JP3397429B2 - 速度計及び変位情報測定装置 - Google Patents

速度計及び変位情報測定装置

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JP3397429B2
JP3397429B2 JP3921094A JP3921094A JP3397429B2 JP 3397429 B2 JP3397429 B2 JP 3397429B2 JP 3921094 A JP3921094 A JP 3921094A JP 3921094 A JP3921094 A JP 3921094A JP 3397429 B2 JP3397429 B2 JP 3397429B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は速度計及び変位情報測定
装置に関し、例えば移動する物体や流体等(以下「移動
物体」と称する。)にレーザー光を照射し、該移動物体
の移動速度に応じてドップラーシフトを受けた散乱光の
周波数の偏移を検出することにより移動物体の変位に関
する変位情報や移動物体の移動速度を非接触で測定する
ようにしたドップラー効果を利用した速度計に良好に適
用できるものである。
【0002】
【従来の技術】従来より移動物体の移動速度を非接触且
つ高精度に測定する装置として、レーザードップラー速
度計が使用されている。レーザードップラー速度計は移
動物体にレーザー光を照射し、該移動物体からの散乱光
の周波数が、移動物体の移動速度に比例して偏移(シフ
ト)する効果(ドップラー効果)を利用して、移動物体
の移動速度を測定する装置である。
【0003】図3は従来のレーザードップラー速度計の
一例を示す説明図である。
【0004】同図においてレーザー1から出射されたレ
ーザー光は、コリメーターレンズ2によって平行光束3
となり、ビームスプリッター4によって透過光5aと反
射光5bの2光束に分割されて反射鏡6a,6bで反射
されたのち、速度Vで移動している移動物体7に異った
方向から入射角θで二光束照射される。移動物体7から
の散乱光は、集光レンズ8を介して光検出器9で検出さ
れる。このとき二光束による散乱光の周波数は、移動速
度Vに比例して各々+Δf,−Δfのドップラーシフト
を受ける。ここで、レーザー光の波長をλとすれば周波
数変化Δfは次の(1)式で表わすことができる。
【0005】 Δf=V・sin(θ)/λ ‥‥‥‥(1) +Δf,−Δfのドップラーシフトを受けた散乱光は、
互いに干渉しあって光検出器9の受光面での明暗の変化
をもたらし、その周波数Fは次の(2)式で与えられ
る。
【0006】 F=2・Δf=2・V・sin(θ)/λ ‥‥‥‥(2) (2)式から、光検出器9の周波数F(以下「ドップラ
ー周波数」と呼ぶ)を測定すれば移動物体7の移動速度
Vが求められる。
【0007】従来のレーザードップラー速度計では、
(2)式から明らかのようにドップラー周波数Fはレー
ザーの波長λに反比例し、従ってレーザードップラー速
度計としては波長が安定したレーザー光源を使用する必
要があった。連続発振が可能で波長が安定したレーザー
光源としてはHe−Ne等のガスレーザーが良く使用さ
れるが、レーザー発振器が大きくまた電源に高圧が必要
で、装置が大きく高価になる傾向があった。
【0008】又、コンパクトディスク、ビデオディス
ク、光ファイバー通信等に使用されているレーザーダイ
オード(または半導体レーザー)は超小型で駆動も容易
であるが温度依存性を有するという問題点があった。
【0009】図4('87三菱半導体データブック;光
半導体素子編から引用)はレーザーダイオードの標準的
な温度依存性の一例の説明図であり、波長が連続的に変
化している部分は、主としてレーザーダイオードの活性
層の屈折率の温度変化によるもので、0.05〜0.0
6nm/°Cである。一方、波長が不連続に変化してい
る部分は縦モードホッピングと呼ばれ0.2〜0.3n
m/°Cである。
【0010】波長を安定させるために一般にはレーザー
ダイオードを一定温度に制御する方法が採られる。この
