JP3397821B2 - ガス液化及び気化装置 - Google Patents

ガス液化及び気化装置

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JP3397821B2 JP01189593A JP1189593A JP3397821B2 JP 3397821 B2 JP3397821 B2 JP 3397821B2 JP 01189593 A JP01189593 A JP 01189593A JP 1189593 A JP1189593 A JP 1189593A JP 3397821 B2 JP3397821 B2 JP 3397821B2
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  • Filling Or Discharging Of Gas Storage Vessels (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液化天然ガス(LN
G)その他のガスの液化及び気化を行うための装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、都市ガス等の安定的な供給を図る
ため、例えば深夜において都市ガスをガスホルダに貯蔵
しておき、この貯蔵したガスを例えば日中の使用ピーク
時に払い出すといったいわゆるピークシェービングが行
われている。このようなピークシェービングを行う場合
には、上記ガスをガスホルダに気体で貯蔵するのではな
く、一旦液化してからタンク内に保存した方が貯蔵に必
要な体積を大幅に削減することができる。しかしなが
ら、このような都市ガスの液化を単純に冷凍サイクルの
みの冷熱源で実行すると、非常に多くの動力(実際には
電力)を消費することとなる。このため、従来は、蓄冷
容器を用いて必要動力(外部冷熱)を削減する手法が提
供されるに至っている(例えば特開昭63−9800号
公報参照)。
【0003】図5は上記手法を実現するための装置の一
例を示したものである。図において90は蓄冷用冷媒を
収容した蓄冷容器であり、この蓄冷容器90内には蛇行
した伝熱管91が上下にわたって配設されている。そし
て、ガスの液化時には、液化対象ガスは通路92を通じ
て上記伝熱管91の上端部(すなわち高温側端部)に導
入され、この伝熱管91で蓄冷用冷媒により冷却された
後、さらに通路93を通じて液化用熱交換器94に導入
され、ここで外部冷却で完全に液化されて液化ガス容器
95に収容される。これに対し、ガスの気化時には、液
化ガス容器95内の液化ガスはバルブ98で減圧した
後、通路96を通じて蓄冷容器90における伝熱管91
の下端部(すなわち低温側端部)に導入され、この蓄冷
容器90内で蓄冷用冷媒により加温された後、さらに気
化用熱交換器97による外部加熱で加温され、完全に気
化されて外部に払い出される。この気化時には、上記ガ
スとの熱交換によって蓄冷用冷媒99に冷熱が蓄えられ
ることとなる。
【0004】図6(a)(b)は、蓄冷を行わない場合
及び蓄冷を行った場合の液化及び気化時の温度−エンタ
ルピ変化をそれぞれ示したものである。同図(a)に示
すように、蓄冷を用いない場合には、ガスの液化及び気
化を全て外部冷熱及び外部加熱に頼らなければならない
のに対し、同図(b)に示すように、蓄冷を用いた場合
には、液化時における温度Aから温度Bに至るまでの領
域では蓄冷熱を冷媒より受取り、気化時における温度C
から温度Dの領域では蓄冷熱を冷媒に与えることによ
り、外部冷却及び外部加熱を行わなければならない領域
が大幅に減るため、これにより必要動力を削減すること
ができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記装置では、上述の
ように必要動力の削減を行うことができるものの、依然
として、図6(b)における温度Bから温度C間での領
域では液化用熱交換器による外部冷熱を、温度Dから温
度Eまでの領域では気化用熱交換器による外部加熱を個
別に行っており、これらを併せた全体の必要動力は無視
できないものとなっている。従って、同領域での必要動
力の削減が新たな課題となっている。
