JP3397795B2 - 細胞分離装置および方法 - Google Patents

細胞分離装置および方法

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Description

【発明の詳細な説明】 1.発明の分野 本発明は、体液、分散組織標本、および培養細胞のよ
うな細胞供給源から、所望の細胞集団を富化するための
方法に関する。特に、この方法は、細胞集団からより低
い密度の細胞を分離するための特定密度の培地を含有す
る、細胞捕捉遠心分離装置を使用する。本方法は、共有
結合された細胞付着分子を有する微粒子を使用して、所
望しない低密度細胞の密度を選択的に増大することのよ
って、改良され得る。
2.背景 生物学的液体および組織からの特定の細胞型の分離
は、臨床診断への適用および治療への適用にしばしば望
まれる。臨床診断の分野では、例えば、腫瘍細胞の形態
学的分析、胎児核型分析、および組織型分析手順に必要
性が存在する。治療的には、例えば、自己細胞または組
織の輸注または移植での使用を意図した、細胞または組
織の浄化、例えば、ウイルス抗原および腫瘍細胞の組織
の浄化に、必要性が存在する。さらに、移植での使用の
ため、例えば、同種移植および自己移植に意図された造
血細胞のエクスビボでの増殖における使用のための所望
の細胞の富化または単離に必要性が存在する。
所望の細胞を体液から分離するためのいくつかの方法
は、当該分野で公知である。このような方法は、細胞分
離組成物中での浮遊密度に基づく細胞分離(米国特許第
4,927,750号)、抗血清因子でコートされたラテックス
ビーズを使用する密度勾配での血清因子の分離(米国特
許第3,862,303号)、磁場の使用を介する細胞分離(米
国特許第4,777,145号)、および密度勾配でのTおよび
B細胞の分離(米国特許第4,511,662号)を包含する。
当該分野での公知の細胞分離方法は、細胞のチューブお
よびピペットへの付着による細胞損失の不利益を有し得
る。
診断手順および治療手順のための比較的希な細胞集団
の単離の迅速かつ効率的な手段の必要性が存在する。本
発明は、複数の細胞集団を含有する細胞供給源または混
合物から、量の少ない所望の細胞集団を単離または富化
するための方法を提供することによって、この必要性を
満たす。さらに、本発明は、富化された細胞の高収量の
回収を提供する。
詳細には、本発明の発見は、正確に測定された特異的
密度を有する、高度に限定された細胞分離培地を提供す
ることによって、特に限定された細胞集団が単離され得
ることである。さらに、本発明は、このプロセスによっ
て細胞の回収を顕著に増強する、細胞捕捉遠心分離装置
を提供する。あるいは、またはさらに、このプロセス
は、密度調整細胞分離工程(DACS)を用いることにより
増強されて、分離プロセスに対してより高いレベルの特
異性を提供する。本発明はまた、診断方法および治療方
法に重要な3つの特異的な細胞型、すなわち、胎児有核
細胞、造血前駆細胞(CD34+)、および乳腫瘍細胞の単
離のための特定の方法を提供する。
3.発明の要旨 1つの局面では、本発明は、密度法による細胞単離に
有用な細胞分離装置に関する。装置は、チューブ内に設
置された収縮領域を有する遠心分離チューブを含む。収
縮部材は、チューブが倒置されるときに、チューブの底
部に液体を保持するように、構築および配置される。こ
の特徴は、コンパートメント間で内容物を実質的に混合
することなく、チューブをデカンテーションすることを
可能にする。好ましくは、収縮部分は、開口部を定める
より低い縁領域を有する、1つ以上の下方向傾斜表面を
定め、それは任意の形状であり得るか、またはチューブ
の倒置の際に液体を保持するように操作する限り、複数
の開口部を形成し得る。好ましい実施態様では、収縮部
分は、環状リングである。好ましくは、環は、チューブ
内での種々の配置のためにチューブに強制密着されるよ
うに構築される。
装置はまた、チューブの底部に含有された細胞分離培
地を含む。培地は、収縮部分によって形成される開口部
より上のレベルに、チューブ中に存在する。この方法で
は、細胞分離培地と、より低い密度の細胞負荷培地との
間の界面に捕捉される細胞は、チューブが倒置されると
きに、チューブの底部の内容物を混合せずに、より低い
密度の培地によって取り出され得る。
より特定の実施態様では、遠心分離装置は、そこに配
置される環部材を有するチューブを含む。環部材は、チ
ューブの断面領域より小さい領域を有する開口部を規定
する。環部材は、チューブ内に組み込まれて形成され得
るか、または、容積の調節のためにチューブの内部長に
沿って移動可能であり得る。チューブはまた、少なくと
も環部材の開口部より上のレベルまで、チューブの下方
部分および上方部分を満たす、密度勾配溶液を含有す
る。特定の細胞型の分離のために、密度勾配溶液は、浸
透圧280±10mOsm/kg H2Oおよび所望細胞の特異的密度の
0.0005gr/ml以内の特異的密度を有する。
本発明の装置の特定の実施態様は、収縮部材および閉
じられた頂部を有するチューブを含む、閉じられたシス
テムを含む。頂部のポートは、このチューブの実施態様
へ液体を導入する導管として作用し、それはまた、チュ
ーブの底部に連通するポートを含み得る。あるいは、本
発明の装置の別の実施態様は、本明細書に記載の遠心分
離シリンジである。シリンジは、上記のチューブ装置中
の収縮部分によって形成される液体受容空間と同様に、
シリンジ底部に液体受容空間を形成する、収縮領域を有
するプランジャを含む。
本発明はまた、特異的な細胞型の単離または富化のた
めに規定された、特定の形状の上記の装置を含む。特異
的な細胞型の単離には、装置は所望の細胞の特異的密度
の少なくとも±0.0005gr/ml以内、好ましくは少なくと
も±0.0002gr/ml以内の特異的密度を有する細胞分離培
地を含む。好ましい実施態様では、CD34+造血前駆細胞
の単離には、培地は、浸透圧280±10mOsm/kg H2Oおよび
特異的密度1.0605gr/mlを有し;胎児有核細胞の母血液
からの単離には、特異的密度は、浸透圧280±10mOsm/kg
H2Oおよび特異的密度1.0720gr/mlを有し;そして、乳
腫瘍細胞の単離には、分離培地は、浸透圧280±10mOsm/
kg H2Oおよび1.0490−1.0580gr/mlの範囲から選択さ
れ、そしてより好ましくは1.0580gr/mlの特異的密度を
有する。
関連の実施態様では、本発明は、上記に規定される装
置を使用することにより、細胞混合物から選択された細
胞を単離する方法を包含する。本方法は、装置へ細胞混
合物を添加すること、チューブ中の密度勾配物質の特異
的密度より高い特異的密度を有する細胞をペレット化す
るために十分な重力で装置の遠心分離すること、およ
び、チューブの上方部分から選択された細胞を回収する
ことを包含する。
特定の実施態様において、本発明の方法はさらに、CD
34+造血前駆細胞、乳腫瘍細胞、および胎児有核細胞を
細胞混合物から単離または富化する方法を包含する。高
度に限定された培地が特定の細胞型の単離に使用され得
るという出願人の発見に基づき、本発明は、単一特異的
密度培地において細胞を分離するために、上記の特異的
密度および浸透圧条件を使用すること、すなわち、±0.
0005gr/ml、または好ましくは±0.0002gr/mlに限定され
た培地を使用することを包含する。単離され得るCD34+
細胞は、コロニー形成細胞および長期開始能力を有する
細胞を含む。胎児有核細胞は、有核赤血球および栄養芽
細胞を包含する。別の実施態様では、本発明は、密度1.
0605±0.0005gr/mlおよび浸透圧280±10mOsm/kg H2Oを
有する培地を使用して、ナチュラルキラー細胞またはナ
チュラルサプレッサー細胞を単離する方法を包含する。
さらなるその他の実施態様では、本発明の方法は、細
胞分離培地を介する遠心分離前に、細胞が単離されるべ
き細胞混合物と、キャリア粒子に連結された細胞型特異
的結合因子とのインキュベーションを包含する。好まし
い実施態様では、結合因子に関する所望しない細胞の堆
積のために、粒子は、細胞分離培地の特異的密度より少
なくとも0.001gr/ml大きな特異的密度を有する。本発明
のこの局面に使用される結合因子は、抗体、レクチン、
サイトカインなどを包含し得る。白血球を涸渇させるの
に有用な特異的結合因子は、抗CD45抗体である。あるい
は、特異的結合因子は、それらの選択的堆積のための目
的の細胞に関し得る。特定の実施態様は、生理食塩水活
性化シリカ、および好ましくは3−アミノプロピルトリ
エトキシ生理食塩水活性化シリカで形成されたキャリア
粒子を包含する。
4.図面の簡単な説明 図1A−Cは、本発明の1つの方法に従って、細胞を単
離するか、または分離する工程を例示する、本発明の遠
心分離装置の断面図を示す; 図2Aおよび2Bは、シールドを含む遠心分離チューブ装
置の実施態様の概略の断面図(2A)および透視図(2B)
を示す; 図3は、バルブを有する遠心分離装置の収縮部材の代
替的実施態様の断面図を示す; 図4A−Fは、本発明のチューブの下方部分および収縮
部材の代替的実施態様の断面図を示す; 図5Aおよび5Bは、多数の収縮部材を有する、本発明の
さらなる代替的実施態様の断面図を示す; 図6は、滅菌標本のプロセシングに適している閉じら
れたシステムの遠心分離チューブ装置の代替的実施態様
を示す; 図7は、本発明の遠心分離装置の遠心分離シリンジ実
施態様を示す; 図8(A−D)は、従来法(8A、B)を密度調整細胞
分離手順(8C、D)とを比較した概略図を示す; 図9A−9Cは、密度材料として「FICOLL」(図9A)、
「FICOLL」+細胞捕捉チューブ(図9B)、および調整
「PERCOLL」密度勾配+細胞捕捉チューブ(図9C)を使
用する、従来法によって単離された3つの細胞調製物中
の細胞数の比較を示す; 図10は、界面およびペレット画分中のコロニー形成ユ
ニット(CFU)の分布を示す; 図11は、界面およびペレット画分中の異なる型のCFU
の分布を示す; 図12は、界面およびペレット画分中の長期培養開始能
力(LTC−IC)の分布を示す; 図13は、界面およびペレット画分中のT細胞の分布を
示す; 図14は、異なる密度画分中のナチュラルサプレッサー
活性の分布を示す; 図15は、異なる密度画分中のナチュラルキラー活性の
分布を示す; 図16A−16Fは、密度勾配遠心分離+密度調整細胞分離
後の、CD34+細胞富化物のフローサイトメトリー分析を
示す; 図17A−17Dは、本発明の細胞分離法を用いる、乳腫瘍
細胞の4つの型の富化物を示す;そして 図18A−18Dは、特異的密度1.0580g/mlで細胞において
スパイクされた乳腫瘍細胞の乳腫瘍細胞富化物を示す。
商標登録された用語は、「」内に大文字で明示してい
る。
5.発明の詳細な説明 本発明は、体液、分散組織標本、培養細胞、およびそ
れらの成分から、所望の細胞集団を、迅速かつ高収量で
単離または富化するための方法に関する。この方法は、
高度に限定された密度勾配培地を使用する、選択された
細胞混合物の密度勾配遠心分離に基づく。さらに詳細に
は、本発明は、収量を最大にし、そして回収プロセスの
効率を改良する、密度勾配溶液を含有する特に設計され
た細胞捕捉遠心分離チューブ装置を含む。
本発明はまた、特異的な細胞型、すなわち、胎児細
胞、造血前駆細胞CD34+細胞、および乳腫瘍細胞の単離
のための細胞分離法を包含し、そしてそれによって例示
される。これらの各細胞型は、本発明の方法によって単
離された細胞の、重要な診断および/または治療での使
用を示す。例えば、本明細書に記載されているように、
有核胎児細胞が、循環母血液から、種々の遺伝子分析、
例えば核型分析を実施する目的のために、単離され得
る。乳腫瘍細胞は、診断テスト、例えば細胞学的実験を
実施する目的、または後の再注入、例えば、輸注または
移植を意図した血液サンプルからの腫瘍細胞の浄化目的
のために、循環血液から単離され得る。造血前駆細胞
は、骨髄移植におけるドナー細胞としての使用のため
に、血液または骨髄から単離され得る。
5.1密度勾配細胞分離法 このセクションは、本発明に従って特異的密度勾配を
用いる細胞分離方法を記載する。より詳細には、このセ
クションは、以下の本発明の特定の局面の記載を包含す
る:(1)特異的な細胞型を単離するための限定された
細胞分離培地と組み合わせた細胞捕捉遠心分離チューブ
の使用(セクション5.1.A);(2)特定の細胞型を単
離するための単一工程の正確な密度勾配培地の使用(セ
クション5.1.B);および(3)本発明の細胞分離プロ
セスの効率を増進するための特異的結合因子に結合され
たキャリア粒子の使用(セクション5.2)。さらに、本
発明の方法を使用する例示されている細胞型の単離は、
セクション5.3に記載されている。
5.1.A.細胞捕捉遠心分離装置 好ましい実施態様では、本発明は、遠心分離装置およ
び選択された細胞型の密度分離のためのその使用を包含
する。本発明の目的のために、用語「細胞捕捉チュー
ブ」は、装置の部分を形成する遠心分離チューブをい
い、それは、チューブの底部に「捕捉」または液体受容
領域を形成する収縮部分を含む。以下の特定の実施態様
の記載および図面によって例示されるように、収縮部分
の重要な特徴は、チューブが倒置されるときに、収縮部
材より下のチューブの底部に液体が保持されるような様
式で、チューブ内に配置されていることである。本発明
の装置はまた、細胞の密度分離のための細胞分離材料を
含む。
本発明の遠心分離装置の好ましい実施態様は、図1Aお
よびB中の断面図に示されている。示されているよう
に、チューブ10は、中央の開口部14を規定する収縮部材
12を含む。収縮部材12は、好ましくは収縮開口部14を規
定する下方縁領域を有する、1つ以上の下方向傾斜面を
規定する。
収縮部材の底表面はまた、同様にわずかに歪曲され得
る(図にはそのように示されていないが)。例示される
実施態様では、内径約2.8cmを有するチューブを有す
る、収縮部材12によって形成される開口部14の直径は、
好ましくは約0.5cmである。開口部14のサイズは、一般
に、密度勾配溶液の頂部に重層されるサンプルのより重
い成分が、実際の遠心分離前に開口部を介して通過する
のを阻むほどには小さくはない。このような成分の移動
は、通常の重力によって生じ得る。一般に、開口部14の
直径は、開口部を横切る増大された表面張力を形成する
能力によって示される。円筒の内面まわりの縁程の制限
でも、このような表面張力を与え得るのに十分であり得
る。従って、収縮部材によって形成される装置の断面積
は、小さくてチューブの水平断面表面積の約5%、また
は大きくて約95%であり得る。
図1A−Dおよび2A−Bに示されている収縮部材は、環
状(例えば、リング状)であるが、収縮部材が多数の開
口部の形状または複数の開口部を形成し得ることは明白
である。開口部14の形状は、円形に限定されないが、一
般的ではあるが、おおよそ環形状を形成するロート形状
の収縮部材が好ましい。開口部はまた、楕円形、矩形、
星型、またはチューブ内に制限された通路を作製し得る
任意の他の形状であり得、ただし、上記のように、外形
が、倒置の際にチューブの底部での液体放出を妨害する
のに十分な表面張力を与える。さらに、収縮部材は、チ
ューブの水平断面に及びメッシュ(mesh)またはふるい
を有し得る。この場合には、環部材もまた、複数の開口
部を有するといわれている。
さらに、開口部は、好ましくはチューブ内で水平に中
央に配置されるが、開口部はまた、中央から外れていて
もよく、実質的に同じ結果を達成し得る。垂直収縮部分