方法ではヒータ、放熱器、温度センサー等の温度制御部
材をレーザーダイオードに小さな熱抵抗で取付け精密に
温度制御をおこなう必要があり、レーザードップラー速
度計が比較的大きく、またコスト高になるうえに、前述
の縦モードホッピングによる不安定さは完全には除去で
きない。
【0011】上述の問題を解決するレーザードップラー
速度計として、レーザー光を回折格子に入射し、回折格
子より得られる回折光のうち、0次以外の+n次、−n
次(nは1,2,‥)の二つの回折光を、該二光束の成
す角度と同じ交差角で移動物体に照射し、該移動物体か
らの散乱光をフォトディテクターで検出する方式(以
下、G−LDV)を本出願人は特願平1-83208 号に提案
している。
【0012】図5は格子ピッチdなる透過型の回折格子
10にレーザー光Iを格子の配列方向tに垂直に入射し
たときの回折光を示し、このときの回折角θ0 は次式と
なる。
【0013】sinθ0 =mλ/d ここでmは回折次数(0,1,2,‥)、λはレーザー
光の波長である。
【0014】このうち0次以外の±n次光は次式で表わ
される。
【0015】 sinθ0 =±nλ/d ‥‥‥‥(3) (nは1,2,‥) 図6はこのときの±n次回折光をミラー6a,6bによ
って移動物体7に異った方向から入射角がθ0 になるよ
うに2光束照射したドップラー速度計の説明図である。
光検出器9のドップラー周波数Fは(2)及び(3)式
から F=2Vsinθ0 /λ=2nV/d ‥‥‥‥(4) となる。即ちレーザー光Iの波長に依存しなく、回折格
子10の格子ピッチdに反比例し移動物体7の移動速度
に比例する。格子ピッチdは充分安定にしうるので、ド
ップラー周波数Fは移動物体7の移動速度のみに比例し
た周波数となる。尚、回折格子10は反射型の回折格子
についても全く同様である。
【0016】図7は特願平2−130590号で提案さ
れているレーザードップラー速度計の要部概略図であ
る。同図において、101はレーザードップラー速度計
である。1はレーザー、2はコリメーターレンズ、7は
移動物体としての被測定物体、10は回折格子、11,
12は焦点距離がfの凸レンズであり、図に示すような
配置構成になっている。回折格子10からレンズ11ま
での距離をa、レンズ12から被測定物体7までの距離
をbとしたとき、a,bはa+b=2fの関係を満足し
ている。
【0017】波長λが約0.68μmのレーザーダイオ
ード1からのレーザー光はコリメーターレンズ2によっ
て直径2mmφの平行光束3となり、格子ピッチ3.2
μmの透過型の回折格子10の格子配列方向に垂直に入
射する。このとき±1次の回折光5a,5bは回折角θ
1 =12°で出射する。
【0018】光束5a,5bが焦点距離f(=15m
m)の凸レンズ11に入射すると、図のような光束13
a,13bが得られる。光束13a,13bが2f(=
30mm)離れたもう1つの凸レンズ12に入射する
と、再び平行光14a,14bが得られ、前述の回折格
子10からの回折角θ1と等しい角度で2mmφのスポ
ット径となって速度V(mm/sec)の被測定物体7
を照射する。
【0019】被測定物体7からの散乱光を凸レンズ12
及び集光レンズ8により効率良く光検出器9、受光部9
aへと集光させ、(5)式に示すドップラー信号が含有
された光信号を検出する。そして演算手段14により移
動物体7の速度情報を得ている。
【0020】 F=2V/d=V/1.6(kHz) ・・・・・・・・(5) ここで、a=10mm,b=20mmとしており、bは
比較的長くなりワーキングディスタンスを大きくするこ
とができ、速度計設置の自由度が大きくなる。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】一般にレーザー等の可
干渉性の高い光束を物体に照射すると、物体表面の微細
な凹凸により散乱光はランダムな位相変調を受けて、観
察面上に斑点模様、所謂スペックルパターンを形成す
る。レーザードップラー速度計においては、物体もしく
は流体が移動すると光検出器の検出面上でのドップラー