【0006】本発明は、このような事情に鑑み、ガスの
液化及び気化に要する動力をより一層削減することがで
きる装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、内部に伝熱管
が配設されるとともにこの伝熱管を取り巻くようにして
蓄冷用冷媒が収容された蓄冷容器と、液化されたガスを
収容する液化ガス容器と、ガスの液化時に上記伝熱管の
高温側端部に液化対象ガスを導入するためのガス導入通
路と、ガスの液化時に上記伝熱管の低温側端部から液化
ガス容器へ液化ガスを移送するための液化ガス導入通路
と、液化ガスの気化時に上記液化ガス容器から上記伝熱
管の低温側端部へ液化ガスを移送するための液化ガス導
出通路と、液化ガスの気化時に上記伝熱管の高温側端部
からガスを引き出すガス導出通路とを備えたガスの液化
及び気化装置において、上記液化ガス導入通路に設けら
れる液化用熱交換器と、この液化用熱交換器にサイクル
用冷媒を通して液化ガス導入通路内の流体を冷却する冷
凍サイクルと、上記蓄冷容器から蓄冷用冷媒を取り出し
てその取り出し部分よりも高温側の部分へ返還する冷媒
循環手段と、この冷媒循環手段により循環される蓄冷用
冷媒と上記サイクル用冷媒との間で熱交換を行わせる冷
媒熱交換器とを備えたものである(請求項1)。
【0008】なお、上記ガス導入通路とガス導出通路、
あるいはガス導入通路とガス導出通路には単一の通路を
兼用するようにしてもよい。
【0009】また本発明は、上記液化ガス導入通路及び
液化ガス導出通路を通る流体の一部を取り出し減圧して
上記液化用熱交換器及び蓄冷容器に通した後にこのガス
を圧縮して液化時におけるガス導入通路及び気化時にお
けるガス導入通路へ返還するガス循環手段を備え(請求
項2)、さらには、上記液化ガス容器内で発生したボイ
ルオフガス(以下、BOGと略称する。)を上記ガス循
環手段へ移送するためのBOG導出通路を備える(請求
項3)ことによって、後述のようなより優れた効果を得
ることができる。
【0010】
【作用】上記装置において、ガスの液化を行う場合に
は、液化対象ガスがガス導入通路を通じて蓄冷容器の伝
熱管に導入され、この蓄冷容器内での熱交換により冷却
された後、さらに、冷凍サイクルを循環するサイクル用
冷媒と液化用熱交換器において熱交換することにより完
全に液化され、液化ガス導入通路を通じて液化ガス容器
に貯蔵される。ここで、上記サイクル用冷媒は、冷媒循
環手段により循環される蓄冷容器の蓄冷用冷媒と冷媒熱
交換器で熱交換されることにより冷却されるので、その
分液化に必要な冷凍サイクルの必要動力は削減されるこ
ととなる。
【0011】次に、ガスの気化、すなわち液化ガスの払
い出しを行う場合には、上記液化ガス容器内の液化ガス
が液化ガス導出通路を通じて蓄冷容器の伝熱管に導入さ
れ、この蓄冷容器内での熱交換により加温され、気化さ
れた後、ガス導出通路を通じて装置外へ取り出される。
ここで、蓄冷容器においては上記冷媒循環手段により導
出された容器内の蓄冷用冷媒が上記冷媒熱交換器におけ
る熱交換で加温された後に高温側の部分に返還されてい
るので、蓄冷容器の出口側部分(すなわち高温側部分)
の温度は高く維持されており、従って、この蓄冷容器の
伝熱管を通過するガスは十分に気化された状態で外部へ
導出されることとなる。
【0012】さらに、請求項2記載の装置によれば、上
記液化ガス導入通路及び液化ガス導出通路を通る流体の
一部が減圧されることにより自己寒冷が発生し、上記減
圧がなされたガスが液化用熱交換器に通されることによ
り、同熱交換器における寒冷補給がなされるとともに、
蓄冷容器に通されることにより同容器における蓄冷が促
進される。また、気化時には上記ガス循環手段により圧
縮ガスがガス導出通路内へ返還されるので、これにより
装置出口のガス温度が高く保持される。
【0013】また、請求項3記載の装置によれば、上記
液化ガス容器内で発生したBOGがBOG通路を通じて
上記ガス循環手段へ導入されるため、このガス循環手段
の作用でBOGが液化時にはガス導入通路へ、気化時に
はガス導出通路へそれぞれ返還され、これによりBOG
の再処理あるいは抽出が実行される。
【0014】
【実施例】本発明の第1実施例を図1(a)(b)に基
