JP3402740B2 - 射出成形機用温度調整装置 - Google Patents
射出成形機用温度調整装置Info
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Description
機における加熱シリンダを加熱してシリンダ内樹脂の温
度管理をする射出成形機用温度調整装置に関するもので
ある。 【０００２】 【従来の技術】従来射出成形機用加熱シリンダは、成形
開始時には相当の熱量を要することから、シリンダの外
周に取り付けられるバンドヒータの容量は相当大きくす
る必要があるものの、一旦温度が設定温度まで上昇した
後は、ヒータ電源のオン・オフ、電圧制御等によってバ
ンドヒータの発熱量を抑えて、シリンダ内樹脂の温度が
予め設定した一定温度に維持されるようにしている。と
ころが、バンドヒータの容量が大きいため温度ムラのな
い状態での一定温度の維持には相当の技術を要し、その
分だけ制御系の生産コストが高くなりがちであった。こ
の対策として、特開平４−６７９２９号に記載された発
明が従来提案されている。即ち、図４，図５に示すよう
に、加熱シリンダ１０１の所定位置に熱電対等による温
度検出器１０２が設けられ、検出信号は温度制御系１０
５の入力側にフィードバックされ、設定温度θｒと検出
温度θとの偏差ｅとがＰＩＤコントローラ１０３に入力
される。ＰＩＤコントローラ１０３は、偏差ｅが予め定
められた値より大きくなると、加熱シリンダ１０１に設
けられたバンドーヒータ１０４への通電をオンとする制
御信号を出力し、偏差ｅが小さくなれば通電をオフとす
る制御信号を出力する。このような温度制御系１０５に
強制加熱系１０６が付加されている。 【０００３】強制加熱系１０６は、既設のバンドヒータ
１０４とは別に加熱シリンダ１０１に設けられた補助ヒ
ータ１０７と、成形開始時に成形開始信号を出力する制
御部１０８と、前記成形開始信号により補助ヒータ１０
７に通電する開閉器１０９と、成形開始信号により計時
動作を行い、所定時間のＴの経過時に補助ヒータ１０７
への通電を遮断するための信号を出力するタイマ１１０
と、このタイマ１１０からの信号で補助ヒータ１０７へ
の通電を遮断する開閉器１１１とで構成されている。こ
の場合、前記タイマ１１０には、実験的に求められた成
形開始時の昇温に対応した時間Ｔがセットされ、射出成
形機の立上げ運転が行われて成形が始まると、制御部１
０８は成形開始信号を開閉器１０９とタイマ１１０とに
出力する。これにより、開閉器１０９が閉じて補助ヒー
タ１０７への通電が始まる。同時にタイマ１１０が計時
を始め、所定時間Ｔの経過後にタイムアップして開閉器
１１１を開かせる。このようにして補助ヒータ１０７は
成形開始から所定時間Ｔだけ加熱シリンダ１０１を加熱
し、以後の温度制御は温度制御系１０５により行われ
る。 【０００４】 【発明が解決しようとする課題】従って前記したよう
に、成形開始時の加熱昇温と所定時間経過後の保温性能
を両立するためには、本来のバンドヒータ１０４の他
に、加熱シリンダ１０１の温度が所定温度に達するまで
の間、通電するための補助ヒータ１０７を温度ムラを生
じないようにバンドヒータ１０４に一体に組込まなけれ
ばならないと云う欠点があった。そこで本発明は、前記
従来の射出成形機用加熱シリンダの有する課題を解決し
て成形開始時の加熱昇温時には容量の最大値で加熱で
き、安定成形時には電気消費量を少なくでき、温度維持
も容易な省エネルギー型の射出成形機用加熱シリンダの
温度調整装置を提供しようとするものである。 【０００５】 【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、射出成
形機用加熱シリンダの軸心方向に設定された各温調ゾー
ン毎に複数個取り付けられたシリンダ加熱用バンドヒー
タと、これら各温調ゾーン毎の複数個のバンドーヒータ
の接続を直列回路と並列回路に切り換える切換え回路
と、成形開始に伴う前記バンドヒータの加熱開始時にお
いては、前記各温調ゾーン別複数個のバンドヒータを並
列回路になるように接続し、シリンダ温度が予め設定し
た温度に達した後から予め設定した一定時間後に、前記
各温調ゾーン毎に配設した複数個のバンドヒータの接続
を、並列回路から直列回路に切り換える電気制御回路と
を備えてなるもので、これを課題解決のための手段とす
るものである。 【０００６】 【作用】このように構成された本発明の射出成形機用温
度調整装置は、成形開始に伴う加熱開始時において、各
温調ゾーンＣ1,Ｃ2,Ｃ3,Ｃ4 毎の複数個のバンドヒータ
