物体からのイオ
ウ除去が加速されることになる。
本発明の別の効果としては、上記脱硫プロセスが上記
物体の溶体化熱処理(solution heat treatment)と
組み合わせることができることを挙げることができる。
上記物体を機械的特性に優れた物体を製造するべく溶体
化熱処理によって加熱した後、上記物体を上記物体の通
常の溶体化熱処理における冷却速度以上の速度で冷却す
ることによってなされる。多くの超合金については、通
常の溶体化熱処理後の上記冷却速度は少なくとも約55℃
/分である。所望の冷却速度が達成できない場合には、
上記物体に対し本発明の上記熱処理方法を施した後に上
記物体に対して通常の溶体化処理を施すこともできる。
上記供給源は、上記異種化学種の他、上記表面酸化物
と上記異種化学種との反応に対して重大な影響を与えな
い限り、又は上記物体からのイオウの拡散に対して重大
な影響を与えない限りいかなる成分でもよい。上記供給
源としては、例えばマグネシアとアルミナ粉体との混合
物の他、マグネシア粉体を挙げることができる。
異種化学種は、マグネシウム供給源として、純マグネ
シウムを含むことができる。
本発明を実施するに当たってはまた、純粋なガス状の
異種化学種を使用することもできる。上記異種化学種と
してはMgCl2、MgF2といったマグネシウムのハロゲン化
物を挙げることができる。上記材料は、通常のCVD法、
又はそれに類似の手法によって上記熱処理チャンバに導
入でき、中空内部通路を有した部材を処理するために特
に好適である。
本発明の上記各実施例では上記物体は、上記異種化学
種を使用することで上記物体からのイオウ除去を促進す
べく上記異種化学種の存在下で加熱するものとして説明
を行ってきた。これは上記物体と上記異種化学種とが埋
封接触されている場合でも、分離している場合でも、あ
るいは上記異種化学種がコーティングされている場合で
あっても良い。さらには上記化学種は固体粒子形状であ
っても、又はそれ以外の形状であっても良く、さらには
それらの混合物であっても良い。
上記超合金物体は、上記異種化学種存在下で上記化学
種が上記物体表面に形成されたいかなる酸化膜とも反応
してこれを改質するような温度にまで加熱される。これ
により上記物体の表面から上記イオウが拡散される。上
記プロセスの反応速度は上記熱処理の温度と時間、作業
片におけるイオウの相対活性度、雰囲気、加熱炉温度、
及び上記作業片からのイオン拡散速度の関数となってい
る。
上記プロセスが開始する最低温度は、上記物体のγプ
ライムソルバス(gamma prime solvus)よりも100
℃、あるいは上記物体の融点から150℃低い温度であ
る。本発明を実施するための最高温度は上記物体の溶融
開始温度である。上記γプライムソルバス温度とは、γ
プライム相(gamma prime phase)が上記γ相マトリ
ックス中で溶液となる温度である。一般的には上記γプ
ライムソルバス温度はニッケルバース超合金鋳造物では
約1,150℃から約1,300℃(約2,100゜Fから約2,370゜F)
である。上記ニッケルベース超合金鋳造物の溶融開始温
度は通常約1,230℃から約1,370℃(約2,250゜Fから約2,
500゜F)である。
本発明の方法を実施するための熱処理条件は、真空
中、又は市販純度のアルゴンといった不活性ガス中、又
は市販純度の水素ガス、又は90%Ar10%Hであるような
