JP3400971B2 - Fm−cwレーダ装置およびターゲット検出方法 - Google Patents

Fm−cwレーダ装置およびターゲット検出方法

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JP3400971B2 JP2000145012A JP2000145012A JP3400971B2 JP 3400971 B2 JP3400971 B2 JP 3400971B2 JP 2000145012 A JP2000145012 A JP 2000145012A JP 2000145012 A JP2000145012 A JP 2000145012A JP 3400971 B2 JP3400971 B2 JP 3400971B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、三角波によるFM
変調波の連続波を用いたFM−CW(Frequenc
y Modulation−Continuous W
ave:周波数変調−連続波)レーダ技術に係り、特に
様々な道路環境において誤認識を低減し、信号処理を実
行するマイクロプロセッサにかかる最大負荷を低減でき
るFM−CWレーダ装置およびターゲット検出方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車などに搭載される車載レー
ダ装置では、前方や後方を走行する他の自動車を監視し
て距離および相対速度を同時に測定することができる。
特に、前方を走行する自動車を監視する技術は自動車の
追突または衝突事故を未然に防ぐために重要であり、今
後大いに役立つことが期待されている。このような車載
レーダ装置としては、例えばミリ波帯の電波を応用した
ミリ波レーダ装置がある。ミリ波レーダ装置の代表的な
方式としては、例えば三角波によるFM変調波の連続波
を用いたFM−CWレーダ装置がある。
【0003】上記FM−CWレーダ装置では、前方に位
置する自動車や障害物などのターゲットに向けて、三角
波によってFM変調された連続波を送信波として送信
し、ターゲットによって反射されて戻ってきた反射波を
受信波として取り入れ、このときの送信波と受信波をミ
キシングして得られるビート信号を、例えばFFT(F
ast Fourier Transform:高速フ
ーリエ変換)のような周波数解析手法によって信号処理
することでターゲットの観測位置および相対速度を算出
している。
【0004】このとき、ターゲットまでの距離および相
対速度は、三角波によって変調された上り区間と下り区
間のスペクトラムピークfa,fbを移動体(ターゲッ
ト)ごとに組み合わせ、下記の式により算出される。
【0005】 距離R=A・((fa+fb)/2) (A:定数) 相対速度V=A・((fa−fb)/2) (A:定数) この際、移動体(ターゲット)ごとのピークのペアリン
グ(ピークペアリング)では、例えば検出する相対速度
上限値により組み合わせ候補を絞り込んだ後に、時系列
に各組み合わせ候補から推定される移動軌跡と実軌跡の
照らし合わせを行うことで、組み合わせ候補の中からタ
ーゲットを示す組み合わせを検出している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
FM−CWレーダ装置では、防音壁やトンネルなどの連
続した静止物と呼ばれる道路構造物に沿ってターゲット
となる自動車が走行した場合、または道路脇に非常に多
くの静止物がランダムに存在する市街地を自動車が走行
した場合などでは、スペクトラムピーク総数が非常に多
く、かつ反射面の連続性に主因してスペクトラムピーク
が検出される位置がランダムに変化し、前述したピーク
ペアリングなどの方法では時系列な判断の際にランダム
に多数のスペクトラム位置が変化して存在しているた
め、誤った組み合わせ候補を移動体(ターゲット)とし
て検出するという問題点があった。
【0007】本発明は斯かる問題点を鑑みてなされたも
のであり、その目的とするところは、様々な道路環境に
おいて誤認識を低減し、信号処理を実行するマイクロプ
ロセッサにかかる最大負荷を低減できるFM−CWレー
ダ装置およびターゲット検出方法を提供する点にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のFM−CWレー
ダ装置は、レーダヘッドには送受信アンテナが設けら
れ、当該送受信アンテナからは三角波によってFM変調
されたFM変調波が自動車などのターゲットに向かって
送信され、かつターゲットで反射された反射波が前記送
受信アンテナによって受信され、ターゲットにより反射
された反射波は前記送受信アンテナにより受信された後
に、送信波とミキシングされてビート信号となり、当該
ビート信号は、ローパスフィルタ、増幅器、A/D変換
器を介してデジタル信号形態でマイクロプロセッサに送
り出され、前記マイクロプロセッサは、周波数解析処理
器とターゲット認識器とターゲット追従器と危険判別器
を備え、前記周波数解析処理器は、前記A/D変換器を
用いて一定時間でサンプリングされたビート信号の離散
値データを基に、所定の周波数成分解析手法を用いて、
ターゲットに関連したスペクトラムを抽出する機能を有
し、前記ターゲット認識器は、前記周波数解析処理器で
抽出したスペクトラムを基にピーク周波数を検出してタ
ーゲットの観測位置と相対速度を算出する機能を有し、
前記ターゲット追従器は、前記ターゲット認識器が算出
したターゲットを基に次サイクルのターゲット位置を推
定してターゲット認識の更新を行う機能を有し、前記危
険判別器は、前記ターゲット追従器で得られたターゲッ
