JP3405083B2 - 多孔質セラミックス材料 - Google Patents

多孔質セラミックス材料

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JP3405083B2 JP23864096A JP23864096A JP3405083B2 JP 3405083 B2 JP3405083 B2 JP 3405083B2 JP 23864096 A JP23864096 A JP 23864096A JP 23864096 A JP23864096 A JP 23864096A JP 3405083 B2 JP3405083 B2 JP 3405083B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は室温から高温までの
広い範囲にわたって機械的性質に優れ、組織の熱安定性
が良好であり、高温に暴露される構造材料やフィルター
材料、金属やセラミックスの強化用材料、触媒担体、断
熱材等の他各種機能材料として好適に使用することので
きる多孔性セラミックス材料に関する。
【0002】
【従来の技術】セラミックスは金属材料や高分子材料に
比べて、(1)熱的特性として融点が高い、熱膨張率が
小さい、熱伝導性が悪い、(2)機械的特性として高温
強度が高い、硬い、塑性変形し難く脆い、(3)電気的
特性として電気伝導度が小さい、電気抵抗の温度変化が
大きい、誘電率が大きい等々の特性を有している。例え
ば、Alは化学的に安定であり、比較的高強度で
硬く、電気絶縁性に優れた材料であるため、絶縁用材
料、研磨剤、切削工具材、IC回路基板、レーザー発振
材料、触媒担体、生体材料等に広く用いられている。
【0003】セラミックスの製造法としては、現在では
粉末焼結法が主流であり、程度の差はあるが気孔が含ま
れている。この方法では、粉末の粒径や粒度分布、成形
圧力の制御で気孔率、気孔径、気孔径分布を制御出来る
という特徴がある。ところが、この気孔をある程度以上
に多く含む組織構造をもった、いわゆる多孔性セラミッ
クスには、物質本来の特性に加えて、低密度化、高比表
面積化及び貫通した気孔の形成等に付随する機能の発現
が期待できる。例えば、保温材や断熱材、吸着剤や脱臭
剤、気体や液体の濾過等が挙げられる。最近では、耐熱
性、耐食性、機械的性質に優れたセラミックスを多孔化
し、極限まで機能を高めて利用しようとする研究が活発
に進められている。中でもセラミックスフィルターはセ
ラミックスの優れた耐熱性、機械的性質、化学的安定性
を活かして、高温ガス、薬品、食品、腐食性液体の濾過
に用いられるほか、溶融金属からの金属酸化物除去や放
射線廃棄物の捕集、除洗にも使用されている。
【0004】従来の多孔性セラミックスの製造方法に
は、(1)粒度を調整したセラミックス粉末を無機ある
いは有機バインダーを用いて成形後、焼成して製造する
方法、(2)セラミックス粉末に気孔形成材として高分
子粉末、有機質繊維、炭素粉末等を混合、成形した後、
焼成過程で可燃性物質を完全に焼失させてセラミックス
内に気孔を残存させて製造する方法、(3)高分子発砲
体材料にセラミックススラリーを含浸した後に、この高
分子発砲体材料を熱処理により焼失させて製造する方
法、(4)薬品に不溶の相と可溶の相からなるガラス溶
融体を二つの相が発生する温度で熱処理を施し、更に薬
品で可溶成分を溶出除去して気孔を生成させる方法等が
ある。しかしながら、気孔の大きさ、分布等を精密に制
御する為には、気孔自体が結晶構造の一部である多孔性
の結晶を造る必要がある。
【0005】近年、あらゆる産業分野で技術が多様化し
ている中で、多孔性材料に対する用途及び要求特性も多
岐にわたっている。特に多孔性材料に要求されている特
性は、均一な気孔径分布の気孔が均一な空間の分布を持
ち高い気孔率を有すること、かつ、高い機械的強度を有
することである。しかし、多孔体の高い気孔率と高い強
度を満足させることは、これまでの製造方法では困難で
ある。例えば、従来の多孔性炭化珪素焼結体は粗大な板
状結晶のみからなり、結晶間の接合点が少ないために機
械的強度が極めて低く、取扱いの際の振動等によって板
