JP3404135B2 - タイヤ加硫機及びタイヤ加硫方法 - Google Patents

タイヤ加硫機及びタイヤ加硫方法

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JP3404135B2
JP3404135B2 JP16415694A JP16415694A JP3404135B2 JP 3404135 B2 JP3404135 B2 JP 3404135B2 JP 16415694 A JP16415694 A JP 16415694A JP 16415694 A JP16415694 A JP 16415694A JP 3404135 B2 JP3404135 B2 JP 3404135B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、タイヤ加硫機及びタイ
ヤ加硫方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、タイヤ加硫機においては、一対
の分割金型内にタイヤを装着し、両金型を密閉した状態
でタイヤの内腔にブラダを進入させる。そして、そのブ
ラダ内にスチーム等の熱圧媒体を供給することにより、
ブラダがタイヤの内面全体に密着されて、同ブラダを介
してタイヤの加硫が行われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記加硫時、タイヤは
ブラダを介して熱圧媒体の圧力を受けると、膨張されよ
うとして金型の内面に強固に密着される。ところで、タ
イヤの内部にはカーカスコードが備えられており、この
カーカスコードの両端は、タイヤの一対のビード部内に
配設されたビードワイヤに巻き付け固定されている。従
って、タイヤが熱圧媒体の圧力を受けて膨張されようと
したときには、そのタイヤの内部のカーカスコードには
引っ張りの応力が作用する。
【0004】しかし、加硫完了前のタイヤゴムは柔らか
いものであるため、前記熱圧媒体の供給に伴い、カーカ
スコードやビードワイヤがタイヤゴムに対して所定の位
置からずれてしまう。しかも、場合によっては、熱圧媒
体の圧力がタイヤ全体に亘って均一に加えられないこと
もある。そして、このような場合には、カーカスコード
に作用する引っ張りの応力がタイヤの全ての部位で均一
とならず、タイヤの部位によってカーカスコードやビー
ドワイヤのずれ量が異なるという事態も発生する。因み
に、このずれ量は、通常0.5mm〜1.5mm程度で
あるが、場合によっては3mmを越えることもあること
が、発明者等の実験により確認されている。そして、こ
のように、カーカスコードやビードワイヤが位置ずれす
ることにより、高品質なタイヤが得られなくなり、不良
タイヤが発生するという問題があった。
【0005】本発明は上記問題点を解消するためになさ
れたものであって、その目的は、タイヤの加硫時におい
て、タイヤの内部のカーカスコードやビードワイヤが位
置ずれすることがなく、高品質なタイヤを得ることがで
きるタイヤ加硫機及びタイヤ加硫方法を提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1の発明では、金型内に装着されたタイヤ
の内腔に進入させたブラダを介して該タイヤ内部に熱圧
媒体を供給して加硫を行うタイヤ加硫機において、タイ
ヤの加硫時に同タイヤの一対のビード部をそれぞれ挟持
する一対の挟持手段を設けたものである。
【0007】請求項2の発明では、前記挟持手段は、タ
イヤのビード部の外面に対応して設けられたビードリン
グと、そのビードリングとの間にタイヤのビード部を挟
持するクランプ体と、そのクランプ体を作動させて挟持
動作を行わせる作動手段とを含み、前記タイヤ内腔にブ
ラダを進入させた後、前記クランプ体を作動させて該ブ
ラダを介して前記ビード部を挟持するものである。
【0008】請求項3の発明では、前記タイヤ内腔にブ
ラダを進入させた後、前記クランプ体を作動させて該ブ
