JP3401753B2 - 郵便受け - Google Patents

郵便受け

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JP3401753B2
JP3401753B2 JP06208095A JP6208095A JP3401753B2 JP 3401753 B2 JP3401753 B2 JP 3401753B2 JP 06208095 A JP06208095 A JP 06208095A JP 6208095 A JP6208095 A JP 6208095A JP 3401753 B2 JP3401753 B2 JP 3401753B2
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良二 塩田
一之 木村
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東洋エクステリア株式会社
株式会社西製作所
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、郵便受けに関するもの
であり、特に屋外に配置される郵便受けとして好適なも
のである。
【0002】
【従来の技術】郵便物や新聞あるいはチラシ等の配達口
として、大概の家庭では玄関先に郵便受けを備えてい
る。従来の郵便受けは、図12の様に本体100となる
箱体101に物品投入口102と物品取り出し口103
とを同一面または正面と背面とに形成し、物品投入口1
02と物品取り出し口103にそれぞれ蓋板104,1
05を枢着したものである。
【0003】物品取り出し口103の蓋板105は上端
部がヒンジ等によって箱体101に枢着されて、外側に
開く。片方の手で蓋体105の下側の摘まみ106を持
ち上げることにより、蓋体105は上向きに開き、もう
一方の手で本体100内の郵便物等を取り出すようにさ
れている。従って、この様な郵便受けでは両手操作とな
り、片手に荷物を持っているとき等は特に不便にある。
【0004】図13の様に蓋体107の下端部がヒンジ
等によって本体108枢着されている郵便受けでは、蓋
体106の上側を片方の手で下向きに開いて、蓋板10
7を水平姿勢とし、同じ手で本体108内から郵便物を
取り出すことができる。しかし、蓋体107を閉め忘れ
ると、本体108の物品取り出し口109が解放状態と
なっているため、雨水が本体108内に入って郵便物を
濡らすといった不具合が生じる。
【0005】そこで、片手操作で本体内から郵便物を取
り出すことができ、しかも蓋板を閉め忘れたとしても、
雨水が本体内に入ることがないようにした郵便受けが実
公平2−47883(郵便受け箱)、実開平5−852
79(箱体の扉構造)等に公開されている。
【0006】実公平2−47883に開示された郵便受
け箱は、図14の様に物品取り出し口111を開閉する
蓋板112の上端部の両側に長孔113を穿設した蝶番
金具115を固着し、前記蝶番金具115の長孔113
に挿通する横軸116を物品取り出し口111の上部に
横架し、開かれた蓋板112の上端部を係止するストッ
パ金具117を本体に取り付けたことを要旨とするもの
である。
【0007】図14(a)の様に物品取り出し口111
を閉じている蓋板112は、片方の手で図14(b)の
様に開くことができる。蓋板112に固着された蝶番金
具115には長孔113が穿設されており、長孔113
を挿通している横軸116に対して蝶番金具115が移
動することができるため、開かれた蓋板112を本体1
10の内部の方へスライドして、図14(c)の様に蓋
板112の上端部をストッパ金具117に係止すること
ができる。従って、蓋板112は開いた状態を維持する
ため、蓋板112を開いた同じ手で、本体110内の郵
便物を物品取り出し口111から取り出すことができ
る。
【0008】他方、実開平5−85279に開示された
箱体の扉構造は、図15の様に、物品取り出し口121
を開閉する蓋板122の両端上部に、長孔123を穿設
した支持部材125を突設し、前記長孔123を挿通す
る支持部材126を物品取り出し口121の上部に横架
し、本体120の上部に、蓋体122の上端の係合部1
27と係合する係止部材128を設けたことを要旨とす
るものである。
【0009】図15(a)の様に支持部材126によっ
て懸吊された蓋122体は、図15(b)の様に開けら
れて、さらに蓋体122を本体120の内部の方へスラ
イドさせることにより、図15(c)の様に蓋体122
の係合部127が係止部材128と係止する。したがっ
て、蓋体122は開いた状態を維持するため、蓋体12
2を開いた手と同じ手で、本体120内の郵便物を物品
取り出し口121から取り出すことができる。
【0010】上記した実公平2−47883および実開
平5−85279のいずれも、本体110,120内の
