JP3404506B2 - 家具の支持装置 - Google Patents

家具の支持装置

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JP3404506B2
JP3404506B2 JP2000223695A JP2000223695A JP3404506B2 JP 3404506 B2 JP3404506 B2 JP 3404506B2 JP 2000223695 A JP2000223695 A JP 2000223695A JP 2000223695 A JP2000223695 A JP 2000223695A JP 3404506 B2 JP3404506 B2 JP 3404506B2
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信太郎 高橋
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、床面と天井面との
間の空間を遮断するように設置する間仕切り家具等に利
用出来る家具の支持装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の間仕切り家具は、上端が天井面
に当接又は近接するものであるから、間仕切り家具据え
付け位置での天井高さに合わせて間仕切り家具の高さを
決めてしまうと、当該家具の搬入据え付けが現実的には
殆ど不可能になる。そこで、据え付け用接地体(台輪)
上に家具本体を昇降可能に支持し、家具本体底部には、
前記据え付け用接地体が着床しているときは床面から浮
上している移動用車輪を取り付けておき、据え付け用接
地体を移動用車輪の接地レベルよりも上方位置へ家具本
体に対し上昇させることにより、家具本体の上端が低く
なると同時に据え付け用接地体に代わって移動用車輪が
着床するようにした家具の支持装置が考えられた。
【0003】しかしながら、この種の間仕切り家具は、
前後奥行き方向の厚さを薄く構成するのが普通であるか
ら、当該家具を搬入据え付けのためや、据え付け位置の
変更のために前記移動用車輪を着床させて床面上で移動
させる場合、家具が倒れ易く、安全に移動させることが
出来ない。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記のような従
来の問題点を解消し得る家具の支持装置を提供すること
を目的とするものであって、その手段を後述する実施形
態の参照符号を付して示すと、底部に少なくとも3つの
移動用車輪5A,5B,6を備えた家具本体の底部に、
前記移動用車輪5A,5B,6の接地レベルに対する上
位置と下位置との間で昇降可能な据え付け用接地体2
と、当該据え付け用接地体2の昇降駆動手段4とが設け
られ、前記移動用車輪5A,5B,6の内、少なくとも
1つの移動用車輪6は、家具本体に対し前方に引き出し
可能な可動フレーム7の端部に取り付けられ、据え付け
用接地体2が移動用車輪5A,5B,6の接地レベルに
対する上位置にあるとき、前記移動用車輪5A,5B,
6で家具本体が床面54上で移動可能に支持されるよう
に構成された家具の支持装置であって、前記可動フレー
ム7が家具本体底部の収納位置Xから引き出し位置Yに
引き出されたときのみ前記昇降駆動手段4を作動可能に
するインターロック手段47が設けられた構成となって
いる。
【0005】上記構成の本発明の家具の支持装置を実施
する場合、具体的には、前記昇降駆動手段4を、家具本
体底板1に対し据え付け用接地体2を昇降させるジャッ
キ11と、据え付け用接地体2を家具本体底板1に対し
平行昇降移動のみ可能にするリンク機構12とから構成
し、前記インターロック手段47には、家具本体底板1
に対する据え付け用接地体2の上昇時に於けるリンク機
構12の運動を阻止する制止位置P1と当該リンク機構
12の運動を許す退避位置P2とに切り換え可能な可動
ストッパー48を設け、前記可動フレーム7が家具本体
底部の収納位置Xから引き出し位置Yに引き出されたと
き、前記可動ストッパー48が制止位置P1から退避位
置P2に切り換えられるように構成することが出来る。
【0006】この場合、前記可動フレーム7を、家具本
体の左右長さ方向に沿った収納位置Xと家具本体から前
方へ略直角に突出する引き出し位置Yとの間で水平揺動
自在に軸支し、この可動フレーム7の内端部で前記可動
ストッパー48を構成して、当該可動フレーム7で前記
インターロック手段47を兼用させることが出来る。
【0007】又、前記昇降駆動手段4が、家具本体底板