ラダを介して前記ビード部を挟持した後に、該タイヤ内
部に熱圧媒体を供給して加硫を行うことを特徴とする
のである。
【0009】請求項4の発明では、前記タイヤの一対の
ビード部をそれぞれ挟持する一対の挟持手段のうちの一
方の挟持手段が配置されるとともに、前記ブラダの一端
が固定された円筒形の保持筒と、前記一対の挟持手段の
うちの他の一方の挟持手段が配置されるとともに、前記
ブラダの他の一端を固定するブラダ保持部と、前記ブラ
ダ保持部をタイヤ軸線方向にタイヤ及び保持筒に対して
移動させる移動手段とを備え、前記ブラダ保持部が前記
タイヤ内腔に進入可能かつ前記保持筒内に待避可能に構
成されたものである。請求項5の発明では、前記移動体
は、熱圧媒体を供給するノズルと、ドレン吸入管とを設
けたものである。また、請求項6の発明では、金型内に
装着されたタイヤの内腔に進入させたブラダを介して該
タイヤ内部に熱圧媒体を供給して加硫を行うタイヤ加硫
方法において、タイヤの一対のビード部を一対の挟持手
段によりそれぞれ挟持した状態で、タイヤの加硫を行う
ようにしたタイヤ加硫方法である。
【0010】
【作用】従って、請求項1及びの発明によれば、タイ
ヤの加硫時には、一対の挟持手段によりタイヤ内腔に進
入させたブラダとともに該タイヤの一対のビード部がそ
れぞれ挟持される。このため、ビード部内に配設されて
いるビードワイヤはその位置を完全に固定されるととも
に、そのビードワイヤに両端を巻き付け固定されている
カーカスコードもその両端の位置を完全に固定される。
従って、タイヤの内部に熱圧媒体が供給されて、カーカ
スコードに引っ張りの応力が作用しても、そのカーカス
コードやビードワイヤは位置ずれすることがない。
【0011】請求項2の発明によれば、タイヤ内腔にブ
ラダを進入させた後、作動手段によりクランプ体が作動
されると、そのクランプ体とビードリングとの間にブラ
ダを介してタイヤのビード部が挟持される。請求項3の
発明によれば、タイヤ内腔にブラダを進入させた後、ク
ランプ体を作動させてブラダを介してビード部を挟持し
た後に、タイヤ内部に熱圧媒体を供給して加硫を行う。
請求項4の発明によれば、ブラダ保持部がタイヤ内腔に
進入可能かつ保持筒内に待避可能になる。請求項5の発
明によれば、移動体は、ノズルにより熱圧媒体を供給
し、ドレン吸入管によりドレンを吸入する。
【0012】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図面に
基づいて説明する。図1に示すように、機台1上の右側
には固定フレーム2が固定配置され、その固定フレーム
2には右金型3が支持されている。保持筒4は固定フレ
ーム2に図示しない移動機構により右金型3の軸線方向
(図1の左右方向)に沿って移動可能に支持され、その
一端開口縁部には右ビードリング5が一体形成されてい
る。そして、図1に示すように、保持筒4が右方へ移動
された状態で、右ビードリング5が右金型3の内周縁部
に対応配置される。
【0013】又、機台1上の左側には移動フレーム6が
図示しない移動機構により左右方向へ移動可能に支持さ
れ、その移動フレーム6には左金型7が支持されてい
る。そして、この左金型7は前記右金型3に対向配置さ
れ、移動フレーム6の移動に伴い右金型3に対して接近
及び離間される。シリンダ8は移動フレーム6に固定さ
れ、そのピストンロッド8aの先端には支持体9を介し
て左ビードリング10が取り付けられている。そして、
図1に示すように、シリンダ8のピストンロッド8aが
没入された状態で、左ビードリング10が左金型7の内
周縁部に対応配置される。
【0014】ブラダクランプ筒11は、前記保持筒4に
その軸線方向へ移動可能に挿通支持されている。クラン
プ用シリンダ12は保持筒4に固定され、そのピストン
ロッド12aの先端にブラダクランプ筒11が連結され
ている。そして、図1に示すように、クランプ用シリン
ダ12のピストンロッド12aが没入された状態で、ブ
ラダクランプ筒11の一端開口縁部と保持筒4の一端開