トの平滑位置および相対速度を基に、ターゲットに対す
る危険度を判別する機能を有し、さらに、前記ターゲッ
ト認識器は、スペクトラム全ピークの検出モジュール、
不規則静止物範囲検出モジュール、不規則静止物ピーク
除去モジュール、ピークペアリングモジュール、ターゲ
ット位置・速度算出モジュールを実行し、前記スペクト
ラム全ピークの検出モジュールでは、上り区間と下り区
間の全ピークを検出するために、あらかじめ決められた
標準閾値を越えるピークレベルを有するスペクトラムピ
ークを抽出し、前記不規則静止物範囲検出モジュールで
は、不規則静止物検知範囲を検出するために、まず、任
意検知範囲において、ピーク総数が、あらかじめ決めら
れたピーク総数閾値より多いかどうかを判別し、前記ピ
ーク総数が前記ピーク総数閾値より多い場合には、前記
任意検知範囲において、スペクトラム積分値が、あらか
じめ決められたスペクトラム積分値閾値より大きいかど
うかを判別し、前記スペ クトラム積分値が前記スペクト
ラム積分値閾値より大きい場合は、前記任意検知範囲を
不規則検知範囲とし、さらに所定変位だけ前記任意検知
範囲をずらして同様の検出を実行し、レーダ検知範囲全
区間を調べた後、不規則検知範囲と判定された全範囲を
前記不規則静止物検知範囲とし、前記不規則静止物ピー
ク除去モジュールでは、不規則静止物によるピーク除去
を実行するために、前記不規則静止物範囲検出モジュー
ルを用いて求めた前記不規則静止物検知範囲についてピ
ークレベル平均値を求め、さらに、前記不規則静止物検
知範囲についてピークレベル分散値を求め、当該求めた
前記ピークレベル平均値および前記ピークレベル分散値
を基に一時閾値を算出し、前記不規則静止物検知範囲に
おいて当該一時閾値を越えるピーク位置を抽出し、前記
ピークペアリングモジュールでは、全ピークから不規則
静止物によるピークを除いた残りのピークを用いてピー
クペアリングを実行し、前記ターゲット位置・速度算出
モジュールでは、前記ピークペアリングモジュールで求
めたターゲットのピークペアリング結果に基づいて、当
該ターゲットの位置および相対速度を算出することを
徴とする。 また、前記ターゲット追従器は、ターゲット
の観測位置と推定位置から平滑位置を算出する機能を有
するようにすることができる。 また、前記周波数解析処
理器は、前記A/D変換器を用いて一定時間でサンプリ
ングされたビート信号の離散値データを基に、FFTを
用いて、ターゲットに関連したスペクトラムを抽出する
機能を有するようにすることができる。 また、前記危険
判別器によって判定された危険度に基づいて、運転者に
対して警報表示または警報音などを用いて警告する警報
器を有するようにすることができる。 本発明のターゲッ
ト検出方法は、レーダヘッドには送受信アンテナが設け
られ、当該送受信アンテナからは三角波によってFM変
調されたFM変調波が自動車などのターゲットに向かっ
て送信され、かつターゲットで反射された反射波が前記
送受信アンテナによって受信され、ターゲットにより反
射された反射波は前記送受信アンテナにより受信された
後に、送信波とミキシングされてビート信号となり、当
該ビート信号は、ローパスフィルタ、信号増幅処理、A
/D変換処理を介してデジタル信号形態でターゲット検
出処理を行う手段に送り出され、前記ターゲット検出処
理は、周波数解析処理とターゲット認識処理とターゲッ
ト追従処理と危険判別処理を備え、前記周波数解析処理
は、前記A/D変換処理を用いて一定時間でサンプリン
グされたビート信号の離散値データを基に、所定の周波
数成分解析手法を用いて、ターゲットに関連したスペク
トラムを抽出する工程を有し、前記ターゲット認識処理
は、前記周波数解析処理で抽出したスペクトラムを基に
ピーク周波数を検出してターゲットの観測位置と相対速
度を算出する工程を有し、前記ターゲット追従処理は、
前記ターゲット認識処理が算出したターゲットを基に次
サイクルのターゲット位置を推定してターゲット認識の
更新を行う工程を有し、前記危険判別処理は、前記ター
ゲット追従処理で得られたターゲットの平滑位置および
相対速度を基に、ターゲットに対する危険度を判別する
工程を有し、さらに、前記ターゲット認識処理は、スペ
クトラム全ピークの検出モジュール、不規則静止物範囲
検出モジュール、不規則静止物ピーク除去モジュール、
ピークペアリングモジュール、ターゲット位置・速度算
出モジュールを実行し、前記スペクトラム全ピークの検
出モジュールでは、上り区間と下り区間の全ピークを検
出するために、あらかじめ決められた標準閾値を越える
ピークレベルを有するスペクトラムピークを抽出し、前
記不規則静止物範囲検出モジュールでは、不規則静止物
検知範囲を検出するために、まず、任意検知範囲におい
て、ピーク総数が、あらかじめ決められたピーク総数閾
値より多いかどうかを判別し、前記ピーク総数が前記ピ
ーク総数閾値より多い場合には、前記任意検知範囲にお
いて、スペクトラム積分値が、あらかじめ決められたス
ペクトラム積分値閾値より大きいかどうかを判別し、前
記スペクトラム積分値が前記スペクトラム積分値閾値よ
り大きい場合は、前記任意検知範囲を不規則検知範囲と
し、さらに所定変位だけ前記任意検知範囲をずらして同
様の検出を実行し、レーダ検知範囲全区間を調べた後、
不規則検知範囲と判定された全範囲を前記不規則静止物
検知範囲とし、前記不規則静止物ピーク除去モジュール
では、不規則静止物によるピーク除去を実行するため
に、前記不規則静止物範囲検出モジュールを用いて求め
た前記不規則静止物検知範囲についてピークレベル平均
値を求め、さらに、前記不規則静止物検知範囲について
ピークレベル分散値を求め、当該求めた前記ピークレベ
ル平均値および前記ピークレベル分散値を基に一時閾値
