JP3400964B2 - 半導体記憶装置の製造方法 - Google Patents

半導体記憶装置の製造方法

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JP3400964B2 JP34391299A JP34391299A JP3400964B2 JP 3400964 B2 JP3400964 B2 JP 3400964B2 JP 34391299 A JP34391299 A JP 34391299A JP 34391299 A JP34391299 A JP 34391299A JP 3400964 B2 JP3400964 B2 JP 3400964B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体記憶装置お
よびその製造方法に関し、特に絶縁性金属酸化物を容量
膜とした半導体記憶装置およびその製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年デジタル技術の進展に伴い、大容量
のデータを処理、保存する傾向が推進される中で電子機
器が一段と高度化し、使用される半導体装置もその半導
体素子の微細化が急速に進んできている。
【0003】それに伴ってダイナミックRAMの高集積
化を実現するために、従来の珪素酸化物または窒化物の
代わりに高誘電体を容量絶縁膜として用いる技術が広く
研究開発されている。
【0004】さらに従来にない低動作電圧かつ高速書き
込み読み出し可能な不揮発性RAMの実用化を目指し、
自発分極特性を有する強誘電体膜に関する研究開発が盛
んに行われている。
【0005】これらの半導体記憶装置を実現するための
最重要課題は、容量素子を特性劣化なくCMOS集積回
路に集積化できるプロセスを開発することである。
【0006】以下、従来の半導体記憶装置500および
その製造方法について、図6を用いて説明する。
【0007】図6に示すように、半導体記憶装置500
は、ソース領域およびドレイン領域21、ゲート電極2
2からなるトランジスタ34が集積化された半導体基板
33を備える。半導体基板33の全面を覆うように第1
の保護絶縁膜23が形成されている。
【0008】第1の保護絶縁膜23上に、下部電極2
4、絶縁性金属酸化物からなる容量膜25および上部電
極26からなるデータ記憶用容量素子35が形成されて
いる。
【0009】データ記憶用容量素子35を覆うように水
素バリア層27が形成されている。第1の保護絶縁膜2
3および水素バリア層27の全面を覆うように第2の保
護絶縁膜28が形成されている。
【0010】第2の保護絶縁膜28と水素バリア層27
とをエッチングすることにより、上部電極26に通ずる
コンタクトホール29および下部電極24に通ずるコン
タクトホール30が形成される。第1の保護絶縁膜23
と第2の保護絶縁膜28とをエッチングすることによ
り、トランジスタへのコンタクトホール31が形成され
る。最後に、トランジスタ34および容量素子35を接
続する配線層32が所定の領域に形成される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】以上のように従来の半
導体記憶装置500では、水素バリア層27が容量素子
35を覆うように形成され、かつ、この水素バリア層2
7が配線層としての機能を有するとともに水素バリア層
27は水素に対してバリアとなる材料を用いて形成され
るので、配線層32を形成した後のプロセスでは、水素
バリア層27は絶縁性金属酸化物からなる容量膜25の
還元反応に伴う容量素子35の特性劣化を抑制すること
ができる。
【0012】しかしながら、配線層32を形成する前の
プロセスにおいて上記の従来技術では解決できない新た
な課題を、発明者は見いだした。この課題について図7
を用いて説明する。
【0013】まず、図7(a)に示すように、上部電極
26に用いられる白金電極上に形成された水素バリア層
27と第2の保護絶縁膜28とにコンタクトホール29
を形成する際に、第2の保護絶縁膜28上にレジスト6
1が形成される。
【0014】次に、図7(b)に示すように、レジスト
61を酸素プラズマ中で除去する。この場合、レジスト
61の除去中に発生するOH基62の一部が上部電極2