郵便物が取り出された後、蓋板112,122は上記と
は逆の動作で物品取り出し口111,121を閉じるこ
とができる。蓋板112,122が閉め忘れられても、
蓋板112,122が物品取り出し口111,121の
庇の役割をするため、郵便物が雨水によって濡らされる
ことを防止することができる。
【0011】なお、物品取り出し口を開閉する蓋体が揺
動するだけでなく、鉛直方向にもスライドすることがで
きるようにした郵便受け箱の開閉部構造が実開平3−9
8679に開示されているが、この考案は、蓋板が開い
た状態を維持するようにしたものではないため、片手操
作で本体内から郵便物を取り出すことができない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】実公平2−47883
に開示された郵便受け箱は、蓋板112と蝶番金具11
5とが別体であるため、蝶番金具115を固定ビス(図
示せず)等によって蓋板112に固着しなければなら
ず、その作業が面倒であるといった不具合があった。
【0013】また、同公報に開示されているスットッパ
金具117は下向きの「L」字状をしているため、蓋体
112の上端部がストッパ金具117よりも上側に位置
するまで蓋体112が開けられると、蓋体112の上端
部をストッパ金具117に係止することができないとい
った不具合もあった。
【0014】さらに、実公平2−47883および実開
平5−85279ともに蓋板112,122の上端部は
平坦であるため、多量の雨が蓋体に当たると、雨水が蓋
体112,122の上端部から本体110,120内に
流れ込み、本体110,120内の郵便物を濡らせてし
まうといった不具合があった。
【0015】本体110,120内への雨水の侵入を阻
止する手段として、屋根の庇を長く延ばす方法が考えら
れるが、郵便受けは、その性質上、玄関先の手の届く高
さに取り付けられるものであり、庇の存在は、大いに邪
魔である。本発明は、従来技術の上記した問題点に注目
し、郵便物等を取り出す際に、蓋体を持っておく必要が
なく、使い勝手の良い郵便受けを提供することを目的と
する。また同時に本発明は、箱体内への雨水の侵入を阻
止することができ、且つ邪魔にならない郵便受けを提供
することを目的とするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】そして上記した目的を達
成するための本発明は、開口を有する箱体と、開口を閉
止する蓋体を備えた郵便受けにおいて、箱体は揺動軸と
係止部材を有し、蓋体は長穴および係止部を備え、係止
部は蓋体の上部を箱体の側へ凹むように連続的に折り曲
げ、前記蓋体は長穴に揺動軸が挿通されて箱体の開口部
分に取り付けられ、前記蓋体は揺動軸を中心として揺動
可能であると共に揺動軸に対してスライド可能であり、
蓋体を一方にスライドさせた状態の時、蓋体の係止部は
箱体の係止部材と係合可能であり、蓋体を開いた状態の
時、前記係止部によって上方に向かって開口する溝が構
成されることを特徴とする郵便受けである。
【0017】そして上記発明にさらに改良を加えた発明
は、長穴は、蓋体の上部に設けられ、蓋体は上部を中心
として揺動し、係止部は長穴の上方中心のさらに上方に
設けられ、蓋体が長穴の下方中心を中心に揺動したと
き、係止部の内側面と、係止部材の外側面が当接可能で
あり、両者が当接した際の法線は、斜め方向に延び、蓋
体には箱体外側向きの力が生じることを特徴とする郵便
受けである。
【0018】また上述の発明の実施態様の一つとしての
発明は、前記溝は箱体の開口の下辺側に連続し、溝の下
面には、外側に向かう下り勾配が設けられていることを
特徴とする郵便受けである。
【0019】さらにもう一つの実施態様は、前記溝は箱
体の開口の下辺側に連続し、溝の下面には、外側に向か
う下り勾配が設けられていることを特徴とする郵便受け
である。
【0020】
【作用】本発明の郵便受けでは、蓋体の長穴に揺動軸が
挿通されており、蓋体は揺動軸を中心として揺動可能で
あるため、蓋体は従来技術のそれと同様に開閉自在であ
る。そして特に本発明の郵便受けでは、揺動軸は長穴内
に挿通されているので、蓋体は揺動軸に対してスライド
可能である。さらに本発明の郵便受けでは蓋体に係止部
が設けられているので、蓋体をスライドさせると、係止
部の揺動半径が変化する。また、箱体には係止部材が設
けられているので、係止部の揺動半径が変化することに
より、係止部は係止部材と係合可能な状態となる。その
ため蓋体をスライドさせると、蓋体の落下は防止され、
蓋体は開いたままの状態を維持する。
【0021】上述の様に蓋体を開いたままの状態で停止
させると、蓋体は箱体に向かって流れ勾配を形成するこ
ととなる。しかし蓋体の上部に備えた係止部が、蓋体の
上部を箱体の側へ凹むように連続的に折り曲げたもので
あるため、蓋体を開いた状態の時、前記係止部によって
上方に向かって開口する溝が構成されるので、雨水はこ