づいて説明する。同図(a)は本発明装置におけるガス
の液化時の流れ、同図(b)はガスの気化時の流れをそ
れぞれ示している。
【0015】なお、この実施例では都市ガス(天然ガ
ス;NG)を液化及び気化する装置について説明する
が、本発明では液化及び気化の対象となるガスを問わ
ず、その他、適当な沸点を有する種々のガスについて適
用することができる。
【0016】上記図において、10は蓄冷容器であり、
その中には左右に蛇行する伝熱管12が上下にわたって
配設されるとともに、この伝熱管12を取り巻くように
して蓄冷用冷媒14が収容されている。上記伝熱管12
の上端部(すなわち高温側端部)にはガス通路(ガス導
入通路及びガス導出通路)16が接続されている。伝熱
管12の下端部(すなわち低温側端部)は、液化ガス通
路(液化ガス導入通路及び液化ガス導出通路)18を介
してLNGタンク(液化ガス容器)22に接続され、そ
の途中には液化用熱交換器20が設けられている。この
液化用熱交換器20には冷凍サイクル23を循環するサ
イクル用冷媒が通され、この冷媒との熱交換により、液
化のためのガス冷却が行われるようになっている。冷凍
サイクル23は、サイクル熱交換器24、膨張機26、
圧縮機28、アフタクーラー30、及び冷媒熱交換器3
2を備え、上記膨張機26の下流側部分に上記液化用熱
交換器20が、アフタクーラー30の下流側に上記冷媒
熱交換器32がそれぞれ設けられている。
【0017】一方、上記蓄冷容器10には、冷媒ポンプ
34及び冷媒通路36からなる冷媒循環装置33が接続
されている。この冷媒循環装置33は、上記冷媒ポンプ
34の動力により蓄冷容器12の中腹部から蓄冷用冷媒
14の一部を取り出し、それよりも上方の位置すなわち
高温側の位置に返還するものであり、その冷媒通路36
の途中に上記冷媒熱交換器32が配されている。
【0018】すなわち、この装置は、冷媒通路36を循
環する蓄冷用冷媒14と冷凍サイクル23を循環するサ
イクル用冷媒とが冷媒熱交換器32において互いに熱交
換する構成となっている。
【0019】次に、この装置の作用を説明する。
【0020】まず、NGの液化(すなわち貯蔵)を行う
にあたっては、図1(a)に示されるように、NGがガ
ス通路16を通じて蓄冷容器10の伝熱管12内に導入
され、この蓄冷容器10における蓄冷用冷媒14によっ
て蓄えられた冷熱によって冷却される。さらに、この伝
熱管12の下端部から導出されて液化用熱交換器20に
通され、冷凍サイクル23を循環するサイクル用冷媒と
の熱交換により十分に液化された状態で液化ガス通路1
8を通じてLNGタンク22内に導入され、ここで貯蔵
される。従って、NGの液化は、蓄冷容器10で蓄えら
れた冷熱と、冷凍サイクル23の作動による外部冷熱と
で実行されることになるが、この液化の際、冷凍サイク
ル23を循環するサイクル用冷媒は冷媒熱交換器32に
おける蓄冷用冷媒14との熱交換で冷却されているの
で、その分冷凍サイクル23の必要動力は削減されるこ
ととなる。
【0021】次に、LNGの気化(すなわち払い出し)
を行うにあたっては、図1(b)に示されるように、冷
凍サイクル23を停止させた状態でLNGタンク22内
のLNGが液化ガス通路18を通じて蓄冷容器10の伝
熱管12内にその下端部から導入され、この蓄冷容器1
0内の蓄冷用冷媒14から熱を奪うことにより、すなわ
ち蓄冷容器10に蓄冷を行わせることにより昇温し、気
化された状態でガス通路16を通じて装置外部へ取り出
される。この気化の際、上記液化の時点で蓄冷容器10
から取り出された蓄冷用冷媒14が冷媒熱交換器32に
おけるサイクル用冷媒との熱交換で加温した後に蓄冷容
器10に戻されているので、これにより蓄冷容器10の
出口側(すなわち上側)部分の温度は比較的高い温度に
保持されており、従って、伝熱管12を通った天然ガス
は十分に気化された状態で蓄冷容器10から取り出され
ることとなる。
【0022】以上のように、この装置では、蓄冷容器1
0内の蓄冷用冷媒14と冷凍サイクル23を循環するサ
イクル用冷媒とを熱交換させる冷媒熱交換器32を設
け、これにより、圧縮機入口温度が下がって動力消費が
下がるのと同時に、冷凍サイクル23の温排熱を蓄えて
これを気化時の温熱源とするいわばヒートポンプとして
