JP3395349B2 - 車両用クッションユニット - Google Patents

車両用クッションユニット

Info

Publication number
JP3395349B2
JP3395349B2 JP10294994A JP10294994A JP3395349B2 JP 3395349 B2 JP3395349 B2 JP 3395349B2 JP 10294994 A JP10294994 A JP 10294994A JP 10294994 A JP10294994 A JP 10294994A JP 3395349 B2 JP3395349 B2 JP 3395349B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rod
cushion unit
stopper
spacer
damper cylinder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP10294994A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07309280A (ja
Inventor
泰治 粕谷
潤 古田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Suzuki Motor Co Ltd
Original Assignee
Suzuki Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Suzuki Motor Co Ltd filed Critical Suzuki Motor Co Ltd
Priority to JP10294994A priority Critical patent/JP3395349B2/ja
Publication of JPH07309280A publication Critical patent/JPH07309280A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3395349B2 publication Critical patent/JP3395349B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Axle Suspensions And Sidecars For Cycles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両のサスペンション
機構に連結されて車輪の動きを緩衝、復元させる車両用
クッションユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】図11は、自動二輪車等の車両のサスペ
ンション機構に用いられているクッションユニットを示
している。このクッションユニット100 は、油圧装置を
内蔵したダンパーシリンダ101 と、このダンパーシリン
ダ101 から減衰抵抗を伴って伸縮するロッド102 と、上
記ロッド102 をダンパーシリンダ101 から伸ばす方向に
付勢するスプリング103 とを備えている。
【0003】ダンパーシリンダ101 とロッド102 の端部
には、それぞれ取付部104,105 が設けられており、例え
ば上記取付部104 が車両のサスペンション機構のバネ上
側に連結され、取付部105 がバネ下側に連結される。
【0004】ロッド102 の基部に設けられているストッ
パ106 は、ゴム等の弾性材料から形成されており、クッ
ションユニット100 の最圧時、即ちロッド102 が最も縮
んだ時にダンパーシリンダ101 の端面 101aに当接して
ロッド102 の伸縮ストロークSを決定するものである。
【0005】例えば車両が走行路面の凸部に乗り上げて
車輪が突き上げられると、サスペンション機構が作動し
て上記取付部104,105 間の距離が縮まり、クッションユ
ニット100 のロッド102 がダンパーシリンダ101 に挿入
される。その際に減衰抵抗が発生して車輪の揺動ショッ
クが緩衝され、スプリング103 の反力によって車輪の動
きが復元される。
【0006】このクッションユニット100 には、最伸時
の長さを調整する最伸長さ調整手段107 が設けられてい
る。上記最伸長さ調整手段107 は、例えばロッド102 側
の取付部105 に2つの取付穴 108aおよび 108bを寸法
eの間隔で上下に設けたもので、どちらか一方の取付穴
108aまたは 108bを選択してバネ下側に連結すること
により、クッションユニット100 の最伸長さをL1また
はL2に定め、車両の車高を2段階に切り換えることが
できる。
