JP3394683B2 - 上部旋回体を有する作業用走行車の走行操作改善装置および方法 - Google Patents

上部旋回体を有する作業用走行車の走行操作改善装置および方法

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JP3394683B2
JP3394683B2 JP11875097A JP11875097A JP3394683B2 JP 3394683 B2 JP3394683 B2 JP 3394683B2 JP 11875097 A JP11875097 A JP 11875097A JP 11875097 A JP11875097 A JP 11875097A JP 3394683 B2 JP3394683 B2 JP 3394683B2
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upper revolving
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喜八 佐々木
幸広 岩下
和夫 渡邊
経夫 久武
幹生 芝田
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国土交通省関東地方整備局長
新キャタピラー三菱株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、上部旋回体を有す
る油圧ショベル等の作業用走行車の走行操作改善装置お
よび方法の技術分野に属するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、この種作業用走行車のなかに
は、油圧モータ(左右一対の走行モータ)の駆動に基づ
いて走行する下部走行体の上部に、操作部を備える上部
旋回体を旋回自在に設けると共に、操作部に設けられる
走行操作具(走行操作レバー、走行操作ペダル等)の操
作に基づいて前記油圧モータを駆動させるように構成さ
れるものがある。そして、前記操作部においては、左右
の走行モータを同時に正転駆動させる前進走行操作、左
右の走行モータを同時に逆転駆動させる後進走行操作、
一方の走行モータを正転もしくは逆転駆動させるピボッ
トターン操作、左右の走行モータを背反方向に駆動させ
るスピンターン操作等の走行操作を行うことが可能であ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、前記各走行
は、操作部が設けられる上部旋回体の旋回位置に拘わら
ず、常に下部走行体を基準として行われるため、上部旋
回体が前向き以外の状態では、操作方向と走行方向とが
一致しないことになり、その結果、オペレータは、上部
旋回体の旋回位置を常に認識して走行操作を行う必要が
あるため、操作が難しい許りでなく、誤操作を招く可能
性があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の如き実
情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作
されたものであって、請求項1の発明は、油圧モータの
駆動に基づいて走行する下部走行体の上部に、操作部を
備える上部旋回体を旋回自在に設けると共に、操作部に
設けられる走行操作具の操作に基づいて前記油圧モータ
を駆動させる作業用走行車であって、該作業用走行車
に、下部走行体に対する上部旋回体の相対的な旋回位置
を検出する旋回位置検出手段と、走行操作具の操作を検
出する走行操作検出手段と、検出した走行操作に基づく
走行方向を上部旋回体を基準として判断する走行方向判
断手段と、上部旋回体を基準とする走行方向を報知する
走行方向報知手段と、走行操作具の操作に基づく油圧モ
ータの駆動を所定時間だけ遅延する走行動作遅延手段と
を設けた作業用走行車の走行操作改善装置である。つま
り、走行操作を行った場合、上部旋回体を基準とする走
行方向が報知されるため、操作が正しいか否かをオペレ
ータが容易に確認することが可能になり、その結果、操
作性が向上する許りでなく、誤操作の発生を可及的に防
止することができる。しかも、操作に気付いたオペレー
タが容易に操作を取消すことができると共に、周辺作業
者が走行動作に余裕をもって対処することができる。
【0005】また、請求項2の発明は、油圧モータの駆
動に基づいて走行する下部走行体の上部に、操作部を備
える上部旋回体を旋回自在に設けると共に、操作部に設