状結晶が脱落したり、フィルター自体が崩壊するという
問題点を有していた。また、焼結法により製造された多
孔性セラミックスにおいては、個々の粒子を結合させる
場合、ガラス質フラックスあるいは粘土質物質が結合剤
として用いられているので、材料自体の耐熱性及び耐薬
品性が低く、その曲げ強度も概ね200kg/cm
下の低い値であった。また、高温下では結合剤の軟化に
より、気孔率、気孔径が変化しやすく、さらには粒子間
の結合が弱い場合には強度低下が著しくなる等の問題が
あった。一方、耐熱性無機繊維を利用した織物やフェル
ト状あるいはブロック状の成形体も断熱材、高温触媒担
持体、フィルター、各種マトリクス(樹脂、金属、ガラ
ス、セラミックス)の複合材料用強化材等に利用されて
いるが、無機繊維間の結合力が小さいために、無機繊維
が空中に飛散して環境汚染を起こす問題や、機械的強度
が小さいために複雑な形状のハニカム構造体等には出来
ないという問題点があった。
【0006】例えば、特開平3−232779号には、
通気性に優れると共に、機械的性質にも優れた多孔質炭
化珪素焼結体を製造する方法を開示している。これによ
れば、フィルター用多孔質体の強度を向上させる方法と
して、予め粒子表面に炭素質物質を付着させた炭化珪素
粒子を原料として用いることにより、炭化珪素粒子の粒
成長を適度に抑制して比較的微細な粒状結晶と比較的粗
大な板状結晶とが混在した結晶間の結合点が多い粒状の
結晶組織を有する多孔質体が得られ、多孔質体全体とし
て機械的強度が向上するとしている。
【0007】特開平4−31375号には、高純度ムラ
イト質の多孔質耐熱材の製造方法を開示している。この
方法によれば、耐熱性無機繊維とアルミニウム塩とケイ
酸ゾルとを混合分散させ、その後に加水分解によって混
合物中にアルミニウムシリケートの共沈ゾルを発生させ
たことにより、耐熱性無機繊維と高活性で焼結性に優れ
たアルミニウムシリケートを均一に混合分散させられる
としている。その結果、繊維間の結合力の高いシート状
成形体を得ることができ、しかもシート自体の機械的強
度が上がるので、ハニカム状に加工できるとしている。
【0008】特開平4−65372号には、ウィスカー
状ムライトを用いた高強度多孔質セラミックスの製造方
法を開示している。これによれば、ウィスカー状ムライ
トが、(1)ガラス相を形成し易いアルカリ不純物の含
有量が少ないこと、(2)空気中では約1700℃まで
耐熱性があり形状が変化しにくいこと、(3)比較的に
低熱膨張性であることに着目し、この結晶が焼結により
3次元的に絡み合うと、内部に連続した空間が生じるこ
とから、針状ムライトのみを用いて所望の形状に成形し
たり、針状ムライトにアクリル樹脂やポリエチレン等の
高分子粉末あるいは炭素粉末等の可燃性物質を混合し
て、空気中で焼成して可燃性物質を焼失させる等の簡単
なプロセスで、高強度で多孔体特性(気孔率、気孔分
布)に優れたセラミックス材料を得ることができるとし
ている。具体的には、長さ1〜20μm、太さ0.1〜
3μmの針状ムライト結晶のみを金型プレス成形等の方
法によりパイプ状やハニカム状に成形した後、1500
〜1700℃で1〜5時間空気中で焼成することによ
り、気孔体特性が自由に制御できるとしている。また、
1500〜1700℃ではムライト中のAlあるいはS
i成分が個々の結晶表面で相互拡散するため、結晶間で
の焼結が起こり易く助剤が不要になることから、多孔体
の強度が増加し、また、混合した可燃性物質のサイズ、
添加量により気孔率や気孔径が自由に制御できるとして
いる。その結果、得られた多孔体の気孔率は24.5%
であり、その曲げ強度は1700℃において980kg
/cmの従来にない高い値を示し、さらに1000〜
1650℃で数十時間加熱しても多孔体の特性変化は殆
どないことを示している。しかしながら、これはこの多
孔体の高温安定性が1650℃で数十時間しかないこと
を表している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述のように焼結法で
製造する限り、製造条件あるいは原料粉末の微細化等に
より室温強度は大幅に改善出来ても、特に高温における