を算出し、前記不規則静止 物検知範囲において当該一時
閾値を越えるピーク位置を抽出し、前記ピークペアリン
グモジュールでは、全ピークから不規則静止物によるピ
ークを除いた残りのピークを用いてピークペアリングを
実行し、前記ターゲット位置・速度算出モジュールで
は、前記ピークペアリングモジュールで求めたターゲッ
トのピークペアリング結果に基づいて、当該ターゲット
の位置および相対速度を算出することを特徴とする
た、前記ターゲット追従処理は、ターゲットの観測位置
と推定位置から平滑位置を算出する工程を有するように
することができる。 また、前記周波数解析処理は、前記
A/D変換処理を用いて一定時間でサンプリングされた
ビート信号の離散値データを基に、FFTを用いて、タ
ーゲットに関連したスペクトラムを抽出する工程を有す
ようにすることができる。 また、前記危険判別処理に
よって判定された危険度に基づいて、運転者に対して警
報表示または警報音などを用いて警告する警報処理を有
するようにすることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のFM−CWレーダ装置
は、前方に位置する自動車などのターゲットに向けて、
三角波によってFM変調された連続波を送信波として送
信し、ターゲットによって反射されて戻ってきた反射波
を受信波として取り入れて、このときの送信波と受信波
をミキシングして得られるビート信号を、例えばFFT
のような周波数解析手法によって信号処理することで、
ターゲットとの距離および相対速度を算出することがで
きる。
【0010】ミリ波帯域を用いたFM−CWレーダ装置
におけるターゲットの検出では、上り区間のスペクトラ
ムおよび下り区間のスペクトラムを基にしてあらかじめ
決められた標準閾値を越えるスペクトラムピークをター
ゲットからの反射とみなして、上下区間のピークペアリ
ング処理を実行している。上記標準閾値は、一般的にタ
ーゲットの存在しない状況などでノイズレベルを測定
し、当該測定値に一定のマージンを加えることで算出さ
れている。しかし、実際のフィールドでは、先行車両の
他に存在する多数のターゲットのスペクトラムが現れて
しまう。特に、高速道路などにみられる防音壁、トンネ
ルまたは市街地などでは、連続した不規則な静止物が検
知され、スペクトラム上にランダムに現れる。当該ラン
ダムに現れるスペクトラムはサイクル間においても規則
性がなく静止物としても捉えることは難しい。すなわ
ち、標準閾値に基づく従来の設定方法では、多数のピー
クが検出され、しかも当該多数のピークはサイクル間で
ランダムな位置に発生するため、ペアリング処理により
誤ったピークペアを算出する可能性があり、ターゲット
を誤認識してしまうことが問題となる。また、不規則な
静止物に原因する多数ピークによりピークペアリング処
理時間が大きく左右されるため、マイクロプロセッサに
かかる負担が大きくなることが考えられる。
【0011】本発明は、様々な道路環境において誤認識
を低減するとともに、信号処理を実行するマイクロプロ
セッサにかかる最大負荷を低減することを目的とするも
のであって、スペクトラム分布状態を検知し、当該検知
したスペクトラム分布状態を基に、不規則静止物が発生
している範囲(不規則静止物検知範囲)を検出するとと
もに、当該不規則静止物検知範囲Wrpのピークレベル分
布を基に一時閾値を算出して不規則静止物と考えられる
ピークを検出し除去する点に特徴を有している。これに
より、真の移動体(ターゲット)を検知すると同時に、
不規則静止物のピーク総数Npkを削減することができる
ようになるといった効果を奏する。以下、本発明の実施
の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0012】図1は本発明の一実施の形態に係るFM−
CWレーダ装置10を説明するための機能ブロック図で
ある。図1において、1はレーダヘッド、2はローパス
フィルタ(LPF)、3は増幅器、4はA/D変換器、
5はマイクロプロセッサ、51は周波数解析処理器、5
2はターゲット認識器、53はターゲット追従器、54
は危険判別器、6は警報器、10は本実施の形態のFM
−CWレーダ装置を示している。
【0013】本発明の実施の形態について、図面を参照
して説明する。まず、図1を参照すると、本発明の一実
施の形態に係るFM−CWレーダ装置10の全体構成が
示されている。図1を参照すると、本実施の形態のFM
−CWレーダ装置10は、ターゲットとの距離およびタ
ーゲットとの相対速度を電波信号を用いて検出する機能
を有し、レーダヘッド1には送受信アンテナ7が設けら
れ、当該送受信アンテナ7からは三角波によってFM変
調されたFM変調波が自動車などのターゲットに向かっ
て送信され、かつターゲットで反射された反射波が送受
信アンテナ7によって受信されるように構成されてい
る。
【0014】ターゲットにより反射された反射波は送受
信アンテナ7により受信された後に、レーダヘッド1内
において送信波とミキシングされてビート信号となる。
当該ビート信号は、ローパスフィルタ2(LPF)、増
幅器3、A/D変換器4を介してデジタル信号形態でマ
イクロプロセッサ5に送り出される。
【0015】マイクロプロセッサ5は、周波数解析処理
器51とターゲット認識器52とターゲット追従器53
と危険判別器54を備えている。
【0016】周波数解析処理器51は、A/D変換器4
を用いて一定時間でサンプリングされたビート信号の離
散値データを基に、FFT(Fast Fourier
Transform)などの周波数成分解析手法を用
いて、ターゲットに関連したスペクトラムを抽出する。
【0017】ターゲット認識器52は、周波数解析処理