およびチューブ内の配置に関して、収縮部材は、チュー
ブ内により組み込まれて形成されるか、または強制密着
されるように構築され得る。例えば、環状収縮部材は、
エラストマーシリコン材料から形成され得、チューブ長
に沿って任意の位置で強制密着されることによってチュ
ーブ内に挿入される。
さらに図1Aに関して、チューブ10は、細胞分離密度勾
配溶液16で、収縮部材12を超えるレベルまで、または最
低でも少なくとも開口部14を超えるレベルまで満たされ
る。好ましくは、標準的な50ml遠心分離チューブについ
て、密度勾配溶液16は、収縮部材を超えて少なくとも約
1mmのレベルまで満たされる。分離されるべき液体サン
プル18は、密度勾配溶液16の頂部に重層され、そしてチ
ューブおよびその内容物が遠心分離に供せられる。好ま
しくは、サンプルは、サンプルと重層後の収縮部材の頂
部との間に、少なくとも約1mmの密度勾配溶液が保持さ
れるように、注意深く重層される。
図1Bに関して、遠心分離後に、勾配溶液の密度より大
きな密度を有する成分は、チューブ10の底でペレット20
中に見出される。密度勾配溶液16の密度より小さな密度
を有する細胞成分は、勾配溶液と液体サンプル溶液の残
留部分との界面22において、溶液の頂部に浮遊したまま
でいる。次に、界面部分が取り出される。このような除
去物は、図1Cで矢印24によって示されるように、チュー
ブのデカンテーションによってなされ得る。上記のよう
に開口部を越えるレベルまでの密度勾配溶液の供給は、
収縮部材12の下の界面部分の形成を妨害するのに役立
つ。
チューブの操作性のいずれの特定の基本理論に原因を
帰することなく、収縮部材12が、チューブが流出のため
に傾けられるときに、開口部14の表面を横切る中間表面
張力の形成のための、支持体または核を提供することに
よって、上方部分の流出を促進する。この表面張力は、
上方部分の内容物がチューブから流出されるときに、チ
ューブの上方および下方部分の混合を防ぐ。収縮部材12
は、垂直壁のチューブ(straight−walled tube)へ配
置される挿入物として提供され得る。あるいは、収縮部
材12は、チューブ自体を作製するときの鋳造プロセスの
間に、チューブ壁の収縮部分として形成され得る。収縮
部材が挿入物によって提供されるときは、挿入物は、実
験条件に従って、チューブ10の下方部分26および上方部
分28の相対容積を操作者が変化し得るように移動可能で
あり得る。鋳造されたチューブ中の収縮部材の位置はま
た、製造プロセスの間に、上方および下方部分の異なる
相対容積のチューブを提供するために変化され得る。例
えば、末梢血からの細胞の単離では、血液の20mlサンプ
ルは、遠心分離される比較的多量の赤血球を収容するた
めに、約15mlである下方部分26を必要とする。比較する
と、アフェレーシス(apheresis)またはバフィーコー
ト血液の20mlサンプルは、下方部分に約10mlのみを必要
とする。
多くの適用において、界面部分を含有する上清画分の
みを回収することが望まれる。このような場合には、ペ
レットは、チューブとともに捨てられる。他の場合に
は、ペレットは、機械的操作/粉砕によって除去され得
る。例えば、チューブは倒置され、そしてボルテックス
ミキサーに供される。このような混合は、ペレットを隣
接液相へ撹乱させ、そしてこの液相の移動を誘導し、そ
してチューブの下方部分または回収部分からチューブの
上方部分へ細胞を撹乱させる。
本発明の利点は、収縮部材より上の低密度材料が、チ
ューブの上方部分の内容物の流出またはデカンテーショ
ンの簡単な操作によって、下方の材料から分離されるこ
とである。これは、垂直壁を有する標準的な遠心分離チ
ューブを使用して勾配分離物を取り出す多くの従来法と
は対照的であり、ここでは、材料は注意深くピペットで
チューブから取り出されるか、またはチューブの底に穴
を開け、そしてチューブの内容物を回収容器にゆっくり
と滴下させることによって分離される。従って、本発明
は、個別に分離される材料を取り出すための便利で簡単
な手段を提供する。
一般に、本発明のチューブを使用する密度遠心分離に
よって細胞を分離する場合には、図1Aの溶液18のよう
な、チューブ中の密度勾配培地または材料にロードされ
る細胞混合物を含有する溶液は、チューブ中の密度勾配
または細胞分離培地の特異的密度より小さな特異的密度
を有する。遠心分離の間に、細胞分離培地の密度より小
さいかまたは等しい特異的密度を有する細胞は、ロード
される溶液と密度勾配材料との間に形成される界面内に
とどまる。
従来の垂直壁チューブとは異なる、本発明のチューブ
の他の利点は、チューブが落下されるか、または誤って
倒置されるときに、収縮部材が存在するために、分離さ
れる上方または下方部分の内容物は、容易に混合されな
いことである。さらに、一旦分離がなされると、収縮部
材のより上に存在する溶液は、収縮部材のより下のチュ
ーブの内容物を撹乱することなく(または、それによる
夾雑の恐れなく)チューブ内で混合され得る。
好ましい代替的実施態様では、チューブ10は、図2Aお
よび2Bに示されているような、挿入物またはシールド30
を提供され得る。シールド30は、勾配溶液上へサンプル
を重層するのを容易にするために、収縮部材12の上方に
与えられる。シールド30は、チューブの上方部分に設置
され、そしてチューブの周囲に少なくとも部分的に拡張
するほぼ同心円の挿入物の形態を取り得る。使用におい
て、操作者は、シールド30とチューブ壁との間の材料を
ピペッティングする。シールドは、材料をチューブの側
面に沿って密度勾配溶液の頂部へ導き、一方、溶液の撹
乱は最少限にする。図2Bに示されているように、チュー
ブ10は、分離シリコン挿入物として形成された収縮部材
12を有する、透明のプラスチックまたはガラスである。
シールド30は、チューブの上方部分に、例えば、チュー
ブ壁に対して斜めのスペーサー31との干渉フィット(fi
t)によって保持され得る。あるいは、シールド30は、
チューブの一部として形成され得る。
材料の分離は、図3に示されているような、バルブ40
の収縮部材への付加によってされに促進される。バルブ
40は、開口部14を横切って配置される。バルブ40は、一
方向バルブであるか、または、限界遠心力(threshold
centrifugal force)が適用されるときのみに開くバル
ブであり得る。バルブは、開口部を覆うより軟質の材料
のフラップ(flap)を提供することにより形成され得
る。好ましい実施態様では、バルブ40を開くのに必要な
力は、通常の重力の約850倍である。従って、バルブ40
は、初期の遠心分離の間に重い細胞を通過させ、次い
で、細胞を適切な場所に保持し、バルブ上方に位置する
目的のより軽い細胞のさらなるプロセシング(例えば、
細胞の洗浄または混合)を可能にする。この方法で、細
胞の完全かつ最終的な操作が、単一の滅菌容器中で実施
され得る。
図4A−Fは、本発明に従うチューブおよび収縮部材の
代替的形状およびデザインの例示である。図4Aは、細胞
の至適回収を提供するために、ペレットを受容するため
の分離した底コンパートメント44を有する代替的チュー
ブ42を示す。収縮部材12は、上記のようである;それ
は、上方表面上においてロート形状にされ、プラスチッ
クまたは好ましくはシリコンの分離した挿入物から形成
される。図4Bは、先端のとがった底壁を有するチューブ
46を示す。先端のとがった底壁を有するチューブ46はま
た、より重い細胞を、細胞が回収されるべき場合に所望
され得る良好なペレットに形成することによって、細胞
の回収を促進する。さらに、収縮部材48は挿入物である
が、しかし平面の上方表面およびより広い開口部を有す
る。図4Cは、組み込まれて鋳造された収縮部材52を有す
る代替的チューブ50を示す。図4Dは、チューブ55内の上
方および下方部分の相対容積を調節するための移動を促
進する、代替的な収縮部材54を示す。この理由により、
収縮部材54は、環状に広がる接触点56を有する。収縮部
材は、これらの点でのみチューブと接触し、これらは、
液体の厳重なシールを作製するが容易に調節し得る。チ
ューブ55もまた平底を有する。図4Eは本発明のさらなる
代替的実施態様を示し、ここでは、チューブ60は、スポ
ンジまたはゲルのような、細胞捕捉材料62を含む。材料
62は、ある細胞型に結合する化合物、あるいは特異的な
細胞型を殺傷する毒素を含有し得る。材料62はまた、所
望であれば磁気材料から作製され得る。図4Fに示されて
いるように、チューブ64は、平底壁68を有するチューブ
中の、組み込まれて形成された収縮部材66のさらなる例
を示す。収縮部材66は、下方部分26がより小さな相対容
積を有するように配置される。
図5Aおよび5Bは、本発明に従うチューブのさらなる代
替的実施態様を示す。各々では、2つの収縮部材が提示
される。第二の収縮部材12Aは、第一の収縮部材12Bの上
方に配置され、異なる密度の細胞の分離を可能にするた
めのさらなるコンパートメントをつくる。図5Aでは、収
縮部材は、分離挿入物として示され、一方、それらは、
図5Bのチューブにより組み込まれて形成される。さらな
る収縮部材もまた、いくつかの異なる密度のサンプルが
分離されるべき場合に、付加され得る。
図6は、閉じられたシステムに取り込まれた本発明の
遠心分離装置を示す。このようなシステムは、例えば、
血液サンプルまたは後に患者へ輸注されるサンプルのよ
うな、サンプルの滅菌処理に特に有用である。示されて
いるように、閉じられたシステム70は、公知技術によっ
て予め回収された血液72を含有し、閉じられた頂部77を
有する「バケット」型遠心分離チューブとして示されて
いる遠心分離チューブ76へ、滅菌接続チューブ74によっ
て接続されている、貯蔵容器71(滅菌バックとして示さ
れる)を含む。閉じられた頂部は、下記のように、サン
プルの導入および除去、ならびに通気に有用である、少
なくとも1つ、好ましくは少なくとも2つの進入ポート
を有する。示されている実施態様では、閉じられた頂部
77から上方に突き出した堅固な隆起部79が、進入ポート
に対する防御バリアを形成するために、そして輸送およ
び貯蔵中の可能性のある夾雑を減少させるように働く装
置について、防御可動性蓋への接続点として、包含され
る。
さらに図6に関して、チューブ74は、進入ポート78を
介してチューブ76に接続され、付属器具80によって適応
され、それは、例えば、Luer−LockTMシリンジコネクタ
ーのような、滅菌接続について適応されたロッキングチ
ップの任意のタイプであり得る。あるいは、付属器具80
は、滅菌液体バッグおよびチューブの接続に適応された
滅菌隔壁であり得、例えば、逆流バルブを有するSAFSIT
ETMスモールワイヤー拡張セット、およびBurron Medica
l Inc.,Bethlehem,Pennsylvaniaから入手可能なSpin−L
ockTMアダプターである。遠心分離チューブ76への液体
流入を容易にするために、装置は、通気進入ポート82を
含有する。示されているように、空気フィルター84は、
夾雑を防ぐために通気進入ポート82へ接続されている。
本発明に従って、チューブ76は、上記のように形成さ
れた収縮部材88を含み;それは、上方表面でロート形状
である。示されているように、収縮部材88は、チューブ
の外面上に刻み目89を形成してチューブト76により組み
込まれて形成される。収縮部材は、支持体90によって支
持され、遠心分離の間の圧縮を防ぐ。バケットはまた、
収縮部材88の上方および下方の両方でチューブ内で配置
される密度材料91を含有する。
チューブ76のさらなる特徴は、進入ポート92である。
この進入ポートは、閉じられた液体チャンネル94を介し
てチューブ76の底部95に連通する。進入ポートおよびチ
ャンネルは、例えば、密度勾配細胞分離培地で、チュー
ブ95の下方部分を満たすために使用される。あるいは、
そのポートおよびチャンネルは、遠心分離後のチューブ
の底からの、細胞ペレット材料を含む、材料の除去に使
用され得る。このチューブの特徴は、例示されている閉
じられたシステム関連に限定されない。
貯蔵容器70からチューブ76へ流れる液体は、通気進入
ポート82上に吸引管を適用して開始され得るか、または
重力を包含する、当該分野で公知の方法によって開始さ
れ得る。流速は、2つの容器間の圧力ヘッドを変える
か、またはチューブ内に配置された、もしくは貯蔵容器
70と進入ポート78との間の位置で、進入ポートに配置さ
れたバルブを調節して、調節される。流速は、密度勾配
溶液のレベルを越えて、バケット76の上方部分を満たす
か、または部分的に満たすように、最適に調節される。
十分な液体サンプルがチューブに進入したときに、流入
は、バルブによるかまたは圧力ヘッドの降下によるよう
な、当該分野で公知の多数の方法のいずれかによって、
停止される。次に、チューブがバケットから除去され、
ポート78はシールされ、バケットは、下記のように遠心
分離に供される。
他の好ましい実施態様では、細胞捕捉チューブが、図
7に示されている遠心分離シリンジ110ような、遠心分
離可能なシリンジの形態で使用され得る。示されている
ように、遠心分離シリンジ110は、針113を受容するため
に適応された付属器具112によって囲まれた中央のオリ
フィス(orifice)を有する標本容器114、ハンドル11
6、およびプランジャ118を含む。付属器具112は、針を
保持するために適応されたロッキングチップのいずれか
のタイプ、例えば、Luer−LockTMシリンジチップであり
得る。あるいは、付属器具112は、滅菌液体バッグおよ
びチューブとの接続に適応された滅菌隔壁、例えば、逆
流バルブを有するSAFSITETMスモールワイヤー拡張セッ
ト、およびBurron Medical Inc.,Bethlehem,Pennsylvan
iaから入手可能なSpin−LockTMアダプターであり得る。
さらに、ハンドル116は、好ましくはノブ122およびプ
ランジャ118への取り外し可能な連結部124を有する。示
されているように、プランジャ118は、プラスチック材
料から機械的または鋳造によって作製される単一部品で
ある。プランジャは、好ましくは、接続部124に取り外
し可能に接続されているロート形状の底壁126を有す
る。側壁127は、好ましくは、滑動可能であるが、その
周りはまだ本質的に液体の厳密なバリアを提供するよう
に、容器壁に密接に組み合わされた。頂部壁は収縮部材
128によって形成され、これは中央開口部129を規定す
る。あるいは、側壁127の外径は、滑動を促進するのに
わずかに小さく、Oリングシールが、側壁127と容器114
との間に提供された。取り外し可能な接続部124は、例
えば、スクリュー付属器具またはスナップ付属器具の形
状を取り得る。好ましくは、接続部24はまた、ハンドル
116の再結合のために提供される。
プランジャ118は、標本の導入の前に、密度勾配材料1
20で満たされる。好ましくは、密度勾配材料は、収縮部
材を超えるレベルまで、または少なくとも開口部129の
頂部を超えて満たされる。例えば、約2.8cmの内径を有
する、標準の50mlシリンジを使用するときは、勾配材料
は、好ましくは、界面が収縮部材128の上方に形成され
るように、収縮部材の上方に少なくとも約1mmまたはそ
れを超えるレベルに満たされる。
5.1.B.密度勾配材料および調製 本発明の重要な局面に従って、特定の細胞の有意な富
化が、十分に限定された特異的密度を有する、単層細胞
分離培地上での細胞混合物の遠心分離によって達成され
得ることが発見された。規定された特異的密度はほぼ単
離されるべき所望の細胞型の密度である。重要なのは、
細胞分離培地は、所望の特異的な細胞型の特異的密度の