それらの混合物のいずれを用いて行っても良い。一般に
は、上記熱処理は主として経済的な理由から200時間以
下で施され、使用可能な熱処理を施すためには一般的に
は約50時間は必要である。これらの時間はおよその時間
であり、それぞれ累積して施すこともできる。上記熱処
理が完了した時点では、上記物体は5ppm以下のイオウを
有しているが、さらにはイオウが3ppm未満であることが
好適であり、イオウが1ppm未満であることがより好適で
ある。
後述する実施例は、本発明の特徴及び手法を示すもの
である。この実施例によって本発明の範囲は制限される
わけではない。
中空翼型部分と厚い根本部分とを有する単結晶ニッケ
ルベース超合金タービンブレードを本発明のプロセスに
より処理した。この超合金は重量%で10Co−5.9W−1.9M
o−8.7Ta−5.6Al−3Re−5Cr−0.1Hfその他Niである組成
を有してなり、融点1340℃、γプライムソルバス温度は
約1305℃であり、約8ppmから10ppmのイオウ(GDMSによ
って決定された値)を有してなる。これは高強度超合金
組成として知られているものであり、デュール等の上述
した特許4,719,080号中で詳細な記述がなされている。
上記翼型部分を炭化ケイ素ペーパーで表面を研磨する通
常の実験室的方法で清浄化した後、MgOるつぼ内の−325
メッシュMgO粉体中に浸漬した。そのるつぼをグラファ
イト加熱体を備えてなる加熱炉中に設置し抵抗加熱を行
った。上記加熱炉を約0.05torr圧の真空中に保持した。
上記運転操作は静的すなわち、上記システムの内外での
ガスフローを行わずに行った。上記タービンブレードを
その後、約1,200から1,300℃の温度へと加熱し、約100
時間その範囲内に保持した。上記熱処理後には、上記翼
型部分中の上記イオウ含有量はGDMSによる測定によれば
1ppm未満であった。
上記組成と同一のタービンブレードを、約200cm3/min
で市販純度の水素ガスを定常的にフローさせ、加熱炉内
を3psig(915torr)として運転したことを除き、同一型
のMgOとMgOるつぼ中で熱処理を行った。この加熱炉の加
熱体は金属製であった。上記タービンブレードを約1,20
0℃から1,300℃の温度に加熱し、約100時間上記範囲内
に保持した。上記の熱処理後、上記翼型部分の上記イオ
ウ含有量はGMDSによって測定したところ1ppm未満であっ
た。
上記組成と同一組成のタービンブレードに、界面活性
剤と−325メッシュのMgO粉末とを含有してなる水ベース
のスラリーコーティングを上記翼型部分の表面に熱処理
前に塗布した。塗布は上記翼型を浸漬して行った。その
後に空気中で5分間約200℃でベークして上記水分を乾
燥させた。上記タービンブレードを金属製の加熱体を備
えてなるとともに約3torr圧の純水素ガスを定常的にフ
ローした加熱炉中に設置した。上記タービンブレードを
約1,300℃の温度に加熱し、上記温度に約50時間保持し
た。上記熱処理の後、上記翼型部分中の上記イオウ含有
量は、LECO CS−444−LS燃焼分析機によれば1ppm未満
であった。MgOを蒸着によりコーティングした上記同一
組成を有する清浄な翼型を熱処理することによっても実
質的に同一の結果が得られた。
上記操作条件の下での熱処理は低イオウ含有量の良好
な耐酸化性を有する翼型を製造できるが、加熱体を金属