の溝によって受けられる。そのため雨水の箱体内への侵
入は防止される。
【0022】請求項2記載の郵便受けでは、長穴は蓋体
の上部に設けられ、蓋体は上部を中心として揺動する。
そして係止部は長穴の上方中心のさらに上方に設けられ
ており、且つ長穴には揺動軸が挿通されているので、係
止部は揺動軸を中心として蓋体の大部分とは逆方向に移
動する。より具体的には、蓋体を開いて蓋体の下部を上
方向に向かって回動させると、係止部は、逆に上方向か
ら下に向かって移動する。
【0023】そして蓋体の係止部の内側面、即ち箱体側
に面する部位は、係止部材の外側面、即ち開口側に面す
る部位と当接する。ここで本発明の郵便受けでは、両者
が当接した際の法線は、斜め方向に延び、蓋体には箱体
外側向きの力が生ずる。そのため蓋体の係止部が係止部
材に当接した状態からさらに蓋体を広げると、蓋体は箱
体外側向きの力によって長穴に沿ってスライドする。そ
の結果、係止部は係止部材を一時的に離れ、係止部は係
止部材の内側面、即ち箱体側に面する部位にもぐる。そ
して蓋体の係止部は、箱体の係止部材と係合し、蓋体の
落下は阻止される。
【0024】請求項3記載の郵便受けは、蓋体の両側面
に折り返し部が設けられているので、蓋体の剛性が高
い。また折り返し部に回り込んだ雨水は、開口周囲に設
けられた溝によって捕捉され、箱体内への侵入が阻止さ
れる。
【0025】請求項4記載の郵便受けでは、前記した溝
が開口の下辺側にまで連続しているため、折り返し部に
回り込んだ雨水は、溝内を流れて開口の下辺側に集ま
る。そして本発明では、開口の下辺側の溝は、下面が外
側に向かう下り勾配となっているので、雨水は円滑に排
水される。
【0026】
【実施例】以下さらに本発明の具体的実施例について説
明する。図1は、本発明の具体的実施例の郵便受けの斜
視図である。図2は、図1の郵便受けの物品投入口と物
品取り出し口を開いた状態での斜視図である。図3は、
図1の郵便受けのA−A断面図である。図4は、図3の
物品投入口付近の拡大断面図である。図5は、図3の機
能部材挿入部付近の拡大断面図である。図6は、図1の
郵便受けの物品投入口を箱体内部から見た断面斜視図で
ある。
【0027】図7は、図1の郵便受けの箱体の組み立て
構成を示す要部拡大断面図である。図8(a)は、図1
の郵便受けのB−B断面図であり、(b)は図1の郵便
受けのC−C断面図である。図9は、図1の郵便受けの
物品取り出し口の挙動を示す説明図である。図10は、
図1の郵便受けの物品取り出し口のもう一つの挙動を示
す説明図である。図11は、本発明の郵便受けの変形実
施例を示す斜視図である。
【0028】図1乃至図9において、1は郵便受けを示
す。本実施例の郵便受け1は、本体となる箱体2に、物
品投入口3および物品取り出し口5が備えられたもので
ある。また本実施例の郵便受け1は、上記した基本機能
の他に、照明装置7と、機能部材37,38,40を備
えている。順次説明すると、箱体2は、主として内部に
郵便物や新聞を溜め置く部分であり、薄板によって六
面、即ち正面8、背面9,天面10,底面11,左右側
面12,13が囲まれたものである。また箱体2の正面
10には、照明用の開口14、機能部材用の開口15、
物品投入口用の開口16および物品取り出し口用の開口
17が設けられている。さらに底面11には、水抜き穴
(図示せず)が設けられている。また箱体2の左右側面
12,13には、郵便受け1を柱等に取り付けるための
ブラケット18,19が設けられている。
【0029】本実施例で採用する箱体2の組み立て構造
は、屋根部22、本体部23および底部25が別々に成
形され、それらが図示しないねじによって接合されたも
のである。そして本実施例で採用する箱体2は、これら
の部材の組み立てにも、内部に雨水が入らない工夫が成
されている。
【0030】即ち、前述の屋根部22は、断面が「コ」
の字状であり、下側は開放されている。そして屋根部2
2の開放部は、本体部23の上端よりも僅かに大きく、
屋根部22は、図1,図2及び図7の様に、本体部23
に被せられた状態で本体部23に接合されている。その
ため両者の継ぎ目部分では、図7の様に上にある屋根部
22が常に下の本体部23の外側に配置され、屋根部2
2から流れる雨水は、屋根部22から直接本体部23の
壁に当たり、壁を伝って下へ流れ落ちる。
【0031】従って屋根部22と本体部23の継ぎ目か
ら雨水が箱体2の内部に侵入することはない。同じく本
体部23の下端は、図7の様に底部25よりも大きく、
本体部23は底部25に被せられた状態で接合されてお
り、当該継ぎ目から雨水が侵入することはない。
【0032】箱体2の内部には、図3の様に仕切り板2
6が設けられ、該仕切り板26によって照明装置7と貯
蔵部27に仕切られている。そして照明装置7には蛍光
灯28が内蔵されている。また照明装置7の開口14に
は図1,2,3の様にスリガラス29が嵌め込まれてい