の機能をもたさせるようにしているので、従来のように
サイクル用冷媒をアフタクーラー30単独で冷却し、気
化時においてガスを特別な外部加熱で加温する装置に比
べ、液化時及び気化時の双方における必要動力を同時に
削減することができる。
【0023】第2実施例を図2(a)(b)に基づいて
説明する。
【0024】この装置では、上記第1実施例における液
化ガス通路18から分岐してガス循環通路38が設けら
れており、このガス循環によって自己寒冷を発生させる
ようにしている。このガス循環通路38は液化用熱交換
器20及び蓄冷容器12を通ってガス通路16に達して
おり、このガス循環通路38において上記液化用熱交換
器20よりも上流側の部分には減圧弁40が設けられ、
蓄冷容器10内に位置する部分は伝熱管42とされてい
る。また、蓄冷容器10の下流側には圧縮機44及びア
フタクーラー46が設けられ、圧縮機44とアフタクー
ラー46との間の部分は通路47を介して上記ガス通路
16に接続されている。上記通路47には図略の弁が設
けられ、その開閉により上記通路47が連通状態と遮蔽
状態とに切換可能とされている。
【0025】さらにこの装置では、LNGタンク22の
頂部がBOG通路(ボイルオフガス通路)48を介して
上記ガス循環通路38における減圧弁40の下流側部分
に接続されており、LNGタンク22内で発生したBO
Gがガス循環通路38に導入されるようになっている。
【0026】次に、この装置の作用を説明する。
【0027】まず、ガスの液化時においては、図2
(a)に示されるように、蓄冷容器10から導出された
ガスの一部がガス循環通路38内に分流し、減圧弁40
で減圧された後、BOG通路48を通じて導入されたB
OGガスとともに液化用熱交換器20内に通される。こ
の減圧ガスの通過により、液化用熱交換器20で寒冷が
補給される。一方、通路47は閉状態に切換えられてお
り、上記液化用熱交換器20を通過したガスは、さらに
蓄冷容器10を通過した後、圧縮機44で圧縮された状
態でアフタクーラー46を通じてガス通路16へ返還さ
れる。
【0028】一方、気化時においては、図2(b)に示
されるように、LNGタンク22から導出されたLNG
の一部が上記と同様にしてガス循環通路38内に分流
し、液化用熱交換器20及び蓄冷容器10を通過した後
に圧縮機44及びアフタクーラー46を経てガス通路1
6へ戻される。一方、通路47は開状態に切換えられて
おり、伝熱管12を通過したガスは通路47を通ってア
フタクーラー46へ導入され、完全に気化された後に装
置外へ取り出される。
【0029】この気化時において、循環ガスが伝熱管4
2を通過することにより、蓄冷容器10内での蓄冷が促
進され、その分、次の液化工程での必要動力が削減され
るとともに、圧縮機44で圧縮された比較的高温のガス
が通路47からの払い出しガスに吹き込まれる。従っ
て、気化工程の進行により仮に蓄冷容器10の出口側温
度が低くなっても、装置出口のガス温度は高く保持する
ことができ、よって十分に気化されたガスを取り出すこ
とができる。
【0030】しかも、LNGタンク22内で発生したB
OGは上記ガス循環通路38へ導入されるので、このガ
ス循環通路38を利用してガス通路16へ返還すること
により、ガスの液化時にはBOGを再処理し、気化時に
はBOGをそのまま抽出することができる利点がある。
【0031】次に、第3実施例を図3に基づいて説明す
る。
【0032】一般に、蓄冷容器10に使用される蓄冷用
冷媒14には、蒸気圧が低いことや毒性が少ないこと等
の条件を満たす液体、具体的にはアルコールや各種アル
コールの混合体、あるいはアルコールと水の混合体等が
使用される。この蓄冷用冷媒14は、蓄冷時には凍結さ
せた方がより好ましく、この凍結による凝固熱を利用し
て蓄冷性能を向上させることができるが、蓄冷容器10
内に静止して収容された状態では本来の凝固点(アルコ
ールと水の混合体では約−120℃)まで温度が低下し
ても凍結しにくく、従って、この蓄冷用冷媒14を例え
ば−100℃付近の温度で凍結させようとする場合には
蓄冷用冷媒14を積極的に撹拌する必要が生じる。
【0033】そこでこの実施例では、冷媒循環装置33
