JP3404647B2 - スケール装置 - Google Patents

スケール装置

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JP3404647B2
JP3404647B2 JP19781899A JP19781899A JP3404647B2 JP 3404647 B2 JP3404647 B2 JP 3404647B2 JP 19781899 A JP19781899 A JP 19781899A JP 19781899 A JP19781899 A JP 19781899A JP 3404647 B2 JP3404647 B2 JP 3404647B2
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正章 澤
栄作 新井
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株式会社マコメ研究所
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スケール装置に関
するもので、工作機械、自動倉庫、エレベータや無人搬
送車の精密な位置決め及び液面や機械位置のストローク
検出に適用することができる。
【0002】
【従来の技術】[スケールシステムの概要]従来のスケ
ール装置の構造を図9に示す。インクリメンタルスケー
ルシステムとしてのスケール装置90は、基本的にスケ
ール96と、スケールヘッド91と、ディテクター94
で構成される。さらに、後述するようにディテクター9
4の出力部において、カウンタ95を設けることによ
り、変位をカウント値で計数できる。
【0003】図9aは、スケール96とスケールヘッド
91の構造を示す。スケール96は、磁石媒体に一定間
隔でN極とS極を交互に着磁したものであり、着磁面の
空間に正弦波状の磁束密度分布を発生する。図9におい
て、λが目盛の1波長を表す。λを大きくするほど磁束
の広がりが大きくなり、スケールヘッド91の検出距離
を大きく設定することができる。図9におけるスケール
96の場合、λは20mm、検出距離は3〜12mmで
ある。このため、スケール96とスケールヘッド91
は、完全に非接触で使用できる。
【0004】スケールヘッド91は、2組の磁気センサ
ー(A,B)92と調整回路93で構成されている。磁
気センサー(A,B)92は、スケール96上の磁束密
度を電圧信号に変換する。各磁気センサー(A,B)9
2は、出力信号の位相差が90°( λ/4) になるよう
配置してある。調整回路93は、各磁気センサー(A,
B)92のゲインをそろえオフセット電圧をゼロにす
る。また、電気的に位相の微調整を行い、正確に90°
の位相差にあわせる。このようにしてスケールヘッド9
1は、スケール96との位置に対応したサインとコサイ
ンの関数で表される2相の電圧信号を出力する。
【0005】ディテクター94は、図10aに示すサイ
ンとコサインの2相電圧信号を入力して、電気的な細分
化を施し、図10b,cに示す2相パルス信号に変換す
る装置である。
【0006】図10aに示す2相パルス信号は、A相と
B相の2 つの位相差を持つ信号からなる。A相とB相の
位相差は、スケールヘッド91の移動方向に応じて90
°または−90°になる。また、各信号のそれぞれの立
ち上がりと立ち下がりの両エッジでパルス数の分解能を
定義する。
【0007】スケール96の目盛の細分化を内挿と呼
び、細分化の分解能を内挿数と呼ぶ。ディテクター94
は、必要な内挿数に設定された内挿回路で構成される。
ディテクター94からの出力パルスを可逆カウンタ95
に接続することで、スケールヘッド91の移動距離をス
ケール96の目盛より高分解能で測定できる。
【0008】[内挿回路の概要]図9において、スケー
ルヘッド91がスケール96上を移動するときのA相出
力電圧VaとB相出力電圧Vbは、次式で表される。
【0009】
【数1】Va=Acosθ
【0010】
【数2】Vb=Asinθ ただし、
【0011】
【数3】θ=2πx/λ, A=振幅定数 x=スケールヘッドの位置 λ=スケール目盛の1波長
【0012】VaとVbの合成ベクトルは、スケールヘ
ッド91の移動に応じて図9bに示す円の軌跡を描く。
図9aにおいてスケールヘッド91が左から右に移動す
ると、図9bの矢印で示す合成ベクトルは、反時計方向
に回転する。円の半径は出力電圧の大きさ「A」を表
し、検出距離が小さいほど大きくなる。また、位相
「θ」は、VaとVbの比率が保たれていれば出力電圧
の大きさ「A」に影響されない。
【0013】内挿回路は、図10aに示す入力信号Va
とVbから逆に位相θを検出し、次にθの変化に対応し
て図10bまたは図10cに示す2相パルス信号を出力
する。この位相θを検出する手段には各種方式がある
が、上述したディテクター94は、位相変調方式を採用
している。通信技術で用いる位相変調方式とは厳密な点
で異なるが、類似した技術である。位相変調は、次のよ
うに行う。
【0014】先ず、内挿回路内でキャリヤ信号、sin
ωt,cosωt、ただし、ω= 2πFcry、Fcr
y=キャリヤ周波数、を生成する。
【0015】次に、三角関数の加法定理を用いて入力信
号Va=cosθ,Vb=sinθ(A=1とした)と
の間で次の演算を行う。
【0016】
【数4】sinωt・cosθ−cosωt・sinθ
=sin(ωt−θ)
【0017】数4式の演算結果が位相変調信号(sin
(ωt−θ))である。即ち、スケールヘッド91の位
置がキャリヤ信号と位相変調信号との位相差(時間差)
に変換できたことになる。また、スケール96とスケー
ルヘッド91間の相対位置に対して位相θの値は、λの
周期で同じ値を示すが、λの波長内では一義的な値が定
まる。
【0018】内挿回路は、位相変調信号の位相θを内挿
数で決まる所定の分解能で検出する。内挿数をNとする
と、位相の分解能は、2π/Nである。
【0019】最後に内挿回路は、位相θの変化量に比例
した2相パルス信号を出力する。スケールヘッド91の
変位ΔXに対する2相パルス信号のパルス数Pxは、以
下の数5式となる。
【0020】
【数5】Px=NΔX/λ
【0021】ただし、パルス数は、2相パルス信号の
A,B各相の立ち上がりと立ち下がりの両エッジを数え
る。また、変位の方向に応じてA,B相の位相差が反転
する。
【0022】[内挿回路の動作原理(従来型)]図11
は、従来の位相変調方式内挿回路の構成を示すブロック
図である。上述した位相変調方式内挿回路の具体的動作
原理を図11を用いて説明する。なお、内挿数は、N=
16と仮定する。
【0023】[キャリヤ信号の生成]2相のキャリヤ信
号(sinωt、cosωt)は、クロック周波数Fc
lkを分周回路(DIV)104で分周したデジタル信
号である。内挿数N、キャリヤ周波数Fcry、クロッ