る。尚、スリガラス29と開口14の間は、公知のパッ
キングやコーキング剤等により、防水処理が成されてい
る。
【0033】箱体2の貯蔵部27には、機能部材挿入部
30と物品投入口3および物品取り出し口5が設けられ
ている。機能部材挿入部30は、図3、図5の様に、開
口15内部に箱状部材32が装着されたものである。箱
状部材32は、上面部33、下面部34、裏面部35お
よび左右の側面部36の5面を有する部材である。箱状
部材32は、鋼板を曲げ加工して作られたものであり、
鋼板同士の接合面は、パテ(図示せず)によって目止め
処理が施されている。
【0034】箱状部材32を側面から見た断面形状は、
図5の様に平行四辺形であって、やや斜めに潰された様
な形状をしている。そして箱状部材32は、その上面部
33および下面部34が、いずれも開口15に向かって
下り傾斜となった状態で取り付けられている。箱状部材
32の取り付け細部は、図5の様である。即ち箱状部材
32の上面部33の開口端にはフランジ39が設けら
れ、当該フランジ39が、箱体2の正面8の内側に密接
している。
【0035】一方箱状部材32の下面部34の開口付近
では、逆に箱体2の開口端に内側向きのフランジ31が
設けられ、箱状部材28の開口端部は、このフランジ3
1の上に載せられた状態で接合されている。上述の機能
部材挿入部30内に内蔵される機能部材37,38,4
0は、それぞれインターホン(37)、テレビカメラ
(38)および電気錠システム(40)である。
【0036】箱体2の機能部材挿入部30の直下には、
受け溝43が設けられている。受け溝43は、箱体2の
正面8を構成する壁の裏面だけに設けられており、他の
面を構成する壁には設けられていない。そして受け溝4
3は、正面8を構成する壁と左右側面12,13を構成
する壁との境界部分で開放されている。
【0037】物品投入口3は、枠体50と、揺動扉51
によって構成され、箱部材2の外側に張り出して取り付
けられている。枠体50は、上下部の水平部材53,5
5と、二つの垂直部材56を組み合わせて枠状に構成さ
れたものである。枠体50を構成する部材の内、上部水
平部材53は金属の押出成形によって作られたものであ
り、断面が「C」字状をしている。そして上部水平部材
53の中心部には揺動芯58が挿通されている。
【0038】下部水平部材55についても、金属の押し
出し成形によって作られたものであり、断面形状は
「C」字状をしている。下部水平部材55の断面(図4
参照)に注目すると、当該断面の開口端部の内、取り付
けた際に正面に位置する側の開口端部は、箱部材2に取
り付けられた状態にあっては短い垂直壁57となり、当
該垂直壁57は、揺動扉51のストッパーとして機能す
る。また垂直壁57の内面は、枠状に組み立てられた状
態では、前述の上部水平部材53の端面66とほぼ同一
平面にある。
【0039】下部水平部材55の箱体2側の壁59は、
高さが前記した垂直壁57よりも低いものであり、垂直
壁57に対して平行方向に延びている。従って水平部材
55の底部には溝が形成され、この溝はダム溝54とし
て機能する。ダム溝54の底には、図4,6の様に、貫
通穴60が等間隔に3箇所設けられている。貫通穴60
の断面形状は、図6の様に、2段に成っており、上側
(ダム溝54側)の断面形状は小さく、下側(外部側)
の断面形状は大きい。
【0040】枠体50を構成する垂直部材56は、樹脂
で作られたものであり、接着材によって、上下部の水平
部材53,55の両端に接続されている。垂直部材56
の断面形状は図示を省略するが、「C」状をしている。
枠体50は、いずれも断面形状が「C」状をした部材が
組み合わされて作られたものであるから、各部材の前方
側の開口と、後方側の開口の二つの開口を持つ。そして
本実施例では、両開口の大きさは異なり、後方(箱体2
に接合される側)の開口は、前方側の開口よりも大き
い。枠体50の構成は、本実施例で開示した様な各辺を
接着剤で接合した構成の他、アルミダイカスト工法によ
って、一体的に成形する方法も推奨される。
【0041】揺動扉51は、アルミダイカストによって
作られたものであり、板状をした部材であって、枠体5
0の前方の開口をすっかりと覆うだけの面積を持つ。ま
た揺動扉51の面積は、揺動時に枠体50の後方(箱体
2に接合される側)の開口から、箱体2内に入りうる大
きさであることが肝要である。揺動扉51には、上端近
くと下端近くに、それぞれ段部64,69が設けられて
いる。そして段部64,69の深さは同一ではなく、下
側にある段部69が上部の段部64に比べてはるかに深
い。そして揺動扉51の上端部全面には、軸受け部材6
1が一体的に形成されている。軸受け部材61は、一部
が切り欠かれた環状をしている。また揺動扉51の下端
部は、断面が円形の当接部62が設けられている。
【0042】揺動扉51は、上端の軸受け部材61が上
部水平部材53内の揺動芯58と嵌合し、揺動扉51は
