JP3405699B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

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JP3405699B2 JP32717499A JP32717499A JP3405699B2 JP 3405699 B2 JP3405699 B2 JP 3405699B2 JP 32717499 A JP32717499 A JP 32717499A JP 32717499 A JP32717499 A JP 32717499A JP 3405699 B2 JP3405699 B2 JP 3405699B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乗り心地の悪化を
抑制しつつ乾燥アスファルト路面等での操縦安定性を向
上しうる夏用の空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】乾燥ア
スファルト路面などの一般道において、操縦安定性は、
タイヤの横剛性を増加させることにより向上しうる。し
かしながら、タイヤの横剛性の向上に際しては、通常、
タイヤの周方向の剛性も高められてしまい乗心地性の悪
化を招きやすい。つまり操縦安定性と乗心地性とは二律
背反の性能である。
【0003】本発明は、夏用タイヤにおいて、トレッド
面のほぼ全面を、非金属短繊維を該トレッド面とほぼ垂
直に配向した短繊維補強ゴム材を用いて形成することを
基本として、乗り心地の悪化を抑制しつつ操縦安定性能
を向上しうる空気入りタイヤを提供することを目的とし
ている。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
トレッド面に縦溝と横溝とを設ける夏用の空気入りタイ
ヤであって、 前記縦溝はタイヤ赤道Cの近傍かつその両
側に配された一対の内の縦溝と、この内の縦溝の軸方向
外側に配された一対の外の縦溝からなり、かつ前記横溝
は一端が内の縦溝に交わりかつ他端がトレッド接地端E
を超えてタイヤ軸方向外側にのびることにより前記内の
縦溝と外の縦溝との間と、外の縦溝とトレッド縁との間
とにブロックを形成するとともに、 前記ブロックに該ブ
ロックを斜めに横切る各1本のサイピングを形成し、
つタイヤ周方向で隣り合う前記横溝とサイピングとに挟
まれる領域のタイヤ周方向の平均長さをいずれも5mm以
上とするとともに、前記トレッド面のほぼ全面を、平均
繊維径が1〜100μ、平均長さが0.1〜5mmの非金
属短繊維を該トレッド面とほぼ垂直に配向した短繊維補
強ゴム材を用いて形成したことを特徴としている。
【0005】また請求項2記載の発明は、前記非金属短
繊維は、グラスファイバー又はカーボンファイバーを含
むことを特徴とする請求項1記載の空気入りタイヤであ
る。
【0006】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の一形態を図面
に基づき説明する。図1には、本実施形態の空気入りタ
イヤの部分断面図、図2にはトレッド面の展開図をそれ
ぞれ示している。図において、本実施形態では、トレッ
ド面2に、タイヤ周方向にのびる縦溝3と、タイヤ周方
向と交わる向きにのびる横方向溝4とが形成された乗用
車用の夏タイヤが例示されている。なお夏タイヤとは、
主として氷雪路での走行を主たる目的としたいわゆるス
タッドレスタイヤとは異なり、アスファルト路面での走
行を主目的に構成された標準的なタイヤをいう。
【0007】前記縦溝3は、タイヤ赤道Cの近傍かつそ
の両側に配された一対の内の縦溝3a、3aと、この内
の縦溝3aの軸方向外側に配された一対の外の縦溝3
b、3bからなる合計4本が設けられ、いずれもタイヤ
周方向に直線状でのびるものが例示されている。これら
の各縦溝3は、タイヤに正規内圧を充填した状態でトレ
ッド面2にて測定した溝巾が、例えばトレッド接地巾T
Wの2.5〜6%、より好ましくは3〜5%とするのが