ク周波数Fclkの関係は次の数6式のように設定す
る。
【0024】
【数6】N=Fclk/Fcry
【0025】数6式が示すように、図11に示す位相変
調方式内挿回路は、キャリヤ周波数とクロック周波数の
比率だけで任意の内挿数を設定できる。
【0026】[位相変調信号の生成]数4式の演算は、
乗算回路(1)(MUL1)102,乗算回路(2)
(MUL2)103と減算回路(1)(SUB1)10
5で行う。乗算回路102,103は、アナログ信号
(A入力)とデジタル信号(B入力)の掛け算を行う。
前者は、スケールヘッド91から端子100,101を
介した入力信号であり、後者は、キャリヤ信号である。
具体的には、入力信号をキャリヤ信号の周期で交互に極
性反転する(1と−1を交互に掛けることに相当する)
スイッチング回路で構成している。デジタル信号(矩形
波)との掛け算により高調波が発生するので、ローパス
フィルター(LPF)106を通して基本波成分のみ取
り出し、位相変調信号(sin(ωt−θ))を得る。
位相変調信号は、ゼロクロスコンパレータ(COMP)
107とフリップフロップ(FF)108により、クロ
ックCLKに同期したデジタル信号に変換する。フリッ
プフロップ(FF)108の出力信号の立ち上がり点
が、位相変調信号における位相比較の基準点(サンプリ
ング点)である。
【0027】[位相検出]キャリヤ信号は位相変調信号
を生成するためだけに使用し、位相比較をするための基
準信号には、別に用意したN進カウンタ(CNT)10
9を使用する。N進カウンタは、クロック信号CLKに
同期してカウントアップし、計数値は0からN−1の値
を取る。また、計数値は、数6式の関係からキャリヤ信
号と同じ周期で循環する。即ち、N進カウンタの計数値
は、図12aに示すように、1/Nの分解能でキャリヤ
信号の位相を表している。その一方で、レジスタ(1)
(REG1)110は、位相変調信号のサンプリング毎
に、N進カウンタの計数値をラッチする。従って、レジ
スタ(1)(REG1)110が保持する計数値
(D’)は、位相変調信号の位相θに比例した値を示
す。
【0028】[位相変位の検出]レジスタ(2)(RE
G2)111は、レジスタ(1)(REG1)110の
前回の値を保持する。このため、レジスタ(1)とレジ
スタ(2)の差を演算することで、位相θの変化Δθに
対応する差分データΔD’が求まる。差の演算は、減算
回路(2)(SUB2)112で行う。図12を参照し
ながら動作を検証してみよう。
【0029】先ず、図12aに示すA点で、図12dに
示すようにレジスタ(1)(REG1)110は、N進
カウンタの計数値4をセットする。次のサンプリングで
レジスタ(1)(REG1)110は、B点の計数値2
をセットする。この時点で図12fに示す減算回路
(2)(SUB2)112による差の演算値ΔD’は、
−2となる。
【0030】前回のサンプリングから位相の変化がなか
ったと仮定すると、次のサンプリング点は、A’点であ
る。従って、これに対して−2カウント位相変調信号の
位相が進んだという判断になり、図から読みとれる値と
演算結果が一致する。
【0031】更に位相が進み、図12aに示すC点でサ
ンプリングを行い、図12dに示すレジスタ(1)(R
EG1)110は13を、図12eに示すレジスタ
(2)(REG2)111は2をセットする。また、こ
のときの図12fに示す減算値ΔD’は、11となる。
前回のサンプリングを仮定する点がB’点であるから、
図12bに示すように、C点との間の時間的な差は、−
5カウントである。この場合、期待値が−5であるの対
して演算値が11となり不整合が生じた。これは、図を
見て判断できるように、N進カウンタの桁上がりを含め
て演算したのが原因である。また、このケースとは逆
に、位相変調信号の位相が遅れる場合でも、同様の問題
が生じる。
【0032】[差分データの補正]この問題を解決する
ために、補正回路(ADJ)113を設け、次のように
補正する。図13に補正回路(ADJ)113のフロー
チャートを示す。
【0033】位相変化Δθが、数7式の範囲にあること
を前提にすると、差分データΔD’が、数8式の範囲な
ら、ステップS1からステップS3へ進み、さらにステ
ップS5で入力値を出力値とするので、補正は必要な
い。
【0034】
【数7】−π≦△θ<π
【0035】
【数8】−N/2≦△D’<N/2
【0036】差分データΔD’が数8式の範囲を超える
場合は、N進カウンタの桁上がりが原因なので、ステッ
プS1からステップS2へ進み入力値に−Nのオフセッ
トを加算して出力値とするか、またはステップS1から
ステップS3へ進み、さらにステップS4で入力値にN
のオフセットを加算して出力値とする。以上のことをま
とめると、図13に示すアルゴリズムになる。
【0037】この結果、補正後の差分データΔDは、数
9式の範囲に収まる。
【0038】
【数9】−N/2≦△D<N/2
【0039】レジスタ(1)(REG1)110が更新
する値は、位相θが2πの整数倍だけ離れた位置でも同
じになる。例えば、図12aのC点を通り過ぎてC’点
でサンプリングする遅れ位相(図12cの破線)の場合
がこれに当たる。C’点の場合、前回のサンプリングを
仮定するB’点からの時間的な差(ΔD’)は、11で
ある。この値は、位相変化Δθに換算すると数7式の範
囲を超えている。しかし、レジスタ(1)(REG1)
110とレジスタ(2)(REG2)111はC点の場
合と同じ値を保持しているため、C点とC’点の区別は
付かない。従って、補正回路は、C’点に対してC点と
同じ補正結果を返す。この結果、本来の位相変化に比較
して、2πの誤差(位置変位に換算するとλの誤差)が
生じる。図12gに補正回路(ADJ)113の出力を
示す。
【0040】[2相パルス信号の生成]補正後の差分デ
ータΔDは、並列直列変換回路(P/S)114で2相
パルス信号に変換する。並列直列変換回路の具体例を図
14に示す。
【0041】微分回路(DIF)143において端子
(LD)141に入力されるフリップフロップ108の
出力信号から立ち上がり微分信号を生成し、アップダウ
ンカウンタ(CNT)144に差分データΔDをLOA
D端子にロードする。ΔD=0の場合は、ゼロ検出回路
(ZERO)145が1を出力し、アップダウンカウン
タ(CNT)144は停止したままである。ΔD≠0の
場合は、ΔDの符号をアップダウンカウンタ(CNT)
144の最上位ビット(MSB)から判別して、アップ
ダウンカウンタ(CNT)144がアップまたはダウン
カウントを開始する。ΔDの値だけカウントした後、ア
ップダウンカウンタ(CNT)144の値がゼロにな
り、カウントを停止する。アップダウンカウンタ(CN
T)144の動作と同期して、ステートマシン(SM)
147も動作の開始と停止を実行する。ステートマシン