けられる走行操作具の操作に基づいて前記油圧モータを
駆動させる作業用走行車であって、該作業用走行車に、
下部走行体に対する上部旋回体の相対的な旋回位置を検
出する旋回位置検出手段と、走行操作具の操作を検出す
る走行操作検出手段と、検出した走行操作に基づく走行
方向を上部旋回体を基準として判断する走行方向判断手
段と、上部旋回体を基準とする走行方向を報知する走行
方向報知手段と、下部走行体に対する上部旋回体の相対
的な旋回位置が設定範囲内である場合には、走行操作具
の操作に基づいて油圧モータを直ちに駆動し、旋回位置
が設定範囲外である場合には、走行操作具の操作に基づ
く油圧モータの駆動を所定時間だけ遅延する走行動作遅
延手段とを設けた作業用走行車の走行操作改善装置であ
る。つまり、走行操作を行った場合、上部旋回体を基準
とする走行方向が報知されるため、操作が正しいか否か
をオペレータが容易に確認することが可能になり、その
結果、操作性が向上する許りでなく、誤操作の発生を可
及的に防止することができる。しかも、走行操作を行っ
た場合、上部旋回体を基準とする走行方向が報知される
ため、操作が正しいか否かをオペレータが容易に確認す
ることが可能になり、その結果、操作性が向上する許り
でなく、誤操作の発生を可及的に防止することができ
る。
【0006】請求項3の発明は、請求項1、または2の
発明において、下部走行体に、異なる認識コードを記憶
させた複数の非接触型認識素子を装着する一方、上部旋
回体に、所定エリア内の認識素子から認識コードを読み
取る読取装置を設け、該読取装置が読み取った認識コー
ドに基づいて上部旋回体の相対的な旋回位置を判断する
作業用走行車の走行操作改善装置とすることができる。
つまり、下部走行体と上部旋回体との対向面部に、認識
素子および読取装置を取付ける程度の簡単な構成で旋回
位置を検出することができるため、機体内部に検出装置
を組込む場合に比して取付作業を簡略化できる許りか、
機体内部にわざわざ取付スペースを確保する必要もな
く、しかも、非接触型であるため、耐久性の向上も計る
ことができる。
【0007】請求項4の発明は、請求項1または2にお
いて、走行動作遅延手段による油圧モータ駆動の遅延
を、遅延解除操作具の操作に基づいて解除する走行動作
遅延解除手段を設けた作業用走行車の走行操作改善装置
とすることができる。つまり、下部走行体に対して上部
旋回体が前向きである場合等、誤操作の可能性が低い状
況では、遅延処理を解除して作業効率を優先することが
できる。
【0008】請求項5の発明は、油圧モータの駆動に基
づいて走行する下部走行体の上部に、操作部を備える上
部旋回体を旋回自在に設けると共に、操作部に設けられ
る走行操作具の操作に基づいて前記油圧モータを駆動さ
せる作業用走行車において、前記下部走行体に対する上
部旋回体の相対的な旋回位置と走行操作具の操作とを検
出し、該検出した走行操作に基づく走行方向を上部旋回
体を基準として判断し、該判断した走行方向を報知する
と共に、前記走行操作具の操作に基づく油圧モータの駆
動を所定時間だけ遅延するようにした作業用走行車の走
行操作改善方法である。つまり、走行操作を行った場
合、上部旋回体を基準とする走行方向が報知されるた
め、操作が正しいか否かをオペレータが容易に確認する
ことが可能になり、その結果、操作性が向上する許りで
なく、誤操作の発生を可及的に防止することができる。
しかも、操作に気付いたオペレータが容易に操作を取消
すことができると共に、周辺作業者が走行動作に余裕を
もって対処することができる。
【0009】請求項6の発明は、油圧モータの駆動に基
づいて走行する下部走行体の上部に、操作部を備える上
部旋回体を旋回自在に設けると共に、操作部に設けられ
る走行操作具の操作に基づいて前記油圧モータを駆動さ
せる作業用走行車において、前記下部走行体に対する上
部旋回体の相対的な旋回位置と走行操作具の操作とを検
出し、該検出した走行操作に基づく走行方向を上部旋回
体を基準として判断し、該判断した走行方向を報知する
と共に、下部走行体に対する上部旋回体の相対的な旋回
位置が設定範囲内である場合には、走行操作具の操作に
基づいて油圧モータを直ちに駆動し、旋回位置が設定範
囲外である場合には、走行操作具の操作に基づく油圧モ
ータの駆動を所定時間だけ遅延するようにした作業用走
行車の走行操作改善方法である。つまり、走行操作を行
った場合、上部旋回体を基準とする走行方向が報知され
るため、操作が正しいか否かをオペレータが容易に確認
することが可能になり、その結果、操作性が向上する許