器51で抽出したスペクトラムを基にピーク周波数を検
出してターゲットの観測位置と相対速度を算出する。
【0018】ターゲット追従器53は、ターゲット認識
器52が算出したターゲットを基にマイクロプロセッサ
5の次サイクルのターゲット位置を推定してターゲット
認識の更新を行う。また、ターゲットの観測位置と推定
位置から平滑位置を算出する。
【0019】危険判別器54は、ターゲット追従器53
で得られたターゲットの平滑位置およびターゲット認識
器52で得られた相対速度を基に、ターゲットに対する
危険度(換言すれば、自車両に対する危険度が高いかど
うか)を判別する。
【0020】警報器6は、危険判別器54によって判定
された危険度に基づいて、運転者に対して警報表示また
は警報音などを用いて警告する。
【0021】次にFM−CWレーダ装置10の動作(タ
ーゲット検出方法)について説明する。まず、図2を参
照して、図1のマイクロプロセッサ5における動作原理
について説明する。図2は本発明の一実施の形態に係る
ターゲット検出方法を説明するためのフローチャートで
ある。
【0022】マイクロプロセッサ5は、メインルーチ
ン、すなわちイニシャライズ(ステップS1)、周波数
解析処理(ステップS2)、ターゲット認識処理(ステ
ップS3)、ターゲット追従処理(ステップS4)およ
び危険判別処理(ステップS5)の他に、各種の動作プ
ログラムにより支えられている。
【0023】メインルーチンは、図2のフローチャート
に示すように、ステップS1〜ステップS5を備えてい
る。
【0024】本実施の形態では、まず、自動車のエンジ
ンを作動させるため、イグニッションキーを操作して電
源を投入する動作が実行されると、一定時間経過後にマ
イクロプロセッサ5のリセットが解除される。リセット
解除とともに、マイクロプロセッサ5が起動され、所定
番地(通常、零番地)からプログラムを実行する。
【0025】図1および図2を参照してメインルーチン
を説明する。最初に、イニシャライズ(ステップS1)
では、イニシャライズが行われて、各種の変数が初期化
される。
【0026】ステップS1に続いて周波数解析処理(ス
テップS2)が実行されると、レーダヘッド1から送出
された送信波がターゲットに反射して受信波として戻
り、当該受信波を基にビート信号が生成される。三角波
によって周波数変調された電波が出力されると同時に、
ビート信号のA/D変換が開始される。当該ビート信号
の離散値化されたデータは、逐一マイクロプロセッサ5
の内部に蓄積される。また、当該A/D変換は一定のサ
ンプリング時間ごとに実行されるため、サンプリング時
間の監視には一般的にタイマ割り込みなどが用いられる
ことが多い。A/D変換器4によるビート信号の離散値
化は三角波の一周期分実行される。この時点で三角波の
上り区間と下り区間に相当するビート信号の離散値デー
タがマイクロプロセッサ5に蓄積されたことになる。当
該三角波の上り区間および下り区間に相当するビート信
号の離散値データを基に、FFT(Fast Four
ier Transform)などに代表される周波数
解析手法を用いて、各々の区間の離散的なスペクトラム
が得られる。
【0027】ターゲット認識処理(ステップS3)で
は、ステップS2で得られた離散的なスペクトラムに基
づいて、上り区間と下り区間のピークの組み合わせを求
めて観測位置と相対速度を検出する。
【0028】ターゲット追従処理(ステップS4)で
は、ステップS3で得られたターゲットの観測位置に基
づいて、車両運動状態に応じてターゲットの追従処理を
行うとともに、ターゲットの平滑位置を求める。
【0029】危険判別処理(ステップS5)では、ステ
ップS4で求めた平滑位置および相対速度に基づいて、
自車両に対しての危険度を判別する。危険度が高いと判
断された場合は、ドライバに対して警報表示により注意
を促す。ステップS5の終了後、ステップS2にジャン
プして、ステップS2、ステップS3、ステップS4、
ステップS5をループ処理する。
【0030】本提案の主題であるターゲット認識器52
について図3、図4、図5、図6を参照して詳細に説明
する。図3は図2のターゲット検出方法におけるターゲ
ット認識処理を説明するためのフローチャート、図4は
図3のターゲット認識処理における不規則静止物範囲検
出モジュールが実行するターゲット不規則静止物除去の
検出処理を説明するためのフローチャート、図5は図3
のターゲット認識処理における不規則静止物ピーク除去
モジュールが実行するターゲット不規則静止物の除去処
理を説明するためのフローチャート、図6は通常検知時
のスペクトラムを示すグラフ、図7は路側帯防音壁など
による不規則反射スペクトラムを示すグラフ、図8は不
規則静止物検知範囲Wrpを説明するためのグラフ、図9
は不規則静止物ピーク除去の処理を説明するためのグラ
フである。
【0031】図3に示すように、ターゲット認識器52
が実行するターゲット認識処理は、スペクトラム全ピー
クの検出モジュール(ステップS10)、不規則静止物
範囲検出モジュール(ステップS11)、不規則静止物
ピーク除去モジュール(ステップS12)、ピークペア
リングモジュール(ステップS13)、ターゲット位置
・速度算出モジュール(ステップS14)を実行する。
【0032】スペクトラム全ピークの検出モジュール
(ステップS10)では、上り区間と下り区間の全ピー
クを検出する。ターゲット認識器52は、すべてのピー
クを検出するために、図6に示すように、あらかじめ決
められた標準閾値を越えるピークレベルを有するスペク
トラムピークを抽出する。
【0033】不規則静止物範囲検出モジュール(ステッ
プS11)では、不規則静止物検知範囲Wrpを検出する