を循環する蓄冷用冷媒14の一部を撹拌用通路50を通
じてサイクル熱交換器24に通し、ここで冷却した後に
蓄冷容器10の下部に噴出させるようにしている。この
ような構成によれば、上記撹拌用通路50による撹拌効
果で、蓄冷容器10内での蓄冷用冷媒14の発核及び凍
結を促進させることが可能となる。
【0034】なお、本発明は以上のような実施例に限定
されるものでなく、例として次のような態様をとること
も可能である。
【0035】(1) 上記各実施例では、ガス通路16を本
発明におけるガス導入通路及びガス導出通路として兼用
し、液化ガス通路18を本発明における液化ガス導入通
路及び液化ガス導出通路として兼用したものを示した
が、本発明では各通路を個別に設けるようにしてもよ
い。
【0036】(2) 本発明において、蓄冷容器10から蓄
冷用冷媒14を取り出す位置は、図1〜図3に示すよう
な中腹部に限るものではなく、図4に示すように蓄冷容
器10の下部から取り出すようにしてもよい。この場合
には、取り出される蓄冷用冷媒14の温度が前記各実施
例よりも低くなるので、例えば図4に示すように、サイ
クル熱交換器24と膨張機26との間の位置に冷媒熱交
換器32を設け、この冷媒熱交換器32における熱交換
によって冷凍サイクル23における膨張機26の入口温
度を下げるようにするとともに、熱交換した蓄冷用冷媒
14を蓄冷容器10の中腹部に戻すようにすればよい。
【0037】(3) 本発明において、冷凍サイクル23の
具体的な構成は問わず、液化用熱交換器20においてガ
スを十分に冷却できるものであれば従来公知のもの等が
広く適用可能である。
【0038】
【発明の効果】以上のように本発明は、ガスの液化時に
おいて蓄冷容器から導出した流体を液化用熱交換器に通
し、この液化用熱交換器で冷凍サイクルにおけるサイク
ル用冷媒と熱交換させることにより冷却するとともに、
上記蓄冷容器から蓄冷用冷媒を取り出して冷媒熱交換器
で上記サイクル用冷媒と熱交換させ、上記取り出し部分
よりも高温側の部分へ返還するようにしたものであるの
で、上記冷媒熱交換器における熱交換によってサイクル
用冷媒を冷却することにより液化時の必要動力の低減を
図ると同時に、この熱交換によって温められた蓄冷用冷
媒を蓄冷容器へ戻すことによって気化時における蓄冷容
器の出口側温度を十分高く保持することができ、両者に
よって液化時及び気化時双方での必要動力を削減するこ
とができる効果がある。
【0039】さらに、請求項2記載の装置は、上記液化
ガス導入通路及び液化ガス導出通路を通る流体の一部を
取り出し減圧して上記液化用熱交換器及び蓄冷容器に通
し、このガスを加圧して液化時には上記ガス導入通路
へ、気化時にはガス導出通路へそれぞれ導入するように
したものであるので、減圧した循環ガスを液化用熱交換
器に通すことによって液化時の寒冷補給を行うことがで
きるとともに、上記ガスを蓄冷容器に通すことによって
蓄冷容器における蓄冷の促進を図ることができ、さら
に、蓄冷容器を出て圧縮したガスをガス導出通路へ戻す
ことによって装置出口のガス温度を十分に高く保持する
ことができる効果がある。
【0040】さらに、請求項3記載の装置は、液化ガス
容器内で発生したBOGをガス循環手段に導入するよう
にしたものであるので、このガス循環手段を利用して上
記BOGを良好にガス導入通路あるいはガス導出通路に
戻すことができ、これによってBOGの抽出や再処理を
円滑に行うことができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の第1実施例における天然ガス
の液化及び気化装置における液化時のガスの流れを示す
フローシート、(b)は同装置における気化時のガスの
流れを示すフローシートである。
【図2】(a)は本発明の第2実施例における天然ガス
の液化及び気化装置における液化時のガスの流れを示す
フローシート、(b)は同装置における気化時のガスの
流れを示すフローシートである。
【図3】本発明の第3実施例における天然ガスの液化及
び気化装置における液化時のガスの流れを示すフローシ
ートである。
【図4】本発明の第4実施例における天然ガスの液化及
び気化装置における液化時のガスの流れを示すフローシ
ートである。
【図5】従来のガスの液化及び気化装置の一例を示すフ