りでなく、誤操作の発生を可及的に防止することができ
る。しかも、走行操作を行った場合、上部旋回体を基準
とする走行方向が報知されるため、操作が正しいか否か
をオペレータが容易に確認することが可能になり、その
結果、操作性が向上する許りでなく、誤操作の発生を可
及的に防止することができる。
【0010】
【0011】
【0012】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態の一つ
を図面に基づいて説明する。図面において、1は油圧シ
ョベルであって、該油圧ショベル1は、左右一対の履帯
式走行装置2を備える下部走行体3、該下部走行体3の
上部に旋回自在に設けられる上部旋回体4、該上部旋回
体4の前端部に連結される作業部5等で構成されてい
る。そして、前記各部は、左右の走行モータ6L、6
R、旋回モータ7、ブームシリンダ8、アームシリンダ
9、バケットシリンダ10等の油圧アクチュエータによ
って作動するが、これらの基本構成は何れも従来通りで
ある。
【0013】前記履帯式走行装置2は、カーボディ11
の左右両側に設けられるトラックフレーム12、該トラ
ックフレーム12の後端部に設けられる前記走行モータ
6L、6R、該走行モータ6L、6Rの駆動に基づいて
回転する駆動スプロケット13、トラックフレーム12
の前端部に進退自在に設けられるアイドラ14、トラッ
クフレーム12の上下に設けられる転輪15等の輪体に
履帯16を懸回して構成されている。そして、走行モー
タ6L、6Rが後側に位置する姿勢を基準姿勢とし、左
右の走行モータ6L、6Rを同時に正転駆動させる前進
走行、左右の走行モータ6L、6Rを同時に逆転駆動さ
せる後進走行、一方の走行モータ6L、6Rを正転もし
くは逆転駆動させるピボットターン、左右の走行モータ
6L、6Rを背反方向に駆動させるスピンターン等の走
行を行うことができるようになっている。
【0014】4aは前記上部旋回体4に設けられるキャ
ブであって、該キャブ4aの内部には、運転席17が設
けられており、その左右両側方には、旋回モータ7、ブ
ームシリンダ8、アームシリンダ9およびバケットシリ
ンダ10を操作するための作業レバー18L、18Rが
配設される一方、運転席12の前方には、走行モータ6
L、6Rを操作するための走行レバー19L、19R
(または走行ペダル20L、20R)が配設されている
が、走行レバー19L、19Rの操作対象(左側走行レ
バー19L→左側走行モータ6L、右側走行レバー19
R→右側走行モータ6R)および操作方向(押し操作→
正転駆動、引き操作→逆転駆動)は、上部旋回体4の旋
回位置に拘わらず不変であるため、常に下部走行体3を
基準として走行操作を行うようになっている。
【0015】C1〜C6は上部旋回体4に設けられるコ
ントロールバルブであって、該コントロールバルブC1
〜C6は、それぞれ走行モータ6L、6R、旋回モータ
7、ブームシリンダ8、アームシリンダ9およびバケッ
トシリンダ10の作動を切換えるものであるが、走行用
コントロールバルブC1、C2のパイロットポートに
は、走行レバー19L、19Rの操作に基づいて切換わ
るパイロットバルブP1〜P4が接続される一方、その
他のコントロールバルブC3〜C6のパイロットポート
には、作業レバー18L、18Rの操作に基づいて切換
わるパイロットバルブP5〜P12が接続されている。
つまり、各レバー18L、18R、19L、19Rの操
作量に応じたパイロット圧を、操作方向に対応するコン
トロールバルブC1〜C6のパイロットポートに作用さ
せて各油圧アクチュエータを作動させるが、コントロー
ルバルブC1〜C6とパイロットバルブP1〜P12と
を接続する各パイロットラインには、それぞれ圧力スイ
ッチS1〜S12が設けられるため、作業レバー18
L、18Rおよび走行レバー19L、19Rの各操作を
検出することができるようになっている。
【0016】21はIDタグ用の読取装置であって、該
読取装置21は、所定エリア内(設定通信距離内)に存
在するIDタグ22(所定ビットのデータを記憶可能な
非接触型認識素子)から電磁誘導を伝達媒体として認識
コードを読み取るものであるが、本実施形態では、上部
旋回体4の底面前後位置(例えばキャブ下面部とカウン
タウエイト下面部)に、前側読取装置21Fと後側読取
装置21Rをそれぞれ設ける一方、下部走行体3の上面
前後位置に、認識コード「ID−1」を記憶する左右一
対の前側IDタグ22FL、22FRと、認識コード
