JP3399261B2 - フリップチップのボンディング装置 - Google Patents

フリップチップのボンディング装置

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【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、フリップチップを
ワークに押し付けてボンディングするフリップチップの
ボンディング装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】フリップチップは回路形成面にバンプを
突設したものであり、バンプを基板やチップなどのワー
クの電極に押し付けてボンディングする。図4は、従来
のフリップチップのボンディング装置の側面図である。
図中、1はC型のコラムであり、その上面にシリンダな
どの加圧手段2が配設されている。加圧手段2から下方
へ延出するロッド3の下端部に押圧子4が取り付けられ
ている。コラム1の下面上には可動テーブル9が設けら
れており、その上にはフリップチップ5が搭載されたワ
ークとしての基板6が載せられている。また機種によっ
ては、コラム1にはフリップチップ5や基板6を観察し
てその位置認識を行う光学ユニット7が装着されてい
る。 【0003】このものは、光学ユニット7でフリップチ
ップ5や基板6の位置認識を行った後、加圧手段2を駆
動して押圧子4を下降させ、押圧子4でフリップチップ
5のバンプ8を基板6の電極(図示せず)に押し付けて
ボンディングするようになっている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】フリップチップ5のす
べてのバンプ8は、均等な力で基板6の電極に押し付け
ねばならないので、フリップチップ5の下面にはきわめ
て高い水平面性が要求される。ところが上記従来のフリ
ップチップのボンディング装置では、押圧子4でフリッ
プチップ5を基板6に押し付けるときの反力Fのため
に、コラム1は鎖線で示すように変形する。このため押
圧子4は傾斜し、フリップチップ5は傾斜した押圧子4
で基板6に押し付けられることとなるため、すべてのバ
ンプ8を均等な力で電極で押し付けることはできず、押
し付け力のばらつきによりボンディング不良になりやす
いという問題点があった。 【0005】さらには、コラム1は鎖線で示すように変
形するため、光学ユニット7の姿勢が変化し、その結
果、光学ユニット7の認識に狂いを生じ、フリップチッ
プ5のボンディング精度が低下するという問題点があっ
た。 【0006】したがって本発明は、押圧子でフリップチ
ップを基板に押し付けるときの反力の悪影響を解消し、
フリップチップのすべてのバンプを基板の電極に均等な
力でボンディングできるフリップチップのボンディング
装置を提供することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明のフリップチップ
のボンディング装置は、天井部を有し上下動作を行うこ
とによりフリップチップのバンプをワークの電極に押し
付けてボンディングする押圧ヘッドと、この押圧ヘッド
を上下動自在に支持する第1のコラムと、この押圧ヘッ
ドを下方へ加圧する加圧手段を装着した昇降子と、この
昇降子を上下動自在に支持する第2のコラムと、前記昇
降子に設置され検知子を有する圧力センサとを備え、第
1のコラムと第2のコラムを別体とし、かつ前記加圧手
段の下端部を前記天井部の上面に当接させ、さらに前記
検知子を前記天井部の下面に当接させて加圧手段と押圧
ヘッドを非剛結構造とすることにより、フリップチップ
をワークに押圧する時の反力を2次反力として第2のコ
ラム側へ伝達し、この反力が第1のコラム側に作用しな
いようにした。 【0008】 【発明の実施の形態】上記構成の本発明は、押圧ヘッド
と加圧手段を互いに別体の第1のコラムと第2のコラム
に支持させ、かつ加圧手段側と押圧ヘッドを剛結しない
構造としているので、押圧子をフリップチップに押し付
けてフリップチップを基板にボンディングする際の反力
は第1のコラムには作用しない。したがってこの反力に
より第1のコラムが変形することはなく、押圧ヘッドの
姿勢を正しく保ってフリップチップのすべてのバンプを
均等な力で基板の電極に押し付けてボンディングするこ
とができる。 【0009】以下、本発明の一実施の形態を図面を参照
して説明する。図1は、本発明の一実施の形態のフリッ
プチップのボンディング装置の正面図、図2は同側面
図、図3は同ボンディング中のフリップチップと基板の
拡大側面図である。 【0010】図1および図2において、10は基台であ
り、その上面には第1のコラム11と第2のコラム12
が互いに別体に独立して立設されている。図1に示すよ