セラミックスの機械的性質は構成物質の粒子界面の構造
や結晶学的性質に大きく影響されることから、焼結法に
より得られる多孔性セラミックスも同様である。従っ
て、これまでの焼結法に代わり、これらの因子の精密制
御が可能な新規な製造方法及び新規な組織構造を有する
多孔性セラミックス材料の開発が必要と考えられる。
【0010】よって本発明者は、上記のような従来技術
の問題点を鑑みて、室温から高温にわたって優れた機械
的強度及び組織の熱安定性を有し、特に高温におけるこ
れらの特性が飛躍的に改善された多孔性セラミックス材
料を得るべく鋭意研究を重ねてきた。その結果、結晶が
不定形状であり、連続的にかつ3 次元的に配列されて
網目状に絡み合った組織を構成しており、さらに、セラ
ミック材料を構成する結晶相が、単結晶から構成される
など従来に全くない新規なセラミックス材料を見い出し
た。
【0011】本発明の目的は、請求項1に示すとおり、
結晶が不定形状であり、連続的にかつ3次元的に配列さ
れて網目状に絡み合った組織を構成していることを特徴
とするセラミック材料で、セラミックス材料を構成する
結晶相が単結晶であるため、室温から高温にわたって優
れた機械的強度及び組織の熱安定性を有し、特に高温に
おけるこれらの特性が飛躍的に改善されたセラミックス
材料を提供することにある。
【0012】該セラミックス材料を構成する結晶は、金
属の酸化物と二種以上の金属の酸化物から生成される複
合酸化物とからなる群から選ばれるセラミックスが好適
である。金属の酸化物としては、酸化アルミニウム(A
)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化マグ
ネシウム(MgO)、酸化シリコン(SiO)、酸化
チタン(TiO)酸化バリウム(BaO)、酸化ベリ
リウム(BeO)、酸化カルシウム(CaO)、酸化ク
ロミウム(Cr及び希土類元素酸化物(La
、Y、CeO、Pr11、Nd
Sm、Nd、Eu、Tb、D
、Ho、Er、Tm、Yb
、Lu)等々があり、これらから生成され
る複合酸化物は、例えば、以下のようなものが挙げられ
る。LaAlO、CeAlO、PrAlO、Nd
AlO、SmAlO、EuAlO、GdAl
、DyAlO、ErAlO、YbAl
、ErAl12、11Al・La
、11Al・Nd、3Dy・5
Al、2Dy・Al、11Al
・Pr、EuAl1118、2Gd
Al、11Al・Sm、YbAl
12、CeAl1118、ErAl
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、一方向凝固法
により得られた凝固体から一種以上の結晶相を除去して
製造された、金属の酸化物と二種以上の金属の酸化物か
ら生成される複合酸化物とからなる群から選ばれる少な
くとも一種の酸化物から構成されている単結晶相及び気
孔から構成される多孔質セラミックス材料であって、該
単結晶相及び気孔は不定形状であり、連続的にかつ三次
元的に配列されて相互に絡み合った構造をしていること
を特徴とする多孔質セラミックス材料に関する。
【0014】以下に本発明のセラミックス材料を詳細に
説明する。本発明のセラミックス材料は、一方向凝固の
製造条件を制御することによって、結晶が不定形状であ
り、連続的にかつ3次元的に配列されて網目状に絡み合
った組織を構成している。また、組織の大きさも任意に
制御可能であり、さらに製造条件を精密制御することに
よって構成する結晶相が単結晶構造をした多孔性セラミ
ックス材料になる。
【0015】また、不定形状の結晶が連続的にかつ3次
元的に配列されて網目状に絡み合った組織構造をしてい
るので、気孔も連続的にかつ3次元的に配列されて網目
状に絡み合った構造になっている。結晶相の組織の大き
さ、即ち気孔のサイズ及び形状等は一方向凝固の製造条
件の一つである冷却速度を変更することによって任意の
大きさに制御可能であるが、一般には1〜30μmであ
る。従って、気孔の大きさも、一般には1〜30μmで
ある。ここで、それぞれの結晶相の組織の大きさは、凝
固方向に対して垂直な断面の組織の短軸の長さを組織の
大きさと定義する。
【0016】本発明のセラミックス材料を得るために