望ましく、また溝深さについては、例えば従前の例に従
い7mm以上とすることが望ましい。これによってウエッ
トグリップ性能が維持される。なお縦溝3は、ジグザ
グ、波状など、非直線でタイヤ周方向にのびるものでも
良い。
【0008】また前記横方向溝4は、本実施形態ではタ
イヤ周方向と交わる向きにのびかつ溝巾GW1が1.5
mmよりも大きい横溝4aと、タイヤ周方向と交わる向き
にのびかつ溝巾GW2が1.5mm以下のサイピング4b
とを含んでいる。
【0009】横溝4aは、本例では一端が内の縦溝3a
に交わりかつ他端がトレッド接地端Eを超えてタイヤ軸
方向外側にのびるとともに、本例では略放物線状に湾曲
しつつタイヤ軸方向に対して傾斜したものが例示され
る。該横溝4aは、タイヤ周方向に所定のピッチで隔設
される。また横溝4aの溝巾GW1は少なくとも1.5
mm以上であるが、上限は本例の乗用車用タイヤの場合、
例えば10mm以下、好ましくは8mm以下程度に設定さ
れ、また溝深さについては前記縦溝3と同程度か若干浅
めに設定される。
【0010】このような横溝4aと前記縦溝3とを設け
ることにより、トレッド面2には、前記内の縦溝3a、
3a間をタイヤ周方向に連続してのびる中央リブLと、
前記内の縦溝3aと外の縦溝3bとの間の中間ブロック
B1と、前記外の縦溝3bとトレッド接地端Eとの間の
外側ブロックB2とが形成されている。
【0011】また前記中間、外側ブロックB1、B2に
は、前記サイピング4bが形成されている。各ブロック
B1、B2には、夫々1本のサイピング4bが形成され
ている。前記サイピング4bは、本例では前記横溝4b
と逆向きに傾斜しかつ前記横溝と同様放物線状をなすも
のが例示されている。
【0012】そして、本実施形態ではタイヤ周方向で隣
り合う前記横溝4a、サイピング4bを含む横方向溝4
に挟まれる領域のタイヤ周方向の平均長さをいずれも5
mm以上としている。横方向溝4に挟まれる領域として
は、各ブロックに1本のサイピングが設けられるため、
図4(a)、(b)に示す如く横溝4aとサイピング4
bとで挟まれる領域A3〜A6に限られる。なお図3
(a)、図3(b)において、単なる参考として、横溝
4A間の領域A1、サイピング4b,4b間の領域A2
を記載している。またな図3(a)は、平均長さの求め
方のみを横溝4b、4B間領域を例に取り説明してい
る。領域は、接地端E、E間のものとし、縦溝3は含ま
ない。また中央リブLに形成される切り欠き部9等は、
実質的な軸方向長さを有しないため無視する。そして、
これらの各領域のタイヤ周方向の平均長さがいずれも5
mm以上に設定されている。
【0013】一般に、氷雪路などを主として走行するス
タッドレスタイヤでは、多数の横溝、サイピングが形成
され、前記平均長さは5mmよりも小に設定されているの
に対して、本発明ではこれを5mm以上、より好ましくは
7mm以上とすることによって乾燥アスファルト路面での
操縦安定性を向上させる。なお前記平均長さが5mm未満
の場合、乾燥アスファルト路面での操縦安定性を向上す
ることは困難となる。
【0014】また前記各領域のタイヤ周方向の平均長さ
は以下のように測定する。例えば測定方法のみを例示す
るために図示された図3(a)に示すように、領域A1
をタイヤ軸方向にn等分、本例では6等分し、図3
(a)の如く0〜6の7箇所の測定位置にて領域A1の
タイヤ周方向の長さL0〜L6を測定し、その長さの総
和(L0+L1+L2+L3+─+Ln)を測定個所数
n(本例では7)で除して、該領域A1のタイヤ周方向
の平均長さLa1を求めることができる。図3(b)の
場合も同様に測定し、領域A2のタイヤ周方向の平均長
さLa2を求めることができる。
【0015】ここで、前記nは、横方向溝4の形状にも
よるが例えば3以上、より好ましくは5以上10以下と
して定めるのが良い。また各領域のタイヤ周方向の長さ
は、前記領域を挟む溝縁間のタイヤ周方向の長さとして
測定する。また図4(a)の場合、外側ブロックB2に
ついては、領域A3、A4に分け、各領域A3、A4を