揺動芯58を中心として揺動可能である。また揺動芯5
8には、つるまきバネ63が巻き付けられ、このつるま
きバネ63の一端は、揺動扉51の裏面と当接してい
る。そのため揺動扉51は、常時は外方向に向かって押
圧されており、当接部62が下部水平部材55の垂直壁
57と当接している。そして前述の様に揺動扉51の下
端近くには段部69が設けられているので、段部69
は、垂直壁57の頂面に位置し、揺動扉51の下端側
は、垂直壁57から外へ突出する。即ち垂直壁57の下
端は、枠体50の前方の開口から外へ突き出ている。
【0043】また前述の様に垂直壁57の内面と上部水
平部材53の端面66は、同一平面上にあり、さらに揺
動扉51の上下の段部64,69は下側にある段部69
の方が深いため、揺動扉51が取り付けられた状態の
時、揺動扉51の正面は、下端が前方に位置し、揺動扉
51は下に向かって広がり方向に傾斜する(図4参
照)。上記した構成の物品投入口3は、箱体2の開口6
5部分に取り付けられている。そして物品投入口3の裏
面と、箱体2の表面の間には、スポンジ状のシール材6
7が介在されている。物品投入口3の揺動扉51に郵便
物等を押し当てると、揺動扉51はつるまきばね63に
抗して揺動し、下端側が下部水平部材55を離れて当該
部分が開口する(図2参照)。そして郵便物等を箱体2
内に入れてしまうと、揺動扉51は、つるまきバネ63
の力によって現状位置に復帰する。
【0044】次に本発明の最も特徴的な部位である物品
取り出し口5の構成、およびその作用について説明す
る。物品取り出し口5は、箱体2の開口17に蓋体70
が取り付けられたものであり、また本実施例に特有の構
成として係止部材78を備えたものである。蓋体70は
板状の部材であり、下寄りの部分には、ダイヤル錠71
が取り付けられている。蓋体70の両側部は、補強の為
に箱体2側に向かって折り返されている。そしてこの折
り返し部分72の上端側に、長穴73が設けられてい
る。
【0045】また本実施例の郵便受け1では、蓋体70
の上端部の全域に延長部75が設けられている。延長部
75では、長穴73部分よりも上部が板状部から約45
°内側(箱本体側)に折り曲げられ、さらにその先端は
直角上向きに折り返されて係止鉤部(係止部)82が設
けられている。従って係止鉤部(係止部)82の外側面
83は凹状をしており、内側面85は凸状をしている。
また係止鉤部(係止部)82の位置は、長穴73の上部
中心74よりもさらに上に位置している。
【0046】物品取り出し口5周辺の箱体2に眼を移す
と、箱体2の開口17では、図2,8の様に開口17の
左右の垂直辺と下端辺を取り囲んで、溝79が設けられ
ている。溝79は、前記したダム溝54と異なり、図8
(a)(b)の様に箱体の外側に向かって、即ち正面側
向きに開口している。また下端部の溝79は、図8
(b)の様にその下面が開口側に向かって下向きに傾斜
している。開口17の上端近くには、揺動軸77が正面
8の壁と平行に掛け渡されている。
【0047】係止部材78は長尺の部材であり、その断
面形状は前述の延長部75のそれと類似した「L」形を
している。そして係止部材78は両端に取り付け部80
を持ち、この取り付け部80によって左右側壁12,1
3に掛け渡し状に取り付けられている。ここで特記する
べきは、係止部材78の取り付け角度であり、本実施例
では、箱体2に対して40°から50°傾いた状態に取
り付けられている。従って係止部材78の頂きは、やや
傾いていて外側(開口側)に面する。また箱体2内の開
口17の下端部には、ストライク81(図2参照)が設
けられている。物品取り出し口5の組み立て構成は、蓋
体70の長穴73に、揺動軸77が、挿通された状態で
蓋体70が箱体2に取り付けられている。
【0048】蓋体70は、前記揺動軸77を中心に揺動
可能であり、図2の様に、外側に向かって開く。そして
蓋体70が閉じた状態では、蓋体70の両側部にある折
り返し部72は、溝79内に挿入される。
【0049】蓋体70を開放する際の手順を図9、図1
0を中心に説明すると次の通りである。本実施例の物品
取り出し口5を開く際は、ダイヤル錠71を回転して解
錠し、蓋体70を外側に開く。蓋体70を開く際には、
揺動軸77は、長穴73の上部中心74付近にあり、蓋
体70は、長穴73の上部中心74を中心として揺動す
る。従って蓋体70を開く際には、係止鉤部(係止部)
82の揺動半径は小さく、係止鉤部(係止部)82は係
止部材78に当たらない。そのため蓋体70は、その最
大開度近くまで開放される。この時の蓋体70の上端部
分の様子は、図9(a)の様である。そして蓋体70を
最大開度に開いた状態で、蓋体70を揺動軸77側(図
2および図9の矢印D方向)に押す。
【0050】ここで本実施例の郵便受け1では、蓋体7
0は長穴73を介して揺動軸77と係合しているので、
蓋体70は、長穴73に沿って全体が揺動軸77側にス