6の表面26Aでの触媒反応により分解され、活性な水
素63が生成される(図6(c))。
【0015】図7(c)に示すように、この活性な水素
63は、上部電極26中を拡散する。その結果、図7
(d)に示すように、容量素子35に水素63が拡散す
る。即ち、活性な水素63が、上部電極26へのコンタ
クトホール29および下部電極24へのコンタクトホー
ル30から容量膜25へ拡散し、絶縁性金属酸化物であ
る容量膜25を還元させてしまい、容量素子35の特性
劣化を引き起こす。
【0016】この水素63に対する触媒反応は、図8に
示すような白金電極(上部電極26、下部電極24)が
露出するトランジスタ34へのコンタクトホール31の
エッチング後の酸素プラズマによるレジスト61の除去
工程で必ず起こる。
【0017】図8に示す除去工程で生ずる、上部電極2
6の表面26A、下部電極24の表面24Aで活性な水
素63が生成される触媒反応を、従来の半導体記憶装置
500では抑制することができない。このため、絶縁性
金属酸化物からなる容量膜25の還元反応に伴う容量素
子35の特性劣化を生じるという課題を有していた。
【0018】本発明は上記の課題を解決するものであ
り、簡単な構成により、白金表面での水素に対する触媒
反応を抑制することができ、絶縁性金属酸化物からなる
容量膜の還元反応に伴う容量素子の特性劣化を抑制する
ため、優れた特性を有する半導体記憶装置およびその製
造方法を実現することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明に係る半導体記憶
装置は、トランジスタが集積化された半導体基板と、前
記半導体基板を覆うように形成される第1の保護絶縁膜
と、前記第1の保護絶縁膜上に形成される1個以上のデ
ータ記憶用容量素子と、前記第1の保護絶縁膜および前
記容量素子を覆うように形成される第2の保護絶縁膜と
を備える半導体記憶装置であって、前記容量素子は、前
記第1の保護絶縁膜上に形成される下部電極と、前記下
部電極上に形成される容量膜と、前記容量膜上に形成さ
れる上部電極とを含み、前記容量膜は、絶縁性金属酸化
物を含み、前記第2の保護絶縁膜は、前記上部電極に通
ずる第1コンタクトホールと前記下部電極に通ずる第2
コンタクトホールとを有し、前記半導体記憶装置は、前
記第1および第2コンタクトホールに形成される水素バ
リア層をさらに備え、前記水素バリア層は、前記上部電
極および前記下部電極が露出しないように形成されると
ともに、前記水素バリア層は前記トランジスタには形成
されておらず、前記半導体記憶装置は、前記トランジス
タと前記容量素子とを電気的に接続する配線層をさらに
備え、そのことにより上記目的が達成される。
【0020】前記水素バリア層は、水素に対する触媒反
応がなく、前記水素バリア層は、導電性の材料を含んで
もよい。
【0021】前記水素バリア層は、窒化チタン、窒化タ
ンタル、酸化イリジウム、酸化ルテニウムおよび酸化ロ
ジウムの少なくとも1つを含んでもよい。
【0022】前記絶縁性金属酸化物は、ビスマス層状ペ
ロブスカイト構造を有する強誘電体、チタン酸ジルコン
鉛、チタン酸ストロンチウムバリウムおよび5酸化タン
タルのいずれかを含んでもよい。
【0023】前記上部電極および前記下部電極は、白
金、イリジウム、ルテニウム、ロジウムの少なくとも1
つを含んでもよい。
【0024】本発明に係る半導体記憶装置の製造方法
は、トランジスタが集積化された半導体基板を覆うよう
に第1の保護絶縁膜を形成する第1工程と、前記第1の
保護絶縁膜上に下部電極、絶縁性金属酸化物からなる容
量膜および上部電極からなるデータ記憶用容量素子を形
成する第2工程と、前記第1の保護絶縁膜および前記容
量素子を覆う第2の保護絶縁膜を形成する第3工程と、
前記第2の保護絶縁膜に前記上部電極に通ずる第1コン
タクトホールと前記下部電極に通ずる第2コンタクトホ
ールとを形成し、その後酸素雰囲気下で熱処理を行う
4工程と、前記第1コンタクトホールと前記第2コンタ
クトホールとに、前記上部電極と前記下部電極とが露出
しないように水素バリア層を形成する第5工程であっ
て、前記水素バリア層は前記トランジスタには形成され
ていない、第5工程と、前記第2の保護絶縁膜および前