それぞれ前述のように測定し、領域A3、A4のタイヤ
周方向の平均長さLa3、La4を求める。また図4
(b)の中間ブロックB1についても、領域A5、A6
に分け、領域A5、A6のタイヤ周方向の平均長さLa
5、La6を求める。なお図4(b)に符号Zで示す領
域は、横方向溝4に挟まれないため測定しない。そし
て、各領域A1〜A6は、いずれもタイヤ周方向の前記
平均長さLa1〜La6が5mm以上、より好ましくは7
mm以上に設定される。
【0016】次に本実施形態の空気入りタイヤ1は、図
1に示すように路面と接地するトレッド面2のほぼ全域
を、非金属短繊維Fを該トレッド面2とほぼ垂直に配向
した短繊維補強ゴム材G1を用いて形成している。この
ような短繊維補強ゴム材G1は、例えばタイヤ半径方向
の複素弾性率E1と、タイヤ周方向の複素弾性率E2と
の比(E1/E2)を1よりも大、より好ましくは1よ
りも大かつ4以下、さらに好ましくは1.2〜3.5と
することができる。これは、上記短繊維補強ゴム材G1
が、ベルト層7と路面との間でのねじり方向に対する剛
性を向上しうることを意味しており、タイヤの走行性能
に関しては操縦安定性、耐摩耗性の向上に結びつくもの
である。また、短繊維補強ゴム材G1は、乗り心地に大
きく影響するタイヤ周方向の剛性をタイヤ半径方向の剛
性に比して低く抑え得ることにより、乗り心地の悪化を
も抑制できる。
【0017】なお本実施形態では、トレッド部に配され
たトレッドゴム5を、タイヤ半径方向内側に位置するベ
ースゴム5aと、このベースゴム5aの外側に配されか
つトレッド面2を形成するキャップゴム5bと、これら
の両側縁を覆って配されたウイングゴム5c、5cとを
含んで構成するとともに、キャップゴム5bを前記短繊
維補強ゴム材G1を用いて形成している。また、ベース
ゴム5a、ウイングゴム5cは、いずれも非金属短繊維
Fを含まないゴム材G2から形成している。また前記ト
レッドゴム5は、タイヤの骨格をなすカーカス6をタガ
締めするベルト層7のタイヤ半径方向外側に配置されて
いる。
【0018】前記短繊維補強ゴム材G1は、ゴム基材1
00重量部中に所定の形状を有する非金属短繊維Fを例
えば2〜40重量部含んで構成される。前記ゴム基材と
しては、例えばジエン系ゴムが好ましく、より具体的に
は天然ゴム、イソプレンゴム、スチレンブタジエンゴ
ム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、アクリロニト
リルブタジエンゴムなどの1種又は2種以上をブレンド
して用いることができる。
【0019】また前記非金属短繊維Fは、ナイロン、ポ
リエステル、アラミド、レーヨン、ビニロン、芳香族ポ
リアミド、コットン、セルロース樹脂、結晶性ポリブタ
ジエンなどの有機物の他、ボロン、グラスファイバー、
カーボンファイバー等の無機材質が挙げられ、これらは
単独でも、又2種以上を組合わせて使用することもでき
る。なお金属短繊維では、路面を傷つける虞があるため
好ましくない。特に好ましくは、トレッド面2の前記ね
じり剛性を向上し操縦安定性をより高める意味でも、グ
ラスファイバー、カーボンファイバーといった高弾性、
より具体的には繊維の引張弾性率が50〜1000GP
aのものが好ましい。なお非金属短繊維Fはゴム基材と
の接着性を向上させるために必要な表面処理などを施す
こともある。
【0020】また非金属短繊維Fの配合量は、前記ゴム
基材100重量部に対して、2〜40重量部、より好ま
しくは2〜28重量部とするのが望ましい。非金属短繊
維Fが2重量部未満では、氷雪路での走行性能を十分に
高めることができず、逆に40重量部を越えるとゴムの
耐クラック性などが低下する傾向がある。
【0021】また非金属短繊維Fは、平均繊維径が1〜
100μ、平均長さが0.1〜5mmであることが必要で
ある。非金属短繊維Fの平均繊維径が1μ未満或いは非
金属短繊維Fの長さが0.1mm未満であると、非金属短
繊維自体によるトレッド面2のねじり剛性を向上させる
効果が低下し、逆に平均繊維径が100μよりも大或い