Ｈ1 〜Ｈ10は、それぞれ電源Ｒ，Ｓ，Ｔに対して並列回
路になるように接続されていることから、各バンドヒー
タのそれぞれには個々に定格の電源電圧が印加されてい
る。従って各バンドヒータＨ1 〜Ｈ10は、それぞれの定
格容量に対応した最大値で発熱して、加熱シリンダを短
時間に所定温度まで上げることができる。このようにし
て加熱シリンダの温度が予め設定した所定温度に達する
と、温度センサからの出力によりタイマＴＭが作動し、
同タイマＴＭによる予め設定した一定時間後に電源Ｒと
Ｓが遮断され、接点ＭＣ５ａが遮断されて前記各温調ゾ
ーン毎の複数個のバンドヒータの接続が電気制御回路に
より並列から直列に切換えられる。その結果、各バンド
ヒータのそれぞれには個々に、定格の電源電圧を直列に
接続したバンドヒータの数で除した分の電圧、例えば２
個のバンドヒータを直列に接続した場合は定格の１／２
の電源電圧が印加されることになり、加熱シリンダはそ
の全体が熱ムラのない状態で低い発熱量で均一に加熱さ
れ、所定の温度を容易に維持することができる。 【０００７】 【実施例】次に本発明の実施例を図面について説明する
と、図１〜図３は本発明の実施例を示す。図において射
出成形機用加熱シリンダ１の外周には、その軸心方向に
設定された各温調ゾーンＣ１〜Ｃ４毎に複数個のバンド
ヒータＨ１〜Ｈ１０、この場合、温調ゾーンＣ１に対し
て２個のバンドヒータＨ１，Ｈ２が、また温調ゾーンＣ
２に対して２個のバンドヒータＨ３，Ｈ４、更に温調ゾ
ーンＣ３に対して４個のバンドヒータＨ５〜Ｈ８が、ま
た温調ゾーンＣ４に対して２個のバンドヒータＨ９，Ｈ
１０が取付けられている。図２には各温調ゾーンＣ１〜
Ｃ４毎の複数個のバンドヒータＨ１〜Ｈ１０の接続を直
列と並列に切り換える切換え回路２と、電気制御回路３
が示されている。即ち、ヒータ電源のＲ，Ｓ，Ｔにヒー
タ電源オン・オフ用の図示省略の電磁開閉器の接点ＭＣ
１ａ〜ＭＣ４ａを介してヒータ電源Ｒ，Ｓ，Ｔに対して
並列に接続された各バンドヒータＨ１〜Ｈ１０は、シリ
ンダ温度が予め設定した温度に達したことを図示省略の
温度センサが検出してタイマＴＭが作動し、同タイマＴ
Ｍが予め設定した一定時間経過後に常閉のタイマ接点Ｔ
Ｍｂを開き、電磁開閉器ＭＣ５の接点ＭＣ５ａがオフに
なって、ヒータ電源ＲとＳを遮断して各温調ゾーンＣ１
〜Ｃ４毎の複数個のバンドヒータＨ１〜Ｈ１０の接続を
並列から直列に切り換える切換え回路２と、全体の制御
としての電気制御回路３が示されている。 【０００８】次に以上の如く構成された実施例について
作用を図３の電気制御用フローチャートに従って説明す
る。前記の如く構成された射出成形機用温度調整装置
は、成形開始に伴う加熱開始時において、各温調ゾーン
Ｃ１〜Ｃ４毎の複数個のバンドヒータＨ１〜Ｈ１０は、
ステップＳ１によりそれぞれ並列に接続されていること
から、各バンドヒータＨ１〜Ｈ１０のそれぞれには個々
に定格の電源電圧が印加されている。従って各バンドヒ
ータＨ１〜Ｈ１０は、それぞれの定格容量に対応した最
大値で発熱して、加熱シリンダ１を短時間に所定温度ま
で上げることができる。このようにして加熱シリンダ１
の温度が予め設定した所定温度に達したか否かがステッ
プＳ２で検出されると、ステップＳ３で温度センサから
の出力によりタイマＴＭが作動し、このタイマによる予
め設定した一定時間経過がステップ４で検出されると、
前記各温調ゾーンＣ１〜Ｃ４毎の複数個のバンドヒータ
Ｈ１〜Ｈ１０の接続が電気制御回路３と切換え回路２に
より並列から直列に切換えられる。その結果、各バンド
ヒータＨ１〜Ｈ１０のそれぞれには個々に、定格の電源
電圧を直列に接続したバンドヒータＨ１〜Ｈ１０の数で
除した分の電圧、例えば２個のバンドヒータＨ１，Ｈ２
を直列に接続した場合は定格の１／２の電源電圧が印加
されることになり、加熱シリンダ１はその全体が熱ムラ
のない状態で低い発熱量で均一に加熱され、所定の温度
を容易に維持することができる。つまり各ゾーンにおけ
る発熱イナーシャが少なくなり、一定温度に保持し易く
なり接点ＭＣ１ａ〜ＭＣ４ａの入切の回数が少なくて済
む。 【０００９】 【発明の効果】以上詳細に説明した如く本発明による
と、成形開始時の加熱昇温を電源の並列接続により各バ
ンドヒータの容量の最大値で行なうことができ、所定時
間経過後の安定成形時においては、電源の直列接続によ
り電気消費量を少なくして省エネルギーを図るともに、
加熱容量が小さいことから安定成形時の温度変化を極め
て小さくすることができ、かつ一定温度を容易に維持制
御することができる。しかも樹脂からの発熱量の大き