(SM)147は、図15に示す150〜153の4つ
の状態を持ち、アップダウンカウンタ(CNT)144
に同期して2相パルス信号を出力する。図12h,12
iに並列直列変換回路(P/S)114の出力を示す。
【0042】
【発明が解決しようとする課題】[従来の内挿回路の問
題点]上述した通常のスケールシステムの用途では、ス
ケール96とスケールヘッド91の検出距離はなるべく
大きく取れることが望ましい。従って、微少な信号レベ
ルに対応するため、位相検出回路のコンパレータ107
は、高感度に設計してある。ところが、スケール分散配
置の用途では、スケール96からスケールヘッド91が
離れるため、この高感度コンパレータ107が動作不安
定の原因となる。
【0043】即ち、コンパレータ107は、ノイズレベ
ルにまで低下した位相変調信号に対して位相検出を試み
る。この結果、図11の内挿回路は無意味な位相データ
を検出し、不要な2相パルス信号を出力してしまう。再
度信号レベルが上昇し、内挿回路の動作が確実になった
場合でも、誤差を累積しているため、元の状態には復元
できないという不都合があった。
【0044】[スケール分散配置技術] [定点位置決めへの応用]立体自動倉庫を例に、スケー
ル装置を用いた位置決め技術の問題点と課題を検討して
みよう。図16は、スタッカークレーン式立体自動倉庫
の例である。駆動装置163を用いてスタッカークレー
ン160が横方向に移動し、荷台165を昇降して物品
166をラック167に収納する。ハッチングで示して
あるのが横用スケール161および縦用スケール162
である。スタッカークレーン160の横方向と荷台16
5の上下方向を制御装置164で制御して物品166の
移載位置を位置決めする。図9に示したスケール装置9
0の採用によって、リミットスイッチとドグを使用した
従来の方式と比較して格段に位置決め精度が向上する。
また、機械的摩耗による破損と経年変化の問題もなくな
りメンテナンスが不要になる。しかしながら、図16に
示すようにラック167の全長にわたって横用スケール
161および縦用スケール162を敷設する必要があ
り、コストの問題が生じるという不都合があった。
【0045】[スケール分散配置の考え方]スケールの
コストを抑える手段として、位置決めの必要な範囲だけ
スケールを配置する方法が考えられる。例えば、棚が縦
横とも2mピッチで4×8個配置されていると仮定す
る。また、荷台の位置決め範囲が幅で100mm必要と
仮定する。この場合、従来の方法では縦用が約6.1m
(2m×(4−1)+0.1)、横用が約14.1m
(2m×(8−1)+0.1)の各スケールを用意する
必要がある。ところが前述の考え方を適用すれば、有効
長100mmのスケールを2mピッチで4×8個配置す
るだけですみ、スケールの総延長を大幅に短縮できる。
実際の位置に対して計数値も大幅に短縮されるが、この
問題は換算を行うことで容易に解決できる。即ち、制御
装置側では、縦用約400mm、横用約800mmの連
続した各スケール上に100mmピッチで位置決め点が
存在するようにプログラムする。このように、スケール
を分散して配置する方式は、定点位置決め箇所が多数存
在する用途で効果を発揮する。
【0046】[従来技術を用いたスケール分散配置の問
題点]しかし、従来のディテクター94を用いた場合、
スケール96の途切れたところで動作が不安定になり、
再現性のある位置制御は不可能である。通常のスケール
装置の使い方は、スケール96からスケールヘッド91
が離れることを想定していない。このためディテクター
94は、スケールヘッド91からの信号が極端に低下し
たとき動作が不安定になる。
【0047】この問題を解決するために、次の方法を考
察してみよう。インクリメンタルスケールシステムでは
位置の初期値を決めるために原点設定を行うが、これを
分散した各スケール毎に実施することを考える。具体的
には、スケールの近くに原点磁石を設け、スケールヘッ
ド91側に配置した原点検出スイッチ(磁気近接スイッ
チ)の信号で毎回カウンタの初期化を行う。この方法は
従来から多く用いられているが、次に述べる問題があ
る。
【0048】第1に、ディテクター94の出力パルスと
原点検出スイッチの信号は非同期であり、移動速度によ
って原点位置がずれる。
【0049】第2に、原点磁石と原点検出スイッチの検
出距離が変動すると原点位置がずれる。
【0050】第3に、毎回原点設定が必要になり、制御
装置側の処理が煩雑になる。特に、両方向から位置決め
を行う場合は、原点磁石がスケール96の両端に2個必
要になる。このため、位置決め方向に対応して原点設定
値を選択的に2種類持つ必要がある。
【0051】第4に、原点磁石と原点検出スイッチが別
途必要となり、コストと配置スペースが増大する。
【0052】以上のことから、多くの問題が残り、完全
な方法とは言えない。前述した考え方、つまり、スケー
ルを分散して配置する方法を完璧に実現するためには、
ディテクターの不安定動作を解決し、不連続なスケール
を連続的なスケールとして扱えるような技術が必要であ
る。
【0053】[スケール分散配置技術の必要性]複数の
常に決まった点で位置決めを行う用途(定点位置決め)
は、立体自動倉庫の例に限らず、多数存在する。例え
ば、軌道台車の位置決め、コンベア上を移動するパレッ
トの位置決め、エレベータの昇降口の位置決めなどであ
る。
【0054】そこで、本発明は、これらの用途・目的に
対して効果的な解決方法を提供するために、スケールの
分散配置を可能にするとともに、不要な2相パルス信号
を出力することがなく検出精度を向上させるスケール装
置を提案することを課題とする。
【0055】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め本発明のスケール装置は、所定の周期で周囲の環境に
対して識別可能な目盛を形成したスケールと、その目盛
を読み取り目盛の周期で正弦波状の2相電圧信号を出力
する検出ヘッドと、2相圧信号を入力して目盛の周期
に対して検出ヘッドの相対位置を表す位相情報を1/N
の分解能で検出し検出ヘッドの移動方向と移動距離に相
対したパルス信号を出力する内挿回路とを有するスケー
ル装置において、内挿回路は、検出ヘッドの移動経路上
に複数分散して配置されたスケールに対して、分散スケ
ールの存在しない場所で不要なパルス信号を出力するこ
となく、1のスケール端部の目盛と他の1のスケール端
部の目盛を累積誤差が生じ無いよう接合し、複数の分散
スケールを目盛の周期が連続した一本のスケールと同等
に扱えるようにしたものである。
【0056】この発明のスケール装置によれば、以下の
作用をする。分散スケール検出手段は、スケールの存在
しないところで、内挿回路における累積誤差となる不要
な出力パルスを出さないように作用する。また、分散ス
ケール検出手段は、内挿回路に対して、不連続に配置さ