記水素バリア層上にレジストを形成し、前記レジスト、
前記第1の保護絶縁膜および前記第2の保護絶縁膜をエ
ッチング加工することにより、前記トランジスタに通ず
る第3コンタクトホールを前記第1の保護絶縁膜および
前記第2の保護絶縁膜に形成する第6工程と、前記容量
素子と前記トランジスタとを電気的に接続する配線層を
形成する第7工程とを包含し、そのことにより上記目的
が達成される。
【0025】前記6工程は、前記レジストをO2プラズ
マによりアッシングする工程を包含してもよい。
【0026】本発明によれば、上部電極および下部電極
へのコンタクトホール内を水素バリア層で完全に覆うた
め、酸素プラズマによるレジスト除去時に上部電極およ
び下部電極表面での水素に対する触媒反応を抑制でき、
容量膜の還元反応による容量素子の特性劣化を防止でき
る。
【0027】また本発明によれば、上部電極および下部
電極表面での水素触媒反応を抑制でき、かつ上部電極お
よび下部電極と配線層とが接続する部分での良好な導電
性を確保することができる。
【0028】さらに本発明によれば、上部電極および下
部電極へのコンタクトホール形成後の酸素プラズマによ
るレジスト除去時に、上部電極および下部電極表面で水
素に対する触媒反応が起こっても、その後の酸素雰囲気
での熱処理により容量膜を再度酸化できるとともに、ト
ランジスタへのコンタクトホール形成後の酸素プラズマ
によるレジスト除去時には、上部電極および下部電極表
面を露出させないように水素バリア層が形成されている
ので、上部電極および下部電極表面で水素に対する触媒
反応が起こらず、容量膜が還元されることがない。この
ため、優れた特性を有する容量素子を実現することがで
きる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図1、図2および図3を用いて説明する。図1は実
施の形態における半導体記憶装置100の要部断面図で
ある。図2は、実施の形態における半導体記憶装置10
0の製造工程図である。図3は、実施の形態における半
導体記憶装置100の製造方法を示すフローチャートで
ある。
【0030】図1を参照して、実施の形態における半導
体記憶装置100を説明する。半導体記憶装置100
は、トランジスタ42が集積化された半導体基板41
と、半導体基板41を覆うように形成される第1の保護
絶縁膜3と、第1の保護絶縁膜3上に形成されるデータ
記憶用容量素子43と、第1の保護絶縁膜3および容量
素子43を覆うように形成される第2の保護絶縁膜7と
を備える。
【0031】容量素子43は、第1の保護絶縁膜3上に
形成される下部電極4と、下部電極4上に形成される容
量膜5と、容量膜5上に形成される上部電極6とを含
む。容量膜5は、絶縁性金属酸化物を含む。
【0032】第2の保護絶縁膜7は、上部電極6に通ず
るコンタクトホール8と下部電極4に通ずるコンタクト
ホール9とを有する。
【0033】半導体記憶装置100は、コンタクトホー
ル8.9にそれぞれ形成される水素バリア層10,11
をさらに備える。水素バリア層10は、上部電極6が露
出しないように形成される。水素バリア層11は、下部
電極4が露出しないように形成される。
【0034】半導体記憶装置100は、トランジスタ4
2と容量素子43とを電気的に接続する配線層13をさ
らに備える。トランジスタ42は、ソース領域またはド
レイン領域1およびゲート2を含む。
【0035】図2および図3を参照して、半導体記憶装
置100の製造方法を説明する。
【0036】図2(a)を参照して、ソース領域または
ドレイン領域1およびゲート2からなるトランジスタ4
2が集積化された半導体基板41上の全面を覆うように
第1の保護絶縁膜3を形成する(S301)。
【0037】次に、第1の保護絶縁膜3上にスパッタ法
により形成された白金からなる下部電極4、有機金属分
解法やスパッタ法により形成されたSrBi2(Ta1-x
Nb x)O9からなる容量膜5およびスパッタ法により形
成された白金からなる上部電極6を形成する。次に下部
電極4、容量膜5および上部電極6をドライエッチング
法により所定の形状に加工し、データ記憶用容量素子4
3を形成する(S302)。
【0038】次に、第1の保護絶縁膜3および容量素子
43の全面を覆うように第2の保護絶縁膜7を形成する