口縁部との間にブラダ13の一端が挟持固定される。移
動手段としてのブラダ用シリンダ14は同じく保持筒4
に固定され、そのピストンロッド14aの先端には、ブ
ラダ保持部15を介してブラダ13の他端が固定されて
いる。
【0015】そして、図3に示すように、ブラダ用シリ
ンダ14のピストンロッド14aが没入された状態で、
移動フレーム6が同図の左方へ移動されて、左金型7が
右金型3から離間される。この状態で、図示しない搬送
機構によりタイヤ30が直立状態で水平方向へ移動され
て右金型3内に装着される。その後、移動フレーム6が
図3の右方へ移動されて、左金型7が右金型3に接近さ
れ、両金型3,7が密閉される。これにより、両金型
3,7内にタイヤ30が直立状態で装着される。その
後、ブラダ用シリンダ14が作動されてそのピストンロ
ッド14aが突出されると、図1及び図2に示すよう
に、ブラダ13がタイヤ30の内腔に進入される。尚、
タイヤ30はその内部にカーカスコード31を備え、そ
のカーカスコード31の両端は、タイヤ30の一対のビ
ード部30a内に配設されたビードワイヤ32に巻き付
け固定されている。
【0016】図1及び図2に示すように、前記ブラダ用
シリンダ14のピストンロッド14aの先端部には、円
板状のフランジ16がブラダ保持部15と隣接して形成
されている。フランジ16の下部外周面にはドレン吸入
管17が取り付けられ、この吸入管17は垂直に下方へ
延びて、その下端が前記装着状態のタイヤ30の下側ト
レッド部の内面近傍に位置している。ドレン吸入管17
は、ゴムや合成樹脂等の可撓性に優れた材料により形成
されている。尚、図示しないが、ピストンロッド14a
及びフランジ16の内部にはドレン排出孔が形成され、
その排出孔の一端がドレン吸入管17に連通されている
とともに、他端がピストンロッド14aの基端側に延び
て同じく図示しないバルブを介して外部に開放されてい
る。
【0017】回転体18は前記フランジ16に隣接して
ピストンロッド14aに自由回転可能に支持されてい
る。この回転体18の外周には複数のノズル19が回転
体18の周方向に沿って等間隔で突設されている。これ
らノズル19は、回転体18の径方向に対して、それぞ
れ所定角度斜めに傾いた状態で設けられている。尚、図
示しないが、ピストンロッド14aの内部にはスチーム
供給孔が形成され、その供給孔の一端は、回転体18と
対応する位置においてピストンロッド14aの外周面に
開口されて、ノズル19に連通されている。又、供給孔
の他端はピストンロッド14aの基端側に延びて、同じ
く図示しないスチーム供給部に接続されている。
【0018】有底円筒状をなすビードクランプ筒21
は、前記ブラダクランプ筒11にその軸線方向へ移動可
能に挿通支持されている。移動手段としての右ビードク
ランプシリンダ22は保持筒4に固定され、そのピスト
ンロッド22aの先端にビードクランプ筒21が連結さ
れている。又、ビードクランプ筒21の一端開口部近傍
にはその周方向に沿って複数(例えば6つ)の支持部2
3が等間隔で形成され、各支持部23にクランプ体とし
ての右クランプ爪24がその基端をもって回動可能に軸
支されている。レバー25はその一端がブラダクランプ
筒11の一端部に軸支されるとともに、他端が右クラン
プ爪24の中間部に軸支されている。
【0019】そして、図3に示すように、ブラダ用シリ
ンダ14のピストンロッド14aが没入された状態で
は、右ビードクランプシリンダ22のピストンロッド2
2aも没入された状態にある。この状態では、右クラン
プ爪24がブラダクランプ筒11内に収容されて、タイ
ヤ30の外側に退避した位置に配置されている。
【0020】この状態から、ブラダ用シリンダ14のピ
ストンロッド14aが突出されて、ブラダ13がタイヤ
30の内腔に進入されると、右ビードクランプシリンダ
22も作動されて、そのピストンロッド22aが突出さ
れる。すると、図1及び図2に示すように、ビードクラ
ンプ筒21が左方へ移動され、右クランプ爪24が前記