は、初めに異なる2種以上の酸化物からなり、少なくと
も一相が単結晶であるセラミックス複合材料を製造する
必要があり、例えば以下の方法によって製造することが
できる。最初に2種のセラミック粉末を、所望する成分
比率のセラミックス複合材料を生成する割合で混合し
て、混合粉末を調整する。混合方法については特別の制
限はなく、乾式混合法及び湿式混合法のいずれも採用す
ることができる。湿式混合法を用いる際の媒体として
は、メタノール、エタノールのようなアルコールが一般
に使用される。ついで、この混合粉末を公知の溶解炉、
例えば、アーク溶解炉を用いて両原料が溶解する温度、
例えば、AlとErの複合酸化物であるE
Al12が3次元的に連続して網目状に絡み合
った多孔性セラミックス材料を得るためには、初めにA
粉末とEr粉末を所定の成分に調整した
混合粉末を1900〜2000℃に加熱して溶解する。
【0017】引き続き、上記溶解物をそのまま坩堝に仕
込み一方向凝固させるか、あるいは、上記溶解物を一旦
凝固させた後に粉砕し、粉砕物を坩堝に仕込み一方向に
凝固させる。別の方法として、上記溶解物を所定温度に
保持した坩堝に鋳込み、冷却速度を制御しながらセラミ
ックス複合材料を得る方法も採用することができる。
【0018】溶解凝固の際の雰囲気圧力は、通常4*1
Pa(300Torr)以下、好ましくは0.13
Pa(10−3Torr)以下である。また、一方向凝
固させるときの坩堝の移動速度、換言すると、セラミッ
クス複合材料の成長速度は通常50mm/時間以下、好
ましくは1〜20mm/時間である。雰囲気圧力及び移
動速度以外の調整条件はそれ自体公知の方法の条件と同
じである。
【0019】溶解凝固の際の雰囲気圧力あるいは冷却速
度が条件範囲外になると、単結晶が成長し難くなって、
高温における機械的強度の優れたセラミックス材料を得
ることが困難になる。
【0020】一方向に凝固させる装置としては、垂直方
向に設置された円筒状の容器内に坩堝が上下方向に移動
可能に収納されており、円筒状容器の中央部外側に加熱
用の誘導コイルが取り付けられており、容器内空間を減
圧にするための真空ポンプが設置されている、それ自体
公知の装置を使用することができる。
【0021】上述の方法により、AlとEr
12の結晶からなり、各結晶は連続的に、かつ三
次元的に配列されて相互に絡み合った組織構造をしてお
り、結晶の少なくとも一種は単結晶であることを特徴と
するセラミックス複合材料を得ることが出来る。このセ
ラミックス複合材料を構成する具体的な結晶の種類とし
ては、成分が異なる二種以上の結晶が、金属の酸化物と
二種以上の金属の酸化物から生成される複合酸化物とか
らなる群から選ばれる二種以上の酸化物から構成されて
いることを特徴とする。本発明のセラミックス複合材料
においては、原料粉末のAl及びEr粉末
の配合割合を変えることにより、Al相が約20
〜80容積%、ErAl12相が80〜20容積
%の範囲内でその分率を変化させることができる。従っ
て、ErAl12相が約80〜20容積%、気孔
率が20〜80容積%の範囲内でその分率を変化させる
ことができる。
【0022】次に、得られたセラミックス複合材料を構
成する相の内、単結晶相のみを少なくとも一つは残し、
他の結晶相を除去して、本発明の多孔質セラミックス材
料を製造する。結晶相を除去する方法については特別の
制限はなく、薬品で可溶成分を溶出除去して気孔を生成
させる方法及びCOガスなどを用いた還元除去法のいず
れも採用することができる。例えば、上述のようにして
得られた、α−Al 単結晶相とEr Al
12 単結晶相より構成されるセラミックス複合材料を硝
酸:フッ酸=1:5wt%の水溶液中に浸漬すると、α
−Al相のみが優先的に除去される。一定時間が
経過すると、連続的にかつ3次元的に配列されて網目状
に絡み合った組織構造をしたErAl12 結晶
のみが残る。従って、Al相が除去されたことに
より、その空間がサイズ、形状も不定形状で連続的にか
つ3次元的に配列されて網目状に絡み合った気孔構造を
有する多孔性セラミックス材料になる。なお、水溶液へ
の浸漬条件(時間、温度、濃度)を変えることにより、