【0007】このような最伸長さ調整手段107 を備えた
クッションユニット100 を、例えばオフロード走行用の
自動二輪車の後輪側のサスペンション機構に装着すれ
ば、オフロード走行時にはクッションユニット100 の最
伸長さをL1にして車高を上げて走破性を向上させ、市
街地走行時にはクッションユニット100 の最伸長さをL
2にして車高(着座シート高)を下げて足付き性を向上
させ、これによってオフロードの走破性と市街地におけ
る乗り易さとを両立させることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うにクッションユニット100 の最伸長さをL1からL2
に短くしても、ロッド102 の伸縮ストロークS、即ち前
記ストッパ106 がダンパーシリンダ101 の端面 101aに
当接するまでの距離は不変であるため、最伸長さL2の
状態ではクッションユニット100 の最圧時(最も縮んだ
時)における後輪の位置が寸法eの分だけ上がり、場合
によっては後輪がリヤフェンダ等に干渉してしまう懸念
があった。
【0009】このため、予めリヤフェンダの高さを高め
に設定し、クッションユニット100の最伸長さをL2に
縮めた際に後輪とリヤフェンダとが干渉しないようにす
る必要がある。ところが、このようにリヤフェンダを高
めに設けると、自動二輪車の着座シート高が必然的に高
くなって足付き性が悪くなるとともに、自動二輪車の重
心が高まって操縦性に悪影響を及ぼす。
【0010】本発明は、上記の問題点を解決するために
なされたもので、ロッドの伸縮ストロークを、クッショ
ンユニットの最伸長さに合わせて容易に調整することの
できる車両用クッションユニットを提供することを目的
とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る車両用クッションユニットは、請求項
1に記載したように、ダンパーシリンダと、このダンパ
ーシリンダから減衰抵抗を伴って伸縮するロッドと、上
記ロッドをダンパーシリンダから伸ばす方向に付勢する
スプリングと、ロッド側に固定されてロッドが最も縮ん
だ時にダンパーシリンダに当接し、ロッドの伸縮ストロ
ークを決定するストッパと、クッションユニットの最伸
長さを調整する最伸長さ調整手段が設けられた車両用
クッションユニットにおいて、上記ロッドがダンパーシ
リンダ側に縮む際に上記ストッパがダンパーシリンダに
当接するまでの距離を、上記ロッドの基部とストッパと
の間にスペーサを介在させることで調整し、ロッドの伸
縮ストロークを可変させるストローク調整手段を設け
前記スペーサの一側に凸部を設け、スペーサを反転させ
ることによって上記凸部がロッドの基部あるいはストッ
パ側に向くようにし、凸部がストッパ側に向いた時にス
トッパをダンパーシリンダ側に押し上げるように凸部の
形状を定めたものである。
【0012】
【0013】また、本発明に係る車両用クッションユニ
ットは、上記目的を達成するため、請求項2に記載した
ように、前記スペーサをクッションユニットの軸方向に
沿って2分割できるように形成したものである。
【0014】
【作用】車両用クッションユニットを請求項1のように
構成した場合、前記ストローク調整手段によってロッド
の伸縮ストロークを調整し、クッションユニットの最伸
長さが長い時はロッドの伸縮ストロークを長く、クッシ
ョンユニットの最伸長さが短い時はロッドの伸縮ストロ
ークを短くする。こうすれば、クッションユニットの最
伸長さに合った伸縮ストロークが得られ、例えば自動二
輪車の後輪においてはクッションユニットの最圧時に後
輪がリヤフェンダに干渉するといった弊害が未然に防止
される。
【0015】また、車両用クッションユニットを請求項
2のように構成した場合、前記スペーサの一側に設けた
凸部をロッドの基部側に向ければクッションユニットの
伸縮ストロークが長くなる。また、スペーサを反転させ
て上記凸部をストッパ側に向ければ、凸部によってスト
ッパがダンパーシリンダ側に持ち上げられ、クッション
ユニットの伸縮ストロークが短くなる。このように、ス
ペーサを反転させるだけで容易にロッドの伸縮ストロー
クを変化させることができる。
【0016】さらに、車両用クッションユニットを請求
項3のように構成すれば、スペーサが2分割式であるた
め、クッションユニットを分解することなくスペーサを
反転させることができ、さらに容易にロッドの伸縮スト
ロークを変化させることができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1は、本発明に係るクッションユニットが適
用された車両としての自動二輪車の左側面図である。こ
の自動二輪車1は、オフロード走行が可能なように前輪
