JP3398913B2 - 脱硫装置のブローダウンライン - Google Patents

脱硫装置のブローダウンライン

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JP3398913B2 JP2000238093A JP2000238093A JP3398913B2 JP 3398913 B2 JP3398913 B2 JP 3398913B2 JP 2000238093 A JP2000238093 A JP 2000238093A JP 2000238093 A JP2000238093 A JP 2000238093A JP 3398913 B2 JP3398913 B2 JP 3398913B2
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blowdown
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lines
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繁治 伊藤
直樹 政
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Kawasaki Motors Ltd
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Kawasaki Jukogyo KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発電所等における
石灰石−石膏脱硫方式等の湿式排煙脱硫装置の簡素化さ
れたブローダウンライン(ブローダウン系統)に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】発電所等における湿式排煙脱硫装置は、
その運用にあたり、定期点検時に装置内プロセス液を抜
いて一時的に貯留するためのブローダウン系設備が必要
であり、構成機器とブローダウン系設備との間に配管を
敷設して液の抜出し作業、返送作業を行っている。例え
ば、特開平5−184859号公報には、シックナオー
バーフロー槽と吸収塔との間の戻りラインに、液を系外
へ導くためのブローダウンラインを接続した構成が記載
されている。
【0003】湿式排煙脱硫装置は、図5に示すように、
吸収系(吸収塔を含む)設備10、後処理系設備12、
原料系設備14と大きく3系統の設備により構成されて
いる。2〜4年毎に実施される定期点検時に、装置内プ
ロセス液を全量抜出し(液抜き)、貯留、返送(液張
り)するために、ブローダウン系設備16が必要となる
が、発電所全体のレイアウト上、上記10、12、1
4、16の設備は離れた場所に設置されている。このた
め、設備間を結ぶ送液、返液2本のブローダウンライン
18、20は長距離に及ぶ結果となっている。また、同
一発電所内で、複数の発電設備が設置される場合、脱硫
装置も複数となり、製作メーカ及び工事期間の相違が原
因で、各々の装置でブローダウンラインを敷設してお
り、設備利用率の低いこれらのラインが過剰に設置され
る結果となっている。このように、設備上及び運用上の
無駄がきわめて大きい。なお、図5において、22はブ
ローダウンタンク、24は吸収液循環ポンプ、26は石
膏分離機供給タンク、28は吸収塔抜出ポンプ、30は
石膏ろ液タンク、32は石膏上澄ポンプ、34は石膏分
離機、36は石膏コンベア、38は石膏ろ液ポンプ、4
0は吸収液転送液槽、42は吸収塔、44はミストエリ
ミネータ、46は昇圧ファンである。
【0004】図3は、従来方式のブローダウン系統の一
例の概略平面を示している。図3は、一例として、2基
の吸収塔42a、42bを設置した場合を示している。
吸収塔42aからブローダウンタンク22まで2本のブ
ローダウンラインが敷設され、吸収塔42bからブロー
ダウンタンク22まで2本のブローダウンラインが敷設
され、後処理設備12からブローダウンタンク22まで
2本のブローダウンラインが敷設されている。したがっ
て、ブローダウンタンク22へは6本のブローダウンラ
インが接続されることになる。48はパイプラックであ
る。図4は、従来方式のブローダウン系統の他の例を示
すフローシートであり、ブローダウンラインの本数は図
3の場合と同じである。22はブローダウンタンク、4
0は転送液槽、41a、41bは吸収液槽、50は後処
理系タンクである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のブローダウン系
設備においては、図3及び図4に示すように、同時に使
用することのない送液ラインと返液ラインが敷設されて
おり、ブローダウン操作に係わる運転操作及びライン洗
浄操作がきわめて煩雑であり、設備的にも無駄である。
また、同一発電所内での複数の設備に対して各々ブロー
ダウン系ラインを設置しており、運転操作及びライン洗
浄操作がきわめて煩雑であり、設備的にも過剰で、所内
を巡る配管用架台(パイプラック)設備を増加させる結
果となっている。
【0006】本発明は上記の点に鑑みなされたもので、
本発明の目的は、ブローダウン系の送液ライン及び返液
ラインを1本化することにより、又は/及び複数の脱硫
装置のブローダウン系ラインを統合することにより、運
転操作を簡素化することができ、ブローダウンラインの
洗浄操作も軽減され、定期点検期間を短縮することがで
きる脱硫装置のブローダウンラインを提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の脱硫装置のブローダウンラインは、湿式
排煙脱硫装置のブローダウンラインであって、液抜き用
ラインと液張り用ラインとを1本のラインで兼用できる
ように一体化して構成されている(図1参照)。また、
本発明の脱硫装置のブローダウンラインは、湿式排煙脱
硫装置のブローダウンラインであって、同一設置場所内
の複数の湿式排煙脱硫装置のブローダウンラインを統合
化したことを特徴としている(図1、図2参照)。
【0008】さらに、本発明の脱硫装置のブローダウン
ラインは、湿式排煙脱硫装置のブローダウンラインであ
って、同一設置場所内の複数の湿式排煙脱硫装置のブロ
ーダウンラインを、液抜き用ラインと液張り用ラインと