(S303)。次に、第2の保護絶縁膜7上全面にレジ
スト(図示せず)を形成し、そのレジストに上部電極6
および下部電極4に通ずるコンタクトホール8、9を形
成するためのマスクパターン(図示せず)をリソグラフ
ィ法により形成する。次に、第2の保護絶縁膜7をマス
クパターンにしたがってドライエッチング法により加工
し、上部電極6へのコンタクトホール8および下部電極
4へのコンタクトホール9を形成する(S304)。
【0039】次に、酸素プラズマによりレジストをアッ
シング除去し、続いて酸素雰囲気下で650℃の熱処理
を行う(S305)。
【0040】次に、図2(b)を参照して、水素バリア
層となる窒化チタンを基板41全面にスパッタ法により
形成する。コンタクトホール8内の上部電極6およびコ
ンタクトホール9内の下部電極4が露出しないようにリ
ソグラフィ法によりマスクパターン(図示せず)を形成
する。続いてドライエッチング法により窒化チタンを所
定の形状に加工することにより、コンタクトホール8に
形成された窒化チタンからなる水素バリア層10および
コンタクトホール9に形成された窒化チタンからなる水
素バリア層11を形成する(S306)。
【0041】次に、図2(c)を参照して、第2の保護
絶縁膜7および水素バリア層10、11上の全面にレジ
スト(図示せず)を形成し、レジストにトランジスタ4
2に通ずるコンタクトホール12を形成するためのマス
クパターン(図示せず)をリソグラフィ法により形成す
る。次に、第1の保護絶縁膜3および第2の保護絶縁膜
7をマスクパターンにしたがってドライエッチング法に
より加工し、トランジスタ42に通ずるコンタクトホー
ル12を形成する(S307)。
【0042】続いて、酸素プラズマによりレジストをア
ッシング除去する(S308)。最後に、容量素子43
およびトランジスタ42を電気的に接続するために、図
面の下側からチタン、窒化チタン、アルミニウム、窒化
チタンを順次積層した配線層13を形成する(S30
9)。
【0043】以上のように本実施の形態によれば、上部
電極6および下部電極4へのコンタクトホール8,9の
形成後の酸素プラズマによるレジストのアッシング除去
時に、上部電極6および下部電極4の表面で水素に対す
る触媒反応が起こっても、アッシング除去後の酸素雰囲
気での熱処理により容量膜5を再度酸化することができ
る。
【0044】さらに本実施の形態によれば、トランジス
タに通ずるコンタクトホール12の形成後の酸素プラズ
マによるレジストのアッシング除去時には、上部電極6
および下部電極4の表面を露出させないように水素バリ
ア層10,11がコンタクトホールを完全に覆うように
形成されるため、上部電極6および下部電極4の表面で
水素に対する触媒反応が起こることはなく、容量膜5が
還元されることがない。
【0045】ここで、従来例における半導体記憶装置5
00と本発明における半導体記憶装置100との特性比
較を行った結果を述べる。
【0046】図4は、図1の断面図に示した各アドレス
番号(横軸)に対応した容量素子43の残留分極(縦
軸)を示したものである。なお、アドレス番号は、下部
電極4に通ずるコンタクトホール9に近いところから、
アドレス番号A0,A1,A2というようにアドレス番
号Anと定義した(図1参照)。アドレス番号A0に対
応する容量素子43の部分を容量素子部分A0、アドレ
ス番号A1に対応する部分を容量素子部分A1、以下同
様に称する。
【0047】グラフ中の線51は、従来の半導体記憶装
置500の残留分極、線52は、上部電極6に通ずるコ
ンタクトホール8上にのみ窒化チタンからなる水素バリ
ア層10を設けた半導体記憶装置の残留分極、および線
53は、本発明の半導体記憶装置の残留分極である。
【0048】線51で表される半導体記憶装置500の
場合、全容量素子部分A0〜 Anに渡り残留分極は約
5μC/cm2程度であり、特性劣化が著しいことを示
している。これは、上部電極6および下部電極4の表面
で水素に対する触媒反応が起こり、容量膜5が還元され
るためである。
【0049】線52で表される半導体記憶装置の場合、
下部電極4に通ずるコンタクトホール9に近い容量素子
部分A0およびA1において、残留分極の低下による特
性劣化が確認された。これは、コンタクトホール9内の