ために、まず、任意検知範囲Wpkにおいて、ピーク総数N
pkが、あらかじめ決められたピーク総数閾値Npkthより
多いかどうかを判別する。ピーク総数Npkがピーク総数
閾値Npkthより多い場合には、任意検知範囲Wpkにおい
て、スペクトラム積分値Ipkが、あらかじめ決められた
スペクトラム積分値閾値Ipkthより大きいかどうかを判
別する。スペクトラム積分値Ipkがスペクトラム積分値
閾値Ipkthより大きい場合は、任意検知範囲Wpkを不規則
検知範囲とする。さらに変位ΔRほど任意検知範囲Wpk
をずらして同様の検出を実行する。レーダ検知範囲全区
間を調べた後、不規則検知範囲と判定された全範囲を不
規則静止物検知範囲Wrpとする。
【0034】ここで、図4のフローチャートを参照して
不規則静止物範囲検出モジュール(ステップS11)を
説明する。本実施の形態では、まず、ステップS20で
上り区間の評価が完了したかどうかを調べる。上り区間
の評価が完了していれば(ステップS20のY)、ステ
ップS21へ進む。上り区間の評価が完了していなけれ
ば(ステップS20のN)、ステップS22へ進む。
【0035】ステップS21では、下り区間の評価が完
了したかどうかを調べる。下り区間の評価が完了してい
れば(ステップS21のY)、不規則静止物範囲検出モ
ジュールを完了(モジュール処理完了)してリターンす
る。評価が完了していなければ(ステップS21の
N)、ステップS22へ進む。
【0036】ステップS22では、図8に示すように、
距離Rから任意検知範囲Wpkを不規則静止物検知範囲Wrp
と定める。また、不規則静止物検知範囲Wrpを定める距
離Rの初期値を0とする(R=0に初期化)。
【0037】ステップS23では、ステップS22で定
めた任意検知範囲Wpkがレーダ検知範囲より大きいかど
うかを調べる。任意検知範囲Wpkがレーダ検知範囲未満
の場合には(ステップS23の<)、ステップS25へ
進む。一方、任意検知範囲Wpkがレーダ検知範囲より大
きい場合(ステップS23の≧)にはステップS24に
進む。
【0038】ステップS25では、不規則静止物の検知
範囲と判定された全範囲を不規則静止物検知の全範囲、
すなわち、不規則静止物検知範囲Wrpとする。ここでは
変位ΔRごとに移動する任意検知範囲Wpkにおいて不規
則静止物が発生している範囲かどうかを判断した後、各
々の任意検知範囲Wpkが重複する部分を上り区間、また
は下り区間の不規則静止物が検出された全区間とする。
【0039】そして、ステップS20へ進み、上下区間
の評価が完了したかどうかを調べる。
【0040】ステップS24では、任意検知範囲Wpkに
おけるピーク総数Npkを算出する。このピーク総数Npk
は、通常は、あらかじめ決められた標準閾値を越えるス
ペクトラムピークとして算出することができる。この標
準閾値は一般的に、前方にターゲットが存在しない場合
のスペクトラムの振幅にある一定値を加えることで設定
することが多い。
【0041】ステップS26では、ステップS24で算
出されたピーク総数Npkがピーク総数閾値Npkthを越えて
いるかどうかを判定する。ここでは、任意検知範囲Wpk
のピーク総数Npkを調べることで、任意検知範囲Wpkに不
規則静止物が存在する可能性が高いかどうかを判断す
る。それで、ピーク総数Npkがピーク総数閾値Npkth以下
の場合には(ステップS26の≦)、不規則静止物が発
生している可能性が低いと判断してステップS20へ進
む。一方、ピーク総数Npkがピーク総数閾値Npkthを越え
ている場合には(ステップS26の>)、同範囲に不規
則静止物が発生している可能性が高いと判断してステッ
プS27へ進む。
【0042】ステップS27では、任意検知範囲Wpkに
おけるスペクトラム積分値Ipkを算出する。不規則静止
物が発生している区間の特徴としては、多数のピークが
存在していることだけではなく、スペクトラムの分布が
連続的になっていることが挙げられる。これは自動車が
連なって走行している場合のスペクトラム分布とは明ら
かに異なる。
【0043】ステップS27に続くステップS28で
は、ステップS27で算出されたスペクトラム積分値Ip
kがスペクトラム積分値閾値Ipkthを越えているかどうか
を判定する。スペクトラム積分値Ipkがスペクトラム積
分値閾値Ipkth以下の場合は(ステップS28の≦)、
ピークは多数発生しているが、不規則静止物ではないと
判断してステップS20へ進む。一方、スペクトラム積
分値Ipkがスペクトラム積分値閾値Ipkthを越えている場
合は(ステップS28の>)、ステップS29へ進む。
【0044】ステップS29では、任意検知範囲Wpkを
不規則静止物が発生している範囲(不規則検知範囲)と
判断する。不規則静止物が発生している場合は、ピーク
が多数検出されると同時に、スペクトラムの分布が境目
のない連続的な状態となることから、スペクトラム積分
値Ipkが極めて大きくなることがわかっている。不規則
静止物範囲検出モジュール(ステップS11)は、この
ような不規則静止物の検知状態を捉えて認識することを
特徴としている。
【0045】ステップS30では、R=R+ΔRとして
任意検知範囲Wpkを変位ΔRだけずらして、検知範囲を
更新する。
【0046】次に、不規則静止物ピーク除去モジュール
(ステップS12)では、不規則静止物によるピーク除
去を実行するために、図5のフローチャートに示すよう
に、不規則静止物範囲検出モジュール(ステップS1
1)を用いて求めた不規則静止物検知範囲Wrpについて
ピークレベル平均値AVEpkを求める。さらに、不規則静
止物検知範囲Wrpについてピークレベル分散値σpkを求