±0.0005gr/mlの精度、好ましくは±0.0002gr/mlの精度
に調製されなければならない。このような十分に限定さ
れた培地を使用して、特異的な細胞型は、従来の遠心分
離チューブ中で、単一密度培地上における遠心分離によ
って単離され得る。しかし、本明細書に示されているよ
うに、このような培地と組み合わされた細胞捕捉チュー
ブの使用は、一般的に操作および収量の改善を促進す
る。
本発明の細胞分離の装置および方法は、1.000gr/mlと
2.0000gr/mlとの間の特異的密度、好ましくは1.0300gr/
mlと1.2000gr/mlとの間の特異的密度(これは、所望の
細胞の特異的密度の±0.0005の精度、好ましくは±0.00
02の精度である)を有する、密度勾配材料のような、細
胞分離材料の使用を包含する。種々の市販の勾配物質
が、所望の細胞集団の規定された密度に基づく細胞の単
離を達成するために使用され得、このような物質は、Ph
armaciaから入手可能な「PERCOLL」;「FICOLL HYPAQU
E」;スクロースのような任意の糖溶液;デキストラ
ン;ウシ血清アルブミン(BSA)のような任意のタンパ
ク質溶液;Metrizamideのようなヨウ化低分子化合物;お
よび、塩化セシウムのような重金属塩を包含するが、こ
れらに限定されない。
本発明の重要な特徴に従って、密度勾配溶液が調製さ
れ、そして、使用の前に、生理学的等張密度勾配を維持
するために、予め定められた密度;浸透圧、最も好まし
くは280〜320mOsm/kg H2Oの範囲;および、pH、好まし
くは6.8〜7.8、そして最も好ましくはpH7.4;に調整され
るべきである。浸透圧およびpHは、密度勾配分離法が実
施される特定の条件に依存して、変化し得る。例えば、
サンプルが保持または遠心分離される温度は、適切な密
度を維持するために、密度勾配材料の浸透圧および/ま
たはpHの改変を必要とし得る。浸透圧およびpHのこのよ
うな改変は、当業者に明白である。
細胞の密度は、培養、回収、または貯蔵の条件に従っ
て変化し得るので、細胞サンプルは回収後比較的短時間
に処理されるべきである。所望の細胞の、体液からの最
適な単離のために、血液サンプルは、回収後48時間以内
に使用されることが望ましい。最も好ましくは、体液
は、回収後数時間以内に密度勾配遠心分離に供されるべ
きである。調整された勾配溶液は、遠心分離の間に、そ
れに積層される全細胞が分離されるのに十分な容積で、
遠心分離チューブに添加されるべきである。例えば、溶
液の約20−25mlの容積は、一般に、全血20ml中の所望の
細胞を分離するのに適している。
コロイドシリカとして分類される「SILAN PERCOLL」
(S−Percoll;Pharmacia Fine Chemicals,Piscataway,
NJ)は、1つの好ましい密度勾配材料である。S−Perc
ollは、反応、すなわちシラノール基をアルキルトリメ
トキシシラン試薬でブロッキングすることによってコロ
イドシリカから調製され、そして以下の構造式を有す
る: 関連のコロイドシリカおよびその調製方法は、Dornの
米国特許第4,927,749号に開示されている。浸透圧280−
320mOs/kg H2Oを有する「PERCOLL」ストック溶液は、ヒ
ト細胞に対しては、1量部のCaおよびHgを含まない10×
PBSまたは1.5M NaClを加えた12量部の「PERCOLL」を添
加するか、または、非ヒト動物細胞に対しては、1量部
のCaおよびMgを含まない10×PBSまたは1.5M NaClととも
に9量部の「PERCLL」を添加することによって、作製さ
れ得る。
本発明の細胞分離方法の実施では、細胞分離材料の特
異的密度は、回収されるべき細胞の特異的密度の約±0.
0005gr/ml、好ましくは±0.0002gr/ml内であることが、
一般的に好ましい。ストック溶液の4桁までの特異的密
度が、適切な装置、例えば、±0.0002gr/mlの精度で密
度を測定する、DMA48(Anton PAAR USA,Ashland,VA)の
ような高精度デジタル密度計を使用して決定され得る。
本発明のこの局面は、下記のセクション5.3においてさ
らに考察されている。
ストック溶液の浸透圧は、例えば、ヒトでの使用に対
しては280mOsm/kg H2O±10、または動物での使用に対し
ては320mOsm/kg H2O±10に、適切に調整され得る。pH
は、生理学的等張溶液が所望される場合には、優先的に
7.4に調整され得る。
上記のように調製された、細胞分離材料の適当量が、
必須ではないが、好ましくは細胞捕捉チューブである、
遠心分離チューブ中に置かれる。分離されるべき細胞混
合物は、チューブに重層され、そしてそのチューブは、
一般に約500−1500×gの低速で遠心分離に供せられ
る。細胞分離材料の特異的密度より、より大きな密度を
有する細胞は、チューブのペレット部分に移動し、一
方、その材料より、より小さい密度を有するのもは、細
胞希釈物と材料との間の界面にとどまる。一般に、本発
明の方法は、界面に存在するより軽い細胞の画分の回収
に関する。
5.2密度調整細胞分離 本発明のさらなる局面に従って、本明細書の記載の密
度分離法は、分離されるべき細胞混合物に、混合物中の
選択された細胞に効率よく結合する細胞特異結合分子に
結合する微粒子キャリアを加えることによって、改良さ
れる。好ましい方法では、使用されるこのような結合分
子は、目的細胞とほぼ等しいかまたは軽い密度を有する
細胞を、夾雑する混合物から、遠心分離の間に取り出
す。本明細書で「密度調整細胞分離(DACS)」と呼ばれ
るこのプロセスは、以下のセクションに記載されてい
る。
5.2.A.密度調整細胞分離(DACS)を使用する細胞の単離 図8(A−D)は、密度調整細胞分離(図8Cおよび8
D)と、従来の密度勾配遠心分離(図8Aおよび8B)とを
比較する。両方の方法では、所望しない細胞132および
所望の細胞134を含有する溶液130は、密度勾配材料131
上に重層される。図8Bに関して、従来の勾配遠心分離に
よる遠心分離後に、目的の細胞134との界面で捕捉され
た比較的多量の所望しない細胞型132が、なお存在する
(図8B)。
DACSを使用して、親和性を改変したキャリア粒子が、
所望しない細胞に結合するように、細胞混合物に添加さ
れる。図8Cに示されているように、キャリア136は、所
望しない細胞に結合して密度調整細胞138を形成する。
これらの細胞はより濃密にされ、従って、遠心分離の間
に沈澱し得る(図8D)。あるいは、勾配密度より重い細
胞に対しては、軽いキャリア粒子、例えば、細胞型特異
的結合因子の直接または間接結合によって細胞型特異性
が与えられる、高度の多孔質シリカ粒子を使用して、よ
り軽い密度が与えられ得る。
所望しない細胞に特異的なキャリア粒子が細胞または
組織サンプルと混合され、次いで本明細書に記載の本発
明の方法に従って、事情に応じて設定された密度勾配に
重層される、単一の遠心分離工程が、サンプルからの目
的の細胞の実質的な富化を可能にする。上記は、負の親
和性様式で適用された密度調整細胞分離の例であり、す
なわち、所望しない細胞(例えば、腫瘍細胞)を、所望
しない細胞集団に特異性を有する改変キャリア粒子を使
用することによって、サンプルから浄化することの例で
ある。あるいは、密度調整細胞分離は、正の親和性様式
で適用され得、すなわち、所望の細胞集団に対して特異
性を有する改変キャリア粒子を使用することによって、
サンプルから所望の細胞を回収するために適用され得
る。ビーズは、酵素的または化学的切断によって、所望
の細胞から除去され得る。例えば、パパインは、免疫グ
ロブリンから所望の細胞を切断するために使用され得
る。第一回目の遠心分離および富化細胞の回収後に、密
度調整細胞分離を包含する第二回目の遠心分離が、所望
の細胞集団をさらに富化するために実施され得る。同じ
密度を有する所望しない細胞はこの手順によって効率よ
く除去され得ることから、DACSの別の利点は、目的の細
胞と上記に考察された細胞分離材料との特異的密度の正
確な一致があまり重要ではないことが、さらに理解され
得る。
本発明の支持のもとに実施され、セクション5.3.A.で
考察され、そして実施例1Eに説明されてる研究は、妊婦
からの完全血液(complete blood)が、キャリア粒子コ
ート抗CD45とともにインキュベーションされたときに、
ほとんどの白血球がサンプルから涸渇されたことを実証
する。
実施例2に詳述されているさらなる研究は、CD34+
胞の単離について、ガン患者からのアフェレーシスされ
た血液がキャリア粒子コート抗CD45抗体と直接インキュ
ベーションされ得、所望の白血球の涸渇を提供し得るこ
とを実証する。
種々の細胞型特異的結合因子が、血液中の標的特異的
細胞型に対して使用され得ることが、理解され得る。こ
のような結合因子の選択は、回収されるべき細胞型およ
び細胞混合物の細胞組成に基づいて、当業者に明白であ
る。有用な因子は、白血球特異抗体のような抗体、例え
ば、T細胞に特異的な抗CD3、抗CD4、抗CD5、および抗C
D8;B細胞に特異的な抗CD12、抗CD19、および抗CD20;単
球に特異的な抗CD14;ナチュラルキラー細胞に特異的な
抗CD16、および抗CD56;ならびに血小板に特異的な抗CD4
1を包含する。これらの抗体の多くは、すでに種々の型
の粒子と結合された形態で市販されている(AMAC,DYNA
L)。さらに、細胞型特異的結合因子は、小麦胚芽アグ
ルチニンおよびダイズアグルチニンのようなレクチン、
成長因子、およびサイトカインを包含する。
あるいは、本明細書に記載されている造血幹CD34+
胞の単離方法に関して、ポジティブの選択手順が、細胞
をより高い密度にするために使用され得、それによりそ
れらは、遠心分離中にペレットにされる。この場合に
は、キャリア粒子にコートされたCD34に関する抗体が、
残りのCD34+細胞をペレットにするために使用される。
さらに、任意の細胞表面マーカーに関する抗体が、当該
分野で周知のコンジュゲート法後に、密度調整細胞分離
での使用のための重い粒子に直接結合され得る。密度調
整細胞分離が適用されるときに、所望しない細胞が全て
重くされる限り、勾配の特異的密度はあまり重要ではな
いことが注目される。
5.2.B.キャリア粒子 市販の多数のキャリア粒子は、本発明に使用され得、
例えば、有機ポリマー(例えば、ポリエチレン;ポリプ
ロピレン;ポリビニル化合物(例えば、ポリビニルクロ
リド、ポリアクリロニトリル、ポリアクリレート、ポリ
メタクリレート、ポリカルボネート)およびそれらの共
重合体;ポリスチレンラテックス;ナイロン;ポリテレ
フタレート;など、あるいは無機ポリマー(例えば、ガ
ラスもしくはシリカ粒子);セルロース、デキストラ
ン、ポリサッカリド(例えば、アガロース、セルロー
ス、セファロース、セファデックなど)、あるいはそれ
らの組合せを包含する。キャルア粒子は、天然に存在す
るポリマー、修飾された天然のポリマー、および合成付
加および縮合ポリマー由来であり得る。本発明の好まし
いキャリア粒子は、アミノプロピル基に結合され、1.08
gr/mlより大きい密度を有する、0.1−5.0μmのシリカ
粒子である。1990年5月22日に発行された米国特許第4,
927,750号および同第4,927,749号は、本発明においてキ
ャリア粒子として使用され得る修飾シリカの例を記載し
ている。種々のキャリア粒子が、例えば、Bangs Labora
tories,Inc.、Carmel,IN.、Pharmacia、Sigma Chemical
Company、Bio−Rad、AMAC,Inc.などから市販されてい
る。
本発明の好ましい重いキャリア粒子は、前記の方法に
従って選択された、密度勾配材料の密度よりより大きい
密度を有し、キャリア粒子が遠心分離に際してペレット
になるように粒子のサイズが0.1μm〜5.0μmである、
シリカビーズである。このような粒子は、本明細書中の
実施例4Bに記載されているように、さらにシラン化され
得る。好ましい粒子はまた、細胞型特異的結合因子に、
直接的または間接的のいずれかに結合する能力を有する
か、あるいはこのような因子に誘導体化され得る。
本発明に有用な好ましい軽いキャリア粒子は、遠心分
離に際して粒子が密度勾配の上方に浮遊するように1.0
未満の密度および0.1〜5.0μmの粒子サイズを有し、な
らびに、細胞型特異的結合因子に直接的または間接的に
結合する能力を有するものである。このような低密度キ
ャリア粒子は、「Scotchlite microbeads」と呼ばれ
る、3M,St.Paul MNカタログ番号H50/1000から入手可能
である。
ポリスチレンラテックス粒子(Sigma Chemical Compa
nyから入手可能)もまた低密度粒子として使用され得る
が、表面の疎水性のために、このような粒子は、非特異
結合性を特徴的に示す。このような非特異結合性は、当
該分野で公知である、タンパク質による予備吸収または
メタクリル酸基の付加のような処置方法によって、減少
され得る。ラテックス粒子は、金属基の付加によって高
密度粒子に転換され得る。
一級アミノ官能基(Affi−Gel 701ビーズ)またはカ
ルボキシル官能基(Affi−Gel 702ビーズまたはImmunob
ead Reagent)のいずれかに結合されたBio−Radポリア
クリルアミドビーズのような、ポリアクリルアミドキャ
リア粒子もまた、本発明の使用のために入手可能であ
る。
生体適合性である、すなわち、細胞またはその他の生
物学的化合物と非特異的に相互作用せず、そして特定の
タンパク質および他の生化学的分子に共有結合され得な
い官能基を含む、小さくて安定な球形粒子が、1976年5
月19日発行の米国特許第3,957,741号に開示されてい
る。ヒドロキシルおよびアミノ基が、タンパク質、およ
びアミノ基を有する他の化学物質のポリスチレンラテッ
クスに対する共有結合のために、臭化シアンによって活
性化され得る。
1977年7月12日発行の米国特許第4,035,316号は、細
胞特異的で可変密度の、アミノヒドロキシルおよび/ま
たはカルボキシル官能基によって誘導体化され、そし
て、少なくとも1.30gr/ml、好ましくは1.40gr/mlを超え
る密度を有するか、または、1.15gr/ml未満、好ましく
は1.08gr/mlの密度を有する、ポリマー性マイクロスフ
ェアを作製する方法を記載している。
高均質シリカ粒子を形成するプロセスは、1991年1月
8日発行の米国特許第4,983,369号に記載されている。
磁場の使用を介する細胞の分離を促進する、磁気物質
を結合するキャリア粒子もまた、本発明の範囲内に包含
される。1988年10月11日発行の米国特許第4,777,145号
は、磁気粒子を使用する免疫学的アッセイを記載してい
る。AMAC,Inc.,IMMUNOTECH,S.A.(France)の系列子会
社は、モノクローナル抗体、例えば、抗CD4、抗CD8、抗
CD19、抗CD45などでコートされた磁気マイクロスフェア
を提供する。
5.2.C.細胞型特異的結合因子 本発明の細胞分離方法は、以前のセクションに記載し
たように、直接的または間接的のいずれかでキャリア粒
子に結合され得る、所望するまたは所望しない細胞集団
のいずれかに特異性を有する、細胞型特異的結合因子の
使用を包含する。本明細書に定義されているように、
「細胞型特異的結合因子」は、例えば、抗体または抗
原;ペプチドまたはポリペチド;成長因子またはサイト
カイン;レクチンおよびアグルチニン、あるいは所望の
細胞集団または所望しない細胞集団のいずれかに特異性
を有する当該分野で公知の他の親和性分子を包含する。