うに、第1のコラム11と第2のコラム12の正面形状
は門型であり、また第1のコラム11は第2のコラム1
2よりもかなり小型である。第1のコラム11と第2の
コラム12は、鋼材などにより強固に構築されている。 【0011】第1のコラム11の前面上部には左右一対
の垂直なガイドレール13が設けられている。15は押
圧ヘッドであり、スライダ14を介してガイドレール1
3に上下動自在に装着されている。図1に示すように、
押圧ヘッド15の正面形状は略山形であり、その最上部
には天井部を有し、その下面中央には棒状の押圧子16
が垂設されている。この押圧子16は、下面にフリップ
チップ42を保持するための吸引孔(図示せず)を有し
ている。さらにフリップチップ42を加熱するためのヒ
ータを内蔵している。 【0012】第2のコラム12の上面中央にはフレーム
20が立設されている。フレーム20の前面両側部には
左右一対の垂直なガイドレール21が設けられている。
23は昇降子であり、スライダ22を介してガイドレー
ル21に上下動自在に装着されている。フレーム20上
にはモータ24が設置されている。モータ24はフレー
ム20内に設けられた垂直な送りねじ25を回転させ
る。昇降子23の背面からナット体26が後方へ延出し
ており、送りねじ25はナット体26に挿入されてい
る。したがってモータ24が駆動して送りねじ25が正
逆回転すると、ナット体26は送りねじ25に沿って上
下動し、昇降子23はガイドレール21に沿って上下動
する。すなわち、モータ24、送りねじ25、ナット体
26は、昇降子23および昇降子23に装着されたシリ
ンダ30(後述)の昇降動手段となっている。 【0013】昇降子23の下面には加圧手段としてのシ
リンダ30が装着されている。シリンダ30のロッド3
1の下端部は、押圧ヘッド15の天井部15aの上面に
当接している。図2に示すように、押圧ヘッド15の上
部は中空部17になっている。図1に示すように、昇降
子23の両側部から下方へ延出する脚部27の下部には
水平板28が装着されている。水平板28は中空部17
内に配設されており、その上面には圧力センサ32が設
置されている。圧力センサ32の上面の検知子33(図
2)は、押圧ヘッド15の天井部15aの下面に当接し
ている。シリンダ30のロッド31は常時一定の圧力で
押圧ヘッド15の天井部15aの上面を加圧している。
従って圧力センサ32は、このシリンダ30からの圧力
に押圧ヘッド15や押圧子16等ガイドレール13に上
下動自在に取り付けられている部分の自重を加えた力を
測定している。以上のように、シリンダ30と押圧ヘッ
ド15は非剛結構造となっており、両者の間に圧力セン
サ32を介装する構造となっている。 【0014】基台10上の第1のコラム11の内側には
可動テーブル40が設置されている。可動テーブル40
上にはワークとしての基板41が載せられている。可動
テーブル40は、基板41をXY方向へ移動させる。図
3において、フリップチップ42のバンプ43は基板4
1の電極44(図3)にボンディングされる。 【0015】図1および図2において、第1のコラム1
1には支持部50が突設されており、支持部50上には
支持板51が載置されている。支持板51上にはシリン
ダ52が設置されている。シリンダ52のロッド53の
先端部には光学ユニット54が保持されている。シリン
ダ52のロッド53が突没することにより、光学ユニッ
ト54は前進後退する(矢印A参照)。光学ユニット5
4は基板41と押圧子16に保持されたフリップチップ
42の間へ突出し、基板41及びフリップチップ42の
位置認識を行う。可動テーブル40は、光学ユニット5
4による位置認識結果に基づいて基板41の電極44を
フリップチップ42のバンプ43に位置合わせする。 【0016】このフリップチップのボンディング装置は
上記のような構成より成り、次に動作を説明する。ま
ず、図外のトレイに収納されたフリップチップ42を押
圧子16の下方に供給して押圧子16でこのフリップチ
ップ42を吸着して保持する。次に図2に示すように光
学ユニット54を基板41と押圧子16に保持されたフ
リップチップ42の間へ前進させ、基板41及びフリッ
プチップ42を観察して両者の位置を認識し、認識が終
了したならば、光学ユニット54は後退させる。 【0017】次に認識結果にしたがって、可動テーブル
40を駆動して基板41をX方向やY方向へ水平移動さ
せてフリップチップ42のバンプ43を基板41の電極
44に位置合わせする。 【0018】次にモータ24を駆動して昇降子23を下
降させ、これにより押圧ヘッド15も下降させ、フリッ
プチップ42を基板41の上面に着地させる(図2にお
いて、鎖線で示す押圧子16を参照)。フリップチップ
42が基板41の上面に着地すると、それまで圧力セン