める。当該求めたピークレベル平均値AVEpkおよびピー
クレベル分散値σpkを基に、一時閾値を算出する。
【0047】ここで、LVL(σpk)は、ピークレベル平
均値AVEpkに対する各ピークレベルLVLpkのばらつきの度
合いに応じて、一時閾値を補正する係数である。これに
より、不規則静止物の分布状態に適した形での検出およ
び除去を行うことが可能となり、不規則静止物検知範囲
WrpにおいてピークレベルLVLpkが一時閾値よりも大きい
ピークを抽出できるようになる。
【0048】次に、図5のフローチャートを参照して不
規則静止物ピーク除去モジュール(ステップS12)を
説明する。本実施の形態では、まず、ステップS40で
上り区間の評価が完了したかどうかを調べる。上り区間
の評価が完了していれば(ステップS40のY)、ステ
ップS41へ進む。上り区間の評価が完了していなけれ
ば(ステップS40のN)、ステップS42へ進む。
【0049】ステップS41では、下り区間の評価が完
了したかどうかを調べる。下り区間の評価が完了してい
れば(ステップS41のY)、不規則静止物ピーク除去
モジュールを完了(モジュール処理完了)してリターン
する。評価が完了していなければ(ステップS41の
N)、ステップS42へ進む。
【0050】ステップS42では、不規則静止物範囲検
出モジュール(ステップS11)で求めた不規則静止物
検知範囲Wrpについて各ピークレベル平均値AVEpkを算出
する。
【0051】ステップS43では、不規則静止物範囲検
出モジュール(ステップS11)で求めた不規則静止物
検知範囲Wrpについて各ピークレベル分散値σpkを算出
する。
【0052】ステップS44では、不規則静止物検知範
囲Wrpにおいて一時閾値を次式に従って求める。
【0053】一時閾値=AVEpk+LVL(σpk) LVL(σpk)=k*σ(k:定数) 図7は不規則静止物検知範囲Wrpに対して上式を用いて
一時閾値を設定した様子を示している。
【0054】ステップS45では、図9に示すように、
ステップS44で求めた一時閾値を基に、再度ピークの
抽出を行う。再度のピークの抽出では、一時閾値を越え
るピークスペクトラムを選択することで、前回に抽出し
たすべてのピークスペクトラムを基に、不規則静止物に
起因するピークスペクトラムを除去した移動体(ターゲ
ット)のピークスペクトラムを得ている。
【0055】ステップS45の終了後にステップS40
へ戻り、上り区間の評価完了を調べ、完了した場合(ス
テップS40のY)にはステップS41で下り区間の評
価完了を調べ、ステップS41の完了後に(ステップS
41のY)不規則静止物ピーク除去モジュール(ステッ
プS12)を完了してリターンする。
【0056】ピークペアリングモジュール(ステップS
13)では、全ピークから不規則静止物によるピークを
除いた残りのピークを用いてピークペアリングを実行す
る。移動体(ターゲット)ごとのピークのペアリング
(ピークペアリング)は、例えば、検出する相対速度上
限値を基に組み合わせ候補を絞り込んだ後、時系列に各
組み合わせ候補から推定される移動軌跡と実軌跡を照ら
し合わせることで、組み合わせ候補の中からターゲット
を示す組み合わせを検出している。
【0057】ターゲット位置・速度算出モジュール(ス
テップS14)では、ステップS13で求めた移動体
(ターゲット)のピークペアリング結果に基づいて、当
該移動体(ターゲット)の位置、相対速度を算出する。
【0058】なお、本発明が上記実施の形態に限定され
ず、本発明の技術思想の範囲内において、上記実施の形
態は適宜変更され得ることは明らかである。また上記構
成部材の数、位置、形状等は上記実施の形態に限定され
ず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にす
ることができる。また、各図において、同一構成要素に
は同一符号を付している。
【0059】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されているの
で、ターゲットとなる自動車が防音壁やトンネルなどの
連続した静止物と呼ばれる道路構造物に沿って走行した
場合、または道路脇に非常に多くの静止物がランダムに
存在する市街地を走行した場合などに、道路脇に存在す
る連続した静止物を検出してターゲットのピークを求め
る手段を用いて閾値を一時的に置き換えることで、ター
ゲットのピークの検出数を絞ることができるようにな
る。これにより、連続した静止物を除去して移動体(タ
ーゲット)を検出することで、ピークペアリングにおけ
る誤ったターゲットの検出を防止することができるよう
になる。また、連続した静止物を除去することで、道路
環境に左右されることなくターゲット検出に要求される
演算負荷を一定以下に抑えることができるようになる。
これにより、ターゲット検出のサイクル時間を一定に保
つことができるようになる。
【0060】以上の結果、誤ったターゲットの検出を最
小限に抑えることができ、かつ一定時間後ごとにターゲ
ットの検出を行うことができるようになり、的確なタイ
ミングで車間距離による危険警報を素早く実行すること
ができるようになるといった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るFM−CWレーダ
装置を説明するための機能ブロック図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係るターゲット検出方
法を説明するためのフローチャートである。
【図3】図2のターゲット検出方法におけるターゲット
認識処理を説明するためのフローチャートである。
【図4】図3のターゲット認識処理における不規則静止