が1本のラインで兼用できるように統合化したことを特
徴としている(図1、図2参照)。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明するが、本発明は下記の実施の形態に何ら限定さ
れるものではなく、適宜変更して実施することができる
ものである。図1は本発明の実施の第1形態による脱硫
装置のブローダウンラインまわりを示している。図1
は、一例として、同一発電所内の2つの脱硫装置におけ
る2基の吸収塔42a、42bのブローダウンライン
を、液抜き用ラインと液張り用ラインとが1本のライン
で兼用できるように統合化した構成を示している。
【0010】図1において、22はブローダウンタン
ク、12は後処理設備、48はパイプラックである。吸
収塔42aとブローダウンタンク22とが、液抜き用ラ
インと液張り用ラインとを兼用する1本のブローダウン
ライン52で接続されている。このブローダウンライン
52には、液抜き用ポンプと液張り用ポンプとが設けら
れている。これらのポンプは、図3に示す従来の構成に
おいても設けられていたものであり、本実施形態では、
ライン1本分を省略して節約することができる。
【0011】また、別の吸収塔42bからのブローダウ
ンラインを1本のブローダウンライン54とし、このブ
ローダウンライン54を上記の吸収塔42aからのブロ
ーダウンライン52に接続している。このように構成す
ることにより、図3に示す従来の構成より、ブローダウ
ンタンク22までのブローダウンラインを約2本分節約
することができる。さらに、石膏回収設備である後処理
設備12からのブローダウンラインを1本のブローダウ
ンライン56とし、このブローダウンライン56を上記
の吸収塔42bからのブローダウンライン54、又は吸
収塔42aからのブローダウンライン52に接続してい
る。このように構成することにより、図3に示す従来の
構成より、ブローダウンタンク22までの後処理設備か
らのブローダウンラインを約2本分節約することができ
る。
【0012】図2は本発明の実施の第2形態による脱硫
装置のブローダウンラインまわりを示している。図2
は、一例として、同一発電所内の2つの脱硫装置におけ
る2基の吸収塔のブローダウンラインを統合化した構成
を示している。41a、41bはそれぞれの吸収塔に接
続された吸収液槽、22はブローダウンタンク、40は
転送液槽、50は後処理系タンク、58、60、62は
吸収液転送ポンプ、64は後処理系スラリ転送ポンプ、
66は吸収液回収ポンプである。なお、ポンプ58、6
0、64は液(又はスラリ)抜き用ポンプ、ポンプ62
は液張り用ポンプである。図2において、(A)はガス
系と後処理系のブローラインを統合したラインを示して
おり、(B)は吸収液ブロータンクへの送液ライン、返
液ラインを共用化したラインを示しており、(C)は2
基の吸収塔のブローラインを統合共用化したラインを示
している。以上、実施の形態については同一発電所で説
明したが、特に発電所に拘るものではない。
【0013】
【発明の効果】本発明は上記のように構成されているの
で、つぎのような効果を奏する。 (1) 送液ライン及び返液ラインを1本化することに
より、運転操作を簡素化することができ、また定期点検
終了後に実施されるブローダウンラインの水洗等の洗浄
操作も軽減され、定期点検期間の短縮を実現することが
できる。これにより、ブローダウンラインの設備利用率
向上(初期設備投資の軽減)、及び定期点検期間短縮に
よる脱硫設備運用効率の向上を図ることができる。 (2) 複数の脱硫装置のブローダウン系ラインを統合
化することにより、運転操作を簡略化することができ
る。 (3) ブローダウンラインを上架する配管用架台(パ
イプラック)設備の削減を図ることができ、その結果、
設置に関連する基礎工事、建設工事及びそれらに付随す
る材料を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1形態による脱硫装置のブロ
ーダウンラインまわりの平面説明図である。
【図2】本発明の実施の第2形態による脱硫装置のブロ
ーダウンラインまわりのフローシートである。
【図3】従来方式のブローダウンラインまわりの一例を
示す平面説明図である。
【図4】従来方式のブローダウンラインまわりの他の例
を示すフローシートである。
【図5】従来の脱硫装置まわりの一例を示すフローシー
トである。
【符号の説明】
10 吸収系設備 12 後処理系設備 14 原料系設備 16 ブローダウン系設備 18、20 ブローダウンライン 22 ブローダウンタンク 24 吸収液循環ポンプ 26 石膏分離機供給タンク 28 吸収塔抜出ポンプ 30 石膏ろ液タンク 32 石膏上澄ポンプ 34 石膏分離機 36 石膏コンベア 38 石膏ろ液ポンプ 40 吸収液転送液槽 41a、41b 吸収液槽 42、42a、42b 吸収塔 44 ミストエリミネータ 46 昇圧ファン 48 パイプラック 50 後処理系タンク 52、54、56 1本のブローダウンライン 58、60、62 吸収液転送ポンプ 64 後処理系スラリ転送ポンプ 66 吸収液回収ポンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 53/34

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 湿式排煙脱硫装置のブローダウンライン
    であって、液抜き用ラインと液張り用ラインとを1本の
    ラインで兼用できるように一体化したことを特徴とする
    脱硫装置のブローダウンライン。
  2. 【請求項2】 湿式排煙脱硫装置のブローダウンライン
    であって、同一設置場所内の複数の湿式排煙脱硫装置の
    ブローダウンラインを統合化したことを特徴とする脱硫
    装置のブローダウンライン。
  3. 【請求項3】 湿式排煙脱硫装置のブローダウンライン
    であって、同一設置場所内の複数の湿式排煙脱硫装置の
    ブローダウンラインを、液抜き用ラインと液張り用ライ
    ンとが1本のラインで兼用できるように統合化したこと
    を特徴とする脱硫装置のブローダウンライン。
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