「ID−2」を記憶する左右一対の後側IDタグ22R
L、22RRとをそれぞれ装着している。つまり、上部
旋回体4と下部走行体3との対向面部に、読取装置21
(F、R)およびIDタグ22(FL、FR、RL、R
R)を設けると共に、読取装置21の読取コードに基づ
いて上部旋回体4の相対的な旋回位置を判断するが、こ
の判断は後述する旋回位置認識制御において行われるよ
うになっている。尚、前記IDタグ22の装着位置は、
同じ識別コードを持つIDタグ22間では無感応エリア
が存在しない一方、異なる識別コードを持つIDタグ2
2間では無感応エリアが存在するよう設定されている。
【0017】23は所謂マイコンを用いて構成される報
知制御部であって、該報知制御部23の入力側には、前
述した圧力スイッチS1〜S12や読取装置21F、2
1Rが所定の入力インタフェース回路を介して接続され
る一方、出力側には、機内スピーカ24および機外スピ
ーカ25からメッセージを発生する音声発生装置26が
所定の出力インタフェース回路を介して接続されてい
る。つまり、報知制御部23のメモリ(ROM)には、
読取装置21F、21R等の検出信号に基づいて上部旋
回体4の旋回位置を認識する旋回位置認識制御、各操作
に応じたメッセージを出力する報知制御等の制御ルーチ
ンが予め書き込まれており、以下、旋回位置認識制御お
よび報知制御の制御手順をフローチャートに基づいて説
明する。
【0018】前記旋回位置認識制御では、まず、前側お
よび後側読取装置21F、21Rの読取コードを判断
し、ここで、前側読取装置21Fによる認識コード「I
D−1」の読取り、もしくは後側読取装置21Rによる
認識コード「ID−2」の読取りを判断した場合には、
下部走行体3に対して上部旋回体4が前向きであると認
識する一方、前側読取装置21Fによる認識コード「I
D−2」の読取り、もしくは後側読取装置21Rによる
認識コード「ID−1」の読取りを判断した場合には、
下部走行体3に対して上部旋回体4が後向きであると認
識するようになっている。
【0019】また、前側および後側読取装置21F、2
1Rが無感応状態(非読取状態)である場合には、前側
および後側読取装置21F、21Rの前回の読取コード
を判断し、ここで、前側読取装置21Fの前回の読取コ
ードが「ID−1」であると判断した場合、もしくは後
側読取装置21Rの前回の読取コードが「ID−2」で
あると判断した場合には、さらに旋回操作検出用圧力ス
イッチS5、S6の検出信号に基づいて旋回方向を判断
し、この判断結果が右旋回である場合には、下部走行体
3に対して上部旋回体4が右向きであると認識する一
方、左旋回である場合には、下部走行体3に対して上部
旋回体4が左向きであると認識するようになっている。
一方、前側読取装置21Fの前回の読取コードが「ID
−2」であると判断した場合、もしくは後側読取装置2
1Rの前回の読取コードが「ID−1」であると判断し
た場合も、旋回方向の判断を行い、その判断結果が右旋
回である場合には、下部走行体3に対して上部旋回体4
が左向きであると認識する一方、左旋回である場合に
は、下部走行体3に対して上部旋回体4が右向きである
と認識するようになっている。尚、前側および後側読取
装置21F、21Rが前回から現在に亘って無感応であ
る場合には、最終認識結果を保持するようになってい
る。
【0020】さて、報知制御においては、圧力スイッチ
S1〜S12の検出信号に基づいて操作の有無を判断
し、該判断がYESの場合には、さらに走行操作である
か否かを判断する。そして、走行操作以外である場合に
は、各操作に対応するメッセージ(図10)を選択して
前記機内スピーカ24および機外スピーカ25から出力
するが、走行操作であると判断した場合には、まず、圧
力スイッチS1〜S4の検出信号に基づいて走行操作の
種類を認識した後、該認識結果と前記旋回位置認識結果
とに基づいて対応するメッセージ(図9)を選択し、該
メッセージを機内スピーカ24から出力するようになっ
ている。即ち、上部旋回体4を基準とする走行方向のメ
ッセージを、旋回位置と走行操作種別との組合せ毎に予
め設定し、走行操作があった場合に、旋回位置および走
行操作種別に基づいて選択したメッセージを機内に出力
するため、走行操作が正しいか否かをオペレータが容易
に確認することができるようになっている。尚、本実施
形態では、選択されたメッセージが変化した場合にのみ
メッセージ出力を実行し、同じメッセージの繰り返しを
防止するようになっている。
【0021】ところで、前記油圧ショベル1において
は、作業部5にグラップル等の把持装置27を装着する
ことが可能であり、この場合には、前記バケットシリン
ダ10の駆動で把持装置27を前後に揺動させる一方、
把持装置27に設けられるフォークシリンダ28の駆動
でフォーク29を把持動作および開放動作させるが、前
記フォークシリンダ28の駆動は、作動制御部30によ
って制御されるようになっている。つまり、作動制御部
30の入力側には、キャブ4a内に配設されるアタッチ
メントレバー31の操作角を検出するポテンショメータ
32、キャブ4a内もしくは把持装置27に設けられる
遅延解除スイッチ33等が所定の入力インタフェース回
路を介して接続される一方、出力側には、フォークシリ
ンダ用電磁コントロールバルブ34の伸長用ソレノイド
34a(把持動作用)、縮小用ソレノイド34b(開放
動作用)等が所定の出力インタフェース回路を介して接
続されている。そして、作動制御部30は、ポテンショ
メータ32の検出信号に基づいてアタッチメントレバー
31の操作を判断すると、対応するソレノイド34a、
34bに信号を出力してフォークシリンダ28を駆動さ
せることになるが、アタッチメントレバー31の開放操
作を判断した場合には、所定時間の遅延処理を実行した
後、縮小用ソレノイド34bに駆動信号を出力するよう
になっており、また、前記遅延解除スイッチ33がON
である場合には、遅延処理を行うことなく直ちに縮小用
ソレノイド34bに駆動信号を出力するようになってい
る。
【0022】また、前記ポテンショメータ32の検出信
号は、前述の報知制御部23にも入力されており、ポテ
ンショメータ32の検出信号に基づいて把持装置27の
開放操作を判断した場合には、「放します」等のメッセ
ージを出力してオペレータに操作確認を要求すると共
に、周辺作業者に注意を促すが、メッセージ出力中は、
前述の遅延処理に基づいて把持装置27の開放動作が遅
延されているため、オペレータ側では開放操作の取消し
を行うことができる一方、周辺作業者側では開放動作に
余裕をもって対処することができるようになっている。
【0023】またさらに、35はキャブ4a内に配設さ
れる許容把持荷重表示部であって、該許容把持荷重表示
部35は、上部旋回体4と把持装置27との相対位置に
応じて変化する把持装置27の許容把持荷重を表示する
ようになっている。即ち、前記報知制御部23は、ブー
ム5aの揺動角を検出するブームセンサ36や、アーム
5bの揺動角を検出するアームセンサ37からも検出信
号を入力し、該検出信号に基づいて把持装置27の位置
を判断すると共に、把持装置27の位置に対応する許容
把持荷重を許容把持荷重表示部35に表示するようにな
っている。
【0024】叙述の如く構成されたものにおいて、作業
レバー18L、18Rや走行レバー19L、19Rが操
作された場合には、操作に応じたメッセージを出力し
て、オペレータの操作確認や周辺作業者の注意を促すこ
とになるが、走行操作時には、上部旋回体4を基準とし
た走行方向がメッセージ出力されることになる。つま
り、上部旋回体4を基準とする走行方向のメッセージ
を、旋回位置と走行操作種別との組合せ毎に予め設定
し、走行操作があった場合に、旋回位置および走行操作
種別に基づいて選択したメッセージを出力するため、走
行操作が正しいか否かをオペレータが容易に確認するこ
とが可能になり、その結果、操作性が向上する許りでな
く、誤操作の発生を可及的に防止することができる。
【0025】また、上部旋回体4の旋回位置を検出する
にあたり、下部走行体3の上面部に、異なる認識コード
を記憶させた複数のIDタグ22を装着する一方、上部
旋回体4の下面部に、所定エリア内のIDタグ22から
認識コードを読み取る読取装置21を設け、該読取装置
21が読み取った認識コードに基づいて上部旋回体4の
旋回位置を判断するため、機体内部に検出装置を組込む
場合に比して取付作業を簡略化できる許りか、機体内部
にわざわざ取付スペースを確保する必要もなく、しか
も、非接触型であるため、耐久性の向上も計ることがで
きる。
【0026】また、本実施形態では、複数の読取装置2
1でIDタグ22の認識コードを読み取るため、読取不
良等に基づいて旋回位置を誤認する不都合を可及的に防
止し、信頼性の向上を計ることができる。
【0027】また、上部旋回体4の旋回範囲に、読取装
置21が無感応状態となる複数のエリアを意識的に設定
すると共に、該無感応エリアでは、前回の読取コードと
上部旋回体4の旋回方向に基づいて何れの無感応エリア
