JP3399325B2 - 電子部品の圧着方法 - Google Patents
電子部品の圧着方法Info
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Description
どの電子部品を基板に圧着する電子部品の圧着装置に関
するものである。 【0002】 【従来の技術】フリップチップなどの電子部品を基板に
実装する方法として、圧着による方法が知られている。
この方法は圧着ツールにより電子部品を基板に押圧する
ことにより電子部品を半田付けや樹脂接着剤により接着
するものである。ここで良好な圧着品質を得るために
は、圧着過程での押圧荷重を制御する必要があり、この
ため電子部品の圧着装置は押圧荷重を検出する荷重検出
手段を備えている。 【0003】この荷重検出手段として、電子部品を押圧
する圧着ツールや圧着ツールが装着される圧着ヘッドな
どの自重分の荷重を予め予圧として荷重センサに負荷さ
せておき、押圧荷重はこの予圧の減少分として現れるよ
うな荷重センサの配置方法が用いられている。この方法
は、圧着ツールを昇降させる昇降部に荷重センサを荷重
点を上向きにして配置し、この荷重センサの荷重点に圧
着ツールが装着される圧着ヘッドなどの重量が負荷され
るようにしたものである。この方法には、圧着ツールや
基板などには予め負荷された予圧以上の荷重が作用する
ことがなく、安全であるという利点がある。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような荷重センサの配置方法には、以下に述べるような
問題点があった。すなわち上記方法では、圧着ツールを
昇降させる昇降部に荷重センサを荷重点を上向きにして
配置しているため、昇降部が上昇するときには圧着ツー
ルも荷重センサに持ち上げられる形でともに上昇する
が、昇降部が下降するときには、荷重センサの荷重点が
圧着ツールと離れて単独で下降する場合がある。このよ
うな現象は圧着ツールの下降動作が何らかの原因、例え
ば異物との衝突などによってロックされている場合に生
じる。 【0005】このような場合には、昇降部はそのまま下
降限まで下降を続け、動作異常として停止するマシント
ラブルの原因となっていた。この動作異常を検知するた
め、荷重センサの荷重点と圧着ツールとの離隔を検出す
るセンサを用いる方法が知られているが、この方法にお
いても、高精度(したがって高価格)のセンサを組み込
む必要があり、装置の複雑化、コストアップの要因とな
っていた。このように従来の電子部品の圧着方法では、
圧着ツールが下降ストローク中に何らかの異物と衝突し
た場合に、簡単な方法で衝突を検出することができず、
昇降部はそのまま下降を続けてマシントラブルの原因と
なるという問題点があった。 【0006】そこで本発明は、圧着ツールの衝突を簡単
な方法で検出し、マシントラブルを防止することができ
る電子部品の圧着方法を提供することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明の電子部品の圧着
方法は、昇降手段によって昇降する圧着ツールにより電
子部品を基板に押圧し、この押圧荷重を過重検出手段に
よって検出しながら前記電子部品を基板に圧着する電子
部品の圧着方法であって、前記圧着ツールを下降させる
前と後で前記荷重検出手段により押圧荷重値を検出して
下降前と下降後におけるそれぞれの押圧荷重値の差を求
め、求められた値が所定値よりも大きい場合には圧着ツ
ールが異物に衝突したと判断するようにした。 【0008】本発明によれば、圧着ツールを下降させる
前と後で荷重検出手段により荷重値を検出してそれらの
荷重値の差を求め、求められた値が所定荷重よりも大き
い場合には圧着ツールが衝突したと判断することによ
り、直ちに装置の動作を停止させてマシントラブルを防
止することができる。 【0009】 【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を図面を
参照して説明する。図1は本発明の一実施の形態の電子
部品の圧着装置の側面図、図2は同半田バンプ付電子部
品の圧着装置の荷重検出部の部分側面図、図3は同電子
部品の圧着方法を示すフローチャートである。 【0010】まず図1を参照して半田バンプ付電子部品
の熱圧着装置の構造について説明する。図1において、
基台1上には可動テーブル2が設けられている。可動テ
ーブル2上には基板3が載置されており、基板3の側方
には電子部品5の供給部4が配設されている。可動テー
ブル2を駆動することにより、基板3、供給部4は水平
面内で移動する。可動テーブル2の上方には電子部品5
が熱圧着ツール6に保持されている。熱圧着ツール6は
圧着ヘッド7に装着されており、圧着ヘッド7は更に第