1に対し据え付け用接地体2を昇降させるジャッキ11
を備える場合、インターロック手段60には、前記ジャ
ッキ11の回転駆動軸(螺軸14)の回転を阻止する制
止位置P1と当該回転駆動軸(螺軸14)の回転を許す
退避位置P2とに切り換え可能な可動ストッパー62を
設け、前記可動フレーム7が家具本体底部の収納位置X
から引き出し位置Yに引き出されたとき、前記可動スト
ッパー62が制止位置P1から退避位置P2に切り換え
られるように構成することが出来る。
【0008】この場合、前記可動ストッパー62を、ジ
ャッキ11の回転駆動軸(螺軸14)から突出する突起
61の回動軌跡に対し出退自在に支持し、当該可動スト
ッパー62と前記可動フレーム7とを連動手段63によ
り連動連結することが出来る。
【0009】更に、引き出し位置Yにある前記可動フレ
ーム7の家具本体から前方に突出する部分に、前記ジャ
ッキ11の回転操作用ハンドル17の収納部46を設け
ることが出来る。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に本発明の好適実施形態を添
付図に基づいて説明すると、図1〜図6に於いて、1
は、左右方向に長い横長矩形板から成る家具本体底板、
2は、家具本体底板1より一回り小さい横長矩形板から
成る据え付け用接地体、3は、家具本体底板1と据え付
け用接地体2との間の周囲を塞ぐ台輪、4は昇降駆動手
段、5A,5Bは位置固定の移動用車輪、6は引き出し
可能な移動用車輪、7は移動用車輪5を支持する可動フ
レームである。尚、各移動用車輪5A,5B,6は、垂
直軸の周りに遊転可能な自在車輪(キャスター)であ
る。
【0011】台輪3は、家具本体底板1の長さ方向左右
両側辺と後側辺とから下向きに固着突設された外枠板8
a〜8cと、この外枠板8a〜8cの内側に位置するよ
うに据え付け用接地体2の長さ方向左右両側辺と後側辺
とから上向きに固着突設された内枠板9a〜9c、及び
着脱自在な前枠板10から構成され、この前枠板10
は、家具本体底板1に対し据え付け用接地体2が下降限
レベルにあるとき、家具本体底板1と据え付け用接地体
2との間を塞ぐもので、据え付け用接地体2の前側辺や
左右外枠板8a,8bの前側辺に対しビス等で着脱自在
に取り付けられている。尚、台輪3の外枠板8a〜8c
の下端のレベルは、移動用車輪5A,5B,6の接地レ
ベルより上になるように構成されている。
【0012】昇降駆動手段4は、ジャッキ11とリンク
機構12とから成るもので、ジャッキ11は、家具本体
底板1の底部に固定された軸受13に上端部が自転のみ
可能に支承された垂直な螺軸14と、据え付け用接地体
2の上側に固定され且つ前記螺軸14が螺合貫通する雌
ねじ体15とから成り、螺軸14の上端には、家具本体
底板1に設けられた開口部16内に突出する回転操作用
角軸部14aが設けられ、この回転操作用角軸部14a
に着脱自在に嵌合させることの出来るボックスレンチ部
17aを備えた回転操作用ハンドル17が準備されてい
る。
【0013】リンク機構12は、ジャッキ11により相
対接近離間移動せしめられる家具本体底板1と据え付け
用接地体2とを互いに平行な姿勢に維持させるためのも
ので、ジャッキ11の左右両側の当該ジャッキ11に隣
接する位置で家具本体底板1と据え付け用接地体2とを
つなぐ中折れ二連リンク18,20と、家具本体底板1
と据え付け用接地体2とをその左右長さ方向両端部に於
いてつなぐ中折れ二連リンク19,21と、ジャッキ1
1に対し同一側にあって同一方向に屈曲する二つの中折
れ二連リンク18,19及び20,21を互いに連動連
結する連動ロッド22,23とから構成されている。
【0014】各中折れ二連リンク18〜21は、上下一
対のリンク単体24a,24bを互いに屈曲自在に支軸
25で連結したものを二つ、前後方向(巾方向)に並設
したもので、各上側リンク単体24aは家具本体底板1
の底部に支軸26で枢着され、各下側リンク単位24b
は据え付け用接地体2の上側に支軸27で枢着されてい
る。しかして、前後2組のリンク単体24a,24bの
各支軸25〜27は共通軸から構成され、連動ロッド2
2,23は、前後2組のリンク単体24a,24b間に
於いて当該リンク単体24a,24bをつなぐ共通支軸
25に枢着されたもので、左右一対の中折れ二連リンク
18,19及び20,21と共に一辺(ロッド22,2
3)を共通とする上下二つの平行四辺形リンクを形成し
ている。
【0015】位置固定の移動用車輪5A,5Bは、家具
本体底板1の底部で長さ方向両端近傍の後側辺近傍位置