これらの多くの因子は市販されているか、または周知の
方法に従って生成され得る。
本発明で使用され得る、市販の細胞型特異的結合因子
は、抗体、抗原、ポリペプチド、ペプチド、成長因子、
膜結合レセプター、低有機分子、レクチン、およびアグ
ルチニンを包含するが、これらに限定されない。
市販のまたは細胞培養物寄託局、例えば、ACTT,Rockv
ille,Md,またはNRLL,Peoria,Ilを介して入手可能な、当
業者に公知である種々の抗体が、単離または富化が望ま
れる細胞型に依存した細胞型特異的結合因子として、本
発明で使用され得る。これらの抗体は、T細胞に特異的
な抗CD2、抗CD2R、抗CD3、抗CD4、抗CD5、および抗CD
8、顆粒球、単球、および血小板に特異的な抗CDw17、白
血球に特異的な抗CD18、活性型TおよびB細胞に特異的
な抗CD71のような造血およびリンパ球抗原に特異的な抗
体、マクロファージ、増殖細胞、サイトカインおよび成
長因子(例えば、IL1、IL13、EGF、IGF IおよびII、TGF
−αおよびβ、TNF−αおよびβ、FGF、NGF、CIF、IFN
−αおよびβ、CSF)に対する抗体、ホルモン、細胞ま
たは腫瘍関連抗原またはマーカー、付着分子、止血分
子、および内皮細胞を包含するが、これらに限定されな
い。使用される正確な因子は、所望の細胞の抗原性、お
よびそれが単離されるべき細胞混合物の組成に依存す
る。当業者は、これらの因子に基づいて、最適なキャリ
ア因子を決定し得る。
親和性分子として有用な抗体は、当該分野で公知の標
準的なポリクローナルまたはモノクローナル産生方法に
従って産生され得る。有用な抗体は、ポリクローナル、
モノクローナル、キメラ、一本鎖、Fab発現ライブラリ
ーおよびファージ発現ライブラリーにより産生されるFa
bフラグメントを包含するが、これらに限定されない。
市販のアグルチニンは、本発明で使用され得る。これ
らは、小麦胚芽アグルチニン、ピーナッツアグルチニ
ン、ダイズアグルチニン、フィトヘマアグルチニン、お
よび白血球アグルチニンを包含するが、これらに限定さ
れず、例えば、Pharmacia Fine Chemicals(Piscatawa
y,NJ)から市販されている。
5.2.D.細胞型特異的結合因子のキャリア粒子への結合 細胞型特異的結合因子のキャリア粒子への固定は、当
業者に公知の種々の技術によって達成され得る。このよ
うな方法は、例えば、Bangs(The Latex Couse(199
2)、Bangs Laboratories,Inc.,Carmel,INから入手可
能);Yoshiokaら、1991,Journal of Chromatography 56
6:361−368;Popeら、1993,Bioconjugate Chem.:166−
171);HarlowおよびLane,1988,Antibodies:Laboratory
Manual,Colorado Spring Harbor Laboratory;Avidin−B
iotin Chemistry:A Handbook,1992,Savageら編、PIERC
E;Hermansonら、Immobilized Affinity Ligand Techniq
es,1992、Academic Press,Inc.に記載されている。
結合技術は、例えば、単純な物理学的吸収または吸着
(ここで、細胞型特異的結合因子が官能基の使用なしに
キャリアタンパク質に直接結合される);第二の結合因
子、例えば、BSAがキャリア粒子に同時吸着され、官能
基に結合するための塩基を形成する、複合吸着;およ
び、結合因子のキャリア粒子への共有結合;を包含する
が、これらに限定されない。ビオチン−ストレプトアビ
ジン(strepavidin)親和性システムもまた、細胞型特
異的結合因子をキャリア粒子に結合するために、本発明
において使用され得る。共有結合のための種々の粒子表
面化学反応は、当該分野で公知であり、カルボン酸、一
級または脂肪族アミン、芳香族アミンまたはアニリン、
クロロメチル(ビニルベンジルクロリド)、アミド、ア
ルデヒド、ヒドロキシル、チオ、ヒドラジド、エポキ
シ、サルフェート、およびスルホネートを包含するが、
これらに限定されない。他の化学結合反応は、Bangs,Un
iform Latex Particles(1984)に記載されている。
本発明での使用には、細胞型特異的結合因子のキャリ
ア粒子への直接的または間接的結合が、キャリア粒子の
表面を最大被覆し得るように過剰結合因子にて実施され
ることが好ましく、それによって、非特異結合およびビ
ーズの凝集の可能性を減少する。キャリア粒子はまた、
ブロッキング剤、例えば、カゼイン、ゼラチン、および
TWEEN界面活性剤に供せられ得、非特異結合を減少させ
るために、満たされていない部位を埋める。
1つの例示的実施例では、キャリア粒子表面のカルボ
キシル基は、細胞型特異的結合因子上の利用可能なアミ
ノ基と反応され得る。細胞型特異的結合因子の粒子表面
への他の結合方法は、活性型カルボン酸、カルボジイミ
ド、すなわち、(1−エチル−3−(3−ジ−メチルア
ミノプロピル)カルボジイミドまたはEDAC、イミドエス
テル、活性アルキルハライドなどの、アミド、アミジン
またはアミノ連結を形成するための使用を包含する。
本発明の好ましいキャリア粒子は、アミノ基がグルタ
ルアルデヒド連結を介して結合されている、アミノプロ
ピルシリカ粒子である(実施例4を参照のこと)。
5.3.選択細胞型の単離 本発明は、細胞型の特異的密度が既知であるときに、
インビボおよびインビトロの混合物から所望の細胞型を
単離または富化するための方法を提供する。この方法に
よって単離される例示的な特異的な細胞型が、以下に記
載される。
好ましくは、本方法は、特異的な細胞型の特異的密度
が±0.0005gr/ml内である特異的密度を有する細胞分離
培地を用いての、セクション5.1.A.に記載されている細
胞捕捉細胞分離装置の1つの実施態様の負荷、次いで、
その装置の遠心分離を包含する。所望の細胞は次に、遠
心分離チューブの上方部分から回収される。
細胞捕捉遠心分離装置の使用は、本発明の方法の利便
性および効率の助けとなるが、本発明は、一部、使用さ
れる密度勾配の特異性および精度に基づくことは、注目
されるべきである。すなわち、密度勾配は、規定された
浸透圧のもとに、それらの密度が、所望の細胞の特異的
密度の、少なくとも±0.0005gr/ml、好ましくは±0.000
2gr/ml内の精度であるように調製されなければならな
い。従って、本発明は、密度が十分に規定される限り、
標準的な遠心分離チューブおよび細胞捕捉チューブを使
用して実施され得る。本明細書中の実施例1〜3は、細
胞捕捉を伴うかまたは伴わない、特異的密度細胞分離培
地の使用を記載する。
遠心分離後、所望の細胞が、勾配物質溶液と細胞サン
プル溶液との間の界面に認められる。界面の物質は回収
され得、次に所望すれば、それを富化するために遠心分
離する。あるいは、閉鎖システム中に所望の細胞物質を
とどめるのが好ましいとき、遠心分離は、閉鎖システム
中、またはセクション5.1.Aに記載されるような、細胞
捕捉形態を有する遠心分離シリンジ中で実施され得る。
所望すれば、所望の細胞型の改善された純度が、セク
ション5.2.に記載のように、上記の手順を、密度調整細
胞分離手順に加えることによって達成され得る。そこに
記載されているように、遠心分離の前に、所望の細胞を
含有する細胞サンプルを、所望しない細胞を効率よく結
合および除去する細胞型特異的結合剤をそれに結合させ
るキャリア粒子に曝す。
治療適用には、所望の細胞集団は、勾配物質溶液と細
胞サンプル溶液との間の界面にとどまることが好まし
い。あるいは、所望の細胞がペレット内でビーズに連結
されているとき、それらは、タンパク質分解酵素(例え
ば、パパイン)の使用を含む、当業者に公知の方法によ
って、酵素的または化学的にビーズから切断され得る。
本明細書中に記載の細胞分離法によって単離または富
化された細胞は、種々の診断使用および治療使用のため
に使用され得る。単離または富化された細胞は、滅菌条
件下で培養され得、そして細胞遺伝分析(例えば、染色
体異常性の検出および性決定)に供せられ得る。単離ま
たは富化された細胞は、PCRおよびFISHを使用するより
感度のよい検出用の分子プローブと反応し得る。単離ま
たは富化された細胞はまた、治療的に、例えば、同種お
よび自己移植のために使用され得る。
以下のセクションは、本発明の基本原理に従って単離
される、治療および/または診断に有用な3つの細胞型
の単離のための特定の手引を提供する。
5.3.A.母体血液からの胎児細胞の単離 リンパ球、栄養芽細胞、および有核赤血球を含む少量
の胎児細胞が、母体血液中で循環することは、現在確立
されている。これらの細胞は、出生前試験のための遺伝
子物質の代替供給源を提供する(SimpsonおよびElias,1
993,JAMA 270:2357)。しかし、母体血液中にこのよう
な細胞が希にしか存在しないこと(107〜108母体血液細
胞中1個と見積もられる)は、単離および検出の増大さ
れた方法の必要性を示す(Holzgreveら、1992,J.Repro
d.Med.37;410)。ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)および
蛍光インサイチュハイブリゼーション(FISH)を含む、
いくつかの検出方法が最近の進歩から入手可能になった
が、出生前の診断のための母体血液の日常的な使用にお
ける主要な障害は、母体血液混合物中の少量の胎児細胞
を、確実な診断結果を得るために富化し得ないことであ
る。
蛍光活性化細胞分離(Herzenbergら、1979,Proc.Nat
l.Aca.Sci.USA 76:1453)、磁気活性化細胞分離(Gansh
irt−Ahlertら、1992,Am.J.Obstet.Gynecol.166:135
0)、またはこれらの手順の組合せ(Ganshirt−Ahlert
ら、1992,Am.J.Hum.Genet.51:A48)を含む、いくつかの
技術が、この必要性に合わせて提案されている。これら
の手順は、部分的に胎児細胞を富化し得たが、それら
は、精巧な機器を使用するので経費がかかり、そして複
数の関連工程のために扱いにくい。より重要なことに、
このような方法は、実質的な細胞損失をもたらし、それ
によって、次の分析のために用いられる胎児の細胞数を
減少させる。
妊娠中に母体血液中に存在することが知られている胎
児の細胞型のうち、有核赤血球は、富化および検出のた
めの最も魅力的な候補物である。これらの細胞の核は、
PCRおよびFISHのような技術の適用のための遺伝子材料
の供給源を提供する。抗CD71および抗グリコホリンAの
ような、細胞を特徴づけるために使用され得る、周知
で、市販され、入手可能な抗体もまた、いくつか存在す
る。赤血球系統での胎児細胞を標的するための他の主要
な利点は、それらの比較的短い生存期間である。リンパ
球とは異なり、これらの細胞は、母体血液の分析を妨害
するようには妊娠前から存在しないはずである。
本発明の装置および方法は、細胞混合物から胎児細胞
を単離するために使用され得る。特に、本方法は、遺伝
子試験による出生前診断の目的のために母体血液から希
な胎児細胞を単離するために使用され得る。
本発明のこの局面は、一部、1.0720±0.0005gr/mlの
密度、280mOsm/kg H2Oの浸透圧、およびpH7.4に調整さ
れたコロイドシリカ(PERCOLL)溶液が、予備分離また
は希釈なしの全血が勾配溶液上に重層されるとき、大部
分の成人血液細胞から胎児細胞を効率よく分離するとい
う、出願者の発見に基づく。さらに、本方法は、細胞損
失を増大するピペットの使用による細胞回収に対して、
上方部分(すなわち、収縮部分の上方)の細胞をデカン
テーションによって取り出し得る収縮部分を有する、本
明細書中に記載の細胞捕捉遠心分離チューブの使用によ
って改善される。
実施においては、末梢血が、抗凝固剤含有のチューブ
中、またはアフェレーシス(apheresis)またはリュー
コフェレーシス(leukopheresis)によって、妊婦から
回収され得る。全血は、遠心分離前に、処理または希釈
されることを必要としない。しかし、本方法は、特定の
浮遊密度に基づいて胎児細胞を富化するので、回収後比
較的短時間内に、細胞を分離に供することが重要であ
る。なぜなら、細胞の密度は、培養または貯蔵条件に従
って変化するからである。従って、母体血液からの胎児
細胞の最適な富化を得るために、血液サンプルは、回収
後48時間以内に使用されることが好ましい。最も好まし
くは、血液サンプルは、回収の数時間以内に密度勾配遠
心分離に供されるべきである。
本発明は、細胞捕捉遠心分離チューブ内の規定された
密度勾配上に全血を重層することによって実施され得
る。遠心分離後に、界面における細胞を回収し、そして
もう1回の遠心分離工程によってペレット化し、細胞破
片、血小板、および密度勾配物質の残存物を除く。その
後、細胞は、抗CD45のような抗体との反応性によって、
大部分の白血球を涸渇させる;残存の赤血球はフローサ
イトメトリーによって分析され、そしてこの集団内の胎
児細胞が、特異的分子プローブを使用するFISHによって
固定される。
本方法の効率は、上記のセクション5.2に記載される
密度調整細胞分離と組み合わされるとき、さらに改善さ
れ得る。従って、本発明のこの特定の実施態様は、多量
血液から胎児細胞を富化するための迅速かつ高収量の方
法を提供する。得られる細胞集団中の増加した胎児細胞
数は、遺伝子試験に一般的に適用される技術の感度およ
び精度を増大させる。
さらに細胞損失を最少にするが、血小板除去を達成す
るための取り組みにおいて、胎児有核赤血球をペレット
化する第2の遠心分離工程もまた、細胞捕捉チューブ内
で実施され得る。
実施例1は、本発明に従って有核胎児細胞を単離する
ための物質および方法を詳しく説明する。表1は、「PE
RCOLL」が、本発明に従う1工程勾配分離において、密
度勾配物質として使用された実験からの結果を示す。
「PERCOLL」を、実施例1の記載のように調製し、そし
て280mOsm/kg H2Oの生理学的浸透圧およびpH7.4の生理
学的に調整した。
実施例1の記載の実験結果をまとめると、細胞分離培
地の特異的密度は、記載のように調整された。細胞を界
面から回収し、そしてマーカー抗原特徴づけによって、
胎児およびペレットおよび界面のパーセントおよび収量
について試験された。表1にまとめるように、1.0720gr
/mlまたはそれを超える密度は、遠心分離前の全有核細
胞集団から少なくとも約50%の有核細胞の回収をなし、
勾配が1.0750gr/mlまたはそれを超える密度に調整され
たとき、成熟赤血球による界面の実質的な夾雑が存在し
た。
前述から、開始細胞混合物から全有核細胞を高パーセ
ントで回収し、しかし、成熟赤血球混入を減少させるた
めに、1.0720gr/mlの密度が最適であることが理解され
る。さらに、この密度は、精度±0.0005gr/ml、好まし
くは±0.0002gr/mlで規定されるべきである。
4つの細胞分離方法が有核赤血球の収量について比較
されたとき、本発明の2つの方法が、従来法より実質的
に高収量(パーセント)の有核赤血球を調製した。表2
は、細胞が4つの異なる方法によって単離された実験の
結果を示す。DACS処理サンプル以外の全てにおいて、当
該分野での公知の方法に従って、遠心分離されたサンプ
ルは、磁気ビーズに結合された抗CD45抗体で涸渇され
た。これらの結果から、1.0720±0.0002gr/mlの密度の
「PERCOLL」を含有する細胞捕捉チューブは、1.077±0.