れているスケールをあたかも1 本の連続したスケールで
あるかのように、スケールの端ともう一方のスケールの
端が電気的に連結するように処理させる。
【0057】
【発明の実施の形態】以下、適宜図面を参照しながら本
発明の実施の形態のスケール装置の構成および動作を詳
述する。
【0058】[概略説明]図1は、本実施の形態のスケ
ール装置の概略構成および動作を示す図である。本実施
の形態のスケール装置の新機能を回路技術的な側面と利
用技術の面から簡単に説明するとそれぞれ次のようにな
る。
【0059】第1に、スケール目盛連結機能である。こ
れは、図1Aに示すように、被計測面8上で物理的に離
れている分散スケール6(L1,L2,・・・,Ln:
有効目盛長、検出波長λの整数倍)の目盛を分散スケー
ル検出手段4により電気的に連結し、分割されたスケー
ル6を、図1Bに示す、検出されるスケール7(L1+
L2+・・・+Ln)のように、連続した1 本のスケー
ルとして認識する技術である。
【0060】また第2に、スケール分散配置技術であ
る。即ち、スケール6を分割可能にして必要な範囲だけ
配置できる技術である。例えば、2m毎に5カ所位置決
めポイントがあり、それぞれのポイントで幅100mm
の計測範囲が必要と仮定する。従来ならば、約8.1m
(2m×(5−1)+0.1)のスケール長が必要であ
るが、この機能を使うと長さ100mmのスケールを2
m毎に5カ所配置するだけでよい。このように、スケー
ル分散配置技術は、複数箇所の定点位置決めに効果を発
揮する。スケールとスケールヘッドが非接触・分離型で
ある特徴を生かした使い方と言える。
【0061】なお、図1Aにおけるヘッド2は図9aの
スケールヘッド91に対応し、ディテクターを構成する
内挿回路3はディテクター94に対応し、カウンタ5は
カウンタ95に対応する。本実施の形態のスケール装置
の新機能を理解する上で、内挿回路3の基礎知識は不可
欠である。このため、従来技術の図11において詳しく
解説した内挿回路の構成および動作を適宜参照された
い。
【0062】[スケール分散配置技術に必要な機能]ス
ケール分散配置技術に必要な機能を以下にまとめた。ま
ず、スケールとスケールヘッドについては以下の第1〜
第3の機能が必要である。第1に、スケールとスケール
ヘッドは完全に分離できる構造であること。第2に、ス
ケールとスケールヘッドは実用上ある程度以上の検出距
離が必要である。第3に、スケールヘッドはスケールの
存在しないところを通過するので、スケールの目盛は周
辺の環境に対して識別容易な媒体であること。
【0063】次に、ディテクター(内挿回路)について
は以下の第1〜第2の機能が必要である。第1に、スケ
ールの存在しないところで不要な(累積誤差となる)出
力パルスを出さないこと。第2に、不連続に配置されて
いるスケールをあたかも1 本の連続したスケールである
かのように取り扱えること。即ち、スケールの端ともう
一方のスケールの端が電気的に連結する機能を持つこ
と。
【0064】上記の中で、スケールとスケールヘッドの
項目は、すでに図9で述べた従来の磁気スケールとスケ
ールヘッドが必要機能を満たしている。ディテクターの
機能に関しては、従来の内挿回路に対して後述する分散
スケール検出手段を付加することにより対処可能とし
た。具体的内容は、以下に詳しく述べる。
【0065】[スケール目盛連結機能に対応した内挿回
路] [信号レベル検出機能]以下、本実施の形態の分散スケ
ール検出手段4を内挿回路3における信号レベル検出機
能として構成した場合について説明する。
【0066】図2は、本実施の形態の内挿回路および分
散スケール検出手段の構成を示すブロック図である。図
2は、図11の内挿回路に対応する。図2の内挿回路3
において、分散スケール検出手段4が付加された以外
は、図11の構成と同様である。
【0067】分散配置されたスケール6が存在しない箇
所でディテクターを構成する内挿回路3が誤動作しない
ようにするためには、信号レベル検出機能が必要であ
る。図2において破線で示した部分が従来の内挿回路に
追加したものであり、分散スケール検出手段4を構成す
る信号レベル検出回路である。
【0068】まず、この分散スケール検出手段4を構成
する信号レベル検出回路の接続関係を説明する。コンパ
レータ(COMP)17の出力端子はダイオード(D
1)18のアノードに接続され、ダイオード(D1)1
8のカソードは抵抗器(R2)19の一端と接続され、
抵抗器(R2)19の他端はコンパレータ(COMP)
17の非反転入力端子(+)に接続される。また、抵抗
器(R2)19の他端は抵抗器(R1)20の一端と接
続され、抵抗器(R1)20の他端はアースに接続され
る。
【0069】これにより、抵抗器(R1)20、抵抗器
(R2)19、ダイオード(D1)18は、コンパレー
タ(COMP)17にしきい値電圧とヒステリシスを与
える。ダイオード(D1)の効果により、しきい値電圧
は、0〔V〕とVth〔V〕とに設定される。即ち、コ
ンパレータ(COMP)17の出力がハイレベル(H)
の場合、ダイオード(D1)18は順方向にバイアスさ
れ、コンパレータ(COMP)17の出力電圧を抵抗器
(R1)20と抵抗器(R2)19で分圧してVth
〔V〕を発生する。また、コンパレータ(COMP)1
7の出力がローレベル(L)の場合、ダイオード(D
1)18は逆方向にバイアスされ、抵抗器(R1)20
と抵抗器(R2)19の中点は、ゼロボルトになる。し
きい値Vth〔V〕は、信号レベルの低下を判定する値
であり、この値以下の信号レベルで位相検出の機能を停
止する。しきい値0Vは、位相検出の基準点(サンプリ
ング点)を定める。
【0070】図3は、位相変調信号(sin(ωt−
θ))とコンパレータ(COMP)17の動作波形を示
す。図3aおよび図3bに示す実線は、信号レベル低下
時の動作波形を示している。また、参考のために図3a
および図3cに通常動作時の波形を破線で示した。図3
bに示すコンパレータ(COMP)17の出力波形にお
いて、矢印の立ち上がり点は、位相検出のサンプリング
点である。コンパレータ(COMP)17のしきい値が
0〔V〕であるため、信号レベルが低下してもサンプリ
ング点が変動することはない。図3aに示す信号レベル
がしきい値Vth〔V〕より低下すると、コンパレータ
(COMP)17の出力はハイレベル(H)を保ったま
まになる。従って、信号レベルが低下している間、図3
bにおけるa点に示す付近の区間ではレジスタ(1)
(REG1)23は更新されない。図3aに示す信号レ
ベルがしきい値Vth〔V〕を越えると、内挿回路は通
常の動作を再開する。
【0071】要するに、通常内挿回路は位相変調信号の
周期で毎回サンプリングを行っているが、図3aに示す
信号レベルが低下している間だけサンプリングを中断す
ると言うことである。また、コンパレータ(COMP)