ライドする。そして蓋体70の延長部75の係止鉤部
(係止部)82が、係止部78を通過し(図9b)、更
には係合鉤部82は係止部78と係合する(同図c)。
そのため、本実施例の郵便受け1では、蓋体70は、図
2のように開いた状態で停止する。蓋体70を閉じる際
には、蓋体70をやや持ち上げた後、蓋体70をダイヤ
ル錠71側に引いてスライドさせ、係合鉤部82と係止
部材78との係合を解く。
【0051】物品取り出し口5の理想的な開放方法は、
上述の通りであるが、本実施例では、使用者が手順を誤
って蓋体70を開放した場合でも、蓋体70が開いた状
態を維持できる様に工夫が凝らされている。即ち、図1
0(a)の様な蓋体70が上端まで至らない状態の時
に、使用者が誤って蓋体70を矢印D方向に押すと、揺
動軸77は、長穴73の下部中心76付近に移動し、蓋
体70は、長穴73の下部中心76を中心として揺動す
る。従って蓋体70を開く際には、係止鉤部(係止部)
82の揺動半径は大きく、係止鉤部(係止部)82の内
側面85は、図10(a)の様に係止部材78の外側面
にほぼぴったりと当接しあう結果となる。
【0052】しかしながら、本実施例の物品取り出し口
5では、係合鉤部82と、係止部78はいずれも「L」
状をしており、さらに両者の背面同士が当接した状態で
は、両者の当接面は、いずれも40°から50°程度に
傾斜し、法線Nは斜め方向に延びる。そのため使用者
が、蓋体70を更に上方に開くと、蓋体70の係合鉤部
82は、係止部78を押圧し、両者の間に法線方向力が
発生する。従って蓋体70は、図10(b)の様に僅か
に矢印E方向に押し戻される。そして、次の瞬間に図1
0(c)の様に係合鉤部82と係止部78の端面同士が
当接しあい、さらに図10(d)の様に係合鉤部82と
係止部78が係合する。この時の係合状態は、前述の様
な完全状態ではなく、むしろ単に引っ掛かっていると言
うべき状態ではあるが、蓋体70の重量は軽いものであ
るため蓋体70は落下せず、実用上特に問題は無い状態
で使用可能である。
【0053】次に本実施例の郵便受け1に雨が当たった
際の様子について説明する。本実施例の郵便受け1に雨
が当たると、雨は上面10から正面8、および側面1
2,13を伝わり、下へ流れ落ちる。本実施例の郵便受
け1の箱体2は、前述の様に、屋根部22、本体部23
および底部25によって構成されるが、これらの部材
は、常に上側の部材が下側の部材を覆う様に組み合わさ
れており、これらの継ぎ目から雨水が侵入することはあ
り得ない。
【0054】照明装置7の開口14部分の防水を検討す
ると、当該開口14は、スリガラス29によって蓋がさ
れており、またスリガラス29は、静物であって動くこ
とは無いので、通常のコーキング手段によって、雨水の
侵入を完全に阻止することができる。
【0055】次に機能部材用の開口15からの雨水の侵
入を検討すると、当該部分の背面には、箱状部材32が
配されており、当該開口15は、箱状部材32によって
完全に遮断されていると言える。特に本実施例では、念
を入れて箱状部材32の継ぎ目にパテ等による目止め処
理が成されており、箱状部材32の継ぎ目からの雨水の
侵入はない。さらに箱状部材32の上面部33は、開口
15に対して上り勾配となるので箱体2の正面を流れる
雨水は、そもそも機能部材挿入部30へは入り難い状態
である。さらに箱状部材32の上面部33と箱体2との
接合部位では、図5の様にフランジ39が箱体2の壁の
裏側に当接されており、この接合部位から箱体2内に雨
水が侵入することはない。
【0056】同様に、箱状部材32の下面部34も開口
15に対して上り勾配となるので箱体2の正面を流れる
雨水は、そもそも機能部材挿入部30へは入り難い。ま
た万が一、機能部材挿入部30内に雨水が入ったとして
も、雨水は傾斜した下面部34を流れ、円滑に排水され
る。下面部34と開口15の接合部位では、上面部と同
様に下部材34の下に箱体2のフランジ31が配されて
おり、当該部分から箱体2内に雨水が入ることはない。
【0057】次に物品投入口3の防水につい検討を加え
る。物品投入口3は、箱体2とは別に成形されたもので
あるが、物品投入口3は、シール材67を介して箱体2
に取り付けられているので、両者の継ぎ目から箱体2内
に雨水が入ることは無い。ここで物品投入口3に横殴り
の雨が直接的に当たった場合を想定すると、揺動扉51
は、僅かに下広がり状に傾斜しているので、雨水は揺動
扉51の傾斜に沿って流れ、箱体2から離れて流れ落ち
る。そして雨水は揺動扉51の下端から流れ落ちるが、
揺動扉51の下端は、段部69によって枠体50の開口
から外に出ており、さらに雨水は箱体2から離れて流れ
落ちるので、雨水は枠体50の中には侵入しない。
【0058】また余程の豪雨によって揺動扉51から枠
体50内に入ったとしても、箱体2内に雨水が侵入する
ことはあり得ない。即ち、豪雨によって揺動扉51から