001gr/mlの密度および320mOsm/kg H2Oの浸透圧でストッ
ク「FICOLL」を使用する従来法より、約20倍多数の有核
赤血球を生成したことが理解され得る。従って、本方法
は、従来法に比較して、その後の遺伝子試験を可能にす
る胎児有核赤血球の総数の統計学的に有意な増加をもた
らした。さらに、その方法はまた、胎児栄養芽細胞細胞
を富化した。さらなる調査が、富化画分に存在する分化
の異なる段階の胎児細胞を明かにした。さらに、DACS法
では、CD45+の所望しない細胞集団の磁場涸渇を必要と
する方法と、同等の結果を得た。
遠心分離における使用に適した任意のチューブが、本
発明の実施のために使用され得る。好ましい実施態様で
は、本発明は、胎児細胞の密度分離のための細胞捕捉チ
ューブに向けられる。本発明の目的に、細胞捕捉チュー
ブは、その内部に収縮部分または捕捉、および適切に調
整された密度勾配物質を含有する遠心分離チューブを指
し、密度勾配物質は、一定の密度を有する細胞が、遠心
分離の間に、収縮部分の開口部を通って、収縮部分の下
部のコンパートメント内に細胞ペレットを形成するよう
に、収縮部分を超えるレベルまで満たされる。
前述の実験で、母体サンプルのDACS処理は、密度勾配
界面から不必要な血液細胞を涸渇するための薬剤とし
て、抗CD45を使用した。種々の他の細胞型特異結合薬剤
が、血液中の特異細胞型を標的するため使用され得る。
これらの薬剤は、T細胞に特異的な抗CD3、抗CD4、抗CD
5、および抗CD8;B細胞に特異的な抗CD12、抗CD19、およ
び抗CD20;単球に特異的な抗CD14;ナチュラルキラー細胞
に特異的な抗CD16および抗CD56;および、血小板に特異
的な抗CD41のような抗体を包含する。これらの抗体の多
くは、すでに種々の型の粒子と結合された形態で市販さ
れている(AMAC、DYNAL)。あるいは、有核赤血球のポ
ジティブ選択に、成熟赤血球がサンプルから取り出され
得、そしてキャリア粒子にコートされたグリコホリンA
またはCD71に指向する抗体が、残り全ての有核赤血球を
ペレット化するために使用され得る。
上記の方法により富化された有核赤血球は、次に胎児
細胞の存在について試験された。雄胎児を有することが
判明しているドナーから得た富化細胞調製物が、FISH分
析での使用に選択された。細胞を、緑蛍光色素に連結さ
れたX染色体特異プローブおよび赤蛍光色素に連結され
たY染色体特異プローブとともにインキュベートした。
胎児有核赤血球を、蛍光顕微鏡下で赤スポットおよび緑
スポットを含有する核を有する細胞(その他の細胞は、
母起源の細胞である)として、同定した。表2の最も右
の欄は、従来法によるものより、本発明の1つの方法に
よって調製された細胞集団中におけるXY(胎児)染色体
数が8倍増加したことを示す。さらに興味深いことは、
細胞捕捉および「FICOLL」を使用する方法はまた、細胞
捕捉チューブを使用せずに実施された同じ勾配を超えた
検出閾値に対する胎児有核赤血球数を増加させたことは
注目される。このことは、細胞捕捉自身が、細胞収量の
増加に有用であったことを示す。
FISHのような技術に関連する確実な診断結果を得るた
めに、一般的に、富化方法が日常的な手順として使用さ
れるために、胎児細胞を少なくとも0.1%の最終細胞調
製物に富化することが必要とされることは留意するべき
である。本発明の方法は、胎児細胞を、分析される総細
胞10,000あたり41細胞のレベルまで富化することによっ
て、この限界を明かに超えたことを本明細書中に示す。
5.3.B造血前駆細胞CD34+細胞の単離 骨髄および末梢血の移植は、ガンおよび造血異常の処
置のために臨床で実施される。造血前駆細胞は、輸注後
に骨髄微環境に移動してこれを再構成する。分化の程度
に応じて、これらの前駆細胞は、骨髄微環境の短期間移
植化または長期間移植化のいずれかに寄与する。
一般的に、良好な移植および移植化に必要と考えられ
る2つの主要な細胞型が存在する:放射線療法および化
学療法直後の時間に患者の感染を防ぐ短期骨髄移植化を
提供する、コロニー形成ユニット細胞(CFU);およ
び、患者の長期永続し、自己再生する骨髄系およびリン
パ系を確立する、長期培養開始細胞(LTC−IC)。CD34
表面抗原を発現する造血前駆細胞集団は、CFUおよびLTC
−ICの両方を含有する。よって、本発明は、全CD34+
胞を富化する方法に関する。
さらに、骨髄細胞またはその他の前駆細胞供給源が、
自己定植での再注入の前に浄化されなければならない夾
雑腫瘍細胞を含有するときは、低比率のCD34+細胞を有
する多量の全細胞が、腫瘍細胞の十分な浄化を行うこと
を、技術的に困難にする。従って、後続の移植での使用
のために残存腫瘍細胞の有効な浄化を受けるべきであ
る、これらの細胞をより多量に含有する細胞混合物から
CD34+前駆細胞を富化する簡単な方法の必要性が残され
ている。
これらの問題に的を絞る取り組みで、研究者は、抗CD
34抗体の使用に焦点を定めた。このような手順は、抗CD
34抗体を含有するカラムへの白血球の通過、あるいは磁
気ビーズ連結抗CD34抗体への、または抗CD34コートプレ
ート上でのパンニングによる細胞の結合、および結合細
胞の回収のようなポジティブ選択を包含する。しかし、
親和性に基づく方法は、経費および時間を浪費する点に
おいて実用的利用に関して制限を有する。
種々の型の密度勾配遠心分離を利用する造血前駆細胞
の富化のための別の方法が報告された(Olofssonら、19
80,Scan.J.Haematol.24:254;Ellisら、1984,J.Immunol.
Meth.66:9;LaskyおよびZanjani,1985,Exp.Hematol.13:6
80;Martinら、1986,Brit.J.Haematol.63:187)。しか
し、全ての報告された方法は、富化後に造血前駆細胞を
同定するために、寒天コロニーアッセイを使用する。前
駆体アッセイは、CD34+集団の1%未満を占める、決定
付けられた前駆細胞を検出するだけであることが、知ら
れている。従って、これらの方法が、リンパ造血系を永
続的に移植化および再構成し得る初期前駆細胞または幹
細胞を、実際に富化し得るかどうかは、それらが臨床的
にテストされなかったので、明確ではない。さらに、発
表された報告からは、これらのいずれの手順もが、臨床
使用に十分な量の細胞を得ることができる暗示は存在し
ない。
本発明は、密度勾配遠心分離に基づく、迅速かつ高収
量の前駆細胞富化の方法を提供する。さらに詳細には、
本発明は、好ましくは、細胞収量を最大にするために、
特別に設計された細胞捕捉遠心分離チューブ内に含有さ
れる密度勾配溶液の厳密に決定された密度を利用する。
本明細書に記載されている本発明の方法の主要な利点
は、多量のアフェレーシスされた血液が、直接密度勾配
上に設置され得ることである。末梢血は、抗凝集剤含有
チューブ内に回収される得るか、またはアフェレーシス
またはリューコフェレーシスによって回収され得る。さ
らに、単一工程プロセスが、注入物の総容積を70−90%
まで減少させ、それによって、必要な冷却貯蔵量を減少
させる。富化後に、最終細胞調製物は、開始細胞数の10
%から30%の間を示すが、開始CD34+細胞数およびコロ
ニー形成CFU数の70%と100%との間を含有する。CD34+
細胞のこの高収量(70%から100%)によって、単回の
末梢血回収が、除法的(ablative)化学療法を受けてい
る患者の造血系および免疫系を再構成するのに十分なCD
34+細胞を与え得る。この細胞集団はまた、減少したT
細胞数を有するが、相当数のナチュラルキラー細胞およ
びナチュラルサプレッサー細胞を有する。さらに、この
手順は、迅速、便利、かつ経費的に有効である。全サン
プルの処理は、特別な機器を必要とせず、1時間の時間
枠で1人によって実施され得る。
本発明はまた、後続の移植での使用のために自己定植
中の前駆細胞を再注入する前に、腫瘍細胞が夾雑する骨
髄細胞またはその他の前駆細胞供給源からの浄化を提供
する。
浄化目的に、所定の腫瘍細胞密度が、1.0490から1.06
40gr/mlの範囲の不連続密度勾配上で、腫瘍含有サンプ
ルを遠心分離することによって決定される。大部分の所
望されない非腫瘍細胞が、免疫系および造血系の細胞を
代表し、1.0610から1.0770の範囲の密度を有する。腫瘍
細胞の密度が、一般的に1.0490から1.0580gr/mlの密度
範囲になる。細胞分離培地の密度は、所望の前駆細胞の
比重の±0.0005gr/ml、好ましくは±0.0002gr/mlの精度
まで決定される。従って、腫瘍浄化は、二工程プロセス
によって達成され得、そこで、前駆細胞が最初に、腫瘍
細胞を保持し得る細胞分離培地を通して、ペレット化さ
れる。あるいは、本明細書に記載の方法に従って、DACS
技法が、一工程プロセスで腫瘍細胞を除去するために使
用され得る。
CD34+細胞の富化には、細胞分離培地は、密度1.0605
±0.0005gr/ml、生理学的浸透圧270−290mOsm/kg H2O、
および生理学的pH6.8−7.8に調整されるべきでる。より
好ましくは、pH7.4にて、密度は、1.0605±0.0002gr/ml
であり、そして生理学的浸透圧は、280mOsm/kg H2Oであ
る。
例示的な実施例では、G−CSF処置を受けているガン
患者からのアフェレーシスされた血液は、収縮より上の
レベルまで満たされた「PERCOLL」溶液(好ましい密度
1.0605±0.0005gr/ml、浸透圧280mOsm/kg H2O、およびp
H7.4に調整されている)を含有する、細胞捕捉遠心分離
チューブに、直接のせられる。「PERCOLL」溶液の密度
は、少なくとも小数第4位までその精度を正確に決定で
きる密度計で調整され得る。種々のその他の勾配物質
が、前駆細胞富化に使用され得、そしてそれは、限定さ
れないが、「FICOLL」、「FICOLL−HYPAQUE」、塩化セ
シウム、アルブミンのような任意のタンパク質溶液、ま
たはスクロースおよびデキストランのような任意の糖溶
液を包含することに、留意されるべきである。しかし、
密度勾配溶液は、その使用の前に、本明細書の開示に従
って、適切な密度、浸透圧、およびpHに調製および調整
されるべきである。勾配溶液は、より高い密度を有する
全細胞が、遠心分離の間に勾配を通って通過し得るのに
十分な容積で、遠心分離チューブに添加されるべきであ
る。例えば、約20−25mlの溶液の容積は、一般的に、20
mlのアフェレーシスされた血液サンプル中の細胞を分離
するのに十分である。
遠心分離での使用に適した任意のチューブが、本発明
の実施に使用され得る。本発明の好ましい実施態様で
は、5.1.A.節に記載されている細胞捕捉遠心分離装置
が、CD34+細胞の密度分離に使用される。
表3は、「PERCOLL」が、密度勾配物質として使用さ
れた研究での結果を示す。「PERCOLL」は、生理学的浸
透圧280±10mOsm/kg H2O、および生理学的pH7.4に調製
および調整された。この研究には、開始細胞混合物は、
G−CSFで処置された非ホジキンリンパ腫患者からアフ
ェレーシスされた血液のサンプルであった。勾配が異な
る密度に調整された場合、結果は、その密度が1.0600gr
/mlまたはそれを超えると、より低密度に調整された勾
配を超えて、界面画分にCD34+細胞の約60−90%増加が
存在したことを示した。さらに、全細胞収量の割合も、
1.0600gr/mlまたはそれを超えるとわずかに増加した。
従って、開始細胞混合物から全CD34+細胞を高い割合で
回収するために、密度1.0605gr/mlが選択された。CD34+
細胞の高収量富化を確実にするのに、±0.0005gr/ml内
の精度が好ましいことが、さらに決定された。
本発明の支持において実施されるさらなる実験で、
「PERCOLL」を、密度1.0605gr/mlおよび浸透圧280mOsm/
kg H2Oに調整し、密度1.077±0.001gr/mlおよび320mOsm
/kg H2Oを有するストック「FICOLL]と比較した。表4
は、遠心分離の重力が増加されたときに、より多くのCD
34+細胞が、ストック「FICOLL」勾配中でペレット化さ
れたことを示す。非調整「FICOLL」の使用は、細胞混合
物からのCD34+細胞の密度勾配分離に使用される標準的
な物質であったので、これらの結果は、正確に決定され
た密度範囲が、細胞混合物からのCD34+細胞の高収量富
化を実質的に増強し得たことを示す。表4に示されてい
るように、1500×gでの遠心分離後のCD34+細胞収量の
割合は、従来法によって達成されたものより約2倍増加
した。
絶対細胞数および細胞回収率は、非ホジキンリンパ腫
患者からのアフェレーシスされた血液サンプルを使用し
て決定された。5つのサンプルからの平均細胞回収率は
変化したが、常に90%の範囲にあった。洗浄工程後に、
細胞計数を実施したので、このことは10%までの細胞損
失を説明し得る。CD34+細胞回収率は、5つの異なる血
液サンプルから決定され、90%の範囲にあった。この結
果は、上記に示されている非特異的細胞損失と同様であ
り、従って、それは、CD34+細胞の総数の特異的枯渇ま
たは造血前駆細胞によるCD34発現の変化に起因しなかっ
た。CFUの定量的回収率を決定すると、CFU回収率もまた
90%の範囲にあった。従って、1.0605gr/ml密度勾配に
よる細胞分離手順は、コロニーを形成する造血前駆細胞
の機能的潜在性を変化させなかった。
さらに、勾配にわたるCFUの定量的分布が決定され
た。図10に示されている結果は、ごくわずかな数のCFU
のみが、ペレット画分に認められ、CFUの約90−100%が
1.0605gr/ml「PERCOLL」の界面に存在したことを示す。
さらに、CFU−GEMMの100%が、界面に存在したことが認
められた(図11)。LTC−ICアッセイは、決定付けられ
ていない造血幹細胞の90から100%の間が、界面に存在
することを示した(図12)。
従って、これらのデータは、1.0605±0.0005gr/mlに
調整された単層勾配上でのアフェレーシスされた血液の
遠心分離が、全細胞産物のわずかの非特異的損失(10%
以下)をもたらしたことを実証する。しかし、界面は総
細胞数の30%を示したが、この細胞集団は、70−90%の
CD34+細胞および90%を超えるCFUを含有した。界面は10
0%のCFU−GEMMを含有し、そしてCFU−GEMMは、低い程
度の造血決定付けおよび限られた程度の自己再生を有す
る前駆細胞を示したので、界面はまた、決定付けられて
いない造血幹細胞を含有した。LTC−ICアッセイによっ
て得られた結果は、さらにこの結論を支持する。この単
純化された手順は、完全閉鎖系でのCD34+細胞富化の自
動化を可能にし得る。さらに、細胞捕捉チューブで実施
された実験は、より高い程度の整合性さえ有する同様の
結果を与えた。
CD34+細胞のさらなる指標:対宿主性移植片病(GvH
D)は、ドナーの同種移植片に存在するT細胞によって
誘導される。その結果、いくつかの移植プロトコルは、
移植前の移植片からの全T細胞除去を包含した。これら
の方法はうまくGvHDを軽減したが、それらはまた、移植
片の不全および腫瘍再発の発生を増加した。言い替える
と、限られた数のT細胞の存在が、同種移植患者の生存
見込みに有益であり得る。これに関して、「PERCOLL」
勾配は、T細胞を除去するその能力についてテストする
ために、密度1.0605±0.0005gr/mlに調整された。G−C
SF処置正常個人からの正常骨髄およびアフェレーシスさ
れた血液サンプルを、密度勾配上で処理した。界面およ
びペレット画分からの細胞を、T細胞特異的抗CD3抗体
で染色した。図13は、両方の組織供給源について、界面
が、非処理物質中に存在した全T細胞数の10%と20%と
の間を含有したことを示す。
インビトロでの研究は、ヒト骨髄が、混合リンパ球反
応(MLR)でのインビトロにおける同種応答をブロック
する低密度の細胞を含有することを示した。この抑制活
性が、HLA非拘束性であったという事実に基づいて、そ
れは、文献ではナチュラルサプレッサー(NS)活性と呼
ばれた。「PERCOLL」密度勾配は、NS活性を有する細胞
を富化するその能力についてテストするために、密度1.