17以降の回路は、サンプリングに同期して信号の処理
をするため、サンプリングが実行されない限り動作を停
止している。
【0072】[スケール目盛連結の詳細] [スケール目盛の連結]スケール目盛の連結とは、スケ
ールの端ともう一方のスケールの端が連続した目盛波長
λの延長上にあるかのように内挿回路3が機能すること
である。これは、前述した信号レベル検出機能によって
実現できる。即ち、スケールから離れたときサンプリン
グ(位相検出)を一時保留にし、次のスケールに進入し
たときにサンプリングを再開することによって、スケー
ル目盛の連結が完了する。
【0073】この問題に関しては、スケール端部の加工
法、配置方法や、スケール端部におけるスケールヘッド
出力信号の乱れを考慮する必要がある。この点をふまえ
て、以下に個々の例を示しながら詳しく説明する。
【0074】[スケール上でスケールヘッドが一旦離れ
る場合]第1に、スケールヘッドがスケールから一旦離
れ再び復帰する場合の動作を図4を使用して説明する。
図4bは、スケールヘッドが移動する経路を示す。図9
で示したスケールヘッド検出面の中央部がたどる経路で
ある。図4aで示す粗い斜線で示す範囲は、信号レベル
がしきい値Vth以下になる領域である。図4dは、ス
ケールヘッド出力信号のベクトル軌跡である。A相用磁
気センサーが図4cで示すN極磁気目盛の中央部、B相
用磁気センサーが図4bにおけるa点で示す目盛の境界
部になる点を始点とした。また、各図で相対する点に
は、同じ記号を使用した。
【0075】先ず、図4bにおける実線で示すスケール
ヘッドの経路を説明する。a点からb点までの変位(計
測方向の変位を指し、検出距離方向(スケールから離隔
する方向)の変位は含まない、以下同様)は、5λ/8
であり、通常の動作範囲である。内挿回路3は、数5式
により5N/8個の2相パルス信号を変位に応じて順次
出力する。図4aで示す信号レベルがしきい値Vth以
下になるb点でサンプリングを保留し、b点の位相デー
タをレジスタ(1)(REG1)23に保持する。b−
c−dの区間ではλ/4移動しているが、図4aで示す
信号レベルがしきい値Vth以下になるため、サンプリ
ングを保留しているので、2相パルス信号は出力しな
い。図4aで示す信号レベルがしきい値Vth以上にな
るd点でサンプリングを再開し、b−c−dの区間で図
4dの実線で示す位相変位+θ1を得る。内挿回路3
は、目盛波長λ内では位相の絶対値を検出できるので、
スケールから一旦スケールヘッドが離れたとしても位相
θを正しく再現できる。+θ1はλ/4の変位を示すの
で、この点でN/4個の2相パルス信号を瞬時に(内挿
回路3のクロックCLK周期で)出力する。続いて、d
点からe点まで5λ/8変位し、5N/8個の2相パル
ス信号を変位に応じて順次出力する。a点からe点まで
の総変位は3λ/2である。また、2相パルス信号のパ
ルス総数は3N/2となり、変位とパルス数の関連が一
致する。
【0076】次に、図4bにおける破線で示したスケー
ルヘッドの経路を説明する。a点からb点までは、実線
の経路と同じ動作である。b−c−fの区間では5λ/
8移動しているが、図4aで示す信号レベルがしきい値
Vth以下になるため、サンプリングを保留しているの
で、2相パルス信号は出力しない。この区間の移動距離
に相当する位相変位は、図4dの破線で示す+θ2であ
るが、内挿回路3は、b点とf点の位相変位を−θ2’
( +θ2−2π) であると判断する。
【0077】これは、上述した図11に示した補正回路
(ADJ)113,図2に示した補正回路(ADJ)2
6の問題と同じである。即ち、図12aのC点とC’点
の関係は、図2dにおける−θ2’と+θ2の関係に一
致する。内挿回路3は、図4aで示す信号レベルがしき
い値Vth以上になるf点でサンプリングを再開すると
き、b点から+θ2の経路をたどったのか、または−θ
2’の経路をたどったのか判別できない。つまり、図4
dで示すb点とf点で示す位相の値だけを問題にし、こ
の値を元に位相変位を演算する。この場合、補正回路
(ADJ)26は、数7式の前提条件に合致する−θ
2’を出力する。図4dで示すようなベクトル軌跡上で
2点間の位相変位を考えるとき、補正回路(ADJ)2
6が判定するのは、常に中心角が小さい方である。
【0078】この結果、内挿回路3は、f点で図4dで
示す+θ2−2π=−θ2’の位相差に相当する5N/
8−N=−3N/8個(−符号はA相とB相が逆位相で
あることを表す)の2相パルス信号を瞬時に出力する。
続いて、f点からg点までλ/4変位し、N/4個の2
相パルス信号を変位に応じて順次出力する。結局、a点
からg点までのパルス総数はN(5/8−3/8+1/
4)=N/2となり、変位とパルス数の関連が不一致に
なる。上記で示した実線の経路と比較すると、パルス数
の差は、N/2−3N/2=−Nである。
【0079】破線の経路で2相パルス信号の出力数に誤
差が生じたのは、スケールヘッドが離れている間の変位
が数7式の条件を超えたためである。言い換えれば、ス
ケールヘッドが離れている間の位相変位(移動距離)が
数7式の条件を超えない限り、位相情報が正しくに再現
され、誤差が生じることはない。また、このときの誤差
は、図13に示す補正アルゴリズムにより必ずNまたは
−Nのパルス数(λまたは−λの変位に相当)になる。
【0080】[スケール目盛連結(対向する目盛の極性
が逆の場合)]第2に、分割されたスケールの間をスケ
ールヘッドが移動する場合の対向する目盛の極性が逆の
場合の動作を図5を用いて説明する。図5cに示すよう
に、2つのスケールは、対向する磁極が逆極性になるよ
うに目盛の配列を決めてある。その他の条件は、上述し
た図4に関する記述と同じである。
【0081】図4に示したようにスケールヘッドが垂直
方向に移動してスケールから離れる場合と、図5に示す
ように水平方向に移動してスケールから離れる場合とで
は、空間的な経路は異なるものの、スケールヘッド出力
信号の振る舞いは類似している。即ち、どちらも信号レ
ベルが徐々に小さくなることでサンプリングを停止する
ことに変わりはない。言い換えれば、図4で示した動作
解析を図5のケースに適用することで理解を容易にでき
る。そこで、図5cに示すスケール1の端とスケール2
の端を連結した、図5fに示す仮想の連結スケールを定
義し、これと図4を対比しながら動作説明をする。
【0082】スケール1とスケール2を通過するスケー
ルヘッド出力信号の図5hに示すベクトル軌跡は、図5
dに示す磁束密度分布から次のようになる。先ず、図5
bに示すスケールヘッドの移動経路におけるb点付近の
図5hに示すベクトル図は、A,B相共にマイナス電圧
の状態からA相からB相の順でゼロに向かうので、図5
hにおけるb点を通過する。次に、c点付近の図5hに
示すベクトル図は、A,B相共にゼロからA相からB相
の順で徐々にプラス電圧に向かうので、図5hにおける