退避位置からブラダクランプ筒11外へ突出するように
回動されて、タイヤ30の内側に対応する挟持位置に配
置される。その結果、右クランプ爪24と前記右ビード
リング5との間でタイヤ30の右側ビード部が挟持され
る。このとき、右クランプ爪24は、ブラダ13を介し
てタイヤ30の右ビード部を挟持する。
【0021】前記ブラダ保持部15の外周にはその周方
向に沿って複数(例えば6つ)の支持部26が等間隔で
切り欠き形成され、各支持部26にクランプ体としての
左クランプ爪27が回動可能に軸支されている。尚、支
持部26は、左クランプ爪27が前記右クランプ爪24
と干渉しないように、ブラダ保持部15の周方向におけ
る配設位置が設定されている。左クランプ爪27の基端
部には環状ばね28が環装され、左クランプ爪27はこ
の環状ばね28により常に外方へ開く方向へ付勢されて
いる。この環状ばね28は、例えばコイルばねを環状に
したものを使用してもよいし、或いは環状のゴムを使用
してもよい。
【0022】そして、図3に示すように、ブラダ用シリ
ンダ14のピストンロッド14aが没入された状態で
は、左クランプ爪27がビードクランプ筒21内に収容
されて、タイヤ30の外側に退避した位置に配置されて
いる。このとき、左クランプ爪27はその先端がビード
クランプ筒21の内周面に係合されることにより、環状
ばね28の付勢力に抗して閉じた状態となっている。
【0023】この状態から、ブラダ用シリンダ14のピ
ストンロッド14aが突出されて、ブラダ13がタイヤ
30の内腔に進入されると、先ず図3に鎖線で示すよう
に、左クランプ爪27が前記退避位置からビードクラン
プ筒21外へ突出されて、環状ばね28の付勢力により
外方へ開く方向へ回動される。このとき、左クランプ爪
27はその基端部が支持部26の内底面26aに係合す
る位置まで回動され、その位置で保持される。そして、
ピストンロッド14aが更に突出されると、図1及び図
2に示すように、左クランプ爪27がタイヤ30の内側
に対応する挟持位置に配置され、同爪27と前記左ビー
ドリング10との間でタイヤ30の左側ビード部が挟持
される。このとき、左クランプ爪27は、ブラダ13を
介してタイヤ30の左ビード部を挟持する。
【0024】本実施例では、左右のビードリング5,1
0、左右のクランプ爪24,27、、右ビードクランプ
シリンダ22、ブラダ用シリンダ14、レバー25及び
環状ばね28等により、挟持手段が構成されている。
又、本実施例では、右ビードクランプシリンダ22、レ
バー25、ブラダ用シリンダ14及び環状ばね28等に
より作動手段が構成されている。
【0025】次に、前記のように構成されたタイヤ加硫
機の作用を説明する。さて、タイヤ30の加硫を行う場
合には、先ず図3に示すように、両金型3,7内にタイ
ヤ30が直立状態で装着されて両金型3,7が密閉され
る。次に、ブラダ用シリンダ14のピストンロッド14
aが突出されて、図1及び図2に示すように、ブラダ1
3がタイヤ30の内腔に進入される。その結果、回転体
18が、タイヤ30の内周面とほぼ対応する位置に配置
される。
【0026】又、前記ピストンロッド14aの突出に伴
い、左クランプ爪27が図3に示す退避位置から図1及
び図2に示す挟持位置に移動され、同爪27はこの移動
過程において外方へ開く方向へ回動される。この結果、
その挟持位置に配置された左クランプ爪27と左ビード
リング10との間でタイヤ30の左側ビード部が挟持さ
れる。続いて、右ビードクランプシリンダ22のピスト
ンロッド22aが突出されて、右クランプ爪24が図3
に示す退避位置から図1及び図2に示す挟持位置に回動
される。この結果、その挟持位置に配置された右クラン
プ爪24と右ビードリング5との間でタイヤ30の右側
ビード部が挟持される。
【0027】そして、この状態で、図示しないスチーム
供給部から、回転体18上のノズル19に熱圧媒体とし
てのスチームが送られる。すると、そのスチームがノズ
ル19から噴出されてブラダ13内に供給される。その
