JP3396539B2 - 樹脂強化繊維板及びその製造方法 - Google Patents

樹脂強化繊維板及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、曲げ強さの低い繊維板
に有機ポリイソシアネ−ト化合物あるいはこれを含む組
成物を浸漬させて得られる樹脂強化繊維板、及びその製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】これまで、繊維板の中でも例えばパ−テ
ィクルボ−ドや中質繊維板(以下MDFという)等の物
性を向上させる方法として、パ−ティクルボ−ドやMD
Fに化粧単板を貼りつけたり、表面に塗装を施したり、
接着力の優れた接着剤を使用する方法が知られている。
一方、接着剤としては例えばイソシアネ−ト接着剤が知
られている。イソシアネ−ト接着剤は、その接着力、耐
水性、ホルムアルデヒド無放出の点で優れており、モミ
ガラ、フォ−ム屑、プラスチック屑等の従来のホルムア
ルデヒド系樹脂では充分な接着力が得られなかった物質
のバインダ−として使用されている。また、木材の強化
方法としては、例えば、水分を含有する木材中に2個以
上のイソシアネ−ト基を有する化合物を減圧状態または
加圧状態で含浸させ、木材中の水分と反応させてポリ尿
素を生成させることにより、木材を均一に内部までポリ
尿素で強化する方法が知られている(特開昭56−16
1103号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようなパ−ティクルボ−ド等の強化方法としてのイソシ
アネ−ト接着剤の使用は、ホットプレス時に熱板、コ−
ル板へ強固に付着するため成形品の取り出しが困難であ
ることから、芯層への利用は実施されているが、より強
度を出すための表層への適用は困難である。又、化粧単
板を張り付ける場合においても、化粧単板を作製してそ
れをボ−ドに貼り付けるため、コストアップは避けられ
なかった。更に、前記特開昭56−161103号公報
に開示の木材の強化方法は、木材内部への樹脂の含浸性
を向上させる為に、大がかりな減圧状態または加圧状態
を可能にするための装置が必要となったり、又、内部ま
で強化してしまった場合は本来必要とすべき母材特性を
失わせるといった問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等らは、鋭意研
究を重ねた結果、特定条件の曲げ強さの低い繊維板の浸
漬強化剤として2個以上のイソシアネ−ト基を有する有
機ポリイソシアネ−ト化合物あるいはこれを含む組成物
を使用することにより、これら問題点が解決できる事を
見い出し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明の
曲げ強さ400kgf/cm 2 以上の樹脂強化繊維板
は、曲げ強さ300kgf/cm2以下の繊維板の表面
から、0.5mmの厚み〜前記繊維板の厚みの1/3の
厚みの部分に、少なくとも2個のイソシアネ−ト基を有
する有機ポリイソシアネ−ト化合物とウレタン化触媒及
び/又はエポキシ化合物とを含む組成物を前記繊維板に
対して重量増加率1〜10重量%で浸漬させ、反応・硬
化させて得られるものである。また本発明の曲げ強さ4
00kgf/cm 2 以上の樹脂強化繊維板は、予め50
〜90℃にプレ加熱した曲げ強さ300kgf/cm2
以下の繊維板の表面から、0.5mmの厚み〜前記繊維
板の厚みの1/3の厚みの部分に、少なくとも2個のイ
ソシアネ−ト基を有する有機ポリイソシアネ−ト化合物