に取り付けられたもので、垂直軸5a,5bの周りに遊
転したとき、車輪の一部が台輪3の外側に突出出来るよ
うに、後側内枠板9c及び後側外枠板8cに切り欠き開
口部28,29が設けられると共に、据え付け用接地体
2には、家具本体底板1と据え付け用接地体2とが互い
に接近移動したときに前記移動用車輪5A,5Bが据え
付け用接地体2の下側に突出し出来るように、前記切り
欠き開口部28,29と連通する切り欠き開口部30,
31が設けられている。
【0016】引き出し可能な移動用車輪6は、可動フレ
ーム7の遊端下側に取り付けられている。この可動フレ
ーム7は、その基部が、家具本体底板1の長さ方向の略
中央位置で前側寄り位置の底部に垂直支軸32により、
家具本体底板1の下側で当該家具本体底板1の長さ方向
に沿った収納位置X(図1に実線で示す)と、家具本体
底板1から前方に直角に突出する引き出し位置Y(図1
に仮想線で示す)との間で水平揺動自在に支承されてい
る。
【0017】尚、家具本体底板1の底部には、前後両側
辺に沿ってアングル材33a,33bが固着され、据え
付け用接地体2の上側には、前後両側辺に沿ってアング
ル材34a,34bが固着され、リンク機構12の各中
折れ二連リンク18〜21を構成する各上側リンク単体
24aの上端支軸26の前後両端は、家具本体底板1側
のアングル材33a,33bに支承され、各下側リンク
単体24bの下端支軸27の前後両端は、据え付け用接
地体2側のアングル材34a,34bに支承されてい
る。又、ジャッキ11の軸受13は、家具本体底板1側
のアングル材33a,33b間に架設された前後方向溝
形材35の内側に固着され、雌ねじ体15は、据え付け
用接地体2側のアングル材34a,34b間に架設され
た前後方向溝形材36の上側に固着されている。更に、
家具本体底板1の底部に位置固定される移動用車輪5
A,5Bは、家具本体底板1の底部後側のアングル材3
3bの下側に固着された支持台枠37,38の下側に取
り付けられている。
【0018】39は、可動フレーム7を引き出し位置Y
でロックする係止手段であって、可動フレーム7に装着
された可動係止片40と家具本体底板1側の固定係止片
41とから構成されている。図9及び図10に示すよう
に、可動係止片40はアングル材から成るもので、可動
フレーム7の側面に突設されて可動係止片40に設けら
れた長孔43aを貫通するピン42aと、可動係止片4
0の側面に突設されて可動フレーム7の側面に設けられ
た長孔43bを貫通するピン42bとにより、一定範囲
内で可動フレーム7の長さ方向に移動可能に当該可動フ
レーム7の側部に支持されると共に、垂直板部の先端部
で形成された係止部44が係止作用位置(突出限位置)
に保持されるように前記2本のピン42a,42b間に
引張コイルスプリング45が掛張されている。
【0019】可動フレーム7は、上側開放の溝形材から
成るもので、当該可動フレーム7を図1に仮想線で示す
引き出し位置Yに引き出したときに家具本体底板1から
前方に突出する部分全体が角皿状のハンドル収納部46
に構成されている。ハンドル収納部46は、ジャッキ1
1の回転操作用ハンドル17を収納するものである。し
かして、この可動フレーム7は、当該可動フレーム7が
家具本体底部の収納位置Xから引き出し位置Yに引き出
されたときのみ前記昇降駆動手段4を作動可能にするイ
ンターロック手段47を兼用している。
【0020】即ち、前記インターロック手段47は、図
1及び図2に示すように可動フレーム7の内端部で構成
された可動ストッパー48を備えている。この可動スト
ッパー48(可動フレーム7の内端部)は、可動フレー
ム7が収納位置Xにあるときに、昇降駆動手段4のリン
ク機構12に於ける中折れ二連リンク20のロッド23
が延出する側、即ち、据え付け用接地体2が家具本体底
板1に対し上昇するときの中折れ二連リンク20の屈曲
突出側に隣接する制止位置P1にあって、前記中折れ二
連リンク20の屈曲を阻止するので、この状態では据え
付け用接地体2が家具本体底板1に対し上昇することが
出来ない。可動フレーム7が引き出し位置Yに回動する
と、可動ストッパー48(可動フレーム7の内端部)は
退避位置P2に切り換わり、前記中折れ二連リンク20
の屈曲を許すので、この状態では据え付け用接地体2が
家具本体底板1に対し上昇することが出来る。
【0021】固定係止片41は、引き出し位置Yに引き
出した状態の可動フレーム7の内端部7aを受け止める
ブラケット52に設けられている。このブラケット52
は、家具本体底板1側のアングル材33a,33b間に