0605±0.0005gr/mlに調整した。G−CSF処置を受けたリ
ンパ腫患者および正常個人からのアフェレーシスされた
血液サンプルを、不連続5層勾配で遠心分離し、界面お
よびペレットを、混合リンパ球培養物を抑制するその能
力についてスクリーニングした。図14は、NS活性を有す
る細胞が1.0605gr/mlと等しいか、またはより軽い密度
を有したことを示す。その結果、90%を超えるNS活性
が、1.0605gr/ml勾配上の遠心分離後の最終調製物中に
存在した。
NK細胞は、自己腫瘍細胞を障害することが示された。
臨床観点から、腫瘍再発を減少するために移植物中に増
加したNK細胞数を有することが有益であり得る。これに
関連して、NK細胞密度は、不連続5層「PERCOLL」勾配
上で決定された。NK細胞はまた、1.0605gr/mlと等しい
か、またはより軽い密度を示した。結果として、90%を
超えるNK細胞が、図15に示されるように、1.0605gr/ml
勾配での遠心分離後の最終細胞調製物中に存在した。
図16(A−F)は、重いキャリア(磁気ビーズまたは
アミノプロピルガラスビーズのような)に結合された抗
CD45 mAbによって夾雑細胞を除去することによって、CD
34+細胞が、本発明の密度法と組み合わせたDACS手順を
用いて富化された代表的な実験の結果を示す。この特定
の実験で、全細胞数は82%減少され、CD34収量は約40%
であった。CD34純度は、2%から約20%に増加した。抗
CD45抗体はまたいくらかのCD34+細胞を除去したので、
この方法は、非幹細胞を枯渇させるために、その他の抗
体の混合物を使用することによって改良され得る。
5.3.C.乳腫瘍細胞の富化 乳腫瘍細胞および腫瘍塞栓が、血流に直接広がること
は認められており、これは診断目的のための乳腫瘍細胞
の別のそして望ましい供給源を提供する(Cecil Textbo
ok of Medicine,前出)。しかし、乳ガン診断に循環体
液をうまく利用するために、少量の循環乳腫瘍細胞が最
初に富化されなければならず、そして乳腫瘍細胞を検出
するために高感度かつ特異的な技術が使用されなければ
ならない。
現在、循環体液から乳腫瘍細胞を高収量かつ特異的な
富化をなす、多量の全血の処理に適した、迅速かつ再現
性のある手順の必要性が存在する。これは、本発明の方
法を、このような液体からの転移乳腫瘍細胞の検出に適
用することによって、達成され得る。
本発明は、密度勾配遠心分離に基づいた、細胞供給源
または細胞混合物から乳腫瘍細胞集団を、迅速かつ高収
量で単離または富化する方法に関する。より詳細には、
本発明は、正確に決定された密度の密度勾配溶液を含有
する、特別に設計された細胞捕捉遠心分離チューブの使
用、および収量を最大にする所望の細胞集団を回収する
方法に関する。本発明の方法は、分子または細胞検出技
法の使用の前に、細胞供給源(例えば全血)から、腫瘍
細胞を富化することによって、乳腫瘍の検出感度を増大
するために使用され得る。腫瘍特異抗体と密度調整細胞
分離とを組み合わせて、この方法は、骨髄または末梢血
幹細胞移植片からの、腫瘍細胞の浄化を可能にする。
本発明は、勾配物質の特異的な密度、浸透圧、および
pHへの適切な調整が、大いに細胞分離を増大させること
を実証する。乳腫瘍細胞の富化については、勾配は、密
度1.0490から1.0580±0.0005gr/ml(乳腫瘍細胞の特定
の型に依存して)、生理学的浸透圧270−290mOsm/kg H2
O、および生理学的pH6.8−7.8に調整されるべきであ
る。実施例としての特定の実施態様では、乳腫瘍細胞
は、収縮の上のレベルまで満たされた「PERCOLL」溶液
のような適切な細胞分離培地を含む、細胞捕捉遠心分離
チューブに直接のせられる。本明細書に記載されている
特定の実施例では、腫瘍細胞の良好な富化が、1.0490と
1.0580±0.0002gr/mlとの間の特異的な密度(乳腫瘍細
胞の特定の型に依存して)、浸透圧280mOsm/kg H2O、お
よびpH7.4に調整された「PERCOLL」密度勾配物質で実施
された。「PERCOLL」溶液の密度は、5.1.B.節に記載さ
れているように、密度計でその精度を正確に定めるため
に調整され得る。
実施例3に記載されている方法によって富化された細
胞は、次に、乳腫瘍細胞の存在について調査され得る。
本発明の細胞分離法から単離または富化された細胞の得
られた収量は、診断目的(例えば、形態学的、分子的、
生化学的、または免疫表現型のアッセイ)のために使用
され得る。例えば、DNAは回収細胞から調製され得、ポ
リメラーゼ連鎖反応(PCR)に供せられるか、または、
回収細胞は形態学的に評価され、その結果、このような
決定によって、以前は依存していた健康な組織を冒し高
額である手術手順の使用をさけ得る。
種々の乳腫瘍抗原および乳腫瘍マーカーは、当業者に
公知であり、または商業的に入手可能である。それら
は、限定されないが、カテプシンD(Westleyら、198
0)、EGF−R(Osborneら、1980)、エストロゲンレセ
プター(Gorskiら、1966)、Ki−67(Gerdesら、198
3)、プロゲステロンレセプター(Horowitzら、198
3)、および乳ガンに関連するTGF−αを包含する。これ
らの抗原またはマーカーに対する抗体は、回収細胞の腫
瘍型を評価するために使用され得る。
本明細書に記載の方法の主な利点は、多量の全血が、
密度勾配に直接置かれ得ることである。末梢血は、抗凝
集剤を含有するチューブに集められ得るか、またはアフ
ェレーシスまたはリューコフェレーシスにより集められ
得る。全血は、遠心分離される前に処置または希釈され
る必要はない。しかし、この方法は乳腫瘍細胞の特異的
な浮遊密度に基づいてこれらの細胞を富化するので、イ
ンビボ供給源からの回収後に比較的短時間内に分離に供
せられることが重要である。なぜなら細胞密度は培養ま
たは貯蔵条件に従って変化するからである。従って、乳
腫瘍細胞の血液からの最適の富化を得るために、血液サ
ンプルは、回収後48時間以内に使用されることが望まし
い。最も好ましくは、血液サンプルは、回収の数時間内
に密後勾配遠心分離に供せられるべきである。
腫瘍細胞株由来の、4つの乳腫瘍細胞型の密度が、
「PERCOLL」不連続密度勾配システムを使用して決定さ
れた(図17A−17D)。細胞は、各界面から回収されて、
血球計で計数された。結果は、腫瘍細胞の30−60%が、
1.0580g/mlと同じかより大きな密度を有することを示し
た(図18A−18D)。このことは、腫瘍細胞を含有する画
分が、10%と80%との間の純度であったことを暗示す
る。特異的密度1.0580で回収された細胞のうち、全細胞
の約75%から85%が腫瘍細胞であったが、一方、全細胞
容量の約10%は夾雑物であった。このことは、アッセイ
の検出限界が、約1/106から1/105まで約10倍改良される
ことを暗示する。
放射標識乳腫瘍細胞が、末梢血バフィコートと混合さ
れたとき、それらの80%までが、1.0580gr/ml、280mOsm
勾配上での混合物の遠心分離によって保持され得た。さ
らに、非腫瘍細胞の少量画分のみが(最初の細胞数の10
%未満)、回収腫瘍画分に夾雑した。
培養乳腫瘍細胞を使用して得られた、図17A−17Dおよ
び図18A−18Dに示されている密度範囲は、インビボ供給
源から得られた乳腫瘍細胞に適応され得るようである。
インビボ供給源からの種々の乳腫瘍細胞の密度における
わずかな変化が、最適富化を達成するために必要な正確
な密度の改良を必要とし得ることは、当業者には明白で
ある。±0.0002gr/mlの精度を有する特異的な密度を決
定する方法が、本明細書に記載されている。
前述の方法はまた、本明細書に記載のDACS手順と組合
せて使用され得る。例えば、全血は、ほとんどの白血球
と反応する抗CD45抗体でコートされたキャリア粒子と、
直接インキュベートされ得る。乳腫瘍細胞は、抗CD45と
は有意な程度に反応しないので、大部分の非赤血球、白
血球、およびその他の細胞は、密度物質より重くされ、
遠心分離の間にペレット化されるが、一方、乳腫瘍細胞
は、上方コンパートメントにとどまる。前記の節で考察
されたように、種々のその他の細胞型特異的結合因子
が、血液中の特異的細胞型を標的化するために使用され
得る。
あるいは、ポジティブ選択DACS手順が、乳腫瘍細胞
を、それらが遠心分離の間にペレット化されるように、
それらの通常密度より重くするために使用され得る。ポ
ジティブ選択手順に有用な細胞型特異的結合因子は、限
定されないが、乳腫瘍抗原に対する抗体および乳腫瘍マ
ーカーに対する抗体、例えば、CA 15−3(Kufeら、198
4)、CA 549(Brayら、1987)、カテプシンD(Westley
ら、1980)、EGF−R(Osborneら、1980)、エストロゲ
ンレセプター(Gorskiら、1966)、Ki−67(Gerdesら、
1983)、プロゲステロンレセプター(Horowitzら、198
3)、および乳ガン関連TGF−αを包含する。これらの抗
体の多くは、商業的に入手可能である。
本明細書に記載の方法によって富化された細胞は次
に、乳腫瘍細胞の存在について調査され得る。本発明の
細胞分離法から単離または富化された得られた収量の細
胞は、診断目的(例えば、形態学的、分子的、生化学
的、または免疫表現型のアッセイ)に用いられ得る。例
えば、DNAは回収細胞から調製され得、そしてポリメラ
ーゼ連鎖反応(PCR)に供せられるか、または、回収細
胞は形態学的に評価され、その結果、このような決定に
よって、以前は依存していた健康な組織を冒しかつ高額
である手術手順の使用をさけ得る。あるいは、腫瘍細胞
は、当業者に公知の腫瘍細胞マーカーの存在によって同
定され得、それらは限定されないが、カテプシンD(We
stleyら、1980)、EGF−R(Osborneら、1980)、エス
トロゲンレセプター(Gorskiら、1966)、Ki−67(Gerd
esら、1983)、プロゲステロンレセプター(Horowitz
ら、1983)、および乳ガンに関連するTGF−αを包含す
る。これらの抗原にまたはマーカーに対する抗体は、回
収細胞の腫瘍型を評価するために使用され得る。
6.実施例 実施例1 母血液からの有核赤血球の単離 A.密度勾配の調製 「PERCOLL」溶液をPharmacia Biotech(Uppsala,Swed
en)から購入し、納入業者の薦めに従って4℃で保存し
た。貯蔵溶液を、12部の「PERCOLL」溶液を1部の10×
のカルシウムおよびマグネシウムを含まないリン酸緩衝
生理食塩水(PBS)と混合して調製した。溶液のpHを7.4
に調整し、浸透圧を280±10mOsm/kg H2Oに調整した。血
液サンプル中の胎児有核赤血球の分離に用いるために、
貯蔵溶液をさらに、カルシウムおよびマグネシウムを含
まないPBSで希釈して密度1.0720±0.0005gr/mlにし、室
温で使用した。勾配の密度を、細胞分離の再現性および
精度を確実にするために、1.0720gr/mlの±0.0005gr/m
l、好ましくは0.0002gr/ml以内の精度に調整することが
重要であった。これは、DMA 48(Anton PAAR USA,Ashla
nd,VA)のような高精度デジタル密度計によって行っ
た。全手順を、滅菌条件下で室温において行った。
B.血液サンプルの回収および処理 末梢血を、妊婦から抗凝固剤を含有するチューブに採
取した。母血液中に循環する胎児細胞数は、一般に妊娠
17週後に減少し始めるので、採取は妊娠20週より前に実
施した。最適採取時期は、13週である。採取後、血液サ
ンプルを48時間以内に処理した。
C.1.末梢血の密度勾配遠心分離 全血(complete blood)サンプルを、50mlコニカル細
胞捕捉チューブ中に、密度1.0720±0.0002gr/ml、浸透
圧280mOsm/kg H2O、およびpH7.4に予め調整した「PERCO
LL」細胞分離培地上に重層した。チューブは、約15mlの
「PERCOLL」が下部コンパートメントに存在し、5mlの
「PERCOLL」が収縮部分の上方に存在するような配置
に、収縮部分を有する。一般的には、20mlの血液サンプ
ルを、この勾配の頂部に重層した。チューブは、850×
gで30分間室温にて遠心分離した。勾配の界面、すなわ
ち「PERCOLL」の頂部にとどまった細胞を、チューブの
上部コンパートメントの全内容物を、もう1つの50mlチ
ューブに注いで回収した。収縮部分の下方の領域の細胞
ペレットおよび関連液体は、そのチューブを倒置させた
とき、その領域にとどまった。650×gで10分間の室温
での遠心分離後に、ペレットの頂部の液体をピペットで
除去し、ペレット中の細胞をPBSに再懸濁させた。この
低速遠心分離工程は、目的細胞をペレットに濃縮するた
めに主に使用されたので、上部領域の細胞破片および血
小板を取り除く一方で、細胞捕捉もまた、この工程を促
進するために使用され得た。この代替的な実施態様で
は、改変50ml細胞捕捉チューブを用いた。この改変チュ
ーブは、その下方に約0.5mlの小容積が存在するように
収縮部分がチューブの底部近くに配置された。この設計
は、ペレットを保護し、遠心分離後のペレットの上方の
液体の除去の間における細胞損失を減少する。この特徴
は、本発明の方法を、続いて細胞選別工程(これは、夾
雑細胞(特に血小板)を減少するために実施される)を
行う必要がなく、自動化様式で使用されることを可能に
した。
上記の細胞分離法を従来法と比較し、そして以下の手
順をまたコントロールとして実施した。この手順は、当