2と後輪3のサスペンションストロークが大きく取られ
ている。
【0018】この自動二輪車1において、車体フレーム
4の前頭部にはフロントフォーク5が左右回動自在に枢
着されており、このフロントフォーク5の下端に上記前
輪2が軸支され、フロントフォーク5の上端にはハンド
ルバー6が固定されている。また、前輪2の上方にはフ
ロントフェンダ7や前照灯8等がフロントフォーク5と
回動一体に設けられている。
【0019】一方、車体フレーム4のほぼ中央の下部に
はピボット軸10が車幅方向に架設されており、このピボ
ット軸10に後方に延びるスイングアーム11が回動自在に
枢着されている。上記スイングアーム11は、サスペンシ
ョン機構12によって緩衝懸架され、その後端に前記後輪
3が軸支される。
【0020】車体フレーム4の前方下部にはエンジン13
が搭載され、その動力はチェーン14によって後輪3に伝
達される。エンジン13の上部には燃料タンク15が設けら
れ、燃料タンク15の後部に着座シート16が設置されてい
る。着座シート16の下部には後輪3の上方を覆って後方
に延びるリヤフェンダ17が設けられている。
【0021】図2は、上記スイングアーム11とサスペン
ション機構12を示す左側面図である。サスペンション機
構12は、例えば第一リンク18と第二リンク19とクッショ
ンユニット20とを備えて構成されている。上記第一リン
ク18は、その前端部がピボット軸10の下部で車体フレー
ム4に回動自在に枢着され、この第一リンク18の中間部
とスイングアーム11の基部に設けられたリンクブラケッ
ト21との間に上記第二リンク19が連結されている。
【0022】また、上記クッションユニット20は、油圧
装置を内蔵したダンパーシリンダ22と、このダンパーシ
リンダ22から減衰抵抗を伴って伸縮するロッド23と、上
記ロッド23をダンパーシリンダ22から伸ばす方向に付勢
するスプリング24とを備えて構成されている。
【0023】上記ダンパーシリンダ22の上部に設けられ
た取付部26は車体フレーム4の中央上部に設けられたク
ッションブラケット27に連結され、ロッド23の下部に設
けられた取付部28は前記第一リンク18の後端部に連結さ
れる。なお、前記スプリング24はダンパーシリンダ22に
設けられたスプリング受30と、ロッド23に設けられたス
プリング受31との間に弾装されている。
【0024】例えば、自動二輪車1の走行時に後輪3が
路面の凸部に乗り上げて上方に突き上げられると、スイ
ングアーム11がピボット軸10を中心に上方へ回動
し、この回動が第二リンク19と第一リンク18を経て
クッションユニット20に伝えられ、クッションユニッ
ト20が圧縮される。クッションユニット20が圧縮さ
れると、ロッド23がダンパーシリンダ22内に挿入さ
れ、その時にダンパーシリンダ22内の油圧装置が発生
させる減衰抵抗によりショックが緩衝される。そして、
スプリング24の反力により、揺動したスイングアーム
11が元の位置に復元される。
【0025】図3(A),(B) は、本発明の第一実施例を示
すクッションユニット20Aの断面図である。この図に示
すように、ロッド23A側の取付部28Aには、自動二輪車
1の車高を調整する最伸長さ調整手段αとして、上下に
2つの取付穴32a,32bが設けられている。
【0026】これら2つの取付穴32a,32bの内、図3
(A) に示すように下方の取付穴32aの方をボルト33によ
って前記第一リンク18に連結すれば、クッションユニッ
ト20Aの最伸長さがL1となり、自動二輪車1の車高が
上がってオフロード走行時における走破性を向上させる
ことができる。
【0027】また、図3(B) に示すように上方の取付穴
32bの方をボルト33で第一リンク18に連結すれば、クッ
ションユニット20Aの最伸長さがL2となり,L1>L
2となるため、自動二輪車1の車高が下がって着座シー
ト15の高さが低くなる。このため、足付き性が向上して
市街地等で乗り易くなる。
【0028】ところで、ロッド23Aの基部にはゴム等の
弾性材料で形成されたストッパ35Aが設けられている。
このストッパ35Aは、クッションユニット20Aの最圧
時、つまりロッド23Aがダンパーシリンダ22A側に最も
縮んだ時にダンパーシリンダ22Aの端面22aに当接して
ロッド23Aの伸縮ストロークを決定するものである。
【0029】上記ストッパ35Aの中心には孔36が穿設さ
れており、この孔36にロッド23Aが挿通されている。孔
36の内径はロッド23Aの外径に対してきつめに設定さ
れ、ストッパ35Aがロッド23A沿いに移動しないように
なっている。なお、ストッパ35Aの下面には金属プレー
ト37があてがわれている。
【0030】さらに、ストッパ35Aの下部には本発明に