前記繊維板に対して重量増加率1〜10重量%で浸漬
させ、反応・硬化させて得られるものである。更に本発
明の曲げ強さ400kgf/cm 2 以上の樹脂強化繊維
板は、予め50〜90℃にプレ加熱した曲げ強さ300
kgf/cm2以下の繊維板の表面から、0.5mmの
厚み〜前記繊維板の厚みの1/3の厚みの部分に、少な
くとも2個のイソシアネ−ト基を有する有機ポリイソシ
アネ−ト化合物とウレタン化触媒及び/又はエポキシ化
合物とを含む組成物を前記繊維板に対して重量増加率1
〜10重量%で浸漬させ、反応・硬化させて得られるも
のである。本発明の曲げ強さ400kgf/cm 2 以上
樹脂強化繊維板の製造方法は、曲げ強さ300kgf
/cm2以下の繊維板の表面から、0.5mmの厚み〜
前記繊維板の厚みの1/3の厚みの部分に、少なくとも
2個のイソシアネ−ト基を有する有機ポリイソシアネ−
ト化合物とウレタン化触媒及び/又はエポキシ化合物と
を含む組成物を前記繊維板に対して重量増加率1〜10
重量%で浸漬させ、常温であるいは加熱により反応・硬
化させることを特徴とする。また本発明の曲げ強さ40
0kgf/cm 2 以上の樹脂強化繊維板の製造方法は、
予め50〜90℃にプレ加熱した曲げ強さ300kgf
/cm2以下の繊維板の表面から、0.5mmの厚み〜
前記繊維板の厚みの1/3の厚みの部分に、少なくとも
2個のイソシアネ−ト基を有する有機ポリイソシアネ−
ト化合物を前記繊維板に対して重量増加率1〜10重量
%で浸漬させ、常温であるいは加熱により反応・硬化さ
せることを特徴とする。更に本発明の曲げ強さ400k
gf/cm 2 以上の樹脂強化繊維板の製造方法は、予め
50〜90℃にプレ加熱した曲げ強さ300kgf/c
2以下の繊維板の表面から、0.5mmの厚み〜前記
繊維板の厚みの1/3の厚みの部分に、少なくとも2個
のイソシアネ−ト基を有する有機ポリイソシアネ−ト化
合物とウレタン化触媒及び/又はエポキシ化合物とを含
む組成物を前記繊維板に対して重量増加率1〜10重量
%で浸漬させ、常温であるいは加熱により反応・硬化さ
せることを特徴とする。
【0005】本発明に用いる繊維板とは、パ−ティクル
ボ−ド、軟質繊維板、半硬質繊維板、MDF、硬質繊維
板等の、粗繊維、木材パルプ、植物繊維、木材の小片な
どを主な原料として、接着剤でもって熱圧成型した密度
0.1〜0.9g/cm3 かつ曲げ強さ300kgf/
cm2 以下(例えば10〜300kgf/cm2 )、曲
げヤング係数40000kgf/cm2 以下の板であ
る。本来、本発明のような更なる強化を図らなければ、
曲げ強さ400kgf/cm2 以上、特にさらに曲げヤ
ング係数50000kgf/cm2 以上を必要とする構
造用合板の代替には使用できないものである。
【0006】本発明において用いる有機ポリイソシアネ
−ト化合物は少なくとも2個のイソシアネ−ト基を有
し、ヘキサメチレンジイソシアネ−ト等の脂肪族ポリイ
ソシアネ−ト、トルイレンジイソシアネ−ト、キシリレ
ンジイソシアネ−ト、ジフェニルメタンジイソシアネ−
ト、ナフタレンジイソシアネ−ト等の芳香族ポリイソシ
アネ−ト、イソホロンジイソシアネ−ト等の脂環式ポリ
イソシアネ−ト、ポリメチレンポリフェニルポリイソシ
アネ−ト、粗製トルイレンジイソシアネ−ト等の上記脂
肪族、脂環式、芳香族ポリイソシアネ−ト粗製物、カル
ボジイミド変性ジフェニルメタンジイソシアネ−ト、イ
ソシアヌレ−ト基含有ジフェニルメタンジイソシアネ−
ト、ポリオ−ル変性ジフェニルメタンジイソシアネ−ト
のような上記脂肪族、脂環式、芳香族ポリイソシアネ−
トの変性物等を挙げることができ、これらは2種以上混
合して使用することもできる。
【0007】これらの有機ポリイソシアネ−ト化合物は
そのまま、又はエチレンカ−ボネ−ト、プロピレンカ−
ボネ−トなどに代表される環状カ−ボネ−トやジメチル
カ−ボネ−ト、ジエチルカ−ボネ−トなどに代表される
ジアルキルカ−ボネ−ト、あるいはソルベントナフサの
ような脂肪族系溶剤、又はこれらの脂肪族系溶剤を30
%以上含有する炭化水素混合溶剤、さらにシクロヘキサ
ンのような脂環族系溶剤、またあるいはジメチルホルム
アミドなどのようなイソシアネ−トに不活性で且つ水を
溶解する有機溶媒に溶解させた溶液として用いる。高粘
度の有機ポリイソシアネ−ト化合物は、上記溶媒に溶解
させることにより、粘度を低下させ、繊維板中に浸漬さ
せやすい形で用いる方が有利であり、5〜200mPa
・S/25℃、特に10〜90mPa・S/25℃の粘
度として用いることが望ましい。また溶媒は、木材組織
を膨潤させ溶液の拡散を容易にするものが好ましく、繊
維板中の木質セルロ−ス、−OH基や、自由水、結合水
等と親和性のあるものが望ましい。また、繊維板への含
浸性を向上させるために、有機ポリイソシアネ−ト化合
物又はその溶液に、公知のシランカップリング剤を添加
して使用することもできる。
【0008】本発明において用いるウレタン化触媒は、
一般にポリウレタン樹脂を製造する際に用いられる反応
触媒、例えばトリエチレンジアミン、ジエチルアミンの
ようなアミン系触媒、1,8−ビシクロ(5,4,0)
ウンデセン−7(以下DBUという)およびその塩のよ
うなDBU系触媒、N,N−ジメチルシクロヘキシルア
ミン、N−メチルモルホリンのようなモルホリン系触
媒、N,N−ジエチルエタノ−ルアミンのようなアルカ
ノ−ルアミン系触媒、スタナスオクトエ−ト、ヂブチル
すずジラウレ−トなどの金属系触媒等を挙げることがで
き、このウレタン化触媒は有機ポリイソシアネ−ト化合
物に対して0.01〜2.0%の範囲で使用するのが好
ましい。0.01%以下では十分な硬化速度を得にく
く、2.0%を越えると硬化速度が早くなり過ぎてしま
う。
【0009】本発明において用いることのできるエポキ
シ化合物は主に助触媒として作用し、その例としては、
ビスフェノ−ルAとエピクロルヒドリンとの縮合反応に
より製造されるビスフェノ−ルA型エポキシ化合物や、
ビスフェノ−ルFジグリシジルエ−テルのようなグリシ
ジルエ−テル型エポキシ化合物、ダイマ−酸グリシジル
エステルのようなグリシジルエステル型エポキシ化合
物、トリグリシジルイソシアヌレ−トのようなグリシジ
ルアミン型エポキシ化合物、エポキシ化大豆油のような
線状脂肪族エポキサイド型エポキシ化合物、3,4−エ
ポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチルカルボキシレ
−トのような脂環式エポキサイド等といった、公知のエ
ポキシ化合物を挙げることができ、これらは2種以上混
合しても用いられる。これらのエポキシ化合物は、エポ
キシ当量150〜300のものが好ましく、1個以上の
OH基を有していても良い。これらのエポキシ化合物を
使用することによって、有機ポリイソシアネ−ト化合物
が繊維板中の水分と反応するばかりでなく、有機ポリイ
ソシアネ−ト化合物自体が重合反応を起こし、強固なポ
リマ−を形成する。これらのエポキシ化合物は、有機ポ
リイソシアネ−ト化合物に対し、0.5〜30重量%、
特に0.5〜15重量%を用いることが望ましい。0.
5重量%以下では、有機ポリイソシアネ−ト化合物自体
が重合反応を起こして強固なポリマ−を形成する効果が
少なく、30重量%以上では、コスト高になってしま
う。
【0010】前記有機ポリイソシアネ−ト化合物又はこ
れを含む組成物(あるいはその溶液)を繊維板に浸漬さ
せるには、単に繊維板を常圧、常温で前記化合物又は組
成物(あるいはその溶液)に浸すかあるいは塗布するだ
けでも可能であるが、短時間に上記のような処理によっ
てその効果を得たいなら、予め繊維板を加熱しない場合
は有機ポリイソシアネ−ト化合物とウレタン化触媒とエ
ポキシ化合物とを含む組成物を使用するか、あるいは、
予め繊維板を50〜90℃更に好ましくは70〜90℃
にプレ加熱する場合は加熱した後に前記化合物又は組成
物(あるいはその溶液)に浸すかそれを塗布することが
好ましい。これによりその含浸性や硬化が促進され、次
に述べる後加熱が低温、短時間であっても、プレ加熱が
ない場合よりも繊維板表面の硬化が進行する。繊維板表
面の温度が90℃を超えると繊維板中の水分の蒸発が激
しくなり、泡を生ずるなどのため外観不良になるおそれ
があり好ましくない。また場合によって、更に、前記化
合物又は組成物(あるいはその溶液)を繊維板の表層に
含浸させた後、40〜120℃程度の熱風を10〜30
分間程度加えると硬化が促進され好ましい。この場合に
も、繊維板表面の温度が90℃を超えないように加熱す
ることが望ましい。又、含浸量は多ければ多いほど強度
は向上するが、繊維板の密度が大きくなる欠点があるの
で、重量増加率が1〜10重量%となるような量が必要
である。
【0011】前記化合物又は組成物の浸漬層は表層に近
いほど曲げ強度の向上に効果があり、芯層付近は効果が
少ないので、繊維板の表面から0.5mmの厚みより多
く浸漬させること、かつ繊維板の表面からその厚みの1
/3の部分を越えて浸漬させないことが必要であり、そ
の厚みの1/10の部分を越えないことが好ましい。
又、表層に近い部分のみに浸漬させることは、その重量
増加を効果的に抑えることが出来るばかりでなく、芯層
部は母材特性の良い面がそのまま生かされている為、実
際の使用に当たっても、釘打ち特性、鋸引き特性等が優
れたものとなっている。前記化合物又は組成物は、繊維
板の一方の面に、あるいは両面に、それぞれ前記厚みで
浸漬させればよい。
【0012】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明により、これ
まで強度不足で構造用合板の代替として使用できなかっ
た繊維板を使用して、その密度を増大させることなく、
構造用合板の代替品として必要な曲げ強さ、曲げヤング
係数、寸法安定性等の諸物性を持った樹脂強化繊維板を
提供することが出来る。
【0013】
【実施例】以下、実施例及び比較例により、本発明を更
に詳細に説明する。製造例、実施例及び比較例におい
て、「部」及び「%」はそれぞれ「重量部」及び「重量
%」を意味する。製造例1〜7 攪拌機、温度計、温調器の付いた反応容器に、溶剤とし
てプロピレンカ−ボネ−トとエポキシ化合物を仕込み、
30℃で30分間攪拌して混合した。次いで、これにウ
レタン化触媒を添加し、30℃で5分間攪拌して混合し
た。更にこの中に、ポリイソシアネ−ト化合物としてM
DI−A(日本ポリウレタン工業(株)製、ポリメチレ
ンポリフェニルポリイソシアネ−ト)を仕込み、30℃
で5分間攪拌して混合し含浸溶液を調製した。使用原料
とその使用量をまとめて表1に示す。
【0014】製造例8 攪拌機、温度計、温調器の付いた反応容器に、溶剤とし
てプロピレンカ−ボネ−トとポリイソシアネ−ト化合物
としてMDI−A(日本ポリウレタン工業(株)製、ポ
リメチレンポリフェニルポリイソシアネ−ト)を仕込
み、30℃で5分間攪拌して混合し含浸溶液を調製し
た。原料の使用量を表2に示す。
【0015】製造例9及び10 攪拌機、温度計、温調器の付いた反応容器に、溶剤とし
てプロピレンカ−ボネ−トとウレタン化触媒を仕込み、
30℃で5分間攪拌して混合した。次いで、これにポリ
イソシアネ−ト化合物としてMDI−A(日本ポリウレ
タン工業(株)製、ポリメチレンポリフェニルポリイソ
シアネ−ト)を仕込み、30℃で5分間攪拌して混合し
含浸溶液を調製した。使用原料とその使用量をまとめて
表2に示す。
【0016】製造例11 攪拌機、温度計、温調器の付いた反応容器に、溶剤とし
てプロピレンカ−ボネ−トとエポキシ化合物を仕込み、
30℃で30分間攪拌して混合した。次いで、これにポ
リイソシアネ−ト化合物としてMDI−A(日本ポリウ
レタン工業(株)製、ポリメチレンポリフェニルポリイ
ソシアネ−ト)を仕込み、30℃で5分間攪拌して混合
し含浸溶液を調製した。原料の使用量を表2に示す。
【0017】製造例12〜14 攪拌機、温度計、温調器の付いた反応容器に、溶剤とし
てプロピレンカ−ボネ−トとエポキシ化合物を仕込み、
30℃で30分間攪拌して混合した。次いで、これにウ
レタン化触媒を添加し、30℃で5分間攪拌して混合し
た。更にこの中に、ポリイソシアネ−ト化合物としてM
DI−A(日本ポリウレタン工業(株)製、ポリメチレ
ンポリフェニルポリイソシアネ−ト)を仕込み、30℃
で5分間攪拌して混合し含浸溶液を調製した。使用原料
とその使用量をまとめて表2に示す。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】表1及び表2中、 デナコ−ルEX−651:エポキシ当量180のグリシ
ジルエ−テル型エポキシ化合物、ナガセ化成工業(株)
製 デナコ−ルEX−301:エポキシ当量240のグリシ
ジルアミン型エポキシ化合物、ナガセ化成工業(株)製 デナコ−ルEX−721:エポキシ当量165のグリシ
ジルエ−テル型エポキシ化合物、ナガセ化成工業(株)
製 エピコ−ト828:エポキシ当量190のビスフェノ−
ルA型エポキシ化合物、(株)油化シェル製 エピコ−ト819:エポキシ当量210のビスフェノ−
ルA型エポキシ化合物、(株)油化シェル製 TOYOCAT−TF:アミン系触媒、東ソ−(株)製 TOYOCAT−ET:アミン系触媒、東ソ−(株)製 TEDA L−33:トリエチレンジアミン系触媒、東
ソ−(株)製 U−CAT SA 102:DBU・有機酸塩、サンア
プロ(株)製 U−CAT SA 506:DBU・有機酸塩、サンア
プロ(株)製 U−CAT SA 109:DBU・有機酸塩、サンア
プロ(株)製
【0021】実施例1〜5 密度0.65g/cm3 、含水率9%、曲げ強さ180
kgf/cm2 の縦300mm、横150mm、厚み1
2mmのパ−ティクルボ−ド(市販品U200タイプ)
を、各製造例で得られた含浸溶液にパ−ティクルボ−ド
(表面温度は常温)の表面から2mm(表面からの厚み
1/6までの部分)まで浸す操作をパ−ティクルボ−ド
の表裏にそれぞれ片面1分づつ実施した後、90℃の熱
風乾燥器に20分間放置した。この後加熱後にパ−ティ
クルボ−ドの表面の粘着性を調べたところ、粘着性は無
かった。このようにして製造した樹脂強化パ−ティクル
ボードの重量増加率を測定した。25℃恒温室内で1週
間養生後に、この樹脂強化パ−ティクルボ−ドの物性
(曲げ強さ、曲げヤング係数、及び伸びと厚さの寸法変
化率)を測定した。これらの結果をまとめて表3に示
す。
【0022】
【表3】
【0023】実施例6〜10 密度0.70g/cm3 、含水率10%、曲げ強さ20
0kgf/cm2 の縦300mm、横150mm、厚み
12mmのMDF(市販品M200タイプ)を、各製造
例で得られた含浸溶液にこの板(表面温度は常温)の表
面から2mm(表面からの厚み1/6までの部分)まで
浸す操作をMDFの表裏にそれぞれ片面1分づつ実施し
た後、90℃の熱風乾燥器に20分間放置した。この後
加熱後にMDFの表面の粘着性を調べたところ、粘着性
は無かった。このようにして製造した樹脂強化MDFの
重量増加率を測定した。25℃恒温室内で1週間養生後
に、この樹脂強化MDFの物性(曲げ強さ、曲げヤング
係数、及び寸法変化率)を測定した。これらの結果をま
とめて表4に示す。
【0024】
【表4】
【0025】実施例11〜15 実施例1で用いたパ−ティクルボ−ドを、80℃の熱風
乾燥器内で30分間プレ加熱した。次いで、各製造例で
得られた含浸溶液にパ−ティクルボ−ド(表面温度は8
0℃)の表面から2mm(表面からの厚み1/6までの
部分)まで浸す操作をパ−ティクルボ−ドの表裏にそれ
ぞれ片面1分ずつ実施した。このようにして製造した樹
脂強化パ−ティクルボ−ドの重量増加率を測定した。2
5℃恒温室内で1週間養生後に、この樹脂強化パ−ティ
クルボ−ドの物性(曲げ強さ、曲げヤング係数、及び寸
法変化率)を測定した。これらの結果をまとめて表5に
示す。
【0026】
【表5】
【0027】実施例16〜22 実施例1で用いたパ−ティクルボ−ドを、80℃の熱風
乾燥器内で30分間プレ加熱した。次いで、各製造例で
得られた含浸溶液にパ−ティクルボ−ド(表面温度は8
0℃)の表面から2mm(表面からの厚み1/6までの
部分)まで浸す操作をパ−ティクルボ−ドの表裏にそれ
ぞれ実施した後、50℃熱風乾燥器に15分間放置し
た。この後加熱後にパ−ティクルボ−ドの表面の粘着性
を調べたところ、粘着性は無かった。このようにして製
造した樹脂強化パ−ティクルボ−ドの重量増加率を測定
した。25℃恒温室内で1週間養生後に、この樹脂強化
パ−ティクルボ−ドの物性(曲げ強さ、曲げヤング係
数、及び寸法変化率)を測定した。これらの結果をまと
めて表6及び表7に示す。
【0028】
【表6】
【0029】
【表7】
【0030】実施例23〜26 実施例6で用いたMDFを、80℃の熱風乾燥器内で3
0分間プレ加熱した。次いで、各製造例で得られた含浸
溶液にMDF(表面温度は80℃)の表面から2mm
(表面からの厚み1/6までの部分)まで浸す操作をM
DFの表裏にそれぞれ片面1分ずつ実施した後、50℃
熱風乾燥器に15分間放置した。この後加熱後にMDF
の表面の粘着性を調べたところ、粘着性は無かった。こ
のようにして製造した樹脂強化MDFの重量増加率を測
定した。25℃恒温室内で1週間養生後に、この樹脂強
化MDFの物性(曲げ強さ、曲げヤング係数、及び寸法
変化率)を測定した。これらの結果をまとめて表8に示
す。
【0031】
【表8】
【0032】比較例1 実施例1で用いたパ−ティクルボ−ドを、各製造例の原
料として用いたMDI−A(日本ポリウレタン工業
(株)製、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネ−
ト)にこの板の表面から2mm(表面からの厚み1/6
までの部分)まで浸す操作をパ−ティクルボ−ド(表面
温度は常温)の表裏にそれぞれ片面1分づつ実施後、9
0℃の熱風乾燥器に20間分放置した。この後加熱後に
パ−ティクルボ−ドの表面の粘着性を調べたところ、粘
着性が少し残っていた。このようにして製造した樹脂強
化パ−ティクルボ−ドの重量増加率を測定した。25℃
恒温室内で1週間養生後に、この樹脂強化パ−ティクル
ボ−ドの物性(曲げ強さ及び曲げヤング係数)を測定し
た。この結果を表9に示す。比較例2 実施例6で用いたMDFを、MDI−A(日本ポリウレ
タン工業(株)製、ポリメチレンポリフェニルポリイソ
シアネ−ト)にこの板(表面温度は常温)の表面から2
mm(表面からの厚み1/6までの部分)まで浸す操作
をMDFの表裏にそれぞれ片面1分づつ実施後、90℃
の熱風乾燥器に20間分放置した。この後加熱後にMD
Fの表面の粘着性を調べたところ、粘着性が少し残って
いた。このようにして製造した樹脂強化MDFの重量増
加率を測定した。25℃恒温室内で1週間養生後に、こ
の樹脂強化MDFの物性(曲げ強さ及び曲げヤング係
数)を測定した。この結果を表9に示す。比較例3 実施例1で用いたパ−ティクルボ−ドを、製造例1で得
られた含浸溶液にこの板(表面温度は常温)の表面から
12mmすなわち全部浸し、ゲ−ジ圧−500mmHg
の減圧状態で3分間浸漬させた後、80℃の熱風乾燥器
に2時間放置した。この後加熱後にパ−ティクルボ−ド
の表面の粘着性を調べたところ、粘着性は無かった。こ
のようにして製造した樹脂強化パ−ティクルボ−ドの重
量増加率を測定した。25℃恒温室内で1週間養生後
に、この樹脂強化パ−ティクルボ−ドの物性(曲げ強さ
及び曲げヤング係数)を測定した。この結果を表9に示
す。
【0033】
【表9】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石津 修 神奈川県横浜市港南区芹ケ谷2−17−12 (72)発明者 岡島 要一 福島県いわき市小名浜住吉字浜道20−5 (72)発明者 武川 芳広 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建 設株式会社内 (56)参考文献 特開 昭57−72804(JP,A) 特開 昭56−161103(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B27K 3/15 B27N 7/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 曲げ強さ300kgf/cm2以下の繊
    維板の表面から、0.5mmの厚み〜前記繊維板の厚み
    の1/3の厚みの部分に、少なくとも2個のイソシアネ
    −ト基を有する有機ポリイソシアネ−ト化合物とウレタ
    ン化触媒及び/又はエポキシ化合物とを含む組成物を
    記繊維板に対して重量増加率1〜10重量%で浸漬さ
    せ、反応・硬化させて得られる曲げ強さ400kgf/
    cm 2 以上の樹脂強化繊維板。
  2. 【請求項2】 予め50〜90℃にプレ加熱した曲げ強
    さ300kgf/cm2以下の繊維板の表面から、0.
    5mmの厚み〜前記繊維板の厚みの1/3の厚みの部分
    に、少なくとも2個のイソシアネ−ト基を有する有機ポ
    リイソシアネ−ト化合物を前記繊維板に対して重量増加
    率1〜10重量%で浸漬させ、反応・硬化させて得られ
    曲げ強さ400kgf/cm 2 以上の樹脂強化繊維
    板。
  3. 【請求項3】 予め50〜90℃にプレ加熱した曲げ強
    さ300kgf/cm2以下の繊維板の表面から、0.
    5mmの厚み〜前記繊維板の厚みの1/3の厚みの部分
    に、少なくとも2個のイソシアネ−ト基を有する有機ポ
    リイソシアネ−ト化合物とウレタン化触媒及び/又はエ
    ポキシ化合物とを含む組成物を前記繊維板に対して重量
    増加率1〜10重量%で浸漬させ、反応・硬化させて得
    られる曲げ強さ400kgf/cm 2 以上の樹脂強化繊
    維板。
  4. 【請求項4】 曲げ強さ300kgf/cm2以下の繊
    維板の表面から、0.5mmの厚み〜前記繊維板の厚み
    の1/3の厚みの部分に、少なくとも2個のイソシアネ
    −ト基を有する有機ポリイソシアネ−ト化合物とウレタ
    ン化触媒及び/又はエポキシ化合物とを含む組成物を
    記繊維板に対して重量増加率1〜10重量%で浸漬さ
    せ、常温であるいは加熱により反応・硬化させることを
    特徴とする曲げ強さ400kgf/cm 2 以上の樹脂強
    化繊維板の製造方法。
  5. 【請求項5】 予め50〜90℃にプレ加熱した曲げ強
    さ300kgf/cm2以下の繊維板の表面から、0.
    5mmの厚み〜前記繊維板の厚みの1/3の厚みの部分
    に、少なくとも2個のイソシアネ−ト基を有する有機ポ
    リイソシアネ−ト化合物を前記繊維板に対して重量増加
    率1〜10重量%で浸漬させ、常温であるいは加熱によ
    り反応・硬化させることを特徴とする曲げ強さ400k
    gf/cm 2 以上の樹脂強化繊維板の製造方法。
  6. 【請求項6】 予め50〜90℃にプレ加熱した曲げ強
    さ300kgf/cm2以下の繊維板の表面から、0.
    5mmの厚み〜前記繊維板の厚みの1/3の厚みの部分
    に、少なくとも2個のイソシアネ−ト基を有する有機ポ
    リイソシアネ−ト化合物とウレタン化触媒及び/又はエ
    ポキシ化合物とを含む組成物を前記繊維板に対して重量
    増加率1〜10重量%で浸漬させ、常温であるいは加熱
    により反応・硬化させることを特徴とする曲げ強さ40
    0kgf/cm 2 以上の樹脂強化繊維板の製造方法。
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