架設され且つ可動フレーム7を支承する垂直支軸32の
上端が固着された基板53に固着されたもので、可動フ
レーム7の内端部7aを支持する水平支持板部52a
と、可動フレーム7の内端部7aの側面に当接して可動
フレーム7が引き出し位置Yを越えて揺動するのを阻止
する垂直制止板部52bとを備え、この垂直制止板部5
2bの前端部が固定係止片41を兼用している。
【0022】尚、図2、図5及び図7に示すように、ジ
ャッキ11には昇降限ストッパー55を併設しておくこ
とが出来る。この昇降限ストッパー55は、螺軸14の
下端に固定された板体56の半径方向突出片56aと、
前後方向溝形材36内に固着されたストッパープレート
57とから成り、ストッパープレート57には、螺軸1
4の正逆回転に伴って回転しながら昇降する突出片56
aが昇降行程の上下両端に於いて回転を止められるよう
に当接するストッパー面58a,58bが形成されてい
る。この昇降限ストッパー55によれば、家具本体底板
1に対する据え付け用接地体2の上昇限及び下降限に於
いて、螺軸14の回転が、螺軸14側の突出片56aと
ストッパープレート57側のストッパー面58aとの螺
軸回転方向の当接により確実に阻止される。
【0023】上記構成の家具の支持装置を備えた家具、
例えば間仕切り家具の使用方法及び作用について説明す
ると、図2〜図5に示すように床面54上の所定位置に
据え付けられている状態では、昇降駆動手段4のジャッ
キ11により据え付け用接地体2に対し家具本体底板1
(家具本体)が上昇限レベルまで持ち上げられた状態に
ある。換言すれば、据え付け用接地体2は、家具本体底
板1に対して移動用車輪5A,5B,6の接地レベルよ
りも下の下降限レベルまで下げられた状態にあって、各
移動用車輪5A,5B,6は、据え付け用接地体2より
上方にあって、床面54からは浮上している。このと
き、台輪3の前枠板10は所定位置に取り付けられてお
り、家具本体底板1と据え付け用接地体2との間の空間
の周囲は、取り付けられた前記前枠板10を含む台輪3
によって閉じられている。又、台輪3の後側面(後側外
枠板8cの外側面)を室の壁等に当接又は近接させて間
仕切り家具を据え付けるとき、後側左右一対の位置固定
の移動用車輪5A,5Bが切り欠き開口部28,29か
ら後側に突出していても、前記壁等との当接により移動
用車輪5A,5Bが垂直軸5a,5bの周りに回転して
台輪3の後側面(後側外枠板8cの外側面)より内側に
収められる。
【0024】又、昇降駆動手段4のジャッキ11を作動
させるためのハンドル17は、図1及び図9に示すよう
に、移動用車輪6を支持する可動フレーム7のハンドル
収納部46内に収納され、当該可動フレーム7は、図1
に実線で示す収納位置Xにあって、台輪3で取り囲まれ
た空間内に収納されている。この状態では、図1及び図
2に示すように、インターロック手段47(可動フレー
ム7)の可動ストッパー48は、可動フレーム7が収納
位置Xにあることにより制止位置P1にあって、昇降駆
動手段4の作動(中折れ二連リンク20の屈曲運動)を
阻止している。
【0025】家具を移動させるときは、台輪3の前枠板
10を取り外し、収納位置Xにある可動フレーム7を垂
直支軸32の周りに回動させて手前に引き出し、図1に
仮想線で示すように、家具本体底板1から前方に略直角
に突出する引き出し位置Yに切り換える。この状態で
は、可動フレーム7に支持されている移動用車輪6は、
図6に示すように床面54から浮上している。
【0026】可動フレーム7は、図10に示すように引
き出し位置Yに到達したとき、その内端部7aがブラケ
ット52の水平支持板部52a上に乗り上げると共に、
当該内端部7aの側面がブラケット52の垂直制止板部
52bに当接する。このとき、係止手段39の可動係止
片40は、スプリング45に抗して一旦後退移動した
後、スプリング45の付勢力で復帰移動し、その先端の
係止部44がブラケット52の垂直制止板部52b、即
ち、固定係止片41の外側に係合し、可動フレーム7の
内端部側面と可動係止片40の先端の係止部44との間
で固定係止片41を挟む係止状態となる。即ち、可動フ
レーム7が引き出し位置Yから収納位置Xに戻る方向に
回動するのを係止手段39が阻止する状態となる。
【0027】上記のように可動フレーム7が引き出し位
置Yに切り換えられると、インターロック手段47(可
動フレーム7)の可動ストッパー48も制止位置P1か
ら退避位置P2に切り換えられるので、昇降駆動手段4
が作動し得る(中折れ二連リンク20が屈曲運動し得
る)状態になる。一方、引き出し位置Yにある可動フレ
ーム7のハンドル収納部46は、間仕切り家具(家具本
体底板1)から前方に突出した状態にあるから、当該ハ
ンドル収納部46からハンドル17を取り出すことが出
来る。そこで、図5に仮想線で示すように、当該可動フ
レーム7のハンドル収納部46から取り出したハンドル
17を、そのボックスレンチ部17aを昇降駆動手段4
のジャッキ11の回転操作用角軸部14aに嵌合させる
ようにセットし、当該ハンドル17を介して螺軸14を
雌ねじ体15に対する螺進方向に自転させる。
【0028】この螺軸14の螺進方向の自転により、雌
ねじ体15を介して家具本体底板1が引き上げられる。
換言すれば、床面54上の据え付け用接地体2に対し家
具本体底板1(家具本体)が降下することになる。この
とき、昇降駆動手段4のリンク機構12を構成する各中
折れ二連リンク18〜21と連動ロッド22,23とに
よって形成される、一辺を共通とする上下2つの平行四
辺形リンクが、家具本体底板1と据え付け用接地体2と
を常に互いに平行な姿勢に保持するので、家具本体底板
1は、据え付け用接地体2(床面54)と平行に降下す
ることになる。家具本体底板1と据え付け用接地体2と
の相対平行接近移動に伴って、リンク機構12の各中折
れ二連リンク18〜21は、ロッド22,23を介して
平行に屈曲運動する。
【0029】家具本体底板1の降下により、当該家具本
体底板1側の各移動用車輪5A,5B,6が一体に降下
し、移動用車輪5A,5Bは据え付け用接地体2の切り
欠き開口部30,31を経由して床面54上に当接する
と共に、可動フレーム7の先端下側の移動用車輪6は直
接床面54上に当接する。更に、ハンドル17によりジ
ャッキ11の螺軸14を回転操作し続けると、家具本体
底板1は各移動用車輪5A,5B,6を介して床面54
上に支持されて、それ以上降下出来ないので、据え付け
用接地体2がジャッキ11により引き上げられることに
なり、図7及び図8に示すように、移動用車輪5A,5
B,6の接地レベルよりも上昇して床面54上から浮上
することになる。即ち、家具本体底板1に対して据え付
け用接地体2を上昇限位置まで上昇させることにより、
家具本体底板1に支持されている家具本体は、移動用車
輪5A,5B,6を介して床面54上に移動可能に支持
されることになる。勿論、台輪3の家具本体底板1側の
外枠板8a〜8cの下端は、床面54から浮上した状態
にある。
【0030】上記のように家具本体底板1上の家具本体
を、その長さ方向の両端近傍の奥側寄りにある2つの移
動用車輪5A,5Bと、長さ方向の略中央位置で家具本
体よりも前方に突出した位置にある移動用車輪6との3
点で支持した状態としたならば、当該家具本体をこれら
移動用車輪5A,5B,6を利用して床面47上で安定
的に移動させることが出来る。このとき、後側左右一対
の位置固定の移動用車輪5A,5Bは、家具を手前に引
き出すとき、垂直軸5a,5bの周りに回動して、図8
に示すように台輪3の後側外枠板8cから切り欠き開口
部28,29を通じて後方へ突出することが出来るの
で、これら両移動用車輪5A,5Bと家具本体の重心位
置(奥行き方向の略中央位置)との間の前後方向距離を
大きくすることが出来、安定良く移動させることが出来
る。
【0031】家具本体の据え付け位置が決まったなら
ば、ハンドル17を介して螺軸14を雌ねじ体15に対
する戻し方向に自転させ、雌ねじ体15を介して据え付
け用接地体2を、移動用車輪5A,5B,6の接地レベ
ルよりも下位置、即ち下降限レベルまで家具本体底板1
に対し下降させる。この結果、据え付け用接地体2が移
動用車輪5A,5B,6の接地レベルと一致した後は、
当該据え付け用接地体2が床面54上に当接し、移動用
車輪5A,5B,6は床面54上から浮上して、家具本
体が据え付け用接地体2により安定的に設置される。
又、据え付け用接地体2が床面54上に当接した後は、
家具本体底板1側(家具本体)の全体がジャッキ11に
よって持ち上げられる結果、家具本体の上端レベルが上
昇し、天井面に当接又は近接させることが出来る。勿
論、据え付け用接地体2に対して家具本体底板1(家具
本体)が上昇するときは、据え付け用接地体2に対して
家具本体底板1(家具本体)が下降するときと同様に、
昇降駆動手段4のリンク機構12によって家具本体底板
1と据え付け用接地体2とが常に互いに平行な姿勢に保
持されるので、家具本体底板1は、据え付け用接地体2
(床面54)と平行に上昇することになる。このとき、
リンク機構12の各中折れ二連リンク18〜21は、ロ
ッド22,23を介して平行に伸長運動することにな
る。
【0032】家具本体を所定位置に据え付けたならば、
ジャッキ11からハンドル17を取り外し、当該ハンド
ル17を可動フレーム7のハンドル収納部46内に所定
の向きで収納する。この後、係止手段39の可動係止片
40を手で手前にスプリング45に抗して引っ張り、そ
の先端の係止部44をブラケット52側の固定係止片4
1(垂直制止板部52b)から離脱させ、引き出し位置
Yでの可動フレーム7のロックを解除する。係る状態
で、可動フレーム7を垂直支軸32の周りに収納位置X
まで水平揺動させ、可動フレーム7の全体を家具本体底
板1と据え付け用接地体2との間に収納させる。そし
て、台輪3の前枠板10を取り付けて、家具本体底板1
と据え付け用接地体2との間の空間の周囲を台輪3によ
り完全に閉じることにより、家具本体の据え付け作業が
完了する。
【0033】可動フレーム7が収納位置Xに戻ることに
より、インターロック手段47の可動ストッパー48
(可動フレーム7の内端部)は退避位置P2から制止位
置P1に復帰し、リンク機構12の伸長状態にある中折
れ二連リンク20の屈曲突出側に隣接して、当該中折れ
二連リンク20の屈曲運動を阻止する状態になる。換言
すれば、可動フレーム7が収納位置Xにあって、移動用
車輪6が家具本体底部から前方に引き出されていない状
態では、昇降駆動手段4を作動させて家具本体底板1に
対し据え付け用接地体2を上昇させ、各移動用車輪5
A,5B,6を接地させることが出来ない。勿論、昇降
駆動手段4のジャッキ11を操作するハンドル17は、
収納位置Xにある可動フレーム7のハンドル収納部46
内に収納されているので、当該ハンドル17を使用して
ジャッキ11を操作することは出来ないが、他のハンド
ルを使用してジャッキ11を操作し、各移動用車輪5
A,5B,6を接地させることも出来ない。
【0034】尚、家具本体底板1に付設の前側アングル
材33a及び据え付け用接地体2に付設の前側アングル
材34aは、図1及び図6に示すように、可動フレーム
7の出し入れ経路及び当該可動フレーム7の出し入れに
伴う移動用車輪6の移動経路に重なる部分を切り欠いて
いる。家具本体底板1は、家具本体そのものの底板であ
るが、家具本体底板1として示した板の上に底板を有す
る家具本体を搭載するように構成しても良い。
【0035】又、上記のリンク機構12の構成は一例で
あって、ジャッキ11により相対接近離間移動せしめら
れる家具本体底板1と据え付け用接地体2とを互いに平
行な姿勢に維持させることが出来るものであれば如何な
る構成のものであっても良い。更に、ジャッキ11を家
具本体底板1と据え付け用接地体2との間に複数(例え
ば四隅に)配設し、これら複数のジャッキをチェンや歯
車と連動軸等により同期するように連動連結して成る、
リンク機構の不要な昇降駆動手段を利用することも出来
る。
【0036】昇降駆動手段4の構成は上記実施形態のも
のに限定されない。又、上記実施形態のようにジャッキ
11とリンク機構12との組み合わせから成る昇降駆動
手段4を利用する場合も、そのジャッキ11やリンク機
構12の構成は、上記実施形態のものに限定されない。
更に、可動フレーム7は垂直支軸32の周りに水平揺動
するタイプのものを示したが、前後方向に直線的に往復
移動するタイプのものでも良いし、その両方のタイプを
組み合わせた構造のものであっても良い。勿論、インタ
ーロック手段も昇降駆動手段4や可動フレーム7の構成
に適応したものが採用されるのであって、前記インター
ロック手段47に限定されない。
【0037】例えば、図11に示すインターロック手段
60は、昇降駆動手段4のジャッキ11に於ける螺軸1
4(回転駆動軸)の上端適当位置に取り付けられた突起
61と、この突起61の回動軌跡に対し出退自在な可動
ストッパー62と、当該可動ストッパー62と可動フレ
ーム7の内端部とを連動連結する連動手段63とから構
成されている。64は前記可動ストッパー62を突起6
1の回動軌跡内に突出する制止位置P1に付勢保持する
スプリングである。このインターロック手段60によれ
ば、可動フレーム7が収納位置Xにあるときは、可動ス
トッパー62が制止位置P1にあって、ジャッキ11の
螺軸14の回転を突起61と可動ストッパー62とで阻
止するので、昇降駆動手段4(ジャッキ11)を作動さ
せて家具本体底板1に対し据え付け用接地体2を上昇移
動させ、各移動用車輪5A,5B,6を接地させること
はできない。可動フレーム7が引き出し位置Yに切り換
えられると、連動手段63が可動ストッパー62をスプ