係るストローク調整手段β1が設けられる。このストロ
ーク調整手段β1は、ロッド23Aがダンパーシリンダ22
A側に縮む際に、上記ストッパ35Aがダンパーシリンダ
22Aの端面22aに当接するまでの距離を調整し、ロッド
23Aの伸縮ストロークを可変させるものである。
【0031】本発明の第一実施例では、上記ストローク
調整手段β1としてロッド23Aの基部(取付部28A)と
ストッパ35Aとの間にスペーサ38を介在させている。こ
のスペーサ38は、金属や硬質樹脂等で形成されていて、
図4にも示すように円盤状のスペーサベース38aと、こ
のスペーサベース38aの一側に一体的に設けられて高さ
hの円筒形状を有する凸部38bとを備えており、クッシ
ョンユニット20Aの軸方向に沿って2分割できるように
構成されている。なお、上記スペーサベース38aの中央
部には、ロッド23Aを挟み込む円弧状の切欠部39が形成
されている。
【0032】スプリング24Aの下端部を受けるスプリン
グ受31Aは、例えばスペーサベース38aの周部に上方か
ら嵌め込まれる嵌合部41と、この嵌合部41に一体形成さ
れてストッパ35Aの周囲を取り巻く形状の筒部42とを有
するように形成されている。ここで、スペーサ38の凸部
38bの外径は、上記筒部42の内径よりも若干小さくさ
れ、凸部38bの内径は取付部28Aの外部寸法より大きく
されていている。
【0033】このようにスペーサ38の凸部38bの形状を
定めることにより、図3(A) に示すように凸部38bがロ
ッド23Aの基部側を向くようにスペーサ38を設けた場合
には、凸部38bが取付部28Aの周囲に被せられ、ストッ
パ35Aが金属プレート37を介してスペーサベース38aに
隣接し、この時のロッド23Aの伸縮ストロークはS1と
なる。
【0034】また、図3(B) に示すように凸部38bがス
トッパ35A側を向くようにスペーサ38を設けた場合に
は、凸部38bがスプリング受31Aの筒部42内周に挿入さ
れ、凸部38bの高さhの分だけ金属プレート37とストッ
パ35Aがダンパーシリンダ22A側に押し上げられる。こ
の時のロッド23Aの伸縮ストロークは、図3(A) に示す
伸縮ストロークS1から凸部38bの高さhを差し引いた
S2となる。
【0035】図3(A) のようにクッションユニット20A
の最伸長さがL1に設定されている時には、凸部38bが
ロッド23Aの基部側(取付部28A側)に向くようにスペ
ーサ38を設置してロッド23Aの伸縮ストロークをS1と
し、図3(B) のようにクッションユニット20Aの最伸長
さがL2に設定されている時には、凸部38bがストッパ
35A側を向くようにスペーサ38を設置してロッド23Aの
伸縮ストロークをS2とする。
【0036】このようなストローク調整手段β1をクッ
ションユニット20Aに設けたので、ロッド23Aの伸縮ス
トロークがクッションユニット20Aの最伸長さL1また
はL2に見合ったものとなり、クッションユニット20A
の最圧時に後輪3がリヤフェンダ17に干渉するといった
弊害が未然に防止される。また、スペーサ38を反転させ
るだけで簡単にロッド23Aの伸縮ストロークを変更でき
る上に、スペーサ38が2分割式に構成されているため、
クッションユニット20Aを分解することなくスペーサ38
を反転させることができ、ロッド23Aの伸縮ストローク
の変更作業が非常に容易である。
【0037】なお、本実施例ではロッド23Aの伸縮スト
ロークがS1とS2の間で変化してもスプリング24Aの
バネレート(初期長さ)が変化しないようになっている
が、スペーサ38を反転させるとスプリング受31Aの位置
が軸方向に移動するようにスペーサ38(スペーサベース
38a)の形状を定めて、ロッド23Aの伸縮ストローク変
更と同時にスプリング24Aのバネレートが変更されるよ
うにし、例えば伸縮ストロークが短いS2となった時に
バネレートを強くしてクッションユニット20Aのボトミ
ングを防止するといった構成にしてもよい。
【0038】図5は、本発明の第二実施例を示すクッシ
ョンユニット20Bの縦断面図である。このクッションユ
ニット20Bも、ロッド23B側に固定された取付部28Bに
上下2つの取付穴32a,32bが最伸長さ調整手段αとし
て設けられており、クッションユニット20Bの最伸長さ
をL1またはL2に選択できるようになっている。
【0039】このクッションユニット20Bのストローク
調整手段β2は、取付部28Bに一体的に設けられてロッ
ド23Bを取り巻く円筒状に形成されたアジャスト管45
と、このアジャスト管45の内周部にねじ結合されるスト
ッパ受46とを有する構成となっており、上記ストッパ受
46の上部に弾性材料で形成されたストッパ35Bが固着さ