結果、ブラダ13がタイヤ30の内面全体に密着され、
同ブラダ13を介してタイヤ30の加硫が行われる。
【0028】このとき、ノズル19は回転体18の径方
向に対して斜めに傾いた状態で設けられているので、同
ノズル19からのスチームの噴出に伴い、回転体18に
は所定方向への回転力が付与される。つまり、回転体1
8が回転されながら、ノズル19からスチームが噴出さ
れてブラダ13内に供給されることになる。このため、
ブラダ13内に供給されるスチームは攪拌されて温度が
均一化され、タイヤ30全体が均一に加熱される。
【0029】又、前記スチームの供給時、タイヤ30の
下側トレッド部に対応するブラダ13内の部位にはドレ
ンが溜まる。しかし、その溜まったドレンは、ブラダ1
3内の高い圧力と外部の大気圧との差により、図示しな
いバルブの開放に伴い、ドレン吸入管17に吸入されて
外部へ排出される。このため、ブラダ13内のドレンが
溜まる部位において、タイヤ30の加熱温度がそれ以外
の部位と比較して低くなるというおそれはなく、タイヤ
30全体の均一な加熱をより確実に行うことができる。
従って、タイヤ30をその全体に亘って均一に加硫する
ことができ、タイヤ30全体の品質を均一で良好なもの
とすることができる。
【0030】又、前記加硫時、タイヤ30はブラダ13
を介してスチームの圧力を受けると膨張されようとする
が、このときタイヤ30の内部のカーカスコード31に
は引っ張りの応力が作用する。しかし、本実施例では、
左右の各クランプ爪24,27と左右の各ビードリング
5,10との間で、タイヤ30の一対のビード部30a
がそれぞれ挟持された状態で、タイヤ30の加硫が行わ
れる。このため、ビード部30a内に配設されているビ
ードワイヤ32はその位置を完全に固定されるととも
に、そのビードワイヤ32に両端を巻き付け固定されて
いるカーカスコード31もその両端の位置を完全に固定
される。
【0031】従って、ブラダ13の内部にスチームが供
給されて、カーカスコード31に引っ張りの応力が作用
しても、そのカーカスコード31やビードワイヤ32が
タイヤゴムに対して所定の位置からずれるということは
ない。このため、スチームの圧力がタイヤ30全体に亘
って均一に加えられなくて、カーカスコード31に作用
する引っ張りの応力がタイヤ30の全ての部位で均一と
ならないような場合でも、タイヤ30の部位によってカ
ーカスコード31やビードワイヤ32のずれ量が異なる
といった問題は生じない。その結果、高品質なタイヤを
得ることができ、不良タイヤの発生を抑制することがで
きる。
【0032】又、本実施例では、右ビードクランプシリ
ンダ22及びブラダ用シリンダ12の作動により、各ク
ランプ爪24,27がタイヤ30の内側に対応する挟持
位置とそこからタイヤ30の外側に退避した位置との間
で移動される。このため、加硫前のタイヤ30を両金型
3,7内にセットするとき、或いは加硫済のタイヤ30
を両金型3,7内から取り出すとき、各クランプ爪2
4,27を退避位置に移動させれば、金型3,7に対す
るタイヤ30の着脱に際して支障を生じることはない。
【0033】尚、この発明は前記実施例に限定されるも
のではなく、各部の構成を例えば以下のように変更して
具体化してもよい。 (1)前記実施例では、タイヤ30のビード部30aを
クランプ爪24,27によりブラダ13の内側から挟持
するようにしていたが、これをブラダ13の外側におい
てビード部30aを直接挟持するようにすること。例え
ば、ビードリング5,10に隣接して環状の弾性チュー
ブを配設する。そして、両金型3,7内にタイヤ30を
セットした状態で、この弾性チューブ内にエアを供給し
て、同チューブとビードリング5,10との間でタイヤ
30のビード部30aを挟持する。その後、ブラダ13
をタイヤ30の内腔に進入させる。
【0034】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、次