いずれか一方の結晶を溶出除去させることは可能であ
り、例えば、表面から任意の深さを多孔質にすることも
可能である。これにより内部は成分が異なる二種以上の
結晶が、金属の酸化物と二種以上の金属の酸化物から生
成される複合酸化物とからなる群から選ばれる二種以上
の酸化物から構成されているセラミックス複合材料で、
表層はどちらか一方の多孔性結晶という材料も得ること
ができる。
【0023】
【発明の効果】本発明の多孔性セラミックス材料は、室
温から高温までの広い範囲にわたって機械的性質に優
れ、組織の熱安定性が良好であり、高温に暴露される構
造材料やフィルター材料、金属やセラミックスの強化用
材料、触媒担体、断熱材等の他各種機能材料として好適
に使用することができる。
【0024】
【実施例】以下に実施例及び比較例を示す。 実施例1 原料としてα−Al粉末とGd粉末を7
8.0/22.0mol%の割合で混合し、エタノール
溶媒を用いて湿式ボールミルによって混合し、得られた
スラリーからロータリーエヴァポレータを用いてエタノ
ールを除去した。得られた混合粉末をチャンバー内に設
置されたモリブデン坩堝に仕込み、1.3*10 −3
(10−5Torr)の雰囲気圧力に維持して、高周
波コイルを用いて坩堝を1850〜1950℃に加熱し
て混合粉末を溶解した。次に、同一の雰囲気圧力下にお
いて60℃/時間の冷却速度になるように坩堝を降下
し、一方向凝固させ凝固体を得た。このようにして得ら
れた凝固体の凝固方向に垂直な断面組織の電子顕微鏡写
真を図1に示す。写真において、白い部分がGdAlO
相で黒い部分がα−Al相である。この凝固体
にはコロニーや粒界相がなく、さらに気泡やボイドが存
在しない均一な組織を有していることが分かった。さら
に、凝固方向に垂直な面のX線回折の結果、α−Al
の特定の面からの回折ピークとGdAlOの特定
の面からの回折ピークが観察され、この凝固体はα−A
単結晶とGdAlO単結晶の二つの相からな
るセラミックス複合材料であることが分かった。
【0025】次に凝固体を硝酸:フッ酸=1:5wt%
の水溶液中に20時間浸漬し、α−Al相のみを
除去した。このようにして得られたGdAlO相のみ
となった凝固体の電子顕微鏡写真を図2 に示す。以上
のことから、この凝固体はAl単結晶とGdAl
単結晶の二つの相が3次元的に連続して複雑に絡み
合った組織構造からなるセラミックス複合材料であり、
Alを除去した後はGdAlO相が3 次元的
に連続して複雑に絡み合った組織構造を有する多孔性単
結晶GdAlOセラミックスであることが分かった。
このセラミックス材料の機械的強度及び気孔率を表1に
示す。表1において、3点曲げ強度はアルゴン中の室温
及び1950℃において測定した値である。本材料は6
0%の高い気孔率にも関わらず、1950℃においても
250MPaの高い曲げ強度を示した。また、本材料を
大気中の1800℃で100時間熱処理しても、気孔
率、曲げ強度の変化は認められなかった。
【0026】
【表1】
【0027】比較例1 原料としてα−Al粉末とGd粉末を実施
例1と同様の混合割合で、エタノール溶媒を用いて湿式
ボールミルによって混合し、得られたスラリーからロー
タリーエヴァポレータを用いてエタノールを除去した。
得られた混合粉末を黒鉛製のダイスに充填し、1.3P
(10−2Torr)の雰囲気圧力下で温度1680
℃、圧力500kg/mmで2時間加圧焼結して焼結
体を得た。このようにして得られた焼結体をX線回折し
た結果、α−AlとGdAlOいずれも複数の
面からの回折ピークが観察され、この複合材料は多結晶
Alと多結晶GdAlOから構成されるセラミ
ック複合材料であることが分かった。次に焼結体を硝
酸:フッ酸=1:5wt%の水溶液中に20 時間浸漬
し、α−Al相のみを除去した。このようにして
得られたGdAlO相のみとなった多孔性焼結GdA
lO材料の機械的強度を表2に示す。表2において、
3点曲げ強度は大気中の室温で測定した値である。その
強度は僅か35MPaしかなく、1950℃における曲
げ強度は、試料の形状が崩れ測定不可能であった。
【0028】
【表2】
【0029】実施例2 原料としてα−Al粉末とY粉末を82.