サ32に負荷されていた力が減少するので、その圧力変
化を圧力センサ32が検出することにより、フリップチ
ップ42が基板41の上面に着地したことが判明する。
さらにその時点から圧力センサ32で検出する力が所定
値に減少するまでモータ24を駆動してフリップチップ
42を基板41へ押し付ける。これにより、バンプ43
を電極44に強く押し付けてボンディングする(図2に
おいて鎖線で示す押圧子16および図3を参照)。この
ときのフリップチップ42を基板41へ押し付ける力
は、圧力センサ32がフリップチップ42の着地を検出
する前の検出値と所定値との差に相当する。なおこの場
合、押圧子16はヒータ(図外)により高温度に加熱さ
れており、その伝熱によりバンプ43は電極44にボン
ディングされる。 【0019】このように押圧子16でフリップチップ4
2を基板41に押し付けると、押圧ヘッド15はその反
力F1(図2)を受ける。そしてこの反力F1は2次反
力F2として昇降子23へ伝達され、この2次反力F2
の作用により第2のコラム12は図2において鎖線で示
すように変形する。このように反力F1は第2のコラム
12が鎖線で示すように変形しながら負担し、第1のコ
ラム11には反力F1は作用しない。したがって押圧ヘ
ッド15は垂直な姿勢を保持し、押圧子16のフラット
な下面でフリップチップ42の上面前面を押圧して、す
べてのバンプ43を電極44に均等な力でボンディング
することができる。 【0020】また第1のコラム11は変形しないので、
このボンディング装置を長期間使用しても光学ユニット
54の姿勢が変化することもなく、光学ユニット54で
信頼性の高い画像データを入手することができる。また
押圧ヘッド15と昇降子23は剛結されていない分離構
造となっており、かつ両者の間に圧力センサ32を介装
する構造となっているので、昇降子23側のシリンダ3
0により押圧ヘッド15に加えられる加圧力を圧力セン
サ32により的確に測定しながらボンディング作業を行
うことができる。なおこの実施の形態では、モータ2
4、シリンダ30、光学ユニット54などの制御系の説
明は省略している。 【0021】 【発明の効果】本発明によれば、押圧ヘッドと加圧手段
を互いに別体の第1のコラムと第2のコラムに支持さ
せ、かつ加圧手段側と押圧ヘッドを剛結しない構造とし
ているので、押圧子をフリップチップに押し付けてフリ
ップチップを基板にボンディングする際の反力は第1の
コラムには作用しない。したがってこの反力により第1
のコラムが変形することはなく、押圧ヘッドの姿勢を正
しく保ってフリップチップのすべてのバンプを均等な力
で基板の電極に押し付けてボンディングすることができ
る。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の一実施の形態のフリップチップのボン
ディング装置の正面図 【図2】本発明の一実施の形態のフリップチップのボン
ディング装置の側面図 【図3】本発明の一実施の形態のフリップチップのボン
ディング装置のボンディング中のフリップチップと基板
の拡大側面図 【図4】従来のフリップチップのボンディング装置の側
面図 【符号の説明】 11 第1のコラム 12 第2のコラム 15 押圧ヘッド 16 押圧子 23 昇降子 24 モータ 30 シリンダ(加圧手段) 32 圧力センサ 40 可動テーブル 41 基板 42 フリップチップ 43 バンプ 44 電極 54 光学ユニット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/60 311 H05K 3/34 507

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】天井部を有し上下動作を行うことによりフ
    リップチップのバンプをワークの電極に押し付けてボン
    ディングする押圧ヘッドと、この押圧ヘッドを上下動自
    在に支持する第1のコラムと、この押圧ヘッドを下方へ
    加圧する加圧手段を装着した昇降子と、この昇降子を上
    下動自在に支持する第2のコラムと、前記昇降子に設置
    され検知子を有する圧力センサとを備え、第1のコラム
    と第2のコラムを別体とし、かつ前記加圧手段の下端部
    を前記天井部の上面に当接させ、さらに前記検知子を前
    記天井部の下面に当接させて加圧手段と押圧ヘッドを非
    剛結構造とすることにより、フリップチップをワークに
    押圧する時の反力を2次反力として第2のコラム側へ伝
    達し、この反力が第1のコラム側に作用しないようにし
    たことを特徴とするフリップチップのボンディング装
    置。
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