は長さが5mmよりも大であると、非金属短繊維Fが大き
くなりすぎてゴムとの接着性が低下し耐摩耗性や耐クラ
ック性が低下する。かかる観点より、非金属短繊維5の
平均繊維径は、3〜50μ、その長さは0.1〜3mmと
することが特に望ましい。
【0022】また短繊維補強ゴム材G1は、デュロメー
タA硬さを50〜75゜、より好ましくは60〜65゜
とすることが望ましい。これにより、乾燥アスファルト
路面の走行時において効果的な操縦安定性と乗り心地が
確保される。なお「デュロメータA硬さ」とは、JIS
−K6253に基づくデュロメータータイプAによるゴ
ム硬さとし、前記短繊維補強ゴム材G1の厚さ(タイヤ
半径方向)の硬さとなるよう測定する。
【0023】またこの非金属短繊維Fは、その大部分
(例えば90%以上)が、その長さ方向をトレッド面2
に対して40〜90゜の角度で配向されている。これに
よって、タイヤ周方向の複素弾性率E2を高めることな
しにタイヤ半径方向の複素弾性率E1を高めることがで
きる。なお非金属短繊維Fをこのように配向したトレッ
ドゴムを得る方法としては、例えば図5(a)に示すよ
うに、カレンダーロールrを用いることができる。公知
のように、ゴム基材、非金属短繊維Fの他、加硫成形に
必要な所定の薬品などが必要に応じて配合された未加硫
のゴム材料mをカレンダーロールr、rにて圧延加工し
た場合、非金属短繊維Fの長さ方向は圧延方向Xに沿う
ものとなる。
【0024】そして、この圧延されたゴムシートjを図
5(a)のように折り畳んで積層し所定巾に形成するこ
とにより、非金属短繊維Fを圧延方向と直角なZ方向に
配向した短繊維補強ゴム材G1をうることができる。そ
して、このゴム材G1を、前記Z方向がタイヤ半径方向
となるように用いる。なお図5(b)に示すように、非
金属短繊維Fを圧延方向に配向したゴムシートjをその
厚さ方向に積層するとともに、この積層体Jを非金属短
繊維Fの配向方向と直角な面Pにて切断して短繊維補強
ゴム材G1をうることでも良い。そして、図6に示す如
く、必要に応じてベースゴム5a、ウイングゴム5cな
どを貼り合わせたトレッドゴム5を用いて生タイヤカバ
ーを成型するとともに、この生タイヤカバーを加硫する
ことにより前記配向を維持した空気入りタイヤ1を製造
しうる。
【0025】
【実施例】図1、図2に示す基本構造、トレッドパター
ンを有する乗用車用夏タイヤ(サイズ:205/65R
15)を試作し(実施例1、2、3)、乾燥アスファル
ト路面での操縦安定性、乗り心地、耐摩耗性、製造コス
ト、路面損傷性などについて評価を行った。また比較の
ために、非金属短繊維を含まないなど本発明外のタイヤ
(従来例、比較例1〜5)についても試作を行い性能を
比較した。なおゴム基材は天然ゴム60重量部、ポリブ
タジエンゴム40重量部の配合とし、加硫に必要な薬品
を加えた。また比較例4は横方向溝に挟まれる領域の平
均長さが5mm未満となる部分を含んでいる。テスト内容
は、次の通りである。
【0026】<操縦安定性>試供タイヤをリム(6 1/2
×15)にリム組みしかつ内圧200kPaを充填した
後、排気量2000ccの後輪駆動車の4輪に装着し、
ドライバーのみ乗車してタイヤテストコースのドライア
スファルト路面を走行し、ハンドル応答性、剛性感、旋
回時のグリップ等に関する特性をドライバーの官能評価
により従来例を100とする指数表示で評価した。数値
が大きいほど、操縦安定性に優れていることを示す。
【0027】<乗り心地>前記と同様、ドライアスファ
ルト路面の段差路、ベルジャソ路(石畳の路面)、ビッ
ツマン路(小石を敷き詰めた路面)等において、ゴツゴ
ツ感、突き上げ、ダンピングに関して官能評価を行い、
従来例を100とする指数表示であり、指数の大きい方
が良好である。
【0028】<耐摩耗性>前記と同一条件の車両を用
い、一般道及び高速道路を合計3000km走行させ
て、縦溝の平均溝深さを測定し、従来例を100とする
指数で表示している。数値が大きいほど耐摩耗性が高く
良好であることを示す。
【0029】<製造コスト>タイヤ1本当たりの製造コ