c点を通過する。このようにして、図5hに示す実線の
ベクトル軌跡を得る。図形が乱れているのは、目盛が途
切れることによる、磁束密度分布の乱れが原因である。
【0083】一方、図5fに示す仮想連結スケール上で
図5eに示す仮想連結スケールヘッドの移動経路が次の
ようになる場合を考える。即ち、図5fに示す仮想連結
スケール上でP点の手前で検出距離が大きくなり、P点
を過ぎた点で検出距離が近付くと仮定する。このように
考えると、スケールヘッド出力信号は、図5hに示す濃
い破線のベクトル軌跡を描く。
【0084】図5hにおける2つのベクトル軌跡の類似
性から判断して、スケールヘッドが図5cに示すスケー
ル1とスケール2の間を図5bに示すスケールヘッドの
移動経路上でa−b−c−dの経路で移動する問題は、
図5eに示す仮想連結スケール上の移動経路上でa’−
b’−c’−d’の経路で移動する問題に置き換えるこ
とができる。即ち、後者が正しく動作することを説明で
きれば、前者の問題は、解決したことになる。
【0085】ところで、後者の問題は、図4で扱った問
題と同じである。このため、内挿回路3は誤差を生じな
いで図5hに示すb’点とc’点の位相変位を正しく認
識できる。従って、前者の問題は、連続したスケール上
でスケールが一旦離れた場合と同様に機能し、スケール
の連結が正しく行われたことになる。
【0086】内挿回路3は、あくまでも目盛波長の1周
期を1/Nに分割するのであって、目盛波長の実際の長
さを問題としない。ただし、目盛波長の長さが、前提と
している波長からずれた場合は、2相パルス信号の出力
間隔が不均一になる。図5fに示す仮想連結スケールの
P点(連結部)付近では、見かけの目盛波長が図5dに
示す磁束密度分布の乱れによって変化するであろうが、
目盛そのものが消失したり増えたりはしない。つまり、
内挿回路3は、P点付近の目盛に対しても1波長当たり
必ずN個の2相パルス信号を出力する。例えば、図5e
におけるa’点とd’点の間の目盛波長は図5fにおけ
る3λ/2に相当するので、この区間の出力パルス数
は、3N/2となる。このように、内挿回路3が出力す
る2相パルス信号は、図5fに示す仮想連結スケールの
P点付近(実際にはスケールの端の部分)では出力間隔
が不均一になるが、スケールの目盛に対するパルス数で
は再現性が確保できている。
【0087】[スケール目盛連結(対向する目盛の加工
精度が不正確な場合)]第3に、対向する目盛の加工精
度が不正確な場合の動作を図6を用いて説明する。図6
は、図5のケースと同じであるが、スケールの端を目盛
ピッチに対して不正確に加工した場合を想定している。
その他の条件は、図4に関する記述と同じである。
【0088】図6cに示すようにスケール1の端部とス
ケール2の端部を目盛ピッチより短く加工したスケール
について、同様に図6eに示す仮想の連結スケールを考
える。この場合、図6eに示すように、連結部分の目盛
波長が短縮された形になる。しかし、内挿回路3は、こ
の短縮された目盛に対しても1波長当たりN個の2相パ
ルス信号を出力するので、2つのスケール間の連結は問
題なく達成される。
【0089】このように、スケール端部の加工精度がス
ケールピッチに対して不正確であってもスケール間の連
結は正しく機能する。ただし、2 相パルス信号の出力パ
ルス間隔は、上述した図5の場合より不均一になる。
【0090】[スケール目盛連結(対向する目盛の極性
が同じ場合)]第4に、2つのスケールの対向する目盛
が同極性で連結する場合について図7を用いて考察す
る。その他の条件は、図4に関する記述と同じである。
【0091】図7bに示すスケールヘッドの移動経路に
おけるa点からb点までの経路の図7cに示すスケール
の磁極は、図5bにおけるa点からb点までの経路の図
5cに示すスケールの磁極に対して目盛が逆極性であ
る。このため、図7hにおけるa点からb点までのベク
トル軌跡は、図5hにおけるa点からb点までのベクト
ル軌跡に対してπだけ位相がずれる。このようにして、
図7hに示すベクトル軌跡を得る。
【0092】スケールヘッドがスケール2へ進入すると
きに検出する図7dに示す磁束密度分布のP点は、スケ
ール1の磁束密度分布Q点と同じ傾向を示す。即ち、P
点でサンプリングを再開したときに検出する位相は、Q
点に相当する値になる。図7fで示す仮想の連結スケー
ルを考えれば、スケール1とスケール2の両端の目盛が
オーバーラップした形で連結されることになる。また、
スケール1の端とスケール2の端で磁束密度分布の合成
を考えれば、図7gに示す合成した磁束密度分布のよう
になる。従って、図7bに示すスケールヘッドの移動経
路a−b−c−dは、図7eで示す仮想連結スケール上
の移動経路a’−b’−c’−d’に置き換えることが
できる。このため、内挿回路3は、図7hに示すように
位相が戻る方向に位相変位を判定し、c点で逆方向の2
相パルス信号を出力する。この結果、図7bにおけるa
点からd点までの出力パルス総数は、図5のケースと比
較して、目盛のオーバーラップ分と等しいN/2個だけ
少なくなる。
【0093】このようにスケールの端と端の目盛が同極
性であっても、目盛の連結は正しく行われる。つまり、
スケール連結時におけるパルス数の再現性が確保されて
いる。ただし、連結部で瞬間的に逆方向の2相パルス信
号を発生する。また、逆極性の目盛で連結する場合に比
べて、N/2個だけパルス数が少なくなる。
【0094】[スケール目盛連結(スケールの存在しな
い箇所で外乱磁界がある場合)]第5に、スケールの存
在しない箇所で外乱磁界がある場合について、図8を用
いて説明する。スケールヘッドの移動する経路には、磁
気を発生するもの、例えばモーターや電力ケーブルな
ど、を近付けてはならない。測定精度に影響を与えた
り、測定値にふらつきが生じたりするだけでなく、スケ
ールの目盛に恒久的なダメージを与えかねないからであ
る。しかしながら、これらのことを考慮して周囲環境に
注意を払ったとしても意図しないところで不要な磁界が
発生している場合がある。即ち、強磁性体の残留磁化に
よる不要磁界である。鉄板などの強磁性体に電気溶接を
したり、マグネットスタンドを接触させたりすることで
部分的に磁石が形成される現象である。
【0095】以上のことを想定して、スケールヘッドの
移動経路に外乱磁界がある場合を検討する。図8cに示
すように、スケール1とスケール2の間に配置した外乱
磁石は、外乱磁界を想定したものである。また、スケー
ル1とスケール2の連結方法は図5と同じである。
【0096】スケール1とスケール2の連結方法が同じ
であるため、図8hに示すベクトル軌跡において、a点
からb点までとe点からf点までの軌跡は、図5hにお
けるa点からb点までとc点からd点までの軌跡と同じ
である。また、図8cの外乱磁石によって図8hにc点
からd点のベクトル軌跡が追加されている。その他の条