ローシートである。
【図6】(a)はガスの液化及び気化工程において蓄冷
を用いない場合の温度−エンタルピの変化を示すグラ
フ、(b)は従来装置においてガスの液化及び気化工程
で蓄冷を用いた場合の温度−エンタルピの変化を示すグ
ラフである。
【符号の説明】
10 蓄冷容器 12 伝熱管 14 蓄冷用冷媒 16 ガス通路(ガス導入通路及びガス導出通路) 18 液化ガス通路(液化ガス導入通路及び液化ガス導
出通路) 20 液化用熱交換器 22 LNGタンク(液化ガス容器) 23 冷凍サイクル 32 冷媒熱交換器 33 冷媒循環装置 38 ガス循環通路 40 減圧弁 44 圧縮機 48 BOG通路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小武海 陽 神戸市中央区脇浜町1丁目3番18号 株 式会社神戸製鋼所 神戸本社内 (72)発明者 久角 喜徳 大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大 阪瓦斯株式会社内 (72)発明者 秦 光明 大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大 阪瓦斯株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−236589(JP,A) 特開 昭49−119215(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F17C 9/00 - 9/04 F17C 13/00 302 C10L 3/00 F25D 3/10

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に伝熱管が配設されるとともにこの
    伝熱管を取り巻くようにして蓄冷用冷媒が収容された蓄
    冷容器と、液化されたガスを収容する液化ガス容器と、
    ガスの液化時に上記伝熱管の高温側端部に液化対象ガス
    を導入するためのガス導入通路と、ガスの液化時に上記
    伝熱管の低温側端部から液化ガス容器へ液化ガスを移送
    するための液化ガス導入通路と、液化ガスの気化時に上
    記液化ガス容器から上記伝熱管の低温側端部へ液化ガス
    を移送するための液化ガス導出通路と、液化ガスの気化
    時に上記伝熱管の高温側端部からガスを引き出すための
    ガス導出通路とを備えたガスの液化及び気化装置におい
    て、上記液化ガス導入通路に設けられる液化用熱交換器
    と、この液化用熱交換器にサイクル用冷媒を通して液化
    ガス導入通路内の流体を冷却する冷凍サイクルと、上記
    蓄冷容器から蓄冷用冷媒を取り出してその取り出し部分
    よりも高温側の部分へ返還する冷媒循環手段と、この冷
    媒循環手段により循環される蓄冷用冷媒と上記サイクル
    用冷媒との間で熱交換を行わせる冷媒熱交換器とを備え
    たことを特徴とするガス液化及び気化装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のガス液化及び気化装置に
    おいて、液化ガス導入通路及び液化ガス導出通路を通る
    流体の一部を取り出し減圧して上記液化用熱交換器及び
    蓄冷容器に通した後にこのガスを圧縮して液化時におけ
    るガス導入通路及び気化時におけるガス導出通路へ返還
    するガス循環手段を備えたことを特徴とするガス液化及
    び気化装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のガス液化及び気化装置に
    おいて、上記液化ガス容器内で発生したボイルオフガス
    を上記ガス循環手段へ移送するためのボイルオフガス導
    出通路を備えたことを特徴とするガス液化及び気化装
    置。
JP01189593A 1993-01-27 1993-01-27 ガス液化及び気化装置 Expired - Fee Related JP3397821B2 (ja)

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