であるかを特定するため、IDタグ22の個数を削減す
ることができ、しかも、異なる認識コードを記憶したI
Dタグ22同志を隣接させないため、読取装置21の混
信等に基づいて旋回位置を誤認する不都合を防止するこ
とができる。
【0028】また、作業部5に把持装置27を装着した
状態では、把持装置27の開放操作に基づいて「放しま
す」等のメッセージを出力するため、オペレータに操作
確認を要求することができる許りでなく、周辺作業者に
注意を促すことができ、しかも、メッセージ出力中は、
把持装置27の開放動作を遅延するため、オペレータ側
では開放操作の取消しを行うことができる一方、周辺作
業者側では開放動作に余裕をもって対処することができ
る。
【0029】また、前記遅延処理は、遅延解除スイッチ
33の操作に基づいて解除することが可能であるため、
周辺作業者がいない状況等では遅延処理を解除して効率
の良い作業を行うことができる。
【0030】また、キャブ4a内に許容把持荷重表示部
35を設けると共に、該許容把持荷重表示部35に、上
部旋回体4と把持装置27との相対位置に応じて変化す
る把持装置27の許容把持荷重を表示するため、状況に
応じて変化する許容把持荷重を容易に確認することがで
き、その結果、許容荷重を越える重量物を把持して機体
バランスを崩す等の不都合を防止することができる。
【0031】尚、本発明は、前記実施形態に限定されな
いものであることは勿論であって、例えばIDタグや読
取装置の個数は任意に設定することができ、また、読取
装置のアンテナ部のみを上部旋回体の下面部に露出さ
せ、本体は機体内部に設置することも可能である。
【0032】また、前記実施形態では、複数の操作が同
時に行われた場合の処理については特に記載していない
が、各操作に対応するメッセージ毎に優先順位を設定し
たり、複数の操作を報知可能な複合メッセージを設定す
ることによって容易に対応することができる。
【0033】また、図15に示す様に、メッセージの出
力が完了するまで走行モータ6L、6Rの駆動を所定時
間遅延するようにしてもよい。そして、このものでは、
誤操作に気付いたオペレータが容易に操作を取消せる利
点があるが、下部走行体3に対して上部旋回体4が前向
きである場合には、誤操作の可能性が低いため、前記遅
延処理を解除して作業効率を優先することができ、また
さらに、遅延解除スイッチ(図示せず)の操作に基づい
て前記遅延処理を全面的に解除できるようにした場合に
は、安全性の高い平坦地作業、周辺作業者がいない作業
等において遅延処理を解除して効率の良い作業を行うこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】油圧ショベルの斜視図である。
【図2】下部走行体の斜視図である。
【図3】操作部の斜視図である。
【図4】油圧ショベルの油圧回路図である。
【図5】旋回位置検出機構を示す要部平面図である。
【図6】報知制御部の入出力を示すブロック図である。
【図7】旋回位置認識制御のフローチャートである。
【図8】報知制御のフローチャートである。
【図9】走行操作および旋回方向に応じたメッセージを
示す表図である。
【図10】その他の操作に応じたメッセージを示す表図
である。
【図11】把持装置を装着した油圧ショベルの側面図で
ある。
【図12】作動制御部の入出力を示すブロック図であ
る。
【図13】把持装置制御のフローチャートである。
【図14】許容把持荷重表示制御のフローチャートであ
る。
【図15】他例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 油圧ショベル 3 下部走行体 4 上部旋回体 6 走行モータ 19 走行レバー 21 読取装置 22 IDタグ 23 報知制御部 27 把持装置 S 圧力スイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡邊 和夫 東京都港区芝公園三丁目5−8 社団法 人日本建設機械化協会内 (72)発明者 久武 経夫 東京都世田谷区用賀四丁目10番1号 新 キャタピラー三菱株式会社内 (72)発明者 芝田 幹生 東京都世田谷区用賀四丁目10番1号 新 キャタピラー三菱株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−128987(JP,A) 特開 平8−338050(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02F 9/22 - 9/26