下部電極4の表面での水素に対する触媒反応により、コ
ンタクトホール9から水素が紙面の横方向に拡散し、容
量素子部分A0およびA1まで達した結果、容量膜5の
還元が起こったことに起因している。
【0050】線53で表される本実施の形態の半導体記
憶装置100の場合、すなわち、コンタクトホール8内
上部電極6の表面およびコンタクトホール9内下部電極
4の表面に窒化チタンからなる水素バリア層10,11
を設けた場合には、全アドレス番号に対応する容量素子
43とも残留分極の低下による特性劣化は見られなかっ
た。これは、上部電極6および下部電極4の表面での水
素に対する触媒反応を完全に防止することができたた
め、容量膜5の還元が起こらないからである。
【0051】図5は、本実施の形態の半導体記憶装置1
00と従来の半導体記憶装置500との不良ビット発生
率を示したものである。横軸は、図1の断面図に示した
各アドレス番号に対応する容量素子部分であり、縦軸
は、不良ビット発生率を表す。
【0052】グラフ中の線54は、従来の半導体記憶装
置500の不良ビット発生率、線55は、上部電極6に
通ずるコンタクトホール8上にのみ窒化チタンからなる
水素バリア層10を設けた半導体記憶装置の不良ビット
発生率、および線56は、本発明の半導体記憶装置の不
良ビット発生率である。
【0053】線54で表される従来例における半導体記
憶装置500の場合は、残留分極の低下による特性劣化
が著しいため、全アドレスとも不良率100%となっ
た。次に、線55で表される半導体記憶装置の場合、下
部電極4へのコンタクトホール9に近い容量素子部分A
0およびA1のみ不良が発生した。最後に、線56で表
される本実施の形態の半導体記憶装置100の場合、全
容量素子部分とも不良率0%を達成できた。
【0054】すなわち、この図5に示す結果は、図4で
示したような容量素子の特性を反映したものになってお
り、本実施の形態によれば、半導体記憶装置の特性を著
しく向上させることができることがわかる。
【0055】図4および図5の実験結果で示すように、
本実施の形態の半導体記憶装置100によれば、優れた
特性を有する容量素子43を含んだ半導体記憶装置を実
現できる。
【0056】なお、本実施の形態の半導体記憶装置10
0の製造工程において、アッシング除去後の熱処理は酸
素中で650℃で行ったが、本発明はこれに限定されな
い。温度が600℃から850℃の範囲であれば、容量
膜5の酸化が可能であるために、同様の効果が得られ
る。
【0057】なお、本実施の形態では、水素バリア層1
0,11として、窒化チタンを用いたが、本発明はこれ
に限定されない。水素に対する触媒反応がなく、かつ導
電性の材料である窒化タンタル、酸化イリジウム、酸化
ルテニウムおよび酸化ロジウムのいずれか、またはこれ
らの組み合わせによる積層膜を用いれば、同様の効果が
得られる。
【0058】なお、本実施の形態では、容量膜5とし
て、SrBi2(Ta1-xNbx)O9を用いたが、本発明
はこれに限定されない。これ以外のビスマス層状ペロブ
スカイト構造を有する強誘電体、チタン酸ジルコン鉛、
チタン酸ストロンチウムバリウムまたは5酸化タンタル
を用いれば、同様の効果が得られる。
【0059】なお、本実施の形態では、上部電極6およ
び下部電極4として白金を用いたが、本発明はこれに限
定されない。イリジウム、ルテニウム、ロジウムのいず
れか、またはこれらの組み合わせによる積層膜を含むも
のであれば、同様の効果が得られる。
【0060】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、半導体記
憶装置の製造工程において、酸素プラズマでのレジスト
除去時に発生する上部電極および下部電極の表面での水
素に対する触媒反応を抑制できるため、容量膜の還元反
応による特性劣化をなくすことができ、容易な方法で、
より優れた特性を有する半導体記憶装置を得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態における半導体記憶装置の部分断面
図。
【図2】実施の形態における半導体記憶装置の製造工程
を説明する断面図。
【図3】実施の形態における半導体記憶装置の製造方法
のフローチャート。