1の昇降ブロック10に装着されている。 【0011】第1の昇降ブロック10の背面にはスライ
ダ11が固着されており、スライダ11は第1のフレー
ム13の前面に配設された垂直なガイドレール12に上
下方向にスライド自在に嵌合している。また第1の昇降
ブロック10の上部には逆L字状の張り出し部14が設
けられている。張り出し部14の下面には後述する荷重
検出手段であるロードセル26が当接する。 【0012】第1の昇降ブロック10の上方には第2の
昇降ブロック20が設けられている。第2の昇降ブロッ
ク20の背面にはスライダ21が設けられており、スラ
イダ21は第2のフレーム23の前面に配設された垂直
なガイドレール22に上下方向にスライド自在に嵌合し
ている。第2の昇降ブロック20の下部には逆L字状の
張り出し部24が設けられている。張り出し部24の上
面には歪式の荷重検出手段であるロードセル26が配設
されており、ロードセル26は張り出し部24の下面に
当接している。また第2の昇降ブロック20の下面には
シリンダ25が下向きに装着されており、シリンダ25
のロッド25aは張り出し部24の上面に当接してい
る。 【0013】第2のフレーム23の上部には断面がコ字
型のブラケット30が固着されている。ブラケット30
上にはモータ31が配設されており、モータ31の回転
軸は垂直な送りネジ27と接続されている。送りネジ2
7は第2の昇降ブロック20に内蔵されたナット28に
螺入している。したがってモータ31が正逆回転すると
ナット28は送りネジ27に沿って昇降し、第2の昇降
ブロック20および第1の昇降ブロック10は昇降す
る。すなわちモータ31、送りネジ27およびナット2
8は第1の昇降部ブロック10とともに、熱圧着ツール
6を昇降させる昇降手段となっている。 【0014】モータ31は昇降モータ駆動部33と接続
されており、昇降モータ駆動部33は制御部34からの
指令を受けモータ31の回転を制御するとともに、エン
コーダ32の回転数信号を制御部34へ伝達する。第1
のフレーム12の下方にはカメラ37が設けられてい
る。カメラ37は前方へ突出する鏡筒36を備えてお
り、鏡筒36の先端に装着されたレンズにより前進時
(鎖線で示す37参照)に電子部品5および基板3の画
像を取り込む。カメラ37には電子部品5および基板5
の位置認識を行う画像認識部35が接続されており、画
像認識部35は制御部34と接続されている。カメラ3
7に取込まれた画像データは画像認識部35へ送られ、
認識された基板3や電子部品5の位置データは制御部3
4に送られる。 【0015】次に電子部品5に与えられる押圧力と荷重
検出手段の歪量との関係について図2を参照して説明す
る。図2は、圧着荷重が作用していない状態(A)と、
圧着荷重が作用している状態(B)での、荷重検出手段
であるロードセル26と、シリンダ25の動作を示すも
のである。Aの状態では、シリンダ25のロッド25a
が突出することにより、エア圧力によって定められる所
定の突出力F0を第1の昇降ブロック10に伝える。ま
た、この状態では第1の昇降ブロック10やその下端部
に装着される圧着ヘッド7などの自重Wもロードセル2
6に負荷される。すなわち、圧着荷重が作用していない
状態では、シリンダ25による突出力F0と第1の昇降
ブロック10の自重Wの和(F0+W)がロードセル2
6に予圧foとして作用する。 【0016】これに対して、Bで示す電子部品5の圧着
時、すなわち第1の昇降ブロック10に圧着ツール6を
介して上向きの圧着荷重の反力Fが作用している状態で
は、反力Fの分だけロードセル26の検出荷重fが減少
し、fはF0+W−Fで表される。すなわちロードセル
26の検出荷重fの減少値が圧着荷重に相当する。そし
てこの検出荷重fの減少値に相当する変位量dだけロー
ドセル26は伸びる。 【0017】ここで、圧着ツール6が異物に衝突した場
合など、何らかの原因で第1の昇降ブロック10の下降
動作がロックした場合のロードセル26の検出荷重の変
化について説明する。第1の昇降ブロック10の下降動
作は、第2の昇降ブロック20が下降することによりロ
ードセル26を介して支持されている第1の昇降ブロッ
ク10が自重により下降するものである。このため、第
1の昇降ブロック10の下降動作がロックされても、こ
のロック状態が何らかの手段によって検知されるまでは
第2の昇降ブロック20はそのまま下降動作を継続す
る。 【0018】その結果、ロードセル26は第2の昇降ブ
ロック20とともに下降し、ロードセル26の荷重点は
第1の昇降ブロック10から離隔する。すなわち、当初
ロードセル26に負荷されていた予圧荷重F0+Wは負
荷されず、ロードセルの検出荷重は大きく減少する。す
なわち、圧着ツール6が異物に衝突した場合には、ロー
ドセル26の検出荷重値が衝突の前後で急変することに