ストを、従来例を100とする指数により評価した。数
値が小さいほど製造コストが小であることを示す。
【0030】<路面損傷性>走行面をアスファルト施工
したターンテーブルを具える回転式ラベリング試験機に
供試タイヤを設置(荷重2450N)し、前記ターンテ
ーブルを回転速度10km/hで回転させることによって
タイヤを走行させるとともに、ターンテーブルのアスフ
ァルトのすり減り面積を測定した。評価は従来例のすり
減り面積を基準として、これと実質的な差がないものを
「○」、従来例よりもすり減り面積が大きいものを
「×」として評価した。テストの結果を表1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】テストの結果、実施例のものは、乗り心地
の低下を抑制しつつ操縦安定性を向上していることが確
認できる。
【0033】
【発明の効果】上述したように、本発明の空気入りタイ
ヤは、タイヤ周方向で隣り合う横溝とサイピングとに挟
まれる領域のタイヤ周方向の平均長さをいずれも5mm以
上としたことにより、トレッド面のパターン剛性の低下
を防ぎ、ドライ路面での操縦安定性を向上しうる。また
トレッド面のほぼ全面が、該トレッド面とほぼ垂直に配
向された短繊維を含む短繊維補強ゴム材を用いて形成さ
れているため、トレッド面の周方向剛性を過度に高める
ことなく、しかもトレッド面の路面に対するねじり剛性
や耐摩耗性などを向上させうる。これによって、本発明
の空気入りタイヤは、乗り心地を損なうことなしに操縦
安定性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態であるトレッド部の部分断面
図である。
【図2】トレッド面の展開図である。
【図3】(a)は、平均長さを求め方を説明する線図、
(b)はサイピング間の領域を説明する線図である。横
方向溝に挟まれる領域のタイヤ周方向の平均長さを説明
する線図である。
【図4】(a)、(b)は横溝とサイピングとに挟まれ
る領域のタイヤ周方向の平均長さを説明する線図であ
る。
【図5】(a)、(b)は、短繊維補強ゴム材の製造方
法を説明する略図である。
【図6】未加硫トレッドゴムの断面図である。
【図7】比較例4のトレッド面を展開した展開図であ
る。
【符号の説明】
1 空気入りタイヤ 2 トレッド面 3 縦溝 4 横方向溝 4a 横溝 4b サイピング 5 トレッドゴム F 非金属短繊維
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60C 1/00,11/11 - 11/14

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トレッド面に縦溝と横溝とを設ける夏用の
    空気入りタイヤであって、 前記縦溝はタイヤ赤道Cの近傍かつその両側に配された
    一対の内の縦溝と、この内の縦溝の軸方向外側に配され
    た一対の外の縦溝からなり、かつ前記横溝は一端が内の
    縦溝に交わりかつ他端がトレッド接地端Eを超えてタイ
    ヤ軸方向外側にのびることにより前記内の縦溝と外の縦
    溝との間と、外の縦溝とトレッド縁との間とにブロック
    を形成するとともに、 前記ブロックに該ブロックを斜めに横切る各1本のサイ
    ピングを形成し、 かつタイヤ周方向で隣り合う前記横溝とサイピングとに
    挟まれる領域の タイヤ周方向の平均長さをいずれも5mm
    以上とするとともに、 前記トレッド面のほぼ全面を、平均繊維径が1〜100
    μ、平均長さが0.1〜5mmの非金属短繊維を該トレッ
    ド面とほぼ垂直に配向した短繊維補強ゴム材を用いて形
    成したことを特徴とする夏用の空気入りタイヤ。
  2. 【請求項2】前記非金属短繊維は、グラスファイバー又
    はカーボンファイバーを含むことを特徴とする請求項1
    記載の空気入りタイヤ。
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