れている。ストッパ受46とストッパ35Bの中心部にはロ
ッド23Bが貫通する。
【0040】アジャスト管45の上部にはさらに筒部47が
設けられ、この筒部47の外周にスプリング24Bの端部を
受けるスプリング受31Bが固着されている。また、アジ
ャスト管45の内周上端にはシール部材を兼ねる緩み止め
48が設けられており、アジャスト管45に螺合されたスト
ッパ受46が自然に回転することを防止している。
【0041】ストッパ受46をアジャスト管45に対して相
対回転させると、ねじ作用によってストッパ受46がスト
ッパ35Bとともに軸方向に移動する。このため、ロッド
23Bがダンパーシリンダ22B側に縮んだ際にストッパ35
Bがダンパーシリンダ22Bに当接するまでの距離、即ち
ロッド23Bの伸縮ストロークSが変化する。
【0042】ストッパ受46の移動量は、例えば取付部28
Bの2つの取付穴32a,32bの間隔と同一にされてい
る。なお、図5では、ストッパ受46が最もダンパーシリ
ンダ22B側に延びてロッド23Bの伸縮ストロークSが最
短になった状態が示されている。
【0043】クッションユニット20Bの最伸長さがL1
に設定されている場合には、ストッパ受46を最も取付部
28B寄りにねじ込み、ロッド23Bの伸縮ストロークSを
最大にする。また、クッションユニット20Bの最伸長さ
がL2に設定されている場合には、ストッパ受46をダン
パーシリンダ22B側に引き出し(図5の位置とする)、
ロッド23Bの伸縮ストロークSを最小にする。
【0044】こうすれば、第一実施例のクッションユニ
ット20Aと同様に、クッションユニット20Bの最伸長さ
に合ったロッド23Bの伸縮ストロークが得られ、クッシ
ョンユニット20Bの最圧時における後輪3とリヤフェン
ダ17との干渉等の弊害を防止することができる。また、
ストッパ受46を回転させるだけでロッド23Bの伸縮スト
ロークSが変化するので、伸縮ストロークSの調整を非
常に簡単に行うことができる。
【0045】図6は、本発明の第三実施例を示すクッシ
ョンユニット20Cの縦断面図である。このクッションユ
ニット20Cのロッド23C側に固定された取付部28Cに
も,上下2つの取付穴32a,32bが最伸長さ調整手段α
として設けられており、クッションユニット20Cの最伸
長さをL1またはL2に選択することができる。
【0046】上記取付部28Cの上部にはワッシャ50を介
してカップ状のストッパ受51が設けられ、その中にゴム
等の弾性材料で形成されたストッパ35Cが設けられてい
る。また、ストッパ受51の外周面にはスプリング受31C
が固着され、スプリング24Cの端部が支持されている。
【0047】このクッションユニット20Cのストローク
調整手段β3は、ダンパーシリンダ22Cの端部にねじパ
イプ52を固着し、このねじパイプ52の内周面に形成され
ためねじにキャップ53を螺合するとともに、このキャッ
プ53のねじ込み位置を固定するためのロックナット54を
設けた構成となっている。
【0048】したがって、上記ロックナット54を緩め、
キャップ53をダンパーシリンダ22Cに対して相対回転さ
せると、ねじ作用によりキャップ53が軸方向に移動す
る。このため、ロッド23Cがダンパーシリンダ22C側に
縮んだ際にストッパ35Cがダンパーシリンダ22C(キャ
ップ53)に当接するまでの距離、つまりロッド23Cの伸
縮ストロークSが変化する。
【0049】クッションユニット20Cの最伸長さがL1
に設定されている時には、キャップ53を最もダンパーシ
リンダ22C寄りにねじ込み、ロッド23Cの伸縮ストロー
クSを長くする。また、クッションユニット20Cの最伸
長さがL2に設定されている時には、キャップ53をスト
ッパ35C側に引き出してロックナット54で固定し、ロッ
ド23Cの伸縮ストロークSを短くする。
【0050】このようにすれば、クッションユニット20
Cの最伸長さL1,L2に見合ったロッド23Cの伸縮ス
トロークが得られる。なお、前記第二実施例とこの第三
実施例の場合は、ねじ作用によってロッド23B,23Cの
伸縮ストロークSを微調整することができるので、自動
二輪車1の走行路面の状況やライダーの好み等に合わせ
て細かくサスペンションセッティングを設定できる。
【0051】図7は、本発明の第四実施例を示すクッシ
ョンユニット20Dの縦断面図である。このクッションユ
ニット20Dの場合、ロッド23Dの基部に設けられた取付
部28Dやストッパ35D付近の構造は図6に示すクッショ
ンユニット20Cのものと同一であり、そのストローク調
整手段β4は、ダンパーシリンダ22Dの端部にスペーサ
56をビス57で着脱可能に設けたものとなっている。上記