リング64に抗して退避位置P2に切り換えるので、ジ
ャッキ11の螺軸14は回転可能な状態となり、昇降駆
動手段4(ジャッキ11)を作動させて家具本体底板1
に対し据え付け用接地体2を上昇移動させ、各移動用車
輪5A,5B,6を接地させることができる。
【0038】尚、図11に示す実施形態に於いて、連動
手段63が単純に可動ストッパー62と可動フレーム7
とに両端が軸支されたリンクから構成されていると、可
動フレーム7が引き出し位置Yから収納位置Xに復帰す
るとき、連動手段63を介して可動ストッパー62を強
制的に押し戻すことになるが、突起61が可動ストッパ
ー62と突き当たる位置で停止していても問題がないよ
うに、連動手段63はその引張力のみが強制的に可動ス
トッパー62に伝達される構造のもの、例えばワイヤー
や、伸縮自在な連結具等から構成するのが望ましい。
【0039】
【発明の効果】以上のように実施し得る本発明の家具の
支持装置によれば、家具本体を移動させるときは、昇降
駆動手段により据え付け用接地体を移動用車輪の接地レ
ベルより上位置まで上昇させることにより、家具本体側
の各移動用車輪を着床させると同時に家具本体を降下さ
せて、当該家具本体の上端レベルを下げることが出来る
ので、天井との間の隙間を広げた状態で前記移動用車輪
により家具本体を移動させることが出来るのであるが、
この家具本体の移動に先立って、家具本体底部の可動フ
レームを前方に引き出し、少なくとも一つの移動用車輪
を家具本体の前方へ突出させるように移動させることが
出来るので、奥行きの狭い間仕切り家具であっても、安
定的に移動させることが出来る。
【0040】しかも、インターロック手段により、前記
昇降駆動手段は、前記可動フレームが家具本体底部の収
納位置から引き出し位置に引き出されていないと作動さ
せることが出来ないので、前記可動フレームが収納位置
にある状態、即ち、家具本体から前方に引き出すことの
出来る移動用車輪が引き出されていない状態で、昇降駆
動手段を作動させて家具本体底板に対し据え付け用接地
体を上昇させ、各移動用車輪を接地させるようなことが
ない。従って、各移動用車輪が家具本体底部にある不安
定な状態で家具本体を移動させる恐れがなくなり、家具
の移動を常に安全に行える。
【0041】尚、請求項2に記載の構成によれば、据え
付け用接地体を家具本体底板に対し平行昇降移動のみ可
能にするリンク機構に対し、可動フレームと連動する可
動ストッパーを付加するだけでインターロック手段を構
成することができるので、インターロック手段の構造が
簡単で容易に実施することができる。特にこの場合、請
求項23記載の構成によれば、前記可動ストッパーとし
て特別な部材を追加する必要がなく、前記リンク機構と
可動フレームそのものとを利用してインターロック手段
を構成できるので、より一層簡単容易に本発明を実施す
ることができる。
【0042】又、請求項4に記載の構成によれば、ジャ
ッキの回転駆動軸の回転を可動ストッパーで阻止する構
成のインターロック手段であるから、リンク機構の屈曲
運動を可動ストッパーで阻止する構成のインターロック
手段と比較して、インターロック作動時に各部に無理な
力を作用させる恐れがなく、強力確実に所期のインター
ロック作用を実現できる。特にこの場合、請求項5に記
載の構成によれば、ジャッキの回転駆動軸の回転を可動
ストッパーで阻止する構成のインターロック手段を簡単
容易に実施することができる。
【0043】更に、請求項6に記載の構成によれば、強
度上大型になる前記可動フレームを利用して前記ジャッ
キの回転操作用ハンドルの収納部を構成出来るので、大
型の前記前記ジャッキの回転操作用ハンドルの収納空間
を特別に確保する必要がなくなるばかりでなく、前記可
動フレームを引き出し位置に移動させなければ、前記収
納部からハンドルを取り出すことができないので、安全
性をより一層高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 家具本体を所定位置に据え付けた状態での横
断平面図である。
【図2】 A図は同状態での縦断正面図であり、B図は
同要部の拡大縦断正面図である。
【図3】 同状態でのリンク機構を示す縦断側面図であ
る。
【図4】 同状態での位置固定の移動用車輪を示す縦断
側面図である。
【図5】 同状態でのジャッキを示す縦断側面図であ
る。
【図6】 同状態から可動フレームを引き出し位置に引
き出した状態を示す縦断側面図である。
【図7】 A図は家具本体を移動させるときの状態を示
す縦断側面図であり、B図は同要部の拡大縦断正面図で
ある。
【図8】 同状態での移動用車輪を示す縦断側面図であ
る。
【図9】 図1の要部の拡大一部横断平面図である。
【図10】 可動フレームを引き出し位置に引き出した
状態での係止手段の状態を示す要部の一部横断平面図で
ある。
【図11】 別の実施形態を示す要部の横断平面図であ
る。
【符号の説明】
1 家具本体底板 2 据え付け用接地体 3 台輪 4 昇降駆動手段 5A,5B 位置固定の移動用車輪 6 引き出し可能な移動用車輪 7 可動フレーム 11 ジャッキ(昇降駆動手段) 12 リンク機構(昇降駆動手段) 14 螺軸(昇降駆動手段の駆動用回転軸) 15 雌ねじ体 17 昇降駆動手段の回転操作用ハンドル 18〜21 中折れ二連リンク 22,23 連動ロッド 24a,24b リンク単体 25〜27 支軸 32 可動フレームの垂直支軸 39 係止手段 40 可動係止片 41 固定係止片 46 ハンドル収納部 47,60 インターロック手段 48,62 可動ストッパー 52 ブラケット 52a 水平支持板部 52b 垂直制止板部(固定係止片) 55 ジャッキの昇降限ストッパー 61 ジャッキの回転駆動軸(螺軸)の突起 63 連動手段

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】底部に少なくとも3つの移動用車輪を備え
    た家具本体の底部に、前記移動用車輪の接地レベルに対
    する上位置と下位置との間で昇降可能な据え付け用接地
    体と、当該据え付け用接地体の昇降駆動手段とが設けら
    れ、前記移動用車輪の内、少なくとも1つの移動用車輪
    は、家具本体に対し前方に引き出し可能な可動フレーム
    の端部に取り付けられ、据え付け用接地体が移動用車輪
    の接地レベルに対する上位置にあるとき、前記移動用車
    輪で家具本体が床面上で移動可能に支持されるように構
    成された家具の支持装置であって、前記可動フレームが
    家具本体底部の収納位置から引き出し位置に引き出され
    たときのみ前記昇降駆動手段を作動可能にするインター
    ロック手段が設けられた、家具の支持装置。
  2. 【請求項2】前記昇降駆動手段が、家具本体底板に対し
    据え付け用接地体を昇降させるジャッキと、据え付け用
    接地体を家具本体底板に対し平行昇降移動のみ可能にす
    るリンク機構とから成り、前記インターロック手段が、
    家具本体底板に対する据え付け用接地体の上昇時に於け
    るリンク機構の運動を阻止する制止位置と当該リンク機
    構の運動を許す退避位置とに切り換え可能な可動ストッ
    パーを備え、前記可動フレームが家具本体底部の収納位
    置から引き出し位置に引き出されたとき、前記可動スト
    ッパーが制止位置から退避位置に切り換えられるように
    した、請求項1に記載の家具の支持装置。
  3. 【請求項3】前記可動フレームが家具本体の左右長さ方
    向に沿った収納位置と、家具本体から前方へ略直角に突
    出する引き出し位置との間で水平揺動自在に軸支され、
    この可動フレームの内端部で前記可動ストッパーが構成
    され、当該可動フレームが前記インターロック手段を兼
    用している、請求項2に記載の家具の支持装置。
  4. 【請求項4】前記昇降駆動手段が、家具本体底板に対し
    据え付け用接地体を昇降させるジャッキを備え、前記イ
    ンターロック手段が、前記ジャッキの回転駆動軸の回転
    を阻止する制止位置と当該回転駆動軸の回転を許す退避
    位置とに切り換え可能な可動ストッパーを備え、前記可
    動フレームが家具本体底部の収納位置から引き出し位置
    に引き出されたとき、前記可動ストッパーが制止位置か
    ら退避位置に切り換えられるようにした、請求項1に記
    載の家具の支持装置。
  5. 【請求項5】前記可動ストッパーが、ジャッキの回転駆
    動軸から突出する突起の回動軌跡に対し出退自在に支持
    され、当該可動ストッパーと前記可動フレームとが連動
    手段により連動連結されている、請求項4に記載の家具
    の支持装置。
  6. 【請求項6】引き出し位置にある前記可動フレームの家
    具本体から前方に突出する部分に前記ジャッキの回転操
    作用ハンドルの収納部が設けられている、請求項1〜5
    の何れかに記載の家具の支持装置。
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