なり、したがって、ロードセル26の検出荷重値を監視
することにより、圧着ツール6の異物との衝突を検知す
ることができる。 【0019】この半田バンプ付電子部品の熱圧着装置は
上記のような構成より成り、次に動作を説明する。図1
において、可動テーブル2を駆動して電子部品5の供給
部4を圧着ツール6の下方に位置させる。次いで圧着ツ
ール6を下降させて圧着ツール6に電子部品5を保持さ
せてピックアップする。次に再び可動テーブル2を駆動
して基板3を圧着ツール6の下方に位置させ、この状態
でカメラ37を前進させ、基板3および圧着ツール6に
保持された電子部品5の位置を認識する。この位置認識
結果に基づいて可動テーブル2により基板3の位置決め
を行う。 【0020】この後、圧着ツール6を下降させて電子部
品5を基板3に押圧して圧着する。以下図3のフローに
沿って説明する。まず圧着ツール6が下降を開始する前
にロードセル26の検出荷重値を制御部34に読み込
み、初期荷重f0の検出を行う(ST1)。次いで圧着
ツール6が高速下降し(ST2)、その後低速下降に移
行する前に再びロードセル26の荷重値f1を検出し、
制御部34に読み込む(ST3)。そして制御部34に
て初期荷重値f0と下降後荷重値f1との差|f1−f
0|を計算し、予め設定された所定荷重値fsと比較す
る(ST4)。 【0021】ここで、初期荷重値f0と下降後荷重値と
の差が所定荷重値fsより大きい場合には、前述のよう
にロードセル26と第1の昇降ブロック10との離隔を
招くような事態、すなわち圧着ツール6の下降過程にお
いて異物との衝突などの事態が発生したと判断して警報
を発し(ST5)、直ちに熱圧着装置は動作を停止する
(ST6)。これにより、圧着ツール6が異物に衝突し
てロック状態となった後になお第1の昇降ブロック10
や第2の昇降ブロック20が下降動作を継続することに
よるマシントラブルを防止することができる。 【0022】またST4において“NO”と判断された
ならば、圧着ツール6は低速下降に移り(ST7)、電
子部品5のバンプ5aの基板3の電極面への当接、すな
わち着地が検出するまで(ST8)、小きざみな低速下
降が繰り返される。 【0023】その後着地検出により低速下降が停止され
(ST9)、電子部品5の圧着動作が実行される(ST
10)。ここで電子部品5を加熱して基板に押圧するこ
とにより電子部品5は熱圧着され、その後圧着ツール6
は電子部品5を解放して高速上昇し(ST11)、原位
置に復帰して熱圧着動作を終了する。 【0024】 【発明の効果】本発明によれば、圧着ツールを下降させ
る前と後で荷重検出手段により荷重値を検出してそれら
の荷重値の差を求め、求められた値が所定荷重よりも大
きい場合には圧着ツールが衝突したと判断するようにし
たので、圧着ツールの下降途中で何らかの異物に衝突し
て下降動作がロックした場合には警報を発して直ちに装
置の動作を停止させ、したがって下降動作を継続するこ
とによるマシントラブルを防止することができる。
側面図 【図2】本発明の一実施の形態の半田バンプ付電子部品
の圧着装置の荷重検出部の部分側面図 【図3】本発明の一実施の形態の電子部品の圧着方法を
示すフローチャート 【符号の説明】 2 可動テーブル 3 基板 5 電子部品 6 熱圧着ツール 7 圧着ヘッド 10 第1の昇降部ブロック 20 第2の昇降部ブロック 25 シリンダ 26 ロードセル 27 送りネジ 28 ナット 31 モータ 33 昇降モータ駆動部 34 制御部
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】昇降手段によって昇降する圧着ツールによ
り電子部品を基板に押圧し、この押圧荷重を荷重検出手
段によって検出しながら前記電子部品を基板に圧着する
電子部品の圧着方法であって、前記圧着ツールを下降さ
せる前と後で前記荷重検出手段により押圧荷重値を検出
して下降前と下降後における押圧荷重値の差を求め、求
められた値が所定値よりも大きい場合には圧着ツールが
異物に衝突したと判断するようにしたことを特徴とする
電子部品の圧着方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30686597A JP3399325B2 (ja) | 1997-11-10 | 1997-11-10 | 電子部品の圧着方法 |
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1997
- 1997-11-10 JP JP30686597A patent/JP3399325B2/ja not_active Expired - Fee Related
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