件は、図5に関する記述と同じである。
【0097】図8bにおいてc点に向けて図8cの外乱
磁石に進入するときの状況は、スケール2のe点に向か
うときと同じである。このため、図8hにおけるc点付
近のベクトル軌跡はe点におけるものと類似する。ま
た、図8cの外乱磁石から抜け出る図8bにおけるd点
付近は、図8bにおけるb点付近と類似である。従っ
て、図8hにおけるd点付近は、図8hにおけるb点付
近と類似であって位相のみがπだけ異なる。このように
して、外乱磁石を通り過ぎるときのベクトル軌跡は、図
8hに示すようにループを描く。
【0098】図8cにおけるスケール1の端と外乱磁石
は、逆極性間の目盛連結と同じ状況である。このため、
この部分は、図5と同様に目盛の端と外乱磁石の端を連
結できる。また、外乱磁石とスケール2の端の部分は、
図7における同極性間の目盛連結と同じ状況である。こ
のため、外乱磁石とスケール2の端の目盛は、図7と同
様にオーバーラップして連結できる。この状況を図8d
に示す磁束密度分布上で考えると、図8dのP,Q,
R,Sの各点は、図8fの合成した磁束密度分布に示す
ように合成できる。これらの状況は、図5と図7で解説
したとおり正しく連結が機能する。このように、外乱磁
石を目盛の一部として考え次々と連結を行い、最終的に
外乱磁石が存在しなかったのと同様にスケールの連結が
完了する。即ち、図8cにおけるb点から直接e点に連
結したのと同じ結果が得られる。以上のように、スケー
ルヘッド移動経路の途中に外乱磁界がある場合でも最終
的にその存在が無視される形でスケールの連結が行われ
る。外乱磁界はその途中経路にいくつあってもかまわ
ず、また、N極でもS極の外乱磁界であってもかまわな
い。ただし、N極とS極の外乱磁界がスケールの目盛と
区別付かないように分布した場合は、その波長λ分に相
当する誤差が生じる。
【0099】本実施の形態のスケール装置は、所定の周
期で周囲の環境に対して識別可能な目盛を形成したスケ
ール6と、その目盛を読み取り目盛の周期で正弦波状の
2相電圧信号を出力する検出ヘッド2と、2相圧信号
を入力して目盛の周期に対して検出ヘッドの相対位置を
表す位相情報を1/Nの分解能で検出し検出ヘッドの移
動方向と移動距離に相対したパルス信号を出力する内挿
回路3とを有するスケール装置1において、内挿回路3
は、検出ヘッド2の移動経路上に複数分散して配置され
たスケール6に対して、分散スケール6の存在しない場
所で不要なパルス信号を出力することなく、1のスケー
ル端部の目盛と他の1のスケール端部の目盛を累積誤差
が生じ無いよう接合し、複数の分散スケール6を目盛の
周期が連続した一本のスケールと同等に扱えるようにし
ので、不要な2相パルス信号を出力することがなく検
出精度を向上させることができ、特に、定点位置決め箇
所が多数存在する位置決め検出においてスケールを分散
配置して検出精度を向上させることができる。
【0100】また、本実施の形態のスケール装置は、上
述において、内挿回路3は、位相情報を検出するために
必要な2相電圧信号の所定信号レベルを検出する分散ス
ケール検出手段を有し、分散スケール検出手段が、所定
信号レベルに対して2相電圧信号の信号レベル低下
検出したとき位相情報の更新を停止させると共に、パル
ス信号の出力を停止させ、分散スケール検出手段が、所
定信号レベルに対して2相電圧信号の信号レベルの上昇
を検出したとき位相情報の更新を開始させると共にパル
ス信号の出力を開始させ、位相情報の更新の再開によっ
て検出された位相変位に比例したパルス信号を出力させ
るようにしたので、信号レベルがしきい値より低下する
と、信号レベルが低下している間だけサンプリングを中
断し、サンプリングが実行されない限り動作を停止し
て、信号レベルがしきい値を越えると、所定周期で毎回
サンプリングを行って動作を再開することにより、信号
レベルを検出することにより分散スケールを検出するこ
とができる。
【0101】また、本実施の形態のスケール装置は、上
述において、スケール6の目盛がN極とS極を交互に配
置した磁石であるので、分散されたスケールが、たとえ
同じ極が対向したりまたは外乱磁界があっても、分散さ
れたスケール目盛を端部で連結して分散スケールを検出
することができる。
【0102】
【発明の効果】本発明のスケール装置は、所定の周期で
周囲の環境に対して識別可能な目盛を形成したスケール
と、その目盛を読み取り目盛の周期で正弦波状の2相電
圧信号を出力する検出ヘッドと、2相圧信号を入力し
て目盛の周期に対して検出ヘッドの相対位置を表す位相
情報を1/Nの分解能で検出し検出ヘッドの移動方向と
移動距離に相対したパルス信号を出力する内挿回路とを
有するスケール装置において、内挿回路は、検出ヘッド
の移動経路上に複数分散して配置されたスケールに対し
て、分散スケールの存在しない場所で不要なパルス信号
を出力することなく、1のスケール端部の目盛と他の1
のスケール端部の目盛を累積誤差が生じ無いよう接合
、複数の分散スケールを目盛の周期が連続した一本の
スケールと同等に扱えるようにしたので、不要な2相パ
ルス信号を出力することがなく検出精度を向上させるこ
とができ、特に、定点位置決め箇所が多数存在する位置
決め検出においてスケールを分散配置して検出精度を向
上させることができるという効果を奏する。
【0103】また、本発明のスケール装置は、上述にお
いて、内挿回路は、位相情報を検出するために必要な2
相電圧信号の所定信号レベルを検出する分散スケール
出手段を有し、分散スケール検出手段が、所定信号レベ
ルに対して2相電圧信号の信号レベル低下を検出した
とき位相情報の更新を停止させると共に、パルス信号の
出力を停止させ、分散スケール検出手段が、所定信号レ
ベルに対して2相電圧信号の信号レベルの上昇を検出し
たとき位相情報の更新を開始させると共にパルス信号の
出力を開始させ、位相情報の更新の再開によって検出さ
れた位相変位に比例したパルス信号を出力させるように
したので、信号レベルがしきい値より低下すると、信号
レベルが低下している間だけサンプリングを中断し、サ
ンプリングが実行されない限り動作を停止して、信号レ
ベルがしきい値を越えると、所定周期で毎回サンプリン
グを行って動作を再開することにより、信号レベルを検
出することにより分散スケールを検出することができる
という効果を奏する。
【0104】また、本発明のスケール装置は、上述にお
いて、上記スケールの目盛がN極とS極を交互に配置し
た磁石であるので、分散されたスケールが、たとえ同じ
極が対向したりまたは外乱磁界があっても、分散された
スケール目盛を端部で連結して分散スケールを検出する
ことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のスケール装置の構成およ
び動作を示す図であり、図1Aは分散スケールを検出す
るスケール装置、図1Bは検出されるスケールである。
【図2】本発明の実施の形態の内挿回路および分散スケ
ール検出手段の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態のコンパレータの信号レベ
ル検出動作を示す波形図である。
【図4】本発明の実施の形態のスケール上でヘッドが一
旦離れる場合の動作を示す図であり、図4aは信号レベ
ル、図4bはスケールヘッドの移動経路、図4cはスケ
ール、図4dはベクトル軌跡である。
【図5】本発明の実施の形態の対向する目盛の極性が逆
の場合のスケール目盛連結動作を示す図であり、図5a
は信号レベル、図5bはスケールヘッドの移動経路、図
5cはスケール、図5dは磁束密度分布、図5eは仮想
連結スケール上の移動経路、図5fは仮想連結スケー
ル、図5gは仮想連結スケール上の磁束密度分布、図5
hはベクトル軌跡である。
【図6】本発明の実施の形態の対向する目盛の加工精度
が不正確な場合のスケール目盛連結動作を示す図であ
り、図6aは信号レベル、図6bはスケールヘッドの移
動経路、図6cはスケール、図6dは磁束密度分布、図
6eは仮想連結スケール、図6fはベクトル軌跡であ
る。
【図7】本発明の実施の形態の対向する目盛の極性が同
じ場合のスケール目盛連結動作を示す図であり、図7a
は信号レベル、図7bはスケールヘッドの移動経路、図
7cはスケール、図7dは磁束密度分布、図7eは仮想
連結スケール上の移動経路、図7fは仮想連結スケー
ル、図7gは合成した磁束密度分布、図7hはベクトル
軌跡である。
【図8】本発明の実施の形態のスケールの存在しない箇
所で外乱磁界がある場合のスケール目盛連結動作を示す
図であり、図7aは信号レベル、図7bはスケールヘッ
ドの移動経路、図7cはスケール、図7dは磁束密度分
布、図7eは仮想連結スケール上の移動経路、図7fは
仮想連結スケール、図7gは合成した磁束密度分布、図
7hはベクトル軌跡である。
【図9】従来のスケール装置の構成および動作を示す図
であり、図9aはスケール装置の構成、図9bはスケー
ルヘッド出力信号のベクトル図である。
【図10】従来のディテクターの入力信号と出力信号を
示す図であり、図10aはディテクターの入力信号、図
10bは内挿数4の2相パルス信号出力、図10cは内
挿数16の2相パルス信号出力である。
【図11】従来の位相変調方式の内挿回路の構成を示す
ブロック図である。
【図12】従来の位相変調方式の内挿回路のタイミング
チャートであり、図12aはアップダウンカウンタ(C
NT)係数値(D’)、図12bはクロックCLK、図
12cはフリップフロップ(FF)出力、図12dはレ
ジスタ(1)(REG1)出力(D’)、図12eはレ
ジスタ(2)(REG2)出力(D’)、図12fは減
算回路(2)(SUB2)出力(△D’)、図12gは
補正回路(ADJ)(△D)、図12hは並列直列変換
回路(P/S)のQB出力、図12iは並列直列変換回
路(P/S)のQA出力である。
【図13】従来の補正回路(ADJ)のフローチャート
である。
【図14】従来の並列直列変換回路(P/S)の回路例
を示す図である。
【図15】従来のステートマシン(SM)の状態遷移図
である。
【図16】従来のスタッカークレーン式立体自動倉庫を
示す図である。
【符号の説明】
1……スケール装置、2……ヘッド、3……内挿回路、
4……分散スケール検出手段、5……カウンタ、6……
分散スケール、7……検出されるスケール、8……被計
測面、10,11……端子、12,13……乗算回路
(MUL1,2)、15,25……減算回路(SUB
1,2)、16……LPF、17……コンパレータ(C
OMP)、18……ダイオード(D1)、19,20…
…抵抗器(R1,R2)、21……フリップフロップ
(FF)、22……アンプダウンカウンター(CN
T)、23,24……レジスタ(REG1,2)、26
……補正回路(ADJ)、27……並列直列変換回路
(P/S)、28,29……端子、
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−178459(JP,A) 特開 平1−224621(JP,A) 特開 平3−180717(JP,A) 特開 平10−239105(JP,A) 実開 昭58−104908(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01D 5/00 - 5/62 G01B 7/00 - 7/34

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の周期で周囲の環境に対して識別可
    能な目盛を形成したスケールと、 その目盛を読み取り上記目盛の周期で正弦波状の2相電
    圧信号を出力する検出ヘッドと、上記 2相圧信号を入力して上記目盛の周期に対して
    記検出ヘッドの相対位置を表す位相情報を1/Nの分解
    能で検出し上記検出ヘッドの移動方向と移動距離に相対
    したパルス信号を出力する内挿回路とを有するスケール
    装置において、上記内挿回路は、 上記検出ヘッドの移動経路上に複数分
    散して配置されたスケールに対して、 上記分散スケールの存在しない場所で不要なパルス信号
    を出力することなく、 1のスケール端部の目盛と他の1のスケール端部の目盛
    を累積誤差が生じ無いよう接合し、 複数の上記分散スケールを目盛の周期が連続した一本の
    スケールと同等に扱えるようにしたことを特徴とするス
    ケール装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のスケール装置において、上記内挿回路は、上記位相情報を検出するために必要な
    上記2相電圧 信号の所定信号レベルを検出する分散スケ
    ール検出手段を有し、上記分散スケール検出手段が、 上記所定信号レベルに対
    して上記2相電圧信号の信号レベル低下を検出したと
    上記位相情報の更新を停止させると共に、上記パルス
    信号の出力を停止させ、上記分散スケール検出手段が、
    上記所定信号レベルに対して上記2相電圧信号の信号レ
    ベルの上昇を検出したとき上記位相情報の更新を開始さ
    せると共に上記パルス信号の出力を開始させ、上記位相
    情報の更新の再開によって検出された位相変位に比例し
    たパルス信号を出力させるようにしたことを特徴とする
    スケール装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のスケール装置に
    おいて、 上記スケールの目盛がN極とS極を交互に配置した磁石
    であることを特徴とするスケール装置。
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