枠体50内に雨水が入っても、雨水は必ず揺動扉51に
当たるので、揺動扉51を伝わって下に落下する。ま
た、本実施例の郵便受け1では、揺動扉51の下にダム
溝54が設けられているので、雨水はこのダム溝54に
よって受け止められる。そしてダム溝54の底には、穴
が設けられているので、ダム溝54内の雨水は、円滑に
外部に排水される。
【0059】凄まじい豪雨の場合は、強風によって揺動
扉51が押し開かれる様な場合も想定しうるが、本実施
例の郵便受け1では、揺動扉51は枠体50に取り付け
られており、箱体2の開口16から離れているので、飛
沫の勢いが非常に強い場合でもダム溝54を飛び越えて
箱体2に入ることは無い。
【0060】次に物品取り出し口5の開口17の防水に
ついて検討する。物品取り出し口5に取り付けられた蓋
体70は、箱体2に対して外開きに取り付けられてお
り、且つその面積は、開口17を隙間無く覆うものであ
る。従って基本構造上、物品取り出し口5は、前述の物
品投入口3に比べて、雨水が箱体2内に入り難い構造で
あると言える。また本実施例では、開口17の内部に、
外向きに開口する溝79を設けているので、蓋体70を
伝った雨水は、溝79によって受け止められ、この中を
流れる。そして溝79の雨水は、最終的に下端部の溝7
9に集められる。そして本実施例の郵便受け1では、下
端部の溝79は、図8(b)の様にその下面が開口側に
向かって下向きに傾斜しているので、雨水は、溝79の
下面の勾配に沿って外部に排出される。
【0061】本実施例の郵便受け1では、物品取り出し
口5は、図2の様に、開口状態で停止させることがで
き、この時蓋体70は、開口17に向かって下り勾配に
なる。そのため雨天の際に物品取り出し口70を開く
と、蓋体70に当たった雨水は、理論的に箱体2側に流
れ込み易い状態となる。しかしながら実際上雨天時に蓋
体70を開けても、郵便物等が濡れる懸念は無いと考え
られる。
【0062】本実施例の郵便受け1は、構造上の特徴と
して上端部に延長部75を備え、その先端は係止鉤82
となっている。そしてこの係止鉤82は、蓋体70の開
口時には、図9,10の様に上方に向かって「く」の字
形に開き、外側面85によって受け溝87が形成され
る。
【0063】従って蓋体70に雨が当たり、それが流れ
て箱体2側に移動しても、本実施例で採用する蓋体70
では、延長部75の係止鉤82部分が受け溝87として
作用し、雨水は当該部分に溜められる。そして蓋体70
を戻した際には、雨水は蓋体70の正面側を流れ、箱体
2の内部に入ることはない。前述のように、蓋体70を
開いた状態の時に、蓋体70に当たる雨量は少量である
と予想されるので、上記した様に雨は、箱体2内に入ら
ないと考えられるが、万一蓋体70に多量に雨が当たっ
た場合は、雨水は箱体2内に入る。
【0064】しかしその場合でも、雨水は箱体2の中央
部では無く、影響の少ない周辺部に落とされる。即ち本
実施例では、蓋体70の係止鉤82部分は、蓋体70の
上端全域に渡って設けられており、受け溝87としての
機能を果たすが、その受け溝87の両端部分は開放され
ている。従って蓋体70に多量に雨が当たった場合は、
雨水は、係止鉤82部分に集められ、係止鉤82内を流
れて、周辺部分から箱体2内に落とされる。
【0065】以上の様に、本実施例の郵便受け1では、
雨水対策は万全であると言えるが、腐食等の理由によ
り、雨水が侵入した場合も考えられる。その場合は、雨
水は箱体2の内側を流れ、機能部材挿入部30直下に設
けられた受け溝43によってすくわれ、角部に集められ
て下へ流れる。そして箱体2の底面11に設けられた雨
水抜き穴(図示せず)から外部に排水される。多くの場
合、箱体2内の中央部分には、スノコ状の部材が敷か
れ、郵便物等はこのスノコの上に溜めおかれるため、角
の部分には郵便物は少なく、万一の雨水侵入時でも、損
害は少ない。
【0066】以上の実施例では、本発明の物品投入口3
を機能部材や照明を備えた郵便受けに採用した例を示し
たが、勿論図11の様な、基本的機能だけを備えた郵便
受け90への採用も可能である。
【0067】本実施例の郵便受け1では、蓋体70の係
止部および、箱体の係止部材は、いずれも断面形状が
「L」状のものを開示し、蓋体をスライドさせた状態で
開いた場合には、係止部の内側面と係止部材の外側面が
当接するものを開示した。本実施例の構成は係止部と係
止部材が当接する際、両者ともに斜め状態であり、且つ
両者は面接触状態であるため、法線方向力の発生が確実
である効果があり、推奨されるべき構成である。しかし
ながら、係止部あるいは係止部材のいずれか一つが当接
時に斜め方向に位置すれば、他方はどの様な形状であっ
ても法線方向力は発生し、蓋体はスライド可能である。
【0068】たとえば、本実施例のように、蓋体の係止
部の断面形状が「L」形であれば、係止部材は、丸棒状
であっても蓋体はスライドする。逆に、係止部材が