シフトによる明暗の変化がスペックルパターンの流れに
よる不規則な明暗の変化で変調され、また光検出器の出
力信号は被検物体の透過率(或いは反射率)の変化によ
っても変調を受ける。
【0022】前述のレーザードップラー速度計では、一
般にスペックルパターンの流れによる明暗の変化の周波
数及び被測定物体の透過率(或いは反射率)の変化の周
波数は、前述(4)式で示されるドップラー周波数に比
べて低周波であるため、光検出器の出力をハイパスフィ
ルターに通して低周波成分を電気的に除去し、ドップラ
ー信号のみを取り出す方法が用いられている。しかしな
がら被測定物体の速度が遅くてドップラー周波数が低い
と低周波変動成分との周波数差が小さくなり、ハイパス
フィルターが使えず被測定物体の速度が測定できないと
いう問題点が生じてくる。
【0023】また、同一の速度計で低速度から高速度ま
で対応させようとすると、対応すべきドップラー周波数
の幅が大きくなり、電気回路の規模が大きくなるといっ
た問題点が生じてくる。
【0024】本発明は非常に簡単な構成でドップラー周
波数の比率を容易に選択し、広範囲の速度情報を高精度
に検出することができる速度計の提供を目的とする。
【0025】第2の本発明は、非常に簡単な構成で移動
物体に入射させる光束の入射角を容易に選択し、条件に
応じて適切な測定が行なえる様にした変位情報測定装置
の提供を目的とする。
【0026】第3の本発明は、非常に簡単な構成で移動
物体に入射させる測定光束の交差角を容易に選択し、条
件に応じて適切な測定が行なえる様にした変位情報測定
装置の提供を目的とする。
【0027】第4の本発明は、非常に簡単な構成で発生
させる干渉縞の間隔を容易に選択し、広範囲の変位情報
を高精度に測定することができる変位情報測定装置の提
供を目的とする。
【0028】更に第5の本発明は、上述の目的の他にこ
のような変更を行なったとしても、検出手段からの信号
が影響を受けないようにした速度計または変位情報測定
装置の提供を目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】本発明の速度計は、レー
ザー光を回折格子より成る干渉縞間隔可変部材を介して
所定の入射角で移動物体に入射させ、該移動物体からの
散乱光の周波数偏移を検出手段で検出し、該検出手段か
らの信号を用いて該移動物体の速度情報を求めているこ
とを特徴としている。
【0030】第2の本発明は測定光束を所定の入射角で
移動物体に入射させる光照射手段と、該移動物体からの
散乱光を検出する検出手段とを有し、該検出手段からの
信号を用いて該移動物体の変位情報を求める変位情報測
定装置において、回折格子の脱着により前記移動物体へ
の前記測定光束の入射角を変更する入射角変更手段を有
することを特徴とする。
【0031】第3の本発明は、複数の測定光束を所定の
交差角で移動物体に入射させる光照射手段と、該移動物
体からの散乱光を検出する検出手段とを有し、該検出手
段からの信号を用いて該移動物体の変位情報を求める変
位情報測定装置において、回折格子の脱着により前記測
定光束の交差角を変更する交差角変更手段を有すること
を特徴とする。
【0032】第4の本発明は測定光束を移動物体に入射
させて干渉縞を発生させる光照射手段と、該移動物体か
らの散乱光を検出する検出手段とを有し、該検出手段か
らの信号を用いて該移動物体の変位情報を求める変位情
報測定装置において、回折格子の脱着により前記干渉縞
の縞間隔を変更する干渉縞間隔変更手段を有することを
特徴とする。
【0033】特に、光の波長をλ、該光の移動物体への
入射角をθとし、波長λの変化に応じて入射角θが変化
したときsinθ/λが略一定となるように各要素を設
定していることを特徴としている。
【0034】
【実施例】図1は本発明の実施例1の光学系の要部概略
図である。同図において101は速度計である。1は光
源で例えばレーザーダイオードや半導体レーザー等(以
下「レーザー」と称する。)より成っている。2はコリ
メーターレンズであり、レーザー1からの光束を平行光