製とした加熱炉のほうが、概ね良好な結果が得られるこ
とが多い。これは、グラファイト加熱体は、一酸化炭素
を発生させる場合があり、このために上記試験片の機械
的特性がある種の劣化を受けるためと推定している。
上記同一組成を有するとともに上記熱処理を行った各
サンプルについて、そのサイクル耐酸化性を測定するこ
とによって評価を行った。この評価はガスタービンエン
ジン工業において使用される上記超合金鋳造物に対して
一般的かつ重要なものであり、品質面から上記鋳造物中
のイオウを測定することに相当する。上記試験では、上
記サンプルは1,180℃で55分間、室温5分間というサイ
クルにさらされる。1サイクルは上記の55分と5分とを
組み合わせたものである。上記試験の結果を図に示す
が、大きな重量減少は保護酸化膜が破壊されたことを示
すとともに、サイクル酸化特性が不良であることを示し
ている。逆に、重量減少が小さなことは、良好な耐酸化
性を有していることを示す。図によれば上記本発明によ
って熱処理されたサンプルについては、熱処理を施して
いない試料に比較してきわめて僅かな重量減少がみられ
るのである。従って本発明の熱処理を施した翼型は良好
な耐酸化性を有することがわかる。本発明により処理さ
れた試料の中には試験中に重量が実質的に増加している
のがあるが、これは接着性のある保護酸化膜が形成され
たことを示すものである。上記試験は、超合金鋳造物中
のイオウ含有量の低減と、耐酸化性良化との密接な関連
性を示している。
これまで本発明、詳細な実施例をもって説明し記載を
行ってきたが当業者によれば、その形態及びその詳細に
ついて請求項に係わる本発明の趣旨及び範囲内で種々の
変更を加えることができる。例えば、本発明は一般には
鋳造物体について用いられるが、粉末冶金により形成さ
れた物体のほか圧延物体又は鋳造物体からイオウを除去
する際にも使用できる。さらには本発明において記載す
る代表的な酸化膜はAl2O3であるが、本発明はまた、Cr2
O3などの他の酸化膜についても適用することができる。
フロントページの続き (72)発明者 ボーンスタイン,ノーマン エス. アメリカ合衆国,コネチカット 06117, ウエスト ハートフォード,リッチモン ド レイン 43 (72)発明者 チン,スティーブン アメリカ合衆国,コネチカット 06492, ウォーリングフォード,テンプルトン ロード 9 (72)発明者 デクレッセント,マイケル アメリカ合衆国,コネチカット 06109, ウェザースフィールド,シーダー スト リート 297 (72)発明者 デュール,デイヴィッド エヌ. アメリカ合衆国,コネチカット 06111, ニューイントン,ビーコン ストリート 31 (72)発明者 パーリル,ドナルド アール. アメリカ合衆国,コネチカット 06074, サウス ウィンザー,バーチ ヒル ド ライブ 6 (72)発明者 パイク,ロスコウ エイ. アメリカ合衆国,コネチカット 06035, グランビー,ウィンドミル ドライブ 55 (72)発明者 スメッギル,ジョン ジー. アメリカ合衆国,コネチカット 06070, シムスベリー,トウルゲイト レイン 12 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C22F 1/02,1/10 C21D 3/02 C22B 9/14