物範囲検出モジュールを説明するためのフローチャート
である。
【図5】図3のターゲット認識処理における不規則静止
物ピーク除去モジュールを説明するためのフローチャー
トである。
【図6】通常検知時のスペクトラムを示すグラフであ
る。
【図7】路側帯防音壁などによる不規則反射スペクトラ
ムを示すグラフである。
【図8】不規則静止物検出範囲を説明するためのグラフ
である。
【図9】不規則静止物ピーク除去の処理を説明するため
のグラフである。
【符号の説明】
1…レーダヘッド 2…ローパスフィルタ(LPF) 3…増幅器 4…A/D変換器 5…マイクロプロセッサ 6…警報器 7…送受信アンテナ 10…FM−CWレーダ装置 51…周波数解析処理器 52…ターゲット認識器 53…ターゲット追従器 54…危険判別器
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平11−64502(JP,A) 特開 平11−211811(JP,A) 特開 平8−94749(JP,A) 特開 平7−104062(JP,A) 特開 平7−234277(JP,A) 特開 平7−98375(JP,A) 特開 平7−191133(JP,A) 特開2000−19245(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01S 7/00 - 7/42 G01S 13/00 - 13/95

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーダヘッドには送受信アンテナが設け
    られ、当該送受信アンテナからは三角波によってFM変
    調されたFM変調波が自動車などのターゲットに向かっ
    て送信され、かつターゲットで反射された反射波が前記
    送受信アンテナによって受信され、ターゲットにより反
    射された反射波は前記送受信アンテナにより受信された
    後に、送信波とミキシングされてビート信号となり、当
    該ビート信号は、ローパスフィルタ、増幅器、A/D変
    換器を介してデジタル信号形態でマイクロプロセッサに
    送り出され、 前記マイクロプロセッサは、周波数解析処理器とターゲ
    ット認識器とターゲット追従器と危険判別器を備え、 前記周波数解析処理器は、前記A/D変換器を用いて一
    定時間でサンプリングされたビート信号の離散値データ
    を基に、所定の周波数成分解析手法を用いて、ターゲッ
    トに関連したスペクトラムを抽出する機能を有し、 前記ターゲット認識器は、前記周波数解析処理器で抽出
    したスペクトラムを基にピーク周波数を検出してターゲ
    ットの観測位置と相対速度を算出する機能を有し、 前記ターゲット追従器は、前記ターゲット認識器が算出
    したターゲットを基に次サイクルのターゲット位置を推
    定してターゲット認識の更新を行う機能を有し、 前記危険判別器は、前記ターゲット追従器で得られたタ
    ーゲットの平滑位置および相対速度を基に、ターゲット
    に対する危険度を判別する機能を有し、 さらに、前記ターゲット認識器は、スペクトラム全ピー
    クの検出モジュール、不規則静止物範囲検出モジュー
    ル、不規則静止物ピーク除去モジュール、ピークペアリ
    ングモジュール、ターゲット位置・速度算出モジュール
    を実行し、 前記スペクトラム全ピークの検出モジュールでは、上り
    区間と下り区間の全ピークを検出するために、あらかじ
    め決められた標準閾値を越えるピークレベルを有するス
    ペクトラムピークを抽出し、 前記不規則静止物範囲検出モジュールでは、不規則静止
    物検知範囲を検出するために、まず、任意検知範囲にお
    いて、ピーク総数が、あらかじめ決められたピ ーク総数
    閾値より多いかどうかを判別し、前記ピーク総数が前記
    ピーク総数閾値より多い場合には、前記任意検知範囲に
    おいて、スペクトラム積分値が、あらかじめ決められた
    スペクトラム積分値閾値より大きいかどうかを判別し、
    前記スペクトラム積分値が前記スペクトラム積分値閾値
    より大きい場合は、前記任意検知範囲を不規則検知範囲
    とし、さらに所定変位だけ前記任意検知範囲をずらして
    同様の検出を実行し、レーダ検知範囲全区間を調べた
    後、不規則検知範囲と判定された全範囲を前記不規則静
    止物検知範囲とし、 前記不規則静止物ピーク除去モジュールでは、不規則静
    止物によるピーク除去を実行するために、前記不規則静
    止物範囲検出モジュールを用いて求めた前記不規則静止
    物検知範囲についてピークレベル平均値を求め、さら
    に、前記不規則静止物検知範囲についてピークレベル分
    散値を求め、当該求めた前記ピークレベル平均値および
    前記ピークレベル分散値を基に一時閾値を算出し、前記
    不規則静止物検知範囲において当該一時閾値を越えるピ
    ーク位置を抽出し、 前記ピークペアリングモジュールでは、全ピークから不
    規則静止物によるピークを除いた残りのピークを用いて
    ピークペアリングを実行し、 前記ターゲット位置・速度算出モジュールでは、前記ピ
    ークペアリングモジュールで求めたターゲットのピーク
    ペアリング結果に基づいて、当該ターゲットの位置およ
    び相対速度を算出する ことを特徴とするFM−CWレー
    ダ装置。
  2. 【請求項2】 前記ターゲット追従器は、ターゲットの
    観測位置と推定位置から平滑位置を算出する機能を有す
    ることを特徴とする請求項1に記載のFM−CWレーダ