該分野で公知の以前に発表された方法に類似した(Bian
chiら、1990,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 87:3279)。
血液サンプルを上記のように採取し、PBSで1:4に希釈
した。希釈血液を、4つの個々の15mlチューブ中で「FI
COLL−HYPAQUE」(Pharmacia)に重層した。Pharmacia
によって示されているように、貯蔵「FICOLL」溶液の密
度は1.077±0.001gr/mlであり、そして浸透圧は320mOsm
/kg H2Oであった。チューブを、850×gで20分間、室温
にて遠心分離した。「FICOLL」上方の界面の細胞をピペ
ットで回収し、2つの15mlチューブに移した。チューブ
を頂部までPBSで満たし、650×gで10分間、室温にて遠
心分離した。ペレットの頂部の液体をピペットで吸引
し、ペレットをPBSに再懸濁させた。さらに、実験はま
た、細胞収量を増加するために、「FICOLL」溶液を入れ
た細胞捕捉チューブを使用して実施した。
C.2.磁場による親和性分離 上記の密度勾配遠心分離後に、PBSに再懸濁された胎
児有核赤血球は、細胞を抗CD45モノクローナル抗体(ク
ローンALB−12)(Biodesign International,Kennebun
k,ME)と4℃で30分間インキュベートすることによりCD
45+白血球を除去して、さらに濃縮した。非結合抗体
を、細胞をPBSで洗浄することによって除去した。磁気
粒子に結合させたヤギ抗マウス抗体(Immunocon)を、
4℃で30分間、細胞に加えた。細胞をPBS中で洗浄し、
磁気粒子コートCD45+白血球を引き付ける磁場に曝し、
一方、胎児有核赤血球および栄養芽細胞は溶液中にとど
まった。胎児細胞をピペットで回収し、PBS中で一度洗
浄した。次に、細胞を抗体染色およびフローサイトメト
リー分析によってテストし、有核赤血球数を決定した。
D.1.密度調整細胞選別 妊婦から採取した全血を、抗CD45抗体(ALB−12)で
コートされたグルタルアルデヒドである1.4μアミノプ
ロピルガラスビーズ(Bangs Laboratories Inc.,Carme
l,IN)と、室温にて45分間インキュベートした。全血液
細胞混合物を、50ml細胞捕捉チューブ中で「PERCOLL」
(1.0720±0.0002gr/ml、280mOsm/kg H2O、pH7.4)に重
層した。チューブは、収縮部分の下方に約15mlの「PERC
OLL」、そしてその上方に5mlの「PERCOLL」を含有し
た。気泡形成を防ぐために、収縮部分の下方の容積を完
全に「PERCOLL」で満たすことが重要であった。チュー
ブを室温で850×gにて30分間遠心分離した。白血球を
涸渇させた細胞集団を、チューブの全上部領域を50mlチ
ューブに完全に注ぎ出して、「PERCOLL」の上方の界面
から回収した。細胞を、650×gにて10分間室温にて遠
心分離し、そしてペレットの頂部の液体をピペットで除
去した。ペレット中の細胞を、PBSに再懸濁させた。
あるいは、第二回目の遠心分離工程は、前述のセクシ
ョン5.2に記載のように、改変細胞捕捉チューブ中で実
施され得る。さらに、第二密度調整細胞選別もまた、血
小板を特異的に除去するための抗CD41のような抗体を使
用して実施され得た。
D.2.抗体染色およびフローサイトメトリー分析 PBS中の白血球涸渇細胞集団を、DNA染料LDS 751(Exc
iton,Inc.,Dayton,OH)で処理し、抗グリコホリンAお
よび抗CD71(Becton Dickinson,Inc.,San Jose,CA)の
ような、赤血球系統特異FITC結合モノクローナル抗体で
処理した。LDS 751染料は、有核細胞と無核細胞とを識
別した。100万個の細胞を、5%ウサギ血清およびLDS 7
51の存在下に4℃にて30分間、10μl抗体とインキュベ
ートした。細胞をPBSで2回洗浄し、1%パラホルムア
ルデヒド中に固定した。抗体結合細胞をフローサイトメ
トリーによって分析し、LYSYS IIプログラムを装備した
FACSScanシステムを使用して、統計学的分析を104フロ
ー事象で実施した。
実施例2 血液細胞混合物由来のCD34+細胞の富化 A.密度勾配の調製 「PERCOLL」溶液をPharmacia Biotech(Uppsala,Swed
en)から購入し、納入業者の薦めに従って4℃で保存し
た。貯蔵溶液を、12部の「PERCOLL」溶液を1部の10×
のカルシウムおよびマグネシウムを含まないリン酸緩衝
生理食塩水(PBS)と混合して調製した。溶液のpHを7.4
に調整し、浸透圧を280mOsm/kg H2Oに調整した。細胞混
合物中のCD34+細胞の分離で用いるために、貯蔵溶液を
さらに、カルシウムおよびマグネシウムを含まないPBS
で希釈して密度1.0605±0.0005gr/mlにし、室温で使用
した。勾配の密度を、細胞分離の再現性および精度を確
実にするために、1.0605gr/mlの±0.0005gr/ml以内の精
度に調整することが重要であった。これは、DMA 48(An
ton PAAR USA,Ashland,VA)のような高精度デジタル密
度計によって行った。全手順を、滅菌条件下で室温にお
いて行った。
B.末梢血および骨髄の採取 患者に水分補給(hydrated)し、中央静脈カテーテル
を通して2時間にわたる静脈内(IV)注入によって投与
されるシクロホスファミド(4gm/m2)で処置した。シク
ロホスファミドの注入完了の24時間後に、患者を、約10
μg/kg/日用量での皮下(SC)注射によって投与された
G−CSF(Neupogen Amgen,Thousand Oaks,CA)によって
処置する。アフェレーシスを、1×109/Lに等しいかま
たはそれを超える白血球計数(WBC)の回収で開始し
た。アフェレーシスは、速度80ml/分で200分間(総容量
16L)、Cobe Spectra Cell Separator(Lakewood,Color
ado)を使用して実施した。
C.アフェレーシス血液および骨髄バフィコートの密度勾
配遠心分離 アフェレーシス末梢血を、密度勾配に直接かけた。し
かし、全血および骨髄吸引物は、密度勾配にかける前に
バフィコートにした(赤血球を除いた)。
アフェレーシス血液または骨髄バフィコートサンプル
を、50mlコニカル細胞捕捉チューブまたは市販のチュー
ブに、密度1.0605±0.0005gr/ml、浸透圧280mOsm/kg H2
O、およびpH7.4に予め調整された「PERCOLL」に重層し
た。細胞捕捉チューブは、約15mlの「PERCOLL」が下部
コンパートメントに存在し、5mlの「PERCOLL」が収縮部
分の上方に存在するような配置に、収縮部分を有する。
気泡の形成を防ぐように、「PERCOLL」で収縮部分の下
方の容積を完全に満たすことが重要であった。一般的
に、20mlのアフェレーシス血液サンプルを、この勾配の
頂部に重層した。チューブを、室温にて850×g、30分
間遠心分離した。密度の界面、すなわち「PERCOLL」の
頂部にとどまった細胞を、チューブの上方コンパートメ
ントの全内容物をもう1つの50mlチューブに注ぐことに
より回収した。収縮部分の下方の領域中の細胞ペレット
を、チューブが倒置されたときに注ぎ出されるのを防い
だ。
前述の段落に記載の細胞分離法を従来法と比較するた
めに、テストサンプルをまた「FICOLL−HYPAQUE」(Pha
rmacia)にも重層した。貯蔵「FICOLL]溶液は、納入業
者によって発表されるように、密度1.077±0.001gr/ml
および浸透圧320mOsm/kg H2Oであった。
D.密度調整細胞分 アフェレーシス血液製品を、抗CD45抗体(クローンAL
B−12、Biodesign International,Kennebunk,ME)でコ
ートされたグルタルアルデヒドである1.4μのアミノプ
ロピルガラスビース(Bangs Laboratories Inc.,Carme
l,IN)と、室温で45分間インキュベートした。全血液細
胞混合物を、50mlチューブ中で「PERCOLL」(1.0605±
0.0005gr/ml、280mOsm/kg H2O、pH7.4)に重層した。
E.モノクローナル抗体のキャリア粒子への結合 フィコエリトリン(PE)結合抗CD34モノクローナル抗
体(造血前駆細胞マーカー)およびフルオレセイン結合
(FITC)抗CD45モノクローナル抗体(pan−白血球マー
カー)を、Becton Dickinson,Inc.(San Jose,CA)から
入手した。CD45、CD16(顆粒球、単球)、CD3(T細
胞)、CD14(単球)に特異的である非結合抗体を、当該
分野で公知の方法に従って、実験室において調製した。
抗体を、ヤギ抗マウスコート磁気ビーズまたはヤギ抗
マウスコートアミノプロピルガラスビーズのいずれか
に、室温にて一晩インキュベーションを行って結合させ
た。あるいは、抗体は、ヤギ抗マウス架橋なしにこれら
のビーズに直接結合され得たか、またはアビジン−ビオ
チン結合反応を介して結合され得た。さらに、抗体は、
細胞のFc部分を介してのビーズへの非特異結合を減少さ
せるために、Fab2フラグメントへ切断され得た。
F.抗体染色およびフローサイトメトリー分析 細胞を、5%ウサギ血清の存在下で、氷上にて30分
間、106細胞あたり10μLの抗体およびDNA染料LDS 751
(Eaciton Inc.,Dayton OH)とインキュベートした。ウ
サギ血清を、細胞への非特異結合を減少させるために使
用した。細胞を、PBSで2回洗浄し、次に、1%パラホ
ルムアルデヒドで固定した。LYSYS IIプログラムを装備
したFACSScanフローサイトメトリーシステムを使用し
て、統計学的分析を104フロー事象で実施した。
G.コロニー形成(CFU)アッセイ/決定付けられているC
D34+細胞の機能決定 細胞サンプル中のCD34+細胞の機能特徴づけを、コロ
ニー形成アッセイ(CFU)によって決定した。このアッ
セイは、細胞溶液中の決定付けられている造血前駆細胞
の数の定量を可能にした。105細胞を、異なるコロニー
刺激因子およびエリトロポイエチン(Terry Fox Labora
tories,Vancouver)を含有する2mL半固体メチルセルロ
ース中に混合した。全混合物を、37℃で14日間インキュ
ベートした。エリトロイド(CFU−E、BFU−E)、顆粒
球/マクロファージ(CFU−GM)、混合(CFU−GEMM)コ
ロニーの数を、倒立顕微鏡(40×)下で計数した。
H.長期培養開始細胞(LTC−IC)アッセイ/決定付けら
れていないCD34+細胞の機能決定 細胞混合物中の決定付けられていない造血前駆細胞の
数を、長期培養開始培養によって決定した。細胞を、照
射間質フィーダー層上に播種し、そしてCFU決定を時間
を関数として行った。造血幹細胞は自己再生し得、5週
を超える期間の間このシステム中でCFUを上昇させた。
長期骨髄間質培養は、12.5%ウマ血清、12.5%胎児ウシ
血清、2mM L−グルタミン、0.2mM i−イノシトール、20
μM葉酸、10-4M 2−メルカプトエタノールを補充した
α−MEM培地中で、96ウエルプレート(ウエルあたり200
μl中106細胞)中で開始し、加湿環境下で33℃に維持
した。週間隔で、培地の半分を除去して、等量の新鮮培
地と取り替えた。培養の2週後に、周密状態の間質層を
γ照射(2000ラド)して、内因性造血細胞を殺傷した。
分離後の非分画サンプルおよび細胞調製物を、10-6Mヒ
ドロコルチゾンを補充した同じ培地中で、照射間質層上
に播種した。培養の5週後に、付着および非付着細胞を
回収して、上記のセクションGと同様にCFUアッセイで
スクリーニングした。
I.ナチュラルキラー(NK)細胞アッセイ K562標的細胞を、100μCi51Crで37℃で1時間標識
し、次に4回洗浄して計数した。標的細胞を、V底96ウ
エルの複数ウエルプレート中で4時間、細胞分離後の別
の画分からの非画分アフェレーシス血液および細胞と共
培養した。エフェクターおよび標的細胞を、異なる比
率、100:1、50:1、25:1、および12:1に混合した。例え
ば、100:1比率は、5×105エフェクター細胞および5×
103標的細胞を含有した。インキュベーション期間後、1
00μl上清を回収して、シンチレーションカウンター中
で計数した。最大および自発51Cr放出を、それぞれに、
50μl貯蔵標的溶液およびエフェクター自身からの上清
について計数して測定した。細胞傷害性%を、下記の式
に従って決定した: J.混合リンパ球培養およびナチュラルサプレッサー細胞
活性 2つの異なるバフィコートからの細胞を、平底96ウエ
ル複数プレート中に、各々105細胞で混合した。1つの
バフィコートは3000ラド照射を受け、「スティムレータ
ー」と称した。もう一方のバフィコートは、処理せず、
「レスポンダー」と称した。非分画アフェレーシス末梢
血製品(APBL)または異なる密度画分からの細胞を、ウ
エルあたり105細胞でこれらの共培養物に添加した。こ
れらの細胞は、「サプレッサー」と称され、MLRに添加
される前に1500ラド照射を受けた。細胞を5日間培養し
て、次に[3H]−チミジンでパルスした(1μCi/ウエ
ル)。18時間後に、細胞を回収して、シンチレーション
カウンターで取り込まれたチミジン量を測定した。サプ
レッサー細胞によって誘導された抑制%を、下記の式で
決定した: 実施例3 乳ガン細胞密度の密度決定および密度勾配遠心分離によ
るそれらの富化 細胞を、当該分野で公知の方法に従って、標準的な培