い、例えば塩ビのような場合にはヒータからの発熱量は
小さくて良く、前記効果を一層顕著にすることができ
る。また電源オン・オフ用電磁開閉器接点のオン・オフ
回数も減り、故障の可能性も極めて小さくなるなどその
効果は大きい。
ダの側面図である。 【図２】本発明の実施例に係る切換え回路と電気制御回
路を含む電気回路図である。 【図３】本発明の実施例に係る温度調整用フローチャー
ト図である。 【図４】従来の射出成形機の温度調整用制御系統図であ
る。 【図５】従来のバンドヒータと補助ヒータの説明図であ
る。 【符号の説明】 １ 加熱シリンダ ２ 切換え回路 ３ 電気制御回路 Ｈ１〜Ｈ１０ バンドヒータ ＭＣ１ａ〜ＭＣ４ａ 接点 ＭＣ５ 電磁開閉器 ＭＣ５ａ 接点 ＴＭ タイマ ＴＭｂ タイマ接点 Ｒ，Ｓ，Ｔ 電源回路
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項１】 射出成形機用加熱シリンダの軸心方向に
設定された各温調ゾーン毎に複数個取り付けられたシリ
ンダ加熱用バンドヒータと、これら各温調ゾーン毎の複
数個のバンドヒータの接続を直列回路と並列回路に切り
換える切換え回路と、成形開始に伴う前記バンドヒータ
の加熱開始時においては、前記各温調ゾーン別複数個の
バンドヒータを並列回路になるように接続し、シリンダ
温度が予め設定した温度に達した後から予め設定した一
定時間後に、前記各温調ゾーン毎に配設した複数個のバ
ンドヒータの接続を、並列回路から直列回路に切り換え
る電気制御回路とを備えてなることを特徴とする射出成
形機用温度調整装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP07588994A JP3402740B2 (ja) | 1994-04-14 | 1994-04-14 | 射出成形機用温度調整装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP07588994A JP3402740B2 (ja) | 1994-04-14 | 1994-04-14 | 射出成形機用温度調整装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07276458A JPH07276458A (ja) | 1995-10-24 |
| JP3402740B2 true JP3402740B2 (ja) | 2003-05-06 |
Family
ID=13589334
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP07588994A Expired - Fee Related JP3402740B2 (ja) | 1994-04-14 | 1994-04-14 | 射出成形機用温度調整装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3402740B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US10493680B2 (en) | 2014-11-26 | 2019-12-03 | U-Mhi Platech Co., Ltd. | Temperature control method and temperature control device |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR101453187B1 (ko) * | 2013-01-07 | 2014-10-22 | 주상규 | 고주파 유도가열을 이용한 실린더의 히팅장치 |
-
1994
- 1994-04-14 JP JP07588994A patent/JP3402740B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US10493680B2 (en) | 2014-11-26 | 2019-12-03 | U-Mhi Platech Co., Ltd. | Temperature control method and temperature control device |
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH07276458A (ja) | 1995-10-24 |
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