    装置。
  3. 【請求項3】 前記周波数解析処理器は、前記A/D変
    換器を用いて一定時間でサンプリングされたビート信号
    の離散値データを基に、FFTを用いて、ターゲットに
    関連したスペクトラムを抽出する機能を有することを特
    徴とする請求項1または2に記載のFM−CWレーダ装
    置。
  4. 【請求項4】 前記危険判別器によって判定された危険
    度に基づいて、運転者に対して警報表示または警報音な
    どを用いて警告する警報器を有することを特徴とする
    求項1乃至3のいずれか一項に記載のFM−CWレーダ
    装置。
  5. 【請求項5】 レーダヘッドには送受信アンテナが設け
    られ、当該送受信アンテナからは三角波によってFM変
    調されたFM変調波が自動車などのターゲットに向かっ
    て送信され、かつターゲットで反射された反射波が前記
    送受信アンテナによって受信され、ターゲットにより反
    射された反射波は前記送受信アンテナにより受信された
    後に、送信波とミキシングされてビート信号となり、当
    該ビート信号は、ローパスフィルタ、信号増幅処理、A
    /D変換処理を介してデジタル信号形態でターゲット検
    出処理を行う手段に送り出され、 前記ターゲット検出処理は、周波数解析処理とターゲッ
    ト認識処理とターゲット追従処理と危険判別処理を備
    え、 前記周波数解析処理は、前記A/D変換処理を用いて一
    定時間でサンプリングされたビート信号の離散値データ
    を基に、所定の周波数成分解析手法を用いて、ターゲッ
    トに関連したスペクトラムを抽出する工程を有し、 前記ターゲット認識処理は、前記周波数解析処理で抽出
    したスペクトラムを基にピーク周波数を検出してターゲ
    ットの観測位置と相対速度を算出する工程を有し、 前記ターゲット追従処理は、前記ターゲット認識処理が
    算出したターゲットを基に次サイクルのターゲット位置
    を推定してターゲット認識の更新を行う工程を有し、 前記危険判別処理は、前記ターゲット追従処理で得られ
    たターゲットの平滑位置および相対速度を基に、ターゲ
    ットに対する危険度を判別する工程を有し、 さらに、前記ターゲット認識処理は、スペクトラム全ピ
    ークの検出モジュール、不規則静止物範囲検出モジュー
    ル、不規則静止物ピーク除去モジュール、ピークペアリ
    ングモジュール、ターゲット位置・速度算出モジュール
    を実行し、 前記スペクトラム全ピークの検出モジュールでは、上り
    区間と下り区間の全ピークを検出するために、あらかじ
    め決められた標準閾値を越えるピークレベルを有するス
    ペクトラムピークを抽出し、 前記不規則静止物範囲検出モジュールでは、不規則静止
    物検知範囲を検出するために、まず、任意検知範囲にお
    いて、ピーク総数が、あらかじめ決められたピ ーク総数
    閾値より多いかどうかを判別し、前記ピーク総数が前記
    ピーク総数閾値より多い場合には、前記任意検知範囲に
    おいて、スペクトラム積分値が、あらかじめ決められた
    スペクトラム積分値閾値より大きいかどうかを判別し、
    前記スペクトラム積分値が前記スペクトラム積分値閾値
    より大きい場合は、前記任意検知範囲を不規則検知範囲
    とし、さらに所定変位だけ前記任意検知範囲をずらして
    同様の検出を実行し、レーダ検知範囲全区間を調べた
    後、不規則検知範囲と判定された全範囲を前記不規則静
    止物検知範囲とし、 前記不規則静止物ピーク除去モジュールでは、不規則静
    止物によるピーク除去を実行するために、前記不規則静
    止物範囲検出モジュールを用いて求めた前記不規則静止
    物検知範囲についてピークレベル平均値を求め、さら
    に、前記不規則静止物検知範囲についてピークレベル分
    散値を求め、当該求めた前記ピークレベル平均値および
    前記ピークレベル分散値を基に一時閾値を算出し、前記
    不規則静止物検知範囲において当該一時閾値を越えるピ
    ーク位置を抽出し、 前記ピークペアリングモジュールでは、全ピークから不
    規則静止物によるピークを除いた残りのピークを用いて
    ピークペアリングを実行し、 前記ターゲット位置・速度算出モジュールでは、前記ピ
    ークペアリングモジュールで求めたターゲットのピーク
    ペアリング結果に基づいて、当該ターゲットの位置およ
    び相対速度を算出する ことを特徴とするターゲット検出
    方法。
  6. 【請求項6】 前記ターゲット追従処理は、ターゲット
    の観測位置と推定位置から平滑位置を算出する工程を有
    することを特徴とする請求項5に記載のターゲット検出
    方法。
  7. 【請求項7】 前記周波数解析処理は、前記A/D変換
    処理を用いて一定時間でサンプリングされたビート信号
    の離散値データを基に、FFTを用いて、ターゲットに
    関連したスペクトラムを抽出する工程を有することを特
    徴とする請求項5または6に記載のターゲット検出方
    法。
  8. 【請求項8】 前記危険判別処理によって判定された危
    険度に基づいて、運転者に対して警報表示または警報音
    などを用いて警告する警報処理を有することを特徴とす
    請求項5乃至7のいずれか一項に記載のターゲット検
    出方法。
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