養条件下で24時間、3Hチミジンとインキュベートした。
細胞を末梢血からのバフィコートと混合した。
A.密度勾配の調製 「PERCOLL」溶液をPharmacia Biotech(Uppsala,Swed
en)から購入し、納入業者の薦めに従って4℃で保存し
た。貯蔵溶液を、12部の「PERCOLL」溶液を1部の10×
のカルシウムおよびマグネシウムを含まないリン酸緩衝
生理食塩水(PBS)と混合して調製した。溶液のpHを7.4
に調整し、そして浸透圧を280mOsm/kg H2Oに調整した。
細胞混合物中でインビトロ細胞系から得た乳ガン細胞を
富化するのに用いるために、貯蔵溶液をさらに、カルシ
ウムおよびマグネシウムを含まないPBSで希釈して、各
々1.0490、1.0520、1.0550、1.0580、および1.0610の密
度を有する5つの個別画分にして、室温にて使用した。
勾配の密度を、細胞分離の再現性および精度を確実にす
るために、±0.0002gr/mlの精度で調整することが重要
であった。これは、DMA 48(Anton PAAR USA,Ashland,V
A)のような高精度デジタル密度計によって行った。全
手順を、滅菌条件下で室温において行った。
B.密度勾配遠心分離 放射性標識乳ガン細胞を健常ドナーからのバフィコー
トと混合して、不連続密度勾配上で遠心分離した。細胞
系30 HTB、126 HTB、1500 CRL、および1504 CRLからの
乳ガン細胞を含有する細胞混合物を、50mlコニカル細胞
捕捉チューブ中に、密度1.0490〜1.0610±0.0002gr/ml
の範囲、浸透圧280mOsm/kg H2O、およびpH7.4に予め調
整した「PERCOLL」勾配上に重層した。チューブは、約1
5mlの「PERCOLL」が下部コンパートメントに存在し、50
ml「PERCOLL」が収縮部分の上方に存在するような配置
に、収縮部分を有する。気泡形成を防ぐように、収縮部
分の下方の容積を「PERCOLL」で完全に満たすことが重
要であった。一般的には、20mlの細胞サンプルが、この
勾配の頂部に重層した。チューブは、850×gで30分間
室温にて遠心分離した。勾配の界面、すなわち「PERCOL
L」の頂部にとどまった細胞を、チューブの上部コンパ
ートメントの全内容物を、もう1つの50mlチューブに注
ぐことにより回収した。収縮部分の下方のコンパートメ
ントの細胞ペレットは、そのチューブを倒置させたとき
に注ぎ出されるのを防がれた。650×g、10分間の室温
での遠心分離後、ペレットの頂部の液体をピペットで取
り出し、ペレット中の細胞をPBSに再懸濁させた。この
低速遠心分離工程は、目的細胞をペレット中に濃縮する
ために主に使用されたので、液体中の細胞破片および血
小板を除去する一方で、細胞捕捉もまた、この工程を促
進するために使用され得た。この代替的な実施態様で
は、改変50ml細胞捕捉チューブを用いた。この改変チュ
ーブは、約0.5mlの小容積がその下に存在するように、
収縮部分はチューブの底部近くに配置された。この設計
は、ペレットを保護し、遠心分離後のペレットの上方の
液体の除去の間の細胞損失を減少する。この特徴は、本
発明の方法を、細胞選別の必要がなく自動化されること
を可能にした。
実施例4 キャリア粒子の調製 A.ビーズの調製 Bangs Laboratories,Carmel,INから入手したシリカビ
ーズ(1.4μm)を、濃HClで2時間室温で洗浄し、15分
ごとに激しく撹拌してビーズのかたまりを壊した。洗浄
後、ビーズを850gで5分間遠心分離した。HClを含有す
る上清をデカンテーションによって取り除き、ビーズを
激しく撹拌しながら脱イオンH2Oで洗浄してビーズのか
たまりを壊した。
ビーズを、濃硝酸中で一晩、マグネチックスターラー
を用いて一定速度で撹拌しながら室温でインキュベート
した。次に、ビーズを850gで5分間遠心分離し、各工程
で50mlの脱イオンH2Oを使用して、3回脱イオン水で洗
浄した。ビーズを各洗浄の間で激しく撹拌して、ビーズ
が凝集するのを防いだ。微生物の夾雑を防ぐために、ビ
ーズをさらなる使用まで脱イオンH2O中で0〜4℃で貯
蔵した。
B.ビーズのシラン化 ビーズをシラン化するために、3−アミノプロピルト
リエトキシシラン、(3−ヨードプロピル)トリメトキ
シシラン、または[1−9トリメトキシシリル)−2−
(m−(またはp)クロロメチル)フェニル]エタンを
使用した。40mlのシラン溶液(95%エタノール/脱イオ
ンH2Oの10%溶液)をビーズ4grあたりについて添加し
た。ビーズ混合物を、室温で1時間ひっくり返し回転さ
せた。ビーズを850gで5分間遠心分離し、過剰のシラン
を、100ml容量の95%エタノール/脱イオンH2Oを使用し
て洗浄除去した。ビーズを各洗浄工程の間で激しく撹拌
して、ビーズが凝集するのを防いだ。洗浄工程後、ビー
ズを乾燥して貯蔵し得る。あるいは、ビーズは、ビーズ
の凝集を防ぐ、冷却95%エタノール/脱イオンH2O中に
貯蔵され得る。
C.アミノプロリルガラスへの抗体結合 シラン化ビーズを、2.5%グルタルアルデヒド中で室
温にて一晩インキュベートした。次の日、ビーズを850g
で5分間遠心分離して、ビーズ5gあたり100mlの容量の
脱イオンH2Oで、遊離グルタルアルデヒドを洗浄除去し
た。ビーズを各洗浄工程の間で激しく撹拌して、ビーズ
が凝集するのを防いだ。
抗体を、少なくとも3mg/m2全ビーズ表面に、アミノプ
ロピルビーズに過剰に加え、室温で一晩ひっくり返し回
転させた。次の日、ビーズを850gで5分間遠心分離し、
遊離タンパク質を、100mlの脱イオンH2Oで洗浄除去し
た。ビーズを各洗浄工程の間で激しく撹拌して、ビーズ
が凝集するのを防いだ。ビーズを、0.1アジ化ナトリウ
ムを含有する脱イオンH2O中に冷却して貯蔵した。最終
ビーズ懸濁液は、70〜90%の単一ビーズ、および10〜30
%の主に二重および三重ビーズを含有する。
抗体結合ビーズの結合効率(コートされるビーズ%に
よって)は、フローサイトメトリー分析および結合抗体
に対するフルオレセイン化抗体を使用して決定され得
る。あるいは、抗体は、グルタルアルデヒド結合なし
に、直接シラン化ビーズに添加され得る。
本明細書中に掲載されている全刊行物は、その全体が
参考として援用されている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 08/299,469 (32)優先日 平成6年8月31日(1994.8.31) (33)優先権主張国 米国(US) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12M 1/00 - 3/06 G01N 33/48 - 33/49 B01L 3/14

Claims (22)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】細胞分離装置であって、 側壁および閉底を有する遠心分離チューブ; チューブ内に配置された収縮部材であって、該収縮部材
    は、該チューブが倒置されたとき、該収縮部材の下で該
    チューブの底部分に液体が保持されるように配置および
    構成された、収縮部材;および、 該チューブの底部分に含有される細胞分離培地であっ
    て、該細胞分離培地と低密度培地との間の界面に捕捉さ
    れる細胞が、遠心分離後に、該チューブが倒置されたと
    きに該低密度培地とともに取り出されるように、該チュ
    ーブの遠心分離前に、該収縮部材によって形成される開
    口部より上のレベルまで該収縮部材を超えて拡がる、細
    胞分離培地、 を備える、細胞分離装置。
  2. 【請求項2】前記収縮部材が、収縮した開口部を規定す
    る下方縁領域を有する、1以上の下方向へ傾斜した面を
    規定する、請求項1に記載の装置。
  3. 【請求項3】前記収縮部材が、収縮した中央開口部を有
    する環である、請求項1に記載の装置。
  4. 【請求項4】前記環が、選択されたチューブレベルでの
    該チューブへの強制密着のために構築されたエラストマ
    ー環である、請求項3に記載の装置。
  5. 【請求項5】前記収縮部材が、複数の開口部を規定す
    る、請求項1に記載の装置。
  6. 【請求項6】前記チューブが、閉じた頂部、および該頂
    部中のポートであって、該ポートを通って液体物質が該
    チューブへ導入され得る、ポートを備える、請求項1に
    記載の装置。
  7. 【請求項7】前記頂部中の第二のポート、および該第二
    のポートと前記収縮部材より下方の前記チューブの底と
    を連絡する閉じた液体チャンネルをさらに備える、請求
    項6に記載の装置。
  8. 【請求項8】CD34+造血前駆細胞の単離での使用のため
    の請求項1に記載の装置であって、前記細胞分離培地の
    特異的密度が、該CD34+造血前駆細胞の特異的密度の±
    0.0005gr/ml内である、装置。
  9. 【請求項9】前記細胞分離培地が、浸透圧280±10mOsm/
    kg H2Oおよび特異的密度1.0605gr/mlを有する、請求項
    8に記載の装置。
  10. 【請求項10】母性血液細胞もまた含有する細胞混合物
    からの有核胎児細胞の単離での使用のための請求項1に
    記載の装置であって、前記細胞分離培地の特異的密度
    が、該胎児細胞の特異的密度の±0.0005gr/ml内であ
    る、装置。
  11. 【請求項11】前記細胞分離培地が、浸透圧280±10mOs
    m/kg H2Oおよび特異的密度1.0720gr/mlを有する、請求
    項10に記載の装置。
  12. 【請求項12】細胞混合物から乳腫瘍細胞の単離での使
    用のための請求項1に記載の装置であって、前記細胞分
    離培地が、浸透圧280±10mOsm/kg H2Oおよび特異的密度
    1.0490から1.0580gr/mlの範囲から選択される特異的密
    度を有する、装置。
  13. 【請求項13】選択された細胞型とは異なる密度を有す
    る1以上の他の細胞型を含有する細胞混合物から、該選
    択された細胞を単離する方法であって、 請求項1から7のいずれかに記載され、かつ該選択され
    た細胞型の特異的密度の±0.0005gr/ml内である特異的
    密度を有する細胞分離培地を含有する遠心分離装置に、
    該選択された細胞型を含有する細胞混合物を添加する工
    程; 前記チューブ中で、密度勾配物質の特異的密度より大き
    な特異的密度を有する細胞をペレット化するために十分
    な重力で該装置を遠心分離する工程;および、 該選択された細胞を含有する細胞画分を、該装置の該チ
    ューブの上方部分から回収する工程、 を包含する、方法。
  14. 【請求項14】前記回収工程が、前記装置の上方部分に
    存在する培地をデバイスからデカンテーションすること
    による、請求項13に記載の方法。
  15. 【請求項15】請求項13に記載の方法であって、遠心分
    離の前に、前記細胞混合物を、キャリア粒子に結合され
    た細胞型特異的結合因子とともにインキュベートする工
    程をさらに包含し、該粒子が、前記細胞分離培地の特異
    的密度より少なくとも0.0001gr/ml大きな特異的密度を
    有する、方法。
  16. 【請求項16】前記細胞型特異的結合因子が、単離され
    るべき前記選択された細胞型に結合しない、請求項15に
    記載の方法。
  17. 【請求項17】細胞混合物からCD34+細胞を富化するた
    めの請求項13に記載の方法であって、前記細胞分離培地
    が、浸透圧280±10mOsm/kg H2Oおよび特異的密度1.0605
    ±0.0002gr/mlを有する、方法。
  18. 【請求項18】母性血液細胞もまた含有する細胞混合物
    からの有核胎児細胞の単離での使用のための請求項13に
    記載の方法であって、前記細胞分離培地が、浸透圧280
    ±10mOsm/kg H2Oおよび特異的密度1.0720±0.0002gr/ml
    を有する、方法。
  19. 【請求項19】細胞混合物からの乳腫瘍細胞の単離での
    使用のための請求項13に記載の方法であって、前記細胞
    分離培地が、浸透圧280±10mOsm/kg H2Oおよび1.0490か
    ら1.0580gr/mlの範囲から選択される特異的密度を有す
    る、方法。
  20. 【請求項20】前記選択された細胞がCD34+細胞であっ
    て、そして前記細胞分離培地が、特異的密度1.0605±0.
    0005gr/mlおよび浸透圧280±10mOsm/kg H2Oを有する、
    請求項13に記載の方法。
  21. 【請求項21】前記選択された細胞が有核胎児細胞であ
    って、そして前記細胞分離培地が、特異的密度1.0720±
    0.0005gr/mlおよび浸透圧280±10mOsm/kg H2Oを有す
    る、請求項13に記載の方法。
  22. 【請求項22】前記選択された細胞がナチュラルキラー
    細胞であって、そして前記細胞分離培地が、特異的密度
    1.0605±0.0005gr/mlおよび浸透圧280±10mOsm/kg H2O
    を有する、請求項13に記載の方法。
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