Claims (38)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マグネシウム供給源の存在下でニッケルベ
    ース超合金物体を加熱するステップを有してなるととも
    に、該加熱温度は前記供給原中のマグネシウムと前記物
    体表面上に存在する酸化物とを反応させ、かつ前記物体
    からイオウが拡散する温度であることを特徴とするニッ
    ケルベース超合金物体からのイオウ除去方法。
  2. 【請求項2】前記物体は、前記加熱ステップ中に前記マ
    グネシウム供給源に埋封されていることを特徴とする請
    求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】前記物体は、前記加熱ステップ中には前記
    マグネシウム供給源と分離されていることを特徴とする
    請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】前記マグネシウム供給源を有してなる被膜
    が前記加熱ステップの前に前記物体表面上に塗布されて
    なることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】前記被膜は、スラリーであることを特徴と
    する請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】前記マグネシウム供給源は、純マグネシウ
    ムであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】前記マグネシウム供給源は、マグネシウム
    を含有してなる化合物であることを特徴とする請求項1
    に記載の方法。
  8. 【請求項8】前記物体は、前記物体の融点と前記物体の
    γプライムソルバス温度より100℃低い温度とで規定さ
    れる範囲内の温度に加熱されることを特徴とする請求項
    1に記載の方法。
  9. 【請求項9】前記物体は、前記物体の融点と前記物体の
    融点より150℃低い温度とで規定される範囲内の温度に
    加熱されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  10. 【請求項10】前記加熱ステップは、真空中で施される
    ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  11. 【請求項11】前記加熱ステップは、水素雰囲気中で施
    されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  12. 【請求項12】前記加熱ステップは、不活性ガス雰囲気
    中で施されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  13. 【請求項13】ニッケルベース超合金物体をマグネシウ
    ムを含有する粉体粒子である供給源中に埋封するステッ
    プと、その後前記物体を真空中、又は水素雰囲気中、又
    は不活性ガス雰囲気中において前記物体の融点と前記物
    体のγプライムソルバス温度より100℃低い温度とで規
    定される範囲内の温度に加熱するとともに、前記物体中
    のイオウを5重量ppm未満にまで減少させるに十分な時
    間加熱するステップとを有してなることを特徴とするニ
    ッケルベース超合金物体からのイオウ除去方法。
  14. 【請求項14】ニッケルベース超合金物体をマグネシウ
    ムを含有する粉体粒子である供給源と分離して配するス
    テップと、その後前記物体を真空中、又は水素雰囲気
    中、又は不活性ガス雰囲気中において前記物体の融点と
    前記物体のγプライムソルバス温度より100℃低い温度
    とで規定される範囲内の温度に加熱するとともに、前記
    物体中のイオウを5重量ppm未満にまで減少させるに十
    分な時間加熱するステップとを有してなることを特徴と
    するニッケルベース超合金物体からのイオウ除去方法。
  15. 【請求項15】ニッケルベース超合金物体の表面にマグ
    ネシウム供給源を有してなる被膜を塗布するステップ
    と、その後上記物体を真空中、又は水素雰囲気中、又は
    不活性ガス雰囲気中において前記物体の融点と前記物体
    のγプライムソルバス温度より100℃低い温度とで規定
    される範囲内の温度に加熱するとともに、前記物体中の
    イオウを5重量ppm未満にまで減少させるに十分な時間
    加熱するステップとを有してなることを特徴とするニッ
    ケルベース超合金物体からのイオウ除去方法。
  16. 【請求項16】異種化学種の存在下でニッケルベース超
    合金物体を加熱するステップであって、該異種化学種は