0/18.0mol%の割合で混合し、エタノール溶媒
を用いて湿式ボールミルによって混合し、得られたスラ
リーからロータリーエヴァポレータを用いてエタノール
を除去した。得られた混合粉末をチャンバー内に設置さ
れたモリブデン坩堝に仕込み、1.3*10 −3 Pa
(10−5Torr)の雰囲気圧力に維持して、高周波
コイルを用いて坩堝を1900〜2000℃に加熱して
混合粉末を溶解した。次に、同一の雰囲気圧力下におい
て坩堝を50℃/時間の冷却速度になるように下降し、
一方向凝固させ凝固体を得た。このようにして得られた
凝固体の凝固方向に垂直な断面組織の電子顕微鏡写真を
図3に示す。写真において、白い部分がYAG相で黒い
部分がα−Al相である。この凝固体にはコロニ
ーや粒界相がなく、さらに気泡やボイドが存在しない均
一な組織を有していることが分かった。次に実施例1と
同様にしてAl相のみを除去し、YAG相のみと
なった凝固体の電子顕微鏡写真を図4に示す。さらに、
凝固方向に垂直な面のX 線回折の結果、α−Al
とYAGのそれぞれ特定の面からの回折ピークのみが
観察された。
【0030】以上のことから、この凝固体はα−Al
単結晶とYAG単結晶の二つの相が3次元的に連続
して複雑に絡み合った組織構造からなるセラミックス複
合材料であり、Al相を除去した後のセラミック
ス材料は、多孔性単結晶YAGセラミックスであること
が分かった。このセラミックス材料の機械的強度及び気
孔率を表3に示す。表3において、3点曲げ強度はアル
ゴン中の室温及び1900 ℃において測定した値であ
る。本材料は55%の高い気孔率にも関わらず、190
0℃で170MPaの曲げ強度を示した。また、本材料
を大気中の1800℃で100時間熱処理しても、気孔
率、曲げ強度の変化は認められなかった。
【0031】
【表3】
【0032】実施例3 原料としてα−Al粉末とEr粉末を8
1.1/18.9mol%の割合で混合し、エタノール
溶媒を用いて湿式ボールミルによって混合し、得られた
スラリーからロータリーエヴァポレータを用いてエタノ
ールを除去した。得られた混合粉末をチャンバー内に設
置されたモリブデン坩堝に仕込み、1.3*10 −3
(10−5Torr)の雰囲気圧力に維持して、高周
波コイルを用いて坩堝を1900〜2000℃に加熱し
て混合粉末を溶解した。次に、同一の雰囲気圧力下にお
いて50℃/時間の冷却速度になるように坩堝を降下
し、一方向凝固させ凝固体を得た。このようにして得ら
れた凝固体の凝固方向に垂直な断面組織の光学顕微鏡写
真を5に示す。写真において、薄い部分がErAl
12相で濃い部分がα−Al相である。この凝
固体にはコロニーや粒界相がなく、さらに気泡やボイド
が存在しない均一な組織を有していることが分かった。
さらに、凝固方向に垂直な面のX線回折の結果、α−A
の特定の面からの回折ピークとErAl
12の特定の面からの回折ピークが観察され、この凝固
体はα−Al単結晶とErAl12単結晶
の二つの相が3次元的に連続して複雑に絡み合った組織
構造からなるからなるセラミックス複合材料であること
が分かった。次に実施例1と同様にα−Al相の
みを溶解し、ErAl12相のみとなった凝固体
の電子顕微鏡写真を図6に示す。
【0033】以上のことから、この凝固体はα−Al
単結晶とErAl12単結晶の二つの相が3
次元的に連続して複雑に絡み合った組織構造からなるセ
ラミックス複合材料であり、Al相を除去した後
のセラミックス材料は、多孔性単結晶ErAl
12セラミックスであることが分かった。このセラミッ
クス材料の機械的強度及び気孔率を表3に示す。表3に
おいて、3点曲げ強度はアルゴン中の室温及び1900
℃において測定した値である。本材料は気孔率が45%
の高い値にも関わらず、1900℃における曲げ強度は
165MPaの値を示した。本材料を大気中の1800
℃で100時間熱処理しても、気孔率、曲げ強度の変化
は認められなかった。
【0034】比較例2 原料としてα−Al粉末とY粉末を82.
