JP3397217B2 - 半導体集積回路 - Google Patents

半導体集積回路

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JP3397217B2
JP3397217B2 JP05301994A JP5301994A JP3397217B2 JP 3397217 B2 JP3397217 B2 JP 3397217B2 JP 05301994 A JP05301994 A JP 05301994A JP 5301994 A JP5301994 A JP 5301994A JP 3397217 B2 JP3397217 B2 JP 3397217B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、同期型半導体集積回路
におけるクロック分配に係り、詳細には、遅延時間可変
回路、位相比較器、制御回路によって、LSI内の配線
で生じるクロックスキューを低減する半導体集積回路に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、各種プロセッサーの開発が盛んに
進められており、動作周波数が100MHz以上のタイ
プも出現し、また、LSIの高速化に伴い同期型LSI
設計の鍵となるのがタイミング設計である。高速動作お
よび正常動作を容易に達成するためには、同期型LSI
内で動作の基準信号となるクロック信号がLSIの各レ
ジスタヘ到達する時間を可能な限り一致させることが必
要である。
【0003】ところが、実際には、チップ面積の増大、
高集積化によるトランジスタ数の増大、および配線長の
増大によって、クロックスキューが増大し、これによっ
て、同期型LSIの動作速度の低減や誤動作が生じる。
なお、クロックスキューとは、クロック信号が各レジス
タに到達する時刻の差である。
【0004】単一クロックで同期動作を行なう場合、レ
ジスタのデータ転送時における最高動作速度と正常動作
との条件を、次のように表現することができる。 tsetup <tcycle −tdelay +tskew ……(1) thold<tdelay −tskew ……………………(2) ここで、tsetup は、レジスタのセットアップ時間、t
cycle は、クロック信号のサイクル時間、tdelay は、
レジスタ間のデータ転送遅延時間、tskewは、データ受
け入れ側のレジスタにクロックが到達した時刻からデー
タ送出側のレジスタへクロックが到達した時刻を引いた
時間、tholdは、レジスタのホールド時間である。
【0005】クロックスキユーtskewが負の値を持つ場
合、上記式(1)から、tcycle が大きくなり、最高動
作速度の劣化につながるという問題が生じ、一方、クロ
ックスキユーtskewが正の値を持つ場合、上記式(2)
から、tdelay を大きくしなければならず、誤動作の可
能性が生じるという問題が生じる。
【0006】これらの問題を解決するために、クロック
スキューの低減を目的とする各種クロック分配方法が提
案され、これらクロック分配方法を大別すると、一括ド
ライブ方式とバランスツリー方式と両者を併用する方式
とがある。「一括ドライブ方式」は、幅広の幹線とそこ
から引き出された各支線とを一つのドライバで駆動し、
途中にバッファを介在させることなく、LSI内部の全
てのレジスタにクロックを供給する方式である。「バラ
ンスツリー方式」は、分岐先のバランスを考慮してツリ
ー状に配線し、複数段のバッファを介在させることによ
って、LSI内部の各レジスタにクロック信号を供給す
る方式である。
【0007】図7は、一括ドライブ方式で外部クロック
信号を分配する際に、配線遅延時間を抹殺する従来のク
ロック分配法を示すブロック図である。
【0008】図7に示す従来例において、クロック信号
S12は、外部クロック信号CKが遅延時間可変回路1
001とバッファ901と配線951とを経由した信号
であり、このクロック信号S2がバッファ902に送ら
れ、バッファ902の出力端子でクロック信号S12が
分配される。また、クロック信号S12が配線952と
バッファ903と遅延時間可変回路1002とを経由し
た後の信号が、位相比較回路1004の比較信号S13
である。また、外部クロック信号CKは、遅延時間回路
1003で遅延されて基準信号S1になり、この基準信
号S11が位相比較回路1004に入力される。
【0009】ここで、配線951と952との電気長は
同一であり、遅延時間可変回路1001、バッファ90
1、903、遅延時間可変回路1002、位相比較回路
1004、遅延時間回路1003は、外部クロック信号
供給源近傍にあり、それぞれを接続する配線の長さは無
視できるものとする。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記従来回路におい
て、同一の制御信号に対して遅延時間可変回路1001
と1002との遅延時間は互いに同一であり、その遅延
時間をtdelay とし、また、バッファ901と902と
の遅延時間は同一であり、その遅延時間をTpdとし、電
気長の等しい配線951と952とにおける遅延時間を
lineとし、遅延時間回路1003の遅延時間をTref
とする。
【0011】外部クロック信号CKから信号S12まで
の遅延時間は、tdelay +Tpd+Tlineであり、したが
って、外部クロック信号CKから信号S13までの遅延
時間は、2(tdelay +Tpd+Tline)であり、外部ク
ロック信号CKから遅延時間回路1003の出力信号S
11までの遅延時間は、Tref である。そして、位相比
較回路1004が信号S11とS13とを比較し、位相
比較回路1004の出力信号に基づいて、信号S11と
S13との位相を一致させるように、遅延時間可変回路
1001と1002とにおける遅延時間を調整すると、
遅延時間可変回路1001と1002との時間分解能の
範囲内で、Tref ≒2(tdelay +Tpd+Tline)にな
り、信号S13の到達遅延時間は、配線951と952
との電気長に依存しなくなる。
【0012】この場合、上記のように、外部クロック信
号CKが信号S12になるまでの遅延時間は、外部クロ
ック信号CKが信号S13になるまでの遅延時間の半分
であるので、これと同様に、信号S12の到達遅延時間
は配線951の電気長に依存しなくなる。このように、
位相比較回路と1組の遅延時間可変回路と配線とを用い
ることによって、配線遅延時間を抹殺することができ
る。
【0013】しかし、クロック信号の分配先1つについ
て遅延時間可変回路を2つ必要とするので、クロック信
号の分配先がn個存在していると、遅延時間可変回路を
2n個必要とするという問題がある。
【0014】本発明の第1の目的は、信号発生源から供
給された信号を所定地点に供給し、その所定地点におけ
る遅延時間を遅延時間可変回路によって制御する場合、
遅延時間可変回路の使用個数を少なくすることができる
半導体集積回路を提供することである。
【0015】本発明の第2の目的は、信号発生源から供
給された信号をn個の地点に分岐して供給し、配線容量
と配線抵抗とに起因するクロックスキューを遅延時間可
変回路によって低減させる場合、遅延時間可変回路の使
用個数を少なくすることができる半導体集積回路を提供
することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、信号発生源か
ら送られた第1の信号を固定的に所定時間だけ遅延させ
た信号を基準信号とし、バッファと配線とが直列接続さ
れた第1の直列回路、遅延時間可変回路、第1の直列回
路と同様の第2の直列回路を通過した第1の信号を比較
信号とし、基準信号と比較信号とを位相比較した結果に
応じた制御信号によって遅延時間可変回路を制御し、基
準信号と比較信号との位相差が0になったときに、上記
制御信号の値を2で割った値を上記制御信号として遅延
時間可変回路に供給するものである。
【0017】
【作用】本発明は、信号発生源から送られた第1の信号
を固定的に所定時間だけ遅延させた信号を基準信号と
し、バッファと配線とが直列接続された第1の直列回
路、遅延時間可変回路、第1の直列回路と同様の第2の
直列回路を通過した第1の信号を比較信号とし、基準信
号と比較信号とを位相比較した結果に応じた制御信号に
よって遅延時間可変回路を制御し、基準信号と比較信号
との位相差が0になったときに、上記制御信号の値を2
で割った値を上記制御信号として遅延時間可変回路に供
給するので、信号発生源から供給された信号を所定地点
に供給し、その所定地点における遅延時間を遅延時間可
変回路によって制御する場合、遅延時間可変回路の使用
個数を少なくすることができる。
【0018】
【実施例】図1は、本発明の第1実施例を示し、クロッ
ク信号CKの位相補正を示す回路図である。
【0019】この第1実施例は、特定の位置の信号S5
の位相を、遅延時間回路801の出力信号である基準信
号S2の位相に揃える回路である。
【0020】つまり、第1実施例は、信号発生源から送
られた第1の信号S1を遅延時間回路801が固定的に
所定時間だけ遅延させ、この遅延された信号を基準信号
S2とし、バッファ902、903と金属配線951と
が直列接続された第1の直列回路、遅延時間可変回路8
02、第1の直列回路と同様のバッファ904、905
と金属配線952とが直列接続された第2の直列回路を
通過した第1の信号S1を比較信号S6とし、基準信号
S2と比較信号S6とを位相比較回路821が位相比較
し、この位相比較結果に応じて制御回路841が制御信
号S101を出力し、この制御信号S101によって遅
延時間可変回路802を制御し、この結果、基準信号S
2と比較信号S6との位相差が0になったときに、制御
信号S101の値を2で割った値に、位相比較回路82
1による遅延時間に対応する固定値を加算した値を新た
な制御信号S101とし、この新たな制御信号S101
を遅延時間可変回路802に供給するものである。
【0021】次に、図1に示す回路を具体的に説明す
る。
【0022】クロック信号CKは、バッファ901に入
力され、このバッファ901の出力信号S1は、バッフ
ァ901の近傍にあるバッファ902と、遅延時間回路
801とに印加される。
【0023】バッファ902の出力端子は、半導体集積
回路内の金属配線951(電気長はl1 )を介してバッ
ファ903に接続され、バッファ903の出力信号S4
は、その近傍にある遅延時間可変回路802に印加され
る。遅延時間可変回路802の出力信号S5は、その近
傍にあるバッファ904に印加され、バッファ904の
出力端子は、半導体集積回路内の金属配線952(電気
長はl1 )を介して、位相比較回路821の近傍にある
バッファ905に接続される。バッファ905の出力信
号は、位相比較回路821の比較信号S6になり、位相
比較回路821に印加される。
【0024】遅延時間回路801、遅延時間可変回路8
02は、5ビットの制御信号によって、その入力信号か
ら出力信号までの遅延時間を可変に設定できる回路であ
り、遅延時間回路801と遅延時間可変回路802と
は、制御信号に対する遅延時間応答特性が互いに同一で
ある。なお、遅延時間回路801は、遅延時間が固定さ
れている回路であり、制御信号を固定することによって
固定遅延時間回路を実現している。つまり、遅延時間回
路801を制御する5ビットの制御信号を全てローに設
定し、遅延時間回路801の遅延時間を最大に設定して
ある。また、遅延時間回路801の出力信号は、位相比
較回路821の基準信号S2である。
【0025】位相比較回路821は、バッファ904、
金属配線952、バッファ905を経由した比較信号S
6の位相を基準信号S2の位相と比較する回路である。
基準信号S2に対して比較信号S6の位相が遅れている
場合には、基準信号S2の立ち上がりエッジから比較信
号S6の立ち上がりエッジの期間、位相比較回路821
の出力UP信号がローになり、逆に、基準信号S2に対
して比較信号S6の位相が進んでいる場合は、比較信号
S6の立ち上がりエッジから基準信号S2の立ち上がり
エッジの期間、位相比較回路821の出力DOWN信号
がローになり、その他の場合は、位相比較回路821の
出力UP信号、出力DOWN信号がともにハイになる。
【0026】制御回路841は、位相比較回路821の
出力UP信号、出力DOWN信号に基づいて、5ビット
の制御信号S101を発生する回路である。
【0027】遅延時間回路801の出力信号S2は、そ
の近傍に位置する位相比較回路821とバッファ906
とに印加され、位相比較回路821の基準信号になる。
また、バッファ906の出力信号S3は、制御回路84
1に印加される。
【0028】位相比較回路821の出力信号UP信号、
出力DOWN信号は、ともに制御回路841の入力信号
になり、位相比較回路821の出力信号UP信号、出力
DOWN信号に基づいて、制御回路841が5ビットの
制御信号S101を発生し、制御信号S101は遅延時
間可変回路802に印加される。
【0029】遅延時間回路801、遅延時間可変回路8
02は同一特性を有するので、ここでは、代表して遅延
時間可変回路802について説明する。
【0030】遅延時間可変回路802の5ビットの制御
信号を、A1 、A2 、A3 、A4 、A5 とし、遅延時間
を△tv とすると、遅延時間可変回路802の制御信号
に対する遅延時間特性は下記のようになり、制御信号に
対して線形な遅延時間特性を有する。
【0031】
【数1】 ただし、△Tconst は、固定遅延値であり、△to は、
時間分解能に相当するものである。
【0032】図2は、上記実施例における制御回路84
1の内部回路の一例を示すブロック図である。
【0033】図2において、カウンタ721は5ビット
のアップカウンタであり、信号CLNによって初期化さ
れた後、インバータ711とNOR回路716とがUP
信号、DOWN信号の値を論理演算し、この演算結果で
ある信号51に基づいて、カウンタ721がカウントア
ップする。
【0034】バッファ906が出力するクロック信号S
3の10サイクルの間、カウンタ721の出力信号52
の最下位ビット(LSB)が連続して変化しないことを
比較器731が検出し、このときに、比較器731の出
力信号53がハイになる。信号CLNによって比較器7
31が初期化された状態では、比較器731の出力信号
53はローである。なお、比較器731の出力信号53
が一旦、ハイになると、信号CLNによって初期化され
ない限り、比較器731の出力は変化しない。比較器7
31の出力信号53がローからハイに遷移する際に、カ
ウンタ721の出力信号52のうちの下位4ビットだけ
がレジスタ741に取り込まれる。
【0035】加算器751は、レジスタ741の出力信
号54である4ビットに固定値を加算し、この加算結果
の5ビットを信号55として出力するものである。セレ
クタ761は、比較器731の出力信号53がローの場
合(比較器731が初期化されている場合)に、カウン
タ721の出力信号52を選択し、比較器731の出力
信号53がハイの場合(クロック信号S3の10サイク
ルの間、カウンタ721の出力信号52の最下位ビット
が連続して変化しない場合)に、加算器751の出力信
号55を選択し、この選択された5ビットの信号を制御
信号S101として出力するものである。
【0036】次に、上記実施例の動作について説明す
る。
【0037】上記実施例における動作は、第1段階(基
準信号S2と比較信号S6との位相を揃える段階)と、
第2段階(遅延時間可変回路802の出力信号S5と基
準信号S2との位相を揃える段階)とに分けられる。
【0038】上記実施例における動作の第1段階とし
て、位相比較回路821が基準信号S2と比較信号S6
とを比較したときに、初期状態では、配線951と95
2とにおける遅延によって、基準信号S2に対して比較
信号S6の位相が遅れている。したがって、位相比較回
路821の出力信号UP信号、出力DOWN信号に基づ
いて、制御回路841の出力信号S101は、初期状態
の[00000]から[00001]に+1だけ変化
し、遅延時間可変回路802における遅延時間を△to
だけ減少させる。この結果を受けて、基準信号S2と比
較信号S6との位相比較を位相比較回路821が再び行
ない、位相差を検出すれば、上記と同様に、制御回路8
41の出力信号S101が+1される。
【0039】上記過程を繰り返すことによって、最終的
には、位相比較回路821が、基準信号S2と比較信号
S6との位相差を検出できなくなる。したがって、制御
回路841内のカウンタ721の出力信号52が変化し
なくなる。これによって、第1の段階が終了する。
【0040】上記実施例における動作の第2段階とし
て、バッファ906が出力するクロック信号S3の10
サイクルの間、カウンタ721の出力信号52が、連続
して変化しないと、基準信号S2と比較信号S6との位
相が一致していることになり、その後、基準信号S2と
信号S5との位相を揃えるための論理演算を、制御回路
841が行なう。
【0041】つまり、制御回路841内のカウンタ72
1の出力信号52を2で割った値に固定値を加える演算
を、制御回路841が行ない、この演算結果の値である
制御信号S101を遅延時間可変回路802に供給す
る。上記加算する固定値は、位相比較回路821の位相
誤差と遅延時間可変回路802の時間分解能とバッファ
902〜908の固有遅延時間とによって定まる値であ
る。たとえば、位相誤差が200ps、時間分解能が1
00ps、バッファ902〜908の固有遅延時間が1
00psである場合には、上記固定値は1〜2である。
【0042】上記実施例において、位相比較回路821
の位相誤差、バッファの固有遅延時間を無視することが
できるならば、上記固定値を上記加算の対象にする必要
がなく、つまり、制御回路841内のカウンタ721の
出力信号52を2で割った値に、固定値を加えなくても
よい。
【0043】上記第1段階、第2段階を実行することに
よって、配線の電気長とは無関係に、遅延時間可変回路
802の時間分解能の範囲内で、基準信号S2に対して
遅延時間可変回路802の出力信号S5の位相を揃える
ことができる。
【0044】なお、上記実施例において、遅延時間回路
801は遅延時間が固定されている回路である。遅延時
間回路801は、遅延時間可変回路802と同一の特性
を有する回路であるが、制御信号を固定することによっ
て固定遅延時間回路を実現している。このようにした理
由は、デバイスパラメータのバラツキに対するマージン
が大きくなるためであり、また、制御回路の構成が容易
になるためである。
【0045】上記実施例において、信号S1から信号S
4までの遅延時間と、信号S5から信号S6までの遅延
時間とを合計した遅延時間を、Tdelaytotalとすると、
遅延時間可変回路802の遅延時間可変範囲△tv につ
いては、△tv ≧Tdelaytotalであることが必要条件に
なる。
【0046】また、金属配線951と952とは、半導
体集積回路内においてペアーとしてレイアウトすること
が望ましい。具体的には、金属配線951と952と
を、隣接して並行して配線するか、またはGND線を挟
んで並行して配線し、並行した部分は全て同種の金属配
線とし、配線幅も一致させる。このようにする理由は、
配線長のみ同一としても、異種金属配線レイヤー間の容
量や、同一金属配線レイヤー間の容量を考慮すると、同
一配線長でも容量が異なる場合があり、電気長が一致し
なくなるからである。したがって、ペアー配線扱とし、
大部分同一経路をレイアウトすることによって、上記影
響を低減することができる。なお、上記実施例では、遅
延時間可変回路802の遅延特性を式(3)で与えた
が、遅延時間可変回路802の遅延特性を、以下の式
(4)で与えるようにしてもよい。
【0047】
【数2】 この場合、遅延時間回路801の制御信号を全てハイに
し、制御信号S101の初期値を全てハイにし、制御回
路841の論理を一部変更すれば対応できる。
【0048】また、金属配線951の配線途中にバッフ
ァを挿入し、そのバッファの位置がバッファ902から
金属配線の電気長lx である場合には、金属配線952
においても、バッファ904から金属配線の電気長lx
の位置にバッファを設置すればよい。
【0049】さらに、遅延時間回路801、遅延時間可
変回路802の制御信号として5ビット以外の信号を使
用してもよく、制御信号S101のビット数は遅延時間
可変回路の可変範囲と時間分解能とによって適切な値が
定まり、ビット数に応じて制御回路841の論理を一部
変更する。
【0050】上記実施例では、信号S3に対して入カデ
ータが連続して10サイクルの間、同一である場合、比
較器731の出力信号53を変化させているが、この代
わりに、入カデータが連続して10サイクル以外の間、
同一である場合に、信号53を変化させるようにしても
よい。
【0051】また、PLL等の進相手段を介して外部ク
ロック信号CKの位相を一旦、進めてから、上記回路に
供給し、しかも外部クロック信号CKと基準信号S2と
の位相を揃えておけば、外部クロック信号CKと信号S
5との位相を揃えることができる。つまり、信号発生源
と所定点との間に、信号の位相を進める進相手段を設
け、信号発生源と所定点との間における信号と基準信号
S2との位相を揃えれば、信号発生源と所定点との間に
おける信号と信号S5との位相を揃えることができる。
【0052】上記実施例によれば、クロック信号の分配
先がn個ある場合にn個の遅延時間可変回路を設けるだ
け、クロックスキューを低減することができるので、従
来と比べて遅延回路の個数が半減し、小面積かつ低消費
電力でクロックスキューを低減することができる。
【0053】つまり、上記実施例は、信号発生源から所
定点まで接続し、信号発生源から供給された所定点にお
ける信号を第1の信号とする半導体集積回路において、
第1の信号を、固定的に所定時間だけ遅延させる遅延時
間回路と、バッファと配線とが直列接続された第1の直
列回路と、この第1の直列回路におけるバッファと同じ
電気的特性を有するバッファと、第1の直列回路におけ
る配線とほぼ同じ電気的特性を有する配線とが直列接続
された第2の直列回路と、第1の直列回路と第2の直列
回路との間に接続され、所定の制御信号によって遅延時
間を変化可能である遅延時間可変回路と、遅延時間回路
によって遅延された信号を基準信号とし、第1の直列回
路と遅延時間可変回路と第2の直列回路とを通過した第
1の信号を比較信号とし、基準信号の位相と比較信号の
位相とを比較する位相比較回路と、この位相比較回路の
出力信号に応じた制御信号を遅延時間可変回路に出力す
る制御回路とを有し、制御回路が遅延時間可変回路の遅
延時間を制御した結果、基準信号と比較信号との位相差
を位相比較回路が検出できなくなったときに、制御信号
の値を2で割った値を制御信号として、遅延時間可変回
路に供給し、遅延時間可変回路の出力端子における信号
を、位相制御すべき信号として使用するものである。こ
のようにすることによって、信号発生源から供給された
信号を、所定地点に供給する場合、その所定地点におけ
る遅延時間を遅延時間可変回路によって制御する場合、
遅延時間可変回路の使用個数を少なくすることができ
る。
【0054】また、上記第1の直列回路と上記第2の直
列回路と上記遅延時間可変回路とで構成される組を複数
設け、所定点を分岐出発点とし、信号発生源から分岐出
発点まで接続し、信号発生源から供給された分岐出発点
における信号を第1の信号とし、バッファと配線とによ
って、複数個の地点に第1の信号をツリー状に分配し、
上記各組における遅延時間可変回路の出力端子における
各信号を位相制御すれば、信号発生源から供給された信
号を、n個の地点に分岐して供給し、配線容量と配線抵
抗とに起因するクロックスキューを遅延時間可変回路に
よって低減させることができ、しかも、遅延時間可変回
路の使用個数を少なくすることができる。
【0055】さらに、基準信号と比較信号との位相差を
位相比較回路が検出できなくなったときに、制御信号の
値を2で割った値に、位相比較回路における位相誤差と
遅延時間可変回路の時間分解能とバッファの固有遅延時
間とによって定まる固定値を加算し、この加算した値を
制御信号として、遅延時間可変回路に供給れば、位相誤
差、バッファの固有遅延時間を減少させることができ、
クロックスキューをさらに少なくすることができる。
【0056】図3は、本発明の第2実施例を示す回路図
である。
【0057】この第2実施例は、特定の位置の信号S5
の位相を基準信号S2の位相に揃える回路である。
【0058】第2実施例は、基本的には第1実施例と同
じであり、第1実施例におけるバッファ902と金属配
線951とバッファ903とで構成される第1の直列回
路が、第1実施例における遅延時間可変回路802とバ
ッファ904との間に設けられ、第1実施例におけるバ
ッファ901と遅延時間可変回路802との間が短絡さ
れたものである。また、バッファ903と904との間
の信号が特定の位置の信号S5である。
【0059】図3において、遅延時間回路801、遅延
時間可変回路802は、5ビットの制御信号によって、
入力信号から出力信号までの遅延時間を可変して設定可
能な回路であり、遅延時間回路801と遅延時間可変回
路802とは、制御信号に対する遅延時間応答特性は同
一である。
【0060】位相比較回路821は、基準信号S2に対
する比較信号S6の位相を比較するものであり、基準信
号S2に対して比較信号S6の位相が遅れている場合に
は、基準信号S2の立ち上がりエッジから比較信号S6
の立ち上がりエッジの期間の間、位相比較回路821の
出力UP信号がローになり、逆に、基準信号S2に対し
て比較信号S6の位相が進んでいる場合には、比較信号
S6の立ち上がりエッジから基準信号S2の立ち上がり
エッジの期間の間、位相比較回路821の出力DOWN
信号がローになり、その他の場合は出力UP信号、出力
DOWN信号ともにハイになる。
【0061】制御回路841は、位相比較回路821の
出力UP信号、出力DOWN信号に基づいて、5ビット
の制御信号S101を発生する回路である。クロック信
号CKは、バッファ901の入力信号であり、このバッ
ファ901の出力信号S1は、バッファ901の近傍に
ある遅延時間回路801とバッファ902とに印加され
る。
【0062】バッファ902の出力端子は、半導体集積
回路内の金属配線951(電気長l1 )を介してバッフ
ァ903に接続され、バッファ903の出力信号S5
は、その近傍にあるバッファ904に印加されている。
バッファ904の出力端子は、半導体集積回路内の金属
配線952(電気長l1 )を介して、位相比較回路82
1の近傍にある遅延時間可変回路802に接続されてい
る。
【0063】遅延時間可変回路802の出力信号S6
は、位相比較回路821の比較信号として位相比較回路
821に印加される。遅延時間回路801の5ビットの
制御信号は全てローであり、遅延時間回路801の遅延
時間が最大に設定されている。遅延時間回路801の出
力信号S2は、その近傍に位置する位相比較回路821
とバッファ906とに印加され、遅延時間回路801の
出力信号S2は、位相比較回路821の基準信号であ
る。バッファ906の出力信号S3は、制御回路841
に印加される。
【0064】位相比較回路821の出力信号UP信号、
出力DOWN信号は、ともに制御回路841に入力さ
れ、位相比較回路821の出力UP信号、出力DOWN
信号に基づいて、制御回路841が5ビットの制御信号
S101を出力し、この制御信号S101は遅延時間可
変回路802に印加される。
【0065】遅延時間回路801、遅延時間可変回路8
02は、互いに同一特性を有し、制御回路841の構成
は、図2に示されている。
【0066】次に、第2実施例の動作について説明す
る。
【0067】第2実施例における動作は、第1段階(基
準信号S2と比較信号S6との位相を揃える段階)と、
第2段階(出力信号S5と基準信号S2との位相を揃え
る段階)とに分けられる。
【0068】第2実施例における動作の第1段階とし
て、基準信号S2と比較信号S6とを比較するが、初期
状態では、配線951と952とにおける遅延によっ
て、基準信号S2に対して比較信号S6の位相が遅れて
いる。したがって、位相比較回路821の出力UP信
号、出力D0WN信号に基づいて、制御回路841が出
力する制御信号S101は、初期状態の[00000]
から[00001]に+1だけ変化し、遅延時間可変回
路802における遅延時間を△to だけ減少させる。こ
の結果を受けて、基準信号S2と比較信号S6との位相
比較を位相比較回路821が再び行ない、位相差を検出
した場合は、上記と同様に、制御回路841の制御信号
S101が+1される。
【0069】このような過程を繰り返すことによって、
最終的には、基準信号S2と比較信号S6との位相差を
位相比較回路821が検出できなくなる。これによっ
て、制御回路841におけるカウンタ721の出力信号
52が変化しなくなり、第1段階の動作が終了する。
【0070】第2実施例における動作の第2段階とし
て、制御回路841内のカウンタ721の出力信号52
が、制御回路841に入力されるクロック信号S3に対
して、連続10サイクルの間、変化しない場合は、基準
信号S2と比較信号S6との位相が一致したことにな
り、次に、基準信号S2とS5との位相を揃えるための
論理演算を制御回路841が行なう。このために、制御
回路841におけるカウンタ721の出力信号の値を2
で割った値に固定値を加える演算を、制御回路841が
行ない、その演算結果値を制御信号S101として、遅
延時間可変回路802に供給する。上記加算する固定値
は、位相比較回路821の位相誤差と遅延時間可変回路
802の時間分解能とバッファ902〜906の固有遅
延時間とによって定まる値である。
【0071】上記第1段階、第2段階を経て、配線の電
気長とは無関係に、遅延時間可変回路802の時間分解
能の範囲内で、基準信号S2に対して信号S5の位相を
揃えることができる。
【0072】つまり、第2実施例は、信号発生源から所
定点まで接続し、信号発生源から供給された所定点にお
ける信号を第1の信号とする半導体集積回路において、
第1の信号を、固定的に所定時間だけ遅延させる遅延時
間回路と、所定の制御信号によって第1の信号の遅延時
間を変化可能である遅延時間可変回路と、バッファと配
線とが直列接続された第1の直列回路と、この第1の直
列回路におけるバッファと同じ電気的特性を有するバッ
ファと、第1の直列回路における配線とほぼ同じ電気的
特性を有する配線とが直列接続された第2の直列回路
と、遅延時間回路によって遅延された信号を基準信号と
し、遅延時間可変回路と第1の直列回路と第2の直列回
路とを通過した第1の信号を比較信号とし、基準信号の
位相と比較信号の位相とを比較する位相比較回路と、こ
の位相比較回路の出力信号に応じた制御信号を遅延時間
可変回路に出力する制御回路とを有し、遅延時間可変回
路と第2の直列回路との間に第1の直列回路が接続さ
れ、制御回路が遅延時間可変回路の遅延時間を制御した
結果、基準信号と比較信号との位相差を位相比較回路が
検出できなくなったときに、制御信号の値を2で割った
値を制御信号として、遅延時間可変回路に供給し、第1
の直列回路と第2の直列回路との接続点における信号
を、位相制御すべき信号として使用するものである。
【0073】図4は、本発明の第3実施例を示す回路図
である。
【0074】この第3実施例は、第2実施例において、
半導体集積回路内にクロック信号を分配する例であり、
相異なる4地点での信号の位相をそれぞれ基準信号の位
相に揃えるものであり、これによって、クロック信号を
分配する配線の電気長に関係なく、上記4地点での信号
位相を揃える例である。
【0075】第3実施例では、チップ400が、回路ブ
ロック401、402、403、404の4つに分割さ
れている。
【0076】遅延時間回路801、遅延時間可変回路8
02、803、804、805は、5ビットの制御信号
によって、その入力信号から出力信号までの遅延時間の
設定を可変できる回路であり、また、遅延時間回路80
1、遅延時間可変回路802〜805は、制御信号に対
する遅延時間応答特性は同一である。なお、遅延時間回
路801自体は、遅延時間の設定を可変できるものであ
るが、上記実施例においては、遅延時間を固定してあ
る。
【0077】位相比較回路821、822、823、8
24は、それぞれ2つの信号位相を比較するものであ
り、それぞれ同一の特性を持つ回路であるため、ここで
は代表して位相比較回路821について説明する。
【0078】基準信号S2に対して比較信号S61の位
相が遅れている場合には、基準信号S2の立ち上がりエ
ッジから比較信号S61の立ち上がりエッジの期間の
間、位相比較回路821の出力UP1信号がローにな
り、逆に、基準信号S2に対して比較信号S61の位相
が進んでいる場合には、比較信号S61の立ち上がりエ
ッジから基準信号S2の立ち上がりエッジの期間の間、
位相比較回路821の出力DOWN1信号がローにな
り、その他の場合は出力UP1信号、出力DOWN1信
号ともにハイになる。
【0079】比較信号S62に関しては、出力UP2信
号が上記出力UP1信号に相当し、出力DOWN2信号
が上記出力DOWN1信号に相当し、比較信号S63に
関しては、出力UP3信号が上記出力UP1信号に相当
し、出力DOWN3信号が上記出力DOWN1信号に相
当し、比較信号S64に関しては、出力UP3信号が上
記出力UP1信号に相当し、出力DOWN4信号が上記
出力DOWN1信号に相当する。
【0080】クロック信号CKは、バッファ901の入
力信号であり、このバッファ901の出力信号S1は、
バッファ901の近傍にある遅延時間回路801、遅延
時間可変回路802〜805に印加される。
【0081】遅延時間可変回路802の出力端子は、そ
の近傍にあるバッファ912に接続され、バッファ91
2の出力端子は、半導体集積回路内の金属配線951
(電気長l1 )を介してバッファ913に接続されてい
る。バッファ913の出力信号S51は、その近傍にあ
るバッファ914と916とに印加される。バッファ9
16の出力信号S401は、回路ブロック401内にク
ロック信号として分配される。バッファ914の出力端
子は、半導体集積回路内の金属配線952(電気長l
1 )を介して、位相比較回路821の近傍にあるバッフ
ァ915に接続されている。バッファ915の出力信号
S61は、位相比較回路821の比較信号として位相比
較回路821に印加される。
【0082】遅延時間可変回路803の出力端子は、そ
の近傍にあるバッファ922に接続され、バッファ92
2の出力端子は、半導体集積回路内の金属配線953
(電気長l2 )を介してバッファ923に接続されてい
る。バッファ923の出力信号S52は、その近傍にあ
るバッファ924と926とに印加される。バッファ9
26の出力信号S402は、回路ブロック402内にク
ロック信号として分配される。バッファ924の出力端
子は、半導体集積回路内の金属配線954(電気長l
2 )を介して、位相比較回路822の近傍にあるバッフ
ァ925に接続されている。バッファ925の出力信号
S62は、位相比較回路822の比較信号として位相比
較回路822に印加される。
【0083】遅延時間可変回路804の出力端子は、そ
の近傍にあるバッファ932に接続され、バッファ93
2の出力端子は、半導体集積回路内の金属配線955
(電気長l3 )を介してバッファ933に接続されてい
る。バッファ933の出力信号S53は、その近傍にあ
るバッファ934と936とに印加される。バッファ9
36の出力信号S403は、回路ブロック403内にク
ロック信号として分配される。バッファ934の出力端
子は、半導体集積回路内の金属配線956(電気長l
3 )を介して、位相比較回路823の近傍にあるバッフ
ァ935に接続されている。バッファ935の出力信号
S63は、位相比較回路823の比較信号として位相比
較回路823に印加される。
【0084】遅延時間可変回路805の出力端子は、そ
の近傍にあるバッファ942に接続され、バッファ94
2の出力端子は、半導体集積回路内の金属配線957
(電気長l4 )を介してバッファ943に接続されてい
る。バッファ943の出力信号S54は、その近傍にあ
るバッファ944と946とに印加される。バッファ9
46の出力信号S404は、回路ブロック404内にク
ロック信号として分配される。バッファ944の出力端
子は、半導体集積回路内の金属配線958(電気長l
4 )を介して、位相比較回路824の近傍にあるバッフ
ァ945に接続されている。バッファ945の出力信号
S64は、位相比較回路824の比較信号として位相比
較回路824に印加される。
【0085】遅延時間回路801に供給される5ビット
制御信号は全てローであり、遅延時間回路801の遅延
時間が最大に設定されている。遅延時間回路801の出
力信号S2は、その近傍に位置する位相比較回路821
〜824とバッファ918とに印加される。位相比較回
路821〜824に供給される基準信号S2は、位相比
較回路821〜824の基準信号である。また、バッフ
ァ918の出カ信号S3は制御回路842に供給され
る。
【0086】位相比較回路821、822、823、8
24の各出力UP1信号、出力DOWN1信号、出力U
P2信号、出力DOWN2信号、出力UP3信号、出力
DOWN3信号、出力UP4信号、出力DOWN4信号
は、ともに制御回路842に入力され、位相比較回路8
21〜824の各出力信号に基づいて制御回路842が
5ビットの制御信号S101を発生し、この制御信号S
101はラッチ861、862、863、864に供給
される。CLN信号と制御信号S110とに基づいて、
ラッチ861〜864が制御信号S101をラッチす
る。
【0087】CLN信号によって制御回路842が初期
化された場合、制御回路842が出力する制御信号S1
01を、ラッチ861〜864がラッチする。また、選
択信号S110によってラッチ861が選択された場
合、ラッチ861のみが制御信号S101をラッチし、
ラッチ862〜864は、内部データを保持する。選択
信号S110によってラッチ862が選択された場合、
ラッチ862のみが制御信号S101をラッチし、ラッ
チ861と863〜864とは内部データを保持する。
選択信号S110によってラッチ863が選択された場
合、ラッチ863のみが制御信号S101をラッチし、
ラッチ861〜862と864とは内部データを保持す
る。選択信号S110によってラッチ864が選択され
た場合、ラッチ864のみが制御信号S101をラッチ
し、ラッチ861〜863は内部データを保持する。
【0088】ラッチ861〜864は、上記のように、
選択信号S110と信号CLNとによって、制御信号S
101をラッチするか、内部データを保持するかが決定
される回路であり、ここでは代表してラッチ861につ
いて主に説明する。
【0089】図5は、上記実施例におけるラッチ861
の内部構成の一例を示すブロック図である。
【0090】信号CLNがイネーブル状態であるか、選
択信号S110が特定の値(この場合は[000])で
あるときに、論理回路611がラッチ回路651のゲー
ト信号65をイネーブルにし、このときに、制御信号S
101がラッチ回路651の出力信号S102になる。
信号CLNと選択信号S110とが上記以外の状態であ
るときに、ラッチ回路651は内部データを保持する。
【0091】なお、信号CLNがイネーブル状態または
選択信号S110が特定の値(この場合は[001])
であるときに、ラッチ862が制御信号S101をラッ
チし、信号CLNがイネーブル状態または選択信号S1
10が特定の値(この場合は[010])であるとき
に、ラッチ863が制御信号S101をラッチし、信号
CLNがイネーブル状態または選択信号S110が特定
の値(この場合は[011])であるときに、ラッチ8
64が制御信号S101をラッチする。
【0092】ラッチ861の出力信号S102によっ
て、遅延時間可変回路802の遅延時間が制御され、ラ
ッチ862の出力信号S103によって、遅延時間可変
回路803の遅延時間が制御され、ラッチ863の出力
信号S104によって、遅延時間可変回路804の遅延
時間が制御され、ラッチ864の出力信号S105によ
って、遅延時間可変回路805の遅延時間が制御され
る。
【0093】図6は、上記実施例における制御回路84
2の内部構成を示すブロック図である。
【0094】制御回路842は、基本的には制御回路8
41と同じであるが、チップ400を4分割したことに
伴って、選択信号S110を出力するカウンタ722
と、カウンタ721等を初期化するリセット回路771
と、インバータ712、713、714と、NOR回路
717、718、719と、これらの出力信号を選択す
るセレクタ762とが、制御回路841に付加された回
路である。
【0095】カウンタ722は、3ビットのアップカウ
ンタであり、信号CLNで初期化された後、比較器73
1の出力信号57に基づいてアップカウントし、3ビッ
トの選択信号S110を出力するものである。
【0096】リセット回路771は、信号CLNがイネ
ーブル状態であるか、または選択信号S110が変化し
てから、信号S3の数サイクルの期間、選択信号S11
0が特定の値(この場合は[100]である)であると
きに、初期化信号60を出力するものである。
【0097】NOR回路716、717、718、71
9は、UP1信号とDOWN1信号、UP2信号とDO
WN2信号、UP3信号とDOWN3信号、UP4信号
とDOWN4信号をそれぞれ論理演算し、この演算結果
を信号51、52、53、54として出力する回路であ
る。セレクタ762は、選択信号S110によってラッ
チ861、862、863、864が選択された場合、
それぞれ、信号51、52、53、54を選択し、信号
55として出力するものである。
【0098】カウンタ721は、5ビットのアップカウ
ンタであり、リセット回路771の出力信号60によっ
て初期化された後、セレクタ762の出力信号55に基
づいてカウントアップし、5ビットの信号56を出力す
るものである。
【0099】信号S3の10サイクルの期間、カウンタ
721の出力信号56の最下位ビット(LSB)が連続
して変化しない場合、比較器731の出力信号57がハ
イになる。リセット回路771の出力信号60によって
比較器731が初期化された状態では、比較器731の
出力信号57はローである。なお、比較器731の出力
信号57が一旦、ハイになると、信号60によって初期
化されない限り、比較器731の出力は変化しない。比
較器731の出力信号57がローからハイに遷移する際
に、カウンタ721の出力信号56のうち、下位4ビッ
トがレジスタ741に取り込まれる。
【0100】加算器751は、レジスタ741の4ビッ
ト出力信号58に固定値を加算した結果である5ビット
を信号59として出力する。セレクタ761は、比較器
731の出力信号57がローである場合に、カウンタ7
21の出力信号56を選択し、比較器731の出力信号
57がハイである場合に、加算器751の出力信号59
を選択し、このようにして選択された信号を5ビットの
制御信号S101として出力する。
【0101】次に、上記第3実施例の動作について説明
する。
【0102】上記第3実施例における動作は、以下の第
1段階〜第8段階に分けられる。
【0103】第3実施例の第1段階と第2段階とによっ
て、図4に示す基準信号S2とチップ401における信
号S51との位相を揃え、第3段階と第4段階とによっ
て、基準信号S2とチップ402における信号S52と
の位相を揃え、第5段階と第6段階とによって、基準信
号S2とチップ403における信号S53との位相を揃
え、第7段階と第8段階とによって、基準信号S2とチ
ップ404における信号S54との位相を揃える。この
結果、異なる電気長を有する配線を介して、信号供給源
から分配された相異なる4地点の信号S51〜S54の
位相を揃えることができる。
【0104】信号CLNによって初期化された直後にお
いて、制御回路842内のカウンタ722の出力選択信
号S110は[000]であり、この選択信号S110
によってラッチ861が選択され、制御回路842の出
力信号S101をラッチ861がラッチする。このとき
に、ラッチ862〜864は初期化された状態のままで
あり、ラッチ862〜864の出力信号S103〜S1
05は全て[00000]である。また、[000]で
ある選択信号S110によって、セレクタ762が信号
51を選択する。
【0105】第3実施例の第1段階として、位相比較回
路821が基準信号S2と比較信号S61とを比較する
と、初期状態では、配線951と952とにおける遅延
によって基準信号S2に対して比較信号S61の位相が
遅れている。したがって、位相比較回路821の出力U
P1信号と出力DOWN1信号とに基づいて、制御回路
842の出力信号S101は初期状態の[00000]
から[00001]に+1だけ変化し、ラッチ861で
信号S101をラッチした後、遅延時間可変回路802
に供給され、遅延時間可変回路802における遅延時間
を△to だけ減少させる。この結果を受けて、位相比較
回路821が基準信号S2と比較信号S61との位相比
較を再び行ない、位相差を検出した場合、上記と同様
に、制御回路842の出力信号S101が+1される。
【0106】このような過程を繰り返すことによって、
最終的には、基準信号S2と比較信号S61との位相差
を位相比較回路821が検出できなくなり、制御回路8
42におけるカウンタ721の出力信号56が変化しな
くなる。
【0107】第3実施例の第2段階として、制御回路8
42内のカウンタ721の出力信号56が、制御回路8
42に入力されるクロック信号S3の10サイクルの
間、連続して変化しない場合は、基準信号S2と比較信
号S61との位相が一致したことになり、NOR回路7
16の出力信号S51と基準信号S2との位相を揃える
ための論理演算を制御回路842が行なう。このため
に、制御回路842内のカウンタ721の出力信号56
を2で割った値(カウンタ721が出力する5ビットの
うち上位4ビットをレジスタ741が取り込むことによ
って、出力信号56を2で割った値)に、加算器751
が固定値を加え、その演算結果の値を制御信号S101
とし、セレクタ761を介して制御回路842が出力
し、ラッチ861がその制御信号S101をラッチし、
このラッチした制御信号S101をラッチ861が制御
信号S102として遅延時間可変回路802に供給す
る。
【0108】第3実施例の第3段階として、上記第2段
階の結果、カウンタ722の出力選択信号S110が+
1されて[001]になり、これによってリセット回路
771が動作し、クロック信号S3の数サイクルの期
間、初期化信号を発生し、カウンタ721、比較器73
1、レジスタ741が初期化され、これによって制御回
路842が初期化される。
【0109】また、選択信号S110が+1されたこと
によって、ラッチ861は内部データを保持する状態に
なる。一方、ラッチ861〜864の中でラッチ862
だけが、制御信号S101をラッチする状態になる。ま
た、選択信号S110が+1されたことによって、セレ
クタ762が信号52を選択する。基準信号S2と比較
信号S62とを比較すると、初期状態では、配線953
と954とにおける遅延によって、基準信号S2に対し
て信号比較信号S62の位相が遅れている。したがっ
て、位相比較回路822の出力UP2信号と出力DOW
N2信号とに基づいて、制御回路842の出力制御信号
S101は初期状態の[00000]から[0000
1]に+1だけ変化し、ラッチ862が制御信号S10
1をラッチした後、遅延時間可変回路803に供給さ
れ、遅延時間可変回路803における遅延時間を△to
だけ減少させる。この結果を受けて、位相比較回路82
2で基準信号S2と比較信号S62との位相比較を再び
行ない、位相差を検出した場合、上記と同様に、制御回
路842の出力制御信号S101が+1される。
【0110】このような過程を繰り返すことによって、
最終的には、基準信号S2と比較信号S62との位相差
を位相比較回路822が検出できなくなる。したがっ
て、制御回路842におけるカウンタ721の出力信号
56が変化しなくなる。
【0111】第3実施例の第4段階として、制御回路8
42内のカウンタ721の出力信号56が、制御回路8
42に入力されるクロック信号S3の10サイクルの
間、連続して変化しない場合は、基準信号S2と比較信
号S62との位相が一致したことになり、基準信号S2
とS52との位相を揃えるための論理演算を制御回路8
42が行なう。このために、制御回路842内のカウン
タ721の出力信号56を2で割った値に固定値を加え
る演算を制御回路842が行ない、その演算結果の値を
制御信号S101として出力し、ラッチ862は、制御
信号S101をラッチし、このラッチした制御信号S1
01を遅延時間可変回路803に制御信号S103とし
て供給する。
【0112】第3実施例の第5段階として、上記第4段
階の結果、カウンタ722の出力選択信号S110が+
1されて[010]になり、リセット回路771が動作
し、クロック信号S3の数サイクルの期間、初期化信号
を発生し、制御回路842が初期化される。また、選択
信号S110が+1されたことによって、ラッチ862
は内部データを保持する状態になる。一方、ラッチ86
1〜864の中でラッチ863だけは制御信号S101
をラッチする。また選択信号S110が+1されたこと
によって、セレクタ762は信号53を選択する。
【0113】基準信号S2と比較信号S63とを比較す
ると、初期状態では、金属配線955と956とにおけ
る遅延によって、基準信号S2に対して信号比較信号S
63の位相が遅れている。したがって、位相比較回路8
23の出力UP3信号と出力DOWN3信号とに基づい
て、制御回路842が出力する制御信号S101は初期
状態の[00000]から[00001]に+1だけ変
化し、ラッチ863で制御信号S101をラッチした
後、遅延時間可変回路804に供給され、遅延時間可変
回路804における遅延時間を△to だけ減少させる。
この結果を受けて、位相比較回路823が基準信号S2
と比較信号S63との位相比較を再び行ない、位相差を
検出した場合は、上記と同様に、制御回路842が出力
する制御信号S101が+1される。このような過程を
繰り返すことによって、最終的には、基準信号S2と比
較信号S63との位相差を位相比較回路823で検出で
きなくなる。したがって、制御回路842におけるカウ
ンタ721の出力信号56が変化しなくなる。
【0114】第3実施例の第6段階として、制御回路8
42におけるカウンタ721の出力信号56が、制御回
路842に入力されるクロック信号S3の10サイクル
の間、連続して変化しない場合は、基準信号S2と比較
信号S63との位相が一致したことになり、基準信号S
2とS53との位相を揃えるための論理演算を制御回路
842が行なう。このために、制御回路842における
カウンタ721の出力信号56を2で割った値に固定値
を加える演算を制御回路842が行ない、この演算結果
の値を制御信号S101とし、ラッチ863が制御信号
S101をラッチし、このラッチされた制御信号S10
1を制御信号S104として遅延時間可変回路804に
供給する。
【0115】第3実施例の第7段階として、上記第6段
階の結果、カウンタ722の出力選択信号S110が+
1され[011]になり、リセット回路771が動作
し、クロック信号S3の数サイクルの期間、初期化信号
を発生し、制御回路842が初期化される。また、選択
信号S110が+1されたことによって、ラッチ863
は内部データを保持する状態になる。一方、ラッチ86
1〜864の中でラッチ864だけが制御信号S101
をラッチする。また、選択信号S110が+1されたこ
とによって、セレクタ762は信号54を選択する。基
準信号S2と比較信号S64とを比較すると、初期状態
では、金属配線957と958とにおける遅延によっ
て、基準信号S2に対して信号S64の位相が遅れてい
る。したがって、位相比較回路824の出力信号出力U
P4信号と出力DOWN4信号とに基づいて、制御回路
842の出力制御信号S101は初期状態の[0000
0]から[00001]に+1だけ変化し、ラッチ86
4が制御信号S101をラッチした後、このラッチされ
た制御信号S101が遅延時間可変回路805に供給さ
れ、遅延時間可変回路805における遅延時間を△to
だけ減少させる。この結果を受けて、位相比較回路82
4が基準信号S2と比較S64との位相比較を再び行な
い、位相差を検出した場合は、上記と同様に、制御回路
842の出力制御信号S101が+1される。このよう
な過程を繰り返すことによって、最終的には、基準信号
S2と比較信号S64との位相差を位相比較回路824
が検出できなくなる。したがって、制御回路842に内
のカウンタ721の出力信号56が変化しなくなる。
【0116】第3実施例の第8段階として、制御回路8
42内のカウンタ721の出力信号56が、制御回路8
42に入力されるクロック信号S3の10サイクルの
間、連続して変化しない場合は、基準信号S2と比較信
号S64との位相が一致したことになり、基準信号S2
と信号S54との位相を揃えるための論理演算を制御回
路842が行なう。このために、制御回路842におけ
るカウンタ721の出力信号56を2で割った値に固定
値を加える演算を制御回路842が行ない、この演算結
果の値を制御信号S101とし、ラッチ864が制御信
号S101をラッチし、このラッチされた制御信号S1
01を制御信号S104として遅延時間可変回路805
に供給する。
【0117】この第8段階の結果、カウンタ722の出
力選択信号S110は+1されて[100]になり、リ
セッ卜回路771は選択信号S110が変化しない限
り、初期化信号60を発生し続ける。この状態におい
て、選択信号S110によっては、セレクタ762が信
号51〜54の中のどれも選択しない。また、ラッチ8
61〜864の全ては内部データ保持状態になる。した
がって、制御回路842はリセット回路771から初期
化信号61を発生し続ける状態になる。
【0118】第3実施例によれば、上記第1段階から第
8段階までを経ることによって、配線の電気長とは無関
係に、基準信号S2に対して信号S51〜S54の位相
を、遅延時間可変回路802〜805の時間分解能の範
囲内で揃えることができ、この結果、信号供給地点から
異なる電気長の配線を介して信号を供給された相異なる
4地点において、信号S51〜S54の位相を遅延時回
路802〜805の時間分解能の範囲内で揃えることが
できる。
【0119】上記第3実施例においては、基準信号と比
較信号との位相差を位相比較回路が検出できなくなった
ときに、制御信号の値を2で割った値に、位相比較回路
における位相誤差と遅延時間可変回路の時間分解能とバ
ッファの固有遅延時間とによって定まる固定値を加算し
ているが、位相比較回路における位相誤差等を無視でき
れば、上記固定値を加算しなくてもよい。
【0120】すなわち、信号発生源から所定点まで接続
し、信号発生源から供給された所定点における信号を第
1の信号とする半導体集積回路において、所定の制御信
号によって第1の信号の遅延時間を変化可能である遅延
時間可変回路と、バッファと配線とが直列接続された第
1の直列回路と、この第1の直列回路におけるバッファ
と同じ電気的特性を有するバッファと第1の直列回路に
おける配線とほぼ同じ電気的特性を有する配線とが直列
接続された第2の直列回路とで1つの組を構成し、この
組を複数設け、上記所定点を分岐出発点とし、信号発生
源から分岐出発点まで接続し、信号発生源から供給され
た分岐出発点における信号を第1の信号とし、バッファ
と配線とによって、複数個の地点に第1の信号をツリー
状に分配し、各組における第1の直列回路と第2の直列
回路との接続点における各信号を位相制御するようにし
てもよい。
【0121】基準信号と比較信号との位相差を位相比較
回路が検出できなくなったときに、制御信号の値を2で
割った値に、位相比較回路における位相誤差と遅延時間
可変回路の時間分解能とバッファの固有遅延時間とによ
って定まる固定値を加算するようにすれば、位相比較回
路における位相誤差、バッファの固有遅延時間を排除で
き、遅延時間制御の精度が向上する。
【0122】なお、上記実施例では、相異なる4地点で
の信号位相を基準信号に揃えることによって、上記相異
なる4地点での信号位相を揃える場合を示しているが、
4地点以外における信号位相を、遅延時間可変回路の時
間分解能の範囲内で揃えることも可能である。この場合
には、図5で示したラッチ回路の一部を変更し、図6で
示した制御回路を一部変更することによって対応でき
る。
【0123】また、上記実施例においては、4個の比較
信号をそれぞれ基準信号と位相比較するために4個の位
相比較回路を用いているが、位相比較回路を1つのみ設
けるようにしてもよい。つまり、セレクタを用いること
によって4個の比較信号の中から1個を順次選択し、こ
の選択された比較信号を1つの位相比較回路によって、
基準信号と位相比較するようにしてもよい。この場合に
は、図6で示した制御回路を一部変更することによって
対応できる。
【0124】また、4つの回路ブロック内でクロック信
号を分配する場合、回路ブロックの大きさや負荷の違い
によって、遅延時間可変回路802〜805から各回路
ブロック内の末端のクロック供給先までの間における遅
延時間差が異なる。ここで、遅延時間可変回路802〜
804から末端のクロック供給先までの最小遅延時間を
それぞれTpdi にし、クロックスキューをそれぞれTsk
ewi にすると、遅延時間可変回路802〜804から各
回路ブロックにおける末端のクロック供給先までの遅延
時間はTpdi +Tskewi の範囲にある。
【0125】レイアウトアルゴリズムの進歩によって、
原理的には、クロックスキューTskewi を限りなく小さ
くできるが、最小遅延時間Tpdi の低減には限界があ
る。そこで、各回路ブロックの最小遅延時間Tpdi の最
大値から最小値を引いた値が遅延時間可変回路の時間分
解能以上に大きいことが設計段階で既知である場合に
は、制御回路842において加算器751で固定値の加
算を行なう際に、その固定値を回路ブロック毎に変化さ
せるように制御回路842を変更し、相異なる地点での
クロック位相を、遅延時間可変回路802〜805の時
間分解能の範囲内で揃えることも可能である。これによ
って、各回路ブロックにおける遅延時間の差が少なくな
り、つまりクロックスキューを小さくすることができ
る。
【0126】一般に、配線長10mmで1nsec程度
のクロックスキューが生じ、この場合、通常の数十倍程
度の太幅配線を使用することによって、数百psec程
度にクロックスキューを減少させることができる。しか
し、上記実施例によれば、太幅配線を使用することなく
また配線長にかかわらず、各回路ブロックの入口までの
クロックスキューを数十psec程度に抑えることが可
能である。なお、この場合のクロックスキューは遅延時
間可変回路の分解能と同等になる。
【0127】上記各実施例において、固定値を組毎(回
路ブロック毎)に設定できるようにしてもよく、これに
よって、クロックスキューを小さくすることができる。
【0128】また、上記各実施例において、第1の直列
回路における金属配線と第2の直列回路における金属配
線とは、隣接して並行して配線されているかGND線を
挟んで並行して配線され、しかも並行した部分が同種の
金属配線であり、また配線幅が一致しているものであ
る。これによって、遅延時間制御の精度が向上する。
【0129】さらに、上記各実施例において、信号発生
源と所定点との間に、信号の位相を進める進相手段を設
けてもよく、これによって、信号発生源と所定点との間
における信号と基準信号との位相を揃えることができ
る。
【0130】
【発明の効果】本発明によれば、従来に比べ遅延時間可
変回路を半減できるために、占有面積と消費電力とを低
減可能であり、さらに配線長や配線幅にあまり依存する
ことなく、同期設計されたチップ内の各回路ブロックへ
のクロック分配を低クロックスキューで実現できるため
に、レイアウトが容易であるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す回路図である。
【図2】上記実施例における制御回路841の内部回路
を示すブロック図である。
【図3】第2実施例を示す回路図である。
【図4】本発明の第3実施例を示す回路図である。
【図5】上記実施例におけるラッチ861の内部構成を
示すブロック図である。
【図6】上記実施例における制御回路842の内部構成
を示すブロック図である。
【図7】一括ドライブ方式で外部クロック信号を分配す
る際に、配線遅延時間を抹殺する従来のクロック分配法
を示すブロック図である。
【符号の説明】
951〜958…金属配線、 801…遅延時間回路、 802〜805…遅延時間可変回路、 821〜824…位相比較回路、 841、842…制御回路、 861〜864…ラッチ、 711〜714…インバータ、 716〜719…2入力NOR、 721、722…アップカウンタ、 731…比較回路、 741…レジスタ、 751…加算器、 761、762…セレクタ、 771…リセット信号発生回路、 611…論理回路、 651…ラッチ回路、 400…チップ、 401〜404…回路ブロック。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−64208(JP,A) 特開 平3−101412(JP,A) 特開 平3−123115(JP,A) 特開 平5−159080(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03K 5/00 G06F 1/10

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 信号発生源から所定点まで接続し、上記
    信号発生源から供給された上記所定点における信号を第
    1の信号とする半導体集積回路において、 上記第1の信号を、固定的に所定時間だけ遅延させる遅
    延時間回路と;バッファと配線とが直列接続された第1
    の直列回路と;この第1の直列回路におけるバッファと
    同じ電気的特性を有するバッファと、上記第1の直列回
    路における配線とほぼ同じ電気的特性を有する配線とが
    直列接続された第2の直列回路と;上記第1の直列回路
    と上記第2の直列回路との間に接続され、所定の制御信
    号によって遅延時間を変化可能である遅延時間可変回路
    と;上記遅延時間回路によって遅延された信号を基準信
    号とし、上記第1の直列回路と上記遅延時間可変回路と
    上記第2の直列回路とを通過した上記第1の信号を比較
    信号とし、上記基準信号の位相と上記比較信号の位相と
    を比較する位相比較回路と;この位相比較回路の出力信
    号に応じた上記制御信号を上記遅延時間可変回路に出力
    する制御回路と;を有し、上記制御回路が上記遅延時間
    可変回路の遅延時間を制御した結果、上記基準信号と上
    記比較信号との位相差を上記位相比較回路が検出できな
    くなったときに、上記制御信号の値を2で割った値を上
    記制御信号として、上記遅延時間可変回路に供給し、上
    記遅延時間可変回路の出力端子における信号を、位相制
    御すべき信号として使用することを特徴とする半導体集
    積回路。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 上記第1の直列回路と上記第2の直列回路と上記遅延時
    間可変回路とで構成される組を複数設け、 上記所定点を分岐出発点とし、信号発生源から上記分岐
    出発点まで接続し、上記信号発生源から供給された上記
    分岐出発点における信号を第1の信号とし、バッファと
    配線とによって、複数個の地点に上記第1の信号をツリ
    ー状に分配し、上記各組における遅延時間可変回路の出
    力端子における各信号を位相制御することを特徴とする
    半導体集積回路。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、 上記基準信号と上記比較信号との位相差を上記位相比較
    回路が検出できなくなったときに、上記制御信号の値を
    2で割った値に、上記位相比較回路における位相誤差と
    上記遅延時間可変回路の時間分解能と上記バッファの固
    有遅延時間とによって定まる固定値を加算し、この加算
    した値を上記制御信号として、上記遅延時間可変回路に
    供給することを特徴とする半導体集積回路。
  4. 【請求項4】 請求項3において、 上記固定値は上記組毎に設定可能であることを特徴とす
    る半導体集積回路。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項において、 上記第1の直列回路における金属配線と上記第2の直列
    回路における金属配線とは、隣接して並行して配線され
    ているかGND線を挟んで並行して配線され、しかも上
    記並行した部分が同種の金属配線であり、また配線幅が
    一致していることを特徴とする半導体集積回路。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項において、 上記信号発生源と上記所定点との間に、信号の位相を進
    める進相手段を設け、上記信号発生源と上記所定点との
    間における信号と上記基準信号との位相を揃えることを
    特徴とする半導体集積回路。
  7. 【請求項7】 信号発生源から所定点まで接続し、上記
    信号発生源から供給された上記所定点における信号を第
    1の信号とする半導体集積回路において、 上記第1の信号を、固定的に所定時間だけ遅延させる遅
    延時間回路と;所定の制御信号によって上記第1の信号
    の遅延時間を変化可能である遅延時間可変回路と;バッ
    ファと配線とが直列接続された第1の直列回路と;この
    第1の直列回路におけるバッファと同じ電気的特性を有
    するバッファと、上記第1の直列回路における配線とほ
    ぼ同じ電気的特性を有する配線とが直列接続された第2
    の直列回路と;上記遅延時間回路によって遅延された信
    号を基準信号とし、上記遅延時間可変回路と上記第1の
    直列回路と上記第2の直列回路とを通過した上記第1の
    信号を比較信号とし、上記基準信号の位相と上記比較信
    号の位相とを比較する位相比較回路と;この位相比較回
    路の出力信号に応じた上記制御信号を上記遅延時間可変
    回路に出力する制御回路と;を有し、上記遅延時間可変
    回路と上記第2の直列回路との間に、上記第1の直列回
    路が接続され、上記制御回路が上記遅延時間可変回路の
    遅延時間を制御した結果、上記基準信号と上記比較信号
    との位相差を上記位相比較回路が検出できなくなったと
    きに、上記制御信号の値を2で割った値を上記制御信号
    として、上記遅延時間可変回路に供給し、上記第1の直
    列回路と上記第2の直列回路との接続点における信号
    を、位相制御すべき信号として使用することを特徴とす
    る半導体集積回路。
  8. 【請求項8】 請求項7において、 上記遅延時間可変回路と上記第1の直列回路と上記第2
    の直列回路とで構成される組を複数設け、 上記所定点を分岐出発点とし、信号発生源から上記分岐
    出発点まで接続し、上記信号発生源から供給された上記
    分岐出発点における信号を第1の信号とし、バッファと
    配線とによって、複数個の地点に上記第1の信号をツリ
    ー状に分配し、上記各組における上記第1の直列回路と
    上記第2の直列回路との接続点における各信号を位相制
    御することを特徴とする半導体集積回路。
  9. 【請求項9】 請求項7または8において、 上記基準信号と上記比較信号との位相差を上記位相比較
    回路が検出できなくなったときに、上記制御信号の値を
    2で割った値に、上記位相比較回路における位相誤差と
    上記遅延時間可変回路の時間分解能と上記バッファの固
    有遅延時間とによって定まる固定値を加算し、この加算
    した値を上記制御信号として、上記遅延時間可変回路に
    供給することを特徴とする半導体集積回路。
  10. 【請求項10】 請求項9において、 上記固定値は上記組毎に設定可能であることを特徴とす
    る半導体集積回路。
  11. 【請求項11】 請求項7〜10のいずれか1項におい
    て、 上記第1の直列回路における金属配線と上記第2の直列
    回路における金属配線とは、隣接して並行して配線され
    ているかGND線を挟んで並行して配線され、しかも上
    記並行した部分が同種の金属配線であり、また配線幅が
    一致していることを特徴とする半導体集積回路。
  12. 【請求項12】 請求項7〜11のいずれか1項におい
    て、 上記信号発生源と上記所定点との間に、信号の位相を進
    める進相手段を設け、上記信号発生源と上記所定点との
    間における信号と上記基準信号との位相を揃えることを
    特徴とする半導体集積回路。
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