【図4】実施の形態における容量素子の電気特性を示す
図。
【図5】実施の形態における半導体記憶装置の電気特性
を示す図。
【図6】従来の半導体記憶装置の部分断面図。
【図7】従来の半導体記憶装置の製造方法における不良
発生メカニズムの説明図。
【図8】従来の半導体記憶装置の製造方法における不良
発生が起こる工程での半導体記憶装置の断面図。
【符号の説明】
1 トランジスタのソースまたはドレイン領域 2 トランジスタのゲート 3 第1の保護絶縁膜 4 下部電極 5 容量膜 6 上部電極 7 第2の保護絶縁膜 8 上部電極へのコンタクトホール 9 下部電極へのコンタクトホール 10 上部電極へのコンタクトホール内の水素バリア層 11 下部電極へのコンタクトホール内の水素バリア層 12 トランジスタへのコンタクトホール 13 配線層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01L 27/108 H01L 27/10 651 (56)参考文献 特開 平6−125057(JP,A) 特開 平9−293869(JP,A) 特開 平10−163437(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 27/10 451 H01L 21/28 301 H01L 21/768 H01L 21/8242 H01L 27/108

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トランジスタが集積化された半導体基板
    を覆うように第1の保護絶縁膜を形成する第1工程と、 前記第1の保護絶縁膜上に下部電極、絶縁性金属酸化物
    からなる容量膜および上部電極からなるデータ記憶用容
    量素子を形成する第2工程と、 前記第1の保護絶縁膜および前記容量素子を覆う第2の
    保護絶縁膜を形成する第3工程と、 前記第2の保護絶縁膜に前記上部電極に通ずる第1コン
    タクトホールと前記下部電極に通ずる第2コンタクトホ
    ールとを形成し、その後酸素雰囲気下で熱処理を行う第
    4工程と、 前記第1コンタクトホールと前記第2コンタクトホール
    とに、前記上部電極と前記下部電極とが露出しないよう
    に水素バリア層を形成する第5工程であって、前記水素
    バリア層は前記トランジスタには形成されていない、第
    5工程と、 前記第2の保護絶縁膜および前記水素バリア層上にレジ
    ストを形成し、前記レジスト、前記第1の保護絶縁膜お
    よび前記第2の保護絶縁膜をエッチング加工することに
    より、前記トランジスタに通ずる第3コンタクトホール
    を前記第1の保護絶縁膜および前記第2の保護絶縁膜に
    形成する第6工程と、 前記容量素子と前記トランジスタとを電気的に接続する
    配線層を形成する第7工程とを包含する半導体記憶装置
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記水素バリア層は、水素に対する触媒
    反応がなく、 前記水素バリア層は、導電性の材料を含む、請求項1記
    載の半導体記憶装置の製造方法
  3. 【請求項3】 前記水素バリア層は、窒化チタン、窒化
    タンタル、酸化イリジウム、酸化ルテニウムおよび酸化
    ロジウムの少なくとも1つを含む、請求項1または請求
    項2記載の半導体記憶装置の製造方法
  4. 【請求項4】 前記絶縁性金属酸化物は、ビスマス層状
    ペロブスカイト構造を有する強誘電体、チタン酸ジルコ
    ン鉛、チタン酸ストロンチウムバリウムおよび5酸化タ
    ンタルのいずれかを含む、請求項1記載の半導体記憶装
    の製造方法
  5. 【請求項5】 前記上部電極および前記下部電極は、白
    金、イリジウム、ルテニウム、ロジウムの少なくとも1
    つを含む、請求項1記載の半導体記憶装置の製造方法
  6. 【請求項6】 前記6工程は、前記レジストをO2
    ラズマによりアッシングする工程をさらに包含する、
    求項1記載の半導体記憶装置の製造方法。
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