束3にしている。10は回折格子であり、格子ピッチd
が例えば3.2μmの透過型より成り±1次回折光を回
折角θ1 で回折させるように設定している。
【0035】11,12は焦点距離がfの第1レンズと
第2レンズであり、図に示す様な配置構成になってい
る。50aは干渉縞間隔可変部材であり、透過ガラス2
1に配置されたブレーズド回折格子20aと取付け部材
22とを有しており、本体101aに着脱自在に取付け
られている。8は集光レンズ、9は光検出器である。1
4は演算手段であり、光検出器9からの信号を用いて移
動物体7の変位情報としての速度情報を演算し求めてい
る。
【0036】本実施例では波長λが約0.68μmのレ
ーザーダイオード1からのレーザー光はコリメーターレ
ンズ2によって直径2mmφの平行光束3となり、透過
型の回折格子10の格子配列方向に垂直に入射し、±1
次の回折光5a,5bを回折角θ1 で出射している。
【0037】図8は格子ピッチd′なる一般の透過型の
回折格子20にレーザー光Iを格子の配列方向tに入射
角θ1 で入射させたときの回折例を示している。同図に
示すように+1次光の回折角θ2 、−1次光の回折角θ
3 は次式のようになる。
【0038】 sinθ2 =sinθ1 +λ/d′ ・・・・・・・・(6) sinθ3 =sinθ1 −λ/d′ ・・・・・・・・(7) 図1において回折格子10で回折された光束5a,5b
は焦点距離fの第1レンズ11に入射し、図の様な光束
13a,13bとなり射出する。光束13a,13bは
距離2f離れた第2レンズ12に入射し、再び平行光と
なり光束の通過部分に設けたブレーズド回折格子20a
に入射角θ1 で入射する。
【0039】図9は図1の回折格子20aに2つの光束
I1,I2が交差角2θ1 (入射角θ1 )で入射したと
きの説明図である。
【0040】一般に、波長λの平行なレーザー光束I
1,I2が交差角2θ1 (入射角θ1)で交差すると干
渉縞間隔P1は、 P1=λ/2sinθ1 ・・・・・・・・(8) となる。
【0041】本実施例ではレーザー光束I1,I2の光
路中に格子ピッチd′の回折格子20aを配置し、レー
ザー光束I1,I2を回折格子20aに入射角θ1 で入
射させている。図9(A)では回折格子20aがそれぞ
れ+1次光I3,I4を出射するブレーズド回折格子よ
り成っている場合を示している。このときの回折角θ2
は(6)式のようになる。また図9(B)では回折格子
20aがそれぞれ−1次光I5,I6を出射するブレー
ズド回折格子よりなる場合を示し、このとき回折角θ3
は(7)式のようになる。
【0042】図9(A)の光束I3,I4の交差部での
干渉縞P2は、 P2=λ/2sinθ2 =λ/2(sinθ1 +λ/d′) ・・・・・・・・(9) 一方、図9(B)の光束I5,I6の交差部での干渉縞
P3は、 P3=λ2sinθ3 =λ/2(sinθ1 −λ/d′) ・・・・・・・・(10) となる。
【0043】本実施例では、回折格子20aの格子ピッ
チd′と回折格子20aのブレーズド方向を選択するこ
とにより、物体への光束の入射角及び2光束の交差角、
そしてそれにより干渉縞間隔を任意に変換している。
【0044】本実施例では図1に示すように、ブレーズ
ド回折格子20aからの+1次光I3,I4を回折角θ
2 で出射させて移動物体7に光束が重なるように入射
させている。そして移動物体7からの散乱光をレンズ1
2及び集光レンズ8により効率よく光検出器9の検出面
9aへと集光させている。そして前述の(5)式に示す
ドップラー信号が含有された光信号を検出している。
【0045】即ち、集光レンズ8は移動物体7の移動速
度Vに比例した(1)式に示すドップラーシフトΔf,
−Δfを受けた周波数の散乱光を光検出器9の検出面9
a上に集光している。このときドップラーシフトΔf,
−Δfを受けた2つの散乱光は互いに検出面9a上で干
渉する。光検出器9はこのときの干渉縞の明暗に基づく
光量を検出する。即ち光検出器9は(5)式において移
動速度Vに比例したドップラー周波数F、 F=2V/d なるレーザー1の発振波長λに依存しないドップラー信
号を検出する。そして演算手段14により光検出器9か
らの出力信号を用いて移動速度Vを(5)式より求めて
いる。
【0046】ここで、元々の干渉縞間隔P1は(8)式
及び回折条件式から、 P1=λ/2sinθ1=d/2=1.6μm であり、回折格子20aの格子ピッチd′=d=3.2
μmとすると、変換後の干渉縞間隔P2は(9)式よ
り、 P2=λ/2sinθ2 =λ/2(sinθ1 +λ/d′) =λ/2(λ/d+λ/d) =d/4 となる。
【0047】このときのドップラー周波数Fは(5)式
から、 F=V/0.8(kHz) ・・・・・・・・(11) へと変換される。
【0048】本実施例ではこのように移動物体7に対向
して、即ち速度計全面に回折格子を用いた干渉縞間隔可
変部材50aを着脱可能にとりつけて、かつ干渉縞間隔
可変部材として回折格子を用いることにより、容易に速
度に対応するドップラー周波数の比率を選択して広範囲
の速度測定を可能にしている。
【0049】尚、本実施例ではレーザー光の波長λが変
化したとき所定次数の回折光の回折角θも変化するが、
このとき前述の如く構成することによりsinθ2 /λ
の値が一定となるようにしている。
【0050】そして2つの回折光I3,I4が移動物体
7面上でそのスポットが重なるように互いに交差するよ
うに入射している。
【0051】また、本実施例ではレンズ群11とレンズ
群12の焦点距離fを略等しくし、又回折格子10と移
動物体7とがレンズ群11とレンズ群12により等倍の
共役関係となるように構成している。
【0052】図2は本発明の実施例2の光学系の要部概
略図である。本実施例では図1の実施例1に比べて、干
渉縞間隔可変部材50bの回折格子20bの格子ピッチ
及び回折格子20bからの回折光の使用する次数が異な
っており、その他の構成は同じである。
【0053】干渉縞間隔可変部材50bは透明ガラス2
1に設けたブレーズド回折格子20bと取付け部材22
とを有している。ブレーズド回折格子20bは光束通過
部分に配置され、図9(B)に示すような−1次光I
5,I6を回折角θ3 で出射する。
【0054】ここで回折格子20bの格子ピッチd′=
2d=6.4μmとすると、変換後の干渉縞間隔P3は
(10)式より、 P3=λ/2sinθ3 =λ/2(sinθ1 −λ/d′) =λ/2(λ/d−λ/2d) =d このときのドップラー周波数Fは(5)式から、 F=V/3.2(kHz) ・・・・・・・・(12) へと変換される。
【0055】以上のように、本実施例では干渉縞間隔可
変部材の回折格子を変えることにより、任意に干渉縞間
隔を設定している。このような干渉縞間隔可変部材は5
0aと50bの様に異なる間隔を生じるものを複数用意
して付け換えができるようにすれば望ましい。尚、上述
実施例においては干渉縞間隔がもともとレーザーの波長
依存性がない場合、変換後も波長依存性がない状態とな
る。
【0056】
【発明の効果】本発明によれば以上のように、被測定物
体に対向させて回折格子を用いた干渉縞間隔可変部材を
速度計の本体に着脱自在に設けることにより、ドップラ
ー周波数の比率を容易に選択し、広範囲の速度情報を高
精度に検出することができる速度計を達成することがで
きる。
【0057】第2の本発明によれば、回折格子の脱着に
より前記移動物体への前記測定光束の入射角を変更する
入射角変更手段により、非常に簡単な構成で移動物体に
入射させる光束の入射角を容易に選択し、条件に応じて
適切な測定が行なえる装置を達成できる。
【0058】第3の本発明によれば、回折格子の脱着に
より前記測定光束の交差角を変更する交差角変更手段に
より、非常に簡単な構成で移動物体に入射させる測定光
束の交差角を容易に選択し、条件に応じて適切な測定が
行なえる装置を達成できる。
【0059】第4の本発明によれば、回折格子の脱着に
より前記干渉縞の縞間隔を変更する干渉縞間隔変更手段
により、非常に簡単な構成で発生させる干渉縞の間隔を
容易に選択し、広範囲の変位情報を高精度に測定するこ
とができる装置を達成できる。
【0060】さらには、波長λの変化に応じて入射角θ
が変化した時sinθ/λが略一定と成るように各要素
を設定していることにより、回折格子の脱着いずれの場
合も検出手段からの信号が影響を受けないようにでき、
特に干渉縞を発生する場合にその干渉縞間隔が波長依存
性のないものとなり、より環境に安定的な高精度の速度
検出を可能とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1の光学系の要部概略図
【図2】 本発明の実施例2の光学系の要部概略図
【図3】 従来のドップラー速度計の概略図
【図4】 レーザーダイオードの発振波長の温度依存性
を示す説明図
【図5】 回折格子で回折される各次数の回折光の説明
【図6】 G−LDVを用いたドップラー速度計の概略
【図7】 従来のドップラー速度計の要部概略図
【図8】 斜入射回折の説明図
【図9】 本発明の測定原理の説明図
【符号の説明】
1 レーザー 2 コリメーターレンズ 3 平行光束 7 移動物体 8 集光レンズ 9 光検出器 10,20 回折格子 11,12 レンズ 14 演算手段 50a 干渉縞間隔可変部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 足羽 純 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 石田 泰彦 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 上田 伸治 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−262064(JP,A) 特開 平7−55940(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01P 5/00 G01S 17/58 G01P 3/36

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザー光を回折格子より成る干渉縞間
    隔可変部材を介して所定の入射角で移動物体に入射さ
    せ、該移動物体からの散乱光の周波数偏移を検出手段で
    検出し、該検出手段からの信号を用いて該移動物体の速
    度情報を求めていることを特徴とする速度計。
  2. 【請求項2】 測定光束を所定の入射角で移動物体に入
    射させる光照射手段と、該移動物体からの散乱光を検出
    する検出手段とを有し、該検出手段からの信号を用いて
    該移動物体の変位情報を求める変位情報測定装置におい
    て、回折格子の脱着により前記移動物体への前記測定光
    束の入射角を変更する入射角変更手段を有することを特
    徴とする変位情報測定装置。
  3. 【請求項3】 複数の測定光束を所定の交差角で移動物
    体に入射させる光照射手段と、該移動物体からの散乱光
    を検出する検出手段とを有し、該検出手段からの信号を
    用いて該移動物体の変位情報を求める変位情報測定装置
    において、回折格子の脱着により前記測定光束の交差角
    を変更する交差角変更手段を有することを特徴とする変
    位情報測定装置。
  4. 【請求項4】 測定光束を移動物体に入射させて干渉縞
    を発生させる光照射手段と、該移動物体からの散乱光を
    検出する検出手段とを有し、該検出手段からの信号を用
    いて該移動物体の変位情報を求める変位情報測定装置に
    おいて、回折格子の脱着により前記干渉縞の縞間隔を変
    更する干渉縞間隔変更手段を有することを特徴とする変
    位情報測定装置。
  5. 【請求項5】 前記光の波長をλ、該光の移動物体への
    入射角をθとし、波長λの変化に応じて入射角θが変化
    したときsinθ/λが略一定となるように各要素を設
    定していることを特徴とする請求項1乃至4の速度計又
    は変位情報測定装置。
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