スペーサ56の厚みは、取付部28Dに設けられている取付
穴32a,32bの間隔と同一にされている。
【0052】上記スペーサ56は、図8に示すように2分
割式に構成されており、スプリング24Dの間から着脱さ
せることができる。このため、クッションユニット20D
を分解することなくスペーサ56の着脱を行える。
【0053】クッションユニット20Dの最伸長さがL1
に設定されている場合には、スペーサ56を設けないでロ
ッド23Dの伸縮ストロークをS1とし、クッションユニ
ット20Dの最伸長さがL2に設定されている場合には、
スペーサ56を設けてロッド23Dの伸縮ストロークを上記
S1からスペーサ56の厚みを差し引いたS2とする。こ
れにより、ロッド23Dの伸縮ストロークがクッションユ
ニット20Dの最伸長さL1,L2に見合う長さとなる。
【0054】なお、上記スペーサ56をゴムや軟質樹脂等
の弾性材料によって図9に示すような略C字形の形状を
持つスペーサ56aに置き換えてもよい。この場合、スペ
ーサ56aの中央部にはロッド23Dを挿通させる孔58を穿
設するとともに、スペーサ56aの外周部から上記孔58に
繋がるスリット59を設ける。
【0055】このスペーサ56aの着脱は、スペーサ56a
自体をスプリング24Dの間に通し、ロッド23Dをスペー
サ56aのスリット59に通すことにより行う。クッション
ユニット20Dの最圧時にストッパ35Dがスペーサ56aに
当接する際、上記スリット59の部分からスペーサ56aが
開くように変形するおそれがあるため、スペーサ56aの
外周面に溝60を形成し、この溝60にCリング61をスリッ
ト59側から嵌め込むことによってスペーサ56aの変形を
防止させてもよい。
【0056】ところで、上述した第一実施例〜第四実施
例のクッションユニット20A〜20Dでは、最伸長さ調整
手段αとして取付部に2つの取付穴32a,32bを設け、
そのどちらかを選択してサスペンション機構12のバネ下
側(あるいはバネ上側)に連結するようになっている
が、上記取付穴32a,32bの数は2つに限らず、3つ以
上にしてもよい。また、ダンパーシリンダ22側の取付部
26の取付穴を複数設けて最伸長さ調整手段αとしてもよ
い。
【0057】あるいは、例えば図10に示すように、取付
穴32を有する取付部28とロッド23の基部との間にねじ部
63を設け、取付部28をねじることで、ねじ作用により取
付部28(取付穴32)の位置を移動させ、クッションユニ
ット20の最伸長さLを可変するよう最伸長さ調整手段α
を構成してもよい。
【0058】ところで、第一実施例〜第四実施例のクッ
ションユニット20A〜20Dにおいて、最伸長さをL1に
保ったままで伸縮ストロークをS2に短くしたり、ある
いは最伸長さをL2にして伸縮ストロークをS1に設定
するといった使用方法も考えられる。
【0059】なお、これらのクッションユニット20A〜
20Dは、スプリング24を備えた自己復元型のものである
が、スプリング24を備えないクッションユニット(単な
るショックアブソーバ)にも本発明を適用することがで
きる。
【0060】また、本発明に係るクッションユニット
は、自動二輪車に限らず、サスペンション機構を有する
車両全般に適用することができる。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る車両
用クッションユニットは、ダンパーシリンダと、このダ
ンパーシリンダから減衰抵抗を伴って伸縮するロッド
と、上記ロッドをダンパーシリンダから伸ばす方向に付
勢するスプリングと、ロッド側に固定されてロッドが最
も縮んだ時にダンパーシリンダに当接し、ロッドの伸縮
ストロークを決定するストッパと、クッションユニット
の最伸長さを調整する最伸長さ調整手段が設けられた
車両用クッションユニットにおいて、上記ロッドがダン
パーシリンダ側に縮む際に上記ストッパがダンパーシリ
ンダに当接するまでの距離を、上記ロッドの基部とスト
ッパとの間にスペーサを介在させることで調整し、ロッ
ドの伸縮ストロークを可変させるストローク調整手段を
設け、前記スペーサの一側に凸部を設け、スペーサを反
転させることによって上記凸部がロッドの基部あるいは
ストッパ側に向くようにし、凸部がストッパ側に向いた
時にストッパをダンパーシリンダ側に押し上げるように
凸部の形状を定めたものである。
【0062】このようにした場合、上記ストローク調整
手段によってロッドの伸縮ストロークを調整し、クッシ
ョンユニットの最伸長さが長い時はロッドの伸縮ストロ
ークを長く、クッションユニットの最伸長さが短い時は
ロッドの伸縮ストロークを短くすることができるので、
クッションユニットの最伸長さに合った伸縮ストローク
が得られ、例えば自動二輪車の後輪においてはクッショ