のような優れた効果を奏する。発明によれば、タイヤ
の加硫時において、挟持手段によりブラダを介してタイ
ヤのビード部が挟持されるので、タイヤの内部のカーカ
スコードやビードワイヤが位置ずれすることがない。こ
のため、高品質なタイヤを得ることができ、不良タイヤ
の発生を抑制することができる。
【0035】請求項の発明によれば、加硫前のタイヤ
を金型内にセットするとき、或いは加硫済のタイヤを金
型内から取り出すとき、クランプ体をタイヤの外側に退
避させれば、金型に対するタイヤの着脱に際して支障を
生じることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化したタイヤ加硫機の一実施例で
あり、タイヤの加硫時における状態を示す側断面図であ
る。
【図2】図1の要部拡大断面図である。
【図3】左右のクランプ爪が退避位置に移動された状態
を示す部分拡大断面図である。
【符号の説明】
3…右金型、5…挟持手段を構成する右ビードリング、
7…左金型、10…挟持手段を構成する左ビードリン
グ、14…挟持手段及び作動手段を構成する移動手段と
してのブラダ用シリンダ、22…挟持手段及び作動手段
を構成する移動手段としての右ビードクランプシリン
ダ、24…挟持手段を構成するクランプ体としての右ク
ランプ爪、25…挟持手段及び作動手段を構成するレバ
ー、27…挟持手段を構成するクランプ体としての左ク
ランプ爪、28…挟持手段及び作動手段を構成する環状
ばね、30…タイヤ。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金型内に装着されたタイヤの内腔に進入
    させたブラダを介して該タイヤ内部に熱圧媒体を供給し
    て加硫を行うタイヤ加硫機において、 タイヤの加硫時に同タイヤの一対のビード部をそれぞれ
    挟持する一対の挟持手段を設けたタイヤ加硫機。
  2. 【請求項2】 前記挟持手段は、タイヤのビード部の外
    面に対応して設けられたビードリングと、そのビードリ
    ングとの間にタイヤのビード部を挟持するクランプ体
    と、そのクランプ体を作動させて挟持動作を行わせる作
    動手段とを含み、 前記タイヤ内腔にブラダを進入させた後、前記クランプ
    体を作動させて該ブラダを介して前記ビード部を挟持す
    ることを特徴とする 請求項1に記載のタイヤ加硫機。
  3. 【請求項3】 前記タイヤ内腔にブラダを進入させた
    後、前記クランプ体を作動させて該ブラダを介して前記
    ビード部を挟持した後に、該タイヤ内部に熱圧媒体を供
    給して加硫を行うことを特徴とする請求項2に記載のタ
    イヤ加硫機。
  4. 【請求項4】 前記タイヤの一対のビード部をそれぞれ
    挟持する一対の挟持手段のうちの一方の挟持手段が配置
    されるとともに、前記ブラダの一端が固定された円筒形
    の保持筒と、 前記一対の挟持手段のうちの他の一方の挟持手段が配置
    されるとともに、前記ブラダの他の一端を固定するブラ
    ダ保持部と、 前記ブラダ保持部をタイヤ軸線方向にタイヤ及び保持筒
    に対して移動させる移動手段とを備え、 前記ブラダ保持部が前記タイヤ内腔に進入可能かつ前記
    保持筒内に待避可能に構成されたことを特徴とする請求
    項1乃至請求項3のいずれかに記載のタイヤ加硫機。
  5. 【請求項5】 前記移動体は、熱圧媒体を供給するノズ
    ルと、ドレン吸入管とを設けたことを特徴とする請求項
    4に記載のタイヤ加硫機。
  6. 【請求項6】 金型内に装着されたタイヤの内腔に進入
    させたブラダを介して該タイヤ内部に熱圧媒体を供給し
    て加硫を行うタイヤ加硫方法において、 タイヤの一対のビード部を一対の挟持手段によりそれぞ
    れ挟持した状態で、タイヤの加硫を行うようにしたタイ
    ヤ加硫方法。
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