    高温下で前記物体表面上に存在する酸化物を改質して前
    記物体からイオウを拡散しうる効果を有するものからな
    るステップと、その後前記物体表面上の前記酸化物と前
    記異種化学種とが反応して前記酸化物を改質する温度に
    まで前記物体を加熱して、前記物体中の前記イオウを移
    動させて前記イオウを前記物体から拡散させるステップ
    とを有してなるニッケルベース超合金物体からのイオウ
    除去方法であって、前記異種化学種は、AlN、Al4C3、Li
    2O、Na2O、BaO、CaO、MgO、FeO、NiO、CoO、Y2O3、Gd2O
    3、SiO2、ZrO2、Cr2O3、Fe2O3、Ga2O3、Ni2Mg、NiMg2
    Co2Mg、MgCl2、MgF2、MgAl2O4、MgZrAl2O6、Ta2O5、Fe
    を有してなる群から任意に選択される材料であることを
    特徴とする方法。
  17. 【請求項17】前記異種化学種は、金属カチオン類を有
    してなるとともに前記表面酸化物粒界に偏析し高温にお
    いてイオウの拡散を促進することを特徴とする請求項16
    に記載の方法。
  18. 【請求項18】前記高温とは、前記物体の融点と前記物
    体の融点から150℃低い温度とで規定される範囲である
    ことを特徴とする請求項17に記載の方法。
  19. 【請求項19】前記高温とは、前記物体の融点と前記物
    体のγプライムソルバス温度から100℃低い温度とで規
    定される範囲であることを特徴とする請求項17に記載の
    方法。
  20. 【請求項20】前記異種化学種は、前記温度範囲内にお
    いて蒸気相が移動しうる10-8barから10-3barの蒸気圧を
    示すことを特徴とする請求項17に記載の方法。
  21. 【請求項21】前記異種化学種は、存在する表面酸化物
    と反応して表面酸化物を含有してなる化合物を形成する
    ことによって、高温においてイオウの拡散を促進するこ
    とを特徴とする請求項16に記載の方法。
  22. 【請求項22】前記高温とは、前記物体の融点と前記物
    体の融点から150℃低い温度とで規定される範囲である
    ことを特徴とする請求項21に記載の方法。
  23. 【請求項23】前記高温とは、前記物体の融点と前記物
    体のγプライムソルバス温度から100℃低い温度とで規
    定される範囲であることを特徴とする請求項21に記載の
    方法。
  24. 【請求項24】前記異種化学種は、前記温度範囲内にお
    いて蒸気相が移動しうる10-8barから10-3barの蒸気圧を
    示すことを特徴とする請求項21に記載の方法。
  25. 【請求項25】前記異種化学種は、前記物体上の酸化物
    を高温下で溶解しうることを特徴とする請求項16に記載
    の方法。
  26. 【請求項26】前記高温とは、前記物体の融点と前記物
    体の融点から150℃低い温度とで規定される範囲である
    ことを特徴とする請求項25に記載の方法。
  27. 【請求項27】前記高温とは、前記物体の融点と前記物
    体のγプライムソルバス温度から100℃低い温度とで規
    定される範囲であることを特徴とする請求項25に記載の
    方法。
  28. 【請求項28】前記異種化学種は、前記温度範囲内にお
    いて蒸気相が移動しうる10-8barから10-3barの蒸気圧を
    示すことを特徴とする請求項25に記載の方法。
  29. 【請求項29】前記物体は、前記加熱ステップ中には前
    記異種化学種中に埋封されていることを特徴とする請求
    項16に記載の方法。
  30. 【請求項30】前記物体は、前記加熱ステップ中に前記
    異種化学種と分離した状態で配されていることを特徴と
    する請求項16に記載の方法。
  31. 【請求項31】前記物体は、前記加熱ステップの前に前
    記異種化学種によってコーティングされていることを特
    徴とする請求項16に記載の方法。
  32. 【請求項32】前記コーティングはスラリーであること
    を特徴とする請求項31に記載の方法。
  33. 【請求項33】前記加熱ステップは真空中で施されるこ
    とを特徴とする請求項16に記載の方法。
  34. 【請求項34】前記加熱ステップは、水素還元性雰囲気
    中で施されることを特徴とする請求項16に記載の方法。
  35. 【請求項35】前記加熱ステップは不活性ガス雰囲気中
    で施されることを特徴とする請求項16に記載の方法。
  36. 【請求項36】ニッケルベース超合金物体を異種化学種
    中に埋封するステップであって、この異種化学種は前記
    物体表面上に存在する酸化物を高温において改質するこ
    とが可能であるとともに、前記物体の融点と前記物体の
    融点から150℃低い温度とで規定される範囲内の温度に
    おいて10-8barから10-3barの蒸気圧を有してなるステッ
    プと、その後前記物体を真空中、又は水素還元性雰囲気
    中、又は不活性ガス雰囲気中において前記温度範囲内で
    十分な時間加熱して、前記異種化学種と前記物体表面上
    の酸化物とを反応させてこの酸化物を改質するととも
    に、イオウを前記物体から拡散させて前記イオウを前記
    物体中で5重量ppm未満にまで減少させるステップとを
    有するニッケルベース超合金物体の耐酸化性改善方法で
    あって、前記異種化学種は、AlN、Al4C3、Li2O、Na2O、
    BaO、CaO、MgO、FeO、NiO、CoO、Y2O3、Gd2O3、SiO2、Z
    rO2、Cr2O3、Fe2O3、Ga2O3、Ni2Mg、NiMg2、Co2Mg、MgC
    l2、MgF2、MgAl2O4、MgZrAl2O6、Ta2O5、Feを有してな
    る群から任意に選択される材料であることを特徴とする
    方法。
  37. 【請求項37】ニッケルベース超合金物体を異種化学種
    中から分離して配するステップであって、この異種化学
    種は前記物体表面上に存在する酸化物を高温において改
    質することが可能であるとともに、前記物体の融点と前
    記物体の融点から150℃低い温度とで規定される範囲内
    の温度において10-8barから10-3barの蒸気圧を有してな
    るステップと、その後前記物体を真空中、又は水素や不
    活性ガスを含有してなる雰囲気中において前記温度範囲
    内で十分な時間加熱して、前記異種化学種と前記物体表
    面上の酸化物とを反応させてこの酸化物を改質するとと
    もに、イオウを前記物体から拡散させて前記イオウを前
    記物体中で5重量ppm未満にまで減少させるステップと
    を有するニッケルベース超合金物体の耐酸化性改善方法
    であって、前記異種化学種は、AlN、Al4C3、Li2O、Na
    2O、BaO、CaO、MgO、FeO、NiO、CoO、Y2O3、Gd2O3、SiO
    2、ZrO2、Cr2O3、Fe2O3、Ga2O3、Ni2Mg、NiMg2、Co2M
    g、MgCl2、MgF2、MgAl2O4、MgZrAl2O6、Ta2O5、Feを有
    してなる群から任意に選択される材料であることを特徴
    とする方法。
  38. 【請求項38】ニッケルベース超合金物体の表面に異種
    化学種を含有するコーティングを塗布するステップであ
    って、この異種化学種は前記物体表面上に存在する酸化
    物を高温において改質することが可能であるとともに、
    前記物体の融点と前記物体の融点から150℃低い温度と
    で規定される範囲内の温度において10-8barから10-3bar
    の蒸気圧を有してなるステップと、その後前記物体を真
    空中、又は水素還元性雰囲気中、又は不活性ガス雰囲気
    中において前記温度範囲内で十分な時間加熱して、前記
    異種化学種と前記物体表面上の酸化物とを反応させてこ
    の酸化物を改質するとともに、イオウを前記物体から拡
    散させて前記イオウを前記物体中で5重量ppm未満にま
    で減少させるステップとを有するニッケルベース超合金
    物体の耐酸化性改善方法であって、前記異種化学種は、
    AlN、Al4C3、Li2O、Na2O、BaO、CaO、MgO、FeO、NiO、C
    oO、Y2O3、Gd2O3、SiO2、ZrO2、Cr2O3、Fe2O3、Ga2O3
    Ni2Mg、NiMg2、Co2Mg、MgCl2、MgF2、MgAl2O4、MgZrAl2
    O6、Ta2O5、Feを有してなる群から任意に選択される材
    料であることを特徴とする方法。
JP52346994A 1993-04-14 1994-04-14 超合金物体からのイオウ除去による超合金物体の耐酸化性向上方法 Expired - Lifetime JP3407301B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US08/047,253 US5346563A (en) 1991-11-25 1993-04-14 Method for removing sulfur from superalloy articles to improve their oxidation resistance
US08/047,253 1993-04-14
PCT/US1994/004150 WO1994024320A1 (en) 1993-04-14 1994-04-14 Method for removing sulfur from superalloy articles to improve their oxidation resistance

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08509267A JPH08509267A (ja) 1996-10-01
JP3407301B2 true JP3407301B2 (ja) 2003-05-19

Family

ID=21947919

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP52346994A Expired - Lifetime JP3407301B2 (ja) 1993-04-14 1994-04-14 超合金物体からのイオウ除去による超合金物体の耐酸化性向上方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US5346563A (ja)
EP (1) EP0694083B1 (ja)
JP (1) JP3407301B2 (ja)
DE (1) DE69404455T2 (ja)
WO (1) WO1994024320A1 (ja)

Families Citing this family (34)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5538796A (en) * 1992-10-13 1996-07-23 General Electric Company Thermal barrier coating system having no bond coat
US6333121B1 (en) 1992-10-13 2001-12-25 General Electric Company Low-sulfur article having a platinum-aluminide protective layer and its preparation
US6656605B1 (en) * 1992-10-13 2003-12-02 General Electric Company Low-sulfur article coated with a platinum-group metal and a ceramic layer, and its preparation
JPH09225623A (ja) * 1995-12-12 1997-09-02 General Electric Co <Ge> インベストメント鋳造超合金物品の環境抵抗の改善方法
US5728227A (en) * 1996-06-17 1998-03-17 General Electric Company Method for removing a diffusion coating from a nickel base alloy
US5898994A (en) * 1996-06-17 1999-05-04 General Electric Company Method for repairing a nickel base superalloy article
US6924040B2 (en) 1996-12-12 2005-08-02 United Technologies Corporation Thermal barrier coating systems and materials
US6177200B1 (en) 1996-12-12 2001-01-23 United Technologies Corporation Thermal barrier coating systems and materials
US5922148A (en) * 1997-02-25 1999-07-13 Howmet Research Corporation Ultra low sulfur superalloy castings and method of making
US6284390B1 (en) * 1998-06-12 2001-09-04 United Technologies Corporation Thermal barrier coating system utilizing localized bond coat and article having the same
CA2440573C (en) * 2002-12-16 2013-06-18 Howmet Research Corporation Nickel base superalloy
CA2586974C (en) * 2004-11-18 2013-06-25 Alstom Technology Ltd Nickel-base superalloy
SE528807C2 (sv) * 2004-12-23 2007-02-20 Siemens Ag Komponent av en superlegering innehållande palladium för användning i en högtemperaturomgivning samt användning av palladium för motstånd mot väteförsprödning
GB0623290D0 (en) * 2006-11-22 2007-01-03 Qinetiq Nanomaterials Ltd Purification method
FR2910912B1 (fr) 2006-12-29 2009-02-13 Areva Np Sas Procede de traitement thermique de desensibilisation a la fissuration assistee par l'environnement d'un alliage a base nickel, et piece realisee en cet alliage ainsi traitee
US20080253923A1 (en) * 2007-04-10 2008-10-16 Siemens Power Generation, Inc. Superalloy forming highly adherent chromia surface layer
US20080260571A1 (en) * 2007-04-19 2008-10-23 Siemens Power Generation, Inc. Oxidation resistant superalloy
US20090041615A1 (en) * 2007-08-10 2009-02-12 Siemens Power Generation, Inc. Corrosion Resistant Alloy Compositions with Enhanced Castability and Mechanical Properties
US20090142221A1 (en) * 2007-11-30 2009-06-04 Honeywell International, Inc. Engine components and methods of forming engine components
EP2100982A1 (en) * 2008-03-03 2009-09-16 Siemens Aktiengesellschaft Nickel base gamma prime strengthened superalloy
ES2372829B1 (es) * 2009-02-24 2012-12-13 Daniel Gaude Fugarolas Procedimiento de reducción de elementos intersticiales en colada de aleaciones y molde para la realización de dicho procedimiento.
US9138963B2 (en) 2009-12-14 2015-09-22 United Technologies Corporation Low sulfur nickel base substrate alloy and overlay coating system
US9150944B2 (en) * 2010-08-05 2015-10-06 Cannon Muskegon Corporation Low sulfur nickel-base single crystal superalloy with PPM additions of lanthanum and yttrium
EP2453030A1 (en) * 2010-11-08 2012-05-16 United Technologies Corporation A method for repairing/refurbishing/creating a turbine engine component
US20130129522A1 (en) * 2011-11-17 2013-05-23 Kenneth Harris Rhenium-free single crystal superalloy for turbine blades and vane applications
US20130142637A1 (en) * 2011-12-06 2013-06-06 Kenneth Harris Low rhenium single crystal superalloy for turbine blades and vane applications
US20140094356A1 (en) * 2012-09-28 2014-04-03 General Electric Company Treatment process, oxide-forming treatment composition, and treated component
US9481917B2 (en) 2012-12-20 2016-11-01 United Technologies Corporation Gaseous based desulfurization of alloys
RU2572117C1 (ru) * 2014-10-07 2015-12-27 Федеральное государственное унитарное предприятие "Всероссийский научно-исследовательский институт авиационных материалов" (ФГУП "ВИАМ") Способ получения суперсплавов на основе никеля, легированных редкоземельными металлами
JPWO2017029856A1 (ja) * 2015-08-18 2018-08-09 国立研究開発法人物質・材料研究機構 Ni基超合金部品のリサイクル方法
US10682691B2 (en) 2017-05-30 2020-06-16 Raytheon Technologies Corporation Oxidation resistant shot sleeve for high temperature die casting and method of making
US20200156147A1 (en) 2017-10-27 2020-05-21 United Technologies Corporation Countergravity Casting Apparatus and Desulfurization Methods
EP4200089A1 (en) * 2020-08-18 2023-06-28 Applied Materials, Inc. Methods for cleaning aerospace components
US20230330716A1 (en) * 2022-04-13 2023-10-19 General Electric Company System and method for cleaning turbine components

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US1710846A (en) * 1927-04-25 1929-04-30 Smith Willoughby Statham Refinement of nickel alloys
GB385639A (en) * 1931-05-22 1932-12-22 Axel Axelson Johnson Improvements in and relating to the purification of iron
US2823139A (en) * 1952-05-23 1958-02-11 Ver Deutsche Metallwerke Ag Method of increasing the scaling resistance of metallic objects
DE1085675B (de) * 1959-08-13 1960-07-21 Mannesmann Ag Verfahren zum Entschwefeln von Metallpulver
US3403058A (en) * 1964-12-02 1968-09-24 Fansteel Metallurgical Corp Process for preventing blistering of nickel metal containing dispersed refractory oxide particles
US3379581A (en) * 1964-12-21 1968-04-23 Armco Steel Corp Desulfurizing coating for ferrous material and method of using it
US3853540A (en) * 1973-04-11 1974-12-10 Latrobe Steel Co Desulfurization of vacuum-induction-furnace-melted alloys
US3891425A (en) * 1974-02-27 1975-06-24 Special Metals Corp Desulfurization of transition metal alloys
US4209348A (en) * 1976-11-17 1980-06-24 United Technologies Corporation Heat treated superalloy single crystal article and process
US4612179A (en) * 1985-03-13 1986-09-16 Sri International Process for purification of solid silicon
US4719080A (en) * 1985-06-10 1988-01-12 United Technologies Corporation Advanced high strength single crystal superalloy compositions
US4895201A (en) * 1987-07-07 1990-01-23 United Technologies Corporation Oxidation resistant superalloys containing low sulfur levels

Also Published As

Publication number Publication date
EP0694083A1 (en) 1996-01-31
JPH08509267A (ja) 1996-10-01
DE69404455D1 (de) 1997-08-28
EP0694083B1 (en) 1997-07-23
DE69404455T2 (de) 1998-02-26
US5346563A (en) 1994-09-13
WO1994024320A1 (en) 1994-10-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3407301B2 (ja) 超合金物体からのイオウ除去による超合金物体の耐酸化性向上方法
US4933239A (en) Aluminide coating for superalloys
US5238752A (en) Thermal barrier coating system with intermetallic overlay bond coat
JP2534081B2 (ja) アルミナイド被覆の形成方法
Tolpygo et al. The effect of grit blasting on the oxidation behavior of a platinum-modified nickel-aluminide coating
EP1784517B1 (en) HIGH-TEMPERATURE COATINGS AND BULK -Ni+ &#39;-Ni3Al ALLOYS MODIFIED WITH PT GROUP METALS HAVING HOT-CORROSION RESISTANCE
US6228513B1 (en) Method of improving oxidation and corrosion resistance of a superalloy article, and a superalloy article obtained by the method
JPS61136649A (ja) 高強度ニツケル系単結晶合金
CA2440573A1 (en) Nickel base superalloy
JPH09324278A (ja) 改良された下地皮膜を含む遮熱コーティング及び該遮熱コーティングで被覆した部材
EP0007675B1 (en) Process for applying a protective coating containing silicon to articles made from a superalloy
JP3407300B2 (ja) 超合金物体からのイオウ除去による超合金物体の耐酸化性向上方法
US20080166589A1 (en) Component having a coating
AU601130B2 (en) Metallic coating of improved life
US6332937B1 (en) Method of improving oxidation and corrosion resistance of a superalloy article, and a superalloy article obtained by the method
Schaeffer et al. The effect of surface condition and sulfur on the environmental resistance of airfoils
Nowak et al. Surface preparation effect on oxidation kinetics of Ni-base superalloy
US20060057416A1 (en) Article having a surface protected by a silicon-containing diffusion coating
US3647517A (en) Impact resistant coatings for cobalt-base superalloys and the like
Moniruzzaman et al. Alloy design of Ni-based single crystal superalloys for the combination of strength and surface stability at elevated temperatures
Salah et al. High temperature hot corrosion and oxidation of 733E831 based superalloy with TiO
Ignatov et al. Mechanism of the Oxidation of Nickel and Chromium Alloys
KR100336803B1 (ko) 우수한 내산화성을 가지는 다결정질 니켈초합금
JPS5811778A (ja) BとAlの複合コ−ティング法
Brill et al. Corrosion behaviour of the new gas turbine alloy 2100 GT in hot gases and combustion products

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090314

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100314

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110314

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110314

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120314

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130314

Year of fee payment: 10