ンユニットの最圧時に後輪がリヤフェンダに干渉すると
いった弊害が未然に防止される。
【0063】
【0064】また、スペーサの一側に設けた凸部をロッ
ドの基部側に向ければクッションユニットの伸縮ストロ
ークが長くなり、スペーサを反転させて上記凸部をスト
ッパ側に向ければ、凸部によってストッパがダンパーシ
リンダ側に持ち上げられ、クッションユニットの伸縮ス
トロークが短くなる。このように、スペーサを反転させ
るだけで容易にロッドの伸縮ストロークを変化させるこ
とができる。
【0065】さらに、本発明に係る車両用クッションユ
ニットは、上記スペーサをクッションユニットの軸方向
に沿って2分割できるように形成したので、クッション
ユニットを分解することなくスペーサを反転させること
ができ、一層容易にロッドの伸縮ストロークを調整する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るクッションユニットが適用された
車両としての自動二輪車の左側面図。
【図2】スイングアームとサスペンション機構を示す左
側面図。
【図3】本発明の第一実施例を示すクッションユニット
の断面図で、(A) はロッドの伸縮ストロークが長く、
(B) はロッドの伸縮ストロークが短くされた状態を示す
図。
【図4】スペーサの斜視図。
【図5】本発明の第二実施例を示すクッションユニット
の縦断面図。
【図6】本発明の第三実施例を示すクッションユニット
の縦断面図。
【図7】本発明の第四実施例を示すクッションユニット
の縦断面図。
【図8】図7のVIII矢視図。
【図9】スペーサの変形例およびCリングを示す斜視
図。
【図10】最伸長さ調整手段の変形例を示す図。
【図11】従来の技術を示すクッションユニットの図。
【符号の説明】
1 車両としての自動二輪車 12 サスペンション機構 20A〜20D クッションユニット 22A〜22D ダンパーシリンダ 23A〜23D ロッド 24A〜24D スプリング 28A〜28D 取付部 32a,32b 最伸長さ調整手段αとなる取付穴 35A〜35D ストッパ 38 ストローク調整手段β1を構成するスペーサ 38b スペーサの凸部 45 ストローク調整手段β2を構成するアジャスト管 46 ストローク調整手段β2を構成するストッパ受 52 ストローク調整手段β3を構成するねじパイプ 53 ストローク調整手段β3を構成するキャップ 54 ストローク調整手段β3を構成するロックナット 56 ストローク調整手段β4を構成するスペーサ 56a ストローク調整手段β4を構成するスペーサ 57 ストローク調整手段β4を構成するビス α 最伸長さ調整手段 β1〜β4 ストローク調整手段

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダンパーシリンダと、このダンパーシリ
    ンダから減衰抵抗を伴って伸縮するロッドと、上記ロッ
    ドをダンパーシリンダから伸ばす方向に付勢するスプリ
    ングと、ロッド側に固定されてロッドが最も縮んだ時に
    ダンパーシリンダに当接し、ロッドの伸縮ストロークを
    決定するストッパと、クッションユニットの最伸長さを
    調整する最伸長さ調整手段が設けられた車両用クッシ
    ョンユニットにおいて、上記ロッドがダンパーシリンダ
    側に縮む際に上記ストッパがダンパーシリンダに当接す
    るまでの距離を、上記ロッドの基部とストッパとの間に
    スペーサを介在させることで調整し、ロッドの伸縮スト
    ロークを可変させるストローク調整手段を設け、前記ス
    ペーサの一側に凸部を設け、スペーサを反転させること
    によって上記凸部がロッドの基部あるいはストッパ側に
    向くようにし、凸部がストッパ側に向いた時にストッパ
    をダンパーシリンダ側に押し上げるように凸部の形状を
    定めたことを特徴とする車両用クッションユニット。
  2. 【請求項2】 前記スペーサをクッションユニットの軸
    方向に沿って2分割できるように形成した請求項1に記
    載の車両用クッションユニット。
JP10294994A 1994-05-17 1994-05-17 車両用クッションユニット Expired - Fee Related JP3395349B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10294994A JP3395349B2 (ja) 1994-05-17 1994-05-17 車両用クッションユニット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10294994A JP3395349B2 (ja) 1994-05-17 1994-05-17 車両用クッションユニット