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油圧モータの駆動に基づいて走行する下
    部走行体の上部に、操作部を備える上部旋回体を旋回自
    在に設けると共に、操作部に設けられる走行操作具の操
    作に基づいて前記油圧モータを駆動させる作業用走行車
    であって、該作業用走行車に、下部走行体に対する上部
    旋回体の相対的な旋回位置を検出する旋回位置検出手段
    と、走行操作具の操作を検出する走行操作検出手段と、
    検出した走行操作に基づく走行方向を上部旋回体を基準
    として判断する走行方向判断手段と、上部旋回体を基準
    とする走行方向を報知する走行方向報知手段と、走行操
    作具の操作に基づく油圧モータの駆動を所定時間だけ遅
    延する走行動作遅延手段とを設けたを設けた作業用走行
    車の走行操作改善装置。
  2. 【請求項2】 油圧モータの駆動に基づいて走行する下
    部走行体の上部に、操作部を備える上部旋回体を旋回自
    在に設けると共に、操作部に設けられる走行操作具の操
    作に基づいて前記油圧モータを駆動させる作業用走行車
    であって、該作業用走行車に、下部走行体に対する上部
    旋回体の相対的な旋回位置を検出する旋回位置検出手段
    と、走行操作具の操作を検出する走行操作検出手段と、
    検出した走行操作に基づく走行方向を上部旋回体を基準
    として判断する走行方向判断手段と、上部旋回体を基準
    とする走行方向を報知する走行方向報知手段と、下部走
    行体に対する上部旋回体の相対的な旋回位置が設定範囲
    内である場合には、走行操作具の操作に基づいて油圧モ
    ータを直ちに駆動し、旋回位置が設定範囲外である場合
    には、走行操作具の操作に基づく油圧モータの駆動を所
    定時間だけ遅延する走行動作遅延手段とを設けた作業用
    走行車の走行操作改善装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、下部走行体
    に、異なる認識コードを記憶させた複数の非接触型認識
    素子を装着する一方、上部旋回体に、所定エリア内の認
    識素子から認識コードを読み取る読取装置を設け、該読
    取装置が読み取った認識コードに基づいて上部旋回体の
    相対的な旋回位置を判断する作業用走行車の走行操作改
    善装置。
  4. 【請求項4】 請求項1または2において、走行動作遅
    延手段による油圧モータ駆動の遅延を、遅延解除操作具
    の操作に基づいて解除する走行動作遅延解除手段を設け
    た作業用走行車の走行操作改善装置。
  5. 【請求項5】 油圧モータの駆動に基づいて走行する下
    部走行体の上部に、操作部を備える上部旋回体を旋回自
    在に設けると共に、操作部に設けられる走行操作具の操
    作に基づいて前記油圧モータを駆動させる作業用走行車
    において、前記下部走行体に対する上部旋回体の相対的
    な旋回位置と、走行操作具の操作とを検出し、該検出し
    た走行操作に基づく走行方向を上部旋回体を基準として
    判断し、該判断した走行方向を報知すると共に、前記走
    行操作具の操作に基づく油圧モータの駆動を所定時間だ
    け遅延するようにした作業用走行車の走行操作改善方
    法。
  6. 【請求項6】 油圧モータの駆動に基づいて走行する下
    部走行体の上部に、操作部を備える上部旋回体を旋回自
    在に設けると共に、操作部に設けられる走行操作具の操
    作に基づいて前記油圧モータを駆動させる作業用走行車
    において、前記下部走行体に対する上部旋回体の相対的
    な旋回位置と、走行操作具の操作とを検出し、該検出し
    た走行操作に基づく走行方向を上部旋回体を基準として
    判断し、該判断した走行方向を報知すると共に、下部走
    行体に対する上部旋回体の相対的な旋回位置が設定範囲
    内である場合には、走行操作具の操作に基づいて油圧モ
    ータを直ちに駆動し、旋回位置が設定範囲外である場合
    には、走行操作具の操作に基づく油圧モータの駆動を所
    定時間だけ遅延するようにした作業用走行車の走行操作
    改善方法。
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