0/18.0mol%の割合で混合し、エタノール溶媒
を用いて湿式ボールミルによって混合し、得られたスラ
リーからロータリーエヴァポレータを用いてエタノール
を除去した。得られた混合粉末を黒鉛製のダイスに充填
し、10−2orrの雰囲気圧力下で温度1700℃、
圧力500kg/mmで2時間加圧焼結して焼結体を
得た。このようにして得られた焼結体をX 線回折した
結果、α−AlとYAGいずれも複数の面からの
回折ピークが観察され、この複合材料は多結晶Al
と多結晶YAGから構成されるセラミックス複合材料
であることが分かった。次に焼結体を硝酸:フッ酸=
1:5wt%の水溶液中に20時間浸漬し、α−Al
相のみを除去した。このようにして得られたYAG
相のみとなった多孔性焼結YAG材料の機械的強度及び
気孔率を表2に示す。表2において、3点曲げ強度は大
気中の室温で測定した値である。その曲げ強度は僅か3
0MPaの値しかなく、1900℃では試料の形状が崩
れ測定不可能であった。
【0035】比較例3 原料としてα−Al粉末とEr粉末を8
1.1/18.9mol%の割合で混合し、エタノール
溶媒を用いて湿式ボールミルによって混合し、得られた
スラリーからロータリーエヴァポレータを用いてエタノ
ールを除去した。得られた混合粉末を黒鉛製のダイスに
充填し、1.3Pa(10−2Torr)の雰囲気圧力
下で温度1700℃、圧力500kg/mmで2時間
加圧焼結して焼結体を得た。このようにして得られた焼
結体をX線回折した結果、α−AlとErAl
12いずれも複数の面からの回折ピークが観察さ
れ、この複合材料は多結晶Alと多結晶Er
12から構成されるセラミックス複合材料である
ことが分かった。次に焼結体を硝酸:フッ酸=1:5w
t%の水溶液中に20時間浸漬し、α−Al相の
みを除去した。このようにして得られたErAl
12相のみとなった多孔性焼結ErAl12材料
の機械的強度及び気孔率を表2に示す。表2において、
3点曲げ強度は大気中の室温で測定した値である。その
曲げ強度は僅か27MPaの値しかなく、1900℃で
は試料の形状が崩れ測定不可能であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は実施例1で得られた材料の組織構造を示
す電子顕微鏡写真である。
【図2】図2は実施例1で得られた材料の組織構造を示
す電子顕微鏡写真である。
【図3】図3は実施例2で得られた材料の組織構造を示
す電子顕微鏡写真である。
【図4】図4は実施例2で得られた材料の組織構造を示
す電子顕微鏡写真である。
【図5】図5は実施例3で得られた材料の組織構造を示
す電子顕微鏡写真である。
【図6】図6は実施例3で得られた材料の組織構造を示
す電子顕微鏡写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 和敏 山口県宇部市大字小串1978番地の5 宇 部興産株式会社 宇部研究所内 (72)発明者 神徳 泰彦 山口県宇部市大字小串1978番地の5 宇 部興産株式会社 宇部研究所内 (56)参考文献 特開 平7−187893(JP,A) 特開 昭50−96607(JP,A) Journal of the Am erican Ceramic Soc iety,米国,Vol.76 No. 1,29−32 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 38/00 - 38/10

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方向凝固法により得られた凝固体から
    一種以上の結晶相を除去して製造された、金属の酸化物
    と二種以上の金属の酸化物から生成される複合酸化物と
    からなる群から選ばれる少なくとも一種の酸化物から構
    成されている結晶相及び気孔から構成される多孔質セ
    ラミックス材料であって、該結晶相及び気孔は不定形
    状であり、連続的にかつ三次元的に配列されて相互に絡
    み合った構造をしていることを特徴とする多孔質セラミ
    ックス材料。
  2. 【請求項2】 多孔質セラミックス材料を構成する
    晶相が、酸化アルミニウム(Al)または希土類
    元素酸化物(La、Y、CeO、Pr
    11、Nd、Sm、Eu、Gd
    、Tb、Dy、Ho、Er
    、Tm、Yb、Lu)と、酸化ア
    ルミニウムと希土類元素酸化物から生成される複合酸化
    物とからなる群から選ばれる少なくとも一種の酸化物か
    ら構成されていることを特徴とする請求項1記載の多孔
    質セラミックス材料。
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