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07309280A JPH07309280A (ja) 1995-11-28
JP3395349B2 true JP3395349B2 (ja) 2003-04-14

Family

ID=14341073

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10294994A Expired - Fee Related JP3395349B2 (ja) 1994-05-17 1994-05-17 車両用クッションユニット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3395349B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008168987A (ja) * 2007-01-11 2008-07-24 Mitsubishi Electric Corp エレベータの敷居閉塞体装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07309280A (ja) 1995-11-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5370411A (en) Bicycle frame assembly
US5947498A (en) Modular telescopic front fork assembly
US9334010B2 (en) Motorcycle handlebar with shock absorber
US5816356A (en) Rear wheel suspension device for motorcycles
US4925198A (en) Shimmy damping system for steerable vehicles
US4913255A (en) Shock absorber for motorcycle
EP0301517A2 (en) Vehicle suspension mechanism
US4485885A (en) Rear suspension system for two-wheeled vehicles
US6325402B1 (en) Handlebars support structure for a motorcycle
US20080203699A1 (en) Handlebar mount shock absorber structure
JP3395349B2 (ja) 車両用クッションユニット
US20080211149A1 (en) Air Spring and Shock Absorber Unit with Operator Control Element
JP3983942B2 (ja) チルト式キャブの締結装置
US20020093230A1 (en) Saddle construction with an adjustable damping device for bicycles and motorcycles
JPH058625A (ja) 車両用ばね装置および懸架装置
JP3313228B2 (ja) 緩衝器
US20050066766A1 (en) Handlebar mount shock absorber structure
JPH1111374A (ja) 自転車
EP0148060A2 (fr) Suspension à garde au sol variable et butées suiveuses
JP2001317582A (ja) 車両用油圧式緩衝器
CN113799899A (zh) 自行车悬架部件
JPH07267165A (ja) 二輪車のフレームと後輪用サスペンション機構
JPH045187A (ja) 自動二輪車の車高調整装置
JPH0231036A (ja) 車両用緩衝器
JP2004155243A (ja) 緩衝装置付きフレーム

Legal Events

Date Code Title Description
S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313532

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100207

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees