JP3395653B2 - 不等分割カッタ - Google Patents
不等分割カッタInfo
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B23—MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- B23B—TURNING; BORING
- B23B2251/00—Details of tools for drilling machines
- B23B2251/28—Arrangement of teeth
- B23B2251/282—Unequal spacing of cutting edges in the circumferential direction
Description
刃を周方向に不等分割角を以て配置して、切削時に切刃
にかかる切削抵抗を低減できるようにした不等分割カッ
タに関する。
などのように略円筒状または円柱状のカッタ本体の外周
面に複数の切刃が適宜の間隔を以て配設されたカッタが
ある。この場合、カッタ本体の中心軸線から外周面の周
方向に隣接する2枚の切刃までの2本の線分の狭角であ
る分割角がそれぞれ互いに等しい等分割角で、刃数がn
個とされた等分割カッタでは、カッタ本体を回転させて
切削する場合、カッタの回転数のn倍の周期で切削力が
かかり、この周期の周波数で共振が起こり、びびり振動
を生じるおそれがある。これを防ぐために、切刃の分割
角を異ならせて、切削力の周期を一定にしないようにし
た不等分割カッタが提案されている。このような不等分
割カッタの一例として、例えば図10に示すような不等
分割カッタがある。
り、そのカッタ本体2の外周面から先端面2Aにかけて
複数のスローアウェイチップ3…が配設され、各切刃3
a,3b,3c,3d,3eが周方向に不等ピッチで配
設されている。そして、これらの切刃3a〜3eは、カ
ッタ本体2において、中心軸線Oを含む半円の外周面に
不等分割角、すなわち、各隣接する二つの切刃3a〜3
eと回転中心Oを結ぶ2本の線で挟む角度α1,α2,
α3,α4,α5が不等となるように不等ピッチで配設
されている(α1+α2+α3+α4+α5=π)。そ
して、カッタ本体2において、他方の半円の外周面にも
同一の分割角α1〜α5を以て切刃3a〜3eが回転方
向に配設されている。そのため、この不等分割カッタ1
では、中心軸線Oを挟んで回転対称をなすように一対の
各切刃3a〜3eが配設され、各切刃間の分割角α1〜
α5は回転対称位置で同一とされている。また。次式
(13)を満足している。
1,2,…,m+1とする。
に与えられる送り切り込み量(1刃当たりの送り量)が
異なり衝撃時間がずれることによって振動の共鳴を防止
し、これによってカッタ本体2のびびり振動を防止しよ
うとするものであった。
不等分割カッタでは、刃数nが偶数であり切刃3a〜3
eと分割角α1〜α5が回転軸線Oに回転対称にそれぞ
れ一対配置されているためにこの部分で切削抵抗による
振動が共鳴し、切削抵抗の分散効果が十分でなかった。
またこのような構成で、切刃の刃数nを奇数にした場
合、回転切削時のバランスがとれないという欠点があ
る。また別の不等分割カッタでは、カッタの重心が回転
中心と一致していないように構成したものもあるが、こ
の場合、カッタ本体の質量分布を調整すれば回転切削時
の全体のバランスを保つことは可能であるが、切刃チッ
プの材質を例えば超硬チップからサーメットチップに交
換すると、切刃チップの質量が異なるので、バランスが
崩れてしまうという欠点がある。上述のような不等分割
カッタの場合、高速で回転切削させると、バランスが悪
いために振動が発生して切削精度が低下する等のおそれ
があり、そのために許容回転数を低減させなければなら
ないという問題が生じる。
刃の切削抵抗を十分に分散できて回転切削バランスをと
れる不等分割カッタを提供することを目的とする。
ッタは、軸線回りに回転するカッタ本体に適宜間隔で切
刃が設けられてなるカッタにおいて、切刃がn枚(n≧
5)配設され、nが奇数で、隣接する二つの切刃間の分
割角をθi(i=1,2,…n)とした時、分割角θi
は同一でない角度を含むと共に、以下の(1)式と
(2)式が成立するようにしたことを特徴とする。
(1)式と(2)式を満足するように分割角θiをそれ
ぞれ設定することで、各切刃の切削力のかかる周期を一
定にすることなく低減して共振や振動を抑制でき、しか
も回転切削時に全体のバランスをとれるから、高速回転
切削させた場合でも、切削時のバランスがよくて切削精
度が高く、カッタが飛ぶおそれもない。そのため、許容
回転数を高速に設定できる。
回りに回転するカッタ本体に適宜間隔で切刃が設けられ
てなるカッタにおいて、切刃がn枚(n≧5)配設さ
れ、nが偶数(n=2m;m=1,2,… )で、隣接
する二つの切刃間の分割角をθi(i=1,2,…n)
とした時、分割角θiは同一でない角度を含み、以下の
(1)式と(2)式が成立すると共に、更にjが1〜m
+1の少なくともいずれかの値において、以下の(1
2)式を満たすことを特徴とする。
(2)式に加えて、更に(3)式を満たすことで、分割
角θiをカッタ本体の回転方向またはその逆方向にi=
1,2,…,2mとして設定した場合、その半分の刃数
n/2=mの各分割角θiについて周方向に分割角θi
を1つづずらせてそれぞれn/2の分割角θiの和をと
ると、少なくともいずれかの和がπにならないから、中
心軸線Oを挟んで対向する二つの分割角θiについて、
その全てについて等しい分割角θになるものではなく、
各切刃の切削力のかかる周期を一定にしないで共振や振
動を抑制でき、しかも回転切削時に全体のバランスをと
れるから、高速回転切削させた場合でも、切削時のバラ
ンスがよくて切削精度が高く、カッタが飛ぶおそれもな
い。また、カッタ本体の中心軸線を挟んで略対称となる
2つの分割角θiは同一の角度でなくてもよい。切刃は
180°間隔で共振することがなく、共振の可能性が低
減する。
うにしてもよい。本発明では、互いに異なる分割角θi
をそれぞれ設定することで、各切刃の切削力のかかる周
期を一定にさせないで共振や振動を抑制でき、しかも回
転切削時に全体のバランスをとれるから、高速回転切削
させた場合でも、切削時のバランスがよくて切削精度が
高く、カッタが飛ぶおそれもない。そのため、許容回転
数を高速に設定できる。
ち、(n−3)個の分割角θiは任意に設定されると共
に、他の2個の分割角θiは(1)式及び(2)式によ
って設定されるようにしてもよい。(n−3)個の分割
角θiを任意の適宜角度に設定して、残りの2個の分割
角θiを(1)式及び(2)式によって設定すること
で、先に任意に設定した(n−3)個の分割角θiを含
めて各切刃の全体のバランスをとることができる。尚、
任意に設定する(n−3)個の分割角θiは、2πを切
刃の数nで等分割した角度(360°/n)に近接する
値にすることが好ましい。このような分割角θiを設定
すれば、残りの分割角を含めて回転時及び切削時のバラ
ンスをとるのが容易になる。
乃至図3により説明する。図1は実施の形態による正面
フライスの正面図、図2は図1に示す正面フライスの中
央縦断面図、図3は図1に示す正面フライスの正面図に
対応する切刃配置構成を示す図である。図1及び図2に
示す正面フライス10において、略円筒状のカッタ本体
11の先端外周面には後述の複数のスローアウェイチッ
プの配置間隔に対応して不等の適宜間隔で凹溝12…が
5個以上、例えば6個形成されており、各凹溝12に
は、スローアウェイチップ13が先端に装着されたカー
トリッジ14が嵌合されて締結ボルト15でカッタ本体
11に固定されている。各スローアウェイチップ13は
同形同大で同一材質のもの(例えば超硬合金)とし、カ
ッタ本体11の先端面11aと外周面11bからそれぞ
れ正面切刃13a(副切刃)と外周切刃13b(主切
刃)が突出している。
端には正面切刃13aの突出量を増減調整する調整ネジ
16がカートリッジ14の基端面に当接状態で進退可能
に装着されている。またカッタ本体11の外周面には、
切刃13a,13bによりチップ13の回転方向前方側
に生成する切屑を処理させるためのチップポケット17
が形成されている。カッタ本体11に装着される各スロ
ーアウェイチップ13の周方向の位置は、例えばカッタ
本体11に装着するチップ13の数をn個(実施の形態
では6個)とした場合に、図3に示すように各チップ1
3の特に正面切刃13aと外周切刃13bの交差する先
端角部をPi(i=1,2,…n)として、中心軸線O
から周方向に隣接する二つのチップ13,13の先端角
部Pi,Pi+1まで延びる2本の線分がなす挟角を分
割角θiとすると、n個のチップ13…(P1,P2,
…Pn)はそれぞれ互いに異なる分割角θi(i=1,
2,…n)を以て周方向に配設されている。
11の中心軸線Oを中心として同心円上に配列されてお
り、これらチップ13…の重心が中心軸線Oと一致して
いる。n個のチップ13…を互いに不等の分割角θiを
以て配置するとして、中心軸線Oを中心とするカッタ本
体11の回転切削時に全体のバランスがとれている必要
がある。このバランスの取り方について説明する。図3
において、カッタ本体11の先端面11aに対して、直
交するX軸とY軸の交差点が中心軸線Oを通過するよう
にX軸とY軸の座標をとってカッタ本体11を四分円と
した場合、第1象限と第3象限が正とされ、第2象限と
第4象限が負とされる。そして、仮に正のX軸を基準と
してこのX軸上に1つのチップ13の先端角部P1を位
置決めした場合、各チップ13の先端角部PiのX軸
上,Y軸上の座標の和は、それぞれ次式で表される。
バランスをとる場合、チップ13が3枚以下では不等分
割配置にするとバランスはとれず、チップ13が4枚の
場合には、中心軸線Oを挟んで対向する分割角θiが一
致することが要求される。n≧5の場合にチップ13の
全ての分割角θiが不等となってバランスさせることが
可能になる。この場合、カッタ本体11に配設されるチ
ップ13の数がn(≧5)枚の場合、(n−3)個の分
割角θiを任意の異なる角度に設定しておき、残る3枚
のチップ13の3個の分割角θiのうち、2個の分割角
θiについて、上式(1)、(2)から導き出すことが
でき、最後の1個の分割角θnは(4)式から次のよう
に求められる。
iは好ましくは、それぞれ(360°/n)に近い値で
それぞれ互いに相違する値であることが回転バランスを
とりやすく、好ましい。そして他の2つの分割角θiを
上記(1)式、(2)式で設定することで、全ての分割
角θiについて(1)式と(2)式を満たすことにな
り、(n−3)個の分割角θiとの関係で全体のバラン
スをとることができる。
いるから、カッタ本体11にn枚のスローアウェイチッ
プ13を周方向に分散配置すると共に各分割角θiをそ
れぞれ異なる値に設定する完全不等分割のカッタ10を
製作する方法として、まず、(n−2)枚のチップ13
に関して、これらのチップ13…で挟まれる(n−3)
個の分割角θi…をそれぞれ等分割の角度(360°/
n)に比較的近くしかも互いに異なる角度に任意に設定
する。そして残りの3つの分割角θiのうち2つについ
て、上記(1)式及び(2)式で設定することとすれ
ば、2つの未知数の分割角θiをそれぞれ導き出すこと
ができる。そして、残りの1つの分割角θiは(5)式
によって設定できる。
ェイチップ13…の各分割角θi…に基づいてそれぞれ
凹溝12…を形成して、スローアウェイチップ13が装
着されたカートリッジ14をそれぞれ固定すればよい。
これによって、カッタ本体11に装着された各チップ1
3は、中心軸線Oを中心とする回転切削時に各スローア
ウェイチップ13…について回転及び切削バランスがと
れ、しかも切削力による共振がなく切削力を低減できる
ことになる。尚、このようにして決定されたn個の分割
角θiについて、工具本体11の周方向のその配列順序
は任意であり、予め設定した(n−3)の分割角θiと
(1)式及び(2)式で求めた2つの分割角θiと残り
の1つの分割角θiは任意の順番で周方向に配列でき、
その配列を任意に変えてもよい。
ップ13の分割角θiをそれぞれ互いに異なる大きさに
設定できて完全不等分割配置することができ、切削力の
周期が一定とされず、しかも回転切削時のバランスがと
れる。そのため、1刃当たりの送り量が異なって衝撃時
間がずれ、共振や振動を防止して切削抵抗を低減でき
る。またスローアウェイチップ13の材質を別のものに
代えたとしても、同様に回転切削時のバランスがとれ
る。
る。カッタ本体11に装着するスローアウェイチップ1
3…の数を6枚として、予め設定される3つ(=6−
3)の分割角θiについて、等分割の角度360°/6
=60°としてそれぞれ60°に近い互いに異なる以下
の分割角θi(例えばi=1,2,3)を設定する。 θ1=57°、θ2=60°、θ3=62° そして、残りの未知の3つの分割角θiのうち2つをθ
a、θbとすると、未知の分割角θa、θbについて、
上記(1)式と(2)式から次のように求まる。 θa=59.0396° θb=57.9707° また最後の未知の分割角θcは(5)式により θc=2π−(θ1+θ2+θ3+θa+θb)=6
3.9897° で求まる。
先端外周面に上述した不等分割角θ1、θ2、θ3、θ
a、θb、θcを以て配置された実施例と、6枚のチッ
プ13が等分割角60°を以て配置された比較例とにつ
いて、切削力の周波数成分を比較した。すなわち、ある
周期Tで繰り返す運動はT,T/2,T/3…の周期、
すなわち角振動数ω,2ω,3ω…をもつ調和振動に分
解することができ、切削力の関数f(ωt)は次式のフ
ーリエ級数で表すことができる。 f(ωt)=ao+C1cos(ωt+ψ1)+C2cos(2ωt+ψ2)+C3cos (3ωt+ψ3)+…+Cicos(iωt+ψi)+… …(7) ここで、aoは定数、Ci(i=1,2,…)は振幅、
ψ1,ψ2,…ψiは初位相(定数)である。
いい、この時のiを高調波の次数という。(7)式に関
して高調波の次数iを横軸に、振幅Ciを縦軸にとった
場合の周波数成分が図5及び図6に示されている。図5
は実施例の周波数成分であり、図6は比較例の周波数成
分である。尚、回転するカッタ本体11の各チップ13
の切刃による切削力については、複数枚の切刃で同時切
削しないで1枚の切刃のみで順次被削材を切削するもの
として、図4に示すように被削材に対して回転するカッ
タ本体11の1枚の切刃による切削力の働く範囲は1回
転当たり30°と仮定した。ここで、図5及び図6に関
して、(7)式から振幅を示すCiを求めるには、以下
のように式を変形する。すなわち、(7)式から f(ωt)=ao+a1cosωt+a2cos2ωt+…+aicosiωt+… +b1sinωt+b2sin2ωt+…+bisiniωt+… …(8) とすることができる。更に次のように変形できる。
タ本体11の1回転につき、1刃当たり30°分の切削
力が働くので、T=π/6となる。これらを上記(9)
式と(10)式にそれぞれ代入すると、次式が得られ
る。
ついて、それぞれの角振動数ωに基づく高調波の次数i
と振幅Ciとの関係を演算してプロットしたのが図5及
び図6に示すグラフである。チップ13が上述の分割角
θi(i=1,2,…6)を以て不等分割配置された実
施例については、図5に示すように振幅Ciは高調波の
次数iに関わらず0.1以下のほぼ一様な値が得られ、
切削力の分散効果が大きく回転切削時のバランスがよい
ことを理解できる。また、チップ13が等分割角60°
を以て等分割配置された比較例については、図6に示す
ように振幅Ciは高調波の次数iが6の奇数倍(i=
6,18,30,42,…)の値の時にピークが表れる
と共にそれ以外の値は0に近くほぼ横軸上にプロットさ
れるという波形を呈する。そのため、比較例では切削力
の大きさが変動する波形を呈し、バランスが悪いことを
認識できる。
ェイチップ13を配設した正面フライスについて説明し
たが、スローアウェイチップ13の数を例えば5枚にし
て5枚刃の配置とすれば、各分割角θi(i=1,2,
…5)は例えば、等分割の角度が360°/5=72°
からして、2つの分割角θ1、θ2を任意に設定して、
他の2つの分割角θa、θbを(1)式及び(2)式で
求めて全体のバランスを調整し、(5)式から残りの分
割角θcを求めればよい。従って、例えばθ1=70
°、θ2=72°、θa=74.0374°、θb=6
8.7138°、θc=75.2487°となる。
明する。上述の実施の形態では全ての分割角θiが異な
る角度になるように設定したが、必ずしも全ての分割角
θiについて異なる必要はない。この場合、切刃の刃数
nが奇数の時には、(n−3)個の分割角θiについて
任意に定め、他の3個の分割角θi(θa、θb、θ
c)について、上記(1)式及び(2)式でθaとθb
を算出することで、回転切削時のバランスをとると共
に、最後のθcを(5)式で導き出せばよいことは上述
した通りであり、その際、任意に定める(n−3)個の
分割角θiの2個またはそれ以上が同一の角度であって
も、(1)式及び(2)式、そして(5)式で算出する
他の3個の分割角θi(θa、θb、θc)がそれらと
異なる角度であればよい。
=1,2,…)の時には、分割角θiについて上記
(1)式及び(2)式を満たすことに加えて、次式
での少なくともいずれかの値の時に(12)式が成立す
ればよい。この(12)式を満たすことで、各分割角θ
iについて、カッタ本体11に配置されたn枚のチップ
13…の各切刃について、中心軸線Oを挟んで略対向す
る少なくともいずれかの2つの分割角θiが互いに異な
る角度に設定されることになり、ある切刃13について
中心軸線Oを挟んで180°対向する位置に他の切刃1
3が配設されていないことになる。これによって、これ
ら略対向して分割角θiの異なる2枚の切刃13の回転
切削時の切削力による共振を防止できる。尚、jが1〜
(m+1)の全ての値において(12)式が成立するも
のとすれば完全不等分割カッタとなり、他の切刃の切削
力による共振をも防止でき、一層好ましい。
ついて説明する。図7は本発明の第2実施例を示すもの
である。カッタ本体11に装着するスローアウェイチッ
プ13…の数nを10枚として、予め設定される7つ
(=10−3)の分割角θiについて、等分割の角度3
60°/10=36°としてそれぞれ36°に近い互い
に異なる以下の分割角θi(例えばi=1,2,3,
…,7)を設定する。 θ1=36°、θ2=40°、θ3=34°、θ4=3
8°、θ5=32°、θ6=36°、θ7=37° そして、残りの未知の3つの分割角θiのうち2つをθ
a、θbとすると、未知の分割角θa、θbについて、
上記(1)式と(2)式から次のように求まる。 θa=42.129° θb=29.5435° また最後の未知の分割角θcは(5)式により θc=35.3275° で求まる。
ちの第一のチップ13の切刃の先端角度P1と第六のチ
ップ13の切刃の先端角部P6とが、中心軸線Oを挟ん
で180°対向する位置にあり、この二枚の切刃で共振
するが他の8枚の切刃は不等分割角が設定されているか
ら、切削において共振することはない。従って、切削力
による共振を従来のカッタよりも低減できる。
タ本体11に装着するスローアウェイチップ13…の数
nを10枚として、予め設定される7つ(=10−3)
の分割角θiについて、等分割の角度36°に近い互い
に異なる以下の分割角θi(例えばi=1,2,3,
…,7)を設定する。 θ1=36°、θ2=40°、θ3=34°、θ4=3
8°、θ5=36°、θ6=32°、θ7=37° そして、残りの未知の3つの分割角θiのうち2つをθ
a、θbとすると、未知の分割角θa、θbについて、
上記(1)式と(2)式から次のように求まる。 θa=38.2019° θb=40.0125° また最後の未知の分割角θcは(5)式により θc=28.7858° で求まる。
ちの第一のチップ13の切刃の先端角度P1と第五のチ
ップ13の切刃の先端角部P5とが、中心軸線Oを挟ん
で対向しない位置にあり、この二枚の切刃で共振するが
他の8枚の切刃は不等分割角が設定されているから、切
削において共振することはない。
タ本体11に装着するスローアウェイチップ13…の数
nを10枚として、予め設定される7つ(=10−3)
の分割角θiについて、等分割の角度36°に近い互い
に異なる以下の分割角θi(例えばi=1,2,3,
…,7)を設定する。 θ1=36°、θ2=36°、θ3=35°、θ4=3
8°、θ5=40°、θ6=32°、θ7=37° そして、残りの未知の3つの分割角θiのうち2つの分
割角θa、θbについて、上記(1)式と(2)式から
次のように求まる。 θa=25.3192° θb=55.106° また最後の未知の分割角θcは(5)式により θc=25.5748° で求まる。
ちの第一のチップ13の切刃の先端角度P1と第二のチ
ップ13の切刃の先端角部P2とが、カッタ本体11の
回転方向に連続して配設されており、この二枚の切刃で
共振するが他の8枚の切刃は不等分割角が設定されてい
るから、切削において共振することはない。
ェイチップ13はカートリッジ14に装着された状態で
工具本体11に取り付けられているが、スローアウェイ
チップ13が直接工具本体11に装着されていてもよ
い。或いはソリッドエンドミルのように、工具本体に切
刃が形成されたソリッドタイプの転削工具のカッタにも
本発明を採用できる。尚、上述の実施の形態などでは正
面フライスを例にとって説明したが、本発明は、エンド
ミルなど5枚以上の切刃を分散配置する各種の転削工具
のカッタに採用できる。
分割カッタは、切刃がn枚(n≧5)配設され、nが奇
数とされ、隣接する二つの切刃間の分割角をθi(i=
1,2,…n)とした時、上述の(1)式と(2)式が
成立するようにしたから、(1)式と(2)式を満足す
るように分割角θiをそれぞれ設定することで、各切刃
の切削力の周期を一定にせず共振と振動を抑制でき、し
かも回転切削時に全体のバランスをとれ、高速回転切削
させた場合でも、切削時のバランスがよくて切削精度が
高く、カッタが飛ぶおそれもない。そのため、許容回転
数を高速に設定できる。
式を満たすことで、その半分の刃数n/2=mの各分割
角θiについて周方向に分割角θiを1つづずらせてそ
れぞれn/2の分割角θiの和をとると、少なくともい
ずれかの和がπにならないから、中心軸線Oを挟んで対
向する二つの分割角θiについて、その全てについて等
しい分割角θになるものではない。
たから、回転切削時に各切刃の切削力の周期を一定にし
ないで全体のバランスをとることができて、共振や振動
を抑制して高速回転切削させた場合でも切削時のバラン
スがよくて切削精度が高く、カッタが振動したり飛ぶお
それもない。そのため、許容回転数を高速に設定でき
る。
ち、(n−3)個の分割角θiは任意に設定されると共
に、他の2個の分割角θiは(1)式及び(2)式によ
って設定されるから、(n−3)個の分割角θiを任意
の角度に設定して、残りの2個の分割角θiを(1)式
及び(2)式によって設定することで、先に任意に設定
した(n−3)個の分割角θiを含めて各切刃の全体の
回転切削バランスをとることができる。
面図である。
る。
置と分割角の配置構成図である。
刃による被削材の切削範囲を示す図である。
による振幅と高周波の次数との関係を示す図である。
振幅と高周波の次数との関係を示す図である。
スの各切刃の周方向位置と分割角の配置構成に関する第
2実施例を示す図である。
刃の周方向位置と分割角の配置構成に関する第3実施例
を示す図である。
刃の周方向位置と分割角の配置構成に関する第4実施例
を示す図である。
によるスローアウェイチップの配置構成を示す正面図で
ある。
Claims (5)
- 【請求項1】 軸線回りに回転するカッタ本体に適宜間
隔で切刃が設けられてなるカッタにおいて、 切刃がn枚(n≧5)配設され、nが奇数で、隣接する
二つの切刃間の分割角をθi(i=1,2,…n)とし
た時、分割角θiは同一でない角度を含むと共に、以下
の(1)式と(2)式が成立するようにしたことを特徴
とする不等分割カッタ。 【数1】 - 【請求項2】 軸線回りに回転するカッタ本体に適宜間
隔で切刃が設けられてなるカッタにおいて、 切刃がn枚(n≧5)配設され、nが偶数(n=2m;
m=1,2,… )で、隣接する二つの切刃間の分割角
をθi(i=1,2,…n)とした時、分割角θiは同
一でない角度を含み、以下の(1)式と(2)式が成立
すると共に、更にjが1〜m+1の少なくともいずれか
の値において、以下の(12)式を満たすことを特徴と
する不等分割カッタ。 【数2】 【数3】 但し、(12)式において、j=1,2,…,m+1。 - 【請求項3】 前記カッタ本体の中心軸線を挟んで略対
称となる2つの分割角θiは同一の角度でないことを特
徴とする請求項2記載の不等分割カッタ。 - 【請求項4】 前記各分割角θiは全て互いに異なるこ
とを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載の不等分
割カッタ。 - 【請求項5】 前記n個の分割角θiのうち、(n−
3)個の分割角θiは任意に設定されると共に、他の2
個の分割角θiは上記(1)式及び(2)式によって設
定されるようにしたことを特徴とする請求項1乃至4の
いずれか記載の不等分割カッタ。
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