「L」形であり、且つ本実施例の様に斜めに傾いた状態
で取り付けられていれば、蓋体の係止部は、どの部位が
当接しても蓋体はスライドするし、本実施例の様な面接
触状態ではなく両者が線接触や点接触状態であっても蓋
体はスライドする。
【0069】
【発明の効果】本発明の郵便受けでは、揺動軸は長穴内
に挿通されているので、蓋体は揺動軸に対してスライド
可能であり、また蓋体に係止部が設けられているため蓋
体をスライドさせると、係止部の揺動半径が変化し、係
止部は係止部材と係合可能な状態となる。そのため蓋体
をスライドさせると、蓋体の落下は防止され、蓋体は開
いたままの状態を維持することができ、使い勝手が良い
効果がある。しかも、蓋体の上部が連続的に折り曲げら
れた係止部に形成される溝によって、雨水が受けられ、
雨水の箱体内への侵入が防止される効果がある。
【0070】請求項2記載の郵便受けでは、中途半端な
開閉位置で蓋体をスライドさせても、係止部を係止部材
に係合させることができ、蓋体の落下を防止することが
できる効果がある。
【0071】請求項3および4記載の発明は、箱体内の
防水がより完全である効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の具体的実施例の郵便受けの斜視図であ
る。
【図2】図1の郵便受けの物品投入口と物品取り出し口
を開いた状態での斜視図である。
【図3】図1の郵便受けのA−A断面図である。
【図4】図3の物品投入口付近の拡大断面図である。
【図5】図3の機能部材挿入部付近の拡大断面図であ
る。
【図6】図1の郵便受けの物品投入口を箱体内部から見
た断面斜視図である。
【図7】図1の郵便受けの箱体の組み立て構成を示す要
部拡大断面図である。
【図8】(a)は、図1の郵便受けのB−B断面図であ
り、(b)は図1の郵便受けのC−C断面図である。
【図9】図1の郵便受けの物品取り出し口の挙動を示す
説明図である。
【図10】図1の郵便受けの物品取り出し口のもう一つ
の挙動を示す説明図である。
【図11】本発明の郵便受けの変形実施例を示す斜視図
である。
【図12】従来技術の郵便受けの斜視図である。
【図13】別の従来技術の郵便受けの斜視図である。
【図14】さらに別の従来技術の郵便受けの断面図であ
る。
【図15】さらに別の従来技術の郵便受けの断面図であ
る。
【符号の説明】
1,90 郵便受け 2 箱体 5 物品取り出し口 7 照明装置 37,38,40 機能部材 51 揺動扉 70 蓋体 73 長穴 74 上部中心 77 揺動軸 78 係止部材 82 係止鉤部(係止部) 83 外側面 87 受け溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−150916(JP,A) 実開 昭52−131099(JP,U) 実開 平5−65279(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A47G 29/00 - 29/30

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開口を有する箱体と、開口を閉止する蓋
    体を備えた郵便受けにおいて、箱体は揺動軸と係止部材
    を有し、蓋体は長穴および係止部を備え、係止部は蓋体
    の上部を箱体の側へ凹むように連続的に折り曲げ、前記
    蓋体は長穴に揺動軸が挿通されて箱体の開口部分に取り
    付けられ、前記蓋体は揺動軸を中心として揺動可能であ
    ると共に揺動軸に対してスライド可能であり、蓋体を一
    方にスライドさせた状態の時、蓋体の係止部は箱体の係
    止部材と係合可能であり、蓋体を開いた状態の時、前記
    係止部によって上方に向かって開口する溝が構成される
    ことを特徴とする郵便受け。
  2. 【請求項2】 長穴は、蓋体の上部に設けられ、蓋体は
    上部を中心として揺動し、係止部は長穴の上方中心のさ
    らに上方に設けられ、蓋体が長穴の下方中心を中心に揺
    動したとき、係止部の内側面と、係止部材の外側面が当
    接可能であり、両者が当接した際の法線は、斜め方向に
    延び、蓋体には箱体外側向きの力が生じることを特徴と
    する請求項1に記載の郵便受け。
  3. 【請求項3】 蓋体の両側面には折り返し部が設けら
    れ、前記長穴は当該折り返し部に設けられ、箱体の開口
    の両側には箱体の外側に向かって開く溝が設けられ、前
    記折り返し部は前記溝内に収納されることを特徴とする
    請求項1または2に記載の郵便受け。
  4. 【請求項4】 前記溝は箱体の開口の下辺側に連続し、
    溝の下面には、外側に向かう下り勾配が設けられている
    ことを特